JP2002062232A - ウレタンロールの劣化検出方法 - Google Patents

ウレタンロールの劣化検出方法

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JP2002062232A
JP2002062232A JP2000246656A JP2000246656A JP2002062232A JP 2002062232 A JP2002062232 A JP 2002062232A JP 2000246656 A JP2000246656 A JP 2000246656A JP 2000246656 A JP2000246656 A JP 2000246656A JP 2002062232 A JP2002062232 A JP 2002062232A
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hardness
urethane
roll
urethane roll
deterioration
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JP2000246656A
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English (en)
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Satoru Midorikawa
悟 緑川
Yasufumi Owaku
康文 大和久
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非破壊で、簡便かつ的確にウレタンロールの
劣化を検出できる方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 ウレタンロールの硬さを、押込み硬さ試
験法によって測定し、新品時のウレタンロールの硬さを
基準値にして、この基準値からの硬さの変化割合から、
ウレタンロールの劣化を簡便かつ的確に検出することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば鉄鋼、非
鉄合金等の金属帯や、プラスチック等のストリップなど
の帯状部材を搬送するために用いられるウレタンロール
の劣化検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】帯状部材、例えば鉄鋼等の金属帯の搬送
や処理する設備には多くのウレタンロールが使用されて
いる。ウレタンロールは、使用環境によっても多少の違
いはあるものの、使用するにつれてウレタン樹脂の加水
分解が進行し、これに伴って、ウレタンロールが劣化し
ていく傾向があり、この劣化は、意図しないウレタン樹
脂の剥離等の故障を発生させる要因となって、大きなト
ラブルを引き起こしかねないため、ウレタンロールの劣
化を検出する手段を開発することが必要である。
【0003】また、前記劣化検出手段は、検出した後に
おいても使用寿命に達していないウレタンロールについ
ては、ロールとして再び継続使用できるようにするた
め、非破壊で劣化を検出できることも必要である。
【0004】絶縁材料の熱劣化を非破壊で検出するため
の手段としては、例えば、特開昭62−47532号公報に記
載されているように、JIS K 6301に規定されたスプリン
グ式硬さ試験法を用いて硬さを測定し、この硬さの変化
から絶縁材料の熱劣化を検出する方法を用いるのが有用
であり、実際に、かかる劣化検出方法は、ウレタンロー
ルの劣化度合いの目安として従来から用いられてきた。
【0005】しかしながら、発明者らがスプリング式硬
さ試験法を用いてウレタンロールの硬さを測定し、この
測定した硬さとウレタンロールの劣化との関係を詳細に
調べたところ、上記試験法は、ウレタン樹脂の加水分解
による劣化に伴った硬さの変化を精度良く測定すること
ができず、また、硬さの測定値にもかなりのばらつきが
あった。
【0006】そのため、上記試験法によって測定した硬
さから、ウレタンロールはまだ使用寿命には達してない
と判断して継続使用したときであっても、ロールのウレ
タン樹脂が突然剥離することによって、ラインの停止を
余儀なくされたり、品質不良等が製品に発生する場合が
あった。
【0007】尚、スプリング式硬さ試験法により測定し
た硬さからウレタンロールの劣化を的確に把握できない
理由は定かではないが、おそらく、上記試験法はウレタ
ンロールの表層の硬さの情報しか得ることができないた
め、ウレタン樹脂の加水分解に伴う硬さ変化を的確に捉
えることができないものと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、上
記問題点を解決し、非破壊で簡便かつ的確にウレタンロ
ールの劣化を検出できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、ウレタンロールの硬さを、押込み硬さ
試験法によって測定し、新品時のウレタンロールの硬さ
を基準値にして、この基準値からの硬さの変化割合か
ら、ウレタンロールの劣化を簡便かつ的確に検出するこ
とを特徴とするウレタンロールの劣化検出方法である。
【0010】また、製造ラインにおいて使用されるウレ
タンロールの場合には、ウレタンロールの硬さを一定期
間使用ごとに測定することが好ましい。
【0011】さらに、前記押込み硬さ試験法としては、
JIS K 7215に規定するデュロメータ硬さ試験方法を用い
ることが好ましい。
【0012】加えて、ウレタンロールは、その硬さが新
品時の硬さの基準値に対し20%以上低下したときを使用
寿命とすることがより好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明をさらに詳細に説
明する。発明者らは、ウレタン樹脂の劣化度合いが異な
るウレタンロール(新品ロール、26000時間×2本、350
00時間及び44000時間使用のもの、但し、26000時間使用
したロールはいずれも、ライン使用中のものであり、ま
た、35000時間及び44000時間使用したロールはいずれ
も、この発明でいうところの使用寿命を越えたものであ
る。)について、スプリング式硬さ試験法(JIS K 630
1, A形試験機)と押込み硬さ試験法(JIS K 7215,タイ
プDデュローメータ)とを用いてそれぞれ硬さ(n=1
0)を測定し、それぞれ測定した硬さとウレタンロール
の劣化度合いを表すパラメータについて、ウレタンロー
ルの使用時間に対して調査した。それらの調査結果を図
1に示す。
【0014】図1に示す結果から明らかなように、スプ
