JP2002058027A - 画像符号化装置および方法、画像復号装置および方法、ならびに画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 符号化対象の画像データを複数の階層の画像
データに分割し、分割した複数の階層の画像データの中
の所定の階層の画像データをイントラピクチャとして符
号化する場合に、この所定の階層の画像データの符号化
効率を向上させることが可能な画像符号化装置および方
法、画像復号装置および方法、ならびに画像処理装置を
提供する。 【解決手段】 分割回路１０１から出力された高位階層
画像データＹ２をイントラピクチャとして符号化する場
合、制御回路１１０は、スイッチ１０８、１０９を切り
換え、高位階層画像データＹ２を画像データ置換回路１
０４に供給させる。画像データ置換回路１０４は、高位
階層画像データＹ２を置換用の画像データと置換し、こ
の置換用の画像データを符号化回路１０３に供給する。
符号化回路１０３は、置換用の画像データを含む高位階
層画像データに関して符号化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像データの圧縮
符号化を行う画像符号化装置および方法、圧縮符号化し
た画像データの復号を行う画像復号装置および方法、な
らびに画像符号化装置および画像復号装置を備えた画像
処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像データを圧縮符号化するため
の画像符号化方式として、ＭＰＥＧ（Moving Picture E
xperts Group）規格において採用されている双方向予測
符号化方式がある。この双方向予測符号化方式では、フ
レーム内符号化、フレーム間順方向予測符号化、および
双方向予測符号化の３つのタイプの符号化が行われてお
り、これらの符号化に対応して、Ｉ（Intra ；イント
ラ）ピクチャ、Ｐ（Predictive）ピクチャ、およびＢ
（Bidirectionally predictive）ピクチャの３種類の画
像タイプがそれぞれ規定されている。なお、Ｐピクチャ
およびＢピクチャは、ノンイントラ（Non-intra ）ピク
チャまたはインター（Inter ）ピクチャとも呼ばれてい
る。

【０００３】符号化対象の画像データをイントラピクチ
ャとして符号化する場合には、例えば同一フレーム（ま
たはフィールド）内でその画像データに関して符号化が
行われる。一方、符号化対象の画像データをノンイント
ラピクチャとして符号化する場合には、過去のフレーム
や未来のフレームを参照して得られる差分画像データに
関して符号化が行われる。

【０００４】また、例えば画像の品質を段階的に向上さ
せるための符号化方式として、階層符号化方式がある。
この階層符号化方式では、符号化対象の画像データが複
数の階層の画像データに分割され、分割された各階層の
画像データに関して符号化が行われている。ここで、各
階層の画像データとは、例えば、異なる周波数成分ごと
に分けられた画像データのことである。

【０００５】図８はこのような階層符号化方式の画像符
号化装置の構成を示すものである。この画像符号化装置
は、分割回路１７０と、符号化回路１７１、１７２とを
備えている。分割回路１７０は、符号化対象の画像デー
タとしての入力画像データＸＸを複数（ここでは２つ）
の階層の画像データ（基本階層画像データＸ１および高
位階層画像データＸ２）に分割するためのものである。
符号化回路１７１は、分割回路１７０から出力された基
本階層画像データＸ１を符号化するためのものである。
符号化回路１７２は、分割回路１７０から出力された高
位階層画像データＸ２を符号化するためのものである。
符号化回路１７１、１７２は、後述するように、互いに
同一の構成を有しており、同様に動作するようになって
いる。

【０００６】分割回路１７０は、画像処理回路１７０ａ
と、減算回路１７０ｂとを含んでいる。画像処理回路１
７０ａは、入力画像データＸＸから、基本的な特徴を有
する画像データである基本階層画像データＸ１を抽出す
るためのものである。減算回路１７０ｂは、入力画像デ
ータＸＸから基本階層画像データＸ１を減じるためのも
のである。ここで、基本階層画像データとは、通常の画
像として見ることができるような画像データであり、例
えば、画像の空間周波数に関していえば、低い周波数成
分を有する画像データのことである。また、高位階層画
像データとは、例えば高画質の画像を得るための画像デ
ータのことであり、高い周波数成分を有する画像データ
のことである。入力画像データＸＸを空間周波数に関し
て分割する場合、画像処理回路１７０ａは、例えばＬＰ
Ｆ（Low Pass Filter ）回路によって構成される。

【０００７】入力画像データＸＸは、分割回路１７０内
の画像処理回路１７０ａおよび減算回路１７０ｂにそれ
ぞれ供給されるようになっている。画像処理回路１７０
ａは、入力画像データＸＸから基本階層画像データＸ１
を抽出し、抽出した基本階層画像データＸ１を、符号化
回路１７１および減算回路１７０ｂにそれぞれ出力する
ようになっている。

【０００８】減算回路１７０ｂは、入力画像データＸＸ
から、画像処理回路１７０ａから出力された基本階層画
像データＸ１を減じ、その減算結果である差分画像デー
タを高位階層画像データＸ２として符号化回路１７２に
出力するようになっている。

【０００９】図９は図８に示した符号化回路１７１、１
７２の構成を示すものである。符号化回路１７１、１７
２は、入力される符号化対象の画像データが異なってお
り、基本階層画像データＸ１または高位階層画像データ
Ｘ２であるという点を除いて、上述したように、互いに
同一の構成を有しており、同様に動作するようになって
いる。

