JP2002060902A - 伸線前の脱スケール処理が省略可能な鋼線材および鋼線材の伸線加工方法 - Google Patents
伸線前の脱スケール処理が省略可能な鋼線材および鋼線材の伸線加工方法Info
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Abstract
制御することにより、伸線加工前の脱スケールを省略し
ても、伸線後の鋼線の表面品質やダイス寿命を損なわず
に伸線加工できる、鋼線材と鋼線材の伸線加工方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 鋼線材の平均スケール付着量を鋼線材
に対する重量比で0.3%以下とし、かつ、鋼線材に付着し
ているスケールの平均剥離率を、鋼線材に6%の引張歪を
付与した際に剥離したスケールの、鋼線材に元々付着し
ていたスケールに対する重量比で、40% 以下とし、伸線
前の脱スケール処理が省略可能な鋼線材とすることであ
る。
Description
ル処理を行わずに伸線可能な鋼線材および鋼線材の伸線
加工方法に関するものであり、特に、圧造用線材などの
比較的伸線加工度の低い線材や、ばね用線材などの伸線
後皮削りを行う線材に有用である。
材の多くは、後工程で伸線加工が施されて、所望の鋼線
製品に加工される (以下、鋼線材または鋼線を単に線材
または線と記載する場合がある) 。この際、伸線加工性
や伸線加工後の製品の表面品質を確保するために、通
常、前記熱間圧延または熱処理の際に生じたスケール
を、伸線加工前に、酸洗や機械的などの脱スケール処理
(以下、単に脱スケールと言う)によって除去すること
が行われている。より具体的には、酸洗は塩酸などの酸
溶液に鋼線材を浸漬することによって行われ、機械的脱
スケールは伸線機と連結したリバースベンディングや、
或いはショットブラストなどの手段によって行われる。
は、酸洗によりスケール等を含む廃酸等の産業廃棄物を
多量に生じるため、この廃酸等の処理に設備とコストを
要し、また、環境問題からも、酸洗自体の使用が制限さ
れつつある。
洗のような問題は少ない。しかしながら、リバースベン
ディングは、装置能力の面から、特に、太径線材への適
用が難しい。また、ショットブラストでは、生産性の面
から、特に、細径線材への適用が難しい。更に、ショッ
トブラストの適用の仕方によっては、伸線後の表面品質
を却って低下させるという問題もある。また、これらの
機械的脱スケールでは、生産性を上げるためには、伸線
機台数と同等の脱スケール機が必要であり、伸線機台数
が多いほど、脱スケール機設置のために多額の設備費を
必要とする。
ールを省略できれば、酸洗における酸使用量や脱スケー
ル機などの設備費等において、大幅なコストダウンが図
れるとともに、前記環境問題にも対応することができ
る。
ケールを省略する試みがなされてきた。しかし、従来の
線材では、この脱スケールを省略した場合、剥離したス
ケールによる焼付きが発生し、伸線後の鋼線の表面品質
を確保することが難しい。また、伸線ダイス磨耗の増大
により、ダイス寿命が著しく低下するという問題もあ
る。したがって、線材を伸線加工する際には、前記何ら
かの手段で脱スケールがなされていたのが実情です。
れたものであって、線材表面に付着しているスケールの
性状を制御することにより、伸線加工前の脱スケールを
省略しても、伸線後の鋼線の表面品質やダイス寿命を損
なわずに伸線加工できる、鋼線材と鋼線材の伸線加工方
法を提供することを目的とする。
鋼線材の平均スケール付着量を鋼線材に対する重量比で
0.3%以下とし、かつ、鋼線材に付着しているスケールの
平均剥離率を、鋼線材に6%の引張歪を付与した際に剥離
