JP2002061658A - 動圧型焼結含油軸受ユニット - Google Patents

動圧型焼結含油軸受ユニット

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JP2002061658A
JP2002061658A JP2000251404A JP2000251404A JP2002061658A JP 2002061658 A JP2002061658 A JP 2002061658A JP 2000251404 A JP2000251404 A JP 2000251404A JP 2000251404 A JP2000251404 A JP 2000251404A JP 2002061658 A JP2002061658 A JP 2002061658A
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bearing
shaft
oil
seal washer
impregnated
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English (en)
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Natsuhiko Mori
夏比古 森
Tetsuya Kurimura
栗村  哲弥
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受ユニット外への潤滑油の漏れを長期間安
定して防止可能とする。 【解決手段】 動圧型焼結含油軸受ユニット1は、動圧
型焼結含油軸受1aと、ハウジング1bと、軸をスラス
ト支持するスラスト軸受部とを備える。ハウジング1b
の開口部側に金属あるいは樹脂材料で形成されたシール
ワッシャ20を配置し、軸2の外周面のうちでシールワ
ッシャ20と対向する領域に含フッ素重合体の薄層21
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高回転精度、高速
安定性、高耐久性などに優れた特徴を有する動圧型焼結
含油軸受ユニットに関し、特に情報機器におけるスピン
ドルモータ、例えばDVD−ROM、DVD−RAMな
どの光ディスク、MOなどの光磁気ディスク、HDDな
どの磁気ディスクを駆動するモータ、あるいはレーザビ
ームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータなど
のスピンドル支持用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】上記情報機器類のスピンドルモータに
は、高回転精度の他、さらなる高速化、低コスト化、低
騒音化などが求められているが、これらの要求性能を決
定づける構成要素の一つにモータのスピンドルを支持す
る軸受がある。従来では、この種の軸受としてボールベ
アリングか、一般的な真円型の焼結含油軸受が用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のスピンドルモータは5000〜12000rpm程
度、特にLBPに使用されるポリゴンスキャナモータで
は、20000〜35000rpm程度の高速で使用さ
れる場合が多く、ボールベアリングでは低騒音化や低コ
スト化の要求を満足することができない。また、軸振
れ、NRRO(非繰り返し回転精度)、ジッタなどの回
転精度の要求も厳しくなっていることから、真円型の焼
結含油軸受では上記要求性能を満足することは難しくな
っている。
【0004】以上の観点から、近年ではこの種の軸受と
して動圧型の焼結含油軸受を使用することが一部実用化
され出している。この軸受は、例えば多孔質の焼結金属
で構成された軸受本体に潤滑油または潤滑グリースを含
浸させ、軸受面に設けた動圧溝の動圧効果で軸受隙間に
潤滑油膜を形成してスピンドルを非接触支持するもの
で、上記要求性能にも十分に対応することができる。
【0005】ところが、ノート型パソコンに代表される
薄型の情報機器においては、スピンドルモータも必然的
に薄型化する必要があり、このため軸受部周辺の空間容
積が減少する傾向にある。また、回転数もさらに増速化
される傾向にあるため、駆動軸の軸受温度も高くなる傾
向にある。そのため、熱膨張による軸受本体からの油の
滲み出し量が増え、滲み出た油が油漏れ防止のために設
けたシールワッシャと軸との間の隙間を埋めるようにな
る。この状態で駆動を停止すると、シールワッシャと軸
受本体との間に溜まった油は、油の熱収縮と共に再び軸
受本体に回収されるが、軸とシールワッシャとの間に溜
まった油は毛細管現象のため、そのまま留まる場合があ
