JP2004298751A - 超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型且つ簡易な構造でありながら、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達でき、特に液中に配置した場合に高いキャビテーション効果を得ることができる超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置を提供する。
【解決手段】超磁歪部材からなる柱状の超磁歪ロッド12と、この超磁歪ロッド12の軸方向端面に密着固定された、超磁歪ロッド12よりも大径の板状部材からなる振動板14、16とを有した超音波振動子とした。
【選択図】 図1
【解決手段】超磁歪部材からなる柱状の超磁歪ロッド12と、この超磁歪ロッド12の軸方向端面に密着固定された、超磁歪ロッド12よりも大径の板状部材からなる振動板14、16とを有した超音波振動子とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁歪ロッドの伸縮によって超音波振動を発生させるようにした超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置に関し、特に、小型且つ簡易な構造でありながら、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達でき、特に液中に配置した場合に高いキャビテーション効果を得ることができる超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャビテーションによる気泡の崩壊衝撃力を洗浄や混合、攪拌等に応用した装置が広く知られている。
【0003】
このような装置の1つとして、液中に高圧水を噴射して、この高圧水の周りにキャビテーションを発生させる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この高圧水を用いた装置は、高い水圧を必要とする上に、液体の粘性や温度等によって、キャビテーションの効果が変動しやすいといった問題点があった。
【0004】
かかる問題点を解決する一手段として、圧電振動子や磁歪振動子等を容器に接するように配置し、容器内部の液体を超音波振動させることによりキャビテーションを発生させる装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−19608号公報
【特許文献2】
特開2002−25962号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来公知の超音波振動子は、容器を介して内部の液体を超音波振動させているため、容器によって振動が減衰し、キャビテーションの効果が低下してしまうといった問題点があった。
【0007】
又、容器の機械共振周波数等の影響を予め考慮する必要があり、設計が困難であるといった問題点もあった。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、小型且つ簡易な構造でありながら、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達でき、特に液中に配置した場合に高いキャビテーション効果を得ることができる超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、研究の結果、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達することができる手段を見出した。
【0010】
即ち、次のような本発明により、上記目的を達成することができる。
【0011】
(1)磁歪部材からなる柱状の磁歪ロッドと、該磁歪ロッドの軸方向端面に密着固定された、前記磁歪ロッドよりも大径の板状部材からなる振動板とを有してなることを特徴とする超音波振動子。
【0012】
(2)前記振動板を前記磁歪ロッドの軸方向両端に設けたことを特徴とする前記(1)に記載の超音波振動子。
【0013】
(3)前記軸方向両端に設けた一対の振動板を、前記磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能な一対の第1、第2バイアス磁石により構成したことを特徴とする前記(2)に記載の超音波振動子。
【0014】
(4)更に、前記一対の第1、第2バイアス磁石の間に配置され、該第1、第2バイアス磁石から発生するバイアス磁界の一部を前記磁歪ロッド側へ引き込む方向に着磁された第3バイアス磁石を有してなることを特徴とする前記(3)に記載の超音波振動子。
【0015】
(5)前記軸方向両端に設けた一対の振動板は、軟磁性部材からなる磁気ヨークを兼ねていて、前記磁歪ロッドは、前記一対の振動板の間の略中央付近で隙間を持って分離して配置された一対の分割磁歪ロッドから形成され、前記隙間には、前記一対の分割磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能なバイアス磁石が配置され、これにより軸方向に接続されたことを特徴とする前記(2)に記載の超音波振動子。
【0016】
(6)前記磁歪ロッドに軸方向の圧縮予圧を加えるボルト締め構造を有してなることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の超音波振動子。