【００１０】図９に示した符号化回路は、前処理回路１
５１と、減算回路１５２と、ＤＣＴ（Discrete Cosine
Transform ；離散コサイン変換）回路１５３と、量子化
回路１５４とを含んでいる。前処理回路１５１は、例え
ばラスタースキャン形式の画像データを所定の符号化処
理の順序に並び換え、並び換えた画像データごとにブロ
ックスキャン形式に変換して複数のマクロブロックの画
像データ（以下、ブロックデータと呼ぶ）を得るための
ものである。減算回路１５２は、前処理回路１５１から
出力される画像データ（ブロックデータ）から例えば後
述する予測画像データを減じるためのものである。ＤＣ
Ｔ回路１５３は、画像データを周波数成分に変換するた
めのものであり、減算回路１５１から出力される減算結
果に関してＤＣＴを行うことによりＤＣＴ係数を取得す
るためのものである。量子化回路１５４は、ＤＣＴ回路
１５３から出力されるＤＣＴ係数を所定の量子化値に基
づいて量子化するためのものである。

【００１１】また、この符号化回路は、逆量子化回路１
５８と、逆ＤＣＴ回路１５９と、加算回路１６０と、フ
レームメモリ１６１とを含んでいる。逆量子化回路１５
８は、量子化回路１５４の出力データを逆量子化するた
めのものである。逆ＤＣＴ回路１５９は、逆量子化回路
１５８の出力データ（復元されたＤＣＴ係数）に関して
逆ＤＣＴを行うためのものである。加算回路１６０は、
逆ＤＣＴ回路１５９の出力データ（画像データ）と予測
画像データとを加算するためのものである。フレームメ
モリ１６１は、加算回路１６０の加算結果を参照画像デ
ータとして記憶するためのものである。

【００１２】さらに、この符号化回路は、動き補償回路
１６２と、動きベクトル検出回路１６３と、スイッチ１
６４と、判定回路１６６とを含んでいる。動きベクトル
検出回路１６３は、前処理回路１５１から出力された画
像データと、フレームメモリ１６１に記憶されている参
照画像データとに基づいて、動きベクトルを検出するた
めのものである。動き補償回路１６２は、動きベクトル
検出回路１６３によって検出された動きベクトルに基づ
いて、フレームメモリ１６１に記憶されている参照画像
データに関して動き補償を行い、動き補償のための参照
画像データを予測画像データとして発生するためのもの
である。

【００１３】制御回路１６６は、前処理回路１５１から
出力された画像データをイントラピクチャとして符号化
するかどうかを決定し、この決定結果に応じてスイッチ
１６４を切り換えるためのものである。

【００１４】前処理回路１５１から出力された画像デー
タをイントラピクチャとして符号化すると制御回路１６
６が決定した場合、スイッチ１６４は、制御回路１６６
から出力される切り換え信号に応じて、データ「０」が
減算回路１５２および加算回路１６０にそれぞれ出力さ
れるように切り換えられるようになっている。また、前
処理回路１５１から出力された画像データをノンイント
ラピクチャとして符号化すると制御回路１６６が決定し
た場合、スイッチ１６４は、制御回路１６６から出力さ
れる切り換え信号に応じて、動き補償回路１６２におい
て発生した予測画像データが減算回路１５２および加算
回路１６０にそれぞれ出力されるように切り換えられる
ようになっている。

【００１５】これにより、減算回路１５２から出力され
る減算結果は、画像データをイントラピクチャとして符
号化する場合には、その画像データそのものである。ま
た、その減算結果は、画像データをノンイントラピクチ
ャとして符号化する場合には、予測画像データを用いる
ことにより得られる差分画像データである。

【００１６】また、この符号化回路は、可変長符号化回
路１５５と、多重化回路１５６と、バッファ１５７と、
レート制御回路１６５とを含んでいる。可変長符号化回
路１５５は、量子化回路１５４の出力データに関して可
変長符号化を行うためのものである。多重化回路１５６
は、可変長符号化回路１５５から出力された符号化デー
タ（ＤＣＴ係数、量子化回路１５４の量子化値、および
ピクチャタイプなど）や動きベクトルなどを多重化する
ためのものである。バッファ１５７は、多重化回路２５
６の出力データを一旦保持し、所定のビットレートでス
トリームとして出力するためのものである。レート制御
回路１６５は、バッファ１５７におけるデータ占有状態
を監視し、そのデータ占有状態に応じて量子化回路１５
４の量子化値を制御するためのものである。

【００１７】以上のように構成されている階層符号化方
式の画像符号化装置において、符号化回路１７１、１７
２に入力される画像データをイントラピクチャとして符
号化する場合に、このような画像データに関して例えば
動き補償は行われていなかった。これは、画像データを
ノンイントラピクチャとして符号化する場合とイントラ
ピクチャとして符号化する場合とでその画像の性質が大
きく異なっているからである。そのため、データ成分が
少ない差分画像データを符号化するノンイントラピクチ
ャの場合と異なり、イントラピクチャの場合には、入力
された画像データそのものを符号化していた。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、符号化回路
１７１、１７２では、入力される画像データ（基本階層
画像データおよび高位階層画像データ）に関してはそれ
ぞれ区別して符号化が行われていなかった。しかし、高
位階層画像データは入力される画像データと基本階層画
像データとの差を示す差分画像データであるため、画像
の性質に関していえば、イントラピクチャの高位階層画
像データはノンイントラピクチャの高位階層画像データ
と非常に良く似ている。従って、例えば動き補償によっ
て差分画像データを取得することなく、高位階層画像デ
ータをイントラピクチャとして符号化しようとすると、
高位階層画像データではそのデータ成分が基本階層画像
データと比較して少ないにもかかわらず、高位階層画像
データの符号量が多くなってしまい、その符号化効率が
低下してしまうという問題があった。

