JP2002062539A - 液体容器及びこの液体容器への液体注入方法 - Google Patents
液体容器及びこの液体容器への液体注入方法Info
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- JP2002062539A JP2002062539A JP2001104053A JP2001104053A JP2002062539A JP 2002062539 A JP2002062539 A JP 2002062539A JP 2001104053 A JP2001104053 A JP 2001104053A JP 2001104053 A JP2001104053 A JP 2001104053A JP 2002062539 A JP2002062539 A JP 2002062539A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 注入時にパネルに対して高い精度での位置決
めや微妙な姿勢保持を必要とせずに、液体が脇に垂れ落
ちるといったことを防止できるとともに、液体量の滴下
調整精度が緩和され、しかも滴下する液体の供給速度を
気にする必要がなく、さらに液体注入後の封止材が本体
から突出するのを回避できるようにすること。 【構成】 液晶室であるセルギャップへの注入に先立
ち、その液晶室へ注入する液晶を一時的に貯溜するため
の凹部２Ａ，３Ａが、パネル１を構成する基板２，３の
注入口１Ａ周縁部に掘り下げて形成されている。
めや微妙な姿勢保持を必要とせずに、液体が脇に垂れ落
ちるといったことを防止できるとともに、液体量の滴下
調整精度が緩和され、しかも滴下する液体の供給速度を
気にする必要がなく、さらに液体注入後の封止材が本体
から突出するのを回避できるようにすること。 【構成】 液晶室であるセルギャップへの注入に先立
ち、その液晶室へ注入する液晶を一時的に貯溜するため
の凹部２Ａ，３Ａが、パネル１を構成する基板２，３の
注入口１Ａ周縁部に掘り下げて形成されている。
Description
【０００１】
【技術分野】本発明は、例えば液晶表示パネルの一部を
構成し液晶が注入されるパネルなどへの使用に好適な液
体容器及びこの液体容器への液体注入方法に関する。
構成し液晶が注入されるパネルなどへの使用に好適な液
体容器及びこの液体容器への液体注入方法に関する。
【０００２】
【従来技術及びその問題点】例えば、液晶表示パネルに
は、互いに対向する対向面にＩＴＯ膜からなる透明電極
及び配向膜が形成されたガラスなどの透明部材からなる
一対の基板が、シール材で貼り合されているとともに、
スぺーサを介して基板間に形成した僅かな隙間からなる
液晶室（以下、セルギャップとよぶ）に液晶が注入・充
填されている。また、この液晶表示パネルには、これら
の基板の外側に偏光板が設けられており、透明電極間に
所定の電圧を印加することにより、この電極間にある液
晶分子にねじれ現象を起こさせ、偏光板から外部へ光を
選択的に透過させることより、画像を表示させるように
なっている。
は、互いに対向する対向面にＩＴＯ膜からなる透明電極
及び配向膜が形成されたガラスなどの透明部材からなる
一対の基板が、シール材で貼り合されているとともに、
スぺーサを介して基板間に形成した僅かな隙間からなる
液晶室（以下、セルギャップとよぶ）に液晶が注入・充
填されている。また、この液晶表示パネルには、これら
の基板の外側に偏光板が設けられており、透明電極間に
所定の電圧を印加することにより、この電極間にある液
晶分子にねじれ現象を起こさせ、偏光板から外部へ光を
選択的に透過させることより、画像を表示させるように
なっている。
【０００３】通常、このような液晶表示パネルを製造す
る場合には、透明電極及び配向膜をそれぞれ配設した一
対の基板（以下、パネルとよぶ）をシール材で接合させ
てセルギャップを形成させた後、シール材の一部などに
設けた微細な注入口からセルギャップ内へ液晶を注入さ
せて封入しているが、このセルギャップへの液晶の注入
は、以下のような方法で行っている。
る場合には、透明電極及び配向膜をそれぞれ配設した一
対の基板（以下、パネルとよぶ）をシール材で接合させ