【0017】
(7)前記磁歪ロッドを、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したことを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の超音波振動子。
【0018】
(8)前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の超音波振動子と、これを囲むようにして配置され、印加する磁界の大きさを制御することによって前記超音波振動子を振動させる電磁コイルとを有してなることを特徴とする超音波振動装置。
【0019】
(9)同一の前記電磁コイルに対して前記超音波振動子を複数備えたことを特徴とする前記(8)に記載の超音波振動装置。
【0020】
(10)前記複数の超音波振動子を前記電磁コイルの周方向に並べて配置したことを特徴とする前記(9)に記載の超音波振動装置。
【0021】
(11)更に、略円筒形状の透磁性部材からなる、流体を流通可能な管を備え、前記超音波振動子を前記管の内側空間に配置すると共に、前記電磁コイルを前記管の外周に配置したことを特徴とする前記(8)に記載の超音波振動装置。
【0022】
(12)前記管の内側空間に配置した超音波振動子を、該内側空間内に吊り下げられたネットによって保持したことを特徴とする前記(11)に記載の超音波振動装置。
【0023】
(13)同一の前記管に対して前記超音波振動子及び前記電磁コイルの少なくとも一方を複数備えたことを特徴とする前記(11)又は(12)に記載の超音波振動装置。
【0024】
(14)前記電磁コイルを、前記磁歪ロッドの外周に、これを囲むようにして配置すると共に、該電磁コイル及び磁歪ロッドを一体的にモールドしたことを特徴とする前記(8)に記載の超音波振動装置。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の例を図面を参照して説明する。
【0026】
図1に示されるように、本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子10は、図において横向きの柱状の超磁歪ロッド12と、一対の第1、第2振動板14、16と、ボルト18と、一対のナット20、22により構成されている。
【0027】
一対の第1、第2振動板14、16は、柱状の超磁歪ロッド12よりも大径の板状のバイアス磁石からなり、超磁歪ロッド12の軸方向両端12A、12Bにそれぞれ密着固定されている。
【0028】
ボルト18は、超磁歪ロッド12及び第1、第2振動板14、16を、図1において左右方向に貫通して配置されると共に、その軸方向両端から螺合された一対のナット20、22を介して、第1、第2振動板14、16を超磁歪ロッド12に対して軸方向に締め付け固定するボルト締め構造を構成している。このように、超磁歪ロッド12は、軸方向に締め付けられることにより、圧縮予圧が加えられると共にバイアス磁界が印加され、超磁歪ロッド12の変位量の増大による超音波振動子10の効率向上が可能な構造となっている。
【0029】
柱状の超磁歪ロッド12は、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材で構成されている。なお、「超磁歪素子」とは、希土類元素および/または特定の遷移金属などを主成分(例えば、テルビウム、ジスプロシウム、鉄など)とする粉末焼結合金あるいは単結晶合金から作られた磁歪素子をいい、この超磁歪素子は、外部から磁界が加えられると大きな変位を生じる性質を有している。従って、電磁コイル等により、超磁歪ロッド12に印加する磁界の大きさを制御することによって、これを高速で伸縮させ、超音波振動を発生させることができる。
【0030】
次に、図2を用いて、超音波振動子10の作用について説明する。
【0031】
例えば、この超音波振動子10に印加する磁界の大きさを、図1に示されるような電磁コイル24で制御する場合について考える。
【0032】
図2に示されるように、まず、電磁コイル24に通電していない場合(図2中のP0点)は、超磁歪ロッド12には電磁コイル24によるコイル磁界HCは印加されないため(HC=0)、第1、第2振動板14、16によるバイアス磁界H0のみが印加された状態となる。その結果、超磁歪ロッド12にはバイアス磁界H0による初期変位λ0が生じることになり、超音波振動子10は初期変位λ0だけ軸方向に伸長した状態となる。
【0033】
又、電磁コイル24に通電し、バイアス磁界H0と同じ方向のコイル磁界+HCを印加した場合(図2中のP1点)は、電磁コイル24によるコイル磁界+HCがバイアス磁界H0に加算されるため、超磁歪ロッド12にはバイアス磁界H0とコイル磁界+HCとの合成磁界H1(=H0+HC)が印加されることになる。即ち、バイアス磁界H0と同じ方向のコイル磁界+HCを印加していくと、超磁歪ロッド12に印加される合成磁界H1は次第に大きくなっていき、超音波振動子10は初期変位λ0よりも伸長した状態となる。
【0034】
一方、電磁コイル24によってバイアス磁界H0と逆方向のコイル磁界−HCを印加した場合(図2中のP2点)は、電磁コイル24によるコイル磁界−HCがバイアス磁界H0を打ち消す方向に働くため、超磁歪ロッド12には、バイアス磁界H0とコイル磁界−HCとの合成磁界H2(=H0−HC)が印加されることになる。即ち、バイアス磁界H0と逆方向のコイル磁界−HCを印加していくと、超磁歪ロッド12に印加される合成磁界H2は次第に小さくなっていき、超音波振動子10は初期変位λ0よりも収縮した状態となる。
