JP2002062338A - 電子装置およびその検査方法 - Google Patents

電子装置およびその検査方法

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JP2002062338A
JP2002062338A JP2000252297A JP2000252297A JP2002062338A JP 2002062338 A JP2002062338 A JP 2002062338A JP 2000252297 A JP2000252297 A JP 2000252297A JP 2000252297 A JP2000252297 A JP 2000252297A JP 2002062338 A JP2002062338 A JP 2002062338A
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flip
flop
test
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Koichi Tsutamura
孝一 蔦村
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非同期回路を含んだLSIのスキャンテストを
実行できる。 【解決手段】図1はスキャンフリップフロップの回路図
を示す。通常モードにおいて、検査入力端子TIに受け
たデータがクロック端子CKのクロックに同期してラッ
チされて出力端子Qから出力される。スキャンテストモ
ードにおいては、検査入力端子TIに受けた検査データ
がマスタークロック端子MSKのクロックに同期して保
持され、スレーブクロック入力端子SCKのクロックに
同期して出力端子Qから出力される。スキャンフリップ
フロップは検査入力端子TIと出力端子Qとが互いに縦
続接続されており、検査データはマスターとスレーブの
2相クロックに同期して転送される。検査データの転送
後、入力端子Dに受けた検査結果データがシステムクロ
ック入力端子SYSのデータ取り込み信号に応じて保持
され、この検査結果データが再び転送されてLSIから
出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに縦続接続さ
れた複数のフリップフロップを含み、縦続接続の初段の
フリップフロップから終段のフリップフロップへ検査デ
ータを順次転送させて検査を行う電子装置およびその検
査方法に係り、例えば、スキャンフリップフロップを用
いたスキャンテストを行う電子装置およびその検査方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LSIの出荷時において良品と不良品を
選別させるためのテストプログラムの性能を示す指標と
して、故障検出率と呼ばれる指標がある。故障検出率と
は、論理回路中の全ての回路に発生し得る論理機能の故
障数に対する、テストプログラムで検出できる論理機能
の故障数の割合をいう。故障検出率の高いテストプログ
ラムを用いてLSIの出荷検査を行うことにより、出荷
される不良品の割合を減らすことができるので、製品の
品質を高めることができる。
【0003】従来このテストプログラムは、LSI設計
者が回路を参照しながら自力で作成していた。しかしな
がら、近年におけるLSIの大規模化と高集積化にとも
なって、作成されるテストプログラムの量も膨大になっ
ている。また、比較的小規模なLSIであっても、非同
期回路を多く含む場合にはテストプログラムが複雑にな
るため、結果としてプログラム量が膨大になる事もあ
る。さらに、テスト回路をLSIに挿入させる場合、レ
イアウト前にタイミングなどの細かい検討が必要とな
る。このように、テストプログラムの作成はLSI設計
者の大きな負担となっており、テストプログラム作成に
要する工程がLSIの設計開発工程を長期化させる原因
の一つになっている。
【0004】故障検出率の向上を図るとともに設計者の
テストプログラム作成にかかる負担を軽減させるため、
近年においてはCADを使って自動的に生成させたテス
トプログラムを用いてLSIの検査を行うスキャンテス
トと呼ばれる手法が一般的になっている。
【0005】スキャンテストにおいては、回路中の全て
のフリップフロップがスキャンテスト用のフリップフロ
ップ(スキャンフリップフロップ)に変換される。スキ
ャンフリップフロップは、通常のフリップフロップの動
作に使用される端子とは別に、検査データを転送させる
ための端子を有している。そして、スキャンテストを行
うLSIの内部には、この検査用の端子を介して縦続接
続されたスキャンフリップフロップによる1本または複
数本のシフトレジスタが形成される。
【0006】スキャンテストを実行させる場合、テスト
プログラムに基づいて生成される検査データがスキャン
フリップフロップによるシフトレジスタ中を転送され
て、それぞれのスキャンフリップフロップに設定され
る。そして、この設定値に応じたデータをスキャンフリ
ップフロップにラッチさせ、再びスキャンフリップフロ
ップによるシフトレジスタで転送させて、LSI外部に
出力させる。これにより、フリップフロップに任意の値
を設定できるとともに、各フリップフロップに設定され
ている値を直接観測することができる。
【0007】このように、フリップフロップに対して任
意にデータの入出力ができるので、全てのフリップフロ
ップは擬似的に入出力回路と見なすことができ、フリッ
プフロップを検査対象の論理機能から除外させることが
できる。これにより、例えばフリップフロップ以外の回
路が状態遷移のない組み合わせ回路である場合には、組
合せ回路用のテストプログラム生成アルゴリズムが適用
可能となり、完全故障検出効率を達成できるテストプロ
グラムを短時間で生成させることができる。
