JP2002057491A - 電磁波シールド板 - Google Patents

電磁波シールド板

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JP2002057491A
JP2002057491A JP2000243320A JP2000243320A JP2002057491A JP 2002057491 A JP2002057491 A JP 2002057491A JP 2000243320 A JP2000243320 A JP 2000243320A JP 2000243320 A JP2000243320 A JP 2000243320A JP 2002057491 A JP2002057491 A JP 2002057491A
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film
electromagnetic wave
wave shielding
shield
shield function
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JP2000243320A
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Tetsuya Takeuchi
哲也 竹内
Hideyuki Sato
秀之 佐藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性を損なうことなく、優れた電磁波シール
ド性を有する電磁波シールド板を提供する。 【解決手段】導電膜3と酸化物膜2とからなる2枚1組
のシールド機能膜4を、2枚1組で備えた電磁波シール
ド板であって、上記2枚のシールド機能膜4が空気層1
を介して対設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波の透過を少
なくすることができる電磁波シールド板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器、通信機器、家電製品等
のエレクトロニクス機器が数多く開発されており、さら
に、それらに無線技術が採用されるようになったことに
伴い、様々な電磁波問題が生じている。具体的には、外
部に電磁波が漏れることによって、情報漏洩が生じた
り、放射する電磁波によって周囲のエレクトロニクス機
器が誤動作等の電磁波障害を引き起こすといった問題が
生じている。
【0003】この問題を解決するため、例えば、プラズ
マディスプレイの表示面や建物窓のガラス表面におい
て、金網のような導電性メッシュや、樹脂製透明フィル
ムの片面に金属膜を備えた導電性透明フィルムを設置す
ることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性
メッシュを使用した場合、網目による光の干渉(モアレ
干渉)により画質が劣化するといった問題や、網目によ
り斜め方向から可視光線が通りづらくなるため、視野角
が狭くなるといった問題がある。
【0005】他方、透明フィルムの片面に金属膜を備え
た導電性透明フィルムの場合、金属膜の厚みを厚くする
ことにより、電磁波シールド性を良くすることができる
が、透明性が損なわれるため、電磁波シールド性と高透
明性の両立が困難となる。なお、家庭環境内において、
例えばプラズマディスプレイ等から発生する漏洩電磁波
は、VCCI(Voluntary Control Council for Interfe
rence by informationtechnology equipment)のクラス
Bの基準を満たす必要があるが、上記導電性透明フィル
ムを使用することによりこの基準を満たすものは、いま
だに得られていない。
【0006】さらに、プラズマディスプレイ用前面板と
して利用される場合には、VCCI・クラスBの基準を
満たす以外にも、透明性、高画質性等が求められてお
り、先に述べたような導電性メッシュや導電性透明フィ
ルムでは、これらすべての要求性能を充分満足できなか
った。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、透明性を損なうことなく、優れた電磁波シール
ド性を有する電磁波シールド板の提供をその目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の電磁波シールド板は、導電膜と酸化物膜と
