JP2002062409A - カップリングレンズ、光ピックアップ装置用の光学系及び光ピックアップ装置 - Google Patents

カップリングレンズ、光ピックアップ装置用の光学系及び光ピックアップ装置

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JP2002062409A
JP2002062409A JP2000249099A JP2000249099A JP2002062409A JP 2002062409 A JP2002062409 A JP 2002062409A JP 2000249099 A JP2000249099 A JP 2000249099A JP 2000249099 A JP2000249099 A JP 2000249099A JP 2002062409 A JP2002062409 A JP 2002062409A
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JP
Japan
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coupling lens
optical
astigmatism
light source
wavefront aberration
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JP2000249099A
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English (en)
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Masaya Kobayashi
雅也 小林
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非点隔差を有する光源からの光を用いて、情報
の記録/再生を適切に行うことができる光ピックアップ
装置に用いると好適なカップリングレンズ、光ピックア
ップ装置用の光学系、及びそれらを用いた光ピックアッ
プ装置を提供する。 【解決手段】カップリングレンズ6は、所定の非点収差
を有するので、光ピックアップ装置において非点隔差を
有する光源11を用いた場合、光源11と対物レンズ3
との間に挿入することで、その非点隔差をうち消し、対
物レンズ3に入射する光に非点収差が含まれないように
できるため、対物レンズ3の構成を簡素化でき、より適
切な情報の記録及び/又は再生を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非点隔差を有する
光源からの光を用いて情報の記録及び/又は再生を行え
る光ピックアップ装置に用いると好適なカップリングレ
ンズ、光ピックアップ装置用の光学系、及びそれらを用
いた光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクすなわち光情報記録媒
体であるCD(コンパクトディスク)やDVD(デジタ
ルビデオディスク)の開発が進んでおり、その情報記録
/再生装置用の光源として、小型軽量、高効率等の優れ
た特徴を有し、高速的に直接変調が可能な半導体レーザ
(例えばパルセーションレーザ)が用いられるようにな
っている。このような半導体レーザは、上記のような特
徴を有する一方で、活性領域の縦横の比率が異なるため
に、ビーム発散角(半値全角)が、一般に接合面に対し
て垂直方向と水平方向で異なり、また、これら両方向で
ビームウエスト位置が異なるために非点隔差を生じ、情
報記録・再生用のスポット光を記録面上に形成する上
で、光束が十分に絞れないなどの不具合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような不具合に対
し、情報記録/再生光を集光する対物レンズに非点収差
を与えて、半導体レーザの非点隔差による光学系の非点
収差をうち消すようにすることも考えられる。対物レン
ズに非点収差を与えることは、対物レンズの厚みを回転
方向に不等にすることで達成できる。しかるに、近年、
異なる光ディスク(例えばCD、DVD)のいずれに対
しても、情報の記録又は再生を行うことができる光ピッ
クアップ装置も開発されており、かかる光ピックアップ
装置においては、異なる光源に対して単一の対物レンズ
を用いて情報記録/再生光を集光できるよう、その対物
レンズの光学面の一部に回折輪帯を形成することが行わ
れている。従って、対物レンズの一部に輪帯を形成した
状態で、対物レンズの厚みを回転方向に不等にすること
は、理論上は可能であるとしても実際的に不可能であ
る。よって、たとえ非点隔差を有する光源を用いたとし
ても、対物レンズ以外でかかる非点隔差による非点収差
をうち消すことが望まれている。
【0004】かかる従来技術の問題に鑑み、本発明は、
非点隔差を有する光源からの光を用いて、情報の記録/
再生を適切に行うことができる光ピックアップ装置に用
いると好適なカップリングレンズ、光ピックアップ装置
用の光学系、及びそれらを用いた光ピックアップ装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のカップ
リングレンズは、光学面を有する中央部とフランジ部と
を有し、前記フランジ部は実質的に光軸回りに回転対称
であり、前記中央部は、光軸を通り光軸に平行な第1の
平面で切ったときの前記中央部の断面積と、前記第1の
平面と垂直であり前記光軸に平行で、かつ前記光軸を通
る第2の平面で切ったときの前記中央部の断面積とが、
前記第1の平面が所定の方向に延在する場合を除き、異
なることを特徴とする。
【0006】請求項1に記載のカップリングレンズは、
かかる構成を有するので、所定の非点収差を有し、例え
ば光ピックアップ装置において非点隔差を有する光源を
用いた場合、光源と対物レンズとの間に挿入すること
で、その非点隔差による非点収差をうち消し、対物レン
ズに入射する光に非点収差が含まれないようにできるた
め、対物レンズの構成を簡素化でき、より適切な情報の
記録及び/又は再生を行うことができる。尚、本文にお
いて、非点隔差、非点収差とあるが、ここでは非点隔差
は任意の配置において、光束を集光させたときの光軸上
での集光位置の差を定義し、開口数(NA)によらない
パラメータを表す。非点収差については波面収差で定義
し、開口数によるパラメータを表す。また、中央部と
は、フランジ部でない部分をいい、フランジ部とは、前
記カップリングレンズを支持するための周辺部をいう。
中央部の断面積とは、前記第1又は第2の平面で前記中
央部を切断したときに、その切断面の面積をいう。前記
第1の平面が所定の方向に延在する場合には、前記第1
の平面により切断された前記中央部の断面積と、前記第
2の平面により切断された前記中央部の断面積とは略等
しくなる。
【0007】カップリングレンズのフランジ部を実質的
に回転非対称に構成することで、それにより生ずる歪み
を利用して、カップリングレンズに非点収差を与えるこ
とも考えられるが、成型時における素材の流れの不均一
などの問題から、その歪みに基づく非点収差はバラツキ
が大きく、歩留まりが悪い。また、温度や湿度などの環
境変化に応じて、非点収差もばらつきやすいという問題
もある。これに対し、本発明のごとく、前記中央部の面
形状を調整することで、非点収差を持たせるようにして
いるので、そのバラツキは小さく抑えることができるの
である。ここで、「実質的に回転対称」とは、リング状
のフランジ部において、その円周の一部を切り欠いたり
突起を設けたりしたとしても、全体的に見てフランジ部
が回転対称であるような場合(例えば切欠や突起の体積
が所定のパーセント以下であるような場合)を言う。
【0008】請求項2に記載のカップリングレンズは、
前記第1の平面で切ったときの前記中央部の断面積と、
前記第2の平面で切ったときの前記中央部との断面積の
差が最大となるときの前記第1の平面と、前記第1の平
面で切ったときの前記中央部の断面積と、前記第2の平
面で切ったときの前記中央部との断面積の差が最小とな
るときの前記第1の平面とのなす角が略45度であるこ
とを特徴とする。
【0009】請求項3に記載のカップリングレンズは、
光学面を有する中央部とフランジ部とを有し、前記フラ
ンジ部は実質的に光軸回りに回転対称であり、前記中央
部は、光軸に直交し光軸を始点とする第1の方向と、光
軸及び前記第1の方向に直交し光軸を始点とする第2の
方向とに沿って測定したときに、前記第1の方向で前記
光軸からの距離がx1である地点での肉厚をy1、前記
第2の方向で前記光軸からの距離がx1である地点での
肉厚をz1、前記第1の方向で前記光軸からの距離がx
2である地点での肉厚をy2、前記第2の方向で前記光
軸からの距離がx2である地点での肉厚をz2としたと
きに、前記第1の平面が所定の方向に延在する場合を除
き、以下の条件を満足することを特徴とする。 x2>x1 (1) │y1−z1│>0 (2) │y2−z2│>0 (3) │y1−z1│<│y2−z2│ (4)
【0010】図8(a)は、本発明のカップリングレン
ズを光軸方向に見た図であり、図8(b)は、図8
(a)のカップリングレンズを光軸に平行な1−1’方
向に延在する第1の平面で切断したときの断面図であ
り、図8(c)は、図8(a)のカップリングレンズ
を、光軸に平行でありかつ前記第1の平面に直交する2
−2’方向に延在する第2の平面で切断したときの断面
図である。
【0011】図8から明らかなように、第1の平面で切
断した断面形状(図8(b))と、第2の平面で切断し
た断面形状(図8(c))とは、互いに異なっており、
その肉厚は上記(1)〜(4)式を満たしている。
【0012】請求項4に記載のカップリングレンズは、
前記第1の方向と反対になる光軸を始点とする方向を第
1’の方向、前記第2の方向と反対になる光軸を始点と
する方向を第2’の方向としたときに、前記第1’の方
向で前記光軸からの距離がx1である地点での肉厚を
y’1、前記第2’の方向で前記光軸からの距離がx2
である地点での肉厚をz’1、前記第1の方向で前記光
