JP2002065293A - ポリアルコールへのグルコシル基の転移方法 - Google Patents

ポリアルコールへのグルコシル基の転移方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酵素反応を利用してポリアルコール関連化合
物を生成する新規な方法を提供する。 【解決手段】 構成糖としてグルコースを含む糖化合物
と、キシリトール、イノシトール、グリセロール、ズル
シトール、リビトール及びエリスリトールから選ばれる
1種又は2種以上のポリアルコールとの存在下でコージ
ビオースホスホリラーゼを作用させることを特徴とする
ポリアルコールへのグルコシル基の転移方法を提供する
ことにより解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアルコールに
グルコシル基を転移する新規な方法、より詳細には、コ
ージビオースホスホリラーゼの作用を利用してポリアル
コールにグルコシル基を転移する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、オリゴ糖をはじめとする諸種の糖
質が有する機能性が続々と明らかになりつつある。これ
に伴って、機能性糖質に対する要望は多様化し、より優
れた機能性を有する糖質や、全く新規な機能性を有する
糖質、例えば、食品・化粧品・医薬品以外の分野でも利
用できる有用な機能性を有する糖質などの実用化を望む
声が高まっている。斯界においては、斯かる要望に応え
るべく、新規な又は稀少な各種糖質の工業的製造のため
の新規な方法の確立を目指した研究と、その新規な方法
で製造された糖質の機能性を解析する研究が精力的に進
められている。
【0003】糖質の一種であるポリアルコール(一般
に、「糖アルコール」もしくは「多価アルコール」とも
呼ばれる。)は、低う食性や難消化性など食品素材とし
て優れた機能性を有することから、その関連化合物、例
えば、グルコシル転移ポリアルコールなどを製造し、そ
の機能性の解析を進めることにより、より優れた機能性
や新規な機能性を有する糖質が実用化できる可能性があ
る。
【0004】ポリアルコール関連化合物であるグルコシ
ル転移ポリアルコールの製造方法に関しては、例えば、
シュークロースホスホリラーゼによるグルコシル基の転
移作用を利用した製造方法が特開平5−91891号公
報に、また、α−グルコシダーゼによるグルコシル基の
転移作用を利用した製造方法が特開平2−163092
号公報に提案されている。これらの方法による製造物
は、用いられる酵素の基質特異性の違いから、糖組成や
含まれる個々の糖質の構造などの点でそれぞれに特徴を
有し、したがって、これらの製造物が発揮する機能性も
当然異なるものと考えられる。しかしながら、本発明者
等は、糖質に対する要望が多様化している現状を考慮す
ると、現在までに提案されているポリアルコール関連化
合物の製造方法の種類は、その要望に応えるのになお不
十分であり、さらに多様な製造方法の提供が必要である
という結論に達した。そして、従来のグルコシル転移ポ
リアルコールの製造方法の場合とは全く異なる酵素を用
いてポリアルコール関連化合物を生成する方法が提供さ
れれば、多様化した要望に応えるポリアルコール関連化
合物の多様な製造方法の確立に大きく貢献できると考え
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、本
発明の課題は、酵素を利用してポリアルコール関連化合
物を生成する新規な方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者等は、先ずはじめに、ポリアルコールへ
の糖転移活性を有することが想定される公知の糖質関連
酵素を対象として、代表的なポリアルコールのひとつで
あるソルビトールにグルコシル基を転移する作用の有無
を検討した。しかしながら、ここで検討した範囲では、
上記の課題を解決する新規な方法を確立し得る酵素を見
出すには至らなかった。そこで本発明者等は次に、ポリ
アルコールへの糖転移活性を有することが想定されるか
否かに関わらずにさらに幅広い酵素群を対象として、ソ
ルビトール以外の諸種のポリアルコールにグルコシル基
