JP2002064339A - 高周波電力増幅装置 - Google Patents

高周波電力増幅装置

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JP2002064339A
JP2002064339A JP2000247684A JP2000247684A JP2002064339A JP 2002064339 A JP2002064339 A JP 2002064339A JP 2000247684 A JP2000247684 A JP 2000247684A JP 2000247684 A JP2000247684 A JP 2000247684A JP 2002064339 A JP2002064339 A JP 2002064339A
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switching
circuit
voltage
fet
frequency power
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JP2000247684A
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Mitsuaki Otani
充昭 大谷
Takeshi Nakayama
健 中山
Takanari Nakajima
隆也 中島
Yasuo Hosaka
康夫 保坂
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力損失を低減すると共に通信可能時間の増
大を図れる高周波電力増幅装置を提供する。 【解決手段】 高周波電力増幅回路とこれに駆動電力を
供給する電源回路からなる高周波電力増幅装置の電源回
路11における電力損失を低減する。スイッチング速度
が速いFET311とオン抵抗の低いFET312を2
つ以上用いて、これらのFET3211,312の能動
端子(ドレイン、ソース)を並列接続し、これらのFE
T311,312を併用して導電路の導通状態と非導通
状態を切り替える。スイッチング制御回路313は、非
導通状態から導通状態への切り替え時には、最初にスイ
ッチング速度の速いFET311をオンさせ、このFE
T311が飽和するタイミングで2つ目のFET312
をオンさせる。同様に導通状態から非導通状態への切り
替え時には、FET312をオフさせた後に、FET3
11の飽和電圧付近でFET311をオフさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携行用小型無線通
信機器に用いる高周波電力増幅装置に関し、特に効率向
上及び高速応答化を図った電源回路を備えた高周波電力
増幅装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯型電話機や携帯型無線通信機
などに用いられる高周波電力増幅装置では、バッテリー
の電圧をスイッチング電源回路によって規定電圧に降圧
して高周波電力増幅回路に供給してこれを駆動してい
る。
【0003】図2は、従来例の携帯型電話機20の電子
回路構成を示すブロック図、図3は外観図である。図2
において、21は低周波部、22は高周波部、23は操
作部、24は表示部、25は制御部、26は電源回路、
27は電池であり、これらは図3に示すような携帯に適
した小型のケーシング28内に収納されている。
【0004】低周波部21は、マイク211とスピーカ
ー212、及びこれらのマイク211とスピーカー21
2と制御部25との間に設けられた音声入出力回路21
3から構成されている。
【0005】高周波部22は、アンテナ221、アンテ
ナ切替器222、受信回路223、信号強度検出回路2
24、送信回路225、高周波電力増幅回路226から
構成されている。アンテナ221はアンテナ切替器22
2を介して受信回路223の入力側と高周波電力増幅回
路225の入力側に接続されている。受信回路223の
出力信号は制御部25に入力され、制御部25を介して
受信情報がスピーカー212又は表示部24に出力され
る。
【0006】送信回路224は制御部25から入力した
送信信号を高周波信号に変換して高周波電力増幅回路2
25に入力する。
【0007】高周波電力増幅回路225は、図4に示す
ように、信号入力端子31とFET32のゲート間に設
けられた入力側整合回路33、FET32のドレインと
出力端子36との間に設けられた出力側整合回路34、
及びFET32のドレインバイアス回路35及び電源供
給端子37を備えている。電源回路26から電源供給端
37及びドレインバイアス回路35を介してFET32
に電力が供給され、FET32は、入力端子31と入力
側整合回路33を介してゲートに入力した高周波信号を
増幅して、出力側整合回路34を介して出力端子36か
ら出力する。また、FET32は供給される電圧に対応
した増幅率で入力した高周波信号を増幅して出力する。
【0008】操作部23はキーボードからなり複数のス
イッチの信号を制御部25に出力する。表示部24は、
表示器と表示制御回路からなり制御部25から入力した
表示信号に基づく情報を表示する。
【0009】制御部25は、マイク211或いは操作部
23から入力した送信対象の情報を送信信号に変換して
送信回路225に出力すると共に、受信回路223の出
力信号を入力して、受信情報をスピーカー212又は表
示部24に出力する。
【0010】電源回路26は電池27から入力した電圧
を所定の電圧に変換して全ての回路に供給する。
【0011】また、この種の電源回路はDC/DCコン
バータによって構成され、例えば図5に示すように、入
力端子41aから入力されたバッテリーからの入力電圧
Vinをインダクタ42を介して出力端子41bに出力す
る電界効果トランジスタ(FET)からなる第1のスイ
ッチング半導体素子(以下スイッチング素子と称する)
43と、出力端子41bと接地間に接続された平滑コン
デンサ44と、インダクタ42と平滑コンデンサ44の
直列回路に対して並列に且つインダクタ42の電流を維
持する極性に接続された転流ダイオード45と、転流ダ
イオード45と並列に且つ転流ダイオード45と同じ通
電極性に接続されたFETからなる第2のスイッチング
素子46と、入力端子41aと接地間に接続された平滑
コンデンサ47と、スイッチング制御回路48とから構
成される。
【0012】また、スイッチング制御回路48は、出力
端子41bからの出力電圧Voutを監視し、この出力電
圧Voutが一定値となるように、第1及び第2のスイッ
チング素子43,46をオン・オフする。このとき、第
1のスイッチング素子43がオンのとき第2のスイッチ
ング素子46がオフとなるように制御する。
【0013】前述の構成よりなる電源回路によれば、第
1のスイッチング素子43がオンのときは、入力端子4
1aに入力された電圧Vinがインダクタ42及び平滑コ
ンデンサ44によって平滑され出力端子41bに出力さ
れる。また、第1のスイッチング素子43がオフのとき
は第2のスイッチング素子46がオンとされ、インダク
タ42の電流は転流ダイオード45及び第2のスイッチ
ング素子46によって維持され、一定の電圧が出力端子
41bに出力される。
【0014】このとき、スイッチング制御回路48で
は、出力端子電圧Voutの変化に応じて第1及び第2の
スイッチング素子43,46のオン・オフを制御するパ
ルス信号のパルス幅を変化させ、出力端子電圧Voutが
一定となるように帰還制御を行う。
【0015】さらに、スイッチング制御回路48は、第
1及び第2のスイッチング素子43,46が同時にオン
するクロスカレントを防止するため、図6に示すよう
に、第1或いは第2のスイッチング43,46がオンか
らオフ状態に移行した後、所定のデッドタイムtDET
設定し、このデッドタイムtDET経過後に、第2或いは
第1のスイッチング素子46,43をオン状態としてい
る。
【0016】これにより、出力端子41bに接続された
負荷(図示せず)への供給電流が大きい重負荷のときに
も、第1のスイッチング素子43がオフのとき、インダ
クタ42に蓄えられたエネルギーは、第2のスイッチン
グ素子46を介して放出されるので、転流ダイオード4
5による順方向電圧損失を生ずることが無く、効率の良
い同期整流を行うことができる。
【0017】さらに、上記の電源回路では、出力電圧付
近までバッテリーからの入力電圧が低下した際に、スイ
ッチング素子43をオン状態にすると共にスイッチング
素子46をオフ状態に設定し、スイッチング動作を停止
した導通状態を維持することにより出力電圧を規定の電
圧に維持して、バッテリーによる動作時間の拡大を図っ
ている。
【0018】前述した図5に示す電源回路は降圧同期整
流型であるが、スイッチング素子46を除去した降圧チ
ョッパ型の電源回路(図7参照)も周知である。
【0019】この降圧チョッパ型電源回路によれば、ス
イッチング素子43がオン状態のときは、入力端子41
aに入力された電圧Vinがインダクタ42及び平滑コン
デンサ44によって平滑され出力端子41bに出力され
る。
【0020】また、スイッチング素子43がオフ状態の
ときはインダクタ42の電流は転流ダイオード45によ
って維持され、一定の電圧が出力端子41bに出力され
る。このとき、スイッチング制御回路48では、出力端
子電圧Voutの変化に応じてスイッチング素子43のオ
ン・オフを制御するパルス信号のパルス幅を変化させ、
出力端子電圧Voutが一定となるように帰還制御を行
う。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来例の高周波電力増幅装置においては、電源回路2
6からドレインバイアス回路35に供給される電圧が低
下すると所望の高周波出力電力が得られなくなり通信が
不可能になる。電池27を使用して高周波電力増幅回路
225に電力を供給する場合には、電源回路26におけ
る電力損失によって通信可能時間の拡大に限界が生じて
いた。
【0022】即ち、一般的にトランジスタや電界効果ト
ランジスタ等のスイッチング半導体素子にはオフ状態と
オン状態との切り替えにある程度の時間がかかる。この
時間を一般的にスイッチング時間と称しているが、この
スイッチング時間が長い(スイッチング速度が遅い)場
合には、スイッチングロスが大きくなる。例えば上記ス
イッチング素子43がオフ状態とオン状態の切り替わり
時には、図8に示すようにスイッチング時間t1、t2
の間において、スイッチング素子43のドレイン・ソー
ス間電圧Vdsとドレイン電流Idとの積が電力損失とな
る。
【0023】さらに、スイッチング素子43が完全にオ
ン状態になった後も、素子自体のオン抵抗によってドレ
イン・ソース間電圧Vdsは飽和電圧Vsat以下には下が
らないので、これにより素子内で電力損失を生じてい
る。
【0024】トランジスタや電界効果トランジスタ等の
スイッチング半導体素子においては、一般的に、スイッ
チング速度(オフ状態とオン状態との切り替え速度)と
オン抵抗(飽和電圧)とがトレードオフの関係にあるの
で、一つの素子でスイッチング速度の高速化とオン抵抗
の低減を両立させることはできない。このため、通常は
スイッチング速度とオン抵抗(飽和電圧)のバランスの
とれたスイッチング半導体素子を用いて回路を構成して
いる。