軸からの距離がx2である地点での肉厚をy’2、前記
第2の方向で前記光軸からの距離がx2である地点での
肉厚をz’2としたときに、以下の条件を実質的に満た
すことを特徴とする。 y1=y’1 (5) z1=z’1 (6) y2=y’2 (7) z2=z’2 (8)
【0013】図8から明らかなように、第1の平面で切
断した断面形状(図8(b))と、第2の平面で切断し
た断面形状(図8(c))とは、それぞれ光軸Xを中心
として線対称となっており、従ってその肉厚は上記
(5)〜(8)式を満たしている。
【0014】請求項5に記載のカップリングレンズは、
前記第1の方向、前記第2の方向、前記第1’の方向、
前記第2’の方向における光軸からの肉厚の変化は単調
減少であることを特徴とする。
【0015】請求項6に記載のカップリングレンズは、
非点収差を有することを特徴とする。
【0016】請求項7に記載のカップリングレンズは、
前記カップリングレンズと、少なくとも光学面に凸部及
び/又は凹部を備えた対物レンズとから光学系を構成し
た場合、前記カップリングレンズ以外の光学系を通過し
た光束における非点収差量を減少させるように、前記カ
ップリングレンズに非点収差を持たせたことを特徴とす
る。尚、凸部及び/又は凹部とは、回折輪帯のようなも
のをいうが、それに限られない。
【0017】請求項8に記載のカップリングレンズは、
前記非点収差による収差成分は、前記第1の方向におけ
る光軸を中心とした対称成分と、前記第2の方向におけ
る光軸を中心とした対称成分とで異なることを特徴とす
る。
【0018】請求項9に記載のカップリングレンズは、
前記光学系は、非点隔差を有する光源からの光を集光す
るために用いられることを特徴とする。非点隔差を有す
る光源とは、例えばパルセーションレーザのような半導
体レーザをいうがそれに限られない。
【0019】請求項10に記載のカップリングレンズ
は、前記カップリングレンズを使用する光学系と同じ倍
率配置で、実際に使用する光源と該カップリングレンズ
に対して反対側から、非点収差のない光束を入射させ、
ほぼ光源位置で集光させたとき、そのときの非点隔差量
は前記光源の非点隔差量とほぼ等しく、全体の光学系に
おいて、光源の非点隔差による光学系の非点収差を減少
させることを特徴とする。
【0020】請求項11に記載のカップリングレンズ
は、前記光源の非点隔差は、5〜50μmであることを
特徴とする。
【0021】請求項12に記載のカップリングレンズ
は、前記フランジ部には、実質的な回転対称を維持でき
る程度のカット部及び/又は突起部が形成されており、
前記カット部の容積及び/又は突起部の体積は、前記カ
ップリングレンズの体積の3%(回転非対称率という)
以下であることを特徴とする。
【0022】回転非対称率が3%を越えるとカップリン
グレンズ加工時、軸非対称収差発生する要因となりまた
ばらつきの要因となる可能性がある。このため回転非対
称率を3%以下とし、レンズの光学面を非対称となるよ
う加工した方が狙い通り、安定してレンズを量産するこ
とができる。また回転非対称率を1.5%以下とすれ
ば、より望ましい。
【0023】請求項13に記載のカップリングレンズ
は、前記カップリングレンズを直線偏光の状態で波面収
差測定する時、前記カップリングレンズが任意の回転位
置での波面収差分布測定結果からZernike展開を
実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかる
Zernike係数をA4(0)、ρ2・SIN(2
θ)の項にかかるZernike係数をA6(0)と
し、さらに該カップリングレンズを光学面の中心を中心
として光軸の周りに上記任意の位置からほぼ90度回転
させた時の波面収差分布測定結果からZernike展
開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にか
かるZernike係数をA4(90)、ρ2・SIN
(2θ)の項にかかるZernike係数をA6(9
0)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:λ=λs) (9) を満足することを特徴とする。 ここで、B4=(A4(0)+A4(90))/2 B6=(A6(0)+A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
おいて回転方向(tangential方向)の座標を
表し、λsは光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生
装置における光源の波長を表し、測定装置における光源
の波長λmを表し、また、前記波面収差を測定する装置
残留収差による影響はほぼ0もしくは、ほぼ0になるよ
うに補正されている。
【0024】請求項14に記載のカップリングレンズ
は、前記カップリングレンズを直線偏光の状態で波面収
差測定する時、前記カップリングレンズが固定で任意の
直線偏光Eベクトル方向の回転位置での波面収差分布測
定結果からZernike展開を実施し、算出結果がρ
2・COS(2θ)の項にかかるZernike係数を
A4(0)、ρ2・SIN(2θ)の項にかかるZern
ike係数をA6(0)とし、さらに該Eベクトル方向
を上記任意の位置からほぼ90度回転させた時の波面収
差分布測定結果からZernike展開を実施し、算出
結果がρ2・COS(2θ)の項にかかるZernik
e係数をA4(90)、ρ2・SIN(2θ)の項にかか
るZernike係数をA6(90)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:λ=λs)(10) を満足することを特徴とする。 ここで、B4=(A4(0)−A4(90))/2 B6=(A6(0)−A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
おいて回転方向(tangential方向)の座標を
表し、λsは、光情報記録媒体記録ないし/あるいは再
生装置における光源の波長を表し、測定装置における光
源の波長λmを表す。
【0025】特に、カップリングレンズを複屈折が大き
い樹脂により形成した場合、または該カップリングレン
ズを複屈折が大きくなるような形状にした場合、偏光依
存性の大きい非点収差が発生する。半導体レーザ等の非
点隔差による非点収差を相殺する場合、複屈折の影響で
発生する非点収差を用いても、波面収差では相殺され
る。
【0026】しかしながら、波面収差が小さくてもDV
Dのように高密度な光情報記録媒体からの再生、あるい
はCD−Rのような光情報記録媒体からの再生/記録を
実施する場合、複屈折の影響で光情報記録媒体記録面上
に集光するスポットパターンの乱れに影響を及ぼす恐れ
がある。
【0027】まして、光束の特定偏光成分を検出して再
生を行なうMDやMOなどの光磁気情報記録媒体は、情
報再生/記録光学系に複屈折が存在すると、情報を正確
に再生することができなくなる恐れが高い。そのため、
光情報記録媒体からの再生ないし/あるいは記録光学系
全体としては複屈折が小さい方が望ましい。よって、力
ップリングレンズは、複屈折を小さく光学面で非点収差
を発生させることが望ましい。
【0028】複屈折の測定法として、偏光子、検光子を
用い検光子を回転させ各偏光方向で強度分布をみるセナ
ルモン法で検出する方法があるが、その結果がどのよう
に光情報記録媒体の記録媒体上のスポット形状に影響を
及ぼすか解析するには非常に煩雑となる。複屈折測定の
代用特性の測定として、波面収差の偏光依存性測定をお
こない、3次の非点収差の大きさ、方向の変化から推測
する方法があげられる。
【0029】(実験法)直線偏光に対するカップリング
レンズ(コリメートレンズ)の波面収差の偏光依存性測
定法を以下に示す。波面収差の測定法は、例えば図1に
示すトワイマングリーン干渉計を用いて実施される。図
1において、光源1から出た光束は、ビームエキスパン
ダー2を通り、ビームスプリッター3により反射されて
下方に向かい、発散角変換レンズ4を介して絞り5によ
り絞られた状態で、カップリングレンズである測定対象
物6に入射する。この際測定対象物6に入る前の状態
で、光束はほぼ直線偏光となるようにする。
【0030】カップリングレンズ6によって収斂された
光束は、後述する場合には必要となる補正板7を通過
し、参照凹面ミラーCMで反射され、以上の経路を逆に
辿って、ビームスプリッター3を通過し、撮影レンズ8
を介してCCDカメラ9の受光面に結像され、光電変換
が行われる。CCDカメラ9からの電気信号は、画像処
理装置10により処理されて、対応する画像がモニター
11に表示されるようになっている。
【0031】ここで、波面収差の偏光依存性を測定する
には図1の干渉計において光源側1から測定対象物6を
みた時に、図2に示すように、直線偏光のEvecto
r方向に対するカップリングレンズ6の回転基準位置
(a)から、カップリングレンズ6をφL回転させ
(b)、そのつど波面収差を測定することにより偏光依
存性を測定する。
【0032】また、その他に波面収差の偏光依存性を測
定方法として、干渉計内に回転可能な1/2波長板が存
在する場合、図2に示すように、回転基準位置(a)に
対してカップリングレンズ6は固定で、例えば1/2波
長板を回転させることにより直線偏光のEvector
方向にφE回転させ(c)、そのつど波面収差を測定す
ることにより偏光依存性を測定することも可能である。
【0033】このとき、カップリングレンズ回転角φL
あるいはEvector方向φEは、45度ピッチとし
て測定することが多いが、φLあるいはφEを0度と9
0度を測定して、後述の方法で波面収差偏光依存性を推
定することも可能である。
【0034】また、レンズの回転基準位置(a)は、レ
ンズに任意にマジック(登録商標)等でマーキングして
も良いし金型成形品の場合、金型に任意の彫り込みを入
れその位置を基準とすることも可能である。さらに、測
定対象物6が射出成形品の場合は、ゲート位置を基準と
することも多い。
【0035】波面収差の測定には、実際の光情報記録媒
