JP2002059527A - 機上製版印刷機及び印刷版修正装置並びに印刷版修正方法 - Google Patents

機上製版印刷機及び印刷版修正装置並びに印刷版修正方法

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JP2002059527A
JP2002059527A JP2000251614A JP2000251614A JP2002059527A JP 2002059527 A JP2002059527 A JP 2002059527A JP 2000251614 A JP2000251614 A JP 2000251614A JP 2000251614 A JP2000251614 A JP 2000251614A JP 2002059527 A JP2002059527 A JP 2002059527A
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Mitsuru Tabuchi
充 田渕
Makoto Kaji
誠 加持
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機上製版印刷機に関し、機上において印刷版
の部分的な修正を可能にする。 【解決手段】 印刷版基体12の表面に形成されたイン
キ受理部13とインキ反発部12とからなる像パターン
に修正すべき領域がある場合に、版材付着手段16によ
り、その領域に水又はインキに対する特定の感応特性を
有する印刷版材料を選択的に付着させるとともに、性状
変換手段21により、付着させた印刷版材料の性状を選
択的に変換させ、修正領域内のインキ受理部12及びイ
ンキ反発部13の再形成を行なうことによって像パター
ンの部分的な修正を行なうようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機上製版印刷機及
び印刷版修正装置並びに印刷版修正方法に関し、特に、
印刷機の機上での印刷版の修正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷は印刷版を作製してその版面にイン
クをつけ、これを紙・フィルム等の印刷用ウェブに転写
することで実現される。従来の印刷装置は、図15に示
すように、この印刷版9を円筒状の版胴5に巻着して備
えており、上流のインキローラ群6から印刷版9の絵柄
部分にインキを供給して、そのインキをブランケット胴
4の表面に転移させ、さらにブランケット胴4と圧胴3
との間に搬送されてくるウェブ(印刷用紙)2の表面に
転移させることで印刷を行っている。
【0003】印刷版の作製においては従来、フィルム画
像から感光処理された生版に絵柄(像パターン)を焼き
付けることが一般的であったが、近年ではコンピュータ
で処理した電子データ(デジタルデータ)を用いた印刷
版の作製が一般的になっている。また、フィルム画像か
ら絵柄を焼き付けていた時代では、印刷版は、印刷機と
は別の場所において焼付機・現像機を用いて作製されて
いたが、近年では前述したデジタルデータを用いて、印
刷機の機上で直接印刷版を作製する技術、即ち、機上製
版に関する技術が提案され実用化されている。
【0004】この機上製版に関する技術としては、感光
処理された生版を版胴に取り付け、版胴上で露光させる
方法が知られているが、更に近年では、一度使用した印
刷版を印刷機上において再利用できるようにした技術が
提案されている。例えば、特開平9−99535号公報
に開示された従来技術では、版胴の周面自体を印刷版の
基材として用いている。この従来技術では、シリコーン
系ポリマー等の有機化合物からなる印刷版材料をスプレ
ーにより版胴の周面に塗布して皮膜を形成し、レーザに
よって皮膜の水に対する感応特性を選択的に変換するこ
とにより、版胴の周面上に像パターンを直接形成するよ
うになっている。また、この従来技術では、版交換持に
はクリーニングユニットによって皮膜を拭き取ることに
よって、版胴の周面の印刷版としての再利用を可能にし
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術(特開
平9−99535号)では、図16に示すようにスプレ
ー80から版胴5の周面に向けて版材を噴射しながら版
胴5を回転させ、且つスプレー80を版胴5の軸方向に
移動させていくことによって、版胴5の周面に有機化合
物の皮膜(塗布層)81を形成させるようになってい
る。ところが、スプレー80から噴射された印刷版材料
の小滴は一方向には進まずに周囲に拡散するため、その
一部は版胴5に付着せずにミストとなって周囲に飛散し
てしまう。このため、周囲環境が印刷版材料によって汚
染されてしまうという課題がある。
【0006】また、上述のようにスプレー80から噴射
される印刷版材料の小滴が周囲に拡散していくことか
ら、版胴5の周面に付着する印刷版材料の塗布量は一様
ではなく、中央部分から周囲に向かって次第に減少して
いくような分布となる。このため、図16に示したよう
な方法で版胴81の周面全域に塗布層81を形成した場
合でも、版胴5の周面軸方向には、図17に示すように
スプレー80からの印刷版材料の塗布ピッチPSに応じ
て塗布層81の厚さに変動が生じてしまう。また、塗布
層81の軸方向両端部では、噴射された印刷版材料の周
囲への広がりに伴うだれが生じてしまう。スプレーの塗
布ピッチPSは噴射する小滴の拡散度合により決まり、
通常はmm単位のオーダであることから、図17に示す
ような塗布層81の厚さの変動は版面の粗さに影響して
印刷品質を低下させてしまう虞がある。
【0007】更に、上記の従来技術には次のような課題
がある。スプレー80からの噴射工程において塗布層8
1が部分的に形成されなかったり、製版後に埃等によっ
て版面に傷が入った場合、版面に形成される像パターン
には欠陥が含まれることになる。像パターンの欠陥部分
は像パターンを実際にウェブに転写することによって確
認することができる。ところが、上記の技術では、クリ
ーニングユニットによって皮膜を拭き取ることによって
像パターン全体を再生することは可能であるものの、欠
陥部分のみの部分的な修正を行なうことはできない。
【0008】即ち、像パターンの修正には、まず、欠陥
部分に正常な厚みの塗布層81を再形成させることが必
要になるが、従来技術のようにスプレー80を用いて印
刷版材料を塗布する方法では、欠陥部分のみならず正常
な領域まで印刷版材料を塗布してしまうことになる。こ
のため、従来技術では、像パターンに欠陥がある場合に
は像パターン全体を再生せねばならず、再生時間の分だ
け印刷機の稼働率を低下させてしまうという課題があ
る。なお、この課題は、上記従来技術に限るものではな
く、印刷版の再生が可能な機上製版印刷機、特に、スプ
レーやローラ等の塗布手段を用いて版面に印刷版材料を
塗布する機上製版印刷機に共通する課題でもある。
【0009】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、機上において印刷版の部分的な修正を可能に
した、機上製版印刷機を提供することを目的とする。ま
た、印刷版材料の飛散による周囲環境の汚染を防止する
とともに、版面に形成される皮膜の厚さのばらつきを低
減できるようにした、機上製版印刷機を提供することを
目的とする。
【0010】更に、印刷版の部分的な修正を可能にし
た、印刷版修正装置及び印刷版修正方法を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の機上製版印刷機は、印刷版を機上で作製す
る機上製版印刷機において、印刷版基体と、該印刷版基
体の表面に水又はインキに対する特定の感応特性を有す
る印刷版材料からなる皮膜を形成する皮膜形成手段と、
該皮膜の性状を選択的に変換する性状変換手段と、作製
すべき印刷版の像パターンデータ(デジタルデータ)に
基づき該性状変換手段を制御して該皮膜の要部の性状を
変換させ、該印刷版基体の表面にインキ受理部とインキ
反発部とからなる像パターンを形成する像パターン形成
制御手段と、該印刷版基体の表面に形成された該像パタ
ーンにインキ付けを行なうインキ付け手段(インキ付け
ローラ等)と、該インキ付け手段によってインキ付けさ
れた該像パターンを印刷用ウェブ(紙,フィルム,布
等)に転写する転写手段(ブランケット胴等)と、該像
パターンの転写により該印刷用ウェブに現われる転写パ
ターンに基づき該印刷版基体の表面に形成された該像パ
ターンの修正領域を選択する修正領域選択手段と、該印
刷版基体の表面に該印刷版材料を選択的に付着させる選
択的付着手段と、該修正領域選択手段で選択された修正
領域に対応する像パターンデータに基づき該選択的付着
手段及び/又は該性状変換手段を制御して該修正領域内
のインキ受理部及びインキ反発部の再形成を行なうこと
により、該像パターンを修正する像パターン修正制御手
段とを備えたことを特徴としている。