【0025】また、スイッチング素子43を導通状態に
維持しても、入力端子41aと出力端子41bとの間に
はスイッチング素子43とインダクタ42が直列接続さ
れているので、これらの電気抵抗によって電圧降下が生
じ、出力電圧Vout を規定値に維持できなかった。
【0026】即ち、図9に示すように電池27からの入
力電圧Vinが電子機器の駆動時間経過と共に徐々に低下
し、入力電圧Vinが電圧Va1に達した後は出力電圧Vou
t も徐々に低下する。ここで、Va1=Vset+Vdrpであ
り、Vsetは設定出力電圧、Vdrpはスイッチング素子4
3とインダクタ42の直列抵抗による電圧降下である。
【0027】このため、入力電圧Vinが電圧Va1に達し
た後に電子回路の駆動電圧許容範囲の下限値Vminに達
したときに電子回路の駆動が停止する。従って、バッテ
リーによる電子回路の駆動時間増大はこれが限界であっ
た。
【0028】これらのことから電池駆動の携帯型電話機
や携帯型無線通信機では電池の消耗低減に限界が生じ、
電池による駆動時間増大を図ることは限界に達してい
た。また、携帯電話においては受信電波の状態に応じて
電源回路からの供給電力を瞬時に切り替える必要がある
が、前述したようにスイッチング半導体素子のスイッチ
ング速度とオン抵抗とがトレードオフの関係にあるの
で、高速化を図ると電池による駆動時間が低下するとい
う問題があった。
【0029】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、電力
損失を低減すると共に通信可能時間の増大を図れる高周
波電力増幅装置を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、高周波電力増幅回路と、第1スイッチン
グ半導体素子と該第1スイッチング半導体素子をスイッ
チング動作させる制御回路とを有し且つ入力端子に印加
された電圧を該電圧とは異なる所定の電圧に変換して前
記高周波電力増幅回路に駆動電力を供給する電源回路と
を備えた高周波電力増幅装置であって、前記第1スイッ
チング半導体素子の能動端子に対して能動端子が並列接
続された1個以上の第2スイッチング半導体素子を設け
ると共に、該並列接続された第1及び第2スイッチング
半導体素子を併用して前記スイッチング動作の導通状態
と非導通状態を切り替える切替制御手段を設けた高周波
電力増幅装置を提案する。
【0031】該高周波電力増幅装置では、スイッチング
半導体素子の素子面積に基づくスイッチング速度(スイ
ッチング時間)とオン抵抗(飽和電圧)との関係を前記
電源回路における電力損失を低減させるために利用し
た。ここで、前記オン抵抗には、例えばFETのオン抵
抗、トランジスタの飽和電圧に基づく等価的なオン抵抗
などがある。
【0032】一般的に、トランジスタや電界効果トラン
ジスタ等のスイッチング半導体素子においては、スイッ
チング速度の速さとオン抵抗(飽和電圧)の大きさとは
反比例関係にある。これは、スイッチング半導体素子の
チップ面積が大きいとオン抵抗(飽和電圧)が低くな
り、また、スイッチング半導体素子のチップ面積が大き
いと該面積に基づく静電容量が大きくなり入出力信号波
形に鈍りが生じてスイッチング速度が遅くなるという関
係がある。
【0033】上記スイッチング速度の速さとオン抵抗
(飽和電圧)の大きさとの関係を利用して、2つ以上の
スイッチング半導体素子の能動端子を並列接続し、これ
らのスイッチング半導体素子を併用して能動端子間の導
通状態と非導通状態を切り替えるようにした。
【0034】このように2つ以上のスイッチング半導体
素子の能動端子を並列接続して併用する場合、例えば、
スイッチング半導体素子として電界効果トランジスタを
用いたときは各素子のドレインを接続すると共に各素子
のソースを接続して用い、またスイッチング半導体素子
としてトランジスタを用いたときは各素子のコレクタを
接続すると共に各素子のエミッタを接続して用いる。
【0035】ここで、オン状態に設定するスイッチング
半導体素子の数及びオン・オフ状態の切り替えタイミン
グを制御することにより、スイッチング半導体素子のチ
ップ面積に基づくオン抵抗(飽和電圧)及び静電容量を
調整することができる。例えば、オフ状態からオン状態
への切り替え当初に1つのスイッチング半導体素子のみ
をオン状態に設定することにより、該スイッチング半導
体素子単体の静電容量に基づくスイッチング速度でオフ
状態からオン状態へ切り替えることができる。同様にオ
ン状態からオフ状態への切り替えを行う時に1つのスイ
ッチング半導体素子のみがオン状態に設定されていれ
ば、該スイッチング半導体素子のみの静電容量に基づく
スイッチング速度でオン状態からオフ状態へ切り替える
ことができる。また、導通状態において2つ以上のスイ
ッチング半導体素子をオン状態に設定すれば、これらの
素子が並列接続されて全体としてのオン抵抗(飽和電
圧)が低下する。これにより、前記導電路に直列接続さ
れるオン抵抗(飽和電圧)は、前記スイッチング半導体
素子を単体で用いたときに比べて低下する。従って、前
記スイッチング半導体素子のオン状態におけるオン抵抗
(飽和電圧)による電力損失も低減できる。
【0036】また、オン抵抗(飽和電圧)の低いスイッ
チング半導体素子を併用することにより、導通状態時に
おいて該スイッチング半導体素子をオン状態に設定する
と、前記端子間飽和電圧の低いスイッチング半導体素子
よりもさらに低い端子間飽和電圧となる。
【0037】また、導通状態時において前記通電容量の
大きいスイッチング半導体素子をオン状態に設定する
と、該スイッチング半導体素子を含む2つ以上の素子に
電流が流れるので、通電容量が増大する。
【0038】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子の中の1つのスイッチング半導体素子を
オン状態に設定することにより、該スイッチング半導体
素子のスイッチング時間で前記導電路を導通状態にする
ことができる。この後、他のスイッチング半導体素子を
オン状態に設定することにより、前記スイッチング半導
体素子を単体で用いたときに比べて前記導電路に直列接
続されるオン抵抗(飽和電圧)を低下することができ
る。
【0039】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子の能動端子間を非導通状態から導通状態
にする時には、1つのスイッチング半導体素子をオン状
態に設定した後、2つ目以降のスイッチング半導体素子
のオフ状態からオン状態への切り替え設定を、この直前
にオン状態に設定したスイッチング半導体素子の端子間
電圧が該スイッチング半導体素子をオン状態に設定した
時点の端子間電圧の所定割合まで低下したときに行え
ば、最初にオン状態に設定したスイッチング半導体素子
のスイッチング速度によって導電路には急速に電流が流
れ該スイッチング半導体素子の端子間電圧は低下する。
この後、2つ目以降のスイッチング半導体素子のオフ状
態からオン状態への切り替え設定を、この直前にオン状
態に設定したスイッチング半導体素子の端子間電圧が該
スイッチング半導体素子をオン状態に設定した時点の端
子間電圧の所定割合まで低下したときに行うことによ
り、これらのスイッチング半導体素子の飽和電圧が低下
する。
【0040】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子の能動端子間を導通状態から非導通状態
にする時には、他のスイッチング半導体素子よりもオン
状態からオフ状態へのスイッチング速度が速いスイッチ
ング半導体素子を最後にオフ状態に設定することによ
り、該スイッチング半導体素子の速いスイッチング速度
で導電路は非導通状態にされる。
【0041】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子の能動端子間を導通状態から非導通状態
にする時には、1つを除いた他の全てのスイッチング半
導体素子をオフ状態に設定した後に最後の1つのスイッ
チング半導体素子をオフ状態に設定することにより、前
記導電路に直列接続されているスイッチング半導体素子
を、残る1つのスイッチング半導体素子のみにする。こ
れにより、残る1つのスイッチング半導体素子のチップ
面積による静電容量は最小値に設定されるので、前記導
電路を非導通状態にするときの制御信号は鈍ることが無
く、該スイッチング半導体素子のスイッチング速度で導
電路は非導通状態にされる。
【0042】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子の能動端子間を導通状態から非導通状態
から導通状態に切り替えるときに最初にオン状態に設定
するスイッチング半導体素子として異なる素子を順番に
用いることにより、特定のスイッチング半導体素子にの
みストレスがかかることを防止できる。即ち、前記最初
のオン状態に設定するスイッチング半導体素子には他の
素子に比べてスイッチングのときの電力損失が大きくな
るので大きなストレスがかかる。しかし、前記最初にオ
ン状態に設定するスイッチング半導体素子として異なる
素子を順番に用いることにより、前記ストレスを各スイ
ッチング半導体素子に分散させることができる。
【0043】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子の能動端子間を非導通状から導通状態に
する時に、他のスイッチング半導体素子よりもオフ状態
からオン状態へのスイッチング速度が速いスイッチング
半導体素子から順にオン状態に設定することにより、オ
フ状態からオン状態への移行が最小時間で行われる。
【0044】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子の能動端子間を非導通状態から導通状態
に設定するときは、導通状態になるまでに要する時間は
スイッチング速度の速いスイッチング半導体素子に依存
するので、全てのスイッチング半導体素子を同時にオン
状態に設定すれば、スイッチング速度の向上及び飽和電
圧の低下が図れる。
【0045】また、並列接続された2つ以上のスイッチ
ング半導体素子のしきい値レベルをそれぞれ異なる値に
設定することにより、同一の電圧形波によって各スイッ
チング半導体素子のオン・オフ制御が可能となる。これ
により、2つ以上のタイミングの異なる制御信号を生成
する必要が無くなる。前記電圧波形としては、例えば、
台形波、三角波、階段形状波、サイン波など、波形の立
ち上がり及び立ち下がりが所定値以上の時間を要し且つ
連続的或いは段階的にレベル変化する波形であればよ
い。
【0046】また、前記スイッチング半導体素子として
電界効果トランジスタを用い、電界効果トランジスタの
しきい値電圧レベルを異なる値に設定することにより、
同一の電圧波形によって各電界効果トランジスタのオン
・オフ制御が可能となる。これにより、2つ以上のタイ
ミングの異なる制御電圧を生成する必要が無くなる。
【0047】また、本発明は上記の目的を達成するため
に、高周波電力増幅回路と、第1スイッチング半導体素
子と該第1スイッチング半導体素子をスイッチング動作
させる制御回路とを有し且つ入力端子に印加された電圧
を該電圧とは異なる所定の電圧に変換して前記高周波電
力増幅回路に駆動電力を供給する電源回路とを備えた高
周波電力増幅装置であって、前記直列接続された第1ス