体の情報記録・再生光学系に使用される光源と同一の波
長が使用される。しかしながら、干渉計の光源波長が、
実際の光情報記録媒体の情報記録/再生光学系に使用さ
れる光源波長と一致しない場合には、干渉計の参照凹面
ミラーCMと測定対象物6の間に補正板7をいれたり、
測定対象物6の結像倍率をずらしたりして光源波長を修
正したと同様の効果を持たせて測定することも可能であ
る。また、光学設計のシミュレーションによって測定結
果を換算することも可能である。
【0036】尚、光情報記録媒体の情報記録/再生光学
系に使用される光源の波長λsと、波面収差測定時の波
長λmが異なる場合、光情報記録媒体の情報記録/再生
光学系に使用時に対応する波面収差Wは、波面収差測定
結果Wmを光情報記録媒体の情報記録/再生光学系に使
用される光源の波長に以下のように換算する必要があ
る。 W=Wm・λm/λs (11)
【0037】この波面収差測定の後、波面収差分布のZ
ernike展開を実施して、各Zernike係数か
ら各次数の球面収差、コマ収差、非点収差、その他に分
解すれば、各収差における波面収差の偏光依存性を算出
することができる。
【0038】もし複屈折が小さければ、カップリングレ
ンズと直線偏光のEvector方向の相対的変化によ
る非点収差量の変化は小さくなる。以下に定式的に説明
する。
【0039】回転角φLあるいはφEが基準となるφL
(あるいはφE)=0時のカップリングレンズの3次非
点収差ベクトルをT(0)とする。非点収差は、大きさ
と方向を持つ収差のためベクトル量で表され、方向は1
80度周期の収差で表される。
【0040】また、この非点収差T(0)は、カップリ
ングレンズの面の非点収差性で発生する非点収差ベクト
ルS(0)(以降“面AS”と呼ぷこととする)と素材
の複屈折に起因する偏光依存性の非点収差B(0)(以
降“複屈折AS”と呼ぶこととする)から構成される。
【0041】従って、これらの関係は、以下の式で表さ
れる S(0)+B(0)=T(0) (12)
【0042】また、カップリングレンズ(Evecto
r方向)をφL(φE)回転させた時の3次非点収差ベ
クトルをT(φ)とすると、以下のようになる。 S(φ)+B(φ)=T(φ) (13)
【0043】ここで、S(φ)、B(φ)はそれそれレ
ンズ(Evector方向)をφL(φE)回転させた
時の面AS、複屈折ASのベクトルである。
【0044】カップリングレンズを回転させて波面収差
の偏光依存性を測定する場合は、Eベクトル方向を動か
さないため、B(0)=B(φ)で表すことができ、こ
の値をB(0)=B(φ)で表すことができ、この値B
(0)=B(φ)をBとする。
【0045】よって、 S(0)+B=T(0) (14) S(φ)+B=T(φ) (15) 以上の連立方程式で表すことができる。
【0046】一般に、Zernike展開による3次非
点収差の波面収差分布の式は、 W(3次AS)=A4ρ2・C0S(2θ)+A6ρ2・SIN(2θ) (16) からなり、A4は3次非点収差0度成分のZernik
e係数、A6は3次非点収差45度成分のZernik
e係数を表す。またρは光学系の円形射出瞳半径をρ=
1に正規化した時の半径方向の座標、θは射出瞳円の中
心を回転中心とした時の回転角度方向の座標を表す。
(Max Born&Emil Wolf著Perga
mon Press社“Principle opti
cs”p.464〜P.473参照)ちなみにこの時の
非点収差波面収差rms値(ASrms)は、 非点収差0度成分 A4(rms)=A4/√(6) (17) 非点収差45度成分 A6(rms)=A6/√(6) (18) となり、 AS(rms)=√(A42(rms)+A62(rms)) (19) で表すことができ、非点収差の方向ψは以下の(2
0)、(21)式から算出すれば良い。 A4=[√(A42+A62)]・COS(ψ) (20) A6=[√(A42+A62)]・SIN(ψ) (21)
【0047】以上から、上記非点収差S(0)の波面収
差分布をWS(0:ρ、θ)で表すと(16)式より、 WS(0:ρ、θ)= S4ρ2・C0S(2θ)+S6ρ2・SIN(2θ) (22) で表される。ここでS4、S6は、カップリングレンズ
回転角φL=0の面AS成分S(0)の波面収差分布で
ある。
【0048】また、カップリングレンズをφL回転させ
た時の3次面ASに対応する波面収差分布WS(φL:
ρ、θ)は、(14)(15)式においては、レンズを
回転させる時、面ASSはそのままレンズの回転につい
ていくため大きさが一定でレンズの回転に対応して非点
収差方向が変化すため、 wS(φL:ρ、θ)=WS(0:ρ、θ+φL) (23) となる。
【0049】すなわち、 WS(φL:ρ、θ)=WS(0:ρ、θ+φL) =S4ρ2・C0S[2(θ+φL)] +S6ρ2・SIN[2(θ+φL)] (24) で表すことができる。
【0050】一番簡単な例で回転基準に対して90度回
転させた時を考える。φL=90を(24)式に代入す
ると、 COS[2(θ+φL)]=COS(2θ+180)=−COS(2θ) SIN[2(θ+φL)]=SIN(2θ+180)=−SIN(2θ) となり、よって WS(90:ρ、θ)=−WS(0:ρ、θ) となり、(14)(15)式において、 S(0)=−S(φ=90)=S (25) が成り立ち、(14)(15)式は、以下の連立方程式
に置きかえられる。 S+B=T(0) (26) −S+B=T=(φ=90) (27) (26)(27)式の連立方程式は簡単に計算すること
ができ、回転基準位置での面ASSと、複屈折ASBは
以下のように算出できる。 S=[T(0)−T(φ=90)]/2 (28) S=[T(0)+T(φ=90)]/2 (29)
【0051】力ップリングレンズを直線偏光の状態で波
面収差測定する時、カップリングレンズが任意の回転位
置での波面収差分布測定結果からZernike展開を
実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかる
Zernike係数をA4(0)、ρ2・SIN(2
θ)の項にかかるZernike係数をA6(0)と
し、さらに該カップリングレンズを光学面の中心を中心
として光軸の周りに上記任意の位置からほぼ90度回転
させた時の波面収差分布測定結果からZernike展
開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にか
かるZernike係数をA4(90)、ρ2・SIN
(2θ)の項にかかるZernike係数をA6(9
0)とした時、具体的にレンズを回転させる場合の(2
8)(29)式において、Zernike係数の大きさ
単位でベクトルT(0)、T(φ=90)を表すと、 T(0)=(A4(0)、A6(0)) (30) T(φ=90)=(A4(90)、A6(90)) (31) で表すことができる。これから(28)(29)式より
複屈折Bは、以下の(32)〜(34)式の形で表すこ
とができる。 B=(B4、B6) (32) B4=(A4(0)+A4(90))/2 (33) B6=(A6(0)+A6(90))/2 (34)
【0052】この時、複屈折ASBの大きさBは、 B=|B|=√(B42+B62) (35) となる。
【0053】複屈折ASの大きさBは0.020λ以上
であるとその複屈折が光情報記録あるいは/ないし光学
系の記録面上のスポットに悪影響が表れるため、0.0
20λより小さいことが望ましい。ここでλは、光情報
記録あるいは/ないし光学系で用いられるカップリング
レンズに入射する光の波長を表す。カップリングレンズ
は、固定でEvector方向を回転させて波面収差の
偏光依存性を測定する場合は、(13)式において、S
(0)=S(φ)で表すことができ、この値S(0)=
S(φ)をSとして、 S+B(0)=T(0) (36) S+B(φ)=T(φ) (37) (36)(37)式の連立方程式で表すことができる。
【0054】またEvector方向φEに90度回転
させた時、(38)(39)式で表すことができる。 S+B=T(0) (38) S−B=T(φ=90) (39) (38)(39)式の連立方程式は簡単に計算すること
ができ、回転基準位置での面ASSと、複屈折ASBは
以下のように算出できる。 S=[T(0)+T(φ=90)]/2 (40) S=[T(0)−T(φ=90)]/2 (41)
【0055】カップリングレンズを直線偏光の状態で波
面収差測定する時、カップリングレンズが任意の回転位
置での波面収差分布測定結果からZernike展開を
実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかる
Zernike係数をA4(0)、ρ2・SIN(2
θ)の項にかかるZernike係数をA6(0)と
し、さらに該レンズを光学面の中心を中心として光軸の
周りに上記任意の位置からほぼ90度回転させた時の波
面収差分布測定結果からZernike展開を実施し、
算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかるZern
ike係数をA4(90)、ρ2・SIN(2θ)の項
にかかるZernike係数をA6(90)とした時、
具体的にレンズを回転させる場合の(28)(29)式
において、Zernike係数の大きさ単位でべクトル
T(0)、T(φ=90)を表すと T(0)=(A4(0)、A6(0)) (42) T(φ=90)=(A4(90)、A6(90)) (43) で表すことができる。これから(40)(41)式より
複屈折Bは(36)〜(38)式の形で表すことができ
る。 B=(B4、B6) (44) B4=(A4(0)−A4(90))/2 (45) B6=(A6(0)−A6(90))/2 (46)
【0056】この時、複屈折ASBの大きさBは、 B=│B│=√(B42+B62) (47) となる。
【0057】複屈折ASの大きさBは、0.020λ以
上であると、その複屈折が光情報記録あるいは/ないし
光学系の記録面上のスポットに悪影響が表れるため0.