からなるシールド機能膜を、2枚1組で備えた電磁波シ
ールド板であって、上記2枚のシールド機能膜が空気層
を介して対設されているという構成をとる。
【0009】すなわち、本発明者らは、前記課題の解決
のために一連の研究を重ねた。その研究の過程で、2つ
の導電膜を、間隙を空けて配置すると、同じ2つの導電
膜を直接重ねたときに比べて、透明性に差を生じずに電
磁波シールド性を良くすることができるとの知見を得
た。そして、上記知見にもとづき研究を重ねた結果、上
記2つの導電膜の間隙を占める物質が、電磁波シールド
性能向上効果に影響を与えるのであり、それが空気のと
き、最も電磁波シールド性能が向上することを突き止め
た。本発明者らは、このような結果にもとづき、さらに
研究を重ねた結果、導電膜と酸化物膜とからなるシール
ド機能膜を、2枚、空気層を介して対設すると、透明性
をそれ程損なうことなく、より電磁波シールド性を向上
させ得ることを見出し、本発明に到達した。
【0010】特に、上記空気層を介して対面する2枚の
シールド機能膜の少なくとも一方が透明支持層を備えて
いる場合、得られる電磁波シールド板が自己保形性に富
むようになるという利点がある。
【0011】また、電磁波シールド板自体の少なくとも
片面において、端面近傍のシールド機能膜の導電膜が部
分的に露呈しアース用電極部に形成されている場合、そ
の部分からアースをとることができるようになり、導電
膜に帯電した電荷を円滑に逃がすことができるという利
点がある。
【0012】さらに、電磁波シールド板自体の少なくと
も片面において、シールド機能膜の一面に反射防止膜が
形成されている場合、光の干渉作用により、光の反射を
防止して視認性を向上することができるという利点があ
る。
【0013】また、上記電磁波シールド板がプラズマデ
ィスプレイの前面板として用いられる場合、透明性、電
磁波シールド性、高画質性等の、プラズマディスプレイ
に求められるすべての機能を充分満足するものとして、
好適に利用できるという利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0015】本発明の電磁波シールド板は、例えば、図
1に示すように、導電膜3と酸化物膜2とからなる2枚
1組のシールド機能膜4を備えており、2枚のシールド
機能膜4の間に、空隙部(スペーサ7の厚みDの空隙を
もつ)を備えた枠体からなるスペーサ7が介装されてい
る。すなわち、上記スペーサ7を、2枚のシールド機能
膜4の間に介在させることにより、スペーサ7の上下の
開口部が2枚のシールド機能膜4によって塞がれ、この
空隙部が、空気層1となる。上記シールド機能膜4は、
透明シート5の片面全体に形成されており、透明シート
5の周縁部をスペーサ7の上下の開口縁部に貼着するこ
とにより固定されている。また、上記シールド機能膜4
の表面は、それぞれ反射防止フィルム6で被覆されてい
る。
【0016】なお、上記図1において、場合によって透
明フィルム上にシールド機能膜4を形成し、その透明フ
ィルムを透明シート5上に貼り付けてもよい。また、反
射防止フィルム6を省略してもよい。
【0017】上記シールド機能膜4を構成する導電膜3
は、主として電磁波シールド性を発揮する膜であって、
各種の金属を蒸着等することによって形成される。上記
金属としては、例えば、金,銀,銅等の金属の他、銀系
合金等の合金があげられる。なかでも、導電率が高く、
可視光線の吸収が殆どない銀や銀系合金が好適である。
【0018】また、上記シールド機能膜4を構成する酸
化物膜2は、主として透明性と色調を調整するための膜
であって、高屈折率を示す。そして、上記酸化物膜2
は、各種の金属酸化物の蒸着やアルキル金属系化合物の
加水分解によって形成される。上記金属酸化物として
は、例えば、酸化チタン(TiO2 )、酸化ジルコニウ
ム(ZrO2 )、酸化インジウム(In2 3 )、酸化
インジウム錫(ITO)、酸化アルミニウム(Al2
3 )、フッ化マグネシム(MgF2 )、酸化タンタル
(Ta2 5 )、酸化錫(SnO2 )、酸化亜鉛(Zn
O)等があげられる。上記アルキル金属系化合物として
は、アルキル基と金属原子(チタン、ジルコニウム、タ
ンタル等)を有する化合物であって、例えばテトラ−n
−ブトキシチタン、ジ−i−プロポキシ−ビス(アセチ
ルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシ−ビス(トリ
