JP2002059095A - 基板洗浄装置 - Google Patents

基板洗浄装置

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JP2002059095A
JP2002059095A JP2000248306A JP2000248306A JP2002059095A JP 2002059095 A JP2002059095 A JP 2002059095A JP 2000248306 A JP2000248306 A JP 2000248306A JP 2000248306 A JP2000248306 A JP 2000248306A JP 2002059095 A JP2002059095 A JP 2002059095A
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substrate
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cleaning
substrate cleaning
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Yusuke Muraoka
祐介 村岡
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Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の全面にわたって十分に汚染物質を除去
することができる基板洗浄装置を提供する。 【解決手段】 保持部20が複数の基板Wを洗浄槽10
中に保持した状態にて、洗浄液吐出ノズル15から洗浄
槽10に洗浄液を供給し、複数の基板Wを洗浄液中に浸
漬させる。この状態にて、保持部20を介して基板Wを
回転させつつ複数の導入部30からの超音波照射を行
う。複数の導入部30は基板Wの各主面と平行に対向配
置されているため、導入部30と基板Wの主面との間隔
は一定となる。そして、導入部30の長さは基板Wの径
以上であり、基板Wを導入部30と平行となるように回
転させることにより、基板Wの全面について均一な音圧
レベルにて超音波照射が行われることとなる。その結
果、基板Wの全面にわたって十分にパーティクル等の汚
染物質を除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互に略平行に積
層配列した複数の半導体基板、液晶表示装置用ガラス基
板の如きFPD(Flat Panel Displa
y)用基板、フォトマスク用ガラス基板および光ディス
ク用基板など(以下、単に「基板」と称する)を洗浄す
る基板洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記基板の製造工程において
は、基板の洗浄処理が不可欠である。基板の洗浄処理技
術の一つとして超音波を照射することによって洗浄効果
を高め、基板表面に付着した汚染物質を迅速に除去する
いわゆる超音波洗浄が知られている。基板の超音波洗浄
にも多くの手法が存在するが、複数の基板を一括して処
理するバッチ式の基板処理装置においては図8に示すよ
うな手法が一般的に採用されている。
【0003】図8は、従来の超音波洗浄を行う基板洗浄
装置を示す図である。洗浄槽101内には複数の基板W
が相互に略平行に積層配列(紙面と垂直方向に積層配
列)されて保持されている。また、洗浄槽101には洗
浄液吐出ノズル102から供給された洗浄液が貯留され
ている。従って、複数の基板Wは洗浄液中に浸漬される
こととなり、その洗浄液によって基板Wの表面洗浄処理
が行われる。なお、洗浄液としては、例えばSC−1
(アンモニア水と過酸化水素水と純水とを混合したも
の)等が用いられる。
【0004】このような洗浄液による表面洗浄処理中に
超音波照射を行うことにより、基板Wの表面に付着した
パーティクル等の汚染物質を迅速かつ確実に除去するこ
とができる。超音波照射を行うに際しては、洗浄槽10
1に直接超音波振動子を貼り付ける手法も存在するが、
石英製の洗浄槽101に与える衝撃が大きく、また洗浄
