JP2002055652A - 表示装置の駆動方法 - Google Patents

表示装置の駆動方法

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JP2002055652A
JP2002055652A JP2000243629A JP2000243629A JP2002055652A JP 2002055652 A JP2002055652 A JP 2002055652A JP 2000243629 A JP2000243629 A JP 2000243629A JP 2000243629 A JP2000243629 A JP 2000243629A JP 2002055652 A JP2002055652 A JP 2002055652A
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period
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pixel
voltage
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JP2000243629A
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Koji Numao
孝次 沼尾
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Sharp Corp
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】画素の表示特性が絶縁層の膜厚に影響される表
示装置や、リブの厚さの誤差が大きな表示装置におい
て、比較的均一な表示が得られる階調表示を実現するた
めの駆動方法を提供する。 【解決手段】複数の第1電極(カソード電極等)Kj
(j=1〜nの整数)と、複数の第2電極(ゲート電極
等)Gi(i=1〜mの整数)と、第1電極Kjと第2
電極Giとの間の絶縁層から画素Aijを構成した表示装
置において、各第2電極Giの選択期間において、第1
電極Kjへ電荷を注入して第1電極Kjの電位を画素A
ijの絶縁膜厚に対応した電位に設定し、その後、その第
1電極Kjへ画素Aijの表示輝度に対応した電荷注入を
行う駆動方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの電極の間に絶
縁膜を形成した画素をマトリックス状に配置した表示装
置及びその駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2つの電極の間に絶縁膜を形成した画素
をマトリックス状に配置した表示装置として、薄膜EL
(Electro Luminescence)ディスプレイや電界放出ディ
スプレイ(Field Emission Display)がある。ここで
は、特に電界放出ディスプレイ装置(以下FEDと称す
る)の構成及び従来の駆動方法について説明する。
【0003】FEDとは、金属または半導体の表面に1
9[V/m]程度の電界を印加した時、トンネル効果
によって電子が障壁を通過して常温でも真空中に電子の
放出が生ずる現象である電界放出(以下FEと称する)
を応用したディスプレイ装置であって、該ディスプレイ
装置を構成するための、FEを用いて電子を発生する構
成素子を電界放出(FE)デバイスという。
【0004】FEデバイスの一例として、半導体加工技
術により作成した電界放出カソードの一例であるスピン
ト(Spindt)型の構成を図1に示す。図において、ガラ
ス等の基板101の上にアルミニウム等の金属からなる
カソード電極102が蒸着により形成され、このカソー
ド電極102上にモリブデン等の金属からなるコーン状
のエミッタ103が形成されている。カソード電極上の
エミッタが形成されていない部分には二酸化シリコン
(SiO2)膜104が形成され、その上にゲート105が
形成され、ゲート105及び二酸化シリコン膜104に
設けられた丸い開口部の中にコーン状のエミッタ103
が位置している。
【0005】このコーン状のエミッタ103間のピッチ