イッチング半導体素子とインダクタに対して並列に接続
され且つ制御信号に基づいて通電電流量を変化させる電
流制御素子を設けると共に、前記出力を前記設定値に維
持するように前記電流制御素子を動作させる駆動制御手
段を設けた高周波電力増幅装置を提案する。
【0048】該高周波電力増幅装置によれば、電池電源
に接続される入力端子と負荷に接続される出力端子間に
電流制御素子を接続し、電池電圧が低下したときに電流
制御素子を介して通電する電源回路を備えた。
【0049】即ち、入力端子と出力端子との間に直列接
続されたスイッチング半導体素子とインダクタとが存在
し、前記スイッチング半導体素子だけがオンオフ状態を
交互に繰り返してスイッチング動作されるときは、前記
スイッチング半導体素子のスイッチング動作によって前
記入力端子から前記スイッチング半導体素子及びインダ
クタを介して出力端子に電流が供給され前記出力端子に
前記一定値の出力電圧が得られる。また、前記スイッチ
ング半導体素子の駆動に並行して前記電流制御素子が駆
動されるときは、前記電流制御素子を介して前記制御信
号に基づく量の電流が前記入力端子から出力端子に供給
される。このとき、前記スイッチング半導体素子の等価
抵抗とインダクタの抵抗成分の直列抵抗と前記電流制御
素子の抵抗成分が並列接続された状態になるので、出力
端子への供給電流は前記電流制御素子を動作させないと
きに比べて増加させることができる。また、前記入力端
子へバッテリーを接続している場合、前記スイッチング
半導体素子のみの駆動を行っていて出力電圧が低下した
場合、前記電流制御素子を動作させて該電流制御素子を
介して電流を流すことにより、前記スイッチング素子の
等価抵抗とインダクタの抵抗成分の直列抵抗と前記電流
制御素子の抵抗成分が並列接続された状態になるので、
前記出力端子への出力電圧値を前記一定に維持できる時
間が延長される。
【0050】また、前記スイッチング半導体素子のみの
駆動を行っていて出力電圧値が低下し、前記スイッチン
グ半導体素子がオンデューティー100%を維持するよ
うになったら、即ち前記スイッチング半導体素子を制御
するパルスのデューティー比が100%になったら前記
電流制御素子を動作させて該電流制御素子を介して電流
を流すことにより、前記スイッチング半導体素子のオン
抵抗とインダクタの抵抗成分の直列抵抗と前記電流制御
素子の抵抗成分が並列接続された状態にすることが効率
向上の点から好ましい。また、前記出力端子への出力電
圧値を前記一定に維持できる時間が延長され前記電子回
路の駆動時間が増大する。すなわち、負荷となる電子装
置の使用可能時間を長くすることが可能となる。
【0051】また、前記スイッチング半導体素子のスイ
ッチング動作に並行して前記電流制御素子を動作させる
ことにより前記スイッチング半導体素子のオン抵抗とイ
ンダクタの抵抗成分の直列抵抗と前記電流制御素子の抵
抗成分が並列接続された状態になるので前記出力端子へ
の電流供給量を増やすことができると共に前記電流制御
素子を3端子レギュレータのようにシリーズ動作させる
ことによって前記スイッチング半導体素子のみを動作さ
せるときに比べて出力電圧の最大値を高めることができ
る。
【0052】また、前記スイッチング半導体素子から出
力される信号或いは前記スイッチング素子へ入力される
制御信号に基づいて前記スイッチング動作を制御するパ
ルスのデューティー比が100%になったことを判断す
ることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態を説明する。
【0054】図1は、本発明の第1の実施形態における
携帯型電話機の電子回路を示すブロック図、図10は電
源回路を示す回路図である。図において、前述した従来
例と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省
略する。また、従来例と第1の実施形態との相違点は、
第1の実施形態では従来例の電源回路26に代えて電源
回路11を設けた。また、高周波電力増幅回路225と
電源回路11によって本発明の高周波電力増幅装置10
が構成されている。図10において、52は積層セラミ
ック型のインダクタ、53,54はコンデンサ、55,
56は抵抗器、60Aは集積回路(以下、ICと称す
る)である。本実施形態の携帯型電話機も従来例と同様
の携帯に適した小型のケーシングを備え、このケーシン
グ内に図11に示すような電子回路基板29及び電池
(図示せず)が収納されている。回路基板29には高周
波電力増幅回路225及びその他の回路素子と共に前述
した電源回路11が実装されている。この電源回路11
には図示せぬ電池が接続され、この電池電圧を降圧して
所定の電圧を各電子回路及び高周波電力増幅回路225
に供給する。また、電源回路11の出力から高周波電力
増幅回路225への供給線路にはバイパスコンデンサが
接続され、これによりノイズを除去している。
【0055】電池からの電圧Vinが印加される外部端子
51aはコンデンサ53を介して接地されると共にIC
60Aの端子60aに接続されている。また、負荷に接
続される外部端子51bはコンデンサ54を介して接地
されると共にインダクタ52を介してIC60Aの端子
60bに接続され、負荷に対して電圧Voutを出力す
る。また、外部端子51bは直列接続された抵抗器5
5,56によって接地されている。これらの抵抗器5
5,56によって出力電圧Voutは分圧され、帰還電圧
Vfdが生成される。この帰還電圧はIC60Aの端子6
0cに印加され、IC60Aが出力電圧Voutを帰還電
圧Vfdとして入力できるようになっている。
【0056】IC60Aは、2つのスイッチング回路6
1A,61Bと転流ダイオード62、スイッチング制御
回路63から構成されている。スイッチング回路61
A,61Bは同じ構成をなし、それぞれPチャネルの電
界効果トランジスタ(以下、FETと称する)611,
612と切替制御回路613から構成されている。
【0057】FET611は、FET612に比べてオ
ン・オフ状態の切り替え時間、即ちスイッチング時間が
短いものであり、FET612は、FET611に比べ
てオン抵抗が低いものである。これらのFET611,
612の能動端子すなわちドレインとソースは配列に接
続され、これら2つのFET611,612で1つの導
電路の開閉を行う。
【0058】スイッチング回路61AのFET611,
612のソースは端子60aを介して入力用の外部端子
51aに接続され、ドレインは端子60b及びインダク
タ52を介して出力用の外部端子51bに接続されてい
る。また、スイッチング回路61AのFET611,6
12のゲートはスイッチング回路61Aの制御回路61
3に接続されている。
【0059】スイッチング回路61BのFET611,
612のソースは接地され、ドレインは端子60bに接
続されている。さらに、スイッチング回路61BのFE
T611,612のゲートはスイッチング回路61Bの
制御回路613に接続されている。
【0060】転流ダイオード62のカソードは端子60
bに接続され、アノードは接地されている。
【0061】また、スイッチング回路61A,61Bの
それぞれの制御回路613は、スイッチング制御回路6
3から入力されるオン・オフ制御信号CS0に基づい
て、FET611,612のそれぞれのオン・オフ状態
を切り替える素子制御信号CS1,CS2を生成して、
FET611,612のゲートに出力する。
【0062】スイッチング制御回路63は、例えば図1
2に示すように、誤差増幅器631、三角波発生回路6
32、コンパレータ633、NPN型のトランジスタ6
34、PNP型のトランジスタ635から構成されてい
る。
【0063】誤差増幅器631には、出力電圧Voutが
抵抗器55,56によって分圧された帰還電圧Vfdが印
加される。抵抗器55,56は直列接続され、その一端
は接地されると共に他端には帰還電圧Vfdが印加され、
出力電圧Voutを分圧した電圧Vfdを誤差増幅器631
に入力する。
【0064】誤差増幅器631は電圧Vfdを入力して、
この電圧Vfdがリファレンス電圧Vrefとほぼ同じにな
るようにこれらの差の電圧に対応した誤差電圧を出力す
る。
【0065】コンパレータ633は、三角波発生回路6
32から出力される三角波電圧と上記誤差電圧とを比較
して、三角波電圧より誤差電圧が大きいときはハイレベ
ルの信号を出力し、誤差電圧より三角波電圧が大きいと
きはローレベルの電圧を出力する。この出力電圧はトラ
ンジスタ634,635のベースに入力され、トランジ
スタ634,635はスイッチング動作を行い、このス
イッチング動作に伴ってスイッチング回路61A,61
BのFET611,612もスイッチング動作を行う。
【0066】これにより、スイッチング回路61AのF
ET611,612の能動端子(ドレイン・ソース)間
が導通状態のときにスイッチング回路61BのFET6
11,612の能動端子(ドレイン・ソース)間が非導
通状態になり、スイッチング回路61BのFET61
1,612の能動端子(ドレイン・ソース)間が導通状
態のときにスイッチング回路61AのFET611,6
12の能動端子(ドレイン・ソース)間が非導通状態に
なる。この動作が繰り返され、これらのスイッチング動
作に基づく連続したほぼ一定レベルの直流電圧が出力さ
れる。
【0067】さらに、各スイッチング回路61A,61
Bの動作を詳細に説明する。
【0068】ここでは、スイッチング回路61Aに関し
て説明するが、スイッチング回路61Bについても同様
の動作を行う。
【0069】制御回路613において生成される素子制
御信号CS1,CS2のそれぞれは、例えば図13に示
すような信号であることが好ましい。
【0070】即ち、オン・オフ制御信号CS0がオフ状
態のハイレベル(期間P1)からオン状態を指示するロ
ーレベル(期間P2〜P4)に変わると同時に一方のF
ET611に対する素子制御信号CS1もハイレベルか
らローレベルに変わり、スイッチング速度が速いFET
611をオン状態に設定する。
【0071】これにより、端子60aと端子60b間の
電位差(FET611のドレイン・ソース間電圧Vds)
はFET611のスイッチング時間に応じて急速に低下
し、端子60a,60b間には電流(FET611のド
レイン電流)Idが急速に流れ出す(期間P2)。
【0072】この後、端子60a,60b間の電位差が
FET611のオン抵抗に基づく飽和電圧に至る付近に
おいて、他方のFET612に対する素子制御信号CS
2をハイレベルからローレベルに切り替えて、他方のF
ET612をオン状態に設定する。これにより、端子6
0a,60b間に流れる電流はFET611,612の
双方を流れ、一方のFET611のオン抵抗に対して他
方のFET612のオン抵抗が並列接続され、端子60
a,60b間の電位差、即ち並列接続された2つのFE
T611,612のドレイン・ソース間電圧Vdsは、他
方のFET612のスイッチング速度に応じて低下し
(期間P3)、これら2つのFET611,612の合
成オン抵抗に基づく飽和電圧Vsat'に落ち着く(期間P
4)。
【0073】従って、導電路を導通状態にする際のター
ンオン時間ton(FET611のスイッチング時間)は
短くなり、このターンオン時間tonにおける電力損失も
低減される。
【0074】一方、オン・オフ制御信号CS0がオン状