【0012】なお、ここでいう「水又はインキに対する
特定の感応特性」とは、水又はインキに対する親和特性
や溶解特性等の特性を意味する。また、該皮膜及び該印
刷版材料の「性状」とは、性質と状態、即ち、親水性や
疎水性、水溶性や不水溶性等の該皮膜及び該印刷版材料
が有する性質や、固体状,液状,気体状,ゲル状等の該
皮膜及び該印刷版材料の状態を含む概念である。
【0013】該印刷版材料としては、例えば、性状変換
手段による性状変換操作によって分解或いは溶解するよ
うな親水性或いは疎水性の材料を用いることが好まし
い。この場合、該印刷版材料が疎水性の場合には該印刷
版基材の表面は親水性とし、該印刷版材料が親水性の場
合には該印刷版基材の表面は疎水性とするのが好まし
い。また、該印刷版材料として水溶性から不水溶性へ或
いは不水溶性から水溶性へ性状が変換可能な材料を用い
てもよく、この場合、該印刷版基材の表面は親水性とす
るのが好ましい。さらに、該印刷版材料として親水性か
ら親油性(或いは疎水性)へ或いは親油性(或いは疎水
性)から親水性へ性状が変換可能な材料も好ましい。ま
た、該印刷版材料の感応特性を選択的に変換する性状変
換手段としては、該印刷版材料の性状に応じて、放射線
源、例えば、UV光源やレーザ光源を用いることが好ま
しい。なお、該印刷版材料を用いて形成される該像パタ
ーンにおいて、インキ受理部は画線部に該当し、インキ
反発部は非画線部に該当する。
【0014】該皮膜形成手段としては、該印刷版材料を
該印刷版基体上に面状に塗布するスプレーやローラ等の
塗布手段を用いてもよいが、好ましくは、該選択的付着
手段を該皮膜形成手段と兼用し、該選択的付着手段によ
って該印刷版基体の表面全体に一様に該印刷版材料を付
着させることにより該皮膜を形成するようにする。該選
択的付着手段の具体的構成としては、該印刷版基体に近
接して配設され該印刷版基体の表面に向けて該印刷版材
料の滴を一方向に吐出する版材吐出装置として構成する
のが好ましい。該印刷版材料の滴の吐出方式としては、
例えば、電圧をかけると変形するピエゾ素子を用いて滴
を押し出すピエゾ方式や、該印刷版材料の性質によって
は、発熱体により該印刷版材料の液中内に気泡を発生さ
せて圧力をかけ滴を押し出すサーマルジェット方式を適
用することができる。この場合、滴を吐出する吐出ノズ
ルの数は単数でもよく複数でもよい。特に、複数の吐出
ノズルを備える場合には、各吐出ノズルの吐出口の口径
を極微小に設定するのが好ましく、更にそれぞれ或いは
所定のグループ毎に該印刷版材料の滴を吐出できるよう
に構成するのが好ましい。また、スプレー方式(空気の
流れによる方式,帯電した粒子の流れによる方式等)で
あっても、噴霧範囲を極微小な範囲に限定して該印刷版
材料を選択的に付着させることができる場合には、該選
択的付着手段として用いることができる。
【0015】該修正領域選択手段としては、例えば次の
ような構成とするのが好ましい。まず第1の構成は、作
業者自身が修正領域を選択できるようにした構成であ
り、該印刷用ウェブ上の該転写パターンを撮像する撮像
手段(CCDカメラ等)と、該撮像手段で得られた該転
写パターンの撮像データ(デジタルデータ)を表示画面
(ディスプレイ)上に表示する表示手段と、該表示画面
上において任意の領域を選択して入力できる入力手段
(例えばタッチスクリーン)とを含み、該表示画面上に
おいて選択され入力された領域を修正領域として選択す
るものである。第2の構成は、修正領域を自動選択でき
るようにした構成であり、該印刷用ウェブ上の該転写パ
ターンを撮像する撮像手段と、該撮像手段で得られた該
転写パターンの撮像データを上記の像パターンデータに
照合する照合手段とを含み、該照合手段で得られた照合
結果に基づき該像パターンの修正領域を選択するもので
あり、例えば両データの不一致領域を該像パターンの修
正領域として選択するものである。
【0016】なお、該像パターン修正制御手段による該
像パターンの修正は、版胴とは別の専用設備上で行なっ
てもよいが、好ましくは、該印刷版基体が版胴の周面に
備えられた状態で行なうようにする。これにより、修正
時間を短縮して印刷機の稼働率を向上させることが可能
になる。製版時の該像パターン形成制御手段による該像
パターンの形成についても、該印刷版基体が版胴の周面
に備えられた状態で行なうのが好ましい。なお、該印刷
版基体は該版胴に巻回されるシート状の部材でもよく、
該版胴の周面に一体的に形成するのも好ましい。更に、
付加的な構成要素として、該印刷版基体の表面から該皮
膜を除去する皮膜除去手段を備えるのも好ましい。これ
により、印刷版の再利用が可能になる。該皮膜除去手段
による該皮膜の除去方法としては、該皮膜の性状に応じ
て、例えば溶媒を用いて除去してもよく、放射線の照射
により分解させ除去するようにしてもよい。また、該印
刷版材料を硬化(乾燥)を促進して修正時間をより短縮
させるため、熱風を送風する送風装置や熱線を放射する
熱線放射装置等の硬化促進手段を備えるのも好ましい。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
の印刷版修正装置は、印刷版基体の表面に形成されたイ
ンキ受理部とインキ反発部とからなる像パターンを修正
する印刷版修正装置であって、該印刷版基体の表面に水
又はインキに対する特定の感応特性を有する印刷版材料
を選択的に付着させる選択的付着手段と、該印刷版材料
の性状を選択的に変換する性状変換手段と、修正データ
(修正領域,修正内容等を特定するデータ)が入力され
る修正データ入力手段と、該修正データ入力手段に入力
された修正データに基づき該選択的付着手段及び/又は
該性状変換手段を制御して修正領域内のインキ受理部及
びインキ反発部の再形成を行なうことにより、該像パタ
ーンを修正する像パターン修正制御手段とを備えたこと
を特徴としている。
【0018】該選択的付着手段の具体的構成としては種
々の構成を適用することができるが、前述したように、
該印刷版基体に近接して配設され該印刷版材料の滴を該
印刷版基体の表面に向けて一方向に吐出する版材吐出装
置として構成するのが好ましい。該印刷版材料の滴の吐
出方式は、前述のようにピエゾ方式やサーマルジェット
方式等、種々の方式を用いることができる。滴を吐出す
るノズルが複数備えられる場合には、各ノズルの吐出口
の口径を極微小に設定するのが好ましく、更にそれぞれ
或いは所定のグループ毎に該印刷版材料の滴を吐出でき
るように構成するのが好ましい。
【0019】また、該像パターンの修正は、印刷機の外
部で行なうことも可能であり、印刷機上で行なうことも
可能である。特に、印刷機上で該像パターンの修正を行
なう場合には、印刷機上の版胴とは別の専用設備上で行
なってもよいが、該印刷版基体が印刷機の版胴の周面に
備えられた状態で行なうのが好ましい。これにより、修
正時間を短縮して印刷機の稼働率を向上させることがで
きる。なお、該修正データ入力手段への該修正データの
入力は、キーボードやタッチスクリーン等の入力器を介
した作業者による手入力でもよく、コンピュータによる
演算結果の自動入力でもよい。
【0020】また、上記目的を達成するために、本発明
の印刷版修正方法は、印刷版基体の表面に形成されたイ
ンキ受理部とインキ反発部とからなる像パターンを修正
する方法であって、該像パターンの修正領域を選択する
修正領域選択工程と、選択した修正領域に水又はインキ
に対する特定の感応特性を有する印刷版材料を付着させ
る版材付着工程と、付着させた該印刷版材料の性状を選
択的に変換する性状変換工程とを含み、該修正領域内の
インキ受理部及びインキ反発部の再形成を行なうことに
より該像パターンを修正することを特徴としている。
【0021】好ましくは、該版材付着工程において、該
印刷版基体の近傍から該印刷版基体の表面に向けて該印
刷版材料の滴を一方向に吐出することにより該印刷版材
料を該印刷版基体の表面に選択的に付着させるようにす
る。該印刷版材料の滴の吐出方式は、前述のようにピエ
ゾ方式やサーマルジェット方式等、種々の方式を用いる
ことができる。
【0022】また、該性状変換工程では、作製されるべ
き印刷版の像パターンデータに基づき、付着させた該印
刷版材料の水又はインキに対する感応特性を選択的に変
換するのが好ましい。該像パターンデータとは、製版時
に用いる該像パターンのデジタルデータであり、このデ
ジタルデータに基づき、再び該修正領域内の該印刷版材
料の感応特性の変換作業を行なうのである。勿論、該像
パターンデータと異なる新たなデータに基づき付着させ
た該印刷版材料の水又はインキに対する感応特性を選択
的に変換させてもよい。なお、性状変換方法としては、
レーザ光源やUV光源等の放射線源を用いるのが好まし
く、該印刷版材料を分解或いは溶解させたり、又は、水
溶性から不水溶性へ或いは不水溶性から水溶性へ特性を
変換させたり、又は、親水性から親油性へ或いは親油性
から親水性へ特性を変換させたりするのが好ましい。