は10ミクロン以下とすることができ、数万から数10
万個のエミッタを1枚の基板上に設けることができる。
さらに、ゲート105とエミッタ103のコーンの先端
との距離をサブミクロンとすることができるため、ゲー
ト105とエミッタ電極103との間に僅か数10ボル
トのゲート・エミッタ間電圧VGEを印加するだけで、電
子をエミッタ103から電界放出させることができる。
この電界放出された電子は、ゲート105上に離隔対向
して正の電圧VAを印加したアノード106を設けて捕
集することができる。
【0006】このFEデバイスのアノード電流IA対ゲ
ート・エミッタ間電圧VGEの特性を図2に示す。図示の
ように、ゲート・エミッタ間電圧VGEを徐々に上げてい
くと、アノード電流IAが流れ始める。電流IAが流れ始
める電圧VGEを閾値電圧VTHと言い、この時にゲート・
エミッタ間の電界が約109[V/m]程度となってエ
ミッタから電子が放出され始め、これにより、アノード
電流IAが流れ始める。一般に、ゲート・エミッタ間に
は閾値電圧VTHよりかなり高い図示のVOP程度の電圧を
印加しており、この時アノードには電流I1が流れる。
【0007】コーン状のエミッタの1つから得られるア
ノード電流IAは約1マイクロアンペアと小さい電流で
あるため、多数のエミッタをアレイ化することにより所
望のアノード電流の得られるFEデバイスとする。ここ
で、アノード側に蛍光体を設けるとエミッタから電界放
出され、アノードで捕集される電子で蛍光体を発光させ
ることが出来る。このようにして、FEデバイスを用い
た画像表示素子を実現できる。
【0008】このFEデバイスを2次元に配列したFE
Dの駆動方法として、例えば特開平7−13512号に
示される駆動方法がある。この駆動方法は図3にE11
〜Enmとして示したように2次元に配列されたFEデ
バイスに、同図に示す回路構成を用いて図4に示す駆動
波形を印加するものである。
【0009】図3に示すシフトレジスタ110には、シ
リアルに送られてきた映像データとしてのゲートデータ
と、そのデータをシフトする為のデータシフト用クロッ
クCLKが入力される。この結果シフトレジスタ110
より映像データが並列データとなってラッチ回路111
へ入力される。ラッチ回路111は図示しない周期Tの
ラッチパルスLPと同期してこのデータをラッチする。
また、ラッチ回路111には図4に示す周期Tのブラン
キングパルスBNKも印加される。
【0010】上記ラッチ回路111でラッチされた画像
データはそれぞれゲートドライバ112−1〜112−
mに印加される。ゲートドライバ112−1〜112−
mは各々対応するストライプ状に形成されたゲート電極
(G1)113−1〜(Gm)113−mをドライブす
る。
【0011】ラッチ回路111は図4のブランキングパ
ルスBNKが印加されている期間出力が阻止されるた
め、この期間ゲート電極113−1〜113〜mには画
像データが印加されず、その結果、ゲート電極113−
1〜113−mには、図4のG1〜Gmとして示すよう
に、ブランキングパルスの期間ブランキングされた画像
データが、周期Tごとに印加される。
【0012】一方、図3に示すシフトレジスタ114に
は、シリアルに送られてきた走査データとしてのカソー
ドデータとシフト用クロックとしてのラッチパルスLP
が入力される。
【0013】上記シフトレジスタ114でラッチされた
走査データはそれぞれカソードドライバ116−1〜1
16−nに印加される。カソードドライバ116−1〜
116−nは各々対応するストライプ状に形成されたカ
ソード電極(K1)117−1〜(Kn)117−nを
図4に示すK1〜Knのようにドライブする。
【0014】上記シフトレジスタ114にブランキング
パルスBNKが印加されると共に、電源118を介して
ドライブ回路116−1〜116−nにもブランキング
パルスが印加される。このため、ドライブ回路116−
1〜116−nにブランキングパルスBNKが印加され
ている期間、VCHのレベルのパルスが出力される。この
VCHのレベルは図2に示すように閾値VTHより低いレベ
ルであり、ブランキングパルスのパルス幅はτとされて
いる。
【0015】この幅τのブランキングパルスを用いて画