態のローレベル(期間P2〜P4)からオフ状態を指示
するハイレベル(期間P5,P6,P1)に変わると同
時に他方のFET612に対する素子制御信号CS2を
ローレベルからハイレベルに変えて、他方のFET61
2をオフ状態に設定する。
【0075】これにより、端子60aと端子60b間の
電位差(FET611,612のドレイン・ソース間電
圧Vds)はFET612のスイッチング時間に応じて上
昇する(期間P5)。
【0076】この後、端子60a,60b間の電位差が
一方のFET611のオン抵抗に基づく飽和電圧に至っ
たら、このFET611に対する素子制御信号CS1を
ローレベルからハイレベルに切り替えて、FET611
をオフ状態に設定する。
【0077】これにより、端子60a,60b間に流れ
る電流はFET611のスイッチング時間に応じて急速
に低下し、端子60a,60b間の電位差は急速に上昇
し(期間P6)、端子60a,60b間が電気的に非導
通状態にされる(期間P1)。
【0078】また、導電路の導通状態時(期間P3〜P
5)においては、飽和電圧Vsat'を低くできるので、F
ET611,612のオン抵抗による電力損失も従来よ
り低減される。
【0079】従って、導電路を非導通状態にする際のタ
ーンオフ時間toff(FET611のスイッチング時
間)は短くなり、このターンオフ時間toffにおける電
力損失も低減される。
【0080】前述したように本実施形態の高周波電力増
幅装置10によれば、高周波電力増幅回路225に駆動
電力を供給する電源回路11においてスイッチングにか
かるターンオン時間ton及びターンオフ時間toffを短
くできるため高周波数での駆動が容易に行えると共に電
力損失を低減することができるため電池27による駆動
可能時間を従来よりも拡大することができる。
【0081】尚、上記他方のFET612に代えてオン
抵抗の低いFETをさらに併用すれば導電路の導通状態
時における合成オン抵抗をさらに低下させることがで
き、導通状態時における電力損失をさらに低減すること
ができる。
【0082】また、使用するFET611,612の特
性を適宜選択することにより、スイッチング時間のみを
変更することも可能であり、また入出力端子60a,6
0b間の飽和電圧のみを変更することも可能である。
【0083】また、他方のFET612に代えて複数の
FETの能動端子(ドレイン、ソース)を並列接続して
用いても、導電路の導通状態時における合成オン抵抗及
び電力損失をさらに低下させることができることは言う
までもない。
【0084】また、2つのFET611,612を交互
に最初にオンするFETにすれば、オフ状態からオン状
態に切り替わる際にFETにかかるストレスを各FET
611,612に分散することができる。3つ以上のF
ETの能動端子を並列接続して用いるときは、最初にオ
ンするFETを順番に代えることにより、FETにかか
るストレスを分散することができる。
【0085】また、本実施形態では、スイッチング速度
及びオン抵抗の異なるFET611,612を用いた
が、これらがほぼ同じFETを用いても良い。
【0086】さらに、非導通状態から導通状態に設定す
るときは、導通状態になるまでに要する時間はスイッチ
ング速度の速いFET611に依存するので、2つのF
ET611,612を同時にオン状態に設定しても同様
の効果が得られる。
【0087】また、本実施形態ではスイッチング半導体
素子としてFETを用いたが、これに限定されることは
なく、トランジスタ或いはこれ以外の半導体素子を用い
ても同様の作用効果を得ることができる。
【0088】次に、第1実施形態におけるスイッチング
回路61A,61Bの切替制御回路の詳細例を説明す
る。
【0089】図14は、第1実施例の切替制御回路を示
す構成図である。図において、613Aは切替制御回路
で、差動増幅器71、コンパレータ72、基準電圧発生
源73、ゲート駆動回路74,75から構成されてい
る。
【0090】差動増幅器71の2つの入力端子は並列接
続されたFET611,612のドレインとソースに接
続され、ドレイン・ソース間の電位差V1に対応した電
圧を出力する。コンパレータ72の非反転入力端子には
差動増幅器71の出力電圧が入力され、反転入力端子に
は基準電圧発生源73から出力される基準電圧Vthが印
加されている。
【0091】ここでは、基準電圧Vthは、FET611
のオン抵抗に基づく飽和電圧に設定されている。これに
より、コンパレータ72の出力信号DS1は、ドレイン
・ソース間の電位差V1が基準電圧Vth以上のときにハ
イレベルとなり、電位差V1が基準電圧Vthより低いと
きにローレベルとなる。
【0092】コンパレータ72の出力信号DS1及びオ
ン・オフ制御信号CS0はゲート駆動回路74,75の
それぞれに入力され、これらの信号に基づいて、ゲート
回路74では素子制御信号CS1が生成され、ゲート駆
動回路75では素子制御信号CS2が生成される。
【0093】前述の構成によれば、FET611がオン
状態に設定された後、ドレイン・ソース間の電位差V1
がFET611のオン抵抗に基づく飽和電圧に至ったと
きに他方のFET612をオン状態に設定することがで
きる。さらに、他方のFET612をオフ状態に設定し
た後にドレイン・ソース間の電位差V1がFET611
のオン抵抗に基づく飽和電圧に至ったときに、FET6
11をオフ状態に設定することができる。
【0094】図15は、第2実施例の切替制御回路を示
す構成図である。図において、前述した第1実施例と同
一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略す
る。また、第2実施例態と第1実施例との相違点は、ゲ
ート駆動回路74,75に代えて2入力の論理和回路
(以下、OR回路と称する)76を設けたことである。
【0095】即ち、OR回路76の一方の入力端子はコ
ンパレータ72の出力端子に接続され、他方の入力端子
には制御信号CS0が入力されると共にFET611の
ゲートに接続されている。また、OR回路76の出力端
子はFET612のゲートに接続されている。
【0096】これにより、図16のタイミングチャート
に示すように、一方のFET611に対する素子制御信
号CS1はオン・オフ制御信号CS0と同一であり、他
方のFET612に対する素子制御信号CS2はハイレ
ベルからローレベルへの立ち下がりが信号DS1と同じ
タイミングになり、ローレベルからハイレベルへの立ち
上がりが信号CS0と同じになる。
【0097】従って、並列接続されたFET611,6
12のドレイン・ソース間を非導通状態から導通状態に
切り替えるときのターンオン時間tonの短縮化を図るこ
とができると共に、ターンオン時間内の電力損失と、導
通状態時のオン抵抗による電力損失を低減できる。しか
し、2つのFET611,612を同時にオフ状態にす
るため、ターンオフ時間toffは期間P5と期間P6の
和となり、ターンオフ時間の短縮化とこのときの電力損
失はあまり改善されない。
【0098】このターンオフ時間の短縮化とこのときの
電力損失を改善した切替制御回路が、図17に示す第3
実施例の切替制御回路613Cである。
【0099】図17において、前述した第2実施例と同
一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略す
る。切替制御回路613Cは、第2実施例の切替制御回
路613Bに対して2入力の論理積回路(以下、AND
回路と称する)77を設けたものである。このAND回
路77の一方の入力端子にはオン・オフ信号CS0が入
力され、他方の入力端子にはコンパレータ72の出力信
号DS1が入力されている。このAND回路77の出力
信号はFET612の素子制御信号CS2としてFET
612のゲートに入力されている。
【0100】上記構成により、図18のタイミングチャ
ートに示す素子制御信号CS1,CS2が生成され、前
述した理想的なオン・オフ切り替えができる。
【0101】従って、第3実施例の切替制御回路613
Cを用いたスイッチング回路61A,61Bを電源回路
11に設けることにより、ターンオン時間ton及びター
ンオフ時間toffの短縮化を図ることができると共に、
ターンオン時間及びターンオフ時間内の電力損失と、導
通状態時のオン抵抗による電力損失を低減することがで
きる。
【0102】次に、第4実施例のスイッチング回路を説
明する。
【0103】図19は、第4実施例のスイッチング回路
61Cを示す構成図である。このスイッチング回路61
Cを前述のスイッチング回路61A,61Bに代えて用
いることができる。図において、611A,612Aは
Nチャネル型のFETで、前述の実施形態と同様にスイ
ッチング時間が短いものである。さらに、FET611
A,612Aは、それぞれターンオン、ターンオフする
しきい値電圧レベルが異なる値に設定されている。ここ
では、一方のFET611Aのしきい値電圧レベルはV
th1に設定され、他方のFET612Aのしきい値電圧
レベルはVth1よりも高いVth2(>Vth1)に設定され
ている。また、613Dは切替制御回路で、台形波発生
回路78から構成されている。
【0104】Nチャネル型FET611A,612A
は、ゲート電圧がローレベルのときオフ状態にあり、ハ
イレベルになるとオン状態になるので、オン・オフ制御
信号CS0’として前述のオン・オフ制御信号CS0を
反転した信号を用いれば良い。
【0105】台形波発生回路78は、オン・オフ制御信
号CS0’に基づいて、図20に示すような台形波の素
子制御信号CS0”を出力する。素子制御信号CS0”
は、オン・オフ制御信号CS0’がローレベルからハイ
レベルに変わると徐々に直線状に電圧が上昇し、オン・
オフ制御信号CS0’がハイレベルからローレベルに変
わると徐々に直線状に電圧が低下する信号である。ま
た、FET611A,612Aのしきい値電圧レベルV
th1,Vth2は素子制御信号CS0”の最小値と最大値の
中間に位置するように設定されている。
【0106】上記構成によれば、図20に示すように、
オン・オフ制御信号CS0’がローレベルからハイレベ
ルに変わり素子制御信号CS0”の電圧レベルが上昇
し、第1のしきい値電圧レベルVth1に達すると一方の
FET611Aがオン状態にされる。この後、素子制御
信号CS0”の電圧レベルがさらに上昇し、第2のしき
い値電圧レベルVth2に達すると他方のFET612A
がオン状態にされる。また、オン・オフ制御信号CS
0’がハイレベルからローレベルに変わり素子制御信号
CS0”の電圧レベルが低下して第2のしきい値電圧レ
ベルVth2に達すると他方のFET612Aがオフ状態
にされる。この後、素子制御信号CS0”の電圧レベル
がさらに低下して第1のしきい値電圧レベルVth1に達
すると一方のFET611Aがオフ状態にされる。
【0107】上記動作によってもターンオン時及びター
ンオフ時の電力損失及び導通状態時におけるオン抵抗に
基づく電力損失を低減することができる。
【0108】尚、台形波発生回路78によって発生され
る台形波(素子制御信号CS0”)の立ち上がり及び立
ち下がりの傾きは、FET611A,612Aそれぞれ
のスイッチング時間、飽和電圧及びしきい値電圧レベル
Vth1,Vth2を考慮して最適値に設定することが好まし
い。
【0109】次に、第5実施例のスイッチング回路を説
明する。