【0008】図4は、従来のスキャンフリップフロップ
を有したLSIの概略的な構成を示す図である。図4に
示すLSIは、ロジック部101と、n個(所定のnは
自然数を示す)のスキャンフリップフロップFF1a〜
スキャンフリップフロップFFnaとを有している。
【0009】ロジック部101は、LSI中におけるフ
リップフロップ以外の論理回路であり、各スキャンフリ
ップフロップから出力されるデータS−Qk(kは1〜
nの自然数を示す)を受けて、これに応じたデータS−
Dkを各スキャンフリップフロップに入力している。
【0010】スキャンフリップフロップFF1a〜スキ
ャンフリップフロップFFnaは、テストモード選択端
子TMODEから入力される信号に応じて、データ入力
端子Dまたは検査入力端子TIの何れか一方を有効にす
る。有効にされた端子に入力されたデータが、クロック
端子CKに入力されるクロック信号のエッジに同期して
スキャンフリップフロップに保持され、データ出力端子
Qから出力される。
【0011】各スキャンフリップフロップは互いのデー
タ出力端子Qと検査入力端子TIとが縦続に接続されて
おり、初段のスキャンフリップフロップFF1aの検査
入力端子TIは外部端子SCANINと、終段のフリッ
プフロップFFnaのデータ出力端子Qは外部端子SC
ANOUTとそれぞれ接続されている。また、スキャン
フリップフロップFF1a〜スキャンフリップフロップ
FFnaのテストモード選択端子TMODEは外部端子
TESTMODEと接続され、クロック端子CKは外部
端子CLOCKと接続されている。
【0012】上述した構成を有するLSIは、外部端子
TESTMODEから入力される信号に応じて、動作モ
ードを通常モードとスキャンシフトモードに切り換えら
れる。通常モードに設定された場合、外部端子CLOC
Kから入力されるクロック信号のエッジに同期して、ロ
ジック部101から出力されるデータS−Dkが各スキ
ャンフリップフロップに保持されるとともに出力端子Q
からデータS−Qkとして出力される。このデータS−
Qkを受けてロジック部101から出力されるデータS
−Dkが更新され、これが次のクロック信号のエッジで
再び各スキャンフリップフロップに保持される。通常モ
ードにおいては以上の動作が反復される。
【0013】スキャンシフトモードに設定された場合、
外部端子CLOCKから入力されるクロック信号のエッ
ジに同期して、外部端子SCANINから入力される検
査データがスキャンフリップフロップFF1aに保持さ
れるとともにデータ出力端子Qから出力され、次段のス
キャンフリップフロップFF2aの検査入力端子TIに
入力される。この検査データは、次のクロック信号のエ
ッジに同期してスキャンフリップフロップFF2aに保
持される。以上の動作を繰り返すことにより、n回のク
ロックパルスの入力を経て、外部端子SCANINから
入力された検査データがスキャンフリップフロップFF
naに保持される。この状態において、各スキャンフリ
ップフロップには所定の検査データがそれぞれ設定さ
れ、これがデータS−Q1〜データS−Qnとしてロジ
ック部101に入力される。
【0014】スキャンテストにおいては、この状態にお
いて動作モードがスキャンシフトモードから一旦通常モ
ードに変更され、所定数のクロックパルスが各スキャン
フリップフロップに入力される。これにより、ロジック
部101から出力されるデータS−D1〜データS−D
nが各スキャンフリップフロップに保持される。その後
再び動作モードがスキャンシフトモードに戻され、各ス
キャンフリップフロップに保持されたデータが順次転送
されて、外部端子SCANOUTから出力される。この
出力されたデータが解析されることにより、LSIの故
障が検出される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のスキャンフリップフロップによるLSIのスキ
ャンテストには、以下に述べる問題がある。
【0016】ゲート数が増大傾向にある近年のLSIに
おいては、設計や動作検証の容易性から、全てのフリッ
プフロップが同一のクロック信号に同期して動作する同
期式回路による設計が一般的になっている。その一方
で、クロック信号に同期させる制限の無い非同期回路で
設計することにより、同期式回路では冗長になる回路構
成が単純化されることがあるので、例えば、消費電力の
低減や回路規模の縮小を目的として、非同期回路による
設計が行われる場合がある。また、消費電力を低減させ
る等の目的から、回路の処理速度に応じた複数のクロッ
ク信号を用いて同期式回路が設計される場合もある。
【0017】ところが上述した場合に、図4に示すスキ
ャンフリップフロップを有したLSIにおいて1つでも
クロック端子CKが共通の端子CLOCKに接続されて
いないスキャンフリップフロップがあると、そのスキャ
ンフリップフロップより後段に検査データを転送させる
ことができないので、スキャンテストを実行させること
ができなくなる。そこで、例えば非同期のスキャンフリ
ップフロップについてはクロック端子CKの前にセレク
タを挿入し、通常モードとスキャンシフトモードとでク
ロック信号を切り換えさせる方法が考えられるが、この
方法では挿入されたセレクタの伝搬時間によってクロッ
クスキューが生じてしまうので、回路の動作が不安定に
なってしまう問題がある。
【0018】また、図4に示すスキャンフリップフロッ
プにおいては、検査データの転送後に通常モードでクロ
ックパルスを与えてデータS−D1〜データS−Dnを
取り込むときに、取り込んだデータがそのままデータ出
力端子Qに伝搬して出力されてしまう。したがって、ク
ロック信号にスキューがある場合、この伝搬したデータ
によってデータS−D1〜データS−Dnが変化し、こ
の変化したデータが他のスキャンフリップフロップに取