液を昇温したときの超音波振動子の耐温性に問題がある
ため、図8に示すような間接式の超音波照射が行われる
ことが多い。
【0005】すなわち、洗浄槽101の外側に外槽10
5を設け、洗浄槽101と外槽105との間に伝搬水を
供給して洗浄槽101を伝搬水に浸す。超音波振動子1
10は外槽105の底部に設置され、図外の高周波電源
と接続されている。その高周波電源からの電力供給を受
けて超音波振動子110は所定周波数の超音波を発振す
る。超音波振動子110から発振された超音波は外槽1
05内の伝搬水中を伝わり、さらに洗浄槽101を介し
てそれに貯留されている洗浄液中を伝搬し、基板Wの表
面に到達して汚染物質を除去する。
【0006】このようにすれば、伝搬水を介することに
より、石英製の洗浄槽101に与える衝撃を軽減できる
とともに、洗浄液を昇温しても超音波振動子110に熱
的負荷を与えることを防止できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
基板洗浄装置においては、以下のような問題が生じてい
た。図9は、超音波振動子110から発振された超音波
が基板Wに至るまでの過程を示す図である。また、図1
0は、超音波振動子110から基板Wに至るまでの超音
波の音圧変化を示す図である。なお、図9は、図8の装
置を基板Wの径方向(図8中の矢印AR8の方向)から
見た一部である。
【0008】超音波振動子110の表面位置P1から出
射された超音波は伝搬水によって微小に減衰されつつ洗
浄槽101の外面位置P2に至る。洗浄槽101の壁面
によってさらに減衰された超音波は洗浄槽101の内面
位置P3から洗浄液に伝搬され、やがて基板Wの下端位
置P4に到達する。その後、疎密波である超音波は基板
Wと平行に進行し、基板Wの上端位置P5に至る。ここ
で、超音波の音圧とは、その超音波が有するエネルギー
に比例するものであり、洗浄能力を示す指標である。す
なわち、音圧レベルが高いほど、超音波の洗浄能力が高
いことを意味する。
【0009】図10に示すように、超音波振動子110
の表面位置P1から出射された超音波は基板Wの下端位
置P4に到達するまでに洗浄槽101等によって若干減
衰され、その音圧レベルが低下する。そして、基板Wの
下端位置P4から上端位置P5に進行するまでの間にお
いても、超音波の音圧レベルが徐々に低下する。このと
きの音圧レベル低下の程度は、伝搬水中(位置P1から
位置P2)および基板Wに到達するまでの洗浄液中(位
置P3から位置P4)における音圧レベル低下の程度よ
りも大きい。これは、洗浄液中を伝搬することによって
超音波が自然に減衰することに加えて、超音波が仕事
(汚染物質除去処理)をしたり、泡の発生等によってそ
のエネルギーがより多く消費されることに起因してい
る。
【0010】ところで、図10において、一点鎖線で示
している音圧レベルL1は、基板Wに付着した汚染物質
を除去するのに必要な音圧レベルの下限値である。つま
り、超音波の音圧レベルがL1よりも小さくなると、基
板Wに付着したパーティクル等の汚染物質を除去できな
くなる。一方、図10において、二点鎖線で示している
音圧レベルL2は、基板Wを破壊しない音圧レベル、よ
り正確には基板Wに形成されている薄膜やフィン構造を
破壊しない音圧レベルの上限値である。つまり、超音波
の音圧レベルがL2よりも大きくなると、その超音波に
よって基板Wが破壊されることとなる。従って、基板W
に付着した汚染物質を適切に除去するためには、L1以
上L2以下の音圧レベルの超音波を付与する必要があ
る。
【0011】ところが、図10からも明らかなように、
図中実線にて示すような経過を辿る音圧レベルの超音波
を照射したときには、基板Wの下部(下端位置P4近
傍)では良好に汚染物質が除去されるものの、基板Wの
上部(上端位置P5近傍)においてはパーティクル等の
汚染物質が十分に除去されずに残留することとなる。ま
た、基板Wを保持する基板ガイドによるさらなる音圧レ
ベルの低下や、音圧自体の分布の問題もあり、汚染物質
の除去が不十分になる要因もある。
【0012】一方、図中点線にて示すような経過を辿る
音圧レベルの超音波を照射したときには、パーティクル