020λより小さいことが望ましい。ここでλsは光情
報記録あるいは/ないし光学系で用いられる力ップリン
グレンズに入射する光の波長を表す。
【0058】以上のように、レンズもしくは直線偏光の
Evector方向を回転させることにより、レンズの
面によって発生する非点収差(べクトル)と偏光依存の
(複屈折によって発生する)非点収差に分離することが
でき、複屈折の影響を小さくするためには複屈折ASの
大きさBを小さくすれば良い。
【0059】(測定例)ここでは、同一使用で2種類の
コリメートレンズX、Yについての測定例を示す。いず
れも焦点距離f=22.88mm、光情報記録媒体再生
装置(DVD)用のコリメートレンズ(カップリングレ
ンズ)である。該光源波長はλs=650nmである。
コリメートレンズX:素材として三井化学製、商品名ア
ペルを用いて射出成形を実施して製作されたレンズコリ
メートレンズY:素材として目本ゼオン製、商品名ゼオ
ネクスE48Rを用いて射出成形を実施して製作された
レンズ
【0060】上記各々のコリメートレンズを、λm=6
32.8nmの光源を持ち直線偏光である図1の干渉計
を用いて測定した結果を以下に示す。この時、Eベクト
ル方向とレンズゲート反ゲート方向が平行な状態の時を
基準回転位置φL=0度とし、そこで波面収差を測定、
続けてコリメートレンズを測定機の光源側からみて時計
周りコリメートレンズの光学面をほぼ中心を回転中心と
し、光軸のまわりにφL=90度回転させた時の波面収
差を測定した。その結果を表1に示す。
【表1】
【0061】上記表1において、波面収差測定機で表示
される3次非点収差成分の波面収差rms値AS(rm
s)と非点収差角度(ψ)で表されている。(17)〜
(21)式から、AS(rms)は、 AS(rms)=√(A42+A62)√(6) (48) となり、(16)式のZernike係数A4、A6
は、 A4=AS(rms),√(6)・COS(ψ) (49) A6=AS(rms)√(6)・SIN(ψ) (50) で表すことができる。
【0062】上記表1において、φL=0度において3
次非点収差のZernike係数A4(0)を(49)
式のA4に、係数A6(0)を(50)式のA6にあて
はめ、その時のAS(ms)、ψの値を代入し、φL=
0の時のA4(0)、A6(0)を算出する。
【0063】また、φLの時も同様に(49)(50)
式から、φL=0の時のA4(90)、A6(90)を
算出する。これらA4(0)、A6(0)、A4(9
0)、A6(90)を用いて(44)〜(47)式か
ら、波面収差測定機での複屈折ASの大きさを算出する
と以下の様になる。
【0064】1)コリメートレンズX B=0.0081λ(λ=λm=632.8nm) よって B・λm/λ=0.0078λ<0.020λ (λ=
λs=650nm) を満足する。実際この場合素材の複屈折も小さく、十分
光情報媒体への記録にも対応することができる。 2)コリメートレンズY B=0.0274λ(λ=λm=632.8nm) よって B・λm/λ=0.027λ (λ=λs=650m
n) となり0.020未満を満足しない。実際にこのレンズ
は、複屈折が大きく、光情報媒体への記録や高密度な光
情報記録媒体からの再生に悪影響を及ぼす可能性が大き
い。
【0065】請求項15に記載の光ピックアップ装置
は、請求項1乃至9のいずれかに記載のカップリングレ
ンズを有することを特徴とする。
【0066】請求項16に記載の光ピックアップ装置用
の光学系は、少なくとも光学面に凸部及び/又は凹部を
備えた対物レンズと、カップリングレンズとを含む光学
系において、前記カップリングレンズ以外の光学系を通
過した光束における非点収差量を減少させるように、前
記カップリングレンズに非点収差を持たせたことを特徴
とする。
【0067】請求項16に記載の光学系は、カップリン
グレンズが非点収差を有しているので、例えば光ピック
アップ装置において非点隔差を有する光源を用いた場
合、光源と対物レンズとの間に挿入することで、その非
点隔差による非点収差をうち消し、対物レンズに入射す
る光に非点収差が含まれないようにできるため、対物レ
ンズの構成を簡素化でき、より適切な情報の記録及び/
又は再生を行うことができる。なお、光源に代え、ある
いは光源に加えて非点収差を生じさせる素子がある場合
にも、カップリングレンズの非点収差でそれをうち消す
ことで、光学系を通過した光に非点収差が含まれないよ
うにできるため、より適切な情報の記録又は再生が可能
となる。
【0068】請求項17に記載の光ピックアップ装置の
光学系は、前記対物レンズの光学面の凸部及び/又は凹
部は、回折輪帯であることを特徴とする。
【0069】請求項18に記載の光ピックアップ装置の
光学系は、前記光学系は、非点隔差を有する光源からの
光を集光するために用いられることを特徴とする。
【0070】請求項19に記載の光ピックアップ装置の
光学系は、前記カップリングレンズを使用する光学系と
同じ倍率配置で、実際に使用する光源と該カップリング
レンズに対して反対側から、非点収差のない光束を入射
させ、ほぼ光源位置で集光させたとき、そのときの非点
隔差量は前記光源の非点隔差量とほぼ等しく、全体の光
学系において、光源の非点隔差による光学系の非点収差
を減少させることを特徴とする。
【0071】請求項20に記載の光ピックアップ装置の
光学系は、前記光源の非点隔差は、5〜50μmである
ことを特徴とする。
【0072】請求項21に記載の光ピックアップ装置の
光学系は、前記カップリングレンズを直線偏光の状態で
波面収差測定する時、前記カップリングレンズが任意の
回転位置での波面収差分布測定結果からZernike
展開を実施し、算出結果がρ 2・COS(2θ)の項に
かかるZernike係数をA4(0)、ρ2・SIN
(2θ)の項にかかるZernike係数をA6(0)
とし、さらに該カップリングレンズを光学面の中心を中
心として光軸の周りに上記任意の位置からほぼ90度回
転させた時の波面収差分布測定結果からZernike
展開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項に
かかるZernike係数をA4(90)、ρ2・SI
N(2θ)の項にかかるZernike係数をA6(9
0)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:λ=λs) (9) を満足することを特徴とする。 ここで、B4=(A4(0)+A4(90))/2 B6=(A6(0)+A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
おいて回転方向(tangential方向)の座標を
表し、λsは光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生
装置における光源の波長を表し、測定装置における光源
の波長λmを表し、また、前記波面収差を測定する装置
残留収差による影響はほぼ0もしくは、ほぼ0になるよ
うに補正されている。
【0073】請求項22に記載の光ピックアップ装置の
光学系は、前記カップリングレンズを直線偏光の状態で
波面収差測定する時、前記カップリングレンズが固定で
任意の直線偏光Eベクトル方向の回転位置での波面収差
分布測定結果からZernike展開を実施し、算出結
果がρ2・COS(2θ)の項にかかるZernike
係数をA4(0)、ρ2・SIN(2θ)の項にかかるZ
ernike係数をA6(0)とし、さらに該Eベクト
ル方向を上記任意の位置からほぼ90度回転させた時の
波面収差分布測定結果からZernike展開を実施
し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかるZe
rnike係数をA4(90)、ρ2・SIN(2θ)の
項にかかるZernike係数をA6(90)とした
時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:λ=λs)(10) を満足することを特徴とする。 ここで、B4=(A4(0)−A4(90))/2 B6=(A6(0)−A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
おいて回転方向(tangential方向)の座標を
表し、λsは、光情報記録媒体記録ないし/あるいは再
生装置における光源の波長を表し、測定装置における光
源の波長λmを表す。
【0074】請求項23に記載の光ピックアップ装置
は、請求項11乃至17のいずれかに記載の光学系を有
することを特徴とする。
【0075】請求項24に記載の光ピックアップ装置
は、非点隔差を有する光源と、対物レンズと、前記光源
と前記対物レンズとの間に配置されたカップリングレン