り込まれてしまう可能性がある。すなわち、クロックス
キューによってロジック部101の正しい状態を観測で
きない問題がある。
【0019】さらに、スキャンシフトモードにおいて
も、前段のスキャンフリップフロップの出力データを次
段の検査入力端子TIから取り込むときに、取り込んだ
データがそのままデータ出力端子Qに伝搬して出力され
てしまうので、クロック信号にスキューがあると、伝搬
されたデータを次段の次の段で取り込んでしまう可能性
がある。すなわち、クロックスキューによって検査デー
タを正常に転送できない問題がある。
【0020】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、互いに縦続接続された複数のフリ
ップフロップを含み、縦続接続の初段のフリップフロッ
プから終段のフリップフロップへ検査データを順次転送
させて検査を行う電子装置において、通常動作において
クロックスキューを発生させることなく非同期回路を検
査でき、また、クロックスキューに影響されることな
く、フリップフロップの状態を正常に観測できるととも
に検査データを正常に転送できる電子装置およびその検
査方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の電子装置は、複数のフリップフロップを含
み、当該フリップフロップの第1の入力端子と出力端子
とが互いに縦続接続され、検査モードにおいて、上記縦
続接続の初段のフリップフロップに入力される検査デー
タを終段のフリップフロップへ順次転送し、当該検査デ
ータに応じた検査結果データを上記複数のフリップフロ
ップの第2の入力端子から入力し、当該検査結果データ
を順次転送して上記終段のフリップフロップの出力端子
から出力する電子装置であって、上記フリップフロップ
は、通常モードにおいて、上記第2の入力端子に受けた
データをクロック信号に同期して保持するとともに上記
出力端子から出力し、上記検査モードにおいて、上記第
1の入力端子に受けた上記検査データを第1の検査クロ
ック信号に同期して保持し、上記第2の入力端子に受け
た上記検査結果データをデータ取り込み信号に応じて保
持し、保持された当該検査データまたは当該検査結果デ
ータを、第2の検査クロック信号に同期して保持すると
ともに上記出力端子から出力している。
【0022】また、上記フリップフロップは、上記通常
モードにおいて、上記第2の入力端子に受けたデータ
を、上記クロック信号に同期して保持し、上記検査モー
ドにおいて、上記第1の入力端子に受けたデータを上記
第1の検査クロック信号に同期して保持し、上記第2の
入力端子に受けたデータを上記データ取り込み信号に応
じて保持する第1のラッチ回路と、上記通常モードにお
いて、上記第1のラッチ回路に保持されたデータを上記
クロック信号に同期して保持するとともに上記出力端子
へ出力し、上記検査モードにおいて、上記第1のラッチ
回路に保持されたデータを上記第2の検査クロック信号
に同期して保持するとともに上記出力端子へ出力する第
2のラッチ回路とを含んでいる。
【0023】本発明の電子装置によれば、上記フリップ
フロップでは、上記通常モードにおいて、上記第2の入
力端子に受けたデータがクロック信号に同期して保持さ
れるとともに上記出力端子から出力される。上記検査モ
ードにおいては、上記第1の入力端子に受けた上記検査
データが上記第1の検査クロック信号に同期して保持さ
れ、上記第2の入力端子に受けた上記検査結果データが
上記データ取り込み信号に応じて保持される。保持され
た当該検査データまたは当該検査結果データは、上記第
2の検査クロック信号に同期して保持されるとともに上
記出力端子から出力される。また、上記第1のラッチ回
路では、上記通常モードにおいて、上記第2の入力端子
に受けたデータが、上記クロック信号に同期して保持さ
れる。上記検査モードにおいては、上記第1の入力端子
に受けたデータが上記第1の検査クロック信号に同期し
て保持され、上記第2の入力端子に受けたデータが上記
データ取り込み信号に応じて保持される。上記第2のラ
ッチ回路では、上記通常モードにおいて、上記第1のラ
ッチ回路に保持されたデータが上記クロック信号に同期
して保持されるとともに上記出力端子へ出力される。上
記検査モードにおいては、上記第1のラッチ回路に保持
されたデータが上記第2の検査クロック信号に同期して
保持されるとともに上記出力端子へ出力される。
【0024】本発明の電子装置の検査方法は、互いに縦
続接続された複数のフリップフロップを含む電子装置の
検査方法であって、上記縦続接続の初段のフリップフロ
ップに検査データを入力し、当該検査データを終段のフ
リップフロップへ順次転送させる第1の手順と、上記検
査データを上記複数のフリップフロップから出力させる
とともに、当該出力を保持させた状態で、当該検査デー
タに応じた検査結果データを上記複数のフリップフロッ
プに保持させる第2の手順と、上記検査結果データを上
記フリップフロップに順次転送させ、上記終段のフリッ
プフロップから出力させる第3の手順とを有している。
【0025】また、上記第1の手順は、入力された上記
検査データを上記フリップフロップに保持させる第4の
手順と、上記第4の手順において保持された検査データ
を上記フリップフロップに保持させるとともに次段のフ
リップフロップへ出力させる第5の手順とを含み、上記
第3の手順は、保持された上記検査結果データを上記フ
リップフロップに保持させるとともに次段のフリップフ
ロップへ出力させる第6の手順と、上記第6の手順にお
いて入力された検査データを上記フリップフロップに保
持させる第7の手順を含んでいる。
【0026】本発明の電子装置の検査方法によれば、上
記第1の手順において、上記縦続接続の初段のフリップ
フロップに上記検査データが入力され、当該検査データ