る。すなわち、軸受ユニットの内部を軸とシールワッシ
ャとの間に溜まった油で密封した状態となる。この状態
で再び駆動が開始されると、シールワッシャと軸受本体
との間の空気も膨張するため、軸とシールワッシャとの
間に溜まった油は軸受ユニットの外側に押し出され、回
転に伴って周囲へ飛散してしまう。この結果、軸受周囲
が汚染されると同時に、この現象が繰り返されることに
よって油が減少し、油不足となって適正な動圧効果を得
られなくなる。
【0006】以上の対策としては、一般的な撥油剤、例
えばシリコーン系の撥油剤やPTFE系の撥油剤をシー
ルワッシャやこれに対向する軸の外周面に塗布したり、
あるいはこれらの撥油剤を有機溶剤に希釈してスプレー
する等の対策が考えられる。しかし、軸に撥油処理する
場合、作業効率を考えると軸を液中に浸漬する等して軸
全面に塗布することが好ましいが、処理膜が厚くなり、
また膜厚も数μmから10μm程度にばらつくため、軸
受隙間の管理が難しくなる不具合がある。スプレーで塗
布すれば膜厚のばらつきがさらに大きくなり、軸受隙間
の管理がより一層困難となる。
【0007】また、これらの撥油剤は母材に対する被着
力が弱いため、耐久性に難がある。さらに油と常に接す
るような場合には、撥油剤が油中に徐々に溶解して撥油
効果が時間経過と共に減じられる場合があり、長期間安
定した撥油効果を得ることは難しい。
【0008】そこで本発明は、ユニット外への潤滑油の
漏れを長期間安定して防止でき、低コストで軸受隙間の
管理も容易な動圧型焼結含油軸受ユニットの提供を目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すため、
本発明にかかる動圧型焼結含油軸受ユニットは、焼結金
属で形成され、かつ軸の外周面と軸受隙間を介して対向
するラジアル軸受面を備えた軸受本体に潤滑油または潤
滑グリースを含浸させてなり、軸と軸受本体との相対回
転で生じる動圧作用により軸を非接触支持する動圧型焼
結含油軸受と、一端が開口で他端が閉塞され、内径部に
上記動圧型焼結含油軸受が内装されたハウジングと、軸
をスラスト支持するスラスト軸受部とを備え、ハウジン
グの開口部側に金属あるいは樹脂材料で形成されたシー
ルワッシャを配置すると共に、このシールワッシャの表
面のうち、少なくとも軸と対向する内周面に含フッ素重
合体の薄層を形成したものである。
【0010】このようにシールワッシャの少なくとも内
周面に含フッ素重合体の薄膜を形成しておけば、軸を伝
わって漏れ出ようとする油をはじくことができ、軸受ユ
ニットからの油漏れを防止することができる。
【0011】含フッ素重合体としては、例えば、―Cx
2x―O―(xは1〜4の整数)で示される単位を主要
構造単位とするフルオロポリエーテル重合体が考えられ
る。上記フルオロポリエーテル重合体の平均分子量は、
500〜50000であるのが好ましい。この種の含フ
ッ素重合体は、塗布や浸漬といった簡易な手段でも軸受
隙間よりも充分に薄い均一な膜厚が得られるため、軸受
隙間の管理が容易であり、しかも金属に対する被着力が
高いために耐久性に優れるという利点を備えている。ま
た、良好な耐油性を有し、長期間安定した撥油効果が得
られる。
【0012】なお、平均分子量が500より小さいと、
以下の不具合を生じる。 分子量が小さいために揮発し易く、例えば未反応で残
っているものがあった場合、揮発によって光学系の機器
が汚染される可能性がある。 撥油効果が落ちると共に、保存安定性が悪くなる。す
なわち、分子量が小さいがために分子の長さが短くなる
が、分子の構成としては、撥油性を発揮する部分の両側
に官能基がついた形であり、分子の全長が短くなっても
官能基の長さは変わらない。そのため、結果的に撥油性
を発揮する部分の長さが短くなり、撥油効果が低下す
る。また、官能基は湿気が多いと互いに結合し合う性質
があるため、官能基の濃度が上がると結合し易くなり、
保存安定性が悪くなる。
【0013】一方、平均分子量が50000よりも大き
いと、以下の不具合を生じる。 分子の全長が長くなるが、上述の通り、官能基の長さ
は変わらないため、吸着(反応)力が弱くなる。 分子量が多く、粘度が高くなるため、膜厚が厚くなっ
たり、厚さにむらができやくすなり、シビアな寸法管理
が困難となる。
【0014】上記と同様の効果は、軸の表面のうち、少
なくともシールワッシャと対向する領域に上記含フッ素
重合体の薄層を形成することによっても達成され得る。
上記含フッ素重合体であれば、極めて薄い膜厚が均一に
得られるので、軸表面の全面に塗布した場合でも軸受隙
間に与える影響が小さく、軸受隙間の管理が容易に行え
ると共に、全面塗布を採用して塗布工程の効率化を図る
こともできる。この場合、シールワッシャを、使用する
