JP2002065688A - 超音波切開凝固装置及び超音波伝導体 - Google Patents

超音波切開凝固装置及び超音波伝導体

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JP2002065688A JP2000253918A JP2000253918A JP2002065688A JP 2002065688 A JP2002065688 A JP 2002065688A JP 2000253918 A JP2000253918 A JP 2000253918A JP 2000253918 A JP2000253918 A JP 2000253918A JP 2002065688 A JP2002065688 A JP 2002065688A
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典弘 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】超音波の伝達による損失が少なく、異音が発生
し難い超音波切開凝固装置を提供する。 【解決手段】超音波凝固切開装置は、超音波振動を発生
させるための超音波振動子132と、超音波振動子13
2で発生された超音波振動を伝達するための超音波伝達
体142と、超音波伝達体142に取り付けられた固定
刃112と、固定刃112に対して開閉動作される可動
刃114とを備えており、超音波伝達体142は、その
軸心方向に伝わる縦振動の節位置の少なくとも一つにお
いて保持されており、保持された縦振動の節位置の少な
くとも一つは、超音波伝達体に発生する径方向に振幅を
持つ横振動の腹位置に一致している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波振動を利用
して切開あるいは凝固などの処置を行う超音波凝固切開
装置及びこの装置に用いられる超音波伝達体に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波凝固切開装置における超音波伝達
体の役割は、超音波振動子で発生された超音波を、加工
もしくは切断する対象物に、拡大して伝達することであ
る。一般に、圧電素子を利用した超音波振動子で発生さ
れた超音波を拡大する超音波伝達体は、超音波伝達体の
軸心方向に振動を伝達させる。これを実現するために
は、発熱等による損失や、所望の振動以外のモード、す
なわち超音波伝達体の径方向に振幅を持つ横振動の発生
を可能な限り抑制することが求められる。損失及び横振
動の発生は、超音波伝達体の形状を太く短くすることで
ある程度抑制できる。例えば、特開平11−22649
9(従来技術1)に示されているように、横振れや異音の
発生を防止するために、超音波伝達体である超音波ホー
ンの形状に、ある一定の規制を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、生体組
織に超音波を加え凝固あるいは切除するための超音波切
開凝固装置においては、内視鏡観察下での治療が求めら
れている。この様な装置に用いられる超音波伝達体は細
長の形状であることが必要である。例えば、特開平9−
38099(従来技術2)は、内視鏡に組み込まれる超音
波切開凝固装置を開示している。この装置では、超音波
振動子は発生された超音波を伝達棒を介して先端の固定
刃に拡大して伝達することにより、生体組織の凝固・切
開を行なう。この伝達棒は細長の形状であるために、固
定刃部分で10μm以上の大きい振幅を得ようとする
と、横振動が発生し易い。
【0004】このような横振動は、超音波振動子で発生
される超音波の振動数とは異なる振動数を持つため、可
聴域の耳障りな異音を発生させることがある。また、横
振動は、単に不所望な異音を発生させるだけでなく、伝
達される超音波のエネルギーを損失させるため、切断等
の処置の所要時間が長くなったり、最悪の場合には、切
断等の処置を完了できないという事態を引き起こす可能
性がある。
【0005】本発明は、このような不具合を解消するた
めに成されたものであり、その主な目的は、超音波の伝
達による損失が少なく、異音が発生し難い超音波切開凝
固装置を提供することである。
【0006】また、本発明の別の目的は、そのために、