が終段のフリップフロップへ順次転送される。また、上
記第2の手順において、上記検査データが上記複数のフ
リップフロップから出力される。そして、この出力が保
持された状態で、当該検査データに応じた上記検査結果
データが上記複数のフリップフロップに保持される。上
記第3の手順では、上記検査結果データが上記フリップ
フロップに順次転送されて、上記終段のフリップフロッ
プから出力される。また、上記第1の手順に含まれる上
記第4の手順において、入力された上記検査データが上
記フリップフロップに保持され、この保持された検査デ
ータが上記第5の手順において上記フリップフロップに
保持されるとともに次段のフリップフロップへ出力され
る。また、上記第3の手順に含まれる上記第6の手順に
おいて、保持された上記検査結果データが上記フリップ
フロップに保持されるとともに次段のフリップフロップ
へ出力され、次段のフリップフロップに入力された当該
検査データが、上記第7の手順において当該フリップフ
ロップに保持される。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電子装置におけ
るフリップフロップの一実施形態を示す回路図である。
図1に示すフリップフロップは、トランスミッションゲ
ート11〜トランスミッションゲート21、NOT回路
31〜NOT回路42、NOR回路51、データ入力端
子D、検査入力端子TI、マスタークロック入力端子M
SK、スレーブクロック入力端子、システムクロック入
力端子SYS、テストモード選択端子TMODE、デー
タ出力端子Qおよびデータ出力端子XQを有している。
トランスミッションゲート11、トランスミッションゲ
ート12、トランスミッションゲート13、トランスミ
ッションゲート16、トランスミッションゲート18、
トランスミッションゲート19、トランスミッションゲ
ート21、NOT回路31、NOT回路32、NOT回
路33、NOT回路36、NOT回路37、NOT回路
41、およびNOR回路51からなる回路は、本発明の
第1のラッチ回路の一実施形態である。トランスミッシ
ョンゲート14、トランスミッションゲート15、トラ
ンスミッションゲート17、トランスミッションゲート
20、NOT回路34、NOT回路35、NOT回路3
8、NOT回路39、およびNOT回路40からなる回
路は、本発明の第2のラッチ回路の一実施形態である。
データ入力端子Dは、本発明の第2の入力端子の一実施
形態である。検査入力端子TIは、本発明の第1の入力
端子の一実施形態である。データ出力端子Qは、本発明
の出力端子の一実施形態である。
【0028】トランスミッションゲート11〜21は、
ゲート信号に応じて導通と非導通が制御されるスイッチ
の機能を有している。正ゲート端子に論理値”1”が与
えられ、かつ負ゲート端子に論理値”0”が与えられた
場合に導通し、その他の論理値が与えられた場合には非
導通となる。
【0029】データ入力端子Dからの信号は、トランス
ミッションゲート11を介してNOT回路36に入力さ
れる。また、検査入力端子TIからの信号も、トラトラ
ンスミッションゲート12を介してNOT回路36に入
力される。このNOT回路36からの出力信号は、NO
T回路37によって論理を反転されてから、トランスミ
ッションゲート13を介してNOT回路36の入力に帰
還される。
【0030】また、NOT回路36からの出力信号は、
トランスミッションゲート14を介してNOT回路38
およびNOT回路39に入力される。NOT回路39か
らの出力信号はNOT回路40において反転されてデー
タ出力端子XQから出力されるとともに、この反転され
た信号がトランスミッションゲート15を介してNOT
回路39の入力に帰還される。NOT回路38からの出
力信号は、データ出力端子Qから出力される。
【0031】マスタークロック入力端子MSKから入力
される信号は、トランスミッションゲート12の正ゲー
ト端子に入力され、この負ゲート端子には、正ゲート端
子の信号がNOT回路32によって論理を反転されて入
力される。さらに、マスタークロック入力端子MSKか
ら入力される信号は、NOR回路51の一方の端子に入
力され、この他方の端子には、システムクロック入力端
子SYSからの信号が入力される。また、NOR回路5
1の出力信号は、トランスミッションゲート16を介し
てトランスミッションゲート13の正ゲート端子に入力
され、この負ゲート端子には、正ゲート端子の信号がN
OT回路33により論理を反転されて入力される。
【0032】スレーブクロック入力端子SCKから入力
される信号は、トランスミッションゲート17を介して
トランスミッションゲート14の正ゲート端子に入力さ
れ、この負ゲート端子には、正ゲート端子の信号がNO
T回路34によって論理を反転されて入力される。ま
た、スレーブクロック入力端子SCKから入力される信
号は、トランスミッションゲート17を介してトランス
ミッションゲート15の負ゲート端子に入力され、この
正ゲート端子には、負ゲート端子の信号がNOT回路3
5によって論理を反転されて入力される。
【0033】システムクロック入力端子SYSから入力
される信号は、NOT回路41により論理を反転されて
からトランスミッションゲート18を介してトランスミ
ッションゲート11の負ゲート端子に入力され、この正
ゲート端子には、負ゲート端子の信号がNOT回路31
により論理を反転されて入力される。
【0034】テストモード選択端子TMODEから入力
される信号は、トランスミッションゲート16、トラン
スミッションゲート17、およびトランスミッションゲ
ート18の正ゲート端子に入力されるとともに、トラン
スミッションゲート19、トランスミッションゲート2
0、およびトランスミッションゲート21の負ゲート端
子に入力される。また、テストモード選択端子TMOD