したスケールの、鋼線材に元々付着していたスケールに
対する重量比で、40% 以下とし、伸線前の脱スケールが
省略可能な(後工程で脱スケールを行わずに伸線加工が
可能な)鋼線材としたことである (請求項1 に対応) 。
ど、伸線後の鋼線の表面品質やダイス寿命を確保するた
めに、前記スケールの剥離率を小さくすることが必要で
ある。このため、スケールの平均剥離率をS とした時、
後工程の伸線加工度R との関係で、S(%)≦40−45R[但
し、R=ln(d1/d2) で、d1は線材径、d2は伸線径] とする
ことが好ましい (請求項2 に対応) 。
る影響がより大きい、鋼線材のC 量が0.3%以上の中高炭
素鋼線材に適用されて特に好ましい( 請求項3 に対応)
。
伸線性を確保するために、前記線材が、Si:0.5 〜3%、
Cr:0.5 〜2%、Mo:0.1 〜0.5%、V :0.05〜0.5%の一種
または二種以上を含有することが好ましい (請求項4 に
対応) 。
は、鋼線材の平均スケール付着量が鋼線材に対する重量
比で0.3%以下で、かつ、鋼線材に付着しているスケール
の平均剥離率が、鋼線材に6%の引張歪を付与した際に剥
離したスケールの、鋼線材に元々付着していたスケール
に対する重量比で、40% 以下の場合に、脱スケールを行
わずに伸線加工することである (請求項5 に対応) 。
も、前記請求項2 と同じ主旨で、前記スケールの平均剥
離率をS とした時、伸線加工度R との関係で、S(%)≦40
−45R[但し、R=ln(d1/d2) で、d1は線材径、d2は伸線
径] の場合に、伸線加工前の脱スケールを行わずに伸線
加工することが好ましい (請求項5 に対応) 。
とにより、伸線加工前の脱スケールを省略でき、しか
も、伸線加工前の脱スケールを省略しても、伸線後の表
面品質などの伸線性に優れた鋼線材および鋼線材の伸線
加工方法を提供することが可能となる。
の性状と、伸線される鋼線材の焼付やダイス摩耗との関
係について検討した結果、鋼線材のスケール付着量を少
なくし、かつ、鋼線材のスケールの剥離が少ない (スケ
ールの密着性が良い) 場合に、伸線される鋼線材の焼付
きやダイス摩耗が抑制されることを知見した。
基づき、まず、鋼線材の平均スケール付着量を鋼線材に
対する重量比で0.3%以下とする。この0.3%の値は臨界的
で、かつ各種鋼線材に概ね共通する意義をもっており、
この0.3%を越えた場合、伸線される鋼線材の焼付きやダ
イス摩耗が著しく増加し、伸線後の鋼線の表面品質など
が低下する。
方法で求める。即ち、適当な長さに切断した線材試料の
重量W1を測定しておき、この線材試料から、付着してい
るスケールのみを酸洗により完全に除去して、スケール
除去後の線材試料の重量W2を測定する。なお、酸洗の条
件は、例えば、20% 濃度の塩酸水溶液にインヒビターを
添加したものを用いるなど、付着しているスケールのみ
を完全に除去する方法と条件が適宜選択される。これら
の測定値から、スケールの付着量W0は、鋼線材に対する
重量比として、 W0(%)= [剥離したスケール重量 (W1−W2) /スケール除
去後の線材試料の重量(W 2)] ×100 で算出する。
知見に基づき、鋼線材に付着しているスケールの平均剥
離率を、鋼線材に6%の引張歪を付与した際に剥離したス
ケールの、鋼線材に元々付着していたスケールに対する
重量比で40% 以下とする。この40% の値は臨界的で、か
つ各種鋼線材に概ね共通する意義をもっている。スケー
ルの平均剥離率が40% を越えた場合、前記スケール付着
量と同じく、伸線される鋼線材の焼付やダイス摩耗が著
しく増加し、伸線後の鋼線材の表面品質などが低下し
て、製品品質を確保できない。