【0110】図21は、第5実施例のスイッチング回路
61Dを示す構成図である。このスイッチング回路61
Cを前述のスイッチング回路61A,61Bに代えて用
いることができる。図において、611,612は前述
と同じFETで、スイッチング時間が短く、オン抵抗が
高いものである。81はFETで、ターンオン時のスイ
ッチング時間がFET611,612よりも短く、ター
ンオフ時のスイッチング時間はFET611,612よ
りも長いものである。82はFETで、ターンオフ時の
スイッチング時間がFET611,612よりも短く、
ターンオン時のスイッチング時間はFET611,61
2よりも長いものである。ここで、FETのスイッチン
グ速度とオン抵抗の間には、前述したようにトレードオ
フの関係がある。FET611,612,81,82は
互いに並列接続されて、それぞれのソース及びドレイン
は互いに接続されている。
【0111】613Eは切替制御回路で、差動増幅器8
3、コンパレータ85a,85b、基準電圧発生源84
a,84b、OR回路86a〜86c及びAND回路8
7によって構成されている。
【0112】差動増幅器83の2つの入力端子は並列接
続されたFET611,612,81,82のドレイン
及びソースに接続され、ドレイン・ソース間の電位差V
1を出力する。
【0113】コンパレータ85aの非反転入力端子には
差動増幅器83の出力電圧が入力され、反転入力端子に
は基準電圧発生源84aから出力される第1の基準電圧
Vth-aが印加されている。ここでは、第1の基準電圧V
th-aは、FET81のオン抵抗に基づく飽和電圧に設定
されている。これにより、コンパレータ85aの出力信
号DSaは、入出力端子間の電位差V1が第1の基準電
圧Vth-a以上のときにハイレベルとなり、電位差V1が
第1の基準電圧Vth-aより低いときにローレベルにな
る。
【0114】コンパレータ85bの非反転入力端子には
差動増幅器83の出力電圧が入力され、反転入力端子に
は基準電圧発生源84bから出力される第2の基準電圧
Vth-bが印加されている。ここでは、第2の基準電圧V
th-bは、FET82のオン抵抗に基づく飽和電圧に設定
されている。これにより、コンパレータ85bの出力信
号DSbは、入出力端子間の電位差V1が第2の基準電
圧Vth-b以上のときにハイレベルとなり、電位差V1が
第2の基準電圧Vth-bより低いときにローレベルにな
る。
【0115】OR回路86aは、コンパレータ85aの
出力信号DSaとオン・オフ制御信号CS0を入力し、
これらを論理和した信号をFET611の素子制御信号
CSbとしてFET611のゲートに対して出力する。
【0116】OR回路86bは、コンパレータ85aの
出力信号DSaとオン・オフ制御信号CS0を入力し、
これらを論理和した信号をFET612の素子制御信号
CScとしてFET612のゲートに対して出力する。
【0117】OR回路86cは、コンパレータ85aの
出力信号DSaとオン・オフ制御信号CS0を入力し、
これらを論理和した信号を出力する。
【0118】AND回路87は、OR回路86cの出力
信号とコンパレータ85bの出力信号DSbを入力し、
これらを論理積した信号をFET82の素子制御信号C
SdとしてFET82のゲートに対して出力する。
【0119】また、オン・オフ制御信号CS0は、FE
T81に対する素子制御信号CSaとしてFET81の
ゲートに入力される。
【0120】次に、前述の構成よりなるスイッチング回
路61Dの動作を図22に示すタイミングチャートを参
照して説明する。
【0121】ここでは、各FET611,612,8
1,82のオン・オフ状態を切り替えることにより、導
電路の導通状態と非導通状態を切り替え、FETがオン
状態のときに導電路に所定の電流を流すものとして説明
する。
【0122】オン・オフ制御信号CS0がオフ状態のハ
イレベル(期間P1)からオン状態を指示するローレベ
ル(期間P2〜P4)に変わると同時にFET81に対
する素子制御信号CSaもハイレベルからローレベルに
変わり、FET81がオン状態に設定される。
【0123】これにより、並列接続されたFET61
1,612,81,82のドレイン・ソース間の電位差
(FET81のドレイン・ソース間電圧Vds)はFET
81のスイッチング時間に応じて急速に低下し、ドレイ
ン・ソース間には電流(FET81のドレイン電流)I
dが急速に流れ出す(期間P2)。
【0124】この後、ドレイン・ソース間の電位差がF
ET81のオン抵抗に基づく飽和電圧に至ると、FET
611,612,82に対する素子制御信号CSb,C
Sc,CSdがハイレベルからローレベルに変わり、F
ET611,612,82がオン状態に設定される。こ
れにより、ドレイン・ソース間に流れる電流は4つのF
ET81,611,612,82を流れ、双方のFET
81,611,612,82のオン抵抗が並列接続され
る。また、ドレイン・ソース間の電位差(電圧V1)
は、FET611,612,82のスイッチング速度に
応じて低下し(期間P3)、これら4つのFET81,
611,612,82の合成オン抵抗に基づく飽和電圧
Vsat'に落ち着く(期間P4)。
【0125】従って、導電路を導通状態にする際のター
ンオン時間ton(FET81のスイッチング時間)は短
くなり、このターンオン時間tonにおける電力損失が低
減される。
【0126】一方、オン・オフ制御信号CS0がオン状
態のローレベル(期間P2〜P4)からオフ状態を指示
するハイレベル(期間P5〜P7)に変わると同時にF
ET81,611,612に対する素子制御信号CS
a,CSb,CScがローレベルからハイレベルに変わ
り、FET81,611,612がオフ状態に設定され
る。これにより、ドレイン・ソース間の電位差(電圧V
1)はFET81,611,612のスイッチング時間
に応じて上昇する(期間P5)。
【0127】この後、ドレイン・ソース間の電位差(電
圧V1)がFET82のオン抵抗に基づく飽和電圧に至
ると、FET82に対する素子制御信号CSdがローレ
ベルからハイレベルに変化し、FET82がオフ状態に
設定される。これにより、ドレイン・ソース間に流れる
電流はFET82のスイッチング時間に応じて急速に低
下し、ドレイン・ソース間の電位差V1(Vds)は急速
に上昇して(期間P6)、ドレイン・ソース間が電気的
に非導通状態にされる(期間P7)。
【0128】従って、導電路を非導通状態にする際のタ
ーンオフ時間toff(FET82のスイッチング時間)
は短くなり、このターンオフ時間toffにおける電力損
失も低減される。
【0129】また、導電路の導通状態時(期間P3〜P
5)においては、飽和電圧Vsat'を従来よりも低くでき
るので、FET81,611,612,82の合成オン
抵抗による電力損失も従来より低減される。
【0130】前述したように本実施形態のスイッチング
回路61Dによれば、スイッチングにかかるターンオン
時間ton及びターンオフ時間toffを短くできると共に
電力損失を低減することができる。
【0131】尚、上記他方のFET611,612に代
えてオン抵抗の低いFETを用いれば導電路の導通状態
時における合成オン抵抗をさらに低下させることがで
き、導通状態時における電力損失をさらに低減すること
ができる。
【0132】また、他方のFET611,612に代え
て複数のFETの能動端子を並列接続して用いても、導
電路の導通状態時における合成オン抵抗及び電力損失を
さらに低下させることができることは言うまでもない。
【0133】また、ターンオンのスイッチング時間が短
いFET81と同等のものを複数並列接続して、これら
を交互に最初にオンするFETにすれば、オフ状態から
オン状態に切り替わる際にFETにかかるストレスを分
散することができる。3つ以上のFETの能動端子を並
列接続して用いるときは、最初にオンするFETを順番
に代えることにより、FETにかかるストレスを分散す
ることができる。
【0134】また、本実施形態ではスイッチング半導体
素子としてFETを用いたが、これに限定されることは
なく、トランジスタ或いはこれ以外の半導体素子を用い
ても同様の作用効果を得ることができる。
【0135】次に、第6実施例のスイッチング回路を説
明する。
【0136】図23は、第6実施例のスイッチング回路
61Eを示す構成図である。図において、前述した第3
実施例(図17)と同一構成部分は同一符号をもって表
しその説明を省略する。また、第6実施例と上記第3実
施例との相違点は、FET611,612よりもオン抵
抗の低いFET88,89をFET612に対して並列
接続し、これらのFET612,88,89のゲートに
素子制御信号CS2を入力して、オン・オフ制御するよ
うにしたことである。
【0137】このように、ターンオン期間及びターンオ
フ期間を除いた導通状態の期間にオン抵抗の低いFET
88,89をオン状態に設定することにより、導通状態
時におけるオン抵抗による電力損失を大幅に低減するこ
とができる。
【0138】次に、本発明の第2の実施形態における高
周波電力増幅装置を説明する。
【0139】図24は、第2の実施形態における携帯型
電話機の電子回路を示すブロック図、図25は電源回路
を示す回路図である。図において、前述した第1の実施
形態と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を
省略する。また、第2の実施形態では第1の実施形態の
構成に加えて信号強度検出回路226と電源回路12を
設けた。これにより、高周波電力増幅回路22と電源回
路12によって本発明の高周波電力増幅装置10Bが構
成される。
【0140】信号強度検出回路226は、受信回路22
3から入力した信号強度を互いに異なる3つのしきい値
と比較して4段階のランクの何れに該当するかを判別し
て該当ランクを表すディジタル2ビットの出力制御信号
を電源回路12に出力する。
【0141】電源回路12は、信号強度検出回路226
から出力される出力出力制御信号によって出力電圧を変
化させ、その出力電圧を高周波電力増幅回路225のみ
に供給する。高周波電力増幅回路225以外の回路には
電源回路11から電力が供給される。これにより、受信
した信号強度に基づいて高周波電力増幅回路225の送
信電力が自動的に変化されて、受信電波が弱いほど送信
電力が増大され、受信電波が強いときは送信電力が必要
最小限に低減される。この結果、不要な電力消費を低減
することができ、電池27の不要な消耗を低減できるの
で、通信可能時間を拡大することができる。
【0142】即ち、第2の実施形態における電源回路1
2は外部からの制御信号によって出力電圧Voutの設定
値を変化できるようにすると共に出力電圧(設定電圧)
が高いときは低周波数におけるPWM(pulse width mo
dulation)によるスイッチング制御を行い、出力電圧
(設定電圧)が低いときはPFM(pulse frequency mo
dulation)によるスイッチング制御を行い、出力電圧を
設定値に維持するようにしたものである。上記出力電圧
(設定電圧)の最大値のほぼ1/2を境としてPWMと
PFMを切り替えている。これにより、外部から容易に
出力設定値を変更できるようにすると共に、出力設定値
に応じて変換効率の向上を図ることができる。
【0143】本実施形態では、図26に示すように、第
1の実施形態におけるスイッチング制御回路に対して抵