潤滑油との接触角が20°以上となる材料、あるいは表
面処理を施したものとすれば、撥油効果が高まるため、
さらに良好な油漏れ抑制効果が得られる。
【0015】この他、シールワッシャの表面のうちで少
なくとも軸と対向する内周面、および軸の表面のうちで
少なくともシールワッシャとの対向部を含む領域にそれ
ぞれ上記含フッ素重合体の薄層を形成しても良好な油漏
れ抑制効果が得られる。
【0016】上記何れの場合でも、軸とシールワッシャ
との間の半径隙間を0.1mm以内に設定しておけば、
充分な毛細管効果が得られるため、油漏れ防止により有
効となる。
【0017】ラジアル軸受面に、軸方向に対して傾斜し
た動圧溝を設けておけば、軸受隙間に高剛性の安定した
油膜が形成されるので、回転精度を高めることができ
る。
【0018】軸受本体の外周面とハウジングの内周面と
の間に、軸受本体の両端部に開口する通気路を設けてお
けば、軸受本体の内周孔に軸を挿入する際、ハウジング
内に閉じ込められた空気が通気路を通ってハウジング外
に放出されるので、軸受隙間への空気の巻き込みを回避
できると共に、軸の挿入作業をスムーズに行うことがで
きる。
【0019】以上説明した動圧型焼結含油軸受ユニット
は、軸と軸受本体との相対回転により光ディスクを回転
させる光ディスクドライブのスピンドルモータや、軸と
軸受本体との相対回転により磁気ディスクを回転させる
磁気ディスクドライブのスピンドルモータ、あるいは軸
と軸受本体との相対回転によりポリゴンミラーを回転さ
せるポリゴンスキャナモータなどに好適である。なお、
ここでいう「光ディスク」には、MD、MOなどの光磁
気ディスクも含まれる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図9に基づいて説明する。
【0021】図1は、情報機器の一種である光ディスク
ドライブ(DVD−ROM装置用)のスピンドルモータ
の断面図である。このスピンドルモータは、垂直の回転
軸2を支持する軸受ユニット1と、回転軸2の上端に取
り付けられ、DVD−ROM等の光ディスク3を支持固
定するターンテーブル4およびクランパ8と、ラジアル
ギャップを介して対向させたステータ5およびロータマ
グネット6を有するモータ部Mとで構成される。ステー
タ5に通電すると、ステータ5との間に生じる励磁力で
ロータマグネット6が回転し、ロータマグネット6と一
体になったロータケース7、ターンテーブル4、光ディ
スク3、クランパ8、および回転軸2が回転する。軸受
ユニット1を他の情報機器用スピンドルモータ、例えば
磁気ディスクドライブに用いる場合は、一または複数枚
の磁気ディスクを保持するディスクハブ(図示省略)が
回転軸2に装着され、LBPのポリゴンスキャナモータ
に用いる場合は、回転軸2にポリゴンミラー(図示省
略)が装着される。
【0022】軸受ユニット1は、焼結含油軸受1aと、焼
結含油軸受1aを内径部に固定したハウジング1bとを主要
構成要素として構成される。ハウジング1bは一端を開口
すると共に、他端を閉塞した有底円筒型に形成され、一
端側の開口部を上にしてベース17に固定される。ハウジ
ングの他端側は例えば図示のように、スラスト軸受部12
で閉塞される。スラスト軸受部12は、図2(a)に示す
ように、例えば、円板状に形成された樹脂製のスラスト
ワッシャ12aと、これを支持する裏金12bとを積層した
構造で、鋼材料等の金属製回転軸2は、その下端をスラ
ストワッシャ12aに接触させてスラスト方向で支持され
る。スラスト軸受部12の構造は任意であり、例えば図2
(b)に示すように、裏金12bの中心部に設けた凹所に
樹脂製のスラストワッシャ12aを埋設してもよい。ま
た、スラストワッシャ12aとハウジング1bとを一体成形
してもよい。
【0023】焼結含油軸受1aは、図3に示すように、回
転軸2の外周面と軸受隙間を介して対向するラジアル軸
受面10bを有する焼結金属からなる円筒状の軸受本体10
に、潤滑油あるいは潤滑グリース(低濃度の増稠剤を配
合したものが望ましい)を含浸させて構成される。焼結
金属からなる軸受本体10は、銅系あるいは鉄系、または
その双方を主成分とする焼結金属で形成され、望ましく
は銅を20〜95%使用して成形される。軸受本体10の内周
には、軸方向に離隔する2つの軸受面10bが形成され、
2つの軸受面10bの少なくとも一方に、それぞれ軸方向
に対して傾斜した複数の動圧溝10c(へリングボーン
型)が円周方向に配列形成される。動圧溝10cは軸方向
に対して傾斜して形成されていれば足り、この条件を満
たす限りへリングボーン型以外の他の形状、例えばスパ
イラル型でもよい。動圧溝10cの溝深さは2〜6μm程
度が適当で、例えば3μmに設定される。
【0024】この焼結含油軸受1aは、ハウジング1b内周
