JP2002061093A - ガラスペーパー - Google Patents

ガラスペーパー

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JP2002061093A
JP2002061093A JP2000246772A JP2000246772A JP2002061093A JP 2002061093 A JP2002061093 A JP 2002061093A JP 2000246772 A JP2000246772 A JP 2000246772A JP 2000246772 A JP2000246772 A JP 2000246772A JP 2002061093 A JP2002061093 A JP 2002061093A
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JP
Japan
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glass
glass fiber
paper
mass
alkali
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JP2000246772A
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English (en)
Inventor
Motomi Sugiyama
基美 杉山
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セメント製品や石膏ボードの外観品位を低下
させることなく、また長期間に亘って補強効果を維持
し、且つ、クラックの発生を防止することが可能なガラ
スペーパーを提供する。 【構成】 ZrO2を14質量%以上含有する耐アルカ
リ性ガラス繊維からなり、モノフィラメント化したガラ
ス繊維の割合が5〜28質量%、ストランド形態のガラ
ス繊維の割合が72〜95質量%であり、その目付が3
0g/cm2以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にセメントボード等
の各種セメント製品や石膏ボードのクラックを防止する
ために用いられるガラスぺーパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にセメント製品に使用されるセメン
トモルタルは、乾燥収縮することによってクラックが発
生しやすく、このようなクラックを長期間に亘って放置
すると、徐々にセメント製品の表面から裏面まで拡大
し、その一方から水が進入して漏水したり、セメントモ
ルタルが劣化しやすくなるため好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、セメントモ
ルタル中に、ガラス繊維や有機繊維等からなる網状織物
を樹脂で接着固定することによって作製したメッシュ織
物を埋設し、これによってセメント製品を補強すると共
にクラックの拡大を防止することが試みられている。し
かしながら、メッシュ織物をセメント製品に埋設する
と、その表面にメッシュ状の模様が浮き出て見えるた
め、外観上好ましくない。また石膏ボードも、乾燥収縮
時にクラックが発生しやすく、メッシュ織物を埋設する
ことが試みられているが、セメント製品と同様に外観品
位が低下するという問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、セメント製品や石膏ボードの外観品位を低下させ
ることなく、また長期間に亘って補強効果を維持し、且
つ、クラックの発生を防止することが可能なガラスペー
パーを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のガラスペーパー
は、ZrO2を14質量%以上含有する耐アルカリ性ガ
ラス繊維からなり、モノフィラメント化したガラス繊維
の割合が5〜28質量%、ストランド形態のガラス繊維
の割合が72〜95質量%であり、その目付が30g/
2以上であることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のガラスペーパーは、Zr
2を14質量%以上含有する耐アルカリ性ガラス繊維
からなるため、セメントモルタル中のアルカリ性物質が
ガラス繊維に接触しても、ガラス繊維が浸食され難い。
従ってアルカリ性物質によって、ガラス繊維の引張強度
が低下し難く、長期間に亘って補強効果を維持すること
ができる。
【0007】また本発明のガラスペーパーは、メッシュ
織物に比較して、表面の凹凸が小さいため、これをセメ
ント製品や石膏ボードに埋設しても、ガラス繊維の模様
が浮き出て見えることがない。
【0008】しかも、このガラスペーパーは、モノフィ
ラメント化したガラス繊維の割合が5〜28質量%、ス
トランド形態のガラス繊維の割合が72〜95質量%で
あるため、適度に目穴が開き、セメントモルタルが浸透
しやすく、セメントモルタルとのなじみが良くなり、ガ
ラスペーパーとセメントモルタルとの界面での剥離が起
こりにくい。
【0009】すなわち、モノフィラメント化したガラス
繊維の割合が28質量%以上(ストランド形態でのガラ
ス繊維の割合が72質量%以下)であると、ガラスペー
パーに殆ど目穴が形成されず、セメントモルタルが浸透
しにくいため、セメントモルタルとのなじみが悪くな
り、クラック防止効果が著しく低下する。またモノフィ