【0023】また、該修正領域選択工程に先立ち、該印
刷版基体の表面に形成された該像パターンにインキ付け
を行い該像パターンを印刷用ウェブに転写する転写工程
を備えてもよく、この場合、該修正領域選択工程は、該
像パターンが転写されて該印刷用ウェブに現われる転写
パターンを撮像する撮像工程と、該撮像工程で得られた
該転写パターンの撮像データを表示画面上に表示し、該
表示画面上において作業者に修正すべき領域を選択させ
る工程とを含む、作業者自身による選択工程とするのが
好ましい。或いは、該像パターンが転写されて該印刷用
ウェブに現われる転写パターンを撮像する撮像工程と、
該撮像工程で得られた該転写パターンの撮像データを上
記の像パターンデータに照合し、両データが一致しない
領域を修正領域として選択する工程とを含む、自動選択
工程とするのも好ましい。
【0024】更に、該版材付着工程に先立ち、該印刷版
材料により形成された皮膜を該印刷版基体から除去して
該修正領域内の履歴を初期化する初期化工程を備えるこ
とも好ましい。これにより、該版材付着工程において該
修正領域内に形成される該皮膜の厚みが不均一になるこ
とが防止される。なお、初期化方法は、放射線の照射や
溶媒の塗布等、該皮膜の特性に応じて選定するのが好ま
しい。
【0025】なお、該像パターンの修正は、印刷機上の
版胴とは別の専用設備上で行なってもよいが、該印刷版
基体が印刷機の版胴の周面に備えられた状態で、該版胴
を回転させながら行なうのが好ましい。これにより、修
正時間を短縮して印刷機の稼働率を向上させることがで
き、また、該版胴が回転することによって該印刷版材を
該印刷版基体に付着させる装置や、該印刷版材の感応特
性を変換させる装置等は版胴の軸方向のみに移動させれ
ばよいので、装置構成を簡単にすることも可能になる。
【0026】
【発明の実施形態】以下、図面を参照しながら本発明の
実施の形態について説明する。図1〜図9は本発明の第
1実施形態としての機上製版印刷機を示すものである。
詳しくは、図1は本機上製版印刷機の要部構成を示す概
略図であり、図2は本機上製版印刷機にかかる印刷版の
断面図である。図3は本機上製版印刷機にかかる印刷版
材料の塗布方法を示す模式図であり、図4は印刷版材料
により形成される皮膜(塗布層)の断面形状を示す断面
図である。また、図5は本機上製版印刷機の要部機能を
説明するための機能ブロック図であり、図6は制御の手
順(本発明の印刷版修正方法)を示すフローチャートで
ある。また、図7は本機上製版印刷機による製版方法を
説明するための説明用模式図であり、図8,図9は本機
上製版印刷機による版修正方法を説明するための説明用
模式図である。なお、各図において前記した従来と同一
の部位については同一の符号を付して示すものとする。
【0027】まず、本機上製版印刷機の構成について説
明すると、図1に示すように、本機上製版印刷機1で
は、一方向に走行する印刷用紙2を挟んでブランケット
胴4と圧胴3とが配設されている。そして、ブランケッ
ト胴4に近接して版胴5が配設され、版胴5に近接して
インキローラ群6が配設されている。このような構成に
より、印刷時には、上流側のインキローラ群6から版胴
5の周面に巻回された印刷版7にインキが供給され、印
刷版7の絵柄部分に付着したインキがブランケット胴4
の表面に転移され、さらにブランケット胴4と圧胴3と
の間に搬送されてくる印刷用紙2の表面に転移されるよ
うになっている。
【0028】印刷版7は、版胴5の周面に形成された図
示しないクランプ溝にその周方向両端部を挟み込まれる
ことによって版胴5の周面に巻回された状態で固定され
ている。本機上製版印刷機1にかかる印刷版7として
は、例えば、特開2000−62335号公報に開示さ
れたような印刷版を用いることができる。即ち、印刷版
7は、図2に示すように、基材10と基材10の表面に
形成されたコート層11からなる印刷版基体12と、コ
ート層11の表面に形成される塗布層13とから構成さ
れている。基材10としては例えばアルミニウムを用い
ることができる。コート層11は膜厚が0.01〜10
μmの親水性の皮膜であり酸化チタン(TiO 2)光触媒を
含んで形成されている。なお、基材10とコート層11
との付着強度を確保するため、シリカ等のシリコン系化
合物からなる中間層を基材10とコート層11との間に
形成してもよい。
【0029】塗布層13は、疎水性を示し且つ酸化チタ
ン光触媒のバンドギャップエネルギよりも高いエネルギ
をもつ波長の光、例えば紫外線(UV)光を照射するこ
とで性状が変わり分解するような印刷版材料(感応材
料)から形成されている。具体的には、トリメチルメト
キシシラン等のアルコキキシランや、トリメチルクロロ
シラン等のクロロシランや、ビニルトリクロロシラン等
のラカンカップリング剤や、ヘキサメチルジシラザン等
のシラザンや、パーフロロアルキルトリメトキシシラン
等のフロロアルキルシランや、ジメチルハイドロジェン
ポリシロキサンタイプのシリコンオイルや、ラウリン酸
等の脂肪酸等、疎水性を有するとともに、UV光が照射
されるとコート層(酸化チタン光触媒)11の触媒作用
により容易に酸化分解するような有機化合物が印刷版材
料として挙げられる。
【0030】本機上製版印刷機1では、版胴5に巻回さ
れた状態での印刷版7の機上製版を可能にするため、版
胴5の周面に近接して、版材吐出ユニット15,UV照
射ユニット20,乾燥装置25及び水銀ランプ26が配
設されている。版胴5とブランケット胴4及び版胴5と
インキローラ群6とは離接可能であり、印刷時には互い
に接触するが製版時には離隔するようになっている。上
記の各装置15,20,25,26は、版胴5と一体の
ユニットとなって版胴5とともに移動するようになって
いる。
【0031】版材吐出ユニット15は、版胴5の周面
に、厳密には版胴5の周面に巻着された印刷版7の基体
12の表面に上記のような印刷版材料(版材)を付着さ
せる装置であり、版材吐出ヘッド16と版材吐出ヘッド
16を版胴5の軸方向に沿って移動させる駆動モータ1
7及びネジ軸18を備えている。版材吐出ヘッド16は
内部に蓄えられた版材の滴を要求に応じて一方向に吐出
させる機能を有しており、吐出方式としては、例えばイ
ンキジェットで公知のピエゾ方式が用いられる。なお、
吐出ノズルは単数でも複数でも良いが、複数設ける場合
には各ノズル毎に吐出を制御できるような構成であるこ
とが好ましい。駆動モータ17の回転と版胴5の回転と
は同期しており、版材吐出ヘッド16はネジ軸18の回
転によって、版胴5の回転と同期しながら図示しないレ
ール上を版胴5の軸方向へ移動するようになっている。
また、版材の吐出量や吐出タイミングも版胴5の回転と
同期しており、これにより、図3に示すように、版胴5
の軸方向の一端から他端に向けて螺旋状に版材を付着さ
せ塗布層13を形成していくことが可能になっている。
そして、このとき、版材吐出ヘッド16から吐出された
版材は周囲に広がることなく印刷版基体12の表面に選
択的に付着することから、図4に示すように塗布ピッチ
Jを極めて小さくすることができ(10μmのオー
ダ)、塗布層13の厚みの変動は極めて小さくなる。ま
た、この版材吐出ユニット15は、版材を選択的に付着
させることができるという特性を利用して、後述するよ
うに印刷版7の像パターンの修正時にも用いられる。
【0032】乾燥装置25は、版胴5の周面に向けて熱
風を送風する装置である。版材吐出ヘッド16から吐出
された版材は液状であるので、後述するUV照射ユニッ
ト20によって像パターンの作像を行ない印刷可能にす
るためには、液状の塗布層12を速やかに硬化させて固
体にする必要がある。そこで、乾燥装置25を版胴5の
周囲近傍に配設して熱風を送風することにより、塗布層
13の乾燥を促進して速やかな硬化を実現させている。
なお、使用する版材の特性によっては、この乾燥装置2
5は必須ではない。
【0033】UV照射ユニット20は、版胴5の周面に
巻着された印刷版7の塗布層13にUV光を選択的に照
射することにより版面に像パターンを書き込む装置であ
り、UV照射ヘッド21とUV照射ヘッド21を版胴5
の軸方向に沿って移動させる駆動モータ22及びネジ軸
23を備えている。UV照射ヘッド21は、図示しない
UV光照射口を有しており、そこから酸化チタン光触媒
のバンドギャップエネルギより高いエネルギをもつ波長
(具体的には、400nm以下の波長)のUV光を版胴
5の周面に向けて選択的に照射する装置である。前述し
たように、塗布層13はUV光が照射されるとコート層
11の触媒作用により容易に酸化分解するので、UV照
射ヘッド21によりUV光が照射された区域では、塗布
層13が分解して親水性のコート層11が露出する。疎
水性の塗布層13表面はインキが付き易いインキ受理部
(画線部)となり、親水性のコート層11はインキが付
き難いインキ反発部(非画線部)となり、これにより画
線部と非画線部とから成る像パターンが形成されるよう
になっている。
【0034】水銀ランプ26は、版胴5の周面に巻着さ