等の汚染物質は十分に除去できるものの、基板Wの下部
において薄膜やフィン構造の破壊が生じることとなる。
【0013】すなわち、従来においては、基板Wの表面
に沿って超音波が進行する間にその音圧レベルが低下す
ることに起因して、基板Wの全面についてフィン構造等
を破壊することなくパーティクル等の汚染物質を十分に
除去することができないという問題が生じていたのであ
る。このような問題は、当然基板Wの径が大きくなるほ
ど顕著になり、近年の300mm基板を洗浄する場合に
は重要な課題の一つとなる。なお、従来においては、基
板Wを破壊することは論外であるため、図10の実線に
て示すような超音波照射を行っていた。このため、基板
Wの上部では十分な洗浄を行うことができていなかっ
た。
【0014】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、基板の全面にわたって十分に汚染物質を除去す
ることができる基板洗浄装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、相互に略平行に積層配列した複
数の基板を洗浄する基板洗浄装置であって、洗浄液を貯
留する洗浄槽と、前記洗浄槽中に複数の基板を保持して
洗浄液中に浸漬させる保持手段と、それぞれが前記複数
の基板の各主面と略平行に対向配置された複数の棒部材
と、前記複数の棒部材のそれぞれの一方側端部に付設さ
れ、前記複数の棒部材のそれぞれに対して超音波振動を
付与する複数の超音波振動子と、前記複数の基板と前記
複数の棒部材とを相対的に平行移動させる移動手段と、
を備えている。
【0016】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
に係る基板洗浄装置において、前記複数の棒部材のそれ
ぞれの長さを、前記複数の基板のそれぞれのサイズ以上
とし、前記移動手段に、前記複数の棒部材のそれぞれを
前記複数の基板に対して平行移動させる棒部材移動手段
を含ませている。
【0017】また、請求項3の発明は、請求項1の発明
に係る基板洗浄装置において、前記複数の棒部材のそれ
ぞれの長さを、前記複数の基板のそれぞれのサイズの半
分以上とし、前記移動手段に、前記複数の基板のそれぞ
れを回転させる回転手段を含ませている。
【0018】また、請求項4の発明は、請求項3の発明
に係る基板洗浄装置において、前記複数の棒部材のそれ
ぞれをその長手方向に沿って、少なくとも前記複数の棒
部材のそれぞれに発生する定在波の半波長以上前後移動
させる棒部材駆動手段をさらに備えている。
【0019】また、請求項5の発明は、請求項1から請
求項4のいずれかの発明に係る基板洗浄装置において、
前記複数の基板を等間隔にて配列しており、前記複数の
棒部材のそれぞれを、前記複数の基板の各主面から前記
間隔の半分よりも短い距離離間して配置している。
【0020】また、請求項6の発明は、請求項1から請
求項5のいずれかの発明に係る基板洗浄装置において、
前記棒部材の材質を石英、高密度カーボンまたはセラミ
ックスのいずれかとしている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明に係る基板洗浄装置の一例
を示す図である。この基板洗浄装置1は、相互に略平行
に積層配列された複数の基板W(ロット)に対して超音
波洗浄を行うバッチ式の洗浄装置であって、洗浄液を貯
留する洗浄槽10と、複数の基板Wを保持するための保
持部20と、複数の導入部30と、複数のピエゾ素子4
0とを備えている。
【0023】洗浄槽10は例えば既述したSC−1等の
洗浄液を貯留し、その洗浄液中に複数の基板Wを浸漬す
ることによって洗浄処理を進行させる処理槽である。洗
浄槽10には、外周表面に複数の吐出孔を有する洗浄液
吐出ノズル15から洗浄液が供給される。また、洗浄液
吐出ノズル15からの供給によって洗浄槽10の上端か
ら溢れ出た洗浄液は回収部18により回収される。
【0024】保持部20は、3本の保持棒20a、20
b、20cによって構成されている。図2は、保持棒2
0aを示す図である。保持棒20aは、その周方向に沿