【００１９】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、符号化対象の画像データを複数
の階層の画像データに分割し、分割した複数の階層の画
像データの中の所定の階層の画像データをイントラピク
チャとして符号化する場合に、この所定の階層の画像デ
ータの符号化効率を向上させることが可能な画像符号化
装置および方法、画像復号装置および方法、ならびに画
像処理装置を提供することにある。

【００２０】

【課題を解決するための手段】本発明による画像符号化
装置は、符号化対象の画像データを複数の階層の画像デ
ータに分割する分割手段と、この分割手段によって分割
された複数の階層の画像データの中の所定の階層の画像
データをイントラピクチャとして符号化する場合、この
所定の階層の画像データを調整する調整手段と、この調
整手段によって調整された所定の階層の画像データを含
む複数の階層の画像データを符号化する符号化手段とを
備えている。

【００２１】また、本発明による画像符号化方法は、符
号化対象の画像データを複数の階層の画像データに分割
するステップと、この符号化対象の画像データから分割
された複数の階層の画像データの中の所定の階層の画像
データをイントラピクチャとして符号化する場合、この
所定の階層の画像データを調整する調整ステップと、こ
の調整ステップにおいて調整された所定の階層の画像デ
ータを含む複数の階層の画像データを符号化するステッ
プとを含んでいる。

【００２２】本発明による画像復号装置は、符号化デー
タから、イントラピクチャとして調整して符号化するこ
とにより得られた所定の符号化データが削除されている
場合、この符号化データに付加用データを付加する付加
手段と、この付加手段によって付加された付加用データ
を含む符号化データを復号する復号手段とを備えてい
る。

【００２３】また、本発明による画像復号方法は、符号
化データから、イントラピクチャとして調整して符号化
することにより得られた所定の符号化データが削除され
ている場合、符号化データに付加用データを付加する付
加ステップと、この付加ステップにおいて付加された付
加用データを含む符号化データを復号するステップとを
含んでいる。

【００２４】本発明による画像処理装置は、符号化対象
の画像データを複数の階層の画像データに分割し、分割
した複数の階層の画像データの中の所定の階層の画像デ
ータをイントラピクチャとして符号化する場合にはこの
所定の階層の画像データを調整し、調整した所定の階層
の画像データを含む複数の階層の画像データを符号化す
る符号化手段と、この符号化手段によって符号化された
複数の階層の画像データを復号する復号手段とを備えて
いる。

【００２５】本発明による画像符号化装置または画像符
号化方法では、符号化対象の画像データが複数の階層の
画像データに分割され、分割された複数の階層の画像デ
ータの中の所定の階層の画像データをイントラピクチャ
として符号化する場合、この所定の階層の画像データが
調整される。そして、調整されたこの所定の階層の画像
データを含む複数の階層の画像データが符号化される。

【００２６】本発明による画像復号装置または画像復号
方法では、符号化データから、イントラピクチャとして
調整して符号化することにより得られた所定の符号化デ
ータが削除されている場合、符号化データに付加用デー
タが付加され、付加された付加用データを含む符号化デ
ータが復号される。

【００２７】本発明による画像処理装置では、符号化対
象の画像データが複数の階層の画像データに分割され、
分割された複数の階層の画像データの中の所定の階層の
画像データをイントラピクチャとして符号化する場合に
はこの所定の階層の画像データが調整され、調整された
所定の階層の画像データを含む複数の階層の画像データ
が符号化される。そして、符号化された複数の階層の画
像データが復号される。

【００２８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。

【００２９】（第１の実施の形態）図１は本実施の形態
に係る階層符号化方式の画像符号化装置の構成を示し、
図２は本実施の形態に係る階層符号化方式の画像復号装
置の構成を示したものである。なお、本実施の形態に係
る画像符号化方法および画像復号方法は、本実施の形態
に係る画像符号化装置および画像復号装置によって具現
化されるので、以下、併せて説明する。

【００３０】本実施の形態の画像処理装置は、図１に示
した画像符号化装置と、図２に示した画像復号装置とに
よって構成される。

【００３１】まず、図１に示した画像符号化装置につい
て説明する。この画像符号化装置は、分割回路１０１
と、符号化回路１０２、１０３と、画像データ置換回路
１０４と、スイッチ１０８、１０９と、制御回路１１０
とを備えている。

【００３２】制御回路１１０は、スイッチ１０８、１０
９の切り換えを制御するようになっている。また、制御
回路１１０は、符号化回路１０３に入力される画像デー
タをイントラピクチャとして符号化するかどうかを決定
するようになっている。

【００３３】分割回路１０１は、画像処理回路１０１ａ
と、減算回路１０１ｂとを含み、符号化対象の画像デー
タとしての入力画像データＹＹを複数（ここでは２つ）
の階層の画像データ（基本階層画像データＹ１および高
位階層画像データＹ２）に分割するようになっている。
この入力画像データＹＹを空間周波数に関して分割する
場合、画像処理回路１０１ａは、例えばＬＰＦ回路によ
って構成される。