を転移する作用の有無を検討した。その結果、同じ特許
出願人による特開平10−304882号公報において
コージビオースホスホリラーゼがソルビトールにグルコ
シル基を転移しなかったことが記載されていることから
も明らかなとおり、該酵素はポリアルコールにグルコシ
ル基を転移する作用を有しないと考えられてきたにも関
わらず、全く意外なことに、該酵素は、キシリトールを
はじめとするソルビトール以外の諸種のポリアルコール
には顕著にグルコシル基を転移する作用を有することが
判明した。そして、反応規模を拡大してコージビオース
ホスホリラーゼの作用によるポリアルコールへのグルコ
シル基の転移反応を行ったところ、この反応は、グルコ
シル転移ポリアルコールの工業的規模での製造に有利に
利用できることが確認された。本発明は、以上の本発明
者等による独自の研究成果に基づいて為されたものであ
る。
【0007】すなわち、本発明は、構成糖としてグルコ
ースを含む糖化合物と、キシリトール、イノシトール、
グリセロール、ズルシトール、リビトール及びエリスリ
トールから選ばれる1種又は2種以上のポリアルコール
との存在下でコージビオースホスホリラーゼを作用させ
ることを特徴とするポリアルコールへのグルコシル基の
転移方法を提供することにより上記の課題を解決するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明のポリアルコールへのグルコシル基
の転移方法(以下、単に「本発明の転移方法」又は「当
該転移方法」という場合がある。)はコージビオースホ
スホリラーゼを利用することを特徴とする。本発明でい
うコージビオースとは、α−D−グルコシル(1→2)
α−D−グルコシドで表される二糖を意味する。本発明
でいうコージビオースホスホリラーゼとは、この二糖コ
ージビオースを、無機リン酸及び/又はその塩の存在下
で加リン酸分解してD−グルコース及びβ−D−グルコ
ース−1リン酸及び/又はその塩(以下、本明細書を通
じて、不都合が生じない限り、β−D−グルコース−1
リン酸及び/又はその塩を単に「β−D−グルコース−
1リン酸」という。)を生成する反応ならびにこの逆反
応を触媒する酵素を意味する。本発明で利用できるコー
ジビオースホスホリラーゼは、このように定義され、下
記に詳述する本発明で用いるポリアルコールの1種又は
2種以上にグルコシル基を転移する作用を有するもので
ある限り起源や調製方法などは特定のものに限定されな
い。例えば、同じ特許出願人による特開平10−304
882号公報に開示された、サーモアナエロビウム・ブ
ロッキイ(ATCC 35047)起源の天然型ならび
に組換え型の該酵素はいずれも本発明に有利に利用でき
る。また、同公報に開示された同酵素をコードするDN
Aに蛋白質工学的手法を適用して得られる変異酵素も、
所期の転移作用を実質的に消失していないものである限
り本発明に利用できる。
【0009】本発明でいうポリアルコールとは、分子中
に2個以上の水酸基を有するアルコール、通常、多価ア
ルコール又は糖アルコールとも呼ばれる化合物を意味す
る。本発明で利用するポリアルコールは、キシリトー
ル、イノシトール、グリセロール、ズルシトール、リビ
トール及びエリスリトールから選ばれる1種又は2種以
上であり、その調製方法やその存在形態には特に制限は
ない。例えば、市販品を含む、天然より単離された調製
品、酵素的又は化学的に調製ないしは合成された調製
品、さらには、本発明の転移方法における酵素反応の進
行や当該転移方法による生成物の利用に悪影響を及ぼさ
ない範囲で、該ポリアルコール以外の夾雑物質を含んで
いる調製品や、以上のような調製品を組み合わせてなる
組成物であってもよい。なお、イノシトールには、ミオ
イノシトール、D−イノシトール、L−イノシトール等
の立体異性体が存在する。これらイノシトール異性体は
いずれも本発明に有利に利用できるけれども、これらの
うちでミオイノシトールはグルコシル基の転移率が比較
的高いのでこの発明に特に有用である。
【0010】本発明の転移方法で用いる、構成糖として
グルコースを含む糖化合物とは、コージビオースホスホ
リラーゼの作用によるポリアルコールへのグルコシル基
転移反応においてグルコシル基供与体となる、構成糖と
してグルコースを含有する単糖、オリゴ糖、多糖ならび