てセルギャップを形成させた後、シール材の一部などに
設けた微細な注入口からセルギャップ内へ液晶を注入さ
せて封入しているが、このセルギャップへの液晶の注入
は、以下のような方法で行っている。
【０００４】即ち、例えば図７において、初めに、図
示外の真空チャンバ等の内部において、液晶５が収めら
れた液晶槽５０の液晶面に接しない状態でしかも注入口
１０Ａが下に位置するようにして、パネル１０をセット
しておく。そして、真空チャンバ内部を真空引きして
適度な真空度に達したところで、パネル１０を液晶槽５
０内の液晶に浸漬する。そして、この状態のまま、真
空チャンバ内部の圧力を大気圧又は適当な圧力状態まで
戻す（昇圧する）ことにより、図示外のセルギャップの
内外に発生する差圧を利用して、液晶槽５０内の液晶を
注入口１０Ａからセルギャップ内へ注入させる。この
ようにして、セルギャップ内が液晶で満たされたなら
ば、液晶槽５０からパネル１０を取出す。
示外の真空チャンバ等の内部において、液晶５が収めら
れた液晶槽５０の液晶面に接しない状態でしかも注入口
１０Ａが下に位置するようにして、パネル１０をセット
しておく。そして、真空チャンバ内部を真空引きして
適度な真空度に達したところで、パネル１０を液晶槽５
０内の液晶に浸漬する。そして、この状態のまま、真
空チャンバ内部の圧力を大気圧又は適当な圧力状態まで
戻す（昇圧する）ことにより、図示外のセルギャップの
内外に発生する差圧を利用して、液晶槽５０内の液晶を
注入口１０Ａからセルギャップ内へ注入させる。この
ようにして、セルギャップ内が液晶で満たされたなら
ば、液晶槽５０からパネル１０を取出す。
【０００５】ところが、このような注入方法では、以下
のような問題を生じている。セルギャップに注入する
のに必要な液晶量をはるかに上回る多量（例えば、注入
量の１０〜２０倍程度）の液晶を液晶槽内に投入させて
おくことが必要であり、その分、製造コストの増大を招
いていること。液晶槽内の液晶に注入口のあるパネル
の一端面全体をそっくり浸漬させるが、この端面部分に
は微視的に見ると製造時などにガラスの切り粉や埃など
の不純物が付着していることがある。そのため、これが
液晶槽内の液晶に混入して汚損され、次のパネルにその
液晶を注入する際に不純物などがセルギャップ内に侵入
する虞れがある。
のような問題を生じている。セルギャップに注入する
のに必要な液晶量をはるかに上回る多量（例えば、注入
量の１０〜２０倍程度）の液晶を液晶槽内に投入させて
おくことが必要であり、その分、製造コストの増大を招
いていること。液晶槽内の液晶に注入口のあるパネル
の一端面全体をそっくり浸漬させるが、この端面部分に
は微視的に見ると製造時などにガラスの切り粉や埃など
の不純物が付着していることがある。そのため、これが
液晶槽内の液晶に混入して汚損され、次のパネルにその
液晶を注入する際に不純物などがセルギャップ内に侵入
する虞れがある。
【０００６】そこで、例えば図８に示すように、真空引
きして適度な真空度の雰囲気にある真空チャンバ内にお
いて、上向きにセットしたパネル１０の注入口１０Ａ近
傍に必要量の液晶を適宜の滴下手段１１で滴下させたの
ち、大気圧あるいは適当な圧力状態まで気圧を戻す（昇
圧する）ことにより、セルギャップの内外に発生する差
圧により、注入口１０Ａからセルギャップ内部に液晶を
注入させる方法も提案されている。
きして適度な真空度の雰囲気にある真空チャンバ内にお
いて、上向きにセットしたパネル１０の注入口１０Ａ近
傍に必要量の液晶を適宜の滴下手段１１で滴下させたの
ち、大気圧あるいは適当な圧力状態まで気圧を戻す（昇
圧する）ことにより、セルギャップの内外に発生する差
圧により、注入口１０Ａからセルギャップ内部に液晶を
注入させる方法も提案されている。
【０００７】しかしながら、このような注入方法では、
液晶が正しい位置に滴下されないと、外部に垂れ落ちる
虞れがあるため、注入口と滴下手段の滴下口との間に
は、正確な位置決めが必要となっている。また、この際
に、液晶の滴下量の調整や液晶の滴下供給速度にも精度
が要求されている。
液晶が正しい位置に滴下されないと、外部に垂れ落ちる
虞れがあるため、注入口と滴下手段の滴下口との間に
は、正確な位置決めが必要となっている。また、この際