【００３４】入力画像データＹＹは、分割回路１０１内
の画像処理回路１０１ａおよび減算回路１０１ｂにそれ
ぞれ供給されるようになっている。画像処理回路１０１
ａは、入力画像データＹＹから、基本的な特徴を有する
画像データである基本階層画像データＹ１を抽出し、抽
出した基本階層画像データＹ１を符号化回路１０２およ
び減算回路１０１ｂにそれぞれ出力するようになってい
る。

【００３５】減算回路１０１ｂは、入力画像データＹＹ
から、画像処理回路１０１ａから出力された基本階層画
像データＹ１を減じ、この減算結果である差分画像デー
タを高位階層画像データＹ２として得るようになってい
る。

【００３６】画像データ置換回路１０４は、置換用の画
像データを予め記憶するメモリ１０４ａを含んでいる。
画像データ置換回路１０４は、分割回路１０１の減算回
路１０１ｂからイントラピクチャとして符号化する高位
階層画像データＹ２が供給された場合には、この高位階
層画像データＹ２をメモリ１０４ａに記憶されている置
換用の画像データに置換するようになっている。メモリ
１０４ａに記憶されている置換用の画像データは、高位
階層画像データをイントラピクチャとして符号化する場
合にその符号量が最小となるような画像データであり、
例えば、直流のデータ成分のみを有する画像データであ
る。この置換用の画像データとして、例えば、分割回路
１０１内の減算回路１０１ｂにおけるオフセット値を示
すデータ、または高位階層画像データＹ２の平均値（高
位階層画像データの全画素の平均値）を示すデータを用
いるようにしてもよい。ここで、画像データ置換回路１
０４が本発明の「所定の階層の画像データを調整する調
整手段」の一具体例に対応している。

【００３７】分割回路１０１に入力される入力画像デー
タＹＹに基づいて、高位階層画像データＹ２をイントラ
ピクチャとして符号化すると制御回路１１０が決定した
場合、スイッチ１０８、１０９は、制御回路１１０から
出力される切り換え信号に応じて、高位階層画像データ
Ｙ２が画像データ置換回路１０４に供給されるととも
に、画像データ置換回路１０４の出力データが符号化回
路１０３に供給されるように切り換えられるようになっ
ている。また、分割回路１０１に入力される入力画像デ
ータＹＹに基づいて、高位階層画像データＹ２をノンイ
ントラピクチャとして符号化すると制御回路１１０が決
定した場合、スイッチ１０８、１０９は、制御回路１１
０から出力される切り換え信号に応じて、画像データ置
換回路１０４を介することなく高位階層画像データＹ２
が符号化回路１０３に供給されるように切り換えられる
ようになっている。

【００３８】符号化回路１０２は、分割回路１０１の画
像処理回路１０１ａから出力される基本階層画像データ
Ｙ１を符号化するようになっている。符号化回路１０３
は、スイッチ１０８、１０９の切り換えにより、分割回
路１０１の減算回路１０１ｂから出力された高位階層画
像データＹ２、または画像データ置換回路１０４により
置換された置換用の画像データを符号化するようになっ
ている。符号化回路１０２、１０３は、それぞれ符号化
回路１７１、１７２と同様に構成されており、同様に動
作するようになっている。

【００３９】次に、以上のように構成されている画像符
号化装置の作用について説明する。

【００４０】図３は図１に示した画像符号化装置による
符号化処理を示すフローチャートである。符号化対象の
画像データである入力画像データＹＹが分割回路１０１
に入力されると、ステップＤ１において、分割回路１０
１は、入力画像データＸＸを基本階層画像データＹ１と
高位階層画像データＹ２とに分割する。すなわち、入力
画像データＹＹが分割回路１０１の画像処理回路１０１
ａおよび減算回路１０１ｂにそれぞれ供給されると、画
像処理回路１０１ａは、入力画像データＹＹから基本階
層画像データＹ１を抽出し、抽出した基本階層画像デー
タＹ１を符号化回路１０２および減算回路１０１ｂにそ
れぞれ出力する。減算回路１０１ｂは、入力画像データ
ＹＹから、画像処理回路１０１ａから出力された基本階
層画像データＹ１を減じ、この減算結果である差分画像
データを高位階層画像データＹ２として取得する。

【００４１】画像処理回路１０１ａから出力された基本
階層画像データＹ１をイントラピクチャとして符号化す
ると制御回路１１０が決定した場合、ステップＤ２にお
いて、符号化回路１０２は、この基本階層画像データＹ
１に関して符号化を行う。一方、画像処理回路１０１ａ
から出力された基本階層画像データＹ１をノンイントラ
ピクチャとして符号化すると制御回路１１０が決定した
場合、符号化回路１０２は、この基本階層画像データＹ
１を用いることにより得られる差分画像データを符号化
する。

【００４２】ステップＤ３において、制御回路１１０
は、減算回路１０１ｂによって得られた高位階層画像デ
ータＹ２をイントラピクチャとして符号化するかどうか
を決定する。この高位階層画像データＹ２をイントラピ
クチャとして符号化しない（高位階層画像データＹ２を
ノンイントラピクチャとして符号化する）と決定した場
合、制御回路１１０は、画像データ置換回路１０４を介
することなく、高位階層画像データＹ２が減算回路１０
１ｂから符号化回路１０３に供給されるように、スイッ
チ１０８、１０９を切り換える。そして、ステップＤ６
において、符号化回路１０３は、この高位階層画像デー
タＹ２を用いて得られる差分画像データを符号化する。