って円環状に形成された凹部および凸部を長手方向に沿
って交互に繰り返し配設している。保持棒20aにおい
て凹部は等間隔にて配列されている。なお、凸部も等間
隔にて配列されており、その配列間隔は凹部の配列間隔
と同じである。保持棒20aに設けられた複数の凹部の
それぞれに異なる基板Wの端縁部が当接することによ
り、複数の基板Wの相互接触が防止される。
【0025】また、保持棒20aは回転軸25を介して
モータ27と接続されている。モータ27の回転動作に
連動して、保持棒20aも回転されることとなる。
【0026】図2は保持棒20aについて示したもので
あるが、他の保持棒20b、20cについても全く同様
の構成とされ、これらは保持棒20aと平行に配置され
ている。3本の保持棒20a、20b、20cのそれぞ
れの凹部に複数の基板Wの各端縁部がはまり込むことに
よって、複数の基板Wが相互に略平行に等間隔にて積層
配列されるとともに、起立姿勢にて洗浄槽10中に保持
され、洗浄液中に浸漬されることとなる。そして、複数
の基板Wの配列間隔は、保持棒20a等の凹部の配列間
隔と同じである。
【0027】また、3本の保持棒20a、20b、20
cをモータ27により回転させることによって、保持部
20に保持されている複数の基板Wを起立姿勢のまま洗
浄液中にて回転させることができる。このときには、複
数の基板Wのそれぞれが常に後述の導入部30と平行と
なるように回転される。
【0028】図3は、複数の導入部30および複数のピ
エゾ素子40を示す斜視図である。各導入部30は、断
面が矩形形状の棒部材、すなわち長尺の直方体形状の部
材であり、その長さは基板Wの径以上である。なお、導
入部30の棒部材は、円形形状でもよい。導入部30の
材質は石英、高密度カーボン(密度1.8g/cm3
上)またはセラミックスのいずれかとされている。複数
の導入部30のそれぞれの一方側端部には異なるピエゾ
素子40が付設されている。複数のピエゾ素子40のそ
れぞれは、電気配線によって高周波電源45と接続され
ている。ピエゾ素子40は圧電素子の一種であり、本実
施形態においては高周波電源45からの電力供給を受け
て超音波を発振する超音波振動子として機能する。そし
て、基板洗浄装置1は、図3に示す如き複数の導入部3
0を洗浄槽10内に保持されている複数の基板Wに対し
て特定の位置関係を有するように配置している。
【0029】図4は、複数の導入部30の配置状態を示
す図である。なお、図4は図1の矢印AR1の方向から
見た導入部30の配置状態である。上述したように、複
数の基板Wは保持部20によって相互に略平行に等間隔
にて積層配列されて保持されている。また、複数の導入
部30のそれぞれは断面矩形形状を有する棒部材であ
る。そして、複数の導入部30は、それぞれが複数の基
板Wの各主面と平行に対向配置されているのである。従
って、少なくとも隣接する基板Wの間には必ず導入部3
0が挿入されることとなる。なお、ここで基板Wの主面
とはパターン形成がなされてフィン構造等を有する側の
面、いわゆるデバイス面を意味する。
【0030】図4に示す如き導入部30の配置状態は、
駆動部50がピストン52および連結部材51を介して
複数のピエゾ素子40および導入部30を支持すること
により実現される。より具体的には、複数のピエゾ素子
40および複数の導入部30は連結部材51に連結さ
れ、その連結部材51はピストン52の先端に固設され
ている。駆動部50は、いわゆるアクチュエータであ
り、ピストン52の位置を規定することによって図4に
示す如き導入部30の配置状態を実現する。
【0031】また、駆動部50は、ピストン52を駆動
することによって、複数の導入部30のそれぞれをその
長手方向(図1中矢印AR2にて示す方向)に沿って前
後移動させることができる。このときの複数の導入部3
0の移動距離は、駆動部50によるピストン52の駆動
距離によって定まり、任意の値に設定することができ
る。なお、複数の導入部30を移動させる手段として
は、アクチュエータを用いた駆動部50に限定されず、
その他の公知の機構、例えば送りねじ機構等を用いるも
のが適用可能である。
【0032】また、本実施形態においては、保持部20