横振動が発生し難い超音波伝達体を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一つのアスペ
クトにおいては、生体組織に対して切開・凝固等の処置
を行なうための超音波凝固切開装置であり、超音波振動
を発生させるための超音波振動子と、超音波振動子で発
生された超音波振動を伝達するための超音波伝達体と、
超音波伝達体に取り付けられた固定刃と、固定刃に対し
て開閉動作される可動刃とを備えており、超音波伝達体
は、その軸心方向に伝わる縦振動の節位置の少なくとも
一つにおいて保持されており、保持された縦振動の節位
置の少なくとも一つは、超音波伝達体に発生する径方向
に振幅を持つ横振動の腹位置に一致している。
【0008】本発明は、別のアスペクトにおいては、前
述の超音波凝固切開装置に用いられる超音波伝達体であ
り、縦振動の節位置の少なくとも一つが、縦振動の1/
2振動数を持つ横振動または1/3振動数を持つ横振動
の腹位置と一致している。
【0009】超音波伝達体は、一例においては、棒状の
中実の部材であって、その全長は、軸心方向に進む縦振
動の1/2波長の整数倍に等しく、その材質と太さは、
縦振動の1/2振動数を持つ横振動と縦振動の1/3振動
数を持つ横振動の次数(波の数)が偶数となるように選ば
れている。
【0010】超音波伝達体は、別の一例においては、パ
イプ状の中空の部材であって、その全長は、軸心方向に
進む縦振動の1/2波長の整数倍に等しく、その材質と
内径と外径は、縦振動の1/2振動数を持つ横振動と縦
振動の1/3振動数を持つ横振動の次数(波の数)が偶数
となるように選ばれている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態による
超音波切開凝固装置について図面を用いて説明する。
【0012】図1に示されるように、本実施形態の超音
波切開凝固装置100は、生体組織に対して切開・凝固
等の処置を行なうための処置部110と、処置部110
を操作するための操作部120と、超音波振動を発生さ
せるための超音波振動子ユニット130と、超音波振動
子ユニット130で発生された超音波振動を処置部11
0に伝達するための伝達部140とを備えている。
【0013】図2に示されるように、超音波振動子ユニ
ット130は、超音波振動を発生する超音波振動子13
2を含んでいる。超音波振動子132は、例えば、圧電
素子と電極を交互に積層した構造体をホーン136と裏
打板134とで挟みボルトで締結したボルト締めランジ
ュンバン超音波振動子である。
【0014】伝達部140は、超音波振動子132で発
生された超音波振動を伝達するための超音波伝達体14
2と、これを保持するための複数のスペーサ144と、
これらを覆う保護部材であるシース146とを有してい
る。
【0015】超音波伝達体142は、例えば、チタン合
金製の円柱形の棒状部材である。チタン合金は、耐食性
と強度が共に高く、生体適合性も有している。
【0016】超音波伝達体142は両端に雄ネジを有し
ており、また、超音波振動子132のホーン136の先
端部分に雌ネジを有しており、超音波伝達体142とホ
ーン136は螺合により連結されている。
【0017】超音波伝達体142は、五箇所において、
シース146に固定されたスペーサ144に保持されて
いる。保持の位置は、縦振動の伝達を阻害しないよう
に、超音波伝達体142を伝わる縦振動の節位置が選ば
れている。
【0018】図5(A)と図5(B)に示されるように、ス
ペーサ144は、ねじ150によりシース146に固定
されており、また、超音波伝達体142を保持するため
の穴154を有している。スペーサ144の穴154に
は、シリコンゴム等の弾性材料から成る外止め部材15
6を介して、超音波伝達体142が通される。その結
果、外止め部材156の弾性変形により、超音波伝達体
142は所定の位置においてスペーサ144によって保
持される。
【0019】スペーサ144に対する超音波伝達体14
2の組付けは、超音波伝達体142を伝搬する縦振動の
節位置に当たる超音波伝達体142の所定の位置にマー
クを付け、そのマークの部分にシリコンゴム等の弾性材
料から成る外止め部材156を嵌め込み、これをスペー
サ144の穴154に通すことで行なわれる。
【0020】図2に示されるように、処置部110は、
固定刃112と、可動刃114と、固定刃112に対し
て可動刃114を開閉動作可能に支持する可動刃支持ベ