に、液晶の滴下量の調整や液晶の滴下供給速度にも精度
が要求されている。
【０００８】
【発明の目的】そこで、本発明は、上記した事情に鑑
み、注入時にパネルに対して高い精度での位置決めや微
妙な姿勢保持を必要とせずに、液体が本体外部へ垂れ落
ちるのを防止できるとともに、液体量の滴下調整精度が
緩和され、しかも液体の供給速度を気にする必要がな
く、さらに液体注入後の封止剤が本体から外部へ突出す
るのを回避できる液体容器及びこの液体容器への液体注
入方法を提供することを目的とする。
み、注入時にパネルに対して高い精度での位置決めや微
妙な姿勢保持を必要とせずに、液体が本体外部へ垂れ落
ちるのを防止できるとともに、液体量の滴下調整精度が
緩和され、しかも液体の供給速度を気にする必要がな
く、さらに液体注入後の封止剤が本体から外部へ突出す
るのを回避できる液体容器及びこの液体容器への液体注
入方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【発明の概要】本発明は、本体内部に液室を設けるとと
もに、この液室と外部とを連通する注入口を本体に１個
所若しくは複数個所設け、外部と液室との差圧を利用し
て前記注入口から液室へ液体が注入された液体注入容器
であって、前記液室への注入に先立ちその液室へ注入す
る液体を一時的に貯溜するための凹部が、前記本体の注
入口周縁部を掘り下げて形成されていることを特徴とし
ている。
もに、この液室と外部とを連通する注入口を本体に１個
所若しくは複数個所設け、外部と液室との差圧を利用し
て前記注入口から液室へ液体が注入された液体注入容器
であって、前記液室への注入に先立ちその液室へ注入す
る液体を一時的に貯溜するための凹部が、前記本体の注
入口周縁部を掘り下げて形成されていることを特徴とし
ている。
【００１０】前記凹部は、少なくとも前記液室を満たす
だけの量の液体を一度に溜める大きさに形成することが
望ましい。
だけの量の液体を一度に溜める大きさに形成することが
望ましい。
【００１１】また、本発明は、方法の態様では、本体内
部に液室を設けるとともに、この液室と外部とを連通す
る注入口を本体に設け、外部と液室との差圧を利用して
注入口から液室へ液体を注入する液体注入方法であっ
て、本体の注入口の周縁部に掘り下げて凹部を形成し、
液室へ液体を注入するのに先立ち、一時的その液体を凹
部にまとめて貯溜しておき、その後に液室へその液体を
注入することを特徴としている。
部に液室を設けるとともに、この液室と外部とを連通す
る注入口を本体に設け、外部と液室との差圧を利用して
注入口から液室へ液体を注入する液体注入方法であっ
て、本体の注入口の周縁部に掘り下げて凹部を形成し、
液室へ液体を注入するのに先立ち、一時的その液体を凹
部にまとめて貯溜しておき、その後に液室へその液体を
注入することを特徴としている。
【００１２】前記凹部には、少なくとも前記液室を満た
すだけの量の液体を一度に溜めておいた後、その液体を
液室へ注入することが望ましい。
すだけの量の液体を一度に溜めておいた後、その液体を
液室へ注入することが望ましい。
【００１３】
【発明の実施形態】以下、この発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明する。図１は、この発
明に係る液体容器を適用した液晶表示パネルの基本構造
を示す構成図である。この液晶表示パネルには、パネル
１を構成する一対の基板２，３と、これらの基板２，３
を接合するシール材４と、基板２，３間に封入された液
晶５と、基板２，３外面にそれぞれ貼着された偏光板
６，７とを備えている。
て、添付図面を参照しながら説明する。図１は、この発
明に係る液体容器を適用した液晶表示パネルの基本構造
を示す構成図である。この液晶表示パネルには、パネル
１を構成する一対の基板２，３と、これらの基板２，３
を接合するシール材４と、基板２，３間に封入された液
晶５と、基板２，３外面にそれぞれ貼着された偏光板
６，７とを備えている。
【００１４】これらの基板２，３は、透明で絶縁性を有
するガラス若しくは適宜のプラスチック樹脂により方形
状に形成されている。そして、これらの基板２，３に
は、互いに対向する内面側に、ＩＴＯ膜からなる透明電