エタノールアミナト)チタン等があげられる。
【0019】上記スペーサ7は、2枚のシールド機能膜
4の間隙を一定に保持し、かつ2枚のシールド機能膜
4,4の間に空気層1を形成することができるものであ
れば、その形状は特に限定されるものでなく、例えば、
枠体以外にも、対向する2つの板状体、4角が固定でき
る4つの棒状体等を用いてもよい。そして、上記スペー
サ7は、その厚みDが0.5mm以上に設定されている
場合、空気層1の厚みも0.5mm以上となり、このと
き、電磁波シールド性をより向上させることができる。
【0020】そして、上記スペーサ7の材質としては、
特に制限されるものではなく、アルミニウム等の金属,
樹脂,セラミック,ガラス等の各種のものが用いられ
る。なかでも、アルミニウム等の金属からなるものの場
合、導電膜3に帯電した電荷を円滑に逃がすことができ
るため、より好ましい。
【0021】また、上記透明シート5は、可視光領域
(光線の波長が380〜780nm程度)において透明
性を有するものであって、各種の透明材料を各種の方法
でシート状に成形したものであれば、特に限定されるも
のではない。そして、上記透明材料としては、例えば、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド
(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル
酸メチル(PMMA)、ポリエチレンナフタレート(P
EN)、ポリプロピレン、ポリアリレート、ポリスチレ
ン、シクロオレフィン、ポリメチルペンテン、ポリアミ
ド等があげられる。
【0022】さらに、上記反射防止フィルム6は、可視
光領域において透明性を有するものであって、反射防止
性を有し、かつフィルム状に成形したものであれば、特
に限定されるものではなく、例えば、PETフィルムの
片面に非結晶性の含フッ素重合体からなる低屈折率層
(反射防止膜)を形成したもの等があげられる。
【0023】なお、上記各シートやフィルムを接着する
ために粘着剤を使用する場合、この粘着剤の形成材料と
しては、特に限定されるものではなく、例えば、アクリ
ル系樹脂、シリコーン系樹脂等があげられる。
【0024】本発明の電磁波シールド板は、例えばつぎ
のようにして製造される。すなわち、まず、上記透明シ
ート5を用意し、この透明シート5の片面全体に、金属
酸化物をスパッタ蒸着もしくはアルキル金属系化合物を
加水分解することにより、酸化物膜2を形成する。つぎ
に、この酸化物膜2の表面に、金属をスパッタ蒸着する
ことにより、導電膜3を形成する。さらに、この導電膜
3の表面に、上記酸化物膜2と同様にして、酸化物膜2
を形成する。このようにして、透明シート5の表面に、
酸化物膜2と導電膜3と酸化物膜2とからなるシールド
機能膜4が形成されてなる、シールド機能膜付透明シー
トを作製する。このようにして、2枚のシールド機能膜
付透明シートを作製する。
【0025】つぎに、シールド機能膜付透明シートの上
面に、反射防止フィルム6を、粘着剤等を用いて貼着す
る。他方、枠体からなるスペーサ7を用意し、このスペ
ーサ7の上下の開口部に対し、上記のようにして得られ
た2枚のシールド機能膜付透明シートをそれぞれ貼着す
る。このようにして、目的とする電磁波シールド板が得
られる。
【0026】このようにして得られる電磁波シールド板
において、各層、各フィルムの厚みは、特に限定される
ものではないが、電磁波シールド性を考慮して、上記空
気層1の厚みは、先に述べたように、0.5mm以上に
設定される。そして、上記導電膜3の厚みは、通常、1
0〜40nmの範囲に設定され、上記酸化物膜2の厚み
は、通常、20〜200nmの範囲に設定され、上記透
明シート5の厚みは、通常、25μm〜10mmの範囲
に設定される。また、各シートやフィルムを接着するた
めの粘着剤からなる膜の厚みは、通常、5〜50μmの
範囲に設定され、上記反射防止フィルム6の厚みは、通
常、10〜350μmの範囲に設定される。
【0027】なお、上記シールド機能膜4は、前記のよ
うに、酸化物膜2と導電膜3と酸化物膜2との3層積層
膜に限定されるものではなく、4層以上の積層膜であっ
ても差し支えない。さらに、上記反射防止フィルム6
は、両面に貼着しているが、片面のみに貼着してもよ
い。
【0028】また、本発明の電磁波シールド板は、図1
に示すように、その両面において、端面近傍のシールド
機能膜4の導電膜3を部分的に露呈させアース用電極部