が保持手段に、モータ27が回転手段に、駆動部50が
棒部材駆動手段にそれぞれ相当する。
【0033】次に、上記構成を有する基板洗浄装置1に
おける洗浄処理内容について説明する。保持部20が複
数の基板Wを洗浄槽10中に保持した状態にて、洗浄液
吐出ノズル15から洗浄槽10に洗浄液を供給し、複数
の基板Wを洗浄液中に浸漬させる。洗浄槽10から溢れ
出た洗浄液は回収部18に流れ込んで回収される。そし
て、複数の基板Wが洗浄液中に浸漬された状態にて、モ
ータ27によって基板Wを回転させつつ複数の導入部3
0からの超音波照射を行っている。
【0034】図5は、導入部30から基板Wに向けて超
音波照射を行う様子を示す図である。上述の如く、複数
の導入部30のそれぞれは異なるピエゾ素子40に着接
され、各ピエゾ素子40は高周波電源45と電気的に接
続されている。各ピエゾ素子40の固有振動数は導入部
30の共振周波数と一致するように選択されており、例
えば750kHz程度のものを用いる。高周波電源45
から電力供給を受けることによって各ピエゾ素子40は
その固有振動数である例えば750kHz程度の超音波
を発振し、複数の導入部30のそれぞれに対してその長
手方向に沿って超音波振動を付与する。すなわち、ピエ
ゾ素子40は導入部30に図5中矢印AR5にて示すよ
うな向きに超音波振動を伝達する。その超音波振動の周
波数(ピエゾ素子40の固有振動数)は導入部30の共
振周波数と一致しているため、導入部30に共振が発生
し、その結果導入部30から基板Wに向けて図中矢印A
R6にて示すような向きに超音波が照射される。
【0035】このときに、導入部30は基板Wの主面と
平行に対向配置されているため、導入部30と基板Wの
主面との間隔は一定となり、基板Wの主面上の領域のう
ち導入部30と対向する部分については均一な音圧レベ
ルにて超音波照射が行われる。より正確には、洗浄液に
よる超音波の減衰が基板W上の位置にかかわらず一定と
なり、既述した図10において横軸と平行な音圧レベル
分布の超音波照射が行われることとなる。なお、導入部
30から照射される超音波の音圧レベルは図10のL1
以上L2以下としておく必要がある。
【0036】そして、導入部30の長さは基板Wの径以
上であり、基板Wを導入部30と平行となるように回転
させることにより、基板Wの全面について均一な音圧レ
ベルにて超音波照射が行われることとなる。その結果、
基板Wの全面にわたって十分にパーティクル等の汚染物
質を除去することができるのである。なお、このように
基板Wを回転させる場合には、各導入部30の長さを少
なくとも基板Wの半径以上としておけば基板Wの全面に
ついて均一な音圧レベルにて超音波照射を行うことがで
きる。もっとも、各導入部30の長さを基板Wの径以上
とした方が洗浄時間をより短くすることができる。
【0037】但し、導入部30が共振したときに、導入
部30に図5中点線にて示す如き定在波が発生する場合
がある。このような定在波が存在すると、特に定在波の
節の部分については超音波の音圧レベルが低くなってお
り、均一な音圧レベルにて超音波照射を行うことができ
なくなる。このため、本実施形態においては、駆動部5
0が複数の導入部30のそれぞれをその長手方向に沿っ
て、少なくとも上記定在波の半波長以上前後移動させて
いる。これにより、定在波に起因した照射ムラを防止す
ることができ、基板Wの全面にわたって十分に汚染物質
を除去することができる。
【0038】また、本実施形態においては、図6に示す
ように、複数の導入部30のそれぞれを、基板Wの配列
間隔AP1の半分よりも短い距離だけ複数の基板Wの各
主面MSから離間して配置している。図6は、図1の矢
印AR3の方向から見た導入部30の配置状態である。
また、図中一点鎖線にて示しているのは隣接する基板W
間の中心線である。このように基板Wの配列間隔AP1
の半分よりも短い距離だけ基板Wの主面MSから離間し
て導入部30を配置することにより、すなわち隣接する
基板W間の中心よりも基板Wの主面MSに近づけて導入
部30を配置することにより、基板Wの全面洗浄に必要
なエネルギーを少なくすることができる。なお、主面M