ラメント化したガラス繊維の割合が5質量%以下(スト
ランド形態でのガラス繊維の割合が95質量%以上)で
あると、ガラス繊維同士の絡まりが十分に得られないた
め、ガラスペーパーの製造が困難となる。
【0010】本発明においては、ガラスペーパーを作製
する際、白水中で解繊するガラスストランドと解繊しな
いガラスストランドを併用することによって、モノフィ
ラメント化したガラス繊維とストランド形態のガラス繊
維からなるガラスペーパーとするが、ガラスストランド
の解繊性は、ガラス繊維を紡糸する際に塗布される集束
剤の種類で決まる。例えば、解繊しやすいガラスストラ
ンドを得る場合は、水溶性樹脂からなる集束剤が使用で
き、解繊しにくいガラスストランドを得る場合は、酢酸
ビニル系樹脂からなる集束剤が使用できる。モノフィラ
メント化したガラス繊維とストランド形態のガラス繊維
の好ましい割合は、8〜25質量%と75〜92質量
%、より好ましい割合は、10〜20質量%と80〜9
0質量%である。
【0011】また本発明において、ガラスペーパーの目
付けが小さいと、クラック防止の効果が得られないた
め、30g/m2以上、好ましくは40g/m2以上にす
る必要がある。
【0012】さらに本発明において使用する耐アルカリ
性ガラス繊維の長さは、5〜40mmであることが好ま
しい。すなわち、長さが5mm以下では、ガラス繊維の
絡まりが少ないため、ガラスペーパーの製造が困難とな
り、また40mm以上では、ガラスペーパーを製造する
際に白水への分散性が悪くなり、生産性が低下するため
である。
【0013】また本発明で使用するガラス繊維の直径
は、10〜25μmが好ましい。この理由は、繊維径が
10μmより小さくなると、ガラスペーパーに目穴が形
成されにくく、また繊維径が25μmより大きくなる
と、ガラス繊維の生産性や作業性が低下するからであ
る。
【0014】本発明で使用する耐アルカリ性ガラス繊維
に適した組成は、質量%で、SiO 2 54〜65%、
ZrO2 14〜25%、Li2O 0〜5%、Na2
10〜17%、K2O 0〜8%、RO(ただし、R
は、Mg、Ca、Sr、Ba、Znを表す) 0〜10
%、TiO2 0〜7%、Al23 0〜2%である。
【0015】このように、各成分の含有量を限定した理
由は、次のとおりである。
【0016】SiO2は、ガラスの骨格を構成する成分
であり、ガラスの耐アルカリ性を向上する作用を有する
が、54%より少ないと、その効果が小さくなり、65
%より多いと、ガラスの溶融が困難となる。SiO2
好ましい含有量は、57〜64%である。
【0017】ZrO2は、ガラスの耐アルカリ性を向上
させる成分であるが、14%より少ないと、ガラス繊維
の耐アルカリ性が不十分となってセメント中のアルカリ
性物質によって浸食されやすくなり、25%より多い
と、ガラスの溶融が困難となるため好ましくない。Zr
2の好ましい含有量は、18〜24%である。
【0018】Li2O、Na2O、K2Oといったアルカ
リ金属酸化物は、いずれも融剤として作用し、ガラスの
溶融を促進すると共に、ガラス繊維の紡糸温度を引き下
げ、紡糸を容易にする成分である。しかしながら、Li
2Oは、原料費が非常に高いため、5%より多くなる
と、コストが上昇するため好ましくない。またNa2
が10%より少ないと、上記した効果が小さくなり、1
7%より多いと、ガラスの失透温度が高くなり、紡糸効
果が困難となるため好ましくない。さらにK2Oが8%
より多くなると、失透温度が上昇し、紡糸が困難となる
ため好ましくない。Li2Oの好ましい含有量は0.5
〜3%、Na2Oの好ましい含有量は11〜15%、K2
Oの好ましい含有量は1〜5%である。
【0019】ROも、融剤として作用するが、10%よ
り多いと、失透温度が上昇するため好ましくない。RO
の好ましい含有量は、0.2〜8%である。
【0020】TiO2は、失透温度を下げる成分である
が、7%より多いとガラスの溶融が困難となるため好ま
しくない。TiO2の好ましい含有量は、0.5〜5%
である。
【0021】Al23の含有量が多すぎると、失透温度
が著しく上昇するため2%以下、好ましくは1%以下と
する。
【0022】また本発明のガラスペーパーは、ガラス繊
維を白水に投入して混抄してからシート状になったガラ
ス繊維を樹脂で接着する方法によって作製され、この樹
脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリビニル
アルコール樹脂等が使用できるが、セメントモルタルと
のなじみを良くするためには、ポリビニルアルコール樹
脂等の水溶性樹脂を使用するのが好ましい。
【0023】
【実施例】以下、本発明のガラスペーパーを実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0024】表1は、本発明の実施例(試料No.1〜
3)と比較例(試料No.4〜6)を示すものである。
【0025】
【表1】
【0026】表中のNo.1〜5の各試料は、次のよう
にして作製した。
【0027】まず質量%で、SiO2 61.0%、Z
rO2 19.5%、Li2O 1.5%、Na2O 1
2.3%、K2O 2.6%、CaO 0.5%、Ti
22.6%の組成を有する耐アルカリ性ガラス繊維
(直径13μm)を紡糸した後、ポリアクリルアミド系
水溶性樹脂を含む集束剤で処理してから1600本集束
することによって、モノフィラメント化する耐アルカリ