【0035】
このように、超音波振動子10に対して、バイアス磁界H0と同方向のコイル磁界+HCと逆方向のコイル磁界−HCを交互に連続的に印加することによって、これを高速で伸縮させ、超音波振動を発生させることができる。
【0036】
本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子10によれば、超磁歪ロッド12よりも大径の板状部材からなる第1、第2振動板14、16を備えているため、容器等を介すことなく、この第1、第2振動板14、16によって超音波振動を外部に伝達することができる。従って、例えば、超音波振動子10を液中に配置すれば、液体に対して直接的に超音波振動を伝達することができ、高いキャビテーション効果を得ることができる。又、第1、第2振動板14、16を、柱状の超磁歪ロッド12の軸方向端面12A、12Bに密着固定しているため、小型且つ簡易な構造でありながら、超磁歪ロッド12の伸縮による超音波振動を効率的に伝達することができる。しかも、超音波振動子10は、超磁歪ロッド12の軸方向両端12A、12Bに2つの第1、第2振動板14、16を設けているため、より高い効果を得ることができる。
【0037】
又、第1、第2振動板14、16は、バイアス磁石を兼ねているため、他の手段によってバイアス磁界を印加する必要がない上に、部品点数の削減による低コスト化、小型化が実現できる。
【0038】
次に、図3を用いて、本発明の実施形態の第2例に係る超音波振動子30について説明する。
【0039】
図に示されるように、この超音波振動子30は、前述の図1に示される超音波振動子10における一対の第1、第2振動板14、16の間に、超磁歪ロッド32及びバイアス磁石33を配置したものである。なお、前述の超音波振動子10と同様な部分についてはその説明を省略する。
【0040】
超磁歪ロッド32は、一対の第1、第2振動板14、16の間の略中央付近で隙間を持って分離された一対の分割超磁歪ロッド32A、32Bにより構成されている。又、この一対の分割超磁歪ロッド32A、32Bの隙間には、バイアス磁石33が配置されており、これにより一対の分割超磁歪ロッド32A、32Bが軸方向に連結されている。
【0041】
この第3バイアス磁石33は、一対の第1、第2振動板14、16から発生するバイアス磁界の一部を超磁歪ロッド32側へ引き込む方向に着磁されている。従って、超音波振動子30によれば、バイアス磁界をより効率的に印加することによって振動子の効率向上が実現できる。
【0042】
次に、図4を用いて、本発明の実施形態の第3例に係る超音波振動子50について説明する。
【0043】
図に示されるように、この超音波振動子50は、前述の図3に示される超音波振動子30における一対の第1、第2振動板14、16に代えて、軟磁性部材からなる一対の第1、第2振動板54、56を配置すると共に、その間に超磁歪ロッド52及びバイアス磁石53を配置したものである。なお、前述の超音波振動子30と同様な部分についてはその説明を省略する。
【0044】
超磁歪ロッド52は、一対の第1、第2振動板54、56の間の略中央付近で隙間を持って分離された一対の分割超磁歪ロッド52A、52Bにより構成されている。又、この一対の分割超磁歪ロッド52A、52Bの隙間には、バイアス磁界を印加可能なバイアス磁石53が配置されており、これにより一対の分割超磁歪ロッド52A、52Bが軸方向に連結されている。
【0045】
又、一対の第1、第2振動板54、56は、超磁歪ロッド52よりも大径の板状の磁気ヨークからなり、超磁歪ロッド52の軸方向両端52C、52Dにそれぞれ密着固定されている。
【0046】
このように、超音波振動子50では、バイアス磁石53と一対の第1、第2振動板(兼磁気ヨーク)54、56によって磁気回路が構成されている。従って、この超音波振動子50によれば、バイアス磁界をより効率的に印加することによって振動子の効率向上が実現できる。
【0047】
次に、図5を用いて、本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子10を適用した超音波振動装置70について説明する。なお、前述の超音波振動子10については、重複説明を避けるため説明を省略し、他の構成についてのみ説明する。
【0048】
図5に示されるように、この超音波振動装置70は、図において横向きの略円筒形状の管72と、超音波振動子10と、電磁コイル74とにより構成されている。
【0049】
略円筒形状の管72は透磁性の部材からなり、その内側には液体や紛状体等の流体76が流通可能な内側空間72Aが形成されている。この内側空間72Aには、超音波振動子10が図において横向きに配置され、内側空間72A内に吊り下げられたネット78によって保持されている。又、この管72の外周には、超音波振動子10を管72の外側から囲むようにして電磁コイル74が配置されている。なお、この管72の軸方向両端には、外部装置80、82との連結が可能な取付フランジF1、F2がそれぞれ設けられている。
【0050】