ズとを有する光ピックアップ装置であって、前記カップ
リングレンズを使用する光学系と同じ倍率配置で、実際
に使用する光源と該カップリングレンズに対して反対側
から、非点収差のない光束を入射させ、ほぼ光源位置で
集光させたとき、そのときの非点隔差量は前記光源の非
点隔差量とほぼ等しく、全体の光学系において、光源の
非点隔差による光学系の非点収差を減少させることを特
徴とする。
【0076】請求項24に記載の光ピックアップ装置
は、前記カップリングレンズが、前記光源の非点隔差に
ほぼ等しい非点収差を有しているので、例えば光ピック
アップ装置において、かかる光源と対物レンズとの間に
挿入することで、その非点隔差による非点収差をうち消
し、対物レンズに入射する光に非点収差が含まれないよ
うにできるため、対物レンズの構成を簡素化でき、より
適切な情報の記録及び/又は再生を行うことができる。
【0077】請求項25に記載の光ピックアップ装置
は、前記光源の非点隔差は、5〜50μmであることを
特徴とする。
【0078】請求項26に記載の光ピックアップ装置
は、前記対物レンズの光学面には回折輪帯が形成されて
いることを特徴とする。
【0079】請求項27に記載の光ピックアップ装置
は、前記カップリングレンズを直線偏光の状態で波面収
差測定する時、前記カップリングレンズが任意の回転位
置での波面収差分布測定結果からZernike展開を
実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかる
Zernike係数をA4(0)、ρ2・SIN(2
θ)の項にかかるZernike係数をA6(0)と
し、さらに該カップリングレンズを光学面の中心を中心
として光軸の周りに上記任意の位置からほぼ90度回転
させた時の波面収差分布測定結果からZernike展
開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にか
かるZernike係数をA4(90)、ρ2・SIN
(2θ)の項にかかるZernike係数をA6(9
0)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:λ=λS) (9) を満足することを特徴とする。 ここで、B4=(A4(0)+A4(90))/2 B6=(A6(0)+A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
おいて回転方向(tangential方向)の座標を
表し、λsは光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生
装置における光源の波長を表し、測定装置における光源
の波長λmを表し、また、前記波面収差を測定する装置
残留収差による影響はほぼ0もしくは、ほぼ0になるよ
うに補正されている。
【0080】請求項28に記載の光ピックアップ装置
は、前記カップリングレンズを直線偏光の状態で波面収
差測定する時、前記カップリングレンズが固定で任意の
直線偏光Eベクトル方向の回転位置での波面収差分布測
定結果からZernike展開を実施し、算出結果がρ
2・COS(2θ)の項にかかるZernike係数を
A4(0)、ρ2・SIN(2θ)の項にかかるZern
ike係数をA6(0)とし、さらに該Eベクトル方向
を上記任意の位置からほぼ90度回転させた時の波面収
差分布測定結果からZernike展開を実施し、算出
結果がρ2・COS(2θ)の項にかかるZernik
e係数をA4(90)、ρ2・SIN(2θ)の項にかか
るZernike係数をA6(90)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:λ=λs)(10) を満足することを特徴とする。 ここで、B4=(A4(0)−A4(90))/2 B6=(A6(0)−A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
おいて回転方向(tangential方向)の座標を
表し、λsは、光情報記録媒体記録ないし/あるいは再
生装置における光源の波長を表し、測定装置における光
源の波長λmを表す。
【0081】本明細書中において、光情報記録媒体すな
わち光ディスクとは、例えば、CD-R, CD-RW, CD-Video,
CD-ROM等の各種CD系の光ディスク、DVD-ROM, DVD-RA
M, DVD-R, DVD-RW,DVD-Video等の各種DVD系の光ディ
スクを意味するものである。
【0082】本明細書中において、情報の記録および再
生とは、上記のような情報記録媒体の情報記録面上に情
報を記録すること、情報記録面上に記録された情報を再
生することをいう。本発明の光ピックアップ装置は、記
録だけ或いは再生だけを行うために用いられるものであ
ってもよいし、記録および再生の両方を行うために用い
られるものであってもよい。また、或る情報記録媒体に
対しては記録を行い、別の情報記録媒体に対しては再生
を行うために用いられるものであってもよいし、或る情
報記録媒体に対しては記録または再生を行い、別の情報
記録媒体に対しては記録及び再生を行うために用いられ
るものであってもよい。なお、ここでいう再生とは、単
に情報を読み取ることを含むものである。
【0083】本発明の光ピックアップ装置は、各種のプ
レーヤまたはドライブ等、あるいはそれらを組み込んだ
AV機器、パソコン、その他の情報端末等の音声および
/または画像の記録および/または再生装置に搭載する
ことができる。
【0084】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。図3は、本実施
の形態にかかるカップリングレンズ6(コリメートレン
ズ)を示す図であり、図3(a)は正面図、図3(b)
は、図3(a)のカップリングレンズ6をIII-III線で
切断して矢印方向に見た図である。
【0085】カップリングレンズ6は、光学面S1、S
2を含む中央部6aと、その周囲のフランジ部6bとか
ら構成されている。フランジ部6bの光学面S1側に
は、円弧状のゲートカット部6cと、小凸状の4つの型
識別マーク6dが形成されている。フランジ部6bは実
質的に回転対称であり、中央部6aは、光軸に直交する
第1の方向X(45度の方向を除く)と、光軸及び前記
第1の方向Xに直交する第2の方向Yとに沿って測定し
たときに、光軸から離れるにつれ異なった肉厚を有す
る。
【0086】中央部6aは、図3(a)方向に見て軸対
称であるが、ゲートカット部6cと型識別マーク6dと
は非対称に形成されている。すなわち、ゲートカット部
6cは軸対称の形状からの凹みの非軸対称成分、型識別
マーク6dはカップリングレンズ6上では突起の非軸対
称成分となっている。
【0087】このカップリングレンズ6は、射出成形品
で成形時は、最大でも半径R0.1の半球状の型識別マ
ーク6dを4個有する金型を用いて射出成形され、さら
に後工程で外径から中心に向かって最大深さ0.35で
R0.75の円弧状(以降このカット方式をUカットと
呼ぶ)に切削することによってゲートカット部6cを形
成してある。
【0088】この図のゲートカット部6cによる凹み、
及び型識別マ−ク6dが存在しない、軸対称な時の体積
をVtとし、ゲートカット部6cの容積をVg、型識別
マーク6d合計の体積をVcとすると、 Vt=52.34mm2 Vg=−0.638mm2 Vc=0.017mm2 となり、ゲートカット部6cと型識別マーク6dとを設
けたことによる体積変化は、 (|Vg|+|Vc|)/Vt=1.25% となる。
【0089】図4は、本実施の形態にかかるカップリン
グレンズ6’(コリメートレンズ)を示す図であり、図
4(a)は正面図、図4(b)は、図4(a)のカップ
リングレンズ6’をIV-IV線で切断して矢印方向に見た
図である。
【0090】カップリングレンズ6’は、より外径を小
さくしたものであって、ノートパソコン用DVD記録/
再生用途を目的としたSLIM対応のカップリングレン
ズであり、光学面S1、S2を含む中央部6a’と、そ
の周囲のフランジ部6b’とから構成されている。フラ
ンジ部6b’の光学面S1側には、円弧状のゲートカッ
ト部6c’と、小凸状の型識別マーク6d’が形成され
ている。フランジ部6b’は実質的に回転対称であり、
中央部6a’は、光軸に直交する第1の方向X(45度
の方向を除く)と、光軸及び前記第1の方向Xに直交す
る第2の方向Yとに沿って測定したときに、光軸から離
れるにつれ異なった肉厚を有する。
【0091】中央部6a’は、図4(a)方向に見て軸
対称であるが、ゲートカット部6c’と型識別マーク6
d’とは非対称に形成されている。すなわち、ゲートカ
ット部6c’と型識別マーク6d’が非対称成分となっ
ており、ゲートカット部6d’は軸対称の形状からの凹