ース116とを有している。可動刃支持ベース116
は、シース146の端部に設けられている。
【0021】固定刃112はチタン合金製の円柱形状部
材であり、超音波の振幅を拡大するために、超音波伝達
体142より細い径を有している。固定刃112は一方
の端部に雌ネジを有しており、螺合により超音波伝達体
142に取り付けられている。超音波伝達体142に取
り付けられた固定刃112は、可動刃支持ベース116
に形成された穴を通って延びている。
【0022】図1と図2に示されるように、操作部12
0は、固定ハンドル122と、可動操作ハンドル124
とを有している。固定ハンドル122は超音波振動子ユ
ニット130に固定されており、可動操作ハンドル12
4は固定ハンドル122に対して開閉操作可能に超音波
振動子ユニット130に取り付けられている。
【0023】可動操作ハンドル124の端部は、超音波
振動子ユニット130内において、操作棒118と回動
可能に連結されている。操作棒118は、図5(B)に示
されるように、スペーサ144の穴152を通って延び
ており、可動刃114の端部に回動自在に連結されてい
る。これにより、固定ハンドル122に対する可動操作
ハンドル124の開閉操作に応じて、可動刃114が固
定刃112に対して開閉される。
【0024】一般に、振動の性質は、振幅、振動数、次
数(波の数)により決まる。振動の節位置と腹位置は、次
数に応じて決まる。振動の次数は、振動数により変わる
が、媒体の材質および形状により決まる。
【0025】超音波伝達体142の軸心方向に進む縦振
動の振動数は、超音波振動子132から発生する超音波
振動と同じであり、超音波伝達体142に発生する横振
動の振動数は、Duffingの方程式により、超音波振動子
132から発生する超音波振動の1/2もしくは1/3の
いずれかである。
【0026】従って、超音波伝達体142の材質と形状
を適当に選ぶことにより、超音波振動子132から発生
する超音波振動(縦振動)と、その超音波振動の1/2振
動数の横振動と1/3振動数の横振動とを、所望の次数
にすることができる。
【0027】本発明による超音波切開凝固装置100で
は、所望の振動である超音波伝達体142の軸心方向に
進む縦振動に付随して発生する径方向に振幅を持つ横振
動の次数(波の数)が偶数になるように、超音波伝達体1
42の形状と材質が選ばれている。その結果、縦振動の
節位置の少なくとも一つは、横振動の腹位置と一致して
いる。また、超音波伝達体142は、少なくとも、横振
動の腹位置と一致する縦振動の節位置において、スペー
サ144により保持されている。これにより、縦振動の
振幅を妨害することなく、横振動の発生が抑制されてい
る。
【0028】以下、具体的な数値をあげて説明する。超
音波振動子132は、ホーン136の先端部から振動数
50kHzの超音波振動を発生する。超音波伝達体14
2の材質であるチタン合金は、112GPaのヤング率
と、4.5kg/m3の密度を有している。従って、超音
波伝達体142に伝わる振動数50kHzの超音波振動
の1/4波長は、24.7mmである。
【0029】生体組織に対して処置を行なう固定刃11
2に超音波振動を最も効率よく伝えるため、超音波振動
子132のホーン136の先端と固定刃112の先端で
振幅が最大になる必要がある。言い換えれば、ホーン1
36の先端と固定刃112の先端は、超音波振動の腹位
置になる必要がある。
【0030】また、用途の都合上、操作部120から処
置部110までの距離は200mm以上必要である。こ
のような理由から、本実施形態では、超音波伝達体14
2の長さは、図2に示されように、超音波振動の波長の
2.5倍(次数は5)である247mmに設定されてい
る。
【0031】また、超音波伝達体142は、縦振動の節
位置にあたる位置において、スペーサ144に保持され
ている。従って、超音波伝達体142は、ホーン136
の先端から24.7mm、74.1mm、123.5m
m、172.9mm、222.3mmの位置においてスペ
ーサ144に保持されている。
【0032】前述したように、超音波伝達体142に発
生する横振動の振動数は、Duffingの方程式より、縦振
動である超音波振動の振動数の1/2もしくは1/3であ
るので、本実施形態では、16.7kHzもしくは25
kHzの横振動が発生する。振動数16.7kHzは可
聴域にあるため、1/3振動数の横振動の振幅が大きく