Eから入力される信号は、NOT回路42により論理を
反転されて、トランスミッションゲート16、トランス
ミッションゲート17、およびトランスミッションゲー
ト18の負ゲート端子に入力されるとともに、トランス
ミッションゲート19、トランスミッションゲート2
0、およびトランスミッションゲート21の正ゲート端
子に入力される。
【0035】クロック端子CKから入力される信号は、
トランスミッションゲート19を介してトランスミッシ
ョンゲート11の負ゲート端子に入力されている。ま
た、クロック端子CKから入力される信号は、トランス
ミッションゲート20を介してトランスミッションゲー
ト14の正ゲート端子、およびトランスミッションゲー
ト15の負ゲート端子にそれぞれ接続されている。さら
に、クロック端子CKから入力される信号は、トランス
ミッションゲート21を介してトランスミッションゲー
ト13の正ゲート端子に入力されている。
【0036】図2は、図1に示したフリップフロップを
含む本発明の電子装置の概略的な構成を示す図である。
図2に示す電子装置は、n個のフリップフロップFF1
〜フリップフロップFFn(nは所定の自然数を示
す)、ロジック部100、外部端子SCANIN、外部
端子SCANOUT、外部端子MASTCK、外部端子
SLACLK、外部端子SYSCLK、および外部端子
TESTMODEを有している。フリップフロップFF
1〜フリップフロップFFnは、本発明のフリップフロ
ップの一実施形態である。
【0037】フリップフロップFF1〜フリップフロッ
プFFnは、図1において示したものと同一のフリップ
フロップであり、図2に示す各端子名は、図1における
同一符号の端子とそれぞれ対応している。
【0038】ロジック部100は、電子装置に含まれる
フリップフロップ以外の論理回路を含むブロックであ
り、各フリップフロップのデータ出力端子Qから出力さ
れるデータを受けて、これに応じたデータを各フリップ
フロップのデータ入力端子Dに入力している。また、各
フリップフロップのクロック端子CKにクロック信号を
供給している。これらのクロック信号は、全て共通のク
ロック信号でも、幾つかの異なるクロック信号でも良
く、あるいは、ゲートなどにより生成されるパルス信号
でも良い。
【0039】各フリップフロップは互いのデータ出力端
子Qと検査入力端子TIとが縦続に接続されており、初
段のスキャンフリップフロップFF1の検査入力端子T
Iは外部端子SCANINと、終段のフリップフロップ
FFnのデータ出力端子Qは外部端子SCANOUTと
それぞれ接続されている。また、スキャンフリップフロ
ップFF1〜スキャンフリップフロップFFnのマスタ
ークロック入力端子MSK端子は外部端子MASTCK
と、スレーブクロック入力端子SCKは外部端子SLA
CLKと、システムクロック入力端子SYSは外部端子
SYSCLKと、テストモード選択端子TMODEは外
部端子TESTMODEとそれぞれ接続されている。
【0040】次に、上述した構成を有する本発明の電子
装置の動作について、図面を参照しながら説明する。
【0041】図3は、図1に示すフリップフロップの動
作を説明するタイミングチャートである。図3に示すタ
イミングチャートは、データ入力端子D、検査入力端子
TI、図1のノードA、データ出力端子Q、クロック端
子CK、マスタークロック入力端子MSK、スレーブク
ロック入力端子SCK、システムクロック入力端子SY
S、図1の信号S−CLK1、信号S−CLK2、信号
S−SLK3、テストモード選択端子TMODEの波形
をそれぞれ示している。また、図3の波形のハイレベル
は論理値”1”を、ローレベルは論理値”0”を示して
いる。
【0042】図3のタイミングチャートにおいて、テス
トモード選択端子TMODEが論理値”0”である時刻
T3より前は通常の動作を示し、テストモード選択端子
TMODEが論理値”1”となる時刻T3以降はスキャ
ンテストの動作を示している。
【0043】まず、通常の動作について説明する。通常
の動作においては、テストモード選択端子TMODEが
論理値”0”に設定される。この場合、トランスミッシ
ョンゲート16〜トランスミッションゲート18は非導
通状態となる一方、トランスミッションゲート19〜ト
ランスミッションゲート21は導通状態となる。したが
って、スレーブクロック入力端子SCK、システムクロ
ック入力端子SYSからの入力信号は無効となり、クロ
ック端子CKからの入力信号が有効となる。また、通常
の動作において、マスタークロック入力端子MSKは論
理値”0”に保持され、これによりトランスミッション
ゲート12が非導通状態となって、検査入力端子TIか
らの入力信号は無効になる。
【0044】(時刻T0〜時刻T1)トランスミッショ
ンゲート11が非導通状態から導通状態に変化するとと
もに、トランスミッションゲート13が導通状態から非
導通状態に変化する。これにより、データ入力端子Dの
データの反転値がノードAに出力される。図3において
は、論理値”D2”の反転値”XD2”がノードAに出
力される。またこの時、トランスミッションゲート14
が導通状態から非導通状態に変化するとともに、トラン
スミッションゲート15が非導通状態から導通状態に変
化する。これにより、時刻T0の直前にノードAに保持
されていたデータがNOT回路39およびNOT回路4
0によるラッチ回路に保持され、その反転値がデータ出
力端子Qから出力される。図3においては、論理値”X
D1”の反転値”D1”がデータ出力端子Qに出力され
ている。 (時刻T1〜時刻T2)トランスミッションゲート11
が導通状態から非導通状態に変化するとともに、トラン
スミッションゲート13が非導通状態から導通状態に変
化する。これにより時刻T1の直前にデータ入力端子D
に入力されていたデータがNOT回路36およびNOT