Sとは既述したようにデバイス面を意味する。
【0039】また、本実施形態では、導入部30の材質
を石英、高密度カーボンまたはセラミックスのいずれか
としている。これらはいずれも耐食性を有する素材であ
り、洗浄槽10にて使用する洗浄液が活性な液体であっ
ても、導入部30の腐食を防止することができる。
【0040】さらに、本実施形態においては、複数の導
入部30のそれぞれの形状を断面矩形形状としている。
このため、各導入部30からの超音波照射の指向性を良
好なものとすることができる。
【0041】以上のような超音波洗浄処理が終了した
後、駆動部50が各導入部30を待避位置まで後退さ
せ、洗浄槽10から複数の基板Wが一括して取り出され
る。なお、待避位置とは、複数の基板Wを取り出す際に
各導入部30と干渉しないような位置のことである。
【0042】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、この発明は上記の例に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、複数の基板Wを回転
させることによって基板Wの全面について均一な音圧レ
ベルの超音波照射を行うようにしていたが、複数の基板
Wを固定するとともに、各導入部30を移動させること
によって基板Wの全面に超音波照射を行うようにしても
良い。
【0043】図7は、本発明に係る基板洗浄装置の他の
例を示す図である。この基板洗浄装置2が上記の基板洗
浄装置1と異なるのは、複数の基板Wが保持部21によ
って固定的に保持されるとともに、各導入部30が移動
部60によって図7中XZ平面内にて自在に移動可能と
されている点である。残余の構成、例えば洗浄槽10等
については上記の基板洗浄装置1と同じである。
【0044】基板洗浄装置2においては、モータ27に
相当する回転手段が設けられておらず、3本の保持棒2
1a、21b、21cが回転することはない。3本の保
持棒21a、21b、21cのそれぞれには基板Wの外
縁部がはまり込んで基板Wを起立姿勢にて保持する複数
の保持溝が所定間隔に配列して設けられている。従っ
て、保持部21によって複数の基板Wが相互に略平行に
等間隔にて積層配列されるとともに、起立姿勢にて洗浄
槽10中に固定的に保持され、洗浄液中に浸漬されるこ
ととなる。
【0045】移動部60は、その内部に図示を省略する
X方向移動機構とZ方向移動機構とを備えている。これ
らX方向移動機構およびZ方向移動機構としては、ボー
ルネジを用いた送りねじ機構やプーリとベルトとを用い
たベルト搬送機構等の周知の機構を採用することができ
る。移動部60は、これらX方向移動機構およびZ方向
移動機構によって連結部材61をXZ平面内にて自在に
移動させることができる。そして、連結部材61には複
数のピエゾ素子40および複数の導入部30が連結され
ている。このような構成によって、移動部60は複数の
導入部30をXZ平面内にて自在に移動させることがで
きる。なお、複数の導入部30の配置状態は上記の基板
洗浄装置1と同じである。すなわち、複数の導入部30
は、それぞれが複数の基板Wの各主面と平行に対向配置
される。
【0046】図7の基板洗浄装置2において超音波洗浄
処理を行うときには、上記と同様に導入部30を共振さ
せて超音波を照射させるとともに、導入部30の先端が
図7中点線にて示す軌跡TR1を辿るように移動部60
が導入部30を基板Wに対して平行に移動させる。これ
により、基板Wの全面について均一な音圧レベルにて超
音波照射が行われ、その結果、基板Wの全面にわたって
十分にパーティクル等の汚染物質を除去することができ
る。
【0047】なお、基板洗浄装置2においては、基板W
を回転させないため、複数の導入部30のそれぞれの長
さを基板Wの径以上としておく必要がある。また、基板
洗浄装置2においては、移動部60が棒部材移動手段に
相当する。また、移動部60は導入部30を所定の支点
を中心に回動させるものであっても良い。
【0048】このように、本発明に係る基板洗浄装置
は、複数の導入部30または複数の基板Wのいずれか一
方を平行移動させることによって、換言すれば複数の基