みの非軸対称成分、型識別マーク6d’はレンズ上では
突起の非軸対称成分となっている。
【0092】このカップリングレンズ6’は、射出成形
品で成形時は1個の最大でも半径R0.1の半球状の型
認識マーク6d’を金型を用いて射出成形され、さらに
後工程で外径から中心に向かって最大深さ0.35でR
0.75のUカットという形でゲートカットしてある。
【0093】この図のゲートカット部6c’による凹み
及び型識別マーク6d’が存在しない、軸対称な時の体
積をVtとし、ゲート力ット部6c’の容積をVg、型
識別マーク6d’合計の体積をVcとすると、 Vt=23.87mm2 Vg=−0.496mm2 Vc=0.0042mm2 となり、 (|Vg|+|Vc|)/Vt=2.10% となる。
【0094】(実施例)以下に、上述した実施例のカッ
プリングレンズを用いた光ピックアップ装置を説明す
る。図5はDVD再生用光学系の実施例で、光源として
非点隔差δLを有する半導体レーザ11と、光源からの
発散光をほぼ平行光に変換するカップリングレンズ6
と、上記平行光を光情報記録媒体5の記録面に集光する
無限共役型対物レンズ3から構成されている。
【0095】表2に、かかる光ピックアップ装置の光学
系のレンズデータを示す。
【表2】 尚、半導体レーザ11の波長はλs=650.0nmで
あり、本実施例で用いる記号は以下の通りである。 ri:光源から第i番目のレンズ面の頂点曲率半径 di:光源から第i番目のレンズ画間隔 ni:光源から第i番目のレンズ材料の屈折率 fc:コリメートレンズの焦点距離 fo:対物レンズの焦点距離 U :光学系の物像間距離 T :光学系の第一面からみた時の光源までの距離 mt:光学系の縦倍率 NAo:光学系の光情報記録媒体記録面における開口数
【0096】非球面形状は面の頂点を原点とし、頂点曲
率をC、円錐係数をπ、非球面係数をAi、および非球
面のベき数をP1(≧4)としたときに、以下の数式で
表される。
【数1】
【0097】勿論、DVD/CDの再生ないし/あるい
は記録用光学系においては、上記対物レンズ3の1面に
凹部ないし/あるいは凸部を設けることによって、回折
効果あるいは輪帯による切り分け効果によりDVD/C
Dの互換を達成できる。本実施例では、fc=20m
m、fo=3.4mm、よってmt=−1/5.89T
=−18.989、U=30.491、NAo=0.6
としている。
【0098】また半導体レーザ11は、非点隔差量をδ
L=15μmとし、その非点隔差方向は図1においてy
−z方向に生じており光学系からみてz方向が遠くか
ら、y方向が近くから発光しているものとする。
【0099】もしカップリングレンズ11および対物レ
ンズ3に非点収差がない場合、この光学系において、下
記の式が得られ、 A22=[SIN-1(NAo)]2/2・mt2・δL/2 (51) AS(λrms)=A22/√6 (52) ここで、A22は非点収差のZern1ke係数、AS
(λrms)は非点収差成分の波面収差rms値であ
る。
【0100】よって、AS(λrms)=0.0281
λ(λ=650nm)となる。従って、光情報媒体記録
面付近でz方向がy方向より光源側で集光するような非
点収差が発生し、このままではこの非点収差によって光
情報記録媒体記録あるいは/ないし再生に不具合を生じ
る。
【0101】この問題を解決するためには、対物レンズ
5、カップリングレンズ6のいずれかあるいは両方で非
点収差を発生させ、半導体レーザ11の非点隔差によっ
て発生する記録面上での非点収差を打ち消すことが考え
られる。
【0102】しかしながら、対物レンズ3は、特にDV
Dに対して情報を記録/再生するために用いる高NAレ
ンズの場合、面の光軸に対する法線角(以降“見込角”
と呼ぶ)が大きい所まで保証しなければならず、加工も
困難となる。
【0103】また、対物レンズの光学面に、DVD、C
D透明基板の厚さの差に対応するため、また色消しに対
応する為に輪帯や回折などの凹、凸が形成されている場
合、さらに加工が困難となる。
【0104】そこで、対物レンズ3ではなく、カップリ
ングレンズ6によって非点収差を発生させて光源の非点
隔差による非点収差を打ち消す方法が望ましいと考えら
れる。
【0105】図5の光学系におけるカップリングレンズ
6について、第2面側(対物レンズ側)から平行光を第
1面側(光源側)に向けて入射した時の集光点周辺での
非点隔差をδcとする。δcの非点収差量を持ったカッ
プリングレンズ6を、第2面側(対物レンズ側)から平
行光を第1面側(光源側)に向けて入射した時の集光点
周辺でz方向の方がy方向より先に(カップリングレン
ズ6側に)集光するような方向に、図5の光学系に置い
たとき、δcが7.5μm、15μm、22.5μmの
時の光学系の残留非点収差を算出すると、以下の表3の
ようになる。
【表3】
【0106】この時の計算法は、△=δL−δcと(5
1)、(52)式から算出している。実際、光学系全体
における非点収差は、波面収差rms値の非点収差成分
絶対値が0.015λ以上となると再生/記録に悪影響
を及ぼす為、図5の実施例においてカップリングレンズ
6の非点隔差量δcは、この場合7.5〜22.5μm
の範囲が望ましい。
【0107】ここで、表3に示す実施例1−1〜実施例
1−3によるカップリングレンズの光学面形状について
説明する。一般に波面収差における3次の非点収差成分
の分布をZernike係数で表すと、以下のようにな
る。 W(3次AS)=A4ρ2・COS(2θ) +A6ρ2・SIN(2θ) (53) (ρ2)・COS(2θ)の項にかかるZernike
係数をA4、(ρ2)・SIN(2θ)の項にかかるZ
ernike係数をA6とする。ここで、ρは射出瞳上
での波面収差を表す極座標系において、瞳最外半径を1
に正規化した半径方向(radial方向)の座標を表
し、θは波面収差を表す極座標系において回転方向(t
angential方向)の座標を表す。
【0108】また、波面収差の非点収差成分のrms値
をAS(rms)、非点収差の方向をψとすると、 AS(rms)=√(A42+A62)√(6) (54) となり、(54)式のZernike係数A4、A6
は、 A4=AS(rms)√(6)・COS(2・ψ) (55) A6=AS(rms)√(6)・SIN(2・ψ) (56) となる。
【0109】この時(51)式におけるA22は、以下
のように表せる。 A22=√(A42+A62) (57)
【0110】ここで、非点収差成分の方向が図5におい
てy方向とし、その時の非点収差の方向をψ=0とする
とA6項は0となり、(53)式は W(3次AS)=A4・ρ2・C0S(2θ) (58) で表すことができる。このときA22=A4となる。
【0111】このy軸、z軸上の分布をみると、y軸上
はθ=0あるいは180度と、z軸方向はθ=90ある
いは270度となり、ρは0〜1の範囲において波面収
差の非点収差成分においてもっとも位相が進んでいる部
分はy方向(θ=0あるいは180度方向)と、それと
直交するもっとも位相が遅れている部分は、z方向(θ
=0あるいは270度方向)となり、それらの位相差△
Wは △W(ρ)=W(ρ、θ=0あるいは180) −W(ρ、θ=90あるいは270) =2・A4・ρ2=2・A22・ρ2 (59) の2次関数の形となり、その最外径(ρ=1)における
位相差が一番大きくなる。そのときの差△W(ρ=1)
は、△W(ρ=1)=2・A22となる(図6参照)。
【0112】カップリングレンズ光学面の少なくとも1
面に、△Wの非点収差成分を発生させるためには、設計
値に対して非点収差を出したい方向と、それと直交する
方向との形状差を、光軸方向から設計値に対して非点収
差を出した方向は肉厚が厚くする方向に、かつそれと直
交する方向は肉厚が薄くなるように2次関数的に変化さ
せ(下式参照)、 △(θ=0)=A22/(nc−1)・(ρ2) :y方向 △(θ=90)=−A22/(nc−1)・(ρ2) :z方向 nc:コリメータの屈折率 その光軸から最外径において肉厚差の最大と最小の差を
2・A22/(nc−1)となるように加工すれば良
い。
【0113】実施例1−2の場合で、カップリングレン
ズの光源側の光学面から非点収差を発生させる場合、カ
ップリングレンズにおける対物レンズNA0.6(絞り
径φ4.08)に対応する光源側面有効径は、φ3.8
976で、光軸中心からの有効半径ERは1.9488
となる。
【0114】この実施例は、図5におけるz方向がy方
向より先に集光するようにするため、z方向の波面を先
に進ませる必要がある。このため方向としてはy方向を
(8式)におけるθ=0方向に持っていく必要がある。
【0115】実施例1−2において、カップリングレン
ズの非点収差量はδc=15μmに対応して、カップリ
ングレンズの波面収差は(52)式より、A22=4.