この超音波振動装置70によれば、電磁コイル74に印加する磁界の大きさを制御することによって、管72の内側空間72Aに配置された超音波振動子10を超音波振動させることができる。従って、内側空間72Aを流通する流体76に対して直接的に超音波振動を与えることができ、特に、内側空間72A内に液体を流通した場合には、高いキャビテーション効果を得ることができる。
【0051】
なお、上記実施形態の例においては、超磁歪ロッド12(32、52)を超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁歪素子からなる磁歪部材を用いてもよい。
【0052】
本発明に係る超音波振動子は、上記実施形態の第1〜第3例に係る超音波振動子10、30、50における構造や形状等に限定されるものではなく、磁歪部材からなる柱状の磁歪ロッドと、この磁歪ロッドの軸方向端面に密着固定された、磁歪ロッドよりも大径の板状部材からなる振動板とを有したものであればよい。従って、例えば、振動板を磁歪ロッドの軸方向一端にのみ設けた超音波振動子としてもよい。
【0053】
又、本発明に係る超音波振動装置は、上記実施形態の例に係る超音波振動装置70における構造や形状等に限定されるものではなく、本発明に係る超音波振動子と、これを囲むようにして配置され、印加する磁界の大きさを制御することによって超音波振動子を振動させる電磁コイルとを有したものであればよい。
【0054】
従って、例えば、図6(A)に示される超音波振動装置90のように、同一の管72に対して、超音波振動子10及び電磁コイル74をそれぞれ複数備えてもよく、又、図6(B)に示される超音波振動装置100のように、同一の前記管72及び電磁コイル74に対して、超音波振動子10を複数備えてもよい。
【0055】
又、図7に示される超音波振動装置110のように、電磁コイル114を、超磁歪ロッド112の外周に、これを囲むようにして配置すると共に、これら電磁コイル114及び超磁歪ロッド112を一体的にモールドしてもよい。この超音波振動装置110によれば、電磁コイル114を有する装置をそのまま流体中に投入することが可能で、装置の設置の自由度を向上させることができる。
【0056】
更に、図8(A)、(B)に示される超音波振動装置120のように、同一の電磁コイル74に対して超音波振動子10を複数備え(この例では12個)、この複数の超音波振動子10を電磁コイル74の周方向に並べて配置してもよい。
【0057】
【発明の効果】
本発明の超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置は、小型且つ簡易な構造でありながら、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達でき、特に液中に配置した場合に高いキャビテーション効果を得ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子及び電磁コイルの側断面を模式的に示した図
【図2】図1における超音波振動子の超磁歪ロッドに印加する磁界と、超磁歪ロッドの変位の関係を示したグラフ
【図3】本発明の実施形態の第2例に係る超音波振動子の側断面を模式的に示した図
【図4】本発明の実施形態の第3例に係る超音波振動子の側断面を模式的に示した図
【図5】図1における超音波振動子を適用した超音波振動装置の側断面を模式的に示した図
【図6】図5における超音波振動子及び電磁コイルを複数備えた超音波振動装置(A)、超音波振動子を複数備えた超音波振動装置(B)のそれぞれの側断面を模式的に示した図
【図7】電磁コイル及び超磁歪ロッドを一体的にモールドした超音波振動装置の側断面を模式的に示した図
【図8】同一の電磁コイルに対して複数の超磁歪ロッド備えた超音波振動装置を模式的に示した平面図(A)及びその側断面図(B)
【符号の説明】
10、30、50…超音波振動子
12、32、52、112…超磁歪ロッド
12A、12B、52C、52D…端面
14、54…第1振動板
16、56…第2振動板
18…ボルト
20、22…ナット
24、74、114…電磁コイル
32A、32B、52A、52B…分割超磁歪ロッド
33…第3バイアス磁石
70、90、100、110、120…超音波振動装置
72…管
72A…内側空間
76…流体
78…ネット
80、82…他の部材
F1、F2…取付フランジ
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁歪ロッドの伸縮によって超音波振動を発生させるようにした超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置に関し、特に、小型且つ簡易な構造でありながら、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達でき、特に液中に配置した場合に高いキャビテーション効果を得ることができる超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャビテーションによる気泡の崩壊衝撃力を洗浄や混合、攪拌等に応用した装置が広く知られている。
【0003】
このような装置の1つとして、液中に高圧水を噴射して、この高圧水の周りにキャビテーションを発生させる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この高圧水を用いた装置は、高い水圧を必要とする上に、液体の粘性や温度等によって、キャビテーションの効果が変動しやすいといった問題点があった。