に圧入あるいは接着することによって固定され、その際
には、軸受隙間を油で満たすために適量の潤滑油が初期
注油される。回転軸2が回転すると、この回転に伴う圧
力発生と昇温による油の熱膨張によって軸受本体10の内
部の潤滑剤(潤滑グリースの基油または潤滑油)が軸受
本体10の表面からにじみ出し、動圧溝の作用によって軸
受隙間に引き込まれる。軸受隙間に引き込まれた油は潤
滑油膜を形成して回転軸を非接触支持する。すなわち、
ラジアル軸受面10bに、上記傾斜状の動圧溝10cを設け
ると、その動圧作用によってにじみ出した軸受隙間およ
び軸受本体10内部の潤滑剤が軸受隙間に引き込まれると
共に、軸受面10bに潤滑剤が押し込まれ続けるので、油
膜力が高まり、軸受の剛性を向上させることができる。
【0025】軸受隙間に正圧が発生すると、ラジアル軸
受面10bの表面に孔(開孔部:多孔質体組織の細孔が外
表面に開口した部分をいう)があるため、潤滑剤は軸受
本体の内部に還流するが、次々と新たな潤滑剤が軸受隙
間に押し込まれ続けるので油膜力および剛性は高い状態
で維持される。この場合、連続しかつ安定した油膜が形
成されるので、高回転精度が得られ、軸振れやNRR
O、ジッタ等が低減される。また、回転軸2と軸受本体
10が非接触で回転するために低騒音であり、しかも低コ
ストである。
【0026】この実施形態では、軸受本体10を一個と
し、その内径面の複数箇所(本実施形態では二箇所)に
動圧軸受面10bを設けているが、これは複数個の軸受1
を別体に配置した場合に問題となる精度不良等の弊害を
回避するためである。すなわち、仮にハウジング1bに複
数個の軸受1aを収納すると、各軸受1aの同軸度、円筒度
などの精度が問題となり、精度が悪い場合、回転軸2と
軸受1aが線接触したり、最悪の場合には回転軸2が二個
の軸受を貫通しない場合も起こり得る。これに対し、上
記のように一つの軸受本体10に複数の軸受面10bを形成
しておけば、この種の問題を回避することができる。
【0027】両ラジアル軸受面10bは、一方に傾斜する
動圧溝10cが配列された第1の溝領域m1と、第1の溝領
域m1から軸方向に離隔し、他方に傾斜する動圧溝10cが
配列された第2の溝領域m2と、2つの溝領域m1、m2の間
に位置する環状の平滑部nとを備えており、2つの溝領
域m1、m2の動圧溝10cは平滑部nで区画されて非連続に
なっている。平滑部nと動圧溝10c間の背の部分10eは
同一レベルにある。この種の非連続型の動圧溝10cは、
連続型、すなわち平滑部nを省略し、動圧溝10cを両溝
領域m1、m2間で互いに連続するV字状に形成した場合に
比べ、平滑部nを中心として油が集められるために油膜
圧力が高く、また溝のない平滑部nを有するので軸受剛
性が高いという利点を有する。
【0028】図4に示すように、ハウジング1bの一端側
開口部は、非接触型のシール部材、例えばシールワッシ
ャ20でシールされる。シールワッシャ20は、中心部に回
転軸2の挿入孔を有する薄肉円板状をなすもので、金属
材料、例えば快削黄銅などで形成され、圧入あるいは接
着等の手段でハウジング1bの一端開口部に固定される。
シールワッシャ20はワッシャ状に形成されていれば足
り、黄銅以外にも他の金属や樹脂材料で形成することも
できる。シールワッシャ20の内周面は回転軸2の外周面
にできるだけ近接させて、毛細管現象によりハウジング
1b内部からの油漏れを防止する構造とする。シールワッ
シャ20を軸2に接触させると、トルクの増大・変動を招
き、高精度が要求される情報機器用スピンドルモータと
しては好ましくない。したがって、シールワッシャ20は
軸2に対して非接触とする。シールワッシャ20の内周面
と回転軸2の外周面との間の隙間の幅u1(半径隙間)が
0.1mm以下、望ましくは0.05mm以下であれば、た
とえ軸姿勢を横向きや逆向きとした場合でも、毛細管現
象により油漏れが確実に防止される。なお、隙間u1を介
した空気の流通は確保されているので、ハウジング1b内
からの空気の放出はスムーズに行われる。
【0029】本発明においては、シールワッシャ20の表
面のうち、回転軸2の外周面に対向する内周面や、軸2
の表面(外周面)のうち、少なくともシールワッシャ20
の内周面との対向部を含む領域(例えばシールワッシャ
20の厚みよりも大きな軸方向幅の領域)に、それらの全
周にわたって含フッ素重合体からなる撥油剤の薄層21が
形成される。図4は、回転軸2の外周面に薄層21を形成
した例で、このように撥油剤の薄層21を形成することに
より、回転軸2を伝わって漏れ出ようとする油をはじく
ことができ、油漏れを完全に防止することができる。含
フッ素重合体としては、金属製の軸2やシールワッシャ