にそれらの誘導体を意味する。斯かる糖化合物の調製方
法や存在形態に特に制限はなく、例えば、市販品を含
む、天然より単離された調製品、酵素的又は化学的に調
製ないしは合成された調製品、さらには、本発明の転移
方法における酵素反応の進行や当該転移方法による生成
物の利用に悪影響を及ぼさない範囲で、斯かる糖化合物
以外の夾雑物質を含んでいる調製品や、以上のような調
製品を組み合わせてなる組成物であってもよい。斯かる
糖化合物として比較的望ましいものはβ−D−グルコー
ス−1リン酸である。β−D−グルコース−1リン酸を
酵素的に調製するには、例えば、グルコースがα−1,
2′結合で連結してなるコージビオースやコージトリオ
ースなどのコージオリゴ糖にコージビオースホスホリラ
ーゼ(上述のもの等)を作用させたり、マルトースにマ
ルトースホスホリラーゼ(オリエンタル酵母株式会社販
売等)を作用させたり、トレハロースにトレハロースホ
スホリラーゼ(同じ特許出願人による特開平10−30
4881号に記載のもの等)を作用させることなどによ
りβ−D−グルコース−1リン酸を生成させ、これを、
必要に応じて常法により所望のレベルにまで精製すれば
よい。また、本発明においては、酵素の作用を受けてβ
−D−グルコース−1リン酸を生成しうる、構成糖とし
てグルコース含む以上のようなオリゴ糖類をそのまま利
用することもできる。例えば、コージオリゴ糖を利用す
る場合、コージビオースホスホリラーゼの作用によるβ
−D−グルコース−1リン酸の生成と、生成したβ−D
−グルコース−1リン酸からのポリアルコールへのグル
コシル基の転移反応とが同時に進行することとなる。ま
た、マルトース及び/又はトレハロースを利用する場合
には、それぞれからβ−D−グルコース−1リン酸を生
成する上述のホスホリラーゼを本発明の転移方法を行う
反応系に共存させれば、所期の転移反応は進行させるこ
とができる。
【0011】上述のような、コージビオースホスホリラ
ーゼとともに、ポリアルコール及び構成糖としてグルコ
ースを含む糖化合物(以下、ポリアルコール及び構成糖
としてグルコースを含む糖化合物のいずれか又は両方を
指して「基質」という場合がある。)を、通常は水溶液
中で混合し、用いるコージビオースホスホリラーゼの酵
素学的性質に応じて適宜選ばれる条件下で保持すれば、
コージビオースホスホリラーゼの作用によりポリアルコ
ールにグルコシル基を転移させることができる。同じ特
許出願人による特開平10−304882号公報に開示
されたコージビオースホスホリラーゼを利用する場合、
該酵素が完全には失活しない条件、すなわち、温度は、
通常、70℃以下、望ましくは、65℃以下が好適であ
り、pHは、通常、pH4.0乃至9.0、望ましく
は、pH5.0乃至7.5が好適である。反応混合物中
の基質の濃度は所期の反応が進行する限り特に制限はな
く、例えば、ポリアルコールと構成糖としてグルコース
を含む糖化合物とを、それぞれ、通常、0.1乃至40
%(w/w)、望ましくは、0.2乃至20%(w/
w)の範囲とし、両者の比を、通常、1:0.1乃至4
00、望ましくは、1:1乃至100、さらに望ましく
は、1:2乃至50の範囲とするのが好適である。な
お、構成糖としてグルコースを含む糖化合物として、コ
ージビオース、マルトース及び/又はトレハロースを用
い、必要に応じて、マルトースホスホリラーゼ及び/又
はトレハロースホスホリラーゼを併用する場合には、適
宜の濃度の無機リン酸及び/又はその塩、例えば、リン
酸二水素ナトリウムなどを適宜の濃度、通常、0.5乃
至100mM、望ましくは、1乃至50mMの範囲で共
存させるのが好適である。また、マルトースホスホリラ
ーゼ及び/又はトレハロースホスホリラーゼを併用する
場合には、併用する酵素の酵素学的性質を考慮して、使
用する全ての酵素がいずれも完全には失活しない条件を
選定するのが望ましい。コージビオースホスホリラーゼ
の使用量に関しては、反応混合物中の基質の乾燥重量換
算での総量1gに対し、通常、0.1乃至500単位、
望ましくは、0.5乃至200単位とするのが好適であ
る。なお、ここでいうコージビオースホスホリラーゼ活
性の1単位とは、同じ特許出願人による特開平10−3
04882号公報に記載の方法にしたがって、pH5.