3aに形成している。そして、電磁波シールド板の両面
にそれぞれ設けられたアース用電極部3aを被覆するよ
うに導電性粘着テープ8を貼着している。このようにす
ることにより、上記アース用電極部3aから、導電膜3
に帯電した電荷を、導電性粘着テープ8を介して、円滑
に逃がすようにすることができる。なお、上記アース用
電極部3aは、シールド機能膜4の周縁の一部に形成さ
れていればよいが、シールド機能膜4の全周縁に連続的
に形成しても差し支えない。さらに、上記アース用電極
部3aは、電磁波シールド板の片面においてのみ形成さ
れていてもよい。
【0029】上記アース用電極部3aの端からの幅は、
5〜50mmの範囲に設定することが好ましい。すなわ
ち、幅が5mm未満であると、アース効果が不充分とな
り、逆に50mmを超えると、導電性粘着テープ8を貼
着した場合に透光部分が狭くなり、透明性に劣る傾向が
みられるからである。
【0030】さらに、スペーサ7が、アルミニウム等の
ような導電性を有する材料からなる場合、図1に示すよ
うに、アース用電極部3aに貼着された導電性粘着テー
プ8をスペーサ7にも導通させるように貼着することに
より、電磁波シールド板の導電膜3に帯電した電荷を、
導電性粘着テープ8を介して、スペーサ7に円滑に逃が
すことができるため、より好ましい。なお、上記導電性
粘着テープ8は、アース用電極部3aを被覆すると同時
に、シールド機能膜4の表面に積層された反射防止フィ
ルム6の端面を被覆するようにすると、より好ましい。
【0031】図2は、本発明の電磁波シールド板の他の
実施の態様を示している。このものは、2枚のシールド
機能膜付透明シート18の間に、空気層1とともに透明
基板からなる層(透明支持層9)を備えている。この透
明支持層9は、図示のように、上記2枚のうちの一方の
シールド機能膜付透明シート18に対して粘着剤等によ
り透明基板を貼着することにより構成されている。この
透明基板としては、例えば、アクリル樹脂、ガラス、ポ
リカーボネート樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリメチル
ペンテン等があげられる。なお、スペーサ7’は、図1
に示す電磁波シールド板におけるスペーサ7と、空気層
1を形成することにおいて、同様の作用効果を示す。こ
れ以外は、図1に示す電磁波シールド板と同様であるか
ら、図示および説明を省略する。
【0032】本発明の電磁波シールド板は、ガラス窓や
透明間仕切り等に貼り付けて使用するほか、プラズマデ
ィスプレイ等の前面板として使用することもできる。
【0033】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0034】
【実施例1】透明シートとして厚み100μmのPET
フィルム(1000mm幅)を用意し、このPETフィ
ルムの片面全体に、テトラブチルチタネートの4量体3
重量部(以下、「部」と略す)と、イソプロピルアルコ
ール65部と、ノルマルヘキサン32部とを混合した溶
液を、グラビアコーターを用いて塗布し、100℃×5
分間加熱することにより、厚み20nmのTiO2
(酸化物膜)を形成した。ついで、このTiO2 膜の表
面に、マグネトロンスパッタ蒸着装置を用いてAgとC
uの合金〔Ag:Cu=90:10(重量比)〕を蒸着
し、厚み14nmの金属膜を形成した。さらに、この金
属膜の表面に、上記と同様にして、厚み20nmのTi
2 膜を形成した。このようにして、PETフィルムの
片面全体に、TiO2 膜と金属膜とTiO2 膜とからな
るシールド機能膜が形成されてなる、シールド機能膜付
透明シートを作製した。
【0035】他方、セパレートフィルム(シリコーン樹
脂をコーティングしたPETフィルム)の片面に、厚み
25μmのアクリル系粘着剤層を形成したものを用意
し、この粘着剤層の表面を、上記シールド機能膜付透明
シートにおけるPETフィルムの表面に重ねて貼着し
た。
【0036】ついで、2枚のシールド機能膜付透明シー
トを、それぞれ150mm×130mm角に切り取っ
た。つぎに、その端から幅10mmの範囲で、全周縁の
最表面のTiO2 をエチルアルコールにより除去し、端
面近傍の金属膜を露呈させた。
【0037】また、片面全体に粘着剤層を備えた、厚み
0.2mmの反射防止フィルム(アークトップUR−2
1CRNF、旭硝子社製)を2枚用意し、これの粘着剤
層側を、上記シールド機能膜付透明シートの最表面のT