像データG1〜Gmを生成し、かつVCHのレベルのパル
スをカソード・ドライブ・パルスの前部に付加したこと
は、引用した従来技術において、隣接する画素からの漏
れ発光を防止すると同時にカソード電極をプリチャージ
してドライブ周波数を上げる効果をもたらすが、本願発
明に直接関係ないので、説明は省略する。
【0016】さて、図3に示すように、上記ゲート電極
113−1〜113−mとカソード電極117−1〜1
17−nはマトリクス状に配置されており、両電極の交
差部にそれぞれエミッタアレイE11,E12・・・E
21,E22・・・Enmが各カソード電極117−1
〜117−n上に作製され、画像表示装置の画素を形成
している。走査パルス信号K1〜Knにより順次ドライ
ブされる上記カソード電極117−1〜117−nの一
つと上記ゲート電極113−1〜113−mとの間で所
定の電圧が印加されたエミッタアレイE11〜Enmか
ら電子が放出され、この電子がゲート電極113−1〜
113−m上に離隔して配置された図示しないアノード
に捕集される。
【0017】このアノードには蛍光体が塗布されてお
り、画素であるエミッタアレイE11〜Enmから放出
された電子により、その部分に対応する蛍光体がそれぞ
れ発光する。上述のようにゲート電極113−1〜11
3−mには画像データが印加されているので、蛍光体は
画像データに応じて発光し、画像が蛍光体上に表示され
る。
【0018】このようなFEDにおいて階調表示を行う
方法としては、電圧変調階調表示法とその変形である電
圧値固定パルス幅変調階調表示法、及び電流変調階調表
示法とその変形である電流値固定パルス幅変調階調表示
法がある。
【0019】電圧変調階調表示法は図3のゲートG1〜
Gmに与える電圧即ち図4のG1〜Gmを制御すること
によって、エミッタEi1〜Eim先端とゲート電極G
iの間の電圧VGEを画素毎に制御し、図2の特性に従っ
て引き出されるアノード電流を制御して階調表示する方
法である。
【0020】電圧値固定パルス幅変調階調表示法は図4
のゲート電圧G1〜Gmの電圧VGEを一定(図2の特性
に従って引き出されるアノード電流も一定)とし、その
電圧の印加時間の幅を調整することで、図3のエミッタ
Ei1〜Eim毎にアノード電流を引き出す時間を制御
し階調表示する方法である。
【0021】またこの2つの方法を組み合せることも可
能で、そのような方法が特開平11−15430に示さ
れている。電流変調階調表示法は図2に示すアノード電
流を直接制御し、その電流値に比例した輝度を得る方法
である。このような電流変調階調表示法を実現する構成
には例えば図5のような構成がある。図5は図1のFE
Dのカソード電極へ電流源120を接続した構成であ
る。なお、図5の107は蛍光体を示す。そして、この
アノード電極106に第1の電圧VaFを、ゲート電極1
05に第2の電圧VgFを印加する。第1の電圧VaFと第
2の電圧VgFはVaF>VgFの関係を満たすものとする。
そして電流源120は、電圧制御が可能なものとし、端
子121から印加される第3の電圧Vkに比例して電流
値Iaが制御される構成となっている。この電圧Vkを
変調する事で電流Iaを変調し階調表示を得るのが電流
変調階調表示法であり、そのような方法が特開平8−2
73560に示されている。
【0022】また、所定のアノード電流値Ia=I1を
与える電圧Vk=V1の持続時間と、アノード電流値を
Ia=0とする電圧Vk=V0の持続時間の比を変調し
て、階調表示を得る方法が電流値固定パルス幅変調階調
表示法であり、そのような方法が特開平6−22273
5に示されている。
【0023】次に、FEDの別な構成例として、特開平
11−162383に示されたカーボンナノチューブを
用いたCNT型と呼ばれる構成を図6に示す。図6にお
いて、(a)は平面図(c)のAA’断面であり、
(b)は平面図(c)のBB’断面である。また、平面
図(c)は、断面図(a)、(b)におけるXX’平面
から下を見た状態を示している。
【0024】図において、基板131上に、電極配線層
132が形成され、この電極配線層132上に絶縁膜1
33が形成されている。その、絶縁膜133上には、基
板側リブ134が所定間隔で配置されている。そして、