回路37によるラッチ回路に保持され、その反転値がノ
ードAに出力される。図3においては、論理値”D2”
の反転値”XD2”がノードAに出力されている。また
この時、トランスミッションゲート14が非導通状態か
ら導通状態に変化するとともに、トランスミッションゲ
ート15が導通状態から非導通状態に変化する。これに
より、ノードAのデータの反転値がデータ出力端子Qに
出力される。図3においては論理値”XD2”の反転
値”D2”がデータ出力端子Qから出力されている。
【0045】以上のように、テストモード選択端子TM
ODEに論理値”0”が設定された場合、図1に示すフ
リップフロップは単相のクロック信号によるマスタース
レーブ型のフリップフロップとして動作する。すなわ
ち、クロック端子CKが論理値”1”のときにデータ出
力端子Qから出力されていたデータは、論理値”0”へ
の立ち下がり時にNOT回路39とNOT回路40によ
るラッチ回路に保持される。そして、論理値”0”のと
きにデータ入力端子Dから取り込まれたデータが、論理
値”1”への立ち上がり時にNOT回路36とNOT回
路37によるラッチ回路に保持されてデータ出力端子Q
から出力される。
【0046】次に、スキャンテストの動作について説明
する。スキャンテストの動作においては、テストモード
選択端子TMODEが論理値”1”に設定される。この
場合、トランスミッションゲート16〜トランスミッシ
ョンゲート18は導通状態となる一方、トランスミッシ
ョンゲート19〜トランスミッションゲート21は非導
通状態となる。したがって、クロック端子CKからの入
力信号は無効となり、マスタークロック入力端子MS
K、スレーブクロック入力端子SCK、およびシステム
クロック入力端子SYSからの入力信号が有効となる。
【0047】またスキャンテストの動作において、各フ
リップフロップに検査データを転送させる場合には、シ
ステムクロック入力端子SYSが論理値”0”に保たれ
る。これにより、トランスミッションゲート11が非導
通状態となってデータ入力端子Dがロジック部100か
ら切り離され、各フリップフロップが検査入力端子TI
と出力端子Qとが縦続接続されたシフトレジスタとして
動作する。次に述べる時刻T4〜時刻T8において、各
フリップフロップは検査データを転送させるシフトレジ
スタとして動作している。
【0048】(時刻T4〜時刻T5)マスタークロック
入力端子MSKが論理値”1”なのでトランスミッショ
ンゲート12が導通状態となり、トランスミッションゲ
ート13が非導通状態となる。これにより、検査入力端
子TIのデータの反転値がノードAに出力される。図3
においては論理値”TD4”の反転値”XTD4”がノ
ードAに出力されている。また、スレーブクロック入力
端子SCKが論理値”0”なのでトランスミッションゲ
ート14が非導通状態、トランスミッションゲート15
が導通状態となる。これにより、時刻T4直前のノード
AのデータがNOT回路39およびNOT回路40によ
るラッチ回路に保持され、その反転値がデータ出力端子
Qに出力される。図3においては、論理値”XTD3”
の反転値”TD3”がデータ出力端子Qに出力されてい
る。
【0049】(時刻T5〜時刻T6)マスタークロック
入力端子MSKが論理値”0”に変化するので、トラン
スミッションゲート12が非導通状態、トランスミッシ
ョンゲート13が導通状態となる。これにより時刻T5
直前の検査入力端子TIのデータがNOT回路36およ
びNOT回路37によるラッチ回路に保持され、その反
転値がノードAに出力される。図3においては、検査入
力端子TIのデータが変化していないので、ノードAの
値は時刻T4〜時刻T5と同じ”XTD4”のままであ
る。また、スレーブクロック入力端子SCKは論理値”
0”のままなので、データ出力端子Qの出力値も変わら
ない。
【0050】(時刻T6〜時刻T7)マスタークロック
入力端子MSKは論理値”0”のままなので、ノードA
の値は変わらない。また、スレーブクロック入力端子S
CKが論理値”1”に変化するので、トランスミッショ
ンゲート14が導通状態、トランスミッションゲート1
5が非導通状態となる。これにより、ノードAのデータ
の反転値がデータ出力端子Qに出力される。図3におい
ては、論理値”XTD4”の反転値”TD4”がデータ
出力端子Qに出力されている。
【0051】(時刻T7〜時刻T8)マスタークロック
入力端子MSKは論理値”0”のままなので、ノードA
の値は変わらない。また、スレーブクロック入力端子S
CKが論理値”0”に変化するので、トランスミッショ
ンゲート14が非導通状態、トランスミッションゲート
15が導通状態となる。これにより、時刻T7直前のノ
ードAのデータがNOT回路39およびNOT回路40
によるラッチ回路に保持され、その反転値がデータ出力
端子Qに出力される。このとき、ノードAのデータはN
OT回路36およびNOT回路37によるラッチ回路に
保持されたまま変わっていないので、データ出力端子Q
の出力値も変わらない。
【0052】以上のように、スキャンテストにおいて検
査データを各フリップフロップに転送させる場合、図1
に示すフリップフロップは2相のクロック信号によるマ
スタースレーブ型のフリップフロップとして動作する。
すなわち、マスタークロック入力端子MSKが論理値”
1”から論理値”0”へ立ち下がるときにNOT回路3
6とNOT回路37によるラッチ回路に検査入力端子T
Iのデータが保持され、スレーブクロック入力端子SC
Kが論理値”1”から論理値”0”に立ち下がる時にN
OT回路39とNOT回路40のラッチ回路にノードA
のデータが保持される。
【0053】また、時刻T5〜時刻T6および時刻T7
〜時刻T8において、トランスミッションゲート11お
よびトランスミッションゲート14がともに非導通状態
となる期間がある。この期間においてはデータ出力端子