れた印刷版7に対して軸方向全域にわたってUV光を照
射する装置である。照射されるUV光は、酸化チタン光
触媒のバンドギャップエネルギより高いエネルギをもつ
波長のUV光である。塗布層13はUV光の照射により
酸化分解するので、版胴5を回転させながら水銀ランプ
26により軸方向全域にわたってUV光を照射すること
により、塗布層13は全て分解される。つまり、印刷版
7上の履歴は解消されて初期状態となり、印刷版7の再
使用が可能になる。
【0035】次に、図5を用いて本機上製版装置1の要
部機能について詳細に説明する。図5に示すように、本
機上製版装置1には、印刷や製版等の各動作を制御する
ためのコントローラ(制御装置)30が備えられてい
る。コントローラ30にはその機能要素として主に製版
制御部31,修正制御部32,版材吐出ユニットドライ
バ33及びUV照射ユニットドライバ34が備えられて
いる。これらの機能要素31〜34は、コントローラ3
0を構成するCPU,RAM,ROM,I/Oインタフ
ェース等のハードウェアと、ROM内に記録されたプロ
グラムとの協働により実現されるものである。
【0036】まず、製版時においては、コントローラ3
0は、図5(a)の実線に示すように機能する。具体的
には、製版制御部31には、印刷版7に形成すべき像パ
ターンのデジタルデータ(像パターンデータ)と、版胴
回転角検出器(エンコーダ等)27により検出された版
胴5の回転角とが入力される。像パターンデータは別工
程で作製され、製版の開始に先立ちオンラインで或いは
FD等の記録媒体を介してコントローラ30に入力され
る。一方、版胴5の回転角は、版胴回転角検出器27か
ら一定の時間間隔で随時入力される。製版制御部31
は、入力された像パターンデータと版胴5の回転角とに
基づき、版材吐出ユニットドライバ33及びUV照射ユ
ニットドライバ34を介して、駆動モータ17及び版材
吐出ヘッド16、並びに駆動モータ22及びUV照射ヘ
ッド21の動作を制御している。
【0037】より具体的には、まず製版開始時には、製
版制御部31は版胴5の回転と同期をとりながら駆動モ
ータ17を駆動し、版材吐出ヘッド16を版動5の軸方
向に移動させながら、版材吐出ヘッド16から印刷版基
体12に向けて版材の滴を吐出させ、印刷版基体12上
に均一な塗布層13を形成させるようになっている。そ
して、塗布層13の形成が完了した後は、入力された像
パターンデータに基づき、版胴5の回転と同期をとりな
がら駆動モータ22を駆動し、UV照射ヘッド21を版
胴5の軸方向に左右に移動させながらUV照射ヘッド2
1から印刷版7へ向けて選択的にUV光を照射するよう
になっている。このUV光の選択的な照射により塗布層
13が部分的に分解して印刷版7上に所望の像パターン
が形成されるようになっている。
【0038】本機上製版印刷機1では、上記の製版機能
に加え、更なる特徴的機能として印刷版7の修正機能、
即ち印刷版7の像パターンの修正機能を有している。版
材吐出ヘッド16の吐出不良等により塗布層13が部分
的に形成されなかったり、埃等により塗布層13に傷が
入った場合には、その部分は像パターンデータに関係無
くインキ反発部になってしまい、印刷用紙2に所望の像
パターンを印刷することができなくなる。そこで、本機
上製版印刷機1では、版材吐出ユニット15及びUV照
射ユニット20を用いて、印刷版7の像パターンの欠陥
部分を修正できるようにしている。
【0039】印刷版7の修正時においては、コントロー
ラ30は、図5(b)の実線に示すように機能する。具
体的には、修正制御部32には、修正領域選択装置35
から修正領域を特定するデータと版胴回転角検出器27
により検出された版胴5の回転角等が入力される。一度
製版が完了した印刷版7は試し刷りが行われ、印刷用紙
2に印刷される。この印刷用紙2に転写された像パター
ン(転写パターン)はCCDカメラ28で撮像されディ
スプレイ29に表示される。修正領域選択装置35はこ
のディスプレイ29のタッチスクリーンとして構成され
ており、作業者がディスプレイ29の画面上で欠陥部分
を選択することにより、選択された領域が修正領域とし
て修正制御部32に入力されるようになっている。修正
制御部32は、入力された修正領域特定データと版胴5
の回転角とに基づき、版材吐出ユニットドライバ33及
びUV照射ユニットドライバ34を介して、駆動モータ
17及び版材吐出ヘッド16、並びに駆動モータ22及
びUV照射ヘッド21の動作を制御している。
【0040】より具体的には、修正制御部32は、入力
された修正領域特定データに基づき、まず、駆動モータ
17を駆動して修正領域に対する版材吐出ヘッド16の
軸方向位置を合わせ、版胴5の回転と同期をとりながら
版材吐出ヘッド16から版材の滴を吐出させ、修正領域
に版材を選択的に付着させるようになっている。そし
て、乾燥装置25による乾燥により版材が硬化した後
は、修正領域に対応する像パターンデータに基づき、版
胴5の回転と同期をとりながらUV照射ヘッド21を軸
方向に移動させるとともにUV照射ヘッド21から修正
領域内に選択的にUV光を照射するようになっている。
このUV光の選択的な照射により修正領域内における画
線部と非画線部とは再形成され、像パターンが適正な形
に修正されるようになっている。
【0041】次に、上述のように構成された本発明の第
1実施形態としての機上製版印刷機の製版時の具体的な
動作について、図6のフローチャート(ステップA10
〜A130)を参照しながら図7,図8を用いて説明す
る。製版を開始すると、まず、機上製版印刷機1の製版
制御部31が機能し、図7(a)に示すように版材吐出
ヘッド16から印刷版基体12の表面に向けて版材の滴
を吐出させ、印刷版基体12の全面に一様な厚さの塗布
層13を形成する(ステップA10)。塗布層13の形
成後は、図7(b)に示すように像パターンデータに基
づきUV照射ヘッド21から版面に向けて選択的にUV
光を照射し、塗布層13を選択的に酸化分解させていく
(ステップA20)。これにより、図7(c)に示すよ
うに塗布層13の表面である画線部と印刷版基体12の
表面である非画線部とからなる像パターンを有する印刷
版7が形成される。印刷版7が形成されると、版胴5と
ブランケット胴4及び版胴5とインキローラ群6とを接
触させ、インキローラ群6から印刷版7にインキを供給
し、ブランケット胴4を介して印刷用紙2への試し刷り
を行なう(ステップA30)。そして、試し刷りした印
刷用紙2の像パターンをCCDカメラ28で撮像し、デ
ィスプレイ29上にて製版ミスがないか、即ち、像パタ
ーンに欠陥がないか観察する(ステップA40)。
【0042】製版ミスが発見されなかった場合には(ス
テップA40のNoルート)、ステップA100に進ん
で連続印刷を開始する。そして、ステップA110にお
いて版交換の必要が生じるまで、或いは、ステップA1
30において印刷が終了するまで連続印刷を行なう。版
交換の必要が生じた場合には(ステップA110のYe
sルート)、図7(d)に示すように、版胴5を回転さ
せながら水銀ランプ26により印刷版7の版面にUV光
を照射し、画線理部である塗布層13を分解して版面の
履歴を解消する(ステップA120)。履歴解消により
印刷版基体12が再生されると、再びステップA10に
戻って新しい印刷版の作製を開始する。
【0043】一方、図8(a)に示すように像パターン
に欠陥があり(ここでは画線部が一部欠けている場合を
示している)、ディスプレイ29上での観察により欠陥
が発見された場合には(ステップA40のYesルー
ト)、まず、版面上のインキを除去(洗浄或いは拭き取
り)し(ステップA50)、作業者はディスプレイ29
上で修正すべき領域を選択する(ステップA60)。修
正領域が選択されることにより機上製版印刷機1の修正
制御部32が機能し、図8(b)に示すように版材吐出
ヘッド16から版面の修正領域に向けて版材の滴を吐出
させ、図8(c)に示すように修正領域全体に一様な厚
さの塗布層13を再形成する(ステップA70)。塗布
層13の再形成後は、修正領域に対応する像パターンデ
ータに基づき、図8(d)に示すようにUV照射ヘッド
21から修正領域に向けて選択的にUV光を照射し、塗
布層13を選択的に酸化分解させていく(ステップA8
0)。これにより、修正領域内における画線部と非画線
部との再形成が行なわれる。
【0044】印刷版7の修正完了後は、版胴5とブラン
ケット胴4及び版胴5とインキローラ群6とを接触さ
せ、印刷版7にインキを供給して印刷用紙2への試し刷
りを行なう(ステップA90)。そして、再びステップ
A40に戻り、ディスプレイ29上にて製版ミスがない
か観察し、製版ミスが完全に解消されるまでステップA
40からステップA90までの処理を繰り返し行ない、
製版ミスが完全に解消されたらステップA100に移行
する。
【0045】以上、本機上製版印刷機1の製版時におけ
る一連の動作について説明したが、上記動作はあくまで