板Wと複数の導入部30とを相対的に平行移動させるこ
とによって基板Wの全面について均一な音圧レベルにて
超音波照射を行うものであれば良い。これにより、基板
Wの全面にわたって十分にパーティクル等の汚染物質を
除去することができる。但し、そのような相対平行移動
によって導入部30の基板Wに対する相対的移動軌跡が
基板Wの全面を覆うようにしておく必要がある。導入部
30の基板Wに対する相対的移動軌跡とは、相対移動に
よって導入部30が対向通過する基板Wの全領域のこと
である。
【0049】また、上記実施形態においては、各ピエゾ
素子40の固有振動数を750kHzとしていたが、こ
れに限定されるものではなく、ピエゾ素子40の固有振
動数は任意のものとすることができる。もっとも、導入
部30の共振を得るべく、ピエゾ素子40の固有振動数
は導入部30の共振周波数と一致するようにしておく必
要がある。
【0050】また、上記実施形態においては、導入部3
0の形状を直方体形状としていたが、これを他の形状、
例えば円筒形状としても良い。また、ピエゾ素子40の
振動をより効率良く伝達すべく、導入部30のうちのピ
エゾ素子40との着接部分近傍のみの断面積を大きくす
るようにしても良い。但し、基板Wの全面について均一
な音圧レベルにて超音波照射を行うためには、導入部3
0のうちの少なくとも基板Wと対向する部分については
基板Wと平行となるようにしておく。
【0051】また、上記実施形態においては、複数の基
板Wを洗浄液中に浸漬して洗浄処理を行ういわゆるディ
ップ式の装置を例として説明したが、本発明に係る技術
は空気中の複数の基板Wに洗浄液を吹き付けて洗浄処理
を行ういわゆるスプレイ式の洗浄装置にも適用すること
ができる。
【0052】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、複数の棒部材を複数の基板の各主面と略平行
に対向配置し、複数の超音波振動子を当該複数の棒部材
のそれぞれの一方側端部に付設してそれら複数の棒部材
のそれぞれに対して超音波振動を付与するとともに、複
数の基板と複数の棒部材とを相対的に平行移動させるた
め、複数の基板の全面について均一な音圧レベルにて超
音波照射が行われ、基板の全面にわたって十分に汚染物
質を除去することができる。
【0053】また、請求項2の発明によれば、複数の棒
部材のそれぞれの長さが複数の基板のそれぞれのサイズ
以上であり、複数の棒部材のそれぞれを複数の基板に対
して平行移動させるため、請求項1の発明による効果を
より確実に得ることができる。
【0054】また、請求項3の発明によれば、複数の棒
部材のそれぞれの長さが複数の基板のそれぞれのサイズ
の半分以上であり、複数の基板のそれぞれを回転させる
ため、請求項1の発明による効果をより確実に得ること
ができる。
【0055】また、請求項4の発明によれば、複数の棒
部材のそれぞれをその長手方向に沿って、少なくとも複
数の棒部材のそれぞれに発生する定在波の半波長以上前
後移動させるため、定在波に起因した超音波の照射ムラ
を防止することができ、基板の全面にわたって十分かつ
確実に汚染物質を除去することができる。
【0056】また、請求項5の発明によれば、複数の基
板は等間隔にて配列され、複数の棒部材のそれぞれは、
複数の基板の各主面からその間隔の半分よりも短い距離
離間して配置されているため、より少ないエネルギーに
て基板の全面にわたって十分に汚染物質を除去すること
ができる。
【0057】また、請求項6の発明によれば、棒部材の
材質を石英、高密度カーボンまたはセラミックスのいず
れかとしているため、洗浄液が活性なものであっても棒
部材の腐食を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板洗浄装置の一例を示す図であ
る。
【図2】図1の保持棒を示す図である。
【図3】図1の複数の導入部および複数のピエゾ素子を
示す斜視図である。
【図4】図1の複数の導入部の配置状態を示す図であ
る。
【図5】導入部から基板に向けて超音波照射を行う様子
を示す図である。
【図6】図1の複数の導入部の配置状態を示す図であ
る。
【図7】本発明に係る基板洗浄装置の他の例を示す図で