Qの値が変化せず、検査入力端子TIの入力信号が無効
になる。したがって、例えばクロックスキューのために
マスタークロック入力端子MSKが論理値”1”から論
理値”0”へ立ち下がる時刻が他に比べて遅くなるフリ
ップフロップがある場合でも、次にスレーブクロック入
力端子SCKが論理値”0”から論理値”1”へ立ち上
がるまでの期間はデータ出力端子Qの出力値が変化する
ことはない。すなわち、マスタークロック入力端子MS
Kのクロック信号とスレーブクロック入力端子SCKの
クロック信号とがともに論理値”0”となる期間におい
ては、検査入力端子TIの変化がデータ出力端子Qに伝
搬されない。これにより、クロックスキューによるデー
タの不正な転送が防止される。
【0054】時刻T4〜時刻T8における動作の繰り返
しにより各フリップフロップに検査データが転送された
あと、次に、システムクロック入力端子SYSが論理
値”0”から論理値”1”に変化して、データ入力端子
Dのデータがフリップフロップに取り込まれる。
【0055】(時刻T9〜時刻T10)マスタークロッ
ク入力端子MSKおよびスレーブクロック入力端子SC
Kがいずれも論理値”0”に保たれているので、データ
出力端子Qの出力値が一定に保持されるとともに、検査
入力端子TIの入力信号は無効になっている。この状態
で、システムクロック入力端子SYSが論理値”0”か
ら論理値”1”に立ち上がると、トランスミッションゲ
ート11が非導通状態から導通状態に変化するととも
に、トランスミッションゲート13が導通状態から非導
通状態に変化する。これにより、データ入力端子Dのデ
ータがフリップフロップに入力され、ノードAにはデー
タ入力端子Dの反転値が出力される。図3においては論
理値”D10”の反転値”XD10”がノードAに出力
されている。
【0056】(時刻T10〜時刻T11)システムクロ
ック入力端子SYSが論理値”1”から論理値”0”に
立ち下がると、トランスミッションゲート11が導通状
態から非導通状態に変化するとともに、トランスミッシ
ョンゲート13が非導通状態から導通状態に変化する。
これにより、時刻T10直前のデータ入力端子Dのデー
タがNOT回路36およびNOT回路37によるラッチ
回路に保持される。図3においては論理値”XD10”
の値がノードAに保持されている。
【0057】(時刻T11〜時刻T12)スレーブクロ
ック入力端子SCKが論理値”0”から論理値”1”に
立ち上がると、トランスミッションゲート14が非導通
状態から導通状態に変化するとともに、トランスミッシ
ョンゲート15が導通状態から非導通状態に変化する。
これにより、NOT回路36およびNOT回路37のラ
ッチ回路に保持されていたデータがデータ出力端子Qか
ら出力される。図3においては、ノードAの論理値”X
D10”の反転値”D10”がデータ出力端子Qに出力
されている。
【0058】以上のように、スキャンテストにおいてロ
ジック部100のデータが各フリップフロップに取り込
まれる場合、システムクロック入力端子SYSの立ち下
がりでNOT回路36およびNOT回路37によるラッ
チ回路に保持されたあと、時刻T10〜時刻T11の期
間の後に、この保持されたデータがデータ出力端子Qへ
出力される。したがって、例えばクロックスキューのた
めにシステムクロック入力端子SYSが論理値”1”か
ら論理値”0”へ立ち下がる時刻が他に比べて遅くなる
フリップフロップがある場合でも、次にスレーブクロッ
ク入力端子SCKが論理値”0”から論理値”1”へ立
ち上がるまでの期間はデータ出力端子Qの出力値が変化
することはない。すなわち、システムクロック入力端子
SYSのクロック信号とスレーブクロック入力端子SC
Kのクロック信号とがともに論理値”0”となる期間に
おいては、検査入力端子TIの変化がデータ出力端子Q
に伝搬されない。これにより、クロックスキューによる
不正なデータの取り込みが防止される。
【0059】時刻T12以降のサイクルにおいては、時
刻T4〜時刻T8と同様の動作の繰り返しにより、時刻
T10で取り込まれたデータ入力端子Dのデータが順次
転送されて、外部端子SCANOUTから出力される。
この出力されるデータが解析されることによって、電子
装置の故障が検出される。
【0060】以上説明したように、本発明によれば、通
常の動作において各フリップフロップに供給されるクロ
ック信号が共通であるか否かに係わらず、スキャンテス
トにおいて検査データを各フリップフロップに設定させ
ることができる。また、通常動作時とスキャンテスト時
のクロック信号は各フリップフロップ毎に設けられた回
路により切り換えられており、例えば集積回路において
この回路を同一形状に形成させることができるので、ク
ロックスキューの発生を抑えることができる。すなわ
ち、通常動作においてクロックスキューを発生させるこ
となく、非同期回路を含んだ電子装置のスキャンテスト
を実行できる。
【0061】また、スキャンテストにおいて検査データ
を各フリップフロップに転送させる場合、互いに位相を
ずらした2相のクロック信号を用いて、検査入力端子T
Iから取り込んだデータがデータ出力端子Qに伝搬され
ない期間を設けているので、クロックスキューによる検
査データの不正な転送を防止できる。
【0062】さらに、スキャンテストにおいて検査デー
タに応じたロジック部100の出力データを各フリップ
フロップに取り込む場合、検査入力端子TIから取り込
んだデータがデータ出力端子Qに伝搬されない期間を設
けているので、クロックスキューによる不正なデータの
取り込みを防止できる。
【発明の効果】本発明によれば、通常動作においてクロ
ックスキューを発生させることなく、非同期回路を含ん
だ電子装置のスキャンテストを実行できる。また、スキ
ャンテストにおいてクロックスキューによる検査データ