抗器636a,636bと、誤差増幅器637、互いに
連動するスイッチ回路638a〜638c、設定値制御
回路639及び電圧によって発振周波数を変化できるV
COを内蔵したを三角波発生回路632Bを設けたスイ
ッチング制御回路63Bを備えた。
【0144】設定値制御回路639は外部からディジタ
ル2ビットの出力制御信号を入力して3回路4接点のス
イッチ回路638a〜638cを切り替えて出力電圧の
設定値を4段階に切り替える。最も高い第1の出力設定
値のときは、帰還電圧Vfdが抵抗器636a,636b
によって分圧された電圧が誤差増幅器631に入力さ
れ、三角波発生回路632BのVCOには定電圧V11
が印加されこの電圧V11に基づく周波数の三角波電圧
が発生される。次に高い第2の出力設定値のときは、帰
還電圧Vfdが誤差増幅器631に入力され、三角波発生
回路632BのVCOには定電圧V11が印加されこの
電圧V11に基づく周波数の三角波電圧が発生される。
最大出力電圧値の1/2よりも小さい3番目に高い出力
設定値のときは定電圧V12が誤差増幅器631に入力
され、三角波発生回路632BのVCOには誤差増幅器
637の出力電圧が入力される。このとき誤差増幅器6
37はリファレンス電圧Vref1と帰還電圧Vfdを入力し
てこれらの誤差電圧を出力する。最も低い出力設定値の
ときは定電圧V12が誤差増幅器631に入力され、三
角波発生回路632BのVCOには誤差増幅器637の
出力電圧が入力される。このとき誤差増幅器637はリ
ファレンス電圧Vref2(Vref1と異なる)と帰還電圧Vfd
を入力してこれらの誤差電圧を出力する。
【0145】前述したように、高周波電力増幅装置10
Bの電源回路12は、信号強度検出回路226から出力
される出力出力制御信号によって出力電圧を変化させる
ため、高周波電力増幅回路225から出力される高周波
電力は前記出力制御信号に対応して変化する。即ち、受
信電波の信号強度が低い(弱い)ときは相手方の送信地
点が現地点から遠い地点或いは電波伝搬状態が悪い地点
であるとして、送信する高周波電力を増大することによ
り円滑な交信を行えるようにする。また、受信電波の信
号強度が高い(強い)ときは相手方の送信地点が現地点
に近い地点或いは電波伝搬状態が良い地点であるとし
て、送信する高周波電力を低下することにより消費電力
を低減し、電池27の寿命を延ばして駆動可能時間を増
大させる。
【0146】尚、本実施形態では信号強度検出回路22
6から出力される出力制御信号を2ビットのディジタル
信号としたがこれに限定されることはなく、アナログ信
号、1ビットのディジタル・シリアル信号、1ビットの
ディジタル信号、3ビット以上のディジタル信号の何れ
であっても良い。この出力制御信号の形態に対応して電
源回路12の入力インタフェースを形成すれば良い。
【0147】また、電源回路12として前述した電源回
路を用いても良いし回路基板上に直接各部品を実装して
形成しても良い。
【0148】また、上記構成は一例であって、出力制御
信号を1ビット或いは3ビット以上としても良いし、出
力制御信号をアナログ信号で入力しても良いし、また、
1ビットのシリアル信号で入力するようにしても良い。
また、設定値の可変方法として、誤差増幅器631のリ
ファレンス電圧を切り替えるようにしても良い。また、
三角波発生回路632Bの発振周波数を可変する方法と
して、発振回路の時定数を決定する抵抗器或いはコンデ
ンサを切り替えても良い。また、PWM或いはPFMの
何れか一方のみを用いて出力設定値を切り替えるように
しても良い。
【0149】また、上記第1の実施形態或いは第2の実
施形態において、図27に示すように転流ダイオード6
2に並列接続されたFETを1つのみとしてスイッチン
グ制御するIC60Cを用いた電源回路11Cを構成す
ることも可能である。さらに、図28に示すように転流
ダイオード62に並列接続されたFETを除去してスイ
ッチング制御するIC60Dを用いた電源回路11Dを
構成することも可能である。これらの電源回路によって
上記第1及び第2の実施形態と同様に効率の向上等を図
ることができる。
【0150】次に、本発明の第3の実施形態における高
周波電力増幅装置を説明する。
【0151】図29は、第3の実施形態における高周波
電力増幅装置の電源回路を示す回路図である。図におい
て、前述した第1の実施形態と同一構成部分は同一符号
をもって表しその説明を省略する。第3の実施形態で
は、電池からの電圧Vinが印加される外部端子51aは
コンデンサ53を介して接地されると共にIC60Eの
端子60aに接続されている。また、負荷に接続される
外部端子51bは、IC60Eの端子60gに接続さ
れ、さらにコンデンサ54を介して接地されると共にイ
ンダクタ52を介してIC60Eの端子60bに接続さ
れ、負荷に対して電圧Voutを出力する。
【0152】また、外部端子51bは直列接続された抵
抗器55,56によって接地されている。これらの抵抗
器55,56によって出力電圧Voutは分圧され、帰還
電圧Vfdが生成される。この帰還電圧はIC60Eの端
子60cに印加され、IC60Eが出力電圧Voutを帰
還電圧Vfdとして入力できるようになっている。
【0153】IC60Eは、転流ダイオード62と、ス
イッチング制御回路63、Pチャネルの電界効果トラン
ジスタ(以下、FETと称する)63,66、Nチャネ
ルのFET65、駆動回路67とから構成されている。
【0154】FET64のソースは端子60aを介して
入力用の外部端子51aに接続され、ドレインは端子6
0bとインダクタ52を介して出力用の外部端子51b
に接続されている。FET64のゲートはスイッチング
制御回路63に接続されている。
【0155】FET65のソースは接地され、ドレイン
は端子60bに接続されている。さらに、FET65の
ゲートはスイッチング制御回路63に接続されている。
【0156】転流ダイオード62のカソードは端子60
bに接続され、アノードは接地されている。
【0157】FET66のソースは入力端子51aに接
続されドレインは出力端子51bに接続されている。ま
た、FET66のゲートは駆動回路67に接続されてい
る。
【0158】駆動回路67は、Nチャネル型のFET6
71と、抵抗器672、コンデンサ673、ダイオード
674から構成されている。FET671のソースは接
地され、ドレインはFET66のゲートに接続されてい
る。また、FET671のゲートは抵抗器672の一端
とダイオード674のアノードに接続されると共にコン
デンサ673を介して接地されている。抵抗器672の
他端とダイオード674のカソードはFET64のドレ
インに接続されている。
【0159】前述の構成よりなる電源回路によれば、図
30に示すように、入力電圧Vinが電圧値Va1に至るま
でFET64はスイッチング制御回路63によりスイッ
チング動作されて出力電圧Voutは設定電圧値Vsetに維
持される。また、入力電圧Vinが電圧値Va1に至るまで
はFET66はオフ状態を維持し、入力電圧Vinが電圧
値Va1に至るとFET66はそのオン抵抗が最小になる
完全なオン状態に設定される。
【0160】即ち、FET64がスイッチング動作して
いるときは、FET65がオフ状態の期間に抵抗器67
2を介してコンデンサ673に充電され、FET671
のゲート電圧VGが徐々に増加する。この後、FET6
5がオフ状態からオン状態に移るとコンデンサ673に
充電された電荷はダイオード674及びFET65を介
して放電され、FET671のゲート電圧VGは0Vま
で低下する。ここで、コンデンサ673への充電の時定
数は、FET65がオフ状態の間にFET671のゲー
ト電圧VGがFET671をオン状態にならないように
設定されている。これにより、FET671はオフ状態
を維持しているためFET66もオフ状態を維持する。
【0161】また、入力電圧Vinが電圧値Va1に至りF
ET64がオンデューティー100%(100%オン状
態)になると、FET65はオンデューティー0%(1
00%オフ状態)に設定される。このため、FET67
1のゲートは抵抗器672によってプルアップされた状
態になりFET671はオン状態に設定される。これに
より、FET66のゲートが接地されるのでFET66
はオン状態に設定され出力電圧VoutはVin−Vdrp1に
なり電力供給時間と共に徐々に低下する。ここで、電圧
Vdrp1はFET64とインダクタ52とFET66の合
成抵抗による電圧降下分である。この電圧降下分Vdrp1
は従来例の電圧降下分Vdrpよりも小さい。
【0162】即ち、FET64のオン抵抗をR1、イン
ダクタ52の抵抗RL、FET66のオン抵抗をR2とす
ると、従来例における電圧降下VdrpはFET64とイ
ンダクタ52の合成抵抗による電圧降下分であり、その
合成抵抗Ri1は次の(1)式によって表され、本実施形
態におけるはFET64とインダクタ52とFET66
の合成抵抗Ri2は次の(2)式によって表される。
【0163】 Ri1=R1+RL …(1) Ri2={(R1+RL)・R2}/{R1+RL+R2} …(2) 従って、Ri1>Ri2となって電圧降下分Vdrp1は従来例
の電圧降下分Vdrpよりも小さくなる。
【0164】このため、出力電圧Voutの電圧値が駆動
対象となる電子回路の駆動電圧許容範囲の下限値Vmin
に達するまでの時間が(t2−t1)だけ延長され、電子
回路の駆動可能時間を拡大することができる。ただし、
FET66がオン状態になったときの出力電圧Vout
(=Vin−Vdrp1)が駆動対象となる電子回路の駆動電
圧許容範囲の上限値Vmax以下でなくてはならない。
【0165】尚、本実施形態ではFET64がオンデュ
ーティー100%(100%オン状態)になったときに
FET66を動作させて駆動回路67を構成したが、入
力電圧Vinが所定値まで低下したときにFET66を動
作させて負荷の駆動可能時間を拡大する駆動回路を構成
しても良い。
【0166】次に、本発明の第4の実施形態を説明す
る。
【0167】図31は第4の実施形態における高周波電
力増幅装置の電源回路を示す回路図、図32は電源回路
の出力電圧とスイッチング動作の関係を説明するタイミ
ングチャートである。図において、前述した第3の実施
形態と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を
省略する。また、第3の実施形態と第4の実施形態との
相違点は、駆動回路67に代えてシリーズ駆動制御回路
68を設けたことである。
【0168】シリーズ駆動制御回路68は、出力電圧V
outとFET64のゲート電圧を監視し、FET64が
オンデューティー100%(100%オン状態)に設定
されてからFET66を動作させる。
【0169】尚、図33に示すように前述した第3の実
施形態に用いた駆動回路67によってシリーズ駆動制御
回路68’を起動するようにしても良い。この図33に
示すシリーズ駆動制御回路68’は、図31のシリーズ
駆動制御回路68と基本的に同じ動作であるが、スイッ
チング制御回路63の出力信号の代わりに駆動回路67
の出力信号に応じてFET66のオン状態とオフ状態と
を切り換える。
【0170】図31に示すシリーズ駆動制御回路68
は、3端子レギュレータで行われているような一般にシ
リーズ動作と称されている動作をFET66に行わせ