【0004】
かかる問題点を解決する一手段として、圧電振動子や磁歪振動子等を容器に接するように配置し、容器内部の液体を超音波振動させることによりキャビテーションを発生させる装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−19608号公報
【特許文献2】
特開2002−25962号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来公知の超音波振動子は、容器を介して内部の液体を超音波振動させているため、容器によって振動が減衰し、キャビテーションの効果が低下してしまうといった問題点があった。
【0007】
又、容器の機械共振周波数等の影響を予め考慮する必要があり、設計が困難であるといった問題点もあった。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、小型且つ簡易な構造でありながら、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達でき、特に液中に配置した場合に高いキャビテーション効果を得ることができる超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、研究の結果、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達することができる手段を見出した。
【0010】
即ち、次のような本発明により、上記目的を達成することができる。
【0011】
(1)磁歪部材からなる柱状の磁歪ロッドと、該磁歪ロッドの軸方向端面に密着固定された、前記磁歪ロッドよりも大径の板状部材からなる振動板とを有してなることを特徴とする超音波振動子。
【0012】
(2)前記振動板を前記磁歪ロッドの軸方向両端に設けたことを特徴とする前記(1)に記載の超音波振動子。
【0013】
(3)前記軸方向両端に設けた一対の振動板を、前記磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能な一対の第1、第2バイアス磁石により構成したことを特徴とする前記(2)に記載の超音波振動子。
【0014】
(4)更に、前記一対の第1、第2バイアス磁石の間に配置され、該第1、第2バイアス磁石から発生するバイアス磁界の一部を前記磁歪ロッド側へ引き込む方向に着磁された第3バイアス磁石を有してなることを特徴とする前記(3)に記載の超音波振動子。
【0015】
(5)前記軸方向両端に設けた一対の振動板は、軟磁性部材からなる磁気ヨークを兼ねていて、前記磁歪ロッドは、前記一対の振動板の間の略中央付近で隙間を持って分離して配置された一対の分割磁歪ロッドから形成され、前記隙間には、前記一対の分割磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能なバイアス磁石が配置され、これにより軸方向に接続されたことを特徴とする前記(2)に記載の超音波振動子。
【0016】
(6)前記磁歪ロッドに軸方向の圧縮予圧を加えるボルト締め構造を有してなることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の超音波振動子。
【0017】
(7)前記磁歪ロッドを、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したことを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の超音波振動子。
【0018】
(8)前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の超音波振動子と、これを囲むようにして配置され、印加する磁界の大きさを制御することによって前記超音波振動子を振動させる電磁コイルとを有してなることを特徴とする超音波振動装置。
【0019】
(9)同一の前記電磁コイルに対して前記超音波振動子を複数備えたことを特徴とする前記(8)に記載の超音波振動装置。
【0020】
(10)前記複数の超音波振動子を前記電磁コイルの周方向に並べて配置したことを特徴とする前記(9)に記載の超音波振動装置。
【0021】
(11)更に、略円筒形状の透磁性部材からなる、流体を流通可能な管を備え、前記超音波振動子を前記管の内側空間に配置すると共に、前記電磁コイルを前記管の外周に配置したことを特徴とする前記(8)に記載の超音波振動装置。
【0022】
(12)前記管の内側空間に配置した超音波振動子を、該内側空間内に吊り下げられたネットによって保持したことを特徴とする前記(11)に記載の超音波振動装置。
【0023】
(13)同一の前記管に対して前記超音波振動子及び前記電磁コイルの少なくとも一方を複数備えたことを特徴とする前記(11)又は(12)に記載の超音波振動装置。
【0024】
(14)前記電磁コイルを、前記磁歪ロッドの外周に、これを囲むようにして配置すると共に、該電磁コイル及び磁歪ロッドを一体的にモールドしたことを特徴とする前記(8)に記載の超音波振動装置。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の例を図面を参照して説明する。
【0026】