5、60℃でコージビオースを基質として反応させたと
き、1分間当たり1μmolのD−グルコースを生成す
る酵素量を意味する。以上のような反応混合物を用いて
反応させる時間は、反応の進行の度合いに応じて適宜選
択することができ、通常、2乃至200時間、望ましく
は、4乃至100時間が好適である。
【0012】一般に、酵素的に糖質を製造する場合に
は、その反応温度は可能な限り高く設定することが望ま
しい。これにより、反応中の雑菌汚染を防いだり、反応
速度を高めたり、基質濃度を高めることができ、その結
果、目的とする反応をより効率的に進行させることがで
きることなどがその理由である。本発明の転移反応を実
施する場合にも同様であり、反応温度は、通常、常温以
上、望ましくは、40℃以上、より望ましくは、50℃
以上とするのが好適である。したがって、本発明の転移
方法の実施においては、このような好適な温度条件下で
利用できる温度安定性、例えば、至適pHの条件下で6
0℃で1時間保持したときに本来の活性を、通常、80
%以上、望ましくは、85%以上、より望ましくは、9
0%以上維持する温度安定性を有するコージビオースホ
スホリラーゼを利用することが望ましい。同じ特許出願
人による特開平10−304882号公報に開示された
コージビオースホスホリラーゼはこのような望ましい温
度安定性を有するので、本発明の実施にとりわけ有用で
ある。
【0013】以上のような本発明の転移方法を実施する
と、反応混合物中にグルコシル転移ポリアルコールが生
成する。この発明でいうグルコシル転移ポリアルコール
とはポリアルコールとグルコシル基が共有結合した糖化
合物全般を意味する。本発明の転移方法により生成する
グルコシル転移ポリアルコールは、構成単位として、ポ
リアルコールとともに、1個又は2個以上、通常、1乃
至10個のグルコシル基を含む。また、本発明の転移方
法により生成するグルコシル転移ポリアルコールにおけ
る構成単位どうしの結合様式には、コージビオースホス
ホリラーゼ以外の酵素を用いる転移方法の場合には通常
見出されない、本発明に特徴的な結合様式が含まれる場
合が場合がある。例えば、当該転移反応で用いるポリア
ルコールが六炭糖である場合、生成するグルコシル転移
ポリアルコールは、構成単位どうしの結合様式としてα
−1,2′グルコシド結合を含む場合がある。
【0014】以上のような本発明の転移方法で生成する
グルコシル転移ポリアルコールは、目的に応じて、反応
混合物そのままの状態で、あるいは、慣用の方法により
所望のレベルにまで精製した状態で諸種の用途に利用す
ることができる。したがって、本発明の転移方法は、グ
ルコシル転移ポリアルコール及び/又はグルコシル転移
ポリアルコール含有物の製造方法における一工程として
有利に実施できる。本発明は斯かるグルコシル転移ポリ
アルコール及び/又はグルコシル転移ポリアルコール含
有物の製造方法を提供するものでもあり、当該製造方法
は、本発明の転移方法を実施する工程と、この工程で生
成したグルコシル転移ポリアルコール及び/又は該グル
コシル転移ポリアルコール含有物を採取する工程を含ん
でなる。生成したグルコシル転移ポリアルコール及び/
又は該グルコシル転移ポリアルコール含有物は、目的に
応じて、慣用の方法、例えば、活性炭処理等による脱
色、イオン交換樹脂処理等による脱塩、けい藻土等の助