極（図略）が設けられていると共に、この透明電極上に
配向膜８，９が被着された状態で成膜されている。
するガラス若しくは適宜のプラスチック樹脂により方形
状に形成されている。そして、これらの基板２，３に
は、互いに対向する内面側に、ＩＴＯ膜からなる透明電
極（図略）が設けられていると共に、この透明電極上に
配向膜８，９が被着された状態で成膜されている。
【００１５】また、これらの基板２，３には、図２に示
すように、一端面２０，３０において、互いにシール材
４で接合された接合部分の一部に、液晶を一時的に貯溜
する受け皿となる凹部２Ａ，３Ａが形成されている。
すように、一端面２０，３０において、互いにシール材
４で接合された接合部分の一部に、液晶を一時的に貯溜
する受け皿となる凹部２Ａ，３Ａが形成されている。
【００１６】これらの凹部２Ａ，３Ａは、基板２，３の
一端面２０，３０からシール材４に達する深さＤ（図５
参照）よりも浅い、深さｄだけ掘り下げた略矩形状に形
成されており、この凹部２Ａ，３Ａの接合部であるシー
ル部材４の一部には（液晶５が注入される液晶室であ
る）セルギャプ（図略）と連通する微細な注入口１Ａが
形成されている。そして、この注入口１Ａを含む凹部２
Ａ，３Ａには、液晶５の注入後に、封止材、例えば光硬
化性樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂等のような液晶と化学
反応を起こさない（化学的に安定した）適宜の材料のも
のが、基板２，３の端面２０，３０とフラットなレベル
の高さまで埋設されており、これによりセルギャップ内
に液晶が封止されるようになっている。
一端面２０，３０からシール材４に達する深さＤ（図５
参照）よりも浅い、深さｄだけ掘り下げた略矩形状に形
成されており、この凹部２Ａ，３Ａの接合部であるシー
ル部材４の一部には（液晶５が注入される液晶室であ
る）セルギャプ（図略）と連通する微細な注入口１Ａが
形成されている。そして、この注入口１Ａを含む凹部２
Ａ，３Ａには、液晶５の注入後に、封止材、例えば光硬
化性樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂等のような液晶と化学
反応を起こさない（化学的に安定した）適宜の材料のも
のが、基板２，３の端面２０，３０とフラットなレベル
の高さまで埋設されており、これによりセルギャップ内
に液晶が封止されるようになっている。
【００１７】また、この実施形態では、凹部２Ａ，３Ａ
を占有する空間は、少なくともセルギャップを満たすだ
けの量の液晶を一時的に貯溜するのに十分な大きさの容
積量を有している。この凹部２Ａ，３Ａの形状として
は、例えば図３に示すように、注入口１Ａに向けて液晶
が案内されながら送り込まれていき、注入口１Ａから液
晶がスムースに注入できるようにするため、断面テーパ
状に形成された構成でもよいし、注入口に向けて傾斜し
たすり鉢状に形成してもよい。さらに、この注入口及び
凹部は、この実施形態のように１個所に限るものではな
く複数個所に形成してもよい。なお、この凹部及び注入
口を、矩形基板に複数箇所形成する場合、これらは長辺
側の端面に形成してもよい。
を占有する空間は、少なくともセルギャップを満たすだ
けの量の液晶を一時的に貯溜するのに十分な大きさの容
積量を有している。この凹部２Ａ，３Ａの形状として
は、例えば図３に示すように、注入口１Ａに向けて液晶
が案内されながら送り込まれていき、注入口１Ａから液
晶がスムースに注入できるようにするため、断面テーパ
状に形成された構成でもよいし、注入口に向けて傾斜し
たすり鉢状に形成してもよい。さらに、この注入口及び
凹部は、この実施形態のように１個所に限るものではな
く複数個所に形成してもよい。なお、この凹部及び注入
口を、矩形基板に複数箇所形成する場合、これらは長辺
側の端面に形成してもよい。
【００１８】シール材４は、液晶５が注入される液晶室
であるセルギャップを、基板２，３及び図示外のスぺー
サと共に形成している。この実施形態の液晶室は、例え
ば縦、横、厚さの各寸法がそれぞれ５０ｍｍ、５０ｍ
ｍ、６μｍを有しており、内容積が１５ｍｍ3（＝０．
０１５ｍｌ）となっている。なお、この容積を液晶で満
たすためには、適宜の滴下手段を使用して、およそ０．