の不正な転送を防止できる。さらに、スキャンテストに
おいてクロックスキューによる不正なデータの取り込み
を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子装置におけるフリップフロップの
一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1に示したフリップフロップを含む本発明の
電子装置の概略的な構成を示す図である。
【図3】図1に示すフリップフロップの動作を説明する
タイミングチャートである。
【図4】従来のスキャンフリップフロップを有したLS
Iの概略的な構成を示す図である。
【符号の説明】
11〜21…トランスミッションゲート、31〜42…
NOT回路、51…NOR回路、D…データ入力端子、
TI…検査入力端子、Q,XQ…データ出力端子、FF
1〜FFn…フリップフロップ、100…ロジック部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフリップフロップを含み、当該フ
    リップフロップの第1の入力端子と出力端子とが互いに
    縦続接続され、検査モードにおいて、上記縦続接続の初
    段のフリップフロップに入力される検査データを終段の
    フリップフロップへ順次転送し、当該検査データに応じ
    た検査結果データを上記複数のフリップフロップの第2
    の入力端子から入力し、当該検査結果データを順次転送
    して上記終段のフリップフロップの出力端子から出力す
    る電子装置であって、 上記フリップフロップは、通常モードにおいて、上記第
    2の入力端子に受けたデータをクロック信号に同期して
    保持するとともに上記出力端子から出力し、上記検査モ
    ードにおいて、上記第1の入力端子に受けた上記検査デ
    ータを第1の検査クロック信号に同期して保持し、上記
    第2の入力端子に受けた上記検査結果データをデータ取
    り込み信号に応じて保持し、保持された当該検査データ
    または当該検査結果データを、第2の検査クロック信号
    に同期して保持するとともに上記出力端子から出力す
    る、 電子装置。
  2. 【請求項2】 上記フリップフロップは、 上記通常モードにおいて、上記第2の入力端子に受けた
    データを、上記クロック信号に同期して保持し、上記検
    査モードにおいて、上記第1の入力端子に受けたデータ
    を上記第1の検査クロック信号に同期して保持し、上記
    第2の入力端子に受けたデータを上記データ取り込み信
    号に応じて保持する第1のラッチ回路と、 上記通常モードにおいて、上記第1のラッチ回路に保持
    されたデータを上記クロック信号に同期して保持すると
    ともに上記出力端子へ出力し、上記検査モードにおい
    て、上記第1のラッチ回路に保持されたデータを上記第
    2の検査クロック信号に同期して保持するとともに上記
    出力端子へ出力する第2のラッチ回路とを含む請求項1
    に記載の電子装置。
  3. 【請求項3】 入力データを保持する第1のラッチ回路
    と、上記第1のラッチ回路に保持されたデータを保持す
    るとともに出力する第2のラッチ回路とを有する、互い
    に縦続接続された複数のフリップフロップを含む電子装
    置の検査方法であって、 上記縦続接続の初段のフリップフロップに入力した検査
    データを次段のフリップフロップへ順次転送させ、上記
    複数のフリップフロップの上記第2のラッチ回路に上記
    検査データを保持させるとともに出力させる第1の手順
    と、 出力された上記検査データに応じた検査結果データを、
    上記複数のフリップフロップの上記第1のラッチ回路に
    保持させる第2の手順と、 保持された上記検査結果データを次段のフリップフロッ
    プへ順次転送させて、上記終段のフリップフロップから
    出力させる第3の手順と、 を有する電子装置の検査方法。
  4. 【請求項4】 上記第1の手順は、 上記第2のラッチ回路に出力データを保持させた状態
    で、上記フリップフロップに入力された上記検査データ
    を上記第1のラッチ回路に保持させる第4の手順と、 上記第1のラッチ回路に保持された上記検査データを、
    上記第2のラッチ回路に保持させるとともに次段のフリ
    ップフロップへ出力させる第5の手順とを含み、 上記第3の手順は、 上記第2のラッチ回路の出力データを保持させた状態
    で、上記フリップフロップに入力された上記検査結果デ
    ータを上記第1のラッチ回路に保持させる第6の手順
    と、 上記第1のラッチ回路に保持された上記検査結果データ
    を、上記第2のラッチ回路に保持させるとともに次段の
    フリップフロップへ出力させる第7の手順とを含む、 請求項3に記載の電子装置の検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007263756A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Nec Corp スキャンテスト用フリップフロップ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263756A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Nec Corp スキャンテスト用フリップフロップ
JP4702137B2 (ja) * 2006-03-28 2011-06-15 日本電気株式会社 スキャンテスト用フリップフロップ

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