剤を用いる濾過、イオン交換樹脂等を用いるクロマトグ
ラフィー、エバポレーター等を用いる濃縮、噴霧乾燥、
真空乾燥、凍結乾燥などの乾燥、水・アルコール等の適
宜の溶媒中で行う結晶化などから選ばれる適宜の工程を
経て採取することができる。以上のような本発明の製造
方法により製造される製品は、目的に応じて、グルコシ
ル転移ポリアルコールを結晶等の純粋な状態から他の成
分を含む組成物に至るまでの諸種の純度で含む、粉末
状、結晶粉末状、顆粒状、ブロック状、シラップ状など
適宜の形状で提供される。本発明の製造方法により製造
される製品は、本発明で用いられるポリアルコールと同
様に、例えば、甘味料、難消化性甘味料、低う食性甘味
料、保湿剤、澱粉老化防止剤、整腸剤、ミネラル吸収促
進剤などとして健康食品・飲料を含む飲食品分野、化粧
品分野、医薬品分野、飼料分野などの諸種の分野で有利
に利用することができる。また、本発明の方法で製造さ
れる製品は、その機能性を解析するための研究用試薬と
して利用することもでき、斯かる解析の結果に基づい
て、本発明の製造方法によるグルコシル転移ポリアルコ
ールならびにグルコシル転移ポリアルコール含有物は、
例えば、防腐剤、保存剤、抗菌剤、抗ウィルス剤、生体
機能調節剤などとして上記のような諸種の分野ならびに
その他の分野で利用できる可能性もある。
【0015】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0016】
【実施例1】〈ポリアルコールへのグルコシル基の転
移〉
【0017】
【実施例1−1】〈コージビオースホスホリラーゼの調
製〉同じ特許出願人による特開平10−304882号
公報に記載された方法にしたがって、サーモアナエロビ
ウム・ブロッキイ(ATCC 35047)を、トレハ
ロースを炭素源として含む培地中で10lの培養規模で
培養した。引き続き上記公報に記載の方法にしたがっ
て、培養物より採取した菌体を超音波破砕し、その破砕
物上清を採取した。上記公報に記載のコージビオースホ
スホリラーゼ活性の測定法に供して、この菌体破砕物上
清がコージビオースホスホリラーゼ活性を示すことを確
認した。
【0018】上記の菌体破砕物上清をUF膜濃縮し、1
ml当り約10単位のコージビオースホスホリラーゼ活
性を有する酵素液360mlを得た。このうち300m
lを、引き続き上記公報に記載の方法にしたがって、
『DEAE−トヨパールゲル』(東ソー株式会社製)を
用いたイオン交換カラムクロマトグラフィー、『ブチル
トヨパール650ゲル』(東ソー株式会社製)を用いた
疎水カラムクロマトグラフィー、及び『ウルトロゲル
AcA44』(セプラコル社製)を用いたゲル濾過クロ
マトグラフィーに供し、7.5%(w/v)ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動において単一のバンドを示すコー
ジビオースホスホリラーゼの精製標品を得た。得られた
精製標品の比活性は蛋白質mg当り約70単位であっ
た。
【0019】
【実施例1−2】〈コージビオースホスホリラーゼの作
用によるポリアルコールへのグルコシル基の転移〉下記
表1に示すポリアルコール(いずれも試薬級)のいずれ
かを濃度2%(w/v)で、試薬級β−D−グルコース
−1リン酸を濃度0.5%(w/v)で、実施例1−1
で得たコージビオースホスホリラーゼを1ml当り0.