５滴分を垂らすことが必要となっている。また、例えば
１２．１インチの液晶画面を形成する場合には、この液
晶室の各寸法が、それぞれおよそ１８４．４０４ｍｍ、
２４５．８７２ｍｍ、６μｍを有しており、内容積がお
よそ２７２ｍｍ3（＝０．２７２ｍｌ）となっている。
従って、適宜の滴下手段を使用してこの液晶室を液晶で
満たすためには、およそ９滴分を垂らせばよい。
であるセルギャップを、基板２，３及び図示外のスぺー
サと共に形成している。この実施形態の液晶室は、例え
ば縦、横、厚さの各寸法がそれぞれ５０ｍｍ、５０ｍ
ｍ、６μｍを有しており、内容積が１５ｍｍ3（＝０．
０１５ｍｌ）となっている。なお、この容積を液晶で満
たすためには、適宜の滴下手段を使用して、およそ０．
５滴分を垂らすことが必要となっている。また、例えば
１２．１インチの液晶画面を形成する場合には、この液
晶室の各寸法が、それぞれおよそ１８４．４０４ｍｍ、
２４５．８７２ｍｍ、６μｍを有しており、内容積がお
よそ２７２ｍｍ3（＝０．２７２ｍｌ）となっている。
従って、適宜の滴下手段を使用してこの液晶室を液晶で
満たすためには、およそ９滴分を垂らせばよい。
【００１９】次に、この実施形態に係る液晶表示パネル
において、パネル１に液晶を注入する液晶の注入方法に
ついて、説明する。 液晶の滴下手段を備えた図示外の真空チャンバ内にお
いて、注入口１Ａが上向きの状態となるように、パネル
１をほぼ垂直に起立させた状態にセットする。なお、こ
のときのパネル１のセット状態は、滴下手段の滴下口の
直下にパネル１の凹部２Ａ，３Ａがくるように比較的ラ
フに配置してあればよく、特に注入口１Ａを滴下口の直
下に正確に位置決めして配置させる必要はない。 このようにパネル１をセットさせた状態で、真空チャ
ンバ内部を真空引きし、パネル１における液晶室（セル
ギャップ）内の気圧を、例えば１．３×１０-1Ｐａ程度
を保持するようにする。
において、パネル１に液晶を注入する液晶の注入方法に
ついて、説明する。 液晶の滴下手段を備えた図示外の真空チャンバ内にお
いて、注入口１Ａが上向きの状態となるように、パネル
１をほぼ垂直に起立させた状態にセットする。なお、こ
のときのパネル１のセット状態は、滴下手段の滴下口の
直下にパネル１の凹部２Ａ，３Ａがくるように比較的ラ
フに配置してあればよく、特に注入口１Ａを滴下口の直
下に正確に位置決めして配置させる必要はない。 このようにパネル１をセットさせた状態で、真空チャ
ンバ内部を真空引きし、パネル１における液晶室（セル
ギャップ）内の気圧を、例えば１．３×１０-1Ｐａ程度
を保持するようにする。
【００２０】このような状態で、先の滴下手段によ
り、液晶５を所定の量、例えばこの実施形態では、凹部
２Ａ，３Ａ内に向けて少なくともセルギャップが一杯と
なるのに必要な液量を上回る量、即ち少なくとも０．５
滴以上滴下させる。これにより、凹部２Ａ，３Ａ内に滴
下された液晶５は、図４乃至図６に示すように、注入口
１Ａを塞ぐ状態となるので、セルギャップは外部との通
気が一時的に遮断されることとなる。なお、この凹部２
Ａ，３Ａは、ある程度大き目に形成されているので、必
要量の液晶５を一度に収容させたとしても、外部へ溢れ
出すことがない。 次に、真空チャンバ内部の気圧を大気圧に戻すか、若
しくは適宜の圧力状態に戻していくと、液晶５で塞がれ
ているセルギャップには、外部との間で差圧、つまり負
圧が発生することとなる。その結果、凹部２Ａ，３Ａ内
に収容されている液晶５は、その負圧により注入口１Ａ
からセルギャップに向けて吸引されていき、セルギャッ
プ内部に液晶５が注入されるわけである。
り、液晶５を所定の量、例えばこの実施形態では、凹部
２Ａ，３Ａ内に向けて少なくともセルギャップが一杯と
なるのに必要な液量を上回る量、即ち少なくとも０．５
滴以上滴下させる。これにより、凹部２Ａ，３Ａ内に滴
下された液晶５は、図４乃至図６に示すように、注入口
１Ａを塞ぐ状態となるので、セルギャップは外部との通
気が一時的に遮断されることとなる。なお、この凹部２
Ａ，３Ａは、ある程度大き目に形成されているので、必
要量の液晶５を一度に収容させたとしても、外部へ溢れ
出すことがない。 次に、真空チャンバ内部の気圧を大気圧に戻すか、若