iO2 層に重ねて貼着した。その際、上記反射防止フィ
ルムが金属膜の露呈個所を隠さないよう配慮した。
【0038】このようにして、2枚の、反射防止フィル
ム付きのシールド機能膜付透明シートを用意した。ま
た、これとは別に、アルミ製枠体(厚み5mm,開口部
130mm×110mm角)からなるスペーサを用意し
た。そして、上記シールド機能膜付透明シートの片面に
仮着しているセパレートフィルムを剥がすことにより、
粘着剤層の表面を露呈させ、その面の外側を、上記スペ
ーサの上下の開口縁部に合わせ、それぞれ上記スペーサ
に貼着した。
【0039】つぎに、上記2枚のシールド機能膜付透明
シートにおける金属膜の露呈個所とスペーサとを導通さ
せるように、導電性粘着テープをシールド機能膜の全周
縁に貼着した。その際、上記露呈個所のすべてを被覆
し、かつ導電性粘着テープ貼着後の開口部寸法が110
mm×90mmとなるようにし、さらに上記スペーサに
も導電性粘着テープが被るように配慮した。このように
して、電磁波シールド板を作製した(図1参照)。
【0040】そして、上記電磁波シールド板に対し、そ
のシールド性能を、図3に示すように、KEC法測定機
により評価した。図において、12は送信アンテナ、1
3は受信アンテナ、14は電磁波シールド板である。そ
して、送信アンテナ12から受信アンテナ13へ電磁波
を流し(矢印Xの方向)、電磁波シールド性能を測定し
た結果、300MHzにおいて58dBであった。ま
た、上記電磁波シールド板の可視光透過率は、JIS
R3106に準拠して評価した結果、55%であった。
【0041】
【実施例2】実施例1と同様にして、2枚の、反射防止
フィルム付きのシールド機能膜付透明シートを用意し、
さらに150mm×130mm角,厚み3mmのアクリ
ル板を1枚用意した。そして、上記2枚のうち1枚のシ
ールド機能膜付透明シートにおいて、その片面に仮着し
ているセパレートフィルムを剥がすことにより、粘着剤
層の表面を露呈させ、その面を上記アクリル板に重ねて
貼着した。また、これとは別に、アルミ製枠体〔厚み5
mm,上部開口部(130mm×110mm角,深さ2
mm),下部開口部(150mm×130mm角,深さ
3mm)〕からなるスペーサを用意した。そして、上記
スペーサの下部開口部に対し、図2に示すように、アク
リル板をはめ込んだ状態で、アクリル板付きシールド機
能膜付透明シートを、上記スペーサに貼着した。そし
て、上記スペーサの、上部開口部側の開口縁部に対し、
残ったもう一枚のシールド機能膜付透明シートを貼着し
た。これ以外は、前記実施例1と同様にして、電磁波シ
ールド板を作製した(図2参照)。
【0042】つぎに、上記電磁波シールド板に対し、そ
のシールド性能を、実施例1と同様にして、KEC法測
定機により評価した。その際、アクリル板が貼着された
シールド機能膜付透明シートが、受信アンテナ側になる
ように配置して評価した。その結果、300MHzにお
いて56dBであった。また、上記電磁波シールド板の
可視光透過率は、53%であった。
【0043】
【実施例3】実施例1と同様にして、100μm厚PE
Tフィルム上にシールド機能膜を形成したシールド機能
膜付透明シートを2枚用意した。そして、それの透明シ
ート側の面を、アクリル系粘着剤からなる層を介して、
プラズマディスプレイパネル表面および3mm厚アクリ
ル製前面板表面にそれぞれ貼着した。そして、上記プラ
ズマディスプレイパネル表面とアクリル製前面板との間
隔を5mm離し、かつ上記アクリル製前面板に貼着され
たシールド機能膜付透明シートがプラズマディスプレイ
パネル側を向くように配置した。このときの放射電界強
度を測定したところ、VCCI・クラスBの基準を満た
すことができた。
【0044】
【実施例4】実施例1と同様にして、100μm厚PE
Tフィルム上にシールド機能膜を形成したシールド機能
膜付透明シートを2枚用意した。そして、それの透明シ
ート側の面を、アクリル系粘着剤からなる層を介して、
プラズマディスプレイパネル表面および3mm厚アクリ
ル製前面板表面にそれぞれ貼着した。そして、上記プラ
ズマディスプレイパネル表面とアクリル製前面板との間
隔を5mm離し、かつ上記アクリル製前面板に貼着され
たシールド機能膜付透明シートがプラズマディスプレイ
パネルと反対側を向くように配置した。このときの放射
電界強度を測定したところ、VCCI・クラスBの基準
を満たすことができた。
【0045】
【比較例】実施例1と同様にして、シールド機能膜付透