5単位で、及び、酢酸緩衝液(pH5.5)を濃度50
mMで含む水溶液を調製し、これを50℃で72時間保
持して反応させた。反応後、各溶液より一部を採取し、
これを乾固した後、ピリジンに溶解して、ガスクロマト
グラフィー(以下、「GC」と略記する。)により分析
した。GCにおいて、分析カラムは『2%シリコンOV
−17/クロモゾルブW』(ジー・エル・サイエンス株
式会社製)を充填したステンレスカラム(内径3mm×
長さ2m)を、キャリアーガスは流量40ml/分の窒
素ガスを用いた。分析カラムの温度は、試料注入後カラ
ムオーブンを160℃から320℃まで毎分7.5℃の
速度で昇温して制御した。検出には水素炎イオン化検出
器を用いた。また、コージビオースホスホリラーゼを含
まないこと以外は上記の反応溶液と同じ組成の溶液を調
製し、上記と同じ条件で保持した後に、それぞれ同条件
でのGCにより分析して、未反応のポリアルコールなら
びにβ−D−グルコース−1リン酸のクロマトグラムの
パターンを確認した。反応溶液の分析により得たクロマ
トグラムにおける新たなピークの有無によりポリアルコ
ールへのグルコシル基の転移が起こったか否かを判定し
た。また、その新たなピークの面積の合計値に基づい
て、グルコシル転移ポリアルコールの生成量を相対的に
「+++」、「++」及び「+」の三段階で評価した。
結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示すとおり、また、同じ特許出願人
による特開平10−304882号公報に記載されてい
るとおり、ソルビトールに実施例1−1で調製したサー
モアナエロビウム・ブロッキイ起源のコージビオースホ
スホリラーゼを作用させた場合にはグルコシル基の転移
は起こらなかった。これとは対照的に、他のポリアルコ
ールであるキシリトール、ミオイノシトール、グリセロ
ール、ズルシトール、リビトール及びエリスリトールに
対しては、上記コージビオースホスホリラーゼの作用に
よっていずれもグルコシル基が転移したことが確認され
た。そして、これらのポリアルコールのうち、キシリト
ール、ミオイノシトール及びグリセロールに対するグル
コシル基の転移が特に顕著であった。また、GCで得た
クロマトグラムおける、未反応のポリアルコールのピー
クと全グルコシル転移ポリアルコールのピークとの面積
比に基づいてそれぞれのポリアルコールへのグルコシル
基の転移率を算出した。その結果、上記表1で「++
+」の評価が与えられた反応系においては、反応液に添
加したポリアルコールのうちの10%以上にグルコシル
基が転移し、評価「++」の場合は5%以上10%未
満、評価「+」の場合は0%を超え5%未満にグルコシ
ル基が転移していると考えられた。
【0022】上記の方法にしたがってキシリトール、ミ
オイノシトール、グリセロール、ズルシトール、リビト
ール及びエリスリトールへのグルコシル基の転移反応を
行った。それぞれの反応液より、上記のGC分析により
個々の反応液中に最も多量に生成したと認められたグル
コシル転移ポリアルコールを、イオン交換樹脂を用いる
調製用の高速液体クロマトグラフィーを含む糖質精製の
ための慣用の方法により、上記のGCにおいて実質的に
単一のピークとして確認されるレベルにまで精製した。
これらの精製標品を常法により酸分解し、その分解物を
上記のGCにしたがって分析したところ、いずれのクロ
マトグラムにおいても、ポリアルコールとD−グルコー
スに相当するピークが、モル比に換算してほぼ1:1に
相当する面積比で確認された。この結果は、ここで得た
精製標品が、いずれも、ポリアルコールとグルコシル基
が1:1のモル比で結合したグルコシル転移ポリアルコ
ールであることを意味している。なお、詳細なデータは
割愛したけれども、上記のコージビオースホスホリラー
ゼを作用させた反応液のGCによるクロマトグラムにお
いては、新たなピークはいずれの場合も複数認められ
た。このことは、本実施例によるポリアルコールへのグ