基板側リブ134ではさまれた絶縁膜133上に、所定
の間隔を開けて電子放出部135が形成されている。こ
の電子放出部135は、絶縁膜133に形成されたスル
ーホール139を介して電極配線層132のいずれかの
配線に接続されている。また、図6(a)に示すよう
に、基板側リブ134上には、電子引き出し電極136
が形成されている。
【0025】また、透明な前面ガラス基板137が基板
131に対向配置されている。前面ガラス基板137と
基板131とは、基板側リブ134と基板側リブ134
に直交して並べられている前面リブ138により、所定
の距離離れて配置されている。前面ガラス基板137と
基板131との間は、真空排気されている。そして、前
面ガラス基板137の内側表面の前面リブ138にはさ
まれた領域に、蛍光体からなる発光部140がストライ
プ状に形成され、その表面にはアルミニウム膜を蒸着す
ることで形成されたメタルバック膜141が形成されて
いる。
【0026】発光部140を構成する蛍光体としては、
CRTなどに用いられる、4〜10keVと高いエネルギ
ーで加速した電子を衝突させることで発光する蛍光体を
用いている。
【0027】この構成においてメタルバック膜141に
正の電圧を印加し、電子引き出し電極136に正の電圧
を印加した状態で、電極配線層132の所定の配線に負
の電圧を印加することで、その配線に接続している電子
放出部135から電子が放出される。そして、その放出
された電子が、その電子放出部135に対向する位置の
発光部140に到達することにより、発光部140のそ
の部分が発光することになる。
【0028】そして、ストライプ状に複数配列された発
光部140に対向し、図6(c)に示すように、複数の
電子放出部135がマトリクス状に配列されて、平面デ
ィスプレイを構成するようにしている。また、ある発光
部140は赤に発光する蛍光体から構成し、その隣の発
光部140は青に発光する蛍光体から構成し、その隣の
発光部140は緑に発光する蛍光体から構成するように
すれば、カラー表示が可能な平面ディスプレイとするこ
とができる。
【0029】このCNT型では、電子放出部135は、
カーボンナノチューブから構成されている。すなわち、
カーボンナノチューブの集合体からなる長さ数μmから
数mmの針形状の柱状グラファイトを、例えば、導電性
接着剤などで所定領域に固定配置することで、電子放出
部135を形成する。なお、柱状グラファイトのペース
トを用いた印刷によるパターン形成により、電子放出部
135を形成することもできる。このとき、柱状グラフ
ァイトは、その長手方向がほぼ発光部140の方向に向
いているようにした方が良いとされる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】CNT型FEDは従来
のスピント型FEDと比較し、極めて低電界で電子放出
が起きる点で注目されている。しかし、このCNT型F
EDを従来のスピント型FEDと同様に駆動するとパネ
ル内の画素毎の表示に不均一が生じ表示むらが発生する
ことが判った。そこで、CNT型FEDとスピント型F
EDの構成を比較し、以下のように原因を推測した。
【0031】図7は、従来のスピント型とCNT型の2
つのFEDの構成を比較する概念図である。(a)はス
ピント型を示し、(b)はCNT型を示す。図7(a)
のスピント型では半導体加工技術により直径2μm程度
の穴を空けてエミッタを作るので、1画素内に数十個〜
数百個のエミッタが形成できる。従って、カソード10
2とゲート105間に印加した電圧により発生するエミ
ッタ103の先端の電界が、各エミッタ穴径間の誤差に
より不均一になっても、1画素内の全エミッタの平均し
た特性で電子を引き出せることを期待できる。
【0032】しかし図7(b)のCNT型では、PDP
で使われている印刷技術によりリブ134を形成するの
で、1画素内に1個〜数個のエミッタしか形成できない
ので、各エミッタ間の電子放出の不均一性がそのまま各
画素間の表示むらとなる。そして、カソード132とゲ
ート136間に印加した電圧により発生する電子放出部
135表面の電界は、リブ134の高さによって変化す
る。従って、リブ134の高さの不均一性がそのまま1
画素内の電子放出部135の電子放出の不均一性とな