20の表面に薄層を形成するのに適した重合体、例えばポ
リフルオロアルキル重合体またはフルオロポリエーテル
重合体が好ましい。
【0030】ポリフルオロアルキル重合体は、ポリフル
オロアルキル基を有する重合体である。ポリフルオロア
ルキル基の一例としては、
【0031】
【化1】
【0032】が考えられる。
【0033】また、フルオロポリエーテル重合体は、
【0034】
【化2】
【0035】で示される単位を主要構造単位とするもの
で、その平均分子量が500〜50,000の重合体の中から選
択される。
【0036】上記両重合体のうちでは、フルオロポリエ
ーテル重合体が、金属表面に均一な薄層を形成すること
のできるのでより好ましい。
【0037】また、フルオロポリエーテル重合体および
ポリフルオロアルキル重合体は、金属に対して親和性の
高い官能基、例えばエポキシ基、アミノ基、カルボキシ
ル基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、スル
ホン基、エステル基等を含有しているものが望ましい。
具体的には次に示す含フッ素重合体を例として挙げるこ
とができる。
【0038】
【化3】
【0039】上述の含フッ素重合体は単独で用いてもよ
いが、金属との密着性を考慮してエポキシ基またはイソ
シアネート基を含有したものが好ましい。エポキシ基含
有含フッ素重合体の場合は、アミン類、酸無水化物類ま
たは硬化触媒類等を配合して硬化させることが好まし
い。また、イソシアネート基含有フッ素重合体を単独で
用いる場合は、錫化合物であるジブチル錫ジラウレート
などのイソシアネート三量化触媒を加えることが好まし
い。
【0040】また、含フッ素重合体を二種類以上併用し
ても良いが、その際にはエポキシ基含有のものとアミノ
基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基などの少な
くとも一種類の基を有するものとを組み合わせるか、ま
たはカルボキシル基を含有するものとアミノ基、水酸基
の少なくとも一種類の基を含むものとを組み合わせる
か、さらにはイソシアネート基含有のものと水酸基、ア
ミノ基、メルカプト基、カルボキシル基などの少なくと
も一種類の基を含むものとを組み合わせるかして、組み
合わせた基を互いに反応させて重合体をより高分子量化
し、耐久性に優れた膜が得られるように配慮することが
望ましい。
【0041】また、これら官能基を有する含フッ素重合
体に対して、それぞれの官能基と化学反応を起こす官能
基を有する有機化合物を加えて高分子量化させてもよ
い。このような組み合わせの好適な例としてイソシアネ
ート基含有含フッ素重合体にエチレングリコールなどの
ポリオール若しくはジアミノジフェニルメタンなどのポ
リアミンを加える組み合せ、または水酸基含有含フッ素
重合体にイソシアネート化合物などを加える組み合せな
どを挙げることができる。
【0042】以上述べた含フッ素重合体はそれ自体で金
属表面に対してかなりの親和性を示すものであるが、金
属の種類によっては必ずしも充分な被着強度を示すとは
限らないので、このようなときには金属表面と親和性の
あるプライマーにより前処理することができる。そのよ
うなプライマーの一例として、ポリメチルメタクリレー
トを枝成分とし、メチルメタクリレート単位またはヒド
ロキシルエチルメタクリレート単位を幹成分とするグラ
フト重合体を挙げることができる。
【0043】含フッ素重合体の塗布方法は、通常の塗布
に用いられる方法でよく、特に限定されるものではな
い。例えば含フッ素重合体を適当な溶媒に溶解または分
散させ、吹付けや浸漬などにより塗布し、その後溶媒を
蒸発させて薄層21を形成することができる。また、薄層
形成後に加熱して造膜成分の高分子量化を図ることも可
能である。含フッ素重合体の薄層を金属表面に形成する
場合、層厚が過大であると部品の寸法精度が維持され
ず、さらに軸2の全面に薄層を形成した際に軸受隙間を
管理できなくなるので、薄層の層厚は0.2〜2μmの
範囲が好ましい。
【0044】軸2の表面に含フッ素重合体からなる薄層
21を形成する場合、シールワッシャ20を潤滑油の接触角
θが20°以上となる材料で形成し、あるいは表面処理
を施したものとすれば、さらに撥油効果を高めることが
できる。ここでいう「接触角」は、図5に示すように、
油Oが固体面S上にある時、油面と固体面Sとがなす角
のうち、油Oを含む角度θを意味する。以上の条件を満
たし、かつ強度面やコスト面も満足できるものとして
は、例えばテフロン(登録商標)等の樹脂材料が挙げら
れる。なお、シールワッシャ20の材料や表面処理の種類
は、実際に使用する潤滑油の種類に応じて適宜定めるこ
とができる。
【0045】以上の説明では、軸2側とシールワッシャ