【００４３】一方、ステップＤ３において、減算回路１
０１ｂによって得られた高位階層画像データＹ２をイン
トラピクチャとして符号化すると決定した場合、制御回
路１１０は、この高位階層画像データＹ２が減算回路１
０１ｂから画像データ置換回路１０４に供給されるとと
もに、画像データ置換回路１０４の出力データが符号化
回路１０３に供給されるようにスイッチ１０８、１０９
を切り換える。

【００４４】ステップＤ４において、画像データ置換回
路１０４は、スイッチ１０８を通して減算回路１０１ｂ
から供給された高位階層画像データＹ２を、メモリ１０
４ａに記憶されている置換用の画像データと置換する。
そして、画像データ置換回路１０４は、この置換用の画
像データをスイッチ１０９を通して符号化回路１０３に
供給する。

【００４５】ステップＤ５において、符号化回路１０３
は、画像データ置換回路１０４から供給された置換用の
画像データに関して符号化を行う。

【００４６】以上のようにして、符号化回路１０２、１
０３においてそれぞれ符号化された画像データは、所定
のビットレートでストリームとして出力される。

【００４７】次に、以上のようにして符号化された画像
データを復号する画像復号装置について説明する。

【００４８】図２に示した画像復号装置は、復号回路１
０５、１０６と、加算回路１０７とを備えている。復号
回路１０５は、符号化された基本階層画像データＹ１に
関するストリームを復号するようになっている。復号回
路１０６は、符号化された高位階層画像データＹ２に関
するストリームを復号するようになっている。復号回路
１０５、１０６は、それぞれ同様に構成され、同様に動
作するようになっている。

【００４９】加算回路１０７は、復号回路１０５によっ
て復号された基本階層画像データＹ１と、復号回路１０
６によって復号された高位階層画像データＹ２とを加算
し、この加算結果を入力画像データＹＹとして復元する
ようになっている。

【００５０】次に、以上のように構成されている画像復
号装置の作用について説明する。

【００５１】図４は図２に示した画像復号装置による復
号処理を示すフローチャートである。符号化されている
基本階層画像データＹ１に関するストリームが供給され
ると、ステップＣ１において、復号回路１０５は、この
ストリームを復号して基本階層画像データを復元する。

【００５２】符号化されている高位階層画像データＹ２
に関するストリームが供給されると、ステップＣ２にお
いて、復号回路１０６は、このストリームを復号して高
位階層画像データを復元する。そして、復号回路１０６
は、復元した高位階層画像データを加算回路１０７に出
力する。

【００５３】ステップＣ３において、加算回路１０７
は、復号回路１０５から出力された基本階層画像データ
と復号回路１０６から出力された高位階層画像データと
を加算し、この加算結果を入力画像データとして復元す
る。

【００５４】以上のように、本実施の形態では、階層符
号化方式において符号化対象の画像データから分割され
た複数の階層の画像データの中で、イントラピクチャと
して符号化する高位階層画像データのみを置換用の画像
データに置換し、この置換用の画像データを含む高位階
層画像データに関して符号化を行っている。従って、高
位階層画像データの符号量を削減してその符号化効率を
向上でき、これにより、入力画像データ全体の符号化効
率を向上させることが可能となる。

【００５５】（第２の実施の形態）図５は本実施の形態
に係る画像符号化装置の構成を示し、図６は本実施の形
態に係る画像復号装置の構成を示したものである。本実
施の形態の画像符号化装置は、符号化対象の画像データ
から分割された複数の階層の画像データの中で、イント
ラピクチャとして符号化する高位階層画像データのみを
置換用の画像データに置換し、この置換用の画像データ
を含む高位階層画像データに関して符号化を行った後、
その符号化データの中で置換用の画像データの符号化デ
ータのみを削除するようにしている。また、本実施の形
態の画像復号装置は、イントラピクチャである符号化デ
ータに対して付加用の画像データを付加するようにして
いる。その他に関しては、第１の実施の形態の場合と同
様に構成され、同様に動作するようになっている。

【００５６】なお、本実施の形態に係る画像符号化方法
および画像復号方法は、本実施の形態に係る画像符号化
装置および画像復号装置によって具現化されるので、以
下、併せて説明する。ここで、第１の実施の形態の場合
と同一の構成要素には同一の符号を付しており、ここで
は、その詳細な説明を省略する。

【００５７】本実施の形態の画像処理装置は、図５に示
した画像符号化装置と、図６に示した画像復号装置とに
よって構成される。まず、本実施の形態の画像符号化装
置について説明する。図５に示した画像符号化装置は、
図１に示した画像符号化装置と比較して、画像データ削
除回路１１１をさらに備えている。また、この画像符号
化装置には、制御回路１１０の代わりに、画像データ削
除回路１１１の動作も制御する制御回路１１２が設けら
れている。

【００５８】画像データ削除回路１１１は、符号化回路
１０３によって符号化された高位階層画像データの中
で、イントラピクチャとして符号化された画像データ
（置換用の画像データ）のみを削除するようになってい
る。ここで、画像データ削除回路１１１が本発明の「所
定の階層の画像データを調整する調整手段」の一具体例
に対応している。

【００５９】以上のように構成されている画像符号化装
置において、符号化回路１０２は、第１の実施の形態の
場合と同様にして、基本階層画像データＹ１に関して符
号化を行い、その符号化データをストリームとして出力
する。