る。
【0033】図8はCNT型FEDのカソード・ゲート
間電界とエミッタから放出される電流密度特性を描いた
グラフである。この特性に従えば、図7(b)のCNT
型のリブ134の高さが18μmのとき、カソード13
2とゲート136の間に18Vの電圧を印加すれば、カ
ソード・ゲート間に1V/μmの電界が印加されるの
で、電子放出部135から約0.01[A/cm2]の
電流に相当する電子が放出される。そこで、このリブ1
34の高さが20μmまで変化すれば、カソード・ゲー
ト間の電界は0.9V/μmに変化するので、電子放出
部135から放出される電子は18μmの時の半分以下
となってしまう。そして、画素で表示される輝度はこの
電子放出部135から放出される電子量に比例するの
で、この電流の変化が表示輝度の変化となる。
【0034】一般に大型基板を作成するプロセスで作ら
れるリブの厚さの誤差が10%以内に収まることは期待
できない。更に、印刷技術を用いる場合、隣接する画素
間で10%程度の膜厚の誤差が出る事は覚悟しなければ
ならない。大画面にわたり緩やかに変化する輝度むらは
余り気にならないものであるが、隣接する画素では僅か
に輝度が変化しても気になるものである。隣接する画素
で10%程度のリブ厚誤差があれば大きな輝度誤差が発
生するので、上記パネル内の表示の不均一性となったと
思われる。
【0035】即ち、CNT型FEDではスピント型FE
Dで用いられていたカソード・ゲート間に印加した電圧
を制御して階調表示を得る電圧変調階調表示法や、その
変形である電圧値固定パルス振幅変調階調表示法を使う
場合、予め各画素のリブ厚の誤差を測定し、それに合わ
せて印加電圧を補正することなく、パネル内で均一な階
調表示を得ることは困難である。
【0036】次に、前述の電流変調階調表示法や、その
変形である電流値固定パルス幅変調階調表示法を使え
ば、パネル内で均一な階調表示が得られるか検討した
が、必ずしもそうならないことを見出した。以下この理
由を説明する。
【0037】図9は図6に示したCNT型FEDの平面
概念図である。図9の電極G1、G2、・・・Gmはゲ
ート電極であって図6の電子引き出し電極136に対応
する。ここではこのゲート電極を走査側電極とし、走査
する順番にG1、G2、・・・Gmで示す。また、電極
K1、K2、・・・Knはカソード電極であって図6の
電極配線層132に対応する。ここではこのカソード電
極を信号側電極とし、端から順番にK1、K2、・・・
Knで示す。そして、ゲート電極Giとカソード電極K
jにより制御される画素をAijで示す。
【0038】いま、ゲート電極G1〜Gmとカソード電
極K1〜Knの電位を等しく0Vとして、その後カソー
ド電極K1〜Knと信号側駆動回路の間の配線をオープ
ン状態として、あるゲート電極Giへ選択電圧Vsとし
て+16Vを印加し、他のゲート電極Gh(h≠i、h
=1〜m)へ非選択電圧Vnsとして+0Vを印加する。
そして、画素Aijの電子放出部とゲート電極の距離(以
下、リブ厚みと称する)を20μm、画素Aik(k≠
i)のリブ厚みを18μmと仮定する。このとき、画素
Aijにある電子放出部表面の電界Eijは、 Eij≒(カソード・ゲート間電圧)/(画素Aijのリブ
厚み)=16/20=0.8[V/μm] となる。これは図8のCNT型FEDのカソード・ゲー
ト間電界対エミッタ放出電流密度特性においてエミッタ
(電子放出部)から電子が放出されない閾値電界であ
る。従って、カソード電極Kjの電位は0Vのままとな
る。
【0039】一方、画素Aikにある電子放出部表面の電
界Eikは、Eij≒(カソード・ゲート間電圧)/(画素
Aikのリブ厚み) =16/18=0.89[V/μm] となる。これは図8のCNT型FEDのカソード・ゲー
ト間電界対エミッタ放出電流密度特性においてエミッタ
(電子放出部)から電子が放出される電界である。従っ
て画素Aikにある電子放出部表面からは電子が放出さ
れ、電子放出部表面の電界が閾値電界0.8[V/μ
m]となると、この電子放出部表面からの電子放出は止
まる。
【0040】このときカソード電極Kkの電位VKkは、 VKk≒(ゲート電極Giの電圧)−閾値電界×(画素A