も一例であり、状況に応じて他の動作も行ないうる。例
えば、図9(a)はタッチスクリーン機能付きのディス
プレイ29の表示画面例であり、図中、太実線で囲まれ
た領域が画線部であるとする。また、図中の罫線で囲ま
れた方形の各微小領域29aが画面へのタッチにより選
択可能な最小選択領域であるとする。この最小選択領域
29aは、版材吐出ヘッド16から吐出される版材の付
着範囲に相当している。本実施形態では、版材吐出ヘッ
ド16によって製版時における塗布層13の形成も行な
っているので、版材の付着範囲をあまりにも微細にする
と塗布層13の形成に時間を要してしまう。このため、
図9(a)に示すように画線部の大きさに対して版材の
付着範囲、即ち、最小選択領域29aを細かく設定でき
ない場合もある。
【0046】ここで、図中の二点鎖線が所望する像パタ
ーンの境界線(画線部と非画線部との境界線)である場
合、太実線と二点鎖線とで囲まれた領域が像パターンの
欠陥部分となる。この場合、修正領域として選択すべき
領域は、欠陥部分が全て含まれるように、図9(b)に
二重線で囲まれる領域29bとする。ところが、修正領
域29b内の一部の最小選択領域29aにおいては画線
部が存在している。上述したように版材吐出ヘッド16
は最小選択領域29a単位で版材を付着範囲させるた
め、最小選択領域29a内に画線部が存在すると、その
部分において印刷版材料が二重に付着し、塗布層13の
厚さに不均一が生じてしまう。
【0047】従って、この場合における機上製版印刷機
1の版修正動作は次のようになる。まず、UV照射ヘッ
ド21により修正領域29b内にUV光を照射し、修正
領域29b内に存在する画線部、即ち、塗布層13を全
て分解し消去する。次に、修正領域29b内が全て非画
線部、即ち、印刷版基材12の表面となったところで版
材吐出ヘッド16から修正領域29b内の各最小選択領
域29aに版材を吐出し、修正領域29bを全て均一厚
さの画線部とする。そして、修正領域29bに対応する
像パターンデータに基づきUV照射ヘッド21から選択
的にUV光を照射し、修正領域29b内の画線部と非画
線部とを本来の形に再形成する。これにより、版材の付
着範囲(最小選択領域29a)が細かく設定できない場
合でも、塗布層13の厚さに不均一を生じさせることな
く正確な修正が可能になる。
【0048】以上説明したように、本発明の第1実施形
態の機上製版印刷機1によれば、印刷版7の像パターン
に部分的な欠陥がある場合でも、その欠陥部分のみを選
択的に修正することができるので、従来のように一部像
パターンの修正のために印刷版7の全再生を行なう必要
が無い。したがって、修正時間を短縮して印刷機の稼働
率を向上させることができ、また、修正に伴うコスト増
も低減できるという効果がある。更に、印刷版7の修正
を版胴5に巻回した状態で行なえることも、修正時間の
短縮に寄与している。
【0049】また、版材吐出ヘッド16は製版用と版修
正用とに兼用することができるので、それぞれ専用の装
置を備える場合に比較してコストの上昇を抑えることが
できるという効果もある。更に、版材吐出ヘッド16は
版材を一方向に選択的に吐出できるので、これを製版時
の塗布層13の形成に用いることによって、従来のスプ
レー塗布に比較して、版材の飛散による周囲環境の汚染
を防止できるとともに、塗布層13の厚さのばらつきも
低減できるという効果もある。
【0050】また、本機上製版印刷機1によれば、印刷
版7の修正は、欠陥部分をディスプレイ29の画面上に
て確認し画面上にて修正領域を設定するだけで後は自動
的に行なわれるので、作業者の負担が少なく作業効率を
高めることができるという効果もある。また、仮に誤っ
て正常な部分を修正領域として設定してしまった場合で
も、像パターンデータに基づきその部分を書き直す(画
線部/非画線部の再形成を行なう)だけであるので、新
たに欠陥部分を作ってしまう等、印刷版7の品質に影響
を与えることはない。
【0051】次に、本発明の第2実施形態の機上製版印
刷機について図10〜図14を用いて説明する。図10
〜図14は本発明の第2実施形態としての機上製版印刷
機を示すものであり、詳しくは、図10は本機上製版印
刷機の要部構成を示す概略図である。また、図11は本
機上製版印刷機の要部機能を説明するための機能ブロッ
ク図であり、図12は制御の手順(本発明の印刷版修正
方法)を示すフローチャートである。また、図13は本
機上製版印刷機による製版方法を説明するための説明用
模式図であり、図14は本機上製版印刷機による版修正
方法を説明するための説明用模式図である。なお、各図
において前記した第1実施形態と同一の部位については
同一の符号を付して示し、その詳細な説明は省略するも
のとする。
【0052】図10に示すように、本機上製版印刷機4
0は、第1実施形態と同様に圧胴3,ブランケット胴
4,版胴5及びインキローラ群6等の複数のシリンダ部
材を備え、版胴5の周面には印刷版41が巻回されて固
定されている。印刷版41は、版胴5の周面に形成され
たクランプ溝にその周方向両端部を挟み込まれることに
よって固定されているが、図ではこの固定構造を省略し
て示している。
【0053】本機上製版印刷機40にかかる印刷版41
は、図13,図14に示すように、印刷版基体42と印
刷版基体42の表面に形成される塗布層43との2層構
造であり、印刷版基体42は親水性の材質、例えば陽極
酸化されたアルミニウム材で形成されている。一方、塗
布層43は、水溶性を示し且つ所定波長域のレーザ光を
照射することで溶融固着するような印刷版材料(版材)
から形成されている。印刷版41の具体的な材質として
は、例えばAgfa社製のアルミニウムベースサーマル
CTPプレート(商品名:Agfa Thermoli
te)を用いることができる。ただし、本機上製版印刷
機40にかかる印刷版41は、上記商品に限定されるも
のでないことは言うまでもない。
【0054】本機上製版印刷機40では、版胴5に巻回
された状態での上記印刷版41の機上製版を可能にする
ため、版胴5の周面に近接して、スプレーユニット4
5,版材吐出ユニット15,レーザ照射ユニット50,
乾燥装置25及びクリーニングユニット55が配設され
ている。版胴5とブランケット胴4及びインキローラ群
6とは離接可能であり、上記の各装置45,15,5
0,25,55は、版胴5と一体のユニットとなって版
胴5とともに移動するようになっている。
【0055】スプレーユニット45は、版胴5の周面
に、厳密には版胴5の周面に巻着された印刷版基体42
の表面に上記版材を塗布する装置であり、スプレーヘッ
ド46とスプレーヘッド46を版胴5の軸方向に沿って
移動させる駆動モータ47及びネジ軸48を備えてい
る。スプレーヘッド46は内部に蓄えられた液状の版材
をノズルから連続的に噴霧させる機能を有しており、噴
霧方式としては、例えば一般的な空気流を用いた方式が
用いられる。駆動モータ47の回転と版胴5の回転とは
同期しており、スプレーヘッド46はネジ軸48の回転
によって、版胴5の回転と同期しながら図示しないレー
ル上を版胴5の軸方向へ移動するようになっている。こ
れにより、版胴5の軸方向の一端から他端に向けて螺旋
状に版材が塗布されていき、印刷版基体42の表面に塗
布層43が形成される。
【0056】版材吐出ユニット15は、第1実施形態で
説明した通り、印刷版基体42の表面に版材を付着させ
る装置であり、版材吐出ヘッド16,駆動モータ17及
びネジ軸18を備えている。本機上製版印刷機40で
は、塗布層43の形成はスプレーユニット45によって
行なわれるので、版材吐出ユニット15は専ら印刷版4
1の修正に用いられる。したがって、第1実施形態のよ
うに、製版時の塗布効率を考える必要はなく、版材吐出
ヘッド16のノズル口径は極微小に設定されており、極
微細な範囲に版材を付着させることが可能になってい
る。ただし、第1実施形態と同様に版材吐出ユニット1
5を塗布層43の形成に用いることは勿論可能である。
なお、版材吐出ヘッド16の吐出特性等は使用する版材
の性状に応じて第1実施形態とは異なる設定となってい
る。
【0057】乾燥装置25は、第1実施形態と同様に、
版胴5の周面に向けて熱風を送風する装置であり、塗布
層43の乾燥を促進して速やかな硬化を実現させてい
る。ただし、乾燥対象となる版材の性状の相違から乾燥
温度や乾燥時間の設定は第1実施形態とは異なったもの
となっている。レーザ照射ユニット50は、版胴5の周
面に巻着された印刷版41の塗布層43にレーザ光を選
択的に照射することにより版面に像パターンを書き込む
装置であり、レーザ照射ヘッド51とレーザ照射ヘッド
51を版胴5の軸方向に沿って移動させる駆動モータ5
2及びネジ軸53を備えている。レーザ照射ヘッド51
は、図示しないレーザ照射口を有しており、そこから所
定波長のレーザ光を版胴5の周面に向けて選択的に照射
する装置である。レーザ光の波長は、塗布層43の材質
によって決まり、例えば、前述したアルミニウムベース