ルコシル基の転移反応においては、1分子中にグルコシ
ル基を2個以上含むグルコシル転移ポリアルコール及び
/又は互いに結合様式の異なるグルコシル転移ポリアル
コールも生成していることを示している。
【0023】
【実施例2】〈グルコシル転移キシリトール含有シラッ
プの製造〉β−D−グルコース−1リン酸を2%(w/
v)、キシリトールを10%(w/v)、及び、実施例
1−1の方法で得たコージビオースホスホリラーゼを1
単位/ml含み、pHを5.5に調製した水溶液を、6
0℃で72時間保持してキシリトールへのグルコシル基
の転移反応を行った。その後、反応液を常法により脱色
・脱塩し、イオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラ
フィーにより分画した。各画分の一部を常法により分析
し、上記の反応で生成したいずれかのグルコシル転移キ
シリトールの固形分当たりの含量が、反応液における場
合と比較して相対的に高まった画分を合一した。合一し
た画分を濃縮して、固形分濃度約70%のグルコシル転
移キシリトール含有シラップを得た。本シラップの一部
を実施例1−2に記載のGCで分析し、その結果得られ
たクロマトグラムにおけるピーク面積に基づいて計算し
たところ、本シラップにおける全グルコシル転移キシリ
トールの含量は固形分重量換算で約60%と見積もられ
た。
【0024】本品は、甘味料、難消化性甘味料、低う食
性甘味料、保湿剤、澱粉老化防止剤、整腸剤などとし
て、健康食品・飲料を含む飲食品分野、化粧品分野、医
薬品分野、飼料分野などの諸種の分野で有利に利用でき
る。
【0025】
【実施例3】〈グルコシル転移ミオイノシトール含有シ
ラップの製造〉β−D−グルコース−1リン酸を2%
(w/v)、ミオイノシトールを10%(w/v)、及
び、実施例1−1の方法で得たコージビオースホスホリ
ラーゼを1単位/ml含み、pHを5.5に調製した水
溶液を、60℃で72時間保持してミオイノシトールへ
のグルコシル基の転移反応を行った。その後、反応液を
常法により脱色・脱塩し、イオン交換樹脂を用いるカラ
ムクロマトグラフィーにより分画した。各画分の一部を
常法により分析し、上記の反応で生成したいずれかのグ
ルコシル転移ミオイノシトールの固形分当たりの含量
が、反応液における場合と比較して相対的に高まった画
分を合一した。合一した画分を濃縮して、固形分濃度約
70%のグルコシル転移ミオイノシトール含有シラップ
を得た。本シラップの一部を実施例1−2に記載のGC
で分析し、その結果得られたクロマトグラムにおけるピ
ーク面積に基づいて計算したところ、本シラップにおけ
る全グルコシル転移ミオイノシトールの含量は固形分重
量換算で約50%と見積もられた。
【0026】本品は、甘味料、難消化性甘味料、低う食
性甘味料、保湿剤、澱粉老化防止剤、整腸剤などとし
て、健康食品・飲料を含む飲食品分野、化粧品分野、医
薬品分野、飼料分野などの諸種の分野で有利に利用でき
る。
【0027】
【実施例4】〈グルコシル転移グリセロール含有シラッ
プの製造〉コージビオースを2%(w/v)、リン酸二
カリウム−クエン酸緩衝液(pH6.0)を25mM、
グリセロールを20%(w/v)、及び、実施例1−1
の方法で得たコージビオースホスホリラーゼを2単位/
ml含む水溶液を調製し、これを55℃で96時間保持
してグリセロールへのグルコシル基の転移反応を行っ
た。その後、反応液を常法により脱色・脱塩し、イオン
交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーにより分画
した。各画分の一部を常法により分析し、上記の反応で
生成したいずれかのグルコシル転移グリセロールの固形
分当たりの含量が、反応液における場合と比較して相対
的に高まった画分を合一した。合一した画分を濃縮し
て、固形分濃度約70%のグルコシル転移グリセロール
含有シラップを得た。本シラップの一部を実施例1−2