図1に示されるように、本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子10は、図において横向きの柱状の超磁歪ロッド12と、一対の第1、第2振動板14、16と、ボルト18と、一対のナット20、22により構成されている。
【0027】
一対の第1、第2振動板14、16は、柱状の超磁歪ロッド12よりも大径の板状のバイアス磁石からなり、超磁歪ロッド12の軸方向両端12A、12Bにそれぞれ密着固定されている。
【0028】
ボルト18は、超磁歪ロッド12及び第1、第2振動板14、16を、図1において左右方向に貫通して配置されると共に、その軸方向両端から螺合された一対のナット20、22を介して、第1、第2振動板14、16を超磁歪ロッド12に対して軸方向に締め付け固定するボルト締め構造を構成している。このように、超磁歪ロッド12は、軸方向に締め付けられることにより、圧縮予圧が加えられると共にバイアス磁界が印加され、超磁歪ロッド12の変位量の増大による超音波振動子10の効率向上が可能な構造となっている。
【0029】
柱状の超磁歪ロッド12は、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材で構成されている。なお、「超磁歪素子」とは、希土類元素および/または特定の遷移金属などを主成分(例えば、テルビウム、ジスプロシウム、鉄など)とする粉末焼結合金あるいは単結晶合金から作られた磁歪素子をいい、この超磁歪素子は、外部から磁界が加えられると大きな変位を生じる性質を有している。従って、電磁コイル等により、超磁歪ロッド12に印加する磁界の大きさを制御することによって、これを高速で伸縮させ、超音波振動を発生させることができる。
【0030】
次に、図2を用いて、超音波振動子10の作用について説明する。
【0031】
例えば、この超音波振動子10に印加する磁界の大きさを、図1に示されるような電磁コイル24で制御する場合について考える。
【0032】
図2に示されるように、まず、電磁コイル24に通電していない場合(図2中のP0点)は、超磁歪ロッド12には電磁コイル24によるコイル磁界HCは印加されないため(HC=0)、第1、第2振動板14、16によるバイアス磁界H0のみが印加された状態となる。その結果、超磁歪ロッド12にはバイアス磁界H0による初期変位λ0が生じることになり、超音波振動子10は初期変位λ0だけ軸方向に伸長した状態となる。
【0033】
又、電磁コイル24に通電し、バイアス磁界H0と同じ方向のコイル磁界+HCを印加した場合(図2中のP1点)は、電磁コイル24によるコイル磁界+HCがバイアス磁界H0に加算されるため、超磁歪ロッド12にはバイアス磁界H0とコイル磁界+HCとの合成磁界H1(=H0+HC)が印加されることになる。即ち、バイアス磁界H0と同じ方向のコイル磁界+HCを印加していくと、超磁歪ロッド12に印加される合成磁界H1は次第に大きくなっていき、超音波振動子10は初期変位λ0よりも伸長した状態となる。
【0034】
一方、電磁コイル24によってバイアス磁界H0と逆方向のコイル磁界−HCを印加した場合(図2中のP2点)は、電磁コイル24によるコイル磁界−HCがバイアス磁界H0を打ち消す方向に働くため、超磁歪ロッド12には、バイアス磁界H0とコイル磁界−HCとの合成磁界H2(=H0−HC)が印加されることになる。即ち、バイアス磁界H0と逆方向のコイル磁界−HCを印加していくと、超磁歪ロッド12に印加される合成磁界H2は次第に小さくなっていき、超音波振動子10は初期変位λ0よりも収縮した状態となる。
【0035】
このように、超音波振動子10に対して、バイアス磁界H0と同方向のコイル磁界+HCと逆方向のコイル磁界−HCを交互に連続的に印加することによって、これを高速で伸縮させ、超音波振動を発生させることができる。
【0036】
本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子10によれば、超磁歪ロッド12よりも大径の板状部材からなる第1、第2振動板14、16を備えているため、容器等を介すことなく、この第1、第2振動板14、16によって超音波振動を外部に伝達することができる。従って、例えば、超音波振動子10を液中に配置すれば、液体に対して直接的に超音波振動を伝達することができ、高いキャビテーション効果を得ることができる。又、第1、第2振動板14、16を、柱状の超磁歪ロッド12の軸方向端面12A、12Bに密着固定しているため、小型且つ簡易な構造でありながら、超磁歪ロッド12の伸縮による超音波振動を効率的に伝達することができる。しかも、超音波振動子10は、超磁歪ロッド12の軸方向両端12A、12Bに2つの第1、第2振動板14、16を設けているため、より高い効果を得ることができる。
【0037】
又、第1、第2振動板14、16は、バイアス磁石を兼ねているため、他の手段によってバイアス磁界を印加する必要がない上に、部品点数の削減による低コスト化、小型化が実現できる。
【0038】
次に、図3を用いて、本発明の実施形態の第2例に係る超音波振動子30について説明する。
【0039】
図に示されるように、この超音波振動子30は、前述の図1に示される超音波振動子10における一対の第1、第2振動板14、16の間に、超磁歪ロッド32及びバイアス磁石33を配置したものである。なお、前述の超音波振動子10と同様な部分についてはその説明を省略する。
【0040】