サーマルCTPプレートの場合には、830nmの赤外
線レーザが照射される。塗布層43はレーザ光が照射さ
れると内部で相変化が起こって不溶性の固着層44とな
る(図13参照)。一方、塗布層43のレーザ光が照射
されない領域は依然水溶性のままであるので、印刷開始
時においてインキローラ群6から或いは図示しない湿し
水装置からの湿し水の供給によって溶解し、親水性の印
刷版基体42の表面が露出する。不溶性の固着層44表
面はインキが付き易いインキ受理部(画線部)となり、
親水性の印刷版基体42の表面はインキが付き難いイン
キ反発部(非画線部)となり、これにより画線部と非画
線部とから成る像パターンが形成されるようになってい
る。
【0058】クリーニングユニット55は、溶剤が塗布
されたローラ55aによって印刷版41の版面のクリー
ニングを行なう装置である。溶剤は固着層44の材質に
応じて選定され、ローラから溶剤が塗布されることによ
って固着層44は溶解する。これにより、印刷版41上
の履歴は解消されて初期状態となり、印刷版41の再使
用が可能になる。なお、クリーニングユニット55は版
胴5に対して離接可能であり、版再生時のみローラ55
aが版胴5に接触する。
【0059】次に、図11を用いて本機上製版装置40
の要部機能について説明する。なお、第1実施形態と同
一機能については詳しい説明は省略する。図11に示す
ように、本機上製版装置40には、印刷や製版等の各動
作を制御するためのコントローラ(制御装置)60が備
えられている。本機上製版装置40では、コントローラ
60の機能要素として主に製版制御部61,修正制御部
62,照合部63,スプレーユニットドライバ64,版
材吐出ユニットドライバ65及びレーザ照射ユニットド
ライバ66が備えられている。
【0060】製版時においては、コントローラ60は、
図11(a)の実線に示すように機能する。具体的に
は、製版制御部61には、第1実施形態と同様に像パタ
ーンデータと版胴回転角検出器27により検出された版
胴5の回転角とが入力され、製版制御部61は、入力さ
れた像パターンデータと版胴5の回転角とに基づき、ス
プレーユニットドライバ64及びレーザ照射ユニットド
ライバ66を介して、駆動モータ47及びスプレーヘッ
ド46、並びに駆動モータ52及びレーザ照射ヘッド5
1の動作を制御している。
【0061】より具体的には、まず製版開始時には、製
版制御部61は版胴5の回転と同期をとりながら駆動モ
ータ47を駆動し、スプレーヘッド46を版動5の軸方
向に移動させながら、スプレーヘッド46から印刷版基
体42に向けて版材を連続的に噴霧させ、印刷版基体4
2上に塗布層43を形成させるようになっている。塗布
層43の形成後は、像パターンデータに基づき、版胴5
の回転と同期をとりながら駆動モータ52を駆動し、レ
ーザ照射ヘッド51を版胴5の軸方向に左右に移動させ
ながらレーザ照射ヘッド51から印刷版41へ向けて選
択的にレーザ光を照射するようになっている。このレー
ザ光の選択的な照射により水溶性の塗布層43が部分的
に不溶性になり、印刷版41上に所望の像パターンが形
成されるようになっている。
【0062】一方、版修正時においては、コントローラ
60は、図11(b)の実線に示すように機能する。具
体的には、修正制御部62には、照合部63からの修正
領域特定データと版胴回転角検出器27からの版胴5の
回転角等がが入力され、修正制御部62は入力された各
データに基づき、版材吐出ユニットドライバ65及びレ
ーザ照射ユニットドライバ66を介して、駆動モータ1
7及び版材吐出ヘッド16、並びに駆動モータ52及び
レーザ照射ヘッド51の動作を制御している。照合部6
3には、印刷用紙2に転写された像パターン(転写パタ
ーン)をCCDカメラ28で撮像して得られた撮像デー
タが入力される。照合部63はフィルタ処理等により撮
像データからノイズ成分を除去した後、撮像データを像
パターンデータと照合し、両データが一致しない領域の
検索を行なうようになっている。そして、両データの不
一致領域が存在する場合には、その領域を修正領域とし
て修正制御部62に入力するようになっている。
【0063】修正制御部62は、入力された修正領域特
定データに基づき、まず、駆動モータ17を駆動して修
正領域に対する版材吐出ヘッド16の軸方向位置を合わ
せ、版胴5の回転と同期をとりながら版材吐出ヘッド1
6から版材の滴を吐出させ、修正領域に版材を選択的に
付着させるようになっている。そして、乾燥装置25に
よる乾燥により版材が硬化した後は、修正領域に対応す
る像パターンデータに基づき、版胴5の回転と同期をと
りながらレーザ照射ヘッド51を軸方向に移動させると
ともにレーザ照射ヘッド51から修正領域内に選択的に
レーザ光を照射するようになっている。このレーザ光の
選択的な照射により修正領域内における画線部と非画線
部との再形成により像パターンの修正が行なわれるよう
になっている。
【0064】次に、上述のように構成された本発明の第
2実施形態としての機上製版印刷機の製版時の具体的な
動作について、図12のフローチャート(ステップB1
0〜B130)を参照しながら図13,図14を用いて
説明する。製版を開始すると、まず、機上製版印刷機4
0の製版制御部61が機能し、図13(a)に示すよう
にスプレーヘッド46から印刷版基体42の表面に向け
て版材を噴霧させ、印刷版基体42の全面に塗布層43
を形成する(ステップB10)。塗布層43の形成後
は、図13(b)に示すように像パターンデータに基づ
きレーザ照射ヘッド51から版面に向けて選択的にレー
ザ光を照射し、水溶性の塗布層43を選択的に不溶性の
固着層44に相変換させていく(ステップB20)。レ
ーザ光による書き込みの完了後は、版胴5とブランケッ
ト胴4及びインキローラ群6とを接触させ、まず、版胴
5の表面に湿し水を供給する。これにより、図13
(c)に示すように水溶性の塗布層13のみが溶解し、
固着層44の表面である画線部と印刷版基体42の表面
である非画線部とからなる像パターンを有する印刷版4
1が形成される。続いて、インキローラ群6から印刷版
41にインキを供給し、ブランケット胴4を介して印刷
用紙2への試し刷りを行なう(ステップB30)。そし
て、試し刷りした印刷用紙2の像パターンをCCDカメ
ラ28で撮像し、得られた撮像データと像パターンデー
タとを照合部63で照合する(ステップB40)。
【0065】両データ間に不一致領域がなかった場合に
は(ステップB50のNoルート)、ステップB100
に進んで連続印刷を開始する。そして、ステップB11
0において版交換の必要が生じるまで、或いは、ステッ
プB130において印刷が終了するまで連続印刷を行な
う。版交換の必要が生じた場合には(ステップB110
のYesルート)、図13(d)に示すようにクリーニ
ングユニット55によって固着層44を溶解させて版面
の履歴を解消し(ステップB120)、再びステップB
10に戻って以降の処理を行なう。
【0066】一方、図14(a)に示すように像パター
ンに欠陥があり(ここでは画線部が一部欠けている場合
を示している)、照合部63での照合結果においてデー
タの不一致領域が存在した場合には(ステップB50の
Yesルート)、まず、版面上に付着したインキの除去
を行なう(ステップB60)。続いて、機上製版印刷機
40の修正制御部62が機能し、図14(b)に示すよ
うに版材吐出ヘッド16から不一致領域(修正領域)に
向けて版材の滴を吐出させ、図14(c)に示すように
修正領域全体に一様な厚さの塗布層43を再形成する
(ステップB70)。塗布層43の再形成後は、修正領
域に対応する像パターンデータに基づき、図14(d)
に示すようにレーザ照射ヘッド21から修正領域に向け
て選択的にレーザ光を照射し、塗布層43を選択的に固
着層へ相変換させていく(ステップA80)。これによ
り、修正領域内における画線部と非画線部との再形成が
行なわれる。
【0067】印刷版41の修正完了後は、版胴5とブラ
ンケット胴4及びインキローラ群6とを接触させ、湿し
水の供給により塗布層43を溶解させた後、印刷版41
にインキを供給して印刷用紙2への試し刷りを行なう
(ステップB90)。そして、再びステップB40に戻
り、撮像データと像パターンデータとの照合を行ない、
両データ間の不一致領域が完全になくなるまでステップ
B40からステップB90までの処理を繰り返し行な
い、不一致領域が完全になくなったらステップB100
に移行する。なお、以上説明した動作はあくまでも本機
上製版印刷機40の製版時における一連の動作での一例
であり、第1実施形態と同様に状況に応じて他の動作も
行ないうることは言うまでもない。
【0068】以上説明したように、本発明の第2実施形
態の機上製版印刷機40によれば、第1実施形態と同様
に、印刷版41の欠陥部分のみを選択的に修正すること
ができるので、修正時間を短縮して印刷機の稼働率を向
上させることができ、また、修正に伴うコスト増も低減