ikのリブ厚み)=16−0.8×18=1.6[V] となる。そして、この間に画素Aikにある電子放出部表
面から放出される電子の総電荷量Qikは、非選択電圧を
印加したゲート電極Ghとカソード電極Kkの間の総浮
遊容量、選択電圧を印加したゲート電極Giとカソード
電極Kkとの間の浮遊容量、各電極電位を用いて、 Qik≒(電極Ghと電極Kk間の総浮遊容量)×(電極Gh電圧−電極Kk電位) +(電極Giと電極Kk間の浮遊容量)×(電極Gi電圧−電極Kk電位) =(電極Ghと電極Kk間の総浮遊容量)×(0−1.6) +(電極Giと電極Kk間の浮遊容量)×(16−1.6) =(電極Ghと電極Kk間の総浮遊容量)×(−1.6) +(電極Giと電極Kk間の浮遊容量)×(14.4) と算出される。
【0041】ゲート電極Giとカソード電極Kk間の浮
遊容量Cikは、 Cik≒絶縁膜の誘電率×(電極Giと電極Kkの交差す
る面積)/(画素Aikのリブ厚み) である。図9でパネル対角サイズを10インチ(約2
5.4cm)、ゲート電極数m=240、カソード電極
数n=320、画素を正方形、電極間の間隔D=I=8
0μmと仮定すると、ゲート電極幅C=カソード電極幅
H≒555μmとなる。これにゲート電極とカソード電
極の重なり幅(A+B)=(F+G)=120μmを用
い、(ゲート電極とカソード電極の交差する面積)≒(5
55)2−(555−120)2となる。絶縁膜をSiO2とす
ると、その比誘電率は2〜3である。この比誘電率は絶
縁膜の作り方によっても変化するのでこれを仮に3とす
ると、この画素の容量Cは、 C=真空の誘電率×3×(ゲート電極とカソード電極の
交差する面積)/リブ厚 となり、リブ厚み18μmの画素の浮遊容量C18は約
0.20pF、リブ厚み20μmの画素の浮遊容量C2
0は約0.18pFとなる。
【0042】このリブ厚のバラツキはパネルによって変
化するが、カソード電極Kkにリブ厚み18μmの画素
が50%、リブ厚み20μmの画素が50%存在すると
仮定すると、先の画素Aikにある電子放出部表面から放
出される電子の総電荷量Qikは、 Qik≒(0.18×120+0.20×119)×(−
1.6)+(0.20)×(14.4)≒70.1[p
C] となる。この浮遊電荷量はカソード電極の外部から電荷
を与えなくとも放出される電荷の量であり、このこと
は、ある階調レベルの輝度を表示しようとする画素のリ
ブ厚が18μmか20μmかによって、その画素で発光
に使われる浮遊電荷量が上記値だけ変化することを意味
する。
【0043】そこで、この浮遊電荷量が階調表示に使わ
れる電荷に対する比率を見積もると、上記条件でアノー
ド電圧を5kVとすれば約2%程度であることが判っ
た。これは上記条件で64階調以上の表示をする場合は
無視できない値である。
【0044】また、この浮遊電荷量は画素面積×走査電
極数に概ね比例するが、階調表示に必要な電荷は画素面
積にしか比例しない。このことはNTSCを表示する場
合の走査電極数480本では上記比率が約4%となり、
HDTV規格の走査電極数720本では上記比率は約6
%となり、走査電極数が大きくなるほど上記浮遊電荷に
よる影響が大きくなっていくことを意味する。
【0045】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、CNT型FEDのようなリブの厚
さの誤差が大きなディスプレイにおいて、比較的均一な
表示が得られる階調表示方法を提供することを目的とす
る。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為に
本発明は、複数の第1電極(カソード電極等)Kj(j
=1〜nの整数)と、複数の第2電極(ゲート電極等)
Gi(i=1〜mの整数)と、第1電極Kjと第2電極
Giとの間の絶縁層から画素Aijを構成した表示装置に
おいて、各第2電極Giの選択期間において、第1電極
Kjの電位を画素Aijの絶縁膜厚に対応した電位に設定
し、その後、その第1電極Kjへ画素Aijの表示輝度に
対応した電荷注入を行う駆動方法を提供する。
【0047】これは、特に画素Aijの表示特性が上記絶
縁層の膜厚に影響される表示装置において有効である。
そのような表示装置には薄膜EL(Electro Luminescen