ある。
【図8】従来の超音波洗浄を行う基板洗浄装置を示す図
である。
【図9】図8の従来装置において超音波振動子から発振
された超音波が基板に至るまでの過程を示す図である。
【図10】図8の従来装置において超音波振動子から基
板に至るまでの超音波の音圧変化を示す図である。
【符号の説明】
10 洗浄槽 20、21 保持部 27 モータ 30 導入部 40 ピエゾ素子 50 駆動部 60 移動部 W 基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に略平行に積層配列した複数の基板
    を洗浄する基板洗浄装置であって、 洗浄液を貯留する洗浄槽と、 前記洗浄槽中に複数の基板を保持して洗浄液中に浸漬さ
    せる保持手段と、 それぞれが前記複数の基板の各主面と略平行に対向配置
    された複数の棒部材と、 前記複数の棒部材のそれぞれの一方側端部に付設され、
    前記複数の棒部材のそれぞれに対して超音波振動を付与
    する複数の超音波振動子と、 前記複数の基板と前記複数の棒部材とを相対的に平行移
    動させる移動手段と、を備えることを特徴とする基板洗
    浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板洗浄装置において、 前記複数の棒部材のそれぞれの長さは、前記複数の基板
    のそれぞれのサイズ以上であり、 前記移動手段は、前記複数の棒部材のそれぞれを前記複
    数の基板に対して平行移動させる棒部材移動手段を含む
    ことを特徴とする基板洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の基板洗浄装置において、 前記複数の棒部材のそれぞれの長さは、前記複数の基板
    のそれぞれのサイズの半分以上であり、 前記移動手段は、前記複数の基板のそれぞれを回転させ
    る回転手段を含むことを特徴とする基板洗浄装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の基板洗浄装置において、 前記複数の棒部材のそれぞれをその長手方向に沿って、
    少なくとも前記複数の棒部材のそれぞれに発生する定在
    波の半波長以上前後移動させる棒部材駆動手段をさらに
    備えることを特徴とする基板洗浄装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の基板洗浄装置において、 前記複数の基板は等間隔にて配列されており、 前記複数の棒部材のそれぞれは、前記複数の基板の各主
    面から前記間隔の半分よりも短い距離離間して配置され
    ていることを特徴とする基板洗浄装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の基板洗浄装置において、 前記棒部材の材質を石英、高密度カーボンまたはセラミ
    ックスのいずれかとすることを特徴とする基板洗浄装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112009000361T5 (de) 2008-02-28 2011-03-31 Shin-Etsu Handotai Co. Ltd. Ultraschall-Reinigungsvorrichtung und Ultraschall-Reinigungsverfahren
KR101079324B1 (ko) 2004-12-29 2011-11-04 주식회사 엘지실트론 초음파 세정 장치

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DE112009000361B4 (de) 2008-02-28 2017-12-14 Shin-Etsu Handotai Co. Ltd. Ultraschall-Reinigungsvorrichtung und Ultraschall-Reinigungsverfahren

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