476×10-5mmとなり、θ=0方向の場合、有効半
径ER上で設計値に対して△=A22/(nc−1)=
8.445×10-5mm肉厚が厚くなる方向(+とす
る)にする。
【0116】この時、この方向での設計値のずれを関数
△Fyで表すと光軸から有効径方向の変移を表すと、以
下のようになる。 △Fy=△/(ER)22 =Py・y2 Py=A22/[(ER)2・(nc−1)] Pyは、図1におけるy方向の2次関数の係数で、この
場合Py=2.224×10-5となる。
【0117】また、z方向は設計値より肉厚が薄くなる
方向(一方向とする)に変移し△Fzで表すと、 △Fz=−Pz.z2 Pz=−Py=−A22/[(ER)2・(nc−
1)] となる。Pzは、図5におけるy方向の2次関数の係数
で、この場合Py=−2.224×10-5となる。
【0118】光情報記録媒体再生ないし/あるいは記録
光学系においては、対物レンズを絞りと一体で少なくと
も1方向にシフトさせる機構を設けることがある。その
ためカップリングレンズの半径は、絞り径に対応するE
Rだけではなく、これにさらにシフト分TRを加える必
要がある。この時はただ上記のPy、Pzの係数をその
まま用いて、y、zをER+TRまで延長すれば良い。
【0119】本実施例においては、2面あるコリメータ
のうち1面にだけに、非点収差が発生する目的で肉厚差
を出しているが、2面両面に肉厚差を持たせることも可
能である。
【0120】この手法によれば、各面s1、s2の有効
半径をER1、ER2(光学系全体での開口数に対応す
る光線の高さ)とする。そのとき1つの面(たとえばs
1とする)で発生する非点収差AS1(ベクトル)を想
定し、もう一方の面(例えばs2とする)は非点収差へ
の影響を0とする。この時のER1での肉厚差を算出す
る。また逆にs2の面で発生する非点収差AS2(ベク
トル)を想定し、s2面は非点収差への影響を0とす
る。この時のER2での肉厚差を算出する。このコリメ
ータで発生する非点収差は、s1面で発生する非点収差
AS1と、s1面で発生する非点収差AS2とのベクト
ル和で表すことができる。
【0121】図7は、図5の光学系を用いて構成した光
ピックアップ装置の概略構成図である。図7において、
第1の光情報記録媒体(光ディスク、例えばCD)に対
して記録および/または再生を行う第1光源11と、第
2の光情報記録媒体(光ディスク、例えばDVD)に対
して記録および/または再生を行う第1光源11とは波
長の異なる第2光源12とを備え、それぞれの光源から
射出される発散光束の発散角を所望の発散角に変換する
カップリングレンズ6,6と、上記光束をほぼ一つの方
向に進むように合成する光合成手段であるビームスプリ
ッタ62と、ビームスプリッタ62からの光束を光情報
記録媒体の情報記録面5に集光する対物レンズ3と、光
情報記録媒体からの反射光を受光する受光手段としての
光検出器41、42とを備えている。図中、8は絞り、
9はシリンドリカルレンズ、71,72は1/4波長
板、15は光源11からの発散光束の発散度を小さくす
るためのカップリングレンズ、16は凹レンズ、17は
反射光束を分離するためのホログラムである。またこの
光学系のなかで光源11と光源12の非点隔差が異なる
場合、特にコリメータであるカップリングレンズ6が同
一レンズ(共通)の場合、発散角を変換する15のカッ
プリングレンズに本発明を適用すると特に有用である。
【0122】
【発明の効果】本発明によると、非点隔差を有する光源
からの光を用いて、情報の記録/再生を適切に行うこと
ができる光ピックアップ装置に用いると好適なカップリ
ングレンズ、光ピックアップ装置用の光学系、及びそれ
らを用いた光ピックアップ装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】トワイマングリーン干渉計の概略構成図であ
る。
【図2】測定対象物であるカップリングレンズを光軸方
向に見た図である。
【図3】カップリングレンズの実施例を示す図である。
【図4】カップリングレンズの実施例を示す図である。
【図5】カップリングレンズの実施例を用いた光学系を
示す図である。
【図6】カップリングレンズの実施例における波面収差
量を示す図である。
【図7】図5の光学系を用いて構成した光ピックアップ
装置の概略構成図である。
【図8】図8(a)は、本発明のカップリングレンズを
光軸方向に見た図であり、図8(b)は、図8(a)の
カップリングレンズを光軸に平行な1−1’方向に延在
する第1の平面で切断したときの断面図であり、図8
(c)は、図8(a)のカップリングレンズを、光軸に
平行でありかつ前記第1の平面に直交する2−2’方向
に延在する第2の平面で切断したときの断面図である。
【符号の説明】
3 対物レンズ 5 光情報記録媒体 6 カップリングレンズ 8 絞り 9 シリンドリカルレンズ 11 第1光源 12 第2光源 15 カップリングレンズ 16 凹レンズ 17 ホログラム 41,42 光検出器 62 ビームスプリッタ 71,72 1/4波長板

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学面を有する中央部とフランジ部とを
    有し、前記フランジ部は実質的に光軸回りに回転対称で
    あり、前記中央部は、光軸を通り光軸に平行な第1の平
    面で切ったときの前記中央部の断面積と、前記第1の平
    面と垂直であり前記光軸に平行で、かつ前記光軸を通る
    第2の平面で切ったときの前記中央部の断面積とが、前
    記第1の平面が所定の方向に延在する場合を除き、異な
    ることを特徴とするカップリングレンズ。
  2. 【請求項2】 前記第1の平面で切ったときの前記中央
    部の断面積と、前記第2の平面で切ったときの前記中央
    部との断面積の差が最大となるときの前記第1の平面
    と、前記第1の平面で切ったときの前記中央部の断面積
    と、前記第2の平面で切ったときの前記中央部との断面
    積の差が最小となるときの前記第1の平面とのなす角が
    略45度であることを特徴とする請求項1に記載のカッ
    プリングレンズ。
  3. 【請求項3】 光学面を有する中央部とフランジ部とを
    有し、前記フランジ部は実質的に光軸回りに回転対称で
    あり、前記中央部は、光軸に直交し光軸を始点とする第
    1の方向と、光軸及び前記第1の方向に直交し光軸を始
    点とする第2の方向とに沿って測定したときに、前記第
    1の方向で前記光軸からの距離がx1である地点での肉
    厚をy1、前記第2の方向で前記光軸からの距離がx1
    である地点での肉厚をz1、前記第1の方向で前記光軸
    からの距離がx2である地点での肉厚をy2、前記第2
    の方向で前記光軸からの距離がx2である地点での肉厚
    をz2としたときに、前記第1の平面が所定の方向に延
    在する場合を除き、以下の条件を満足することを特徴と
    するカップリングレンズ。 x2>x1 │y1−z1│>0 │y2−z2│>0 │y1−z1│<│y2−z2│
  4. 【請求項4】 前記第1の方向と反対になる光軸を始点
    とする方向を第1’の方向、前記第2の方向と反対にな
    る光軸を始点とする方向を第2’の方向としたときに、
    前記第1’の方向で前記光軸からの距離がx1である地
    点での肉厚をy’1、前記第2’の方向で前記光軸から
    の距離がx2である地点での肉厚をz’1、前記第1の
    方向で前記光軸からの距離がx2である地点での肉厚を
    y’2、前記第2の方向で前記光軸からの距離がx2で
    ある地点での肉厚をz’2としたときに、以下の条件を
    実質的に満たすことを特徴とする請求項3に記載のカッ
    プリングレンズ。 y1=y’1 z1=z’1 y2=y’2 z2=z’2
  5. 【請求項5】 前記第1の方向、前記第2の方向、前記
    第1’の方向、前記第2’の方向における光軸からの肉
    厚の変化は単調減少であることを特徴とする請求項3又
    は4に記載のカップリングレンズ。
  6. 【請求項6】 前記カップリングレンズは非点収差を有
    することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    のカップリングレンズ。
  7. 【請求項7】 前記カップリングレンズと、少なくとも
    光学面に凸部及び/又は凹部を備えた対物レンズとから
    光学系を構成した場合、前記カップリングレンズ以外の
    光学系を通過した光束における非点収差量を減少させる
    ように、前記カップリングレンズに非点収差を持たせた
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のカ
    ップリングレンズ。
  8. 【請求項8】 前記非点収差による収差成分は、前記第
    1の方向における光軸を中心とした対称成分と、前記第
    2の方向における光軸を中心とした対称成分とで異なる
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載のカップリング
    レンズ。
  9. 【請求項9】 前記光学系は、非点隔差を有する光源か
    らの光を集光するために用いられることを特徴とする請
    求項6乃至8のいずれかに記載のカップリングレンズ。
  10. 【請求項10】 前記カップリングレンズを使用する光
    学系と同じ倍率配置で、実際に使用する光源と該カップ
    リングレンズに対して反対側から、非点収差のない光束
    を入射させ、ほぼ光源位置で集光させたとき、そのとき
    の非点隔差量は前記光源の非点隔差量とほぼ等しく、全
    体の光学系において、光源の非点隔差による光学系の非
    点収差を減少させることを特徴とする請求項9に記載の
    カップリングレンズ。
  11. 【請求項11】 前記光源の非点隔差は、5〜50μm
    であることを特徴とする請求項9又は10に記載のカッ
    プリングレンズ。
  12. 【請求項12】 前記フランジ部には、実質的な回転対
    称を維持できる程度のカット部及び/又は突起部が形成
    されており、前記カット部の容積及び/又は突起部の体
    積は、前記カップリングレンズの体積の3%以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の
    カップリングレンズ。
  13. 【請求項13】 前記カップリングレンズを直線偏光の
    状態で波面収差測定する時、前記カップリングレンズが
    任意の回転位置での波面収差分布測定結果からZern
    ike展開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)
    の項にかかるZernike係数をA4(0)、ρ2
    SIN(2θ)の項にかかるZernike係数をA6
    (0)とし、 さらに該カップリングレンズを光学面の中心を中心とし
    て光軸の周りに上記任意の位置からほぼ90度回転させ
    た時の波面収差分布測定結果からZernike展開を
    実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかる
    Zernike係数をA4(90)、ρ2・SIN(2
    θ)の項にかかるZernike係数をA6(90)と
    した時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:
    λ=λs) を満足することを特徴とする請求項1乃至12のいずれ
    かに記載のカップリングレンズ。 ここで、B4=(A4(0)+A4(90))/2 B6=(A6(0)+A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
    て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
    l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
    おいて回転方向(tangential方向)の座標を
    表し、 λsは光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生装置に
    おける光源の波長を表し、測定装置における光源の波長
    λmを表し、 また、前記波面収差を測定する装置残留収差による影響
    はほぼ0もしくは、ほぼ0になるように補正されてい
    る。
  14. 【請求項14】 前記カップリングレンズを直線偏光の