しくは適宜の圧力状態に戻していくと、液晶５で塞がれ
ているセルギャップには、外部との間で差圧、つまり負
圧が発生することとなる。その結果、凹部２Ａ，３Ａ内
に収容されている液晶５は、その負圧により注入口１Ａ
からセルギャップに向けて吸引されていき、セルギャッ
プ内部に液晶５が注入されるわけである。
【００２１】このようにして、セルギャップへの液晶
５の注入が終了したならば、真空チャンバからパネル１
を取出し、封止材で注入口１Ａを封止する。即ち、凹部
２Ａ，３Ａに、基板２，３の端面２０，３０から突出し
ない同一レベルの高さまで、適宜の封止材を充填させる
ことにより、注入口１Ａを封止する。これにより、パネ
ル１のセルギャップへの液晶の注入作業が完了する。
５の注入が終了したならば、真空チャンバからパネル１
を取出し、封止材で注入口１Ａを封止する。即ち、凹部
２Ａ，３Ａに、基板２，３の端面２０，３０から突出し
ない同一レベルの高さまで、適宜の封止材を充填させる
ことにより、注入口１Ａを封止する。これにより、パネ
ル１のセルギャップへの液晶の注入作業が完了する。
【００２２】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、液室への注入に先立ちその液室へ注入する液体を
一時的に貯溜するための凹部が、本体の注入口周縁部を
掘り下げて形成されており、例えば液体注入時にパネル
と滴下手段との間で高い精度での位置決めや微妙な傾き
姿勢加減などを調整しなくても、滴下させる液体が注入
口の脇に垂れ落ちて周辺部分を汚損するといったトラブ
ルが防止できるようになる。その結果、液体の注入作業
を容易、かつ、確実に、しかも外部を汚損することなく
奇麗に行うことができるようになる。
れば、液室への注入に先立ちその液室へ注入する液体を
一時的に貯溜するための凹部が、本体の注入口周縁部を
掘り下げて形成されており、例えば液体注入時にパネル
と滴下手段との間で高い精度での位置決めや微妙な傾き
姿勢加減などを調整しなくても、滴下させる液体が注入
口の脇に垂れ落ちて周辺部分を汚損するといったトラブ
ルが防止できるようになる。その結果、液体の注入作業
を容易、かつ、確実に、しかも外部を汚損することなく
奇麗に行うことができるようになる。
【００２３】さらに、この発明によれば、基板に凹部を
掘り下げて形成しているから、液体の注入後に封止材で
注入口を封止する場合、その凹部を埋めるような状態で
封止材が基板表面から突出することなく充填できるよう
になっている。その結果、突出した余分な部分が形成さ
れるといったことが防止され、無駄のないすっきりとし
た形状で、見栄えのよい液体容器を提供することができ
るようになる。
掘り下げて形成しているから、液体の注入後に封止材で
注入口を封止する場合、その凹部を埋めるような状態で
封止材が基板表面から突出することなく充填できるよう
になっている。その結果、突出した余分な部分が形成さ
れるといったことが防止され、無駄のないすっきりとし
た形状で、見栄えのよい液体容器を提供することができ
るようになる。
【００２４】さらに、凹部が注入する液体を一度にまと
めて滴下させることができる大きさに形成することによ
り、液体を注入する際に液体注入量の調整や液体注入速
度の管理などが必要なくなるので、精度の良い制御装置
等の導入も不要となり、設備コストの削減が可能とな
る。
めて滴下させることができる大きさに形成することによ
り、液体を注入する際に液体注入量の調整や液体注入速
度の管理などが必要なくなるので、精度の良い制御装置
等の導入も不要となり、設備コストの削減が可能とな
る。
【図１】この発明の実施形態に係る液体容器を適用した
液晶表示パネルを示す概略構成図である。
液晶表示パネルを示す概略構成図である。
【図２】この発明の実施形態に係る液晶表示パネルの要
部を示す概略斜視図である。
部を示す概略斜視図である。
【図３】この発明に係る液晶表示パネルの要部の変形例
を示す拡大斜視図である。
を示す拡大斜視図である。
【図４】この発明に係るパネルへの液晶の注入方法を示
す説明図である。
す説明図である。
【図５】この発明に係る凹部に液晶を滴下したときの状
態を示す要部断面図である。
態を示す要部断面図である。
【図６】この発明に係る凹部に液晶を滴下したときの状