超磁歪ロッド32は、一対の第1、第2振動板14、16の間の略中央付近で隙間を持って分離された一対の分割超磁歪ロッド32A、32Bにより構成されている。又、この一対の分割超磁歪ロッド32A、32Bの隙間には、バイアス磁石33が配置されており、これにより一対の分割超磁歪ロッド32A、32Bが軸方向に連結されている。
【0041】
この第3バイアス磁石33は、一対の第1、第2振動板14、16から発生するバイアス磁界の一部を超磁歪ロッド32側へ引き込む方向に着磁されている。従って、超音波振動子30によれば、バイアス磁界をより効率的に印加することによって振動子の効率向上が実現できる。
【0042】
次に、図4を用いて、本発明の実施形態の第3例に係る超音波振動子50について説明する。
【0043】
図に示されるように、この超音波振動子50は、前述の図3に示される超音波振動子30における一対の第1、第2振動板14、16に代えて、軟磁性部材からなる一対の第1、第2振動板54、56を配置すると共に、その間に超磁歪ロッド52及びバイアス磁石53を配置したものである。なお、前述の超音波振動子30と同様な部分についてはその説明を省略する。
【0044】
超磁歪ロッド52は、一対の第1、第2振動板54、56の間の略中央付近で隙間を持って分離された一対の分割超磁歪ロッド52A、52Bにより構成されている。又、この一対の分割超磁歪ロッド52A、52Bの隙間には、バイアス磁界を印加可能なバイアス磁石53が配置されており、これにより一対の分割超磁歪ロッド52A、52Bが軸方向に連結されている。
【0045】
又、一対の第1、第2振動板54、56は、超磁歪ロッド52よりも大径の板状の磁気ヨークからなり、超磁歪ロッド52の軸方向両端52C、52Dにそれぞれ密着固定されている。
【0046】
このように、超音波振動子50では、バイアス磁石53と一対の第1、第2振動板(兼磁気ヨーク)54、56によって磁気回路が構成されている。従って、この超音波振動子50によれば、バイアス磁界をより効率的に印加することによって振動子の効率向上が実現できる。
【0047】
次に、図5を用いて、本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子10を適用した超音波振動装置70について説明する。なお、前述の超音波振動子10については、重複説明を避けるため説明を省略し、他の構成についてのみ説明する。
【0048】
図5に示されるように、この超音波振動装置70は、図において横向きの略円筒形状の管72と、超音波振動子10と、電磁コイル74とにより構成されている。
【0049】
略円筒形状の管72は透磁性の部材からなり、その内側には液体や紛状体等の流体76が流通可能な内側空間72Aが形成されている。この内側空間72Aには、超音波振動子10が図において横向きに配置され、内側空間72A内に吊り下げられたネット78によって保持されている。又、この管72の外周には、超音波振動子10を管72の外側から囲むようにして電磁コイル74が配置されている。なお、この管72の軸方向両端には、外部装置80、82との連結が可能な取付フランジF1、F2がそれぞれ設けられている。
【0050】
この超音波振動装置70によれば、電磁コイル74に印加する磁界の大きさを制御することによって、管72の内側空間72Aに配置された超音波振動子10を超音波振動させることができる。従って、内側空間72Aを流通する流体76に対して直接的に超音波振動を与えることができ、特に、内側空間72A内に液体を流通した場合には、高いキャビテーション効果を得ることができる。
【0051】
なお、上記実施形態の例においては、超磁歪ロッド12(32、52)を超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁歪素子からなる磁歪部材を用いてもよい。
【0052】
本発明に係る超音波振動子は、上記実施形態の第1〜第3例に係る超音波振動子10、30、50における構造や形状等に限定されるものではなく、磁歪部材からなる柱状の磁歪ロッドと、この磁歪ロッドの軸方向端面に密着固定された、磁歪ロッドよりも大径の板状部材からなる振動板とを有したものであればよい。従って、例えば、振動板を磁歪ロッドの軸方向一端にのみ設けた超音波振動子としてもよい。
【0053】
又、本発明に係る超音波振動装置は、上記実施形態の例に係る超音波振動装置70における構造や形状等に限定されるものではなく、本発明に係る超音波振動子と、これを囲むようにして配置され、印加する磁界の大きさを制御することによって超音波振動子を振動させる電磁コイルとを有したものであればよい。
【0054】
従って、例えば、図6(A)に示される超音波振動装置90のように、同一の管72に対して、超音波振動子10及び電磁コイル74をそれぞれ複数備えてもよく、又、図6(B)に示される超音波振動装置100のように、同一の前記管72及び電磁コイル74に対して、超音波振動子10を複数備えてもよい。
【0055】
又、図7に示される超音波振動装置110のように、電磁コイル114を、超磁歪ロッド112の外周に、これを囲むようにして配置すると共に、これら電磁コイル114及び超磁歪ロッド112を一体的にモールドしてもよい。この超音波振動装置110によれば、電磁コイル114を有する装置をそのまま流体中に投入することが可能で、装置の設置の自由度を向上させることができる。
【0056】