性ガラスストランドを作製し、これを13mmの長さに
切断した。
【0028】また上記と同じ組成を有する耐アルカリ性
ガラス繊維(直径18μm)を紡糸した後、酢酸ビニル
系樹脂を含む集束剤で処理してから1600本集束する
ことによって、ストランド形態を保持する耐アルカリ性
ガラスストランドを作製し、これを25mmの長さに切
断した。
【0029】こうして得られた2種類のガラスチョップ
ドストランドを、表1に示す混合割合で白水に投入し混
抄してシート状にした後、ポリビニルアルコール樹脂か
らなる水溶性樹脂を約8質量%の付着率となるように塗
布して各ガラス繊維を接着させることによって、表1に
示す目付を有するガラスペーパーを作製した。
【0030】またNo.6の試料は、次のようにして作
製した。
【0031】まず上記と同じ組成を有する耐アルカリガ
ラス繊維(直径13μm)を紡糸した後、集束剤で処理
してから400本集束することによってガラスストラン
ドを作製し、これを0.7Zで撚糸することによってガ
ラスヤーンを作製した。このガラスヤーンを縦糸、横糸
として、目間隔5×5mmで織り、目付が80g/m 2
のメッシュ織物を作製した。
【0032】次に普通ポルトランドセメント100重量
部と珪砂5号300重量部を練り混ぜた後、合板型枠
(500×500×厚さ20mm)に打設し、その表面
に上記のガラスペーパー又はメッシュ織物を配置してか
ら軽くコテで押さえ、湿空養生室(温度20℃±2℃、
湿度80%以上)に48時間静置した後、脱型し、得ら
れた試験体の外観を目視で観察した。その後、試験体を
材冷14日間まで恒温恒湿室(温度20℃±2℃、湿度
60%±10%)中で養生し、さらに3ヶ月に亘って放
置してからクラックの有無を調べた。
【0033】その結果、実施例であるNo.1〜3の各
試料を使用した試験体は、表面に模様が浮き出ることが
なく、高い表面品位を有し、またクラックが発生するこ
ともなかった。
【0034】それに対し、比較例であるNo.6の試料
を使用した試験体は、表面にメッシュ状の模様が浮き出
た。またNo.4、5の各試料を使用した試験体は、ク
ラックの発生が観察された。
【0035】尚、表1の外観は、セメント板の表面に模
様が浮き出ていないものを「○」、模様が浮き出て見え
たものを「×」で示した。またクラックの有無は、セメ
ント板の表面にクラックが全く発生しなかったものを
「なし」、僅かでもクラックが発生したものを「あり」
で示した。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明のガラスペーパー
は、各種セメント製品や石膏ボードに用いると、表面に
模様が浮き出て見えることがなく、またセメントモルタ
ルとのなじみが良いため、長期間に亘って十分なクラッ
ク防止効果が得られる。しかも耐アルカリ性ガラス繊維
からなるため、長期間に亘って補強効果を維持すること
ができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ZrO2を14質量%以上含有する耐ア
    ルカリ性ガラス繊維からなり、モノフィラメント化した
    ガラス繊維の割合が5〜28質量%、ストランド形態の
    ガラス繊維の割合が72〜95質量%であり、その目付
    が30g/m 2以上であることを特徴とするガラスペー
    パー。
  2. 【請求項2】 耐アルカリ性ガラス繊維の長さが、5〜
    40mmであることを特徴とする請求項1記載のガラス
    ペーパー。
  3. 【請求項3】 耐アルカリ性ガラス繊維が、水溶性樹脂
    によって接着されてなることを特徴とする請求項1、2
    記載のガラスペーパー。
JP2000246772A 2000-08-16 2000-08-16 ガラスペーパー Pending JP2002061093A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004094724A1 (ja) * 2003-04-22 2004-11-04 Oji Paper Co. Ltd. 湿式法不織布ならびにその製造方法
US6859775B2 (en) 2001-03-06 2005-02-22 Ntt Docomo, Inc. Joint optimization of excitation and model parameters in parametric speech coders
CN114479142A (zh) * 2022-02-11 2022-05-13 江苏拜富科技股份有限公司 一种低温耐酸碱玻璃花纸及其制作工艺

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US6859775B2 (en) 2001-03-06 2005-02-22 Ntt Docomo, Inc. Joint optimization of excitation and model parameters in parametric speech coders
WO2004094724A1 (ja) * 2003-04-22 2004-11-04 Oji Paper Co. Ltd. 湿式法不織布ならびにその製造方法
CN114479142A (zh) * 2022-02-11 2022-05-13 江苏拜富科技股份有限公司 一种低温耐酸碱玻璃花纸及其制作工艺

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