る。即ち、シリーズ駆動制御回路68は、出力電圧Vou
tを設定電圧値Vsetに維持するようにFET66のゲー
ト電圧を変化させてFET66のオン抵抗(飽和電圧)
を制御する。これにより、FET66を介して出力端子
51bへ供給される電流量が制御され、出力電圧Vout
は設定電圧値Vsetに維持される。
【0171】シリーズ駆動制御回路68によってFET
66のオン抵抗が最下限値に設定されたとき(時間t
3)にFET66は完全なオン状態となり、この後は第
1の実施形態と同様に出力電圧VoutはVin−Vdrp1に
なり電力供給時間と共に徐々に低下して時間t4に駆動
対象となる電子回路の駆動電圧許容範囲の下限値Vmin
に達する。
【0172】このため、出力電圧Voutの電圧値が駆動
対象となる電子回路の駆動電圧許容範囲の下限値Vmin
に達するまでの時間が(t4−t1)だけ延長され、電子
回路の駆動可能時間を拡大することができる。
【0173】第4の実施形態では、FET64がオンデ
ューティー100%(100%オン状態)になった後は
FET66をシリーズ動作させることによって出力電圧
Voutが設定電圧値Vsetに維持されるので、第3の実施
形態のような制限はない。また、この方がオンデューテ
ィー100%になる前にFET66をシリーズ動作させ
るよりも効率が向上する点で好ましい。
【0174】尚、FET64がスイッチング動作を行っ
ているときにこれと並行してFET66をシリーズ動作
させれば、出力電圧Voutの許容範囲すなわち最大出力
電圧を高めることができる。即ち、図34に示すよう
に、従来例では電圧降下分Vdrpを考慮したVin−Vdrp
が出力電圧Voutの設定可能電圧の最大値であったが、
本実施形態では電圧降下分Vdrp1を考慮したVin−Vdr
p1が出力電圧Voutの設定可能電圧の最大値となる。ま
た、出力電圧を一定とすれば、入力電圧について動作範
囲が広くなる。
【0175】上記実施形態は、同期整流タイプのスイッ
チング電源部を含む場合であったが、非同期整流タイプ
のスイッチング電源部を含む場合でも良い。即ち、図3
5に示すように、FET65を除去してなる非同期整流
タイプであっても良い。
【0176】次に、本発明の第5の実施形態を説明す
る。
【0177】図36は第5の実施形態における高周波電
力増幅装置の電源回路を示す回路図である。図におい
て、前述した第1乃至第4の実施形態と同一構成部分は
同一符号をもって表しその説明を省略する。本実施形態
では、第1実施形態と第3実施形態を組み合わせた電源
回路を構成した。即ち、本実施形態の電源回路11Jに
用いたIC60Jはスイッチング回路61A,61B
と、転流ダイオード62、スイッチング制御回路63、
電流制御用のFET66及びその駆動回路67を備えて
いる。これにより、変換効率の向上を図ることができる
と共に負荷となる電子回路の駆動可能時間を拡大するこ
とができる。
【0178】尚、第5の実施形態と同様に前述した第1
乃至第4実施形態及びその各実施例を組み合わせて、ま
た組み合わせ方を変えて高周波電力増幅装置用の電源回
路を構成しても同様の優れた効果を奏する。
【0179】次に、本発明の第6の実施形態を説明す
る。
【0180】第6の実施形態では、図37及び図38に
示すように積層インダクタ52を立てて回路基板29に
実装することにより回路基板29上の部品実装スペース
を有効に活用した。
【0181】次に、本発明の第7の実施形態を説明す
る。
【0182】第7の実施形態では、前述した実施形態に
おける電源回路12と高周波電力増幅回路225を一体
化したモジュール電子部品とした高周波電力増幅装置に
ついて説明する。
【0183】図39は第7の実施形態における高周波電
力増幅装置を示す外観斜視図、図40はその電気系回路
を示すブロック図である。
【0184】図において、前述した各実施形態と同一構
成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。図
において、90はモジュール化された高周波電力増幅装
置で、回路基板91の表面には10個の外部端子92a
〜92jと抵抗器55,56及びIC60Kが実装さ
れ、セラミック基板91の裏面にはインダクタ52及び
高周波電力増幅器93が実装されている。インダクタ5
2は、セラミック基板91に実装可能な直方体形状を有
する積層インダクタから成る。
【0185】尚、本実施形態では、電源回路12の入出
力における平滑用コンデンサ53,54は積層インダク
タ52の半分程度の大きさを有するので、高周波電力増
幅装置90を親回路基板に実装する際に親回路基板上に
平滑用コンデンサ53,54を実装して接続する。ま
た、コンデンサ53,54をIC60K等と共に基板上
に実装した高周波電力増幅装置を構成しても良い。
【0186】また、外部端子92a〜92jのそれぞれ
は、抵抗器55,56とIC60Kの実装高さよりも大
きな高さを有し、IC60Kを親回路基板の部品実装面
に対向させて外部端子92a〜92jを親回路基板に接
続できるようになっている。
【0187】電池からの電圧Vinが印加される外部端子
92cはIC60Kの端子60aに接続されている。ま
た、外部端子92hはインダクタ52を介してIC60
Kの端子60bに接続されると共にIC60Kの端子6
0g及び高周波電力増幅器93のドレインバイアス回路
933に接続されている。さらに、端子92hは直列接
続された抵抗器55,56を介して接地され、これらの
抵抗器55,56によって出力電圧Voutが分圧された
帰還電圧VfdがIC60Kの端子60cに印加されてい
る。
【0188】外部端子92aは高周波電力増幅器93の
入力側整合回路931を介してFET932のゲートに
接続され、FET932のドレインにはドレインバイア
ス回路933から電流が供給される。また、FET93
2のドレインは出力側整合回路934を介して外部端子
92jに接続され、ソースは接地されている。
【0189】その他の外部端子92b,92f,92
g,92iは接地端子である。
【0190】IC60Kは、前述したIC60Jに図2
6に示したスイッチング制御回路63Bを備えたもの
で、外部から入力した出力制御信号によって出力電圧V
outを変化できるものである。
【0191】高周波電力増幅器93は、図41に示すよ
うに、アルミナ(ε=9.6)からなる第1及び第2セ
ラミック基板94a,94bを積層してなるセラミック
多層回路基板(以下、多層回路基板と称する)94の上
面にFET932及び他の電子部品を実装することによ
り構成されている。多層回路基板94の寸法は、約7.
0mm×7.0mmで厚さ0.8mmである。
【0192】上層に設けられた第1セラミック基板94
aの上面には、電力増幅用のFET932がほぼ中央部
に実装されると共に、FET932を境とした一方の側
に入力側整合回路931が形成され、他方の側に出力側
整合回路934が形成されている。
【0193】さらに、第1セラミック基板94aの上面
に形成された導体配線パターン上にチップ部品(C、
R、L等)が実装されると共に、FET932は半導体
チップであるため、ワイヤーボンディング或いはフリッ
プチップ等で搭載されている。
【0194】ここで、多層回路基板94上の導体配線パ
ターンは銅(Cu)で形成されているが、銀(Ag)、
銀パラジウム(AgPd)、或いは銀プラチナ(AgP
t)を用いて形成しても良い。
【0195】一方、下層の第2セラミック基板94bの
上面には、出力側整合回路934の形成位置と重なる領
域内にドレインバイアス回路933が形成され、電源回
路12からバイアス回路933を介して通電することに
よりFET932のドレインがバイアスされる。
【0196】さらに、第2セラミック基板94bの下
面、即ち多層回路基板94の底面には、周縁部を除くほ
ぼ全面に接地導体95が形成されている。
【0197】これらの第1及び第2セラミック基板94
a,94bを積層することにより、ドレインバイアス回
路933が内層に形成された多層回路基板94が構成さ
れる。
【0198】また、多層回路基板94の側面には複数の
リードレス電極96が設けられ、これらのリードレス電
極96のそれぞれが、増幅対象となる高周波信号を入力
側整合回路931に入力するための入力端子、FET9
32によって増幅され出力側整合回路934によってイ
ンピーダンス整合された信号を外部に出力するための出
力端子、ドレインバイアス回路933に電源を接続する
電源端子及び接地端子となり、回路基板91上への面実
装に対応した構造となっている。
【0199】さらに、図中に記載してないが、多層回路
基板94の上面は金属ケースによって覆われ、これによ
りシールドされている。
【0200】また、入力端子92aに入力された増幅対
象となる高周波信号は入力側整合回路931を介してF
ET932のゲートに入力される。入力側整合回路93
1は、入力端子92aの前段に接続される高周波信号源
のインピーダンス、即ち前段回路の出力インピーダンス
とFET932のゲートの入力インピーダンスとの整合
をとる。
【0201】上記高周波電力増幅装置90を使用する際
には、電源回路12の入出力用平滑コンデンサ53,5
4を親回路基板に実装して接続する必要がある。これら
のコンデンサ53,54を一体化した高周波電力増幅装
置を構成しても良いことは言うまでもない。
【0202】また、電源回路12の出力電圧を他の電子
回路或いは回路素子に供給したいときは外部端子92h
を介して供給することができる。
【0203】前述の高周波電力増幅装置90によれば、
高周波電力増幅器93へ駆動電圧を供給する配線が短く
なるのでノイズの重畳を大幅に低減することができる。
このため、ノイズ除去用としてバイパスコンデンサを設
ける必要がなくなる。また、高周波出力電力を切り替え
るために電源回路12から高周波電力増幅器93へ供給
する駆動電圧を切り替えるときに、高速応答が可能にな
り、高い周波数での切替も容易に行うことができる。さ
らに、前述した電源回路を用いているので、損失を低減
して効率向上を図れると共に電池による駆動時間を増大
することができる。さらに、親回路基板への実装面積を
削減することができ、電子機器の小型化を図ることがで
きる。
【0204】尚、本実施形態では出力制御信号によって
DC出力電圧を変化できる電源回路と高周波電力増幅器
とを一体化した高周波電力増幅装置を構成したが、これ
に限定されることはなく、前述した電源回路のうちの何
れを組み合わせても同様に効率向上と駆動時間の増大を
はかれることは言うまでもないことであり、高周波電力
増幅器の安定動作を図ることができると共に上記バイパ
スコンデンサを削除することができる。
【0205】前述した各実施形態および各実施例は本発
明の一具体例に過ぎず、本発明がこれらの実施形態及び
実施例のみに限定されることはない。これらの実施形態
及び実施例の全ての組み合わせを別の実施形態として記
載せずとも当業者であれば本願発明を十分に理解できる
であろう。
【0206】また、前述した各実施形態ではFETが1
段の高周波電力増幅回路を構成したがFETを2段以上
設けた高周波電力増幅回路を備えた高周波電力増幅装置
を構成しても良い。
【0207】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1乃
至請求項7に記載の高周波電力増幅装置によれば、高周