なると異音が発生する。
【0033】さらに、横振動の発生を抑えるため、超音
波伝達体142の太さは、縦振動の節位置と横振動の腹
位置が一致する寸法が選ばれている。超音波伝達体14
2の太さの決定は、具体的には、次のようにして行なわ
れる。
【0034】まず、図3に示されるように、有限要素法
を用いたシミュレーションにより、様々な太さの超音波
伝達体142の固有振動数を調査する。次に、その固有
振動数の中で超音波振動の1/2及び1/3振動数に最も
近い固有振動の次数を調査する。そして、両方の横振動
の次数が偶数になる太さを選ぶ。
【0035】本実施形態では、超音波伝達体142の太
さは3.0mmが選ばれている。この太さにおいては、
1/3振動数に最も近い固有振動の次数が14、1/2振
動数に最も近い固有振動の次数が16である。
【0036】本実施形態では、結局、超音波伝達体14
2は、長さ247mm、太さ3.0mmのチタン合金製
の円柱状部材である。この超音波伝達体142において
は、図4に示されるように、全長の中央部において、縦
振動における3番目の節と、1/3振動数の横振動にお
ける8番目の腹と、1/2振動数の横振動における7番
目の腹とが一致している。このため、横振動の発生が抑
制されている。
【0037】本実施形態では、固定刃112の長さは超
音波振動の半波長分であり、振動の伝達に対する寄与
は、超音波伝達体142に比べて小さく、実質的に無視
してもよい。しかし、固定刃112が超音波伝達体14
2の全長と同じ程度に長い場合には、固定刃112を含
めた固有値解析を行なう必要がある。
【0038】以下、本実施形態の変形例について述べ
る。
【0039】第一の変形例では、超音波伝達体142の
材質はアルミニウム合金であり、ヤング率は72GP
a、密度は2.7kg/m3である。超音波伝達体142
の全長は、超音波伝達体142を伝わる振動数50kH
zの超音波振動の波長の2.5倍である271mmが選
ばれている。超音波伝達体142の太さは、縦振動の1
/2及び1/3振動数の横振動における次数が偶数になる
ように、3.8mmに設定されている。
【0040】第二の変形例では、超音波伝達体142
は、パイプ状の中空円筒形の部材であり、その材質は第
一実施形態と同じチタン合金である。超音波伝達体14
2の全長は247mmに設定されており、これは超音波
伝達体142を伝搬する超音波振動の波長の2.5倍に
等しい。超音波伝達体142の外径と内径は、縦振動の
1/2及び1/3振動数の横振動における次数が偶数にな
るように、外径が6.4mm、内径が3.0mmに設定さ
れている。
【0041】また、超音波伝達体142の保持に関し
て、図6に示されるように、超音波伝達体142の保持
強度を高めるために、超音波伝達体142は縦振動の節
位置に溝160を有し、スペーサ144の穴154の側
面は凹面162になっているとよい。このような保持
は、横振動に対する負荷がより大きく、横振動の抑制が
更に向上される。ただし、溝160は超音波伝達体14
2の振動特性に影響を与えるため、超音波伝達体の設計
に際しては、溝160を考慮してシミュレーションを行
なう必要がある。
【0042】次に、本発明の第二の実施の形態として、
第一実施形態の超音波切開凝固装置に適用可能な別の超
音波伝達体について図7と図8を用いて説明する。
【0043】図7に示されるように、本実施形態による
超音波伝達体142は、比較的太い一定の太さの基端部
172と、テーパー状のホーン部174と、比較的細い
一定の太さの中腹部176とを有している。
【0044】本実施形態では、超音波振動子132は、
ホーン136の先端部から振動数47kHzの超音波振
動を発生する。また、超音波伝達体142の材質は第一
実施形態と同じであり、ホーン部174以外の超音波伝
達体142に伝わる縦振動の1/4波長は、26.5mm
である。
【0045】基端部172の太さは7mmであり、中腹
部176の太さは、超音波伝達体142の全長が350
mm以上であることを前提条件として、第一実施形態と
同様の考えに基づいて、シミュレーションにより決めら
れている。
【0046】このシミュレーションにおいて、中腹部1
76と基端部172とを滑らかに接続するため、ホーン
部174の形状は中腹部176の太さに応じて若干変え
ている。また、それに伴い、縦振動の次数が同じでも、
超音波伝達体142の全長も変わる。