リング式硬さ試験法により硬さを測定した場合には、同
一のウレタンロールについて硬さを複数回(例えばn=
10)測定したとしても、硬さの測定値にはかなりのばら
つきがあり、しかも、使用中や使用寿命に達したウレタ
ンロールは、硬さの測定値の下限値については、新品の
ウレタンロールに比べると幾分低下しているような傾向
が認められるものの、測定値の上限値については、新品
のウレタンロールのそれとほとんど変わらず、両者の硬
さの間に明確な有意差が認められず、また、10点平均値
で両者の硬さを比較しても同様に明確な有意差が認めら
れないことから、スプリング式硬さ試験法により測定し
た硬さによって、ウレタンロールの劣化の有無を判定す
ることは難しいことがわかる。
【0015】一方、押込み硬さ試験法によって硬さを測
定した場合には、硬さの測定値のばらつきが小さく、し
かも、使用中や使用寿命に達したウレタンロールの硬さ
は、新品のウレタンロールの硬さに比べて、ウレタンロ
ールの劣化度合いに対応してウレタンロールの硬さが明
確に低下しているのがわかる。
【0016】よって、この発明では、ウレタンロールの
劣化を硬さの測定値から検出すること、及び、硬さの測
定を、従来のスプリング式硬さ試験法ではなく、押込み
硬さ試験法によって行うこと、より具体的には、ウレタ
ンロールの硬さを、押込み硬さ試験法によって測定し、
新品時のウレタンロールの硬さを基準値にして、この基
準値からの硬さの変化割合から、ウレタンロールの劣化
を検出することとし、これによって、ウレタンロールの
劣化を、ロールを傷つけることなく非破壊で簡便かつ的
確に検出することができる。
【0017】尚、ウレタンロールの硬さの測定方法は、
押込み硬さ試験法を用いて行えばよく、市販の押込み硬
さ試験機によっても行うことができるため特に限定はし
ない。例えば、ASTM D 2240で規定された硬度計を用い
て硬さを測定することができるが、特に、JIS K 7215
に規定されたタイプA及びDデュロメータ硬さ試験方法
によって硬さを測定することが好ましい。
【0018】加えて、ラインで使用されているウレタン
ロールについては、ウレタンロールの硬さを一定期間使
用ごとに測定することが好ましく、これによって、計画
的かつ合理的なウレタンロールの交換ができ、その結
果、ロールのウレタン樹脂が突然剥離して故障するのを
未然に防止することができる。
【0019】また、発明者らは、ウレタンロールがどの
程度劣化したらロールの使用寿命とするかについてもさ
らに検討した。その結果、ウレタン樹脂の劣化度合い
(加水分解の進行割合)が異なる種々のウレタンロール
について、剥離等の故障発生の有無を調べたところ、押
込み硬さ試験法によって測定した硬さの値が、新品時の
硬さの基準値に対し20%以上低下したときに、ウレタン
ロールに剥離等の故障が生じる場合があり、反対に、前
記基準値に対し20%未満であればウレタンロールに剥離
等の故障は生じないことが判明した。
【0020】よって、この発明では、押込み硬さ試験法
によって測定した硬さの値(好ましくは、10点以上測定
したときの硬さの値の平均値)が、新品時の硬さの基準
値に対し20%以上低下したときを使用寿命とすることが
好ましい。
【0021】尚、前記硬さの測定値及び基準値としては
いずれも、好適には複数回(好ましくは10点以上)測定
したときの硬さの値の平均値を用いることとする。
【0022】上述したところは、この発明の実施形態の
一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更
を加えることができる。
【0023】
【実施例】電気すずめっきラインにおいて、定期的な設
備点検時に、一斉にウレタンロール(n=50)の劣化度
合い(加水分解の進行割合)を判定するため、JIS K 72
15に規定されたタイプDデュロメータによって硬さ測定
を行った。その結果、50本のウレタンロールのうち、4
本のウレタンロールの硬さが、新品時の硬さの基準値に
対し20%以上低下していたので、かかるウレタンロール
のみを新しいウレタンロールに交換した。そして、定期
的な設備点検ごとに、全ウレタンロールの硬さを調べ、
硬さが前記基準値に対し20%以上低下していたウレタン
ロールについてだけ、新しいウレタンロールに交換し
た。このように計画的かつ合理的にウレタンロールを交
換したので、ウレタンロールの劣化による突発的な剥離
等の故障が生じることは、ラインの稼動時には1度もな
かった。
【0024】
【発明の効果】この発明によって、非破壊で簡便かつ的
確にウレタンロールの劣化を検出できる方法の提供が可
能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 各供試ロールについて、スプリング式硬さ試
験法と押込み硬さ試験法の双方によってそれぞれ測定し
た硬さをプロットするとともに、ウレタンロールの使用
状況及びウレタンロールの劣化状況を示した図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタンロールの硬さを、押込み硬さ試
    験法によって測定し、新品時のウレタンロールの硬さを
    基準値にして、この基準値からの硬さの変化割合から、
    ウレタンロールの劣化を無破壊で簡便かつ的確に検出す
    ることを特徴とするウレタンロールの劣化検出方法。
  2. 【請求項2】 ウレタンロールの硬さを一定期間使用ご
    とに測定する請求項1に記載のウレタンロールの劣化検
    出方法。
  3. 【請求項3】 前記押込み硬さ試験法として、JIS K 72
    15に規定するデュロメータ硬さ試験方法を用いる請求項
    1又は2に記載のウレタンロールの劣化検出方法。
  4. 【請求項4】 ウレタンロールは、その硬さが新品時の
    硬さの基準値に対し20%以上低下したときを使用寿命と
    する請求項1、2又は3に記載のウレタンロールの劣化
    検出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9632014B2 (en) 2012-02-27 2017-04-25 Mitsubushi Electric Corporation Method and apparatus for detecting degradation of resin film
JP2019119574A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 Necプラットフォームズ株式会社 媒体搬送装置、媒体搬送装置のローラ劣化判定方法およびプログラム

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