【００６０】一方、符号化回路１０３は、第１の実施の
形態の場合と同様にして、置換用の画像データを含む高
位階層画像データに関して符号化を行い、その符号化デ
ータを画像データ削除回路１１１に出力する。制御回路
１１２は、符号化回路１０３から画像データ削除回路１
１１に出力された符号化データがイントラピクチャとし
て符号化されたデータであるかどうかを判断する。そし
て、その符号化データがイントラピクチャとして符号化
されたデータであると判断した場合、制御回路１１２
は、その符号化データの削除を指示する削除信号を画像
データ削除回路１１１に出力する。

【００６１】制御回路１１２から出力された削除信号に
応じて、画像データ削除回路１１１は、符号化回路１０
３から出力された符号化データの中でイントラピクチャ
として符号化されたデータ（置換用の画像データの符号
化データ）のみを削除する。もちろん、画像データ削除
回路１１１は、ノンイントラピクチャとして符号化され
た画像データに関しては削除しない。そして、画像デー
タ削除回路１１１は、削除した置換用の画像データの符
号化データ以外の符号化データ（ノンイントラピクチャ
とした画像データの符号化データ）をストリームとして
出力する。この場合、画像データ削除回路１１１は、削
除した置換用の画像データの符号化データの配列位置に
関する削除位置情報もストリームとして出力する。

【００６２】次に、以上のようにして符号化された画像
データを復号する画像復号装置について説明する。図６
に示した画像復号装置は、図２に示した画像復号装置と
比較して、画像データ付加回路１２２をさらに備えてい
る。

【００６３】画像データ付加回路１２２は、付加用の画
像データ（符号化形式のデータ）を予め記憶するメモリ
１２２ａを含んでいる。符号化された高位階層画像デー
タに関するストリームが供給されると、画像データ付加
回路１２２は、そのストリームに含まれる削除位置情報
を検出するようになっている。そして、画像データ付加
回路１２２は、検出した削除位置情報に基づいて、その
ストリームの所定の配列位置に、メモリ１２２ａに予め
記憶されている付加用の画像データを付加するようにな
っている。

【００６４】以上のように構成されている画像復号装置
において、復号回路１０５は、第１の実施の形態の場合
と同様にして、基本階層画像データの符号化データに関
して復号を行う。

【００６５】一方、高位階層画像データの符号化データ
に関するストリームが画像データ付加回路１２２に供給
されると、画像データ付加回路１２２は、そのストリー
ムに含まれる削除位置情報を検出する。そして、画像デ
ータ付加回路１２２は、検出した削除位置情報に基づい
て、メモリ１２２ａに記憶されている付加用の画像デー
タを、そのストリームの所定の配列位置に付加して復号
回路１０６に出力する。復号回路１０６は、画像データ
付加回路１２２から出力された、付加用の画像データが
付加されている高位階層画像データの符号化データに関
して復号を行う。

【００６６】以上のように、本実施の形態では、階層符
号化方式において符号化対象の画像データから分割され
た複数の階層の画像データの中で、イントラピクチャと
して符号化する高位階層画像データのみを置換用の画像
データに置換し、この置換用の画像データを含む高位階
層画像データに関して符号化を行った後、イントラピク
チャとして符号化した画像データ（置換用の画像デー
タ）のみを削除して出力している。従って、高位階層画
像データの符号化データの伝送量を削減してその伝送効
率を向上させることができる。また、高位階層画像デー
タの符号化データを復号する際には、その符号化データ
に付加用の画像データを付加しているので、再現性のよ
い高位階層画像データを得ることができる。

【００６７】（第３の実施の形態）図７は本実施の形態
に係る画像符号化装置の構成を示したものである。本実
施の形態の画像符号化装置は、符号化対象の画像データ
から分割された複数の階層の画像データの中で、イント
ラピクチャとして符号化する高位階層画像データのみに
関して所定のデータ成分を除去するようになっている。
その他に関しては、第１の実施の形態の場合と同様に構
成されており、同様に動作するようになっている。ここ
で、本実施の形態では、符号化対象の画像データを基本
階層画像データと高位階層画像データとに分割し、基本
階層画像データを低い周波数のデータ成分を有する画像
データであるとし、高位階層画像データを基本階層画像
データのデータ成分以外の高い周波数のデータ成分を有
する画像データであるとしている。

【００６８】なお、本実施の形態に係る画像符号化方法
は、本実施の形態に係る画像符号化装置によって具現化
されるので、以下、併せて説明する。ここで、第１の実
施の形態の場合と同一の構成要素には同一の符号を付し
ており、ここでは、その詳細な説明を省略する。

【００６９】本実施の形態の画像処理装置は、図７に示
した画像符号化装置と、図２に示した画像復号装置とに
よって構成される。図７に示した画像符号化装置では、
図１に示した画像符号化装置と比較して、画像データ置
換回路１０４の代わりにデータ成分除去回路１３０が設
けられ、スイッチ１０８、１０９の代わりにスイッチ１
３１、１３２が設けられ、制御回路１１０の代わりに制
御回路１３４が設けられている。制御回路１３４は、デ
ータ成分除去回路１３０およびスイッチ１３１、１３２
の動作を制御するためのものである。