に記載のGCで分析し、その結果得られたクロマトグラ
ムにおけるピーク面積に基づいて計算したところ、本シ
ラップにおける全グルコシル転移ミオイノシトールの含
量は固形分重量換算で約40%と見積もられた。
【0028】本品は、甘味料、難消化性甘味料、低う食
性甘味料、保湿剤、澱粉老化防止剤、整腸剤などとし
て、健康食品・飲料を含む飲食品分野、化粧品分野、医
薬品分野、飼料分野などの諸種の分野で有利に利用でき
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、コージ
ビオースホスホリラーゼがキシリトール、イノシトー
ル、グリセロール、ズルシトール、リビトール及びエリ
スリトールに極めて効率的にグルコシル基を転移する作
用を有するという、本発明者等による全く独自の発見に
基づくものである。本発明の転移方法によれば、従来知
られていなかった、又は従来稀少とされてきたグルコシ
ル転移ポリアルコールを工業的規模で製造することが可
能である。本発明の転移方法を利用して製造されるグル
コシル転移ポリアルコール含有物は、健康食品・飲料を
含む飲食品分野、化粧品分野、医薬品分野、飼料分野、
研究用試薬分野などの諸種の分野で有利に利用できる。
【0030】本発明は、斯くも顕著な作用効果を奏する
発明であり、斯界に貢献すること誠に多大な意義のある
発明である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成糖としてグルコースを含む糖化合物
    と、キシリトール、イノシトール、グリセロール、ズル
    シトール、リビトール及びエリスリトールから選ばれる
    1種又は2種以上のポリアルコールとの存在下でコージ
    ビオースホスホリラーゼを作用させることを特徴とする
    ポリアルコールへのグルコシル基の転移方法。
  2. 【請求項2】 構成糖としてグルコースを含む糖化合物
    がβ−D−グルコース−1−リン酸及び/又はその塩で
    あるか又はコージオリゴ糖である請求項1に記載のポリ
    アルコールへのグルコシル基の転移方法。
  3. 【請求項3】 コージオリゴ糖がコージビオース及び/
    又はコージトリオースである請求項2に記載のポリアル
    コールへのグルコシル基の転移方法。
  4. 【請求項4】 コージビオースホスホリラーゼが、pH
    5.5、60℃の条件下で1時間保持したときコージビ
    オースを加リン酸分解する活性を80%以上維持する温
    度安定性を有するものである請求項1、2又は3に記載
    のポリアルコールへのグルコシル基の転移方法。
  5. 【請求項5】 コージビオースホスホリラーゼがサーモ
    アナエロビウム・ブロッキイ起源の天然型もしくは組換
    え型酵素である請求項1乃至4のいずれかに記載のポリ
    アルコールへのグルコシル基の転移方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のポリ
    アルコールへのグルコシル基の転移方法によりグルコシ
    ル転移ポリアルコールを生成させる工程と、生成したグ
    ルコシル転移ポリアルコール及び/又は該グルコシル転
    移ポリアルコール含有物を採取する工程とを含むグルコ
    シル転移ポリアルコール及び/又はグルコシル転移ポリ
    アルコール含有物の製造方法。
  7. 【請求項7】 生成したグルコシル転移ポリアルコール
    及び/又は該グルコシル転移ポリアルコール含有物を、
    脱色、脱塩、濾過、濃縮、クロマトグラフィー、乾燥及
    び結晶化から選ばれる1種又は2種以上を含む工程を経
    て採取する請求項6に記載のグルコシル転移ポリアルコ
    ール及び/又はグルコシル転移ポリアルコール含有物の
    製造方法。
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