できるという効果がある。また、本機上製版印刷機40
では、版材を塗布する手段としてスプレーユニット45
と版材吐出ユニット15とを備えているので、状況に応
じて両者を使い分けることができる。特に、版材吐出ヘ
ッド16を専ら修正用に用いる場合には、第1実施形態
のように製版時の塗布効率を考える必要がないので、ノ
ズル口径は極微小に設定して極微細な範囲に版材を付着
させることができるという効果もある。
【0069】また、本機上製版印刷機40によれば、印
刷版41の修正は、修正領域の設定を含めて全自動で行
なわれるので、第1実施形態よりも作業者の負担が更に
少なくより作業効率を高めることができるという効果も
ある。また、作業者の判断に頼らないので、欠陥部分の
見落としが少なく、修正作業のやり直しによる印刷機の
稼働率の低下を防止することができるという効果もあ
る。
【0070】以上、本発明の2つの実施形態を説明した
が、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができ
る。例えば、第1実施形態においてUV照射ヘッド21
と版材吐出ヘッド16とは同一の幅方向移動装置(ネジ
軸及び駆動モータ)を共用することが可能であり、第2
実施形態においてレーザ照射ヘッド51,スプレーヘッ
ド46及び版材吐出ヘッド16は同一の幅方向移動装置
(ネジ軸及び駆動モータ)を共用することが可能であ
る。
【0071】また、版材吐出ヘッド16は、版材を吐出
する吐出ノズルを複数備えることができる。この場合、
各吐出ノズルの口径は極微小に設定し、且つ各吐出ノズ
ル毎に或いは所定のグループ毎に版材を吐出できるよう
に構成する。これにより、複数ノズルから版材を吐出す
ることにより比較的広範囲に版材を付着させることが可
能になるとともに、版材を吐出するノズルの個数を絞る
ことにより微小範囲の修正も可能になる。
【0072】また、本発明において使用可能な印刷版
は、上述の各実施形態のものに限らず、印刷版基体の表
面に形成される皮膜(塗布層)の一部又は全部の性状を
変換させることで、印刷版基体の表面にインキ受理部と
インキ反発部とからなる像パターンを形成できるような
ものであればよい。例えば、レーザ光の照射により親水
性から親油性に特性が変換されるような印刷版材料も、
皮膜(塗布層)を形成するのに使用可能である。この場
合、塗布層の親油性領域が画線部となり、親水性領域が
非画線部となる。そして、この場合でも、塗布層が部分
的に形成されなかったり傷が入る等して欠陥部分が生じ
た時には、本発明の印刷版修正方法を適用することによ
って印刷版の修正が可能となる。
【0073】また、上述の各実施形態にかかる機上製版
印刷機では、版胴5とは別体のシート状の印刷版7,4
1を備えていたが、版胴5の周面自体に印刷版を形成す
るようにしてもよい。即ち、版胴5の周面を印刷版基体
として、その上に印刷版材料の皮膜(塗布層)を形成す
るのである。この場合、版胴5は表面にクランプ溝等の
ない完全な円筒表面を備えた構成とすることができるの
で、像パターンを形成することができない非印刷部分が
無くなるとともに、振動騒音の発生も防止することがで
きる。
【0074】更に、上述の実施形態では、機上製版印刷
機に本発明の印刷版修正方法を適用した場合について説
明しているが、本発明の印刷版修正方法は、機上製版印
刷機に限定されず、例えば印刷機外の専用装置上での印
刷版の修正にも広く適用することができる。また、本発
明の印刷版修正方法は、像パターンの欠陥部分の修正の
みに限定されるのではなく、像パターンの部分的な変更
や更新等における修正にも適用可能なことは言うまでも
ない。
【0075】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の機上製版
印刷機によれば、印刷版の像パターンに部分的な修正領
域がある場合でも、選択的付着手段により印刷版の修正
領域に選択的に印刷版材料を付着させることができると
ともに、性状変換手段により修正領域内の印刷版材料の
性状を修正領域に対応する像パターンデータに基づき選
択的に変換させることができるので、機上において印刷
版の部分的な修正が可能であり、従来のように一部像パ
ターンの修正のために印刷版の全再生を行なう必要が無
く、従って修正時間を短縮して印刷機の稼働率を向上さ
せることができるという効果がある。
【0076】また、選択的付着手段として、印刷版基体
に近接して配設され印刷版基体の表面に向けて印刷版材
料の滴を一方向に吐出する版材吐出装置を用いることに
より、従来のスプレー塗布に比較して、版材の飛散によ
る周囲環境の汚染を防止できるとともに、印刷版材料の
表面に形成される皮膜の厚さのばらつきも低減できると
いう効果もある。
【0077】また、本発明の印刷版修正装置によれば、
印刷版の像パターンに部分的な修正領域がある場合で
も、選択的付着手段により印刷版の修正領域に選択的に
印刷版材料を付着させることができるとともに、性状変
換手段により修正領域内の印刷版材料の性状を修正デー
タに基づき選択的に変換させることができるので、印刷
版の全再生を行なうことなく部分的な修正が可能であ
り、修正時間の短縮や修正コストの低減が可能になると
いう効果がある。
【0078】更に、本発明の印刷版修正方法によれば、
印刷版の像パターンに部分的な修正領域がある場合で
も、印刷版の修正領域に選択的に印刷版材料を付着さ
せ、且つ、修正領域内の印刷版材料の性状を修正データ
に基づき選択的に変換させることにより、印刷版の全再
生を行なうことなく部分的な修正が可能であり、修正時
間の短縮や修正コストの低減が可能になるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
の要部構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
にかかる印刷版の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
にかかる印刷版材料の塗布方法を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
にかかる皮膜(塗布層)の断面形状を示す断面図である
【図5】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
の要部機能を説明するための機能ブロック図であり、
(a)は製版時の動作に対応する機能ブロック図、
(b)は版修正時の動作に対応する機能ブロック図であ
る。
【図6】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
の制御の手順(本発明の印刷版修正方法)を示すフロー
チャートである。
【図7】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
による製版方法を説明するための説明用模式図であり、
(a)〜(d)の順に製版手順を示している。
【図8】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
による版修正方法を説明するための説明用模式図であ
り、(a)〜(d)の順に修正手順を示している。。
【図9】本発明の第1実施形態としての機上製版印刷機
による版修正方法を説明するための説明用模式図であ
り、(a),(b)共にディスプレイの画面表示例を示
す図である。
【図10】本発明の第2実施形態としての機上製版印刷
機の要部構成を示す概略図である。
【図11】本発明の第2実施形態としての機上製版印刷
機の要部機能を説明するための機能ブロック図であり、
(a)は製版時の動作に対応する機能ブロック図、
(b)は版修正時の動作に対応する機能ブロック図であ
る。
【図12】本発明の第2実施形態としての機上製版印刷
機の制御の手順(本発明の印刷版修正方法)を示すフロ
ーチャートである。
【図13】本発明の第2実施形態としての機上製版印刷
機による製版方法を説明するための説明用模式図であ
り、(a)〜(d)の順に製版手順を示している。
【図14】本発明の第2実施形態としての機上製版印刷
機による版修正方法を説明するための説明用模式図であ
り、(a)〜(d)の順に修正手順を示している。
【図15】従来の一般的な印刷機の構成を示す概略図で
ある。
【図16】従来の機上製版印刷機にかかる印刷版材料の
塗布方法を示す模式図である。
【図17】従来の機上製版印刷機にかかる皮膜(塗布
層)の断面形状を示す断面図である。
【符号の説明】
1,40 機上製版印刷機 2 印刷用紙(印刷用ウェブ) 3 圧胴 4 ブランケット胴(転写手段) 5 版胴 6 インキローラ群(インキ付け手段) 7,41 印刷版 12,42 印刷版基体 13,43 塗布層(皮膜) 44 固着層 16 版材吐出ヘッド(皮膜形成手段,選択的付着手