【００７０】分割回路１０１に入力される入力画像デー
タＹＹに基づいて、高位階層画像データＹ２をイントラ
ピクチャとして符号化すると制御回路１３４が決定した
場合、スイッチ１３１、１３２は、制御回路１３４から
出力される切り換え信号に応じて、減算回路１０１ｂか
ら出力された高位階層画像データＹ２がデータ成分除去
回路１３０に供給されるとともに、データ成分除去回路
１３０の出力データが符号化回路１０３に供給されるよ
うに切り換えられるようになっている。また、分割回路
１０１に入力される入力画像データＹＹに基づいて、高
位階層画像データＹ２をノンイントラピクチャして符号
化すると制御回路１３４が決定した場合、スイッチ１３
１、１３２は、制御回路１３４から出力される切り換え
信号に応じて、データ成分除去回路１３０を介すること
なく、減算回路１０１ｂから出力された高位階層画像デ
ータＹ２が符号化回路１０３に供給されるように切り換
えられるようになっている。

【００７１】データ成分除去回路１３０は、例えばフィ
ルタ回路（バンドパスフィルタ、ローパスフィルタ）に
よって構成されている。減算回路１０１ｂからイントラ
ピクチャとして符号化する高位階層画像データＹ２が供
給された場合、データ成分除去回路１３０は、この高位
階層画像データＹ２から例えば交流のデータ成分を除去
し、直流のデータ成分のみを有する高位階層画像データ
を出力するようになっている。ここで、データ成分除去
回路１３０が本発明の「所定の階層の画像データを調整
する調整手段」の一具体例に対応している。

【００７２】以上のように構成されている画像符号化装
置において、符号化回路１０２は、第１の実施の形態の
場合と同様にして、基本階層画像データＹ１に関して符
号化を行い、その符号化データをストリームとして出力
する。

【００７３】制御回路１３４は、減算回路１０１ｂによ
って得られた高位階層画像データＹ２をイントラピクチ
ャとして符号化するかどうかを決定する。この高位階層
画像データＹ２をイントラピクチャとして符号化しない
（高位階層画像データＹ２をノンイントラピクチャとし
て符号化する）と決定した場合、制御回路１３４は、デ
ータ成分除去回路１３０を介することなく、この高位階
層画像データＹ２が減算回路１０１ｂから符号化回路１
０３に供給されるように、スイッチ１３１、１３２を切
り換える。符号化回路１０３は、この高位階層画像デー
タＹ２を用いて得られる差分画像データを符号化する。

【００７４】一方、減算回路１０１ｂによって得られた
高位階層画像データＹ２をノンイントラピクチャとして
符号化すると決定した場合、制御回路１３４は、この高
位階層画像データＹ２が減算回路１０１ｂからデータ成
分除去回路１３０に供給されるとともに、データ成分除
去回路１３０の出力データが符号化回路１０３に供給さ
れるように、スイッチ１３１、１３２を切り換える。

【００７５】ここで、データ成分除去回路１３０は、こ
の高位階層画像データＹ２から例えば交流のデータ成分
を除去することにより直流のデータ成分を有する高位階
層画像データを取得し、取得したこの高位階層画像デー
タを符号化回路１０３に出力する。

【００７６】符号化回路１０３は、スイッチ１３２を通
して、データ成分除去回路１３０から供給された直流の
データ成分を有する高位階層画像データに関して符号化
を行い、その符号化データをストリームとして出力す
る。

【００７７】また、本実施の形態の画像復号装置は、図
２に示した画像復号装置と同様に構成され、同様に動作
して、基本階層画像データおよび高位階層画像データの
符号化データに関してそれぞれ復号を行う。

【００７８】以上のように、本実施の形態では、階層符
号化方式において符号化対象の画像データから分割され
た複数の階層の画像データの中で、イントラピクチャと
して符号化する高位階層画像データのみについて交流の
データ成分を除去し、これにより得られた直流のデータ
成分を有する高位階層画像データを含む高位階層画像デ
ータに関して符号化を行っている。従って、例えば置換
用の画像データを予め記憶させておく手間を省くことが
できる。

【００７９】本実施の形態では、符号化回路１０３によ
って符号化された画像データを削除する画像データ削除
回路（画像データ削除回路１１１に対応するもの）をさ
らに設けるようにしてもよい。

【００８０】以上、本発明のいくつかの実施の形態につ
いて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定され
ることなく、種々の変形が可能である。

【００８１】例えば、本発明では、高位階層画像データ
を符号化する符号化回路の入力側に画像データ置換回路
やデータ成分除去回路を設け、その出力側に画像データ
削除回路を設けているが、例えば、この符号化回路の内
部に画像データ置換回路、データ成分除去回路、または
画像データ削除回路を設けるようにしてもよい。

【００８２】また、本発明では、符号化対象の画像デー
タを異なる周波数成分ごとに分けた階層の画像データに
関して符号化を行っているが、例えば、色成分ごとに分
けた階層の画像データに関して符号化を行うようにして
もよい。

【００８３】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１から５の
いずれか１項に記載の画像符号化装置、または請求項６
に記載の画像符号化方法によれば、符号化対象の画像デ
ータが複数の階層の画像データに分割され、分割された
複数の階層の画像データの中の所定の階層の画像データ
をイントラピクチャとして符号化する場合、この所定の
階層の画像データを調整し、調整した所定の階層の画像
データを含む複数の階層の画像データを符号化するよう
にしたので、画像データの符号化効率を向上させること
ができるという効果を奏する。