ールを省略できるか否かの判断基準となる鋼線材のスケ
ールの性状を、前記平均スケール付着量と、このスケー
ルの平均剥離率の両方から規定する (両方の条件を満足
する) ことを必須とする。後述する実施例の通り、いず
れかの条件を満たさない場合に、脱スケールを省略して
伸線した場合には、伸線後の表面品質やダイス寿命を確
保できない。
(密着性) の評価は、従来からも、鋼線材を円弧を有す
る治具に沿って曲げたり、芯金に巻き付ける等の方法に
より行われている。しかし、これらの方法は、鋼線材の
円周方向に渡って、均一な変形歪みが与えられないた
め、スケールの剥離性の正確な評価が難しい。このた
め、これらの方法により求められた耐剥離性と、実際の
鋼線材の焼付きやダイス摩耗などとは、必ずしも良く対
応しない。
引張歪を付与した場合は、鋼線材の円周方向に渡ってほ
ぼ均一に変形する。このため、鋼線材に対する重量比に
よるスケールの剥離性の評価は、実際の鋼線の焼付きや
ダイス摩耗などと良く対応して、スケールの剥離性の正
確な評価ができる。
択したが、後述する実施例の通り、この値の引張歪は、
他の値と比較しても、伸線後の鋼線の焼付きやダイス摩
耗程度などと良く対応する。そして、この結果、伸線加
工前の脱スケールを省略できるか否かの、鋼線材表面に
付着しているスケールの性状による効率的な判断基準と
もなり得る。しかも、この引張歪による方法は、具体的
な測定方法は後述するが、簡便で、かつ効率的であると
いう利点もある。
に与える効果は、伸線加工度に大きく依存するので、伸
線加工前の脱スケールを行わずに伸線加工した場合の伸
線性を確実に保証するために、スケールの平均剥離率を
S とした時、後工程の伸線加工度R との関係で、S(%)≦
40−45R[但し、R=ln(d1/d2) で、d1は線材径、d2は伸線
径] とすることが好ましい。前記スケールの平均剥離率
が40% 以下であっても、後工程の伸線加工度R との関係
で、前記式を満たさない場合、伸線性が低下して、製品
品質を十分確保できない場合が生じる。
は、以下の方法で求める。即ち、適当な長さL1に切断し
た線材試料の重量W1を求めておき、この線材試料を引張
試験機等により、線材長手方向に伸び率6%の引張歪を付
与する。そして、除荷後、引張試験機等でのチャック部
等の線材試料のつかみ代の長さL2を測定後、このつかみ
代を切断除去する。更に、つかみ代を除去した後の残部
の線材試料の重量W2を測定しておき、この残部の線材試
料から、付着しているスケールのみを酸洗により完全に
除去して、スケール除去後の線材試料の重量W3を測定す
る。
率S は、S(%)= 剥離したスケール重量 [{W1 (L1−L2)
/L1}−W2 ]/鋼線材に元々付着していたスケールの重
量[{W1(L1 −L2)/L1}−W3] を100 倍することで簡
便に算出できる。なお、上記式を簡略化するとS(%)=
[{W1 (L1−L2)−W2L1}/{W1 (L1−L2)−W3L1}]
×100 で表される。
て、本発明で平均としているのは、線材のスケール付着
状態のばらつきを考慮しているからである。即ち、個々
の値を求める試料線材の数だけ、各線材コイルから複数
サンプリングし、測定値の平均をとって、判断の基準と
した方が、より正確さや再現性が高いからである。した
がって、線材のスケール付着のばらつきが少なく、試料
線材が各線材コイルを代表するものであれば、勿論、個
々の値を求める試料線材の数を1 個としても良い。
線材は、普通鋼や特殊鋼等、伸線される通常の鋼成分を
有する鋼線材全てを対象とする。ただ、鋼線材の中で
も、線材のスケール付着状態が伸線性に影響しやすく、
鋼線材の中でも比較的生産量の多いカーボン(C) 量が0.