【0047】本実施形態では、縦振動の次数を7(波長
の3.5倍)に固定して、中腹部176の太さを1mm〜
7mmの範囲で変化させるシミュレーションの結果、全
長は370.6mm〜393.7mmの範囲で変化した。
【0048】図8に示されるように、様々な太さの中腹
部に対して超音波伝達体142の縦振動の1/2及び1/
3振動数に最も近い固有振動の次数を調査した。
【0049】本実施形態では、超音波伝達体142の中
腹部176の太さは3.5mmに設定されており、この
太さにおいて、1/2振動数の横振動の次数は22、1/
3振動数の横振動の次数は18である。これにより、縦
振動の節位置の少なくとも一つは、横振動の腹位置と一
致している。
【0050】この超音波伝達体142は、縦振動の7つ
の節位置のうち、ホーン部174に存在する1つの節位
置を除いた6つの節位置において、第一実施形態と同様
に、シース146に固定されたスペーサ144に保持さ
れる。これにより、縦振動の伝達を阻害することなく、
横振動の発生が抑制される。
【0051】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、縦振動の伝達を阻害す
ることなく横振動の発生が抑えられた、従って、超音波
の伝達による損失が少なく、異音が発生し難い超音波凝
固切開装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態による超音波凝固切
開装置の外観を概略的に示している。
【図2】図1に示される超音波凝固切開装置の内部構造
を概略的に示している。
【図3】図2に示される超音波伝達体の太さに対する横
振動の次数の変化を示すグラフである。
【図4】第一の実施の形態における超音波伝達体と、こ
れに伝わる縦振動の波形と、これに発生する横振動の波
形とを示している。
【図5】図2に示される超音波伝達体の保持の一形態を
示しており、(A)は保持される前の様子を示し、(B)は
保持されている様子を示している。
【図6】図2に示される超音波伝達体の保持の別の形態
を示している。
【図7】第二の実施の形態による超音波伝達体を示して
いる。
【図8】図7に示される超音波伝達体の太さに対する横
振動の次数の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
100 超音波凝固切開装置 112 固定刃 114 可動刃 132 超音波振動子 142 超音波伝達体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に対して切開・凝固等の処置を
    行なうための超音波凝固切開装置であり、 超音波振動を発生させるための超音波振動子と、 超音波振動子で発生された超音波振動を伝達するための
    超音波伝達体と、 超音波伝達体に取り付けられた固定刃と、 固定刃に対して開閉動作される可動刃とを備えており、 超音波伝達体は、その軸心方向に伝わる縦振動の節位置
    の少なくとも一つにおいて保持されており、保持された
    縦振動の節位置の少なくとも一つは、超音波伝達体に発
    生する径方向に振幅を持つ横振動の腹位置に一致してい
    る、超音波凝固切開装置。
  2. 【請求項2】 超音波凝固切開装置に用いられる超音波
    伝達体であり、縦振動の節位置の少なくとも一つが、縦
    振動の1/2振動数を持つ横振動または1/3振動数を持
    つ横振動の腹位置と一致している、超音波伝達体。
  3. 【請求項3】 超音波凝固切開装置に用いられる棒状の
    中実の超音波伝達体であり、その全長は、軸心方向に進
    む縦振動の1/2波長の整数倍に等しく、その材質と太
    さは、縦振動の1/2振動数を持つ横振動と縦振動の1/
    3振動数を持つ横振動の次数(波の数)が偶数となるよう
    に選ばれている、超音波伝達体。
  4. 【請求項4】 超音波凝固切開装置に用いられるパイプ
    状の中空の超音波伝達体であり、その全長は、軸心方向
    に進む縦振動の1/2波長の整数倍に等しく、その材質
    と内径と外径は、縦振動の1/2振動数を持つ横振動と
    縦振動の1/3振動数を持つ横振動の次数(波の数)が偶
    数となるように選ばれている、超音波伝達体。
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