【００８４】また、請求項７に記載の画像復号装置また
は請求項８に記載の画像復号方法によれば、符号化デー
タから、イントラピクチャとして調整して符号化するこ
とにより得られた所定の符号化データが削除されている
場合、符号化データに付加用データを付加し、付加した
付加用データを含む符号化データを復号するようにした
ので、この符号化データから再現性のよい画像データを
得ることができるという効果を奏する。

【００８５】また、請求項９に記載の画像処理装置によ
れば、符号化対象の画像データを複数の階層の画像デー
タに分割し、分割した複数の階層の画像データの中の所
定の階層の画像データをイントラピクチャとして符号化
する場合にはこの所定の階層の画像データを調整し、調
整した所定の階層の画像データを含む複数の階層の画像
データを符号化するとともに、符号化された複数の階層
の画像データを復号するようにしたので、画像データの
符号化効率を向上させることができるとともに、再現性
のよい画像データを得ることができるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係る階層符号化方
式の画像符号化装置の構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の第１の実施の形態に係る階層符号化方
式の画像復号装置の構成を示すブロック図である。

【図３】図１に示した画像符号化装置による符号化処理
を示すフローチャートである。

【図４】図２に示した画像復号装置による復号処理を示
すフローチャートである。

【図５】本発明の第２の実施の形態に係る画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。

【図６】本発明の第２の実施の形態に係る画像復号装置
の構成を示すブロック図である。

【図７】本発明の第３の実施の形態に係る画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。

【図８】従来の階層符号化方式の画像符号化装置の構成
を示すブロック図である。

【図９】図８に示した符号化回路の構成を示すブロック
図である。

【符号の説明】

１０１…分割回路、１０１ａ…画像処理回路、１０１ｂ
…減算回路、１０２，１０３…符号化回路、１０４…画
像データ置換回路、１０４ａ，１２２ａ…メモリ、１０
５，１０６…復号回路、１０７…加算回路、１０８，１
０９，１３１，１３２…スイッチ、１１０，１１２，１
３４…制御回路、１１１…画像データ削除回路、１２２
…画像データ付加回路、１３０…データ成分除去回路。

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 符号化対象の画像データを複数の階層の
   画像データに分割する分割手段と、 前記分割手段によって分割された複数の階層の画像デー
   タの中の所定の階層の画像データをイントラピクチャと
   して符号化する場合、前記所定の階層の画像データを調
   整する調整手段と、 前記調整手段によって調整された所定の階層の画像デー
   タを含む前記複数の階層の画像データを符号化する符号
   化手段とを備えたことを特徴とする画像符号化装置。
2. 【請求項２】 前記調整手段は、前記所定の階層の画像
   データを置換用の画像データに置換する置換手段を含む
   ことを特徴とする請求項１記載の画像符号化装置。
3. 【請求項３】 前記調整手段は、前記所定の階層の画像
   データから所定のデータ成分を除去する除去手段を含む
   ことを特徴とする請求項１記載の画像符号化装置。
4. 【請求項４】 さらに、 前記符号化手段によって符号化された前記複数の階層の
   画像データの中で前記符号化された所定の階層の画像デ
   ータを削除する削除手段を備えたことを特徴とする請求
   項１記載の画像符号化装置。
5. 【請求項５】 前記複数の階層の画像データは、基本階
   層画像データと、前記符号化対象の画像データから前記
   基本階層画像データを減じて得られる高位階層画像デー
   タとを含み、前記所定の階層の画像データは前記高位階
   層画像データであることを特徴とする請求項１記載の画
   像符号化装置。
6. 【請求項６】 符号化対象の画像データを複数の階層の
   画像データに分割するステップと、 前記符号化対象の画像データから分割された複数の階層
   の画像データの中の所定の階層の画像データをイントラ
   ピクチャとして符号化する場合、前記所定の階層の画像
   データを調整する調整ステップと、 前記調整ステップにおいて調整された所定の階層の画像
   データを含む前記複数の階層の画像データを符号化する
   ステップとを含むことを特徴とする画像符号化方法。
7. 【請求項７】 符号化対象の画像データを複数の階層の
   画像データに分割して符号化することにより得られた符
   号化データを復号する装置であって、 前記符号化データから、イントラピクチャとして調整し
   て符号化することにより得られた所定の符号化データが
   削除されている場合、前記符号化データに付加用データ
   を付加する付加手段と、 前記付加手段によって付加された付加用データを含む前
   記符号化データを復号する復号手段とを備えたことを特
   徴とする画像復号装置。
8. 【請求項８】 符号化対象の画像データを複数の階層の
   画像データに分割して符号化することにより得られた符
   号化データを復号する方法であって、 前記符号化データから、イントラピクチャとして調整し
   て符号化することにより得られた所定の符号化データが
   削除されている場合、前記符号化データに付加用データ
   を付加する付加ステップと、 前記付加ステップにおいて付加された付加用データを含
   む前記符号化データを復号するステップとを含むことを
   特徴とする画像復号方法。
9. 【請求項９】 符号化対象の画像データを複数の階層の
   画像データに分割し、分割した複数の階層の画像データ
   の中の所定の階層の画像データをイントラピクチャとし
   て符号化する場合には前記所定の階層の画像データを調
   整し、調整した所定の階層の画像データを含む前記複数
   の階層の画像データを符号化する符号化手段と、 前記符号化手段によって符号化された複数の階層の画像
   データを復号する復号手段とを備えたことを特徴とする
   画像処理装置。