3%以上の中高炭素鋼線材に適用されて好適である。ま
た、逆に、線材のスケール付着状態が伸線性に比較的影
響しにくい、比較的伸線加工度が低い線材や、ばね用線
材などのように、伸線後皮削り等の表面研削が行われる
線材に適用されても、有用である。
ル付着量の制御、特に、スケール付着量の低減のため
に、線材の熱間圧延工程や熱処理工程の条件の内の、加
熱温度を下げる、加熱時間 (高温保持時間) を短縮す
る、加熱時の雰囲気制御 (還元雰囲気の使用) を行う、
熱間圧延後や熱処理後の冷却速度を速める、などの種々
の手段が有効である。
ールの剥離率を下げて密着性を向上させるためには、前
記スケール付着量の低減がまず重要である。そして、こ
れに更に材質面の制御として、Si:0.5 〜3%、Cr:0.5
〜2%、Mo:0.1 〜0.5%、V :0.05〜0.5%、Ni:0.1 〜2%
の一種または二種以上を含有することが好ましい。これ
らの元素は、スケールの剥離抑制効果があり、各々の元
素の前記含有下限量未満では、前記スケールの剥離抑制
効果が小さく、一方、各々の元素の前記含有上限量を越
えた場合には、スケールの剥離抑制効果は飽和するとと
もに、熱間圧延での組織異常を招くなど、鋼線材の他の
特性を阻害する問題を生じる。
前記スケールの性状制御の部分を除いて、基本的に、通
常の鋼線材の製造方法と同様に製造することが可能であ
る。また、後工程の伸線も常法により行う。なお、前記
リバースベンディングやショットブラストの機械的脱ス
ケール手段が伸線機に配備されており、これを稼働させ
ない場合に、却って、伸線の効率を低下させるような特
殊な場合には、本発明の主旨や目的を阻害しない範囲
で、機械的脱スケール手段を、軽度の条件乃至部分的に
用いることを許容する。そして、必要により、伸線後の
線に対し、オイルテンパーなどの調質処理を施し、製品
鋼線とされる。
を具体的に説明する。常法により、熱間圧延終了温度を
1000℃とし、直ちに水冷により800 〜950 ℃の温度範囲
まで冷却後、これらの温度から衝風条件を種々変更し
て、冷却速度を変えて冷却し、種々のスケール性状を有
する、線径φ7mm の圧延線材を得た。
に示す条件で伸線加工を行い、伸線性を評価した。これ
らのスケール性状と伸線性の評価結果を、各線材の鋼成
分と合わせて、表2 に示す (表2 において、比較例No.
1 、2 、比較例No. 3 、4 、5 、発明例No. 7 、8 、9
は、各々同じ鋼成分である) 。なお、比較のために、線
材を酸洗により脱スケールして表1 に示す条件で伸線し
た例 (表2 の比較例No.5) の結果も合わせて示す。
量2 トンの線材を伸線する間に、定期的に、線表面を目
視または拡大鏡で観察し、焼付が生じるまでに伸線され
た鋼線の重量 (トン) で評価した。
付が生じなかったものについて、当該線材の伸線後のダ
イスのベアリング部の径を測定し、伸線前の径に対する
増加量をダイスの磨耗量として評価した。
については、前記した測定方法により行った。
整とともに、Si、Cr、Mo、V 、Niの一種または二種以上
の含有量を高くして、鋼線材の平均スケール付着量を鋼
線材に対する重量比で0.3%以下とし、かつ、鋼線材に付
着しているスケールの平均剥離率を、鋼線材に元々付着
していたスケールに対する重量比で40% 以下とした発明
例No.6〜No.12 は、鋼線に焼付がなく、かつ、ダイス摩
耗量も少なく、比較例No.5の酸洗脱スケール材に比して
も、伸線の表面品質の点で遜色がなく、伸線性に優れて
いる。
が0.3%以下か、鋼線材に付着しているスケールの平均剥
離率が40% 以下かの条件の、いずれかまたは両方外れた
比較例No.1〜No.4は、前記発明例や比較例No.5の酸洗脱
スケール材に比して、ダイス摩耗量が多いか、伸線の焼
付が生じている点で、伸線の表面品質の点で著しく劣
り、伸線性が悪い。
スケールの要件の、伸線性の点からの、臨界的な意義が
裏付けられる。
離率S を、後工程の伸線加工度R との関係で、S(%)≦40
−45R[但し、R=ln(d1/d2) で、d1は線材径、d2は伸線
径] とする好ましい意義につき、実施例により具体的に
説明する。