態を示す要部平面図である。
態を示す要部平面図である。
【図７】従来の液晶注入方法を示す概略説明図である。
【図８】従来の他の液晶注入方法を示す概略説明図であ
る。
る。
１ パネル １Ａ 注入口 ２ 基板 ２Ａ 凹部 ２０ 一端面（短辺面） ３ 基板 ３Ａ 凹部 ３０ 一端面（短辺面） ４ シール材 ５ 液晶 ６ 偏光板 ７ 偏光板 ８ 配向膜 ９ 配向膜
Claims (4)
- 【請求項１】 本体内部に液室を設けるとともに、この
液室と外部とを連通する注入口を本体に１個所若しくは
複数個所設け、外部と液室との差圧を利用して前記注入
口から液室へ液体が注入された液体容器であって、 前記液室への注入に先立ちその液室へ注入する液体を一
時的に貯溜するための凹部が、前記本体の注入口周縁部
を掘り下げて形成されていることを特徴とする液体容
器。 - 【請求項２】 前記凹部が、少なくとも前記液室を満た
すだけの量の液体を一度に溜める大きさに形成されてい
ることを特徴とする請求項１に記載の液体容器。 - 【請求項３】 液体容器の本体内部に液室を設けるとと
もに、この液室と外部とを連通する注入口を本体に設
け、外部と液室との差圧を利用して注入口から液室へ液
体を注入する液体容器への液体注入方法であって、 前記本体の注入口の周縁部に掘り下げて凹部を形成し、 液室へ液体を注入するのに先立ち、一時的その液体を凹
部にまとめて貯溜しておき、その後に液室へその液体を
注入することを特徴とする液体容器への液体注入方法。 - 【請求項４】 前記凹部に少なくとも前記液室を満たす
だけの量の液体を一度に溜めておいた後、その液体を液
室へ注入することを特徴とする請求項３に記載の液体容
器への液体注入方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001104053A JP2002062539A (ja) | 2000-06-06 | 2001-04-03 | 液体容器及びこの液体容器への液体注入方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000168431 | 2000-06-06 | ||
| JP2000-168431 | 2000-06-06 | ||
| JP2001104053A JP2002062539A (ja) | 2000-06-06 | 2001-04-03 | 液体容器及びこの液体容器への液体注入方法 |
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|---|---|
| JP2002062539A true JP2002062539A (ja) | 2002-02-28 |
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ID=26593367
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001104053A Pending JP2002062539A (ja) | 2000-06-06 | 2001-04-03 | 液体容器及びこの液体容器への液体注入方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002062539A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006234859A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Casio Comput Co Ltd | 液晶素子 |
| CN104062699A (zh) * | 2013-03-18 | 2014-09-24 | 精工爱普生株式会社 | 密封结构、干涉滤波器、光学模块以及电子设备 |
-
2001
- 2001-04-03 JP JP2001104053A patent/JP2002062539A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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