更に、図8(A)、(B)に示される超音波振動装置120のように、同一の電磁コイル74に対して超音波振動子10を複数備え(この例では12個)、この複数の超音波振動子10を電磁コイル74の周方向に並べて配置してもよい。
【0057】
【発明の効果】
本発明の超音波振動子及びこれを用いた超音波振動装置は、小型且つ簡易な構造でありながら、磁歪ロッドの伸縮による超音波振動を効率的に伝達でき、特に液中に配置した場合に高いキャビテーション効果を得ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の第1例に係る超音波振動子及び電磁コイルの側断面を模式的に示した図
【図2】図1における超音波振動子の超磁歪ロッドに印加する磁界と、超磁歪ロッドの変位の関係を示したグラフ
【図3】本発明の実施形態の第2例に係る超音波振動子の側断面を模式的に示した図
【図4】本発明の実施形態の第3例に係る超音波振動子の側断面を模式的に示した図
【図5】図1における超音波振動子を適用した超音波振動装置の側断面を模式的に示した図
【図6】図5における超音波振動子及び電磁コイルを複数備えた超音波振動装置(A)、超音波振動子を複数備えた超音波振動装置(B)のそれぞれの側断面を模式的に示した図
【図7】電磁コイル及び超磁歪ロッドを一体的にモールドした超音波振動装置の側断面を模式的に示した図
【図8】同一の電磁コイルに対して複数の超磁歪ロッド備えた超音波振動装置を模式的に示した平面図(A)及びその側断面図(B)
【符号の説明】
10、30、50…超音波振動子
12、32、52、112…超磁歪ロッド
12A、12B、52C、52D…端面
14、54…第1振動板
16、56…第2振動板
18…ボルト
20、22…ナット
24、74、114…電磁コイル
32A、32B、52A、52B…分割超磁歪ロッド
33…第3バイアス磁石
70、90、100、110、120…超音波振動装置
72…管
72A…内側空間
76…流体
78…ネット
80、82…他の部材
F1、F2…取付フランジ
Claims (14)
- 磁歪部材からなる柱状の磁歪ロッドと、該磁歪ロッドの軸方向端面に密着固定された、前記磁歪ロッドよりも大径の板状部材からなる振動板とを有してなることを特徴とする超音波振動子。
- 請求項1において、
前記振動板を前記磁歪ロッドの軸方向両端に設けたことを特徴とする超音波振動子。 - 請求項2において、
前記軸方向両端に設けた一対の振動板を、前記磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能な一対の第1、第2バイアス磁石により構成したことを特徴とする超音波振動子。 - 請求項3において、
更に、前記一対の第1、第2バイアス磁石の間に配置され、該第1、第2バイアス磁石から発生するバイアス磁界の一部を前記磁歪ロッド側へ引き込む方向に着磁された第3バイアス磁石を有してなることを特徴とする超音波振動子。 - 請求項2において、
前記軸方向両端に設けた一対の振動板は、軟磁性部材からなる磁気ヨークを兼ねていて、前記磁歪ロッドは、前記一対の振動板の間の略中央付近で隙間を持って分離して配置された一対の分割磁歪ロッドから形成され、前記隙間には、前記一対の分割磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能なバイアス磁石が配置され、これにより軸方向に接続されたことを特徴とする超音波振動子。 - 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記磁歪ロッドに軸方向の圧縮予圧を加えるボルト締め構造を有してなることを特徴とする超音波振動子。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記磁歪ロッドを、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したことを特徴とする超音波振動子。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の超音波振動子と、これを囲むようにして配置され、印加する磁界の大きさを制御することによって前記超音波振動子を振動させる電磁コイルとを有してなることを特徴とする超音波振動装置。
- 請求項8において、
同一の前記電磁コイルに対して前記超音波振動子を複数備えたことを特徴とする超音波振動装置。 - 請求項9において、
前記複数の超音波振動子を前記電磁コイルの周方向に並べて配置したことを特徴とする超音波振動装置。 - 請求項8において、
更に、略円筒形状の透磁性部材からなる、流体を流通可能な管を備え、前記超音波振動子を前記管の内側空間に配置すると共に、前記電磁コイルを前記管の外周に配置したことを特徴とする超音波振動装置。 - 請求項11において、
前記管の内側空間に配置した超音波振動子を、該内側空間内に吊り下げられたネットによって保持したことを特徴とする超音波振動装置。 - 請求項11又は12において、
同一の前記管に対して前記超音波振動子及び前記電磁コイルの少なくとも一方を複数備えたことを特徴とする超音波振動装置。 - 請求項8において、
前記電磁コイルを、前記磁歪ロッドの外周に、これを囲むようにして配置すると共に、該電磁コイル及び磁歪ロッドを一体的にモールドしたことを特徴とする超音波振動装置。
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