と同じく、熱間圧延の条件を種々変更して得た、種々の
スケール性状を有する線径φ8mm の線材を、脱スケール
せずに、表4 に示す条件で伸線加工を行い、伸線性を実
施例1 と同様に評価した (表3 において、比較例No. 1
3、14と発明例No.15 、16、17は、全て同じ鋼成分であ
る) 。これらスケール性状を表3 に、伸線性の評価結果
とスケール剥離率および前記伸線加工度R との関係を図
1 に示す。
行った。即ち、ダイス摩耗の測定方法は実施例1 と同じ
とし、伸線ダイスの磨耗量は、線材No.13 を酸洗により
脱スケールし、表4 に示す条件で伸線加工を行った酸洗
材の、ダイス磨耗量との比(酸洗材が分母) で表わし
た。
と同じとし、線材を重量2 トン伸線する間に、焼付が生
じるか (焼付有り) 、否か (焼付なし) で評価した。そ
の際、鋼線の表面品質の良否を示す、金属光沢の有無
(金属光沢なしが表面品質の良) も目視で評価した。そ
して、これらを総合して、表5 に記載する通り、良
(○) 、可 (△) 、不可(×) の3 段階で評価し、鋼線材
のスケールの平均剥離率および伸線加工度R との関係
で、図1 に示した。
の平均剥離率を40% 以下としても、伸線加工度R が大き
い領域では、伸線性が低下する傾向がある。これに対し
て、S(%)≦40−45R の関係 (図1 のラインA 以下の領
域) となるように、鋼線材のスケールの平均剥離率を制
御してやれば、伸線性が良好であることが分かる。
の、鋼線材のスケールの平均剥離率を伸線加工度R との
関係で制御する要件の、伸線性の点からのより好ましい
意義が裏付けられる。
を制御した本発明によれば、伸線加工前の脱スケールを
省略しても、伸線後の表面品質などの伸線性に優れた鋼
線材および鋼線材の伸線加工方法を提供することが可能
となる。この結果、脱スケールの省略に伴う、伸線用線
材のコストダウンが図れ、環境改善にも役立つなど、工
業的な価値が大きい。
離率および伸線加工度R と関係を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 鋼線材の平均スケール付着量を鋼線材に
対する重量比で0.3%以下とし、かつ、鋼線材に付着して
いるスケールの平均剥離率を、鋼線材に6%の引張歪を付
与した際に剥離したスケールの、鋼線材に元々付着して
いたスケールに対する重量比で、40% 以下としたことを
特徴とする伸線前の脱スケール処理が省略可能な鋼線
材。 - 【請求項2】 前記スケールの平均剥離率をS とした
時、後工程の伸線加工度R との関係で、S(%)≦40−45R
[但し、R=ln(d1/d2) で、d1は線材径、d2は伸線径] と
した請求項1に記載の伸線前の脱スケール処理が省略可
能な鋼線材。 - 【請求項3】 前記鋼線材が、C 量が0.3% (質量% 、以
下同じ) 以上の中高炭素鋼線材である請求項1または2
に記載の伸線前の脱スケール処理が省略可能な鋼線材。 - 【請求項4】 前記鋼線材が、Si:0.5 〜3%、Cr:0.5
〜2%、Mo:0.1 〜0.5%、V :0.05〜0.5%の一種または二
種以上を含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載
の伸線前の脱スケール処理が省略可能な鋼線材。 - 【請求項5】 鋼線材の伸線加工方法であって、鋼線材
の平均スケール付着量が鋼線材に対する重量比で0.3%以
下で、かつ、鋼線材に付着しているスケールの平均剥離
率が、鋼線材に6%の引張歪を付与した際に剥離したスケ
ールの、鋼線材に元々付着していたスケールに対する重
量比で、40% 以下の場合に、脱スケール処理を行わずに
伸線加工することを特徴とする鋼線材の伸線加工方法。 - 【請求項6】 前記スケールの平均剥離率をS とした
時、伸線加工度R との関係で、S(%)≦40−45R[但し、R=
ln(d1/d2) で、d1は線材径、d2は伸線径] の場合に、伸
線加工前の脱スケール処理を行わずに伸線加工する請求
項5に記載の鋼線材の伸線加工方法。
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