20側の何れか一方にのみ含フッ素重合体の薄層21を形成
する場合を例示したが、軸2側とシールワッシャ20側の
双方に当該薄層を形成してもよい。
【0046】ところで、通常、回転軸2は、ハウジング
1bにスラスト軸受部12を装着した状態で軸受1aの内径部
に挿入される。軸2の挿入前には、図6に示すように、
潤滑性向上のために予めハウジング1b内に油O(散点模
様で示す。図7も同じ)を注油する場合があるが、軸受
1aと回転軸2の間の軸受隙間は数μm程度しかないた
め、軸端と注油した油Oの上面との間に閉じ込められた
空気の逃げ場がなくなり、回転軸2の挿入が難しくな
る。また、モータはその駆動時に発熱するが、発熱によ
って閉じ込められた空気が膨張し、回転軸2を押し上げ
て軸受性能を不安定化させたり、あるいは熱膨張した空
気が油を軸受外に押し出して潤滑性を低下させるおそれ
もある。これらの問題は注油しない場合でも同様に生じ
る。
【0047】この対策として、図1および図4に示すよ
うに、軸受本体10の外周面とハウジング1bの内周面との
間に、軸受本体10の軸方向両端部に開口する通気路22を
設け、この通気路22を通して閉じ込められた空気を軸受
外に逃がすようにすればよい。この場合、油中に多少の
空気が泡となって残存する場合もあるが、この種の泡は
通気路22を通って浮き上がり、ハウジング1b外に放出さ
れる。従って、軸2の挿入後は、図7に示すように、ハ
ウジング1b内の空間(軸受1aとこれに対向するスラスト
ワッシャ12aの端面13との間の空間14、シールワッシャ
20とこれに対向する軸受端面10f1との間の空間23、軸受
隙間、通気路22等)を油Oで満たすことが可能となる。
通気路22は、図3に示すように、例えば軸受本体1aの外
周面に軸方向の溝10jを設けることによって形成するこ
とができるが、ハウジング1bの内周面に同様の溝10jを
設けてもよい。また、通気路22は1箇所だけでなく、円
周方向の複数箇所に設けてもよい。
【0048】シールワッシャ20とこれに対向する軸受端
面10f1との間の隙間23(以下、一端側隙間と称する)が
大きすぎると、注油量によってはハウジング1b内の空間
を油で満たすことができず、ハウジング1b内に残る空気
量が多くなり、軸姿勢を横向きや逆向きにした場合に空
気がスラストワッシャ12aと軸受端面10f2との間の隙間
14(以下、他端側隙間と称する)に入り込むおそれがあ
って好ましくない。従って、一端側隙間23はできるだけ
小さくするのが望ましく、その幅u2(図1参照)は例え
ば0.6mmに設定される。この隙間の幅u2は1.0mm以
下であればよく、好ましくは0.5mm以下に設定される
が、他端側隙間14の幅u3よりも大きく設定するのがよい
(u2>u3)。一端側隙間23が他端側隙間14よりも小さい
と、軸姿勢を逆さまにした場合に、一端側隙間23が先に
油で満たされ、逃げ場を失った空気が他端側隙間14に入
り込む事態が予想されるためである。
【0049】以上の実施形態の効果を確認するため、下
記実施例1〜4と比較例1、2とを製作し、それぞれに
ついて油漏れ耐久試験を実施した。実施例1〜4と比較
例1、2における処理対象はシールワッシャと軸であ
り、それぞれ下記のように処理対象および処理内容を異
ならせている。 実施例1:シールワッシャ全面処理+軸全面処理 実施例2:シールワッシャ全面処理(軸未処理) 実施例3:軸のシールワッシャ対向面のみ処理(シー
ルワッシャ未処理) 実施例4:純テフロン製樹脂ワッシャ+軸のシールワ
ッシャ対向面のみ処理 比較例1:何れも未処理品 比較例2:(スプレー式)シリコーン系撥油剤、シー
ルワッシャ全面処理+軸のシールワッシャ対向面のみ処
理 また、何れの例でも試験雰囲気は60℃、軸径はφ3、
軸姿勢は縦向き、回転数は10000rpm、駆動方法
は起動停止繰り返し運転(10分ON、10分OF
F)、試験時間は3000時間、評価項目は油漏れ状況
および性能変化(軸振れ、電流値)とした。
【0050】上記各実施例および比較例に用いた原材料
を一括して次に示す。 (1)シールワッシャ 快削黄銅(JIS C3604BD)[上記
] 純テフロン[上記] (2)軸 SUS材(JIS SUS420J2) (3)含フッ素重合体および配合剤 (イ)エポキシ基含有ポリフルオロアルキル重合体
【0051】
【化4】
【0052】(ロ)アミノ基含有ポリフルオロアルキル
重合体
【0053】
【化5】
【0054】(ハ)水酸基含有ポリフルオロアルキル重
合体
【0055】
【化6】
【0056】(ニ)イソシアネート基含有フルオロポリ
エーテル重合体(平均分子量約2,000)(アウジモント
社製:商品名フォンブリンZ−DISOC)
【0057】
【化7】
【0058】(ホ)水酸基含有フルオロポリエーテル重