明シートを2枚用意した。そして、それの透明シート側
の面を、アクリル系粘着剤からなる層を介して、5mm
厚アクリル板の両面に対し、それぞれ重ね合うようにし
て貼着した。そして、この物を実施例1と同様のスペー
サの開口部にはめ込み、実施例1と同様に導電性粘着テ
ープを貼着して電磁波シールド板を作製した。
【0046】そして、上記電磁波シールド板に対し、そ
のシールド性能を、実施例1と同様にして、KEC法測
定機により評価した。その結果、300MHzにおいて
53dBであった。また、上記電磁波シールド板の可視
光透過率は、55%であった。
【0047】すなわち、このことより、実施例品は、比
較例品と比べて電磁波シールド性を良くすることができ
るとわかった。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の電磁波シールド
板は、導電膜と酸化物膜とからなる2枚1組のシールド
機能膜が空気層を介して対設されているため、優れた電
磁波シールド性を確保することができる。そのため、プ
ラズマディスプレイの前面板として用いた場合や、ガラ
ス窓等に貼り付けた場合において、良好な電磁波シール
ド性と視認性とを確保することができる。
【0049】特に、上記空気層を介して対面する2枚の
シールド機能膜の少なくとも一方が透明支持層を備えて
いる場合、得られる電磁波シールド板が自己保形性に富
むようになる。また、電磁波シールド板自体の少なくと
も片面において、端面近傍のシールド機能膜の導電膜が
部分的に露呈しアース用電極部に形成されている場合、
導電膜に帯電した電荷を円滑に逃がすことができる。さ
らに、電磁波シールド板自体の少なくとも片面におい
て、シールド機能膜の一面に反射防止膜が形成されてい
る場合、視認性を向上することができる。また、上記電
磁波シールド板をプラズマディスプレイの前面板として
用いた場合には、VCCI・クラスBの基準を満たすこ
とができ、高画質のプラズマディスプレイを実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド板の一例を示す模式断
面図である。
【図2】本発明の電磁波シールド板の他例を示す模式断
面図である。
【図3】KEC法測定機による電磁波シールド性能の測
定方法を示す説明図である。
【符号の簡単な説明】
1 空気層 2 酸化物膜 3 導電膜 4 シールド機能膜
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA17B AA17E AA21 AA40C AB17 AB24 AB31 AK42 AR00A AR00B AR00D AR00E AR00G AR00H BA05 BA06 BA07 EH46 EH66 EJ42 GB41 JD08 JG01A JG01E JM02A JM02B JM02E JM02H JN01 JN01D JN01G JN30H 5E321 AA04 AA14 BB23 BB25 CC16 GG01 GG05 GH01 5G435 AA01 AA04 AA16 BB06 EE49 GG07 GG33 HH02 HH03 HH12 HH16 KK07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電膜と酸化物膜とからなるシールド機
    能膜を、2枚1組で備えた電磁波シールド板であって、
    上記2枚のシールド機能膜が空気層を介して対設されて
    いることを特徴とする電磁波シールド板。
  2. 【請求項2】 上記空気層を介して対面する2枚のシー
    ルド機能膜の少なくとも一方が透明支持層を備えている
    請求項1記載の電磁波シールド板。
  3. 【請求項3】 それ自体の少なくとも片面において、端
    面近傍のシールド機能膜の導電膜が部分的に露呈しアー
    ス用電極部に形成されている請求項1または2記載の電
    磁波シールド板。
  4. 【請求項4】 それ自体の少なくとも片面において、一
    面に反射防止膜が形成されている請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の電磁波シールド板。
  5. 【請求項5】 プラズマディスプレイの前面板として用
    いられる請求項1〜4のいずれか一項に記載の電磁波シ
    ールド板。
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