段,版材吐出装置) 21 UV照射ヘッド(性状変換手段) 25 乾燥装置(硬化促進手段) 26 水銀ランプ(皮膜除去手段) 28 CCDカメラ(撮像手段) 29 ディスプレイ(表示手段) 29a 最小選択領域 29b 修正領域 30,60 コントローラ 31,61 製版制御部(像パターン形成制御手段) 32,62 修正制御部(像パターン修正制御手段) 35 修正領域選択装置(修正領域選択手段) 46 スプレーヘッド(皮膜形成手段) 50 レーザ照射ヘッド(性状変換手段) 55 クリーニングユニット(皮膜除去手段) 63 照合部(照合手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 1/00 B41F 33/14 G Fターム(参考) 2C250 EB39 EB41 EB43 FA03 FB11 2H084 AA14 AA30 AA34 AA38 AE05 AE06 AE07 BB13 BB16 CC05 2H095 AD07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷版を機上で作製する機上製版印刷機
    において、 印刷版基体と、 該印刷版基体の表面に水又はインキに対する特定の感応
    特性を有する皮膜を形成する皮膜形成手段と、 該皮膜の性状を選択的に変換する性状変換手段と、 作製すべき印刷版の像パターンデータに基づき該性状変
    換手段を制御して該皮膜の要部の性状を変換させ、該印
    刷版基体の表面にインキ受理部とインキ反発部とからな
    る像パターンを形成する像パターン形成制御手段と、 該印刷版基体の表面に形成された該像パターンにインキ
    付けを行なうインキ付け手段と、 該インキ付け手段によってインキ付けされた該像パター
    ンを印刷用ウェブに転写する転写手段と、 該像パターンの転写により該印刷用ウェブに現われる転
    写パターンに基づき該印刷版基体の表面に形成された該
    像パターンの修正領域を選択する修正領域選択手段と、 該印刷版基体の表面に該皮膜を形成する印刷版材料を選
    択的に付着させる選択的付着手段と、 該修正領域選択手段で選択された修正領域に対応する像
    パターンデータに基づき該選択的付着手段及び/又は該
    性状変換手段を制御して該修正領域内のインキ受理部及
    びインキ反発部の再形成を行なうことにより該像パター
    ンを修正する像パターン修正制御手段とを備えたことを
    特徴とする、機上製版印刷機。
  2. 【請求項2】 該選択的付着手段が該皮膜形成手段に兼
    用され、該印刷版基体の表面全体に一様に該印刷版材料
    を付着させることにより該皮膜を形成することを特徴と
    する、請求項1記載の機上製版印刷機。
  3. 【請求項3】 該選択的付着手段が、該印刷版基体に近
    接して配設され該印刷版基体の表面に向けて該印刷版材
    料の滴を一方向に吐出する版材吐出装置として構成され
    たことを特徴とする、請求項1又は2記載の機上製版印
    刷機。
  4. 【請求項4】 該版材吐出装置に複数の吐出ノズルが備
    えられ、上記複数の吐出ノズルはそれぞれ或いは所定の
    グループ毎に独立して該印刷版材料の滴を吐出できるよ
    うに構成されたことを特徴とする、請求項3記載の機上
    製版印刷機。
  5. 【請求項5】 該修正領域選択手段は、 該印刷用ウェブ上の該転写パターンを撮像する撮像手段
    と、 該撮像手段で得られた該転写パターンの撮像データを表
    示画面上に表示する表示手段と、 該表示画面上において任意の領域を選択して入力できる
    入力手段とを含み、 該表示画面上において選択され入力された領域を修正領
    域として選択することを特徴とする、請求項1〜4の何
    れかの項に記載の機上製版印刷機。
  6. 【請求項6】 該像パターン修正制御手段による該像パ
    ターンの修正が版胴の周面に備えられた該印刷版基体に
    対して行なわれることを特徴とする、請求項1〜5の何
    れかの項に記載の機上製版印刷機。
  7. 【請求項7】 該印刷版基体の表面から該皮膜を除去す
    る皮膜除去手段を備えたことを特徴とする、請求項1〜
    6の何れかの項に記載の機上製版印刷機。
  8. 【請求項8】 印刷版基体の表面に形成されたインキ受
    理部とインキ反発部とからなる像パターンを修正する印
    刷版修正装置であって、 該印刷版基体の表面に水又はインキに対する特定の感応
    特性を有する印刷版材料を選択的に付着させる選択的付
    着手段と、 該印刷版材料の性状を選択的に変換する性状変換手段
    と、 修正データが入力される修正データ入力手段と、 該修正データ入力手段に入力された修正データに基づき
    該選択的付着手段及び/又は該性状変換手段を制御して
    修正領域内のインキ受理部及びインキ反発部の再形成を
    行なうことにより該像パターンを修正する像パターン修
    正制御手段とを備えたことを特徴とする、印刷版修正装
    置。
  9. 【請求項9】 該選択的付着手段が、該印刷版基体に近
    接して配設され該印刷版材料の滴を該印刷版基体の表面
    に向けて一方向に吐出する版材吐出装置として構成され
    たことを特徴とする、請求項8記載の印刷版修正装置。
  10. 【請求項10】 該版材吐出装置に複数の吐出ノズルが
    備えられ、上記複数の吐出ノズルはそれぞれ或いは所定
    のグループ毎に独立して該印刷版材料の滴を吐出できる
    ように構成されたことを特徴とする、請求項9記載の印
    刷版修正装置。
  11. 【請求項11】 印刷版基体が印刷機の版胴の周面に備
    えられ、該印刷機上で該像パターンの修正を行なうこと
    を特徴とする、請求項8〜10の何れかの項に記載の印
    刷版修正装置。
  12. 【請求項12】 印刷版基体の表面に形成されたインキ
    受理部とインキ反発部とからなる像パターンを修正する
    方法であって、 該像パターンの修正領域を選択する修正領域選択工程
    と、 選択した修正領域に水又はインキに対する特定の感応特
    性を有する印刷版材料を付着させる版材付着工程と、 付着させた該印刷版材料の性状を選択的に変換する性状
    変換工程とを含み、 該修正領域内のインキ受理部及びインキ反発部の再形成
    を行なうことにより該像パターンを修正することを特徴
    とする、印刷版修正方法。
  13. 【請求項13】 該版材付着工程において、該印刷版基
    体の近傍から該印刷版基体の表面に向けて該印刷版材料
    の滴を一方向に吐出することにより該印刷版材料を該印
    刷版基体の表面に選択的に付着させることを特徴とす
    る、請求項12記載の印刷版修正方法。
  14. 【請求項14】 該性状変換工程において、作製される
    べき印刷版の像パターンデータに基づき、付着させた該
    印刷版材料の性状を選択的に変換することを特徴とす
    る、請求項12又は13記載の印刷版修正方法。
  15. 【請求項15】 該修正領域選択工程に先立ち、該印刷
    版基体の表面に形成された該像パターンにインキ付けを
    行い該像パターンを印刷用ウェブに転写する転写工程を
    備え、 該修正領域選択工程が、 該像パターンが転写されて該印刷用ウェブに現われる転
    写パターンを撮像する撮像工程と、 該撮像工程で得られた該転写パターンの撮像データを表
    示画面上に表示し、該表示画面上において作業者に修正
    すべき領域を選択させる工程とを含むことを特徴とす
    る、請求項12〜14の何れかの項に記載の印刷版修正
    方法。
  16. 【請求項16】 該印刷版基体が印刷機の版胴の周面に
    備えられ、該版胴を回転させながら該像パターンの修正
    を行なうことを特徴とする、請求項12〜15の何れか
    の項に記載の印刷版修正方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10217172A1 (de) * 2002-04-18 2003-10-30 Koenig & Bauer Ag Verfahren zum Behandeln von erneut bebilderbaren Druckformen oder Druckformzylindern in Druckmaschinen
JP2010064380A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Toppan Printing Co Ltd 印刷方法
JP2010064381A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Toppan Printing Co Ltd 印刷方法

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