合体(平均分子量約2,000)(アウジモント社製:商品
名フォンブリンZ−DOL)
【0059】
【化8】
【0060】(ヘ)イソシアネート化合物(nの平均値
0.6)
【0061】
【化9】
【0062】実施例1〜4および比較例1,2の作製に
あたっては、SUS材にて軸を、快削黄銅やテフロンに
てシールワッシャを製作後、これらをn−ヘキサン中で
30秒間超音波洗浄する。次に実施例1〜4について
は、上記各フッ素重合体および配合剤を1重量%になる
ように溶媒(三井・デュポンフロロケミカル社製:バー
トレルXF)で希釈して薄層形成用の液を調整し、軸や
シールワッシャに塗布する。塗布後乾燥させ、120℃
で3時間加熱すれば、約0.2〜0.3μm厚さの薄層
が形成される。比較例1については、含フッ素重合体の
薄層を形成しない以外は、実施例1と同一のシールワッ
シャおよび軸を作製した。また、比較例2は、市販のシ
リコーン系撥水スプレーをシールワッシャおよび軸にス
プレーし、常温にて乾燥させて作製した。なお、比較例
2の場合、軸全面に処理すると、膜厚が10μm以上と
なり、軸受隙間確保できず、軸受1aに軸2を挿入できな
かった。
【0063】上記試験の結果を以下に説明する。
【0064】先ず実施例1〜4については3000時間
問題なく駆動することができ、図8および図9に示すよ
うに軸振れ、電流値ともほとんど初期と変わらない結果
が得られた。ロータ(軸)を抜くと軸受内に潤沢な油が
確認され、軸受外への油漏れは認められなかった。軸、
シールワッシャに対する油の濡れ性にもほとんど変化が
なかった。なお、図8および図9に示す実験結果は、含
フッ素重合体として、上記(ニ)のイソシアネート基含
有フルオロポリエーテル重合体を使用した場合の例であ
るが、その他の含フッ素重合体を有する撥油剤を使用し
ても同様の結果を得ることが期待できる。
【0065】一方、比較例1については、試験開始後1
0日後頃から電流値の低下(初期335mA→305m
A)が認められ、15日目頃に電流値が上昇(305m
A→360mA)した。ここで軸振れを測定したとこ
ろ、初期2μmであった軸振れが10μmまで増加して
いた。ロータ(軸)を抜くと、軸受内は油で濡れていな
かった。ロータ底面に油が飛散した放射状の飛散跡が認
められ、モータ周辺部にも油が飛散したことによる濡れ
が確認された。
【0066】比較例2については、1000時間までは
順調に駆動できたが、1000時間を越えたあたりから
徐々に電流値が上がり、1200時間後の測定で軸触れ
も増加した(軸振れ:初期1.7μm→1200時間後
8μm、電流値:初期330mA→1200時間後37
5mA)。試験を中止して観察を行ったところ、ロータ
(軸)を抜くと、軸受内は油で濡れておらず、ロータ底
面に油が飛散した放射状の飛散跡が認められ、モータ周
辺部にも油が飛散したことによる濡れが確認された。ま
た、軸およびシールワッシャに対する油の濡れ性が劣化
しており、未処理品とほぼ同等となっていた。これは、
初期にあった撥油性能が耐久試験中の油とのなじみ、あ
るいは油中への表面被膜の溶け出しによって低下したた
めと考えられる。従って、常温硬化タイプは耐久性に乏
しいことが理解できる。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、軸姿勢を
問わず、簡単な構造で確実に油漏れを防止することがで
きる。従って、低コストでかつ高機能を有する軸受ユニ
ットを提供することができる。また、油漏れがないため
に長期間良好な油膜を維持することができ、耐久性が飛
躍的に向上する。また、油漏れによって周囲を汚染する
こともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる軸受ユニットを用いたDVD−
ROM用スピンドルモータの軸方向の断面図である。
【図2】(a)図は軸受ユニット底部の拡大断面図であ
り、(b)図はスラスト軸受部の他例を示す断面図であ
る。
【図3】焼結含油軸受の軸方向断面図である。
【図4】ハウジング開口部付近の軸方向拡大断面図であ
る。
【図5】接触角を説明する断面図である。
【図6】軸の挿入中における軸受ユニットの軸方向断面
図である。
【図7】軸の挿入後における軸受ユニットの軸方向断面
図である。
【図8】実験結果を示す図である。
【図9】実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 軸受ユニット 1a 焼結含油軸受 1b ハウジング 2 軸(回転軸) 3 光ディスク 10 軸受本体 10b ラジアル軸受面 10c 動圧溝 12 スラスト軸受部 20 シールワッシャ 21 薄層 22 通気路
フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA07 AA12 BA02 BA10 CA02 JA02 KA02 KA03 LA01 MA12 RA02 RA03 SB03 SB19 3J016 AA01 BB18 5H605 BB05 BB14 BB19 CC03 CC04 CC05 EA06 EB03 EB06 EB07 EB09 EB13 EB17 EB36

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結金属で形成され、かつ軸の外周面と
    軸受隙間を介して対向するラジアル軸受面を備えた軸受
    本体に潤滑油または潤滑グリースを含浸させてなり、軸
    と軸受本体との相対回転で生じる動圧作用により軸を非
    接触支持する動圧型焼結含油軸受と、一端が開口で他端
    が閉塞され、内径部に上記動圧型焼結含油軸受が内装さ
    れたハウジングと、軸をスラスト支持するスラスト軸受
    部とを備え、ハウジングの開口部側に金属あるいは樹脂
    材料で形成されたシールワッシャを配置すると共に、こ
    のシールワッシャの表面のうち、少なくとも軸と対向す
    る内周面に含フッ素重合体の薄層を形成したことを特徴
    とする動圧型焼結含油軸受ユニット。
  2. 【請求項2】 焼結金属で形成され、かつ軸の外周面と
    軸受隙間を介して対向するラジアル軸受面を備えた軸受
    本体に潤滑油または潤滑グリースを含浸させてなり、軸
    と軸受本体との相対回転で生じる動圧作用により軸を非
    接触支持する動圧型焼結含油軸受と、一端が開口で他端
    が閉塞され、内径部に上記動圧型焼結含油軸受が内装さ
    れたハウジングと、軸をスラスト支持するスラスト軸受
    部とを備え、ハウジングの開口部側に金属あるいは樹脂
    材料で形成されたシールワッシャを配置すると共に、軸
    の表面のうち、少なくともシールワッシャとの対向部を
    含む領域に含フッ素重合体の薄層を形成したことを特徴
    とする動圧型焼結含油軸受ユニット。
  3. 【請求項3】 焼結金属で形成され、かつ軸の外周面と
    軸受隙間を介して対向するラジアル軸受面を備えた軸受
    本体に潤滑油または潤滑グリースを含浸させてなり、軸
    と軸受本体との相対回転で生じる動圧作用により軸を非
    接触支持する動圧型焼結含油軸受と、一端が開口で他端
    が閉塞され、内径部に上記動圧型焼結含油軸受が内装さ
    れたハウジングと、軸をスラスト支持するスラスト軸受
    部とを備え、ハウジングの開口部側に金属あるいは樹脂
    材料で形成されたシールワッシャを配置すると共に、こ
    のシールワッシャの表面のうちで少なくとも軸と対向す
    る内周面、および軸の表面のうちで少なくともシールワ
    ッシャとの対向部を含む領域にそれぞれ含フッ素重合体
    の薄層を形成したことを特徴とする動圧型焼結含油軸受
    ユニット。
  4. 【請求項4】 シールワッシャを、使用する潤滑油との
    接触角が20°以上となる材料、あるいは表面処理を施
    したものとした請求項2記載の動圧型焼結含油軸受ユニ
    ット。
  5. 【請求項5】 軸とシールワッシャとの間の半径隙間を
    0.1mm以内に設定した請求項1〜4何れか記載の動
    圧型焼結含油軸受ユニット。
  6. 【請求項6】 上記ラジアル軸受面に、軸方向に対して
    傾斜した動圧溝を設けた請求項1〜5何れか記載の動圧
    型焼結含油軸受ユニット。
  7. 【請求項7】 軸受本体の外周面とハウジングの内周面
    との間に、軸受本体の両端部に開口する通気路を設けた
    請求項1〜6何れか記載の動圧型焼結含油軸受ユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 軸と軸受本体との相対回転により光ディ
    スクを回転させる請求項1〜7何れか記載の動圧型焼結
    含油軸受ユニットを備えた光ディスクドライブのスピン
    ドルモータ。
  9. 【請求項9】 軸と軸受本体との相対回転により磁気デ
    ィスクを回転させる請求項1〜7何れか記載の動圧型焼
    結含油軸受ユニットを備えた磁気ディスクドライブのス
    ピンドルモータ。
  10. 【請求項10】 軸と軸受本体との相対回転によりポリ
    ゴンミラーを回転させる請求項1〜7何れか記載の動圧
    型焼結含油軸受ユニットを備えたポリゴンスキャナモー
    タ。
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