    状態で波面収差測定する時、前記カップリングレンズが
    固定で任意の直線偏光Eベクトル方向の回転位置での波
    面収差分布測定結果からZernike展開を実施し、
    算出結果がρ 2・COS(2θ)の項にかかるZern
    ike係数をA4(0)、ρ2・SIN(2θ)の項にか
    かるZernike係数をA6(0)とし、 さらに該Eベクトル方向を上記任意の位置からほぼ90
    度回転させた時の波面収差分布測定結果からZerni
    ke展開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の
    項にかかるZernike係数をA4(90)、ρ2
    SIN(2θ)の項にかかるZernike係数をA6
    (90)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:
    λ=λs) を満足することを特徴とする請求項1乃至12のいずれ
    かに記載のカップリングレンズ。 ここで、B4=(A4(0)−A4(90))/2 B6=(A6(0)−A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
    て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
    l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
    おいて回転方向(tangential方向)の座標を
    表し、 λsは、光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生装置
    における光源の波長を表し、測定装置における光源の波
    長λmを表す。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれかに記載の
    カップリングレンズを有することを特徴とする光ピック
    アップ装置。
  16. 【請求項16】 少なくとも光学面に凸部及び/又は凹
    部を備えた対物レンズと、カップリングレンズとを含む
    光学系において、 前記カップリングレンズ以外の光学系を通過した光束に
    おける非点収差量を減少させるように、前記カップリン
    グレンズに非点収差を持たせたことを特徴とする光ピッ
    クアップ装置用の光学系。
  17. 【請求項17】 前記対物レンズの光学面の凸部及び/
    又は凹部は、回折輪帯であることを特徴とする請求項1
    6に記載の光ピックアップ装置用の光学系。
  18. 【請求項18】 前記光学系は、非点隔差を有する光源
    からの光を集光するために用いられることを特徴とする
    請求項17に記載の光ピックアップ装置用の光学系。
  19. 【請求項19】 前記カップリングレンズを使用する光
    学系と同じ倍率配置で、実際に使用する光源と該カップ
    リングレンズに対して反対側から、非点収差のない光束
    を入射させ、ほぼ光源位置で集光させたとき、そのとき
    の非点隔差量は前記光源の非点隔差量とほぼ等しく、全
    体の光学系において、光源の非点隔差による光学系の非
    点収差を減少させることを特徴とする請求項18に記載
    の光ピックアップ装置用の光学系。
  20. 【請求項20】 前記光源の非点隔差は、5〜50μm
    であることを特徴とする請求項18又は19に記載の光
    ピックアップ装置用の光学系。
  21. 【請求項21】 前記カップリングレンズを直線偏光の
    状態で波面収差測定する時、前記カップリングレンズが
    任意の回転位置での波面収差分布測定結果からZern
    ike展開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)
    の項にかかるZernike係数をA4(0)、ρ2
    SIN(2θ)の項にかかるZernike係数をA6
    (0)とし、 さらに該カップリングレンズを光学面の中心を中心とし
    て光軸の周りに上記任意の位置からほぼ90度回転させ
    た時の波面収差分布測定結果からZernike展開を
    実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかる
    Zernike係数をA4(90)、ρ2・SIN(2
    θ)の項にかかるZernike係数をA6(90)と
    した時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:
    λ=λs) を満足することを特徴とする請求項16乃至20のいず
    れかに記載の光ピックアップ装置用の光学系。 ここで、B4=(A4(0)+A4(90))/2 B6=(A6(0)+A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
    て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
    l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
    おいて回転方向(tangential方向)の座標を
    表し、 λsは光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生装置に
    おける光源の波長を表し、測定装置における光源の波長
    λmを表し、 また、前記波面収差を測定する装置残留収差による影響
    はほぼ0もしくは、ほぼ0になるように補正されてい
    る。
  22. 【請求項22】 前記カップリングレンズを直線偏光の
    状態で波面収差測定する時、前記カップリングレンズが
    固定で任意の直線偏光Eベクトル方向の回転位置での波
    面収差分布測定結果からZernike展開を実施し、
    算出結果がρ 2・COS(2θ)の項にかかるZern
    ike係数をA4(0)、ρ2・SIN(2θ)の項にか
    かるZernike係数をA6(0)とし、 さらに該Eベクトル方向を上記任意の位置からほぼ90
    度回転させた時の波面収差分布測定結果からZerni
    ke展開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の
    項にかかるZernike係数をA4(90)、ρ2
    SIN(2θ)の項にかかるZernike係数をA6
    (90)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:
    λ=λs) を満足することを特徴とする請求項16乃至20のいず
    れかに記載の光ピックアップ装置用の光学系。 ここで、B4=(A4(0)−A4(90))/2 B6=(A6(0)−A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
    て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
    l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
    おいて回転方向(tangential方向)の座標を
    表し、 λsは、光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生装置
    における光源の波長を表し、測定装置における光源の波
    長λmを表す。
  23. 【請求項23】 請求項16乃至22のいずれかに記載
    の光学系を有することを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  24. 【請求項24】 非点隔差を有する光源と、対物レンズ
    と、前記光源と前記対物レンズとの間に配置されたカッ
    プリングレンズとを有する光ピックアップ装置であっ
    て、 前記カップリングレンズを使用する光学系と同じ倍率配
    置で、実際に使用する光源と該カップリングレンズに対
    して反対側から、非点収差のない光束を入射させ、ほぼ
    光源位置で集光させたとき、そのときの非点隔差量は前
    記光源の非点隔差量とほぼ等しく、全体の光学系におい
    て、光源の非点隔差による光学系の非点収差を減少させ
    ることを特徴とする光ピックアップ装置。
  25. 【請求項25】 前記光源の非点隔差は、5〜50μm
    であることを特徴とする請求項24に記載の光ピックア
    ップ装置。
  26. 【請求項26】 前記対物レンズの光学面には回折輪帯
    が形成されていることを特徴とする請求項24又は25
    に記載の光ピックアップ装置。
  27. 【請求項27】 前記カップリングレンズを直線偏光の
    状態で波面収差測定する時、前記カップリングレンズが
    任意の回転位置での波面収差分布測定結果からZern
    ike展開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)
    の項にかかるZernike係数をA4(0)、ρ2
    SIN(2θ)の項にかかるZernike係数をA6
    (0)とし、 さらに該カップリングレンズを光学面の中心を中心とし
    て光軸の周りに上記任意の位置からほぼ90度回転させ
    た時の波面収差分布測定結果からZernike展開を
    実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の項にかかる
    Zernike係数をA4(90)、ρ2・SIN(2
    θ)の項にかかるZernike係数をA6(90)と
    した時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:
    λ=λS) を満足することを特徴とする請求項24乃至26のいず
    れかに記載の光ピックアップ装置。 ここで、B4=(A4(0)+A4(90))/2 B6=(A6(0)+A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
    て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
    l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
    おいて回転方向(tangential方向)の座標を
    表し、 λsは光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生装置に
    おける光源の波長を表し、測定装置における光源の波長
    λmを表し、 また、前記波面収差を測定する装置残留収差による影響
    はほぼ0もしくは、ほぼ0になるように補正されてい
    る。
  28. 【請求項28】 前記カップリングレンズを直線偏光の
    状態で波面収差測定する時、前記カップリングレンズが
    固定で任意の直線偏光Eベクトル方向の回転位置での波
    面収差分布測定結果からZernike展開を実施し、
    算出結果がρ 2・COS(2θ)の項にかかるZern
    ike係数をA4(0)、ρ2・SIN(2θ)の項にか
    かるZernike係数をA6(0)とし、 さらに該Eベクトル方向を上記任意の位置からほぼ90
    度回転させた時の波面収差分布測定結果からZerni
    ke展開を実施し、算出結果がρ2・COS(2θ)の
    項にかかるZernike係数をA4(90)、ρ2
    SIN(2θ)の項にかかるZernike係数をA6
    (90)とした時、 √(B42+B62)・λm/λs<0.020(単位:
    λ=λs) を満足することを特徴とする請求項24乃至26のいず
    れかに記載の光ピックアップ装置。 ここで、B4=(A4(0)−A4(90))/2 B6=(A6(0)−A6(90))/2 また、ρは射出瞳上での波面収差を表す極座標系におい
    て、瞳最外半径を1に正規化した半径方向(radia
    l方向)の座標を表し、θは波面収差を表す極座標系に
    おいて回転方向(tangential方向)の座標を
    表し、 λsは、光情報記録媒体記録ないし/あるいは再生装置
    における光源の波長を表し、測定装置における光源の波
    長λmを表す。
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