波電力増幅回路へ駆動電力を供給する電源回路における
電力損失を従来よりも大幅に低減することができるの
で、携帯型無線通信機における通信可能時間を従来より
も拡大することができる。さらに、電源回路は、制御信
号によって出力電圧を変化させ、その出力電圧を高周波
電力増幅回路に供給するので、受信した信号強度に基づ
いて高周波電力増幅回路の送信電力を自動的に変化する
ことができる。これにより、受信電波が弱いほど送信電
力が増大され、受信電波が強いときは送信電力が必要最
小限に低減され、不要な電力消費を低減することがで
き、電池の不要な消耗を低減できるので、通信可能時間
を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における携帯型電話機
の電子回路を示すブロック図
【図2】従来例の携帯型電話機の電子回路を示すブロッ
ク図
【図3】従来例の携帯型電話機を示す外観図
【図4】従来例の高周波電力増幅回路を示す図
【図5】従来例における電源回路を示す回路図
【図6】従来例における電源回路のスイッチング動作を
説明するタイミングチャート
【図7】従来例における他の電源回路を示す回路図
【図8】従来例における他の電源回路のスイッチング動
作を説明するタイミングチャート
【図9】従来例におけるバッテリー動作による電源回路
から高周波電力増幅回路への供給電圧の変移を説明する
【図10】本発明の第1の実施形態における電源回路を
示す回路図
【図11】本発明の第1の実施形態における電話機の回
路基板を示す外観斜視図
【図12】本発明の第1の実施形態におけるスイッチン
グ制御回路を示す回路図
【図13】本発明の第1の実施形態におけるスイッチン
グ動作を説明するタイミングチャート
【図14】本発明の第1の実施形態における第1実施例
の切替制御回路を示す回路図
【図15】本発明の第1の実施形態における第2実施例
の切替制御回路を示す回路図
【図16】本発明の第1の実施形態における第2実施例
の切替制御回路のスイッチング動作を示すタイミングチ
ャート
【図17】本発明の第1の実施形態における第3実施例
の切替制御回路を示す回路図
【図18】本発明の第1の実施形態における第3実施例
の切替制御回路のスイッチング動作を示すタイミングチ
ャート
【図19】本発明の第1の実施形態における第4実施例
のスイッチング回路を示す回路図
【図20】本発明の第1の実施形態における第4実施例
のスイッチング回路のスイッチング動作を示すタイミン
グチャート
【図21】本発明の第1の実施形態における第5実施例
のスイッチング回路を示す回路図
【図22】本発明の第1の実施形態における第5実施例
のスイッチング回路のスイッチング動作を示すタイミン
グチャート
【図23】本発明の第1の実施形態における第6実施例
のスイッチング回路を示す回路図
【図24】本発明の第2の実施形態における携帯型電話
機の電子回路を示す回路図
【図25】本発明の第2の実施形態における電源回路を
示す回路図
【図26】本発明の第2の実施形態におけるスイッチン
グ制御回路を示す回路図
【図27】本発明の第2の実施形態における他の電源回
路の構成例を示す回路図
【図28】本発明の第2の実施形態における他の電源回
路の構成例を示す回路図
【図29】本発明の第3の実施形態における電源回路を
示す回路図
【図30】本発明の第3の実施形態における出力電圧と
スイッチング動作の関係を説明するタイミングチャート
【図31】本発明の第4の実施形態における電源回路を
示す回路図
【図32】本発明の第4の実施形態における出力電圧と
スイッチング動作の関係を説明するタイミングチャート
【図33】本発明の第4の実施形態における電源回路の
他の構成例を示す回路図
【図34】本発明の第4の実施形態に係る他の動作例を
説明する図
【図35】本発明の第4の実施形態における電源回路の
他の構成例を示す回路図
【図36】本発明の第5の実施形態における電源回路を
示す回路図
【図37】本発明の第6の実施形態における電子回路基
板の要部を示す斜視図
【図38】本発明の第6の実施形態における要部を示す
側断面図
【図39】本発明の第7の実施形態におけるモジュール
化した高周波電力増幅装置を示す外観斜視図
【図40】本発明の第7の実施形態における高周波電力
増幅装置の電気系回路を示すブロック図
【図41】本発明の第7の実施形態における高周波電力
増幅器を示す分解斜視図
【符号の説明】 10,10B…高周波電力増幅装置、11〜11J,1
2…電源回路、20…携帯型電話機、21…低周波部、
22…高周波部、23…操作部、24…表示部、25…
制御部、27…電池、28…ケーシング、29…回路基
板、211…マイク、212…スピーカー、213…音
声入出力部、221…アンテナ、222…アンテナ切替
器、223…受信回路、224…送信回路、225…高
周波電力増幅回路、226…信号強度検出回路、51a
〜51f…外部端子、52…インダクタ、53,54…
コンデンサ、55,56…抵抗器、60A〜60K…I
C、61A〜61E…スイッチング回路、62…転流ダ
イオード、63,63B〜63D…スイッチング制御回
路、64,65…FET、66…FET(電流制御素
子)、67…駆動回路、611,612、611A,6
12A…FET(スイッチング半導体素子)、613,
613A〜613D…切替制御回路、631…誤差増幅
器、632,632B…三角波発生回路、633…コン
パレータ、634…NPN型トランジスタ、635…P
NP型トランジスタ、636a,636b…抵抗器、6
37…誤差増幅器、638a〜638c…スイッチ回
路、639…設定値制御回路、671…Nチャネル型の
FET、672…抵抗器、673…コンデンサ、674
…ダイオード、68,68’…シリーズ駆動制御回路、
71…差動増幅器、72…コンパレータ、73…基準電
圧発生源、74,75…ゲート駆動回路、76…OR回
路、77…AND回路、78…台形波発生回路、81,
82,88,89…FET(スイッチング半導体素
子)、83…差動増幅器、84a,84b…基準電圧発
生源、85a,85b…コンパレータ、86a〜86c
…OR回路、87…AND回路、90…モジュール電子
部品、91…回路基板、92a〜92j…外部端子、9
3…高周波電力増幅器、931…入力側整合回路、93
2…FET、933…ドレインバイアス回路、934…
出力側整合回路、94…多層回路基板、94a,94b
…セラミック基板、95…接地導体、96…リードレス
電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 隆也 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 保坂 康夫 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA14 AA15 BB13 BB14 DD04 DD13 DD21 EE08 FD01 FF02 FG05 ZZ01 ZZ04 ZZ12 5J091 AA01 AA41 CA00 CA36 FA18 HA08 HA09 HA17 HA19 HA25 HA29 HA33 HA39 KA12 KA17 KA29 KA32 KA33 KA49 KA62 KA64 KA66 KA67 MA19 MA21 QA04 TA01 TA06 UW08 5J092 AA01 AA41 CA00 CA36 FA18 GR02 HA08 HA09 HA17 HA19 HA25 HA29 HA33 HA39 KA12 KA17 KA32 KA33 KA49 KA62 KA64 KA66 KA67 MA19 MA21 QA04 TA06 5K011 DA01 DA12 DA29 GA05 JA01 KA03 5K060 BB00 CC05 DD04 HH06 MM06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電力増幅回路と、第1スイッチン
    グ半導体素子と該第1スイッチング半導体素子をスイッ
    チング動作させる制御回路とを有し且つ入力端子に印加
    された電圧を該電圧とは異なる所定の電圧に変換して前
    記高周波電力増幅回路に駆動電力を供給する電源回路と
    を備えた高周波電力増幅装置であって、 前記第1スイッチング半導体素子の能動端子に対して能
    動端子が並列接続された1個以上の第2スイッチング半
    導体素子を設けると共に、 該並列接続された第1及び第2スイッチング半導体素子
    を併用して前記スイッチング動作の導通状態と非導通状
    態を切り替える切替制御手段を設けたことを特徴とする
    高周波電力増幅装置。
  2. 【請求項2】 高周波電力増幅回路と、直列接続された
    第1スイッチング半導体素子とインダクタ、及び該第1
    スイッチング半導体素子をスイッチング動作させる制御
    回路とを有し且つ入力端子に印加された電圧を該電圧と
    は異なる所定の電圧に変換して前記高周波電力増幅回路
    に駆動電力を供給する電源回路とを備えた高周波電力増
    幅装置であって、 前記直列接続された第1スイッチング半導体素子とイン
    ダクタに対して並列に接続され且つ制御信号に基づいて
    通電電流量を変化させる電流制御素子を設けると共に、 前記出力を前記設定値に維持するように前記電流制御素
    子を動作させる駆動制御手段を設けたことを特徴とする
    高周波電力増幅装置。
  3. 【請求項3】 前記第1スイッチング半導体素子の能動
    端子に対して能動端子が並列接続された1個以上の第2
    スイッチング半導体素子を設けると共に、 前記制御回路は、前記第1及び第2スイッチング半導体
    素子のオン・オフ状態を切り替え制御する切替制御手段
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載の高周波
    電力増幅装置。
  4. 【請求項4】 前記電源回路は、前記第1スイッチング
    半導体素子の出力側に直列接続されたインダクタを備え
    ると共に前記入力端子に印加された電圧を降圧変換した
    所定値の電圧を前記インダクタの出力端子に発生させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の高周波電力増幅装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電源回路は前記入力端子に印加され
    た直流電圧値とは異なる電圧値の直流電圧を生成して前
    記高周波電力増幅回路に供給することを特徴とする請求
    項1乃至請求項4の何れかに記載の高周波電力増幅装
    置。
  6. 【請求項6】 前記高周波電力増幅回路と前記電源回路
    が1つの基板に形成されてなるモジュール電子部品とし
    て構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    5の何れかに記載の高周波電力増幅装置。
  7. 【請求項7】 前記電源回路から出力される電力を外部
    に出力するための端子電極を備えていることを特徴とす
    る請求項6に記載の高周波電力増幅装置。
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