ce)ディスプレイやFED(Field Emission Display)
があるが、特にカーボンナノチューブを電子放出部に用
いたFEDにおいて有効である。
【0048】即ち、複数の第1電極(カソード電極等)
Kj(j=1〜nの整数)と、複数の第2電極(ゲート
電極等)Gi(i=1〜mの整数)と、その第1電極K
jと第2電極Giとの間の絶縁層と、第3電極(アノー
ド等)から画素Aijを構成した表示装置に適用すること
が効果的である。
【0049】本発明の駆動方法を実現する第1の構成
は、各第2電極Giの選択期間の最初に、第1電極Kj
の電位を初期化し、次に選択した第2電極Giへ選択電
圧Vsを印加し、選択しなかった第2電極Gh(h≠
i)へ非選択電圧Vnsを印加し、第1電極Kjへ画素が
最少輝度を表示するのに必要な電荷を注入し、注入前後
のその第1電極の電位の変化を監視し、その電位の変化
が所定の値以下になるまで、その第1電極へ繰返し電荷
を注入し続ける事によって第1電極Kjの電位を画素A
ijの絶縁膜厚に対応した電位に設定し、その後、その第
1電極Kjへ画素Aijの表示輝度に対応した電荷注入を
行う。
【0050】本発明の駆動方法を実現する第2の構成
は、各第2電極Giの選択期間の最初に、第1電極Kj
の電位を初期化し、次に選択した第2電極Giへ選択電
圧Vsを印加し、選択しなかった第2電極Gh(h≠
i)へ非選択電圧Vnsを印加し、第3電極の電位を次の
発光期間に比べ小さくすることで、この間の発光輝度を
抑えながら第1電極Kjから電荷を放出させることによ
ってその第1電極Kj電位を画素Aijの絶縁膜厚に対応
した電位に設定し、その後、第3電極の電位を発光期間
の電位に戻し、その第1電極Kjへ画素Aijの表示輝度
に対応した電荷注入を行う。
【0051】これら第1及び第2の構成において、上記
第1電極Kjの電位を画素Aijの絶縁膜厚に対応した電
位に設定する期間において、電荷注入を行う第1電極K
jは、その第1電極Kjに対応する画素Aijが最少輝度
以上を表示する画素Aijに対応する第1電極Kjのみで
あることが好ましく、また、上記第1電極Kjへ画素A
ijの表示輝度に対応した電荷注入を行う期間において、
電荷注入を行う第1電極Kjは、その第1電極Kjに対
応する画素Aijが最少輝度を超える表示をする画素Aij
に対応する第1電極Kjのみであることが望ましい。
【0052】
【実施例】〔実施例1〕図10に本発明の第1実施例で
用いるCNT型FEDを示す。同ディスプレイはFED
パネル200のゲート電極136へ走査側駆動回路20
1を接続し、カソード電極132へデータ側駆動回路2
02を接続した構成である。また、対向するメタルバッ
ク膜141へこの2つの駆動回路の規準電位に対し概ね
5kVの正の電位となるよう電源203によって電圧が
印加されている。
【0053】このFEDパネル200は、基本的に図6
を用いて説明した従来のCNT型FEDパネルと同じ構
成なので説明は省略する。このFEDデバイスのカソー
ド・ゲート間電界とエミッタから放出される電流密度特
性は図8に示した特性である。即ち、カソード・ゲート
間に概ね0.8[V/μm]程度の電界を印加すると電
子放出部から電子が放出され始める。
【0054】そこで、このFEDパネル200のカソー
ド電極K1〜Knを総て0電位とし、ゲート電極G1〜
Gmのうち1本のゲート電極のみ順番に選択電圧Vsを
印加し、残りのゲート電極を0電位として発光するかど
うか調べていった。この結果、選択電圧Vsが14
[V]において発光する画素はなかったが、選択電圧V
sが15[V]において発光する画素が幾つか観察され
た。また、選択電圧Vsが17[V]において発光しな
い画素が幾つか観察されたが、電圧Vsが18[V]に
おいて総ての画素で発光が観察された。
【0055】そこで、選択電圧Vsを14[V]に設定
した。そこで、図10の走査側駆動回路201へ1フレ
ームに1回選択状態となる為のタイミング信号FSTA
と、その信号を走査側駆動回路201内の図示しないシ
フトレジスタ内を転送する為のクロックLPと、クロッ
クLPの1周期に1回走査側駆動回路201の出力を0
電位に落す為の制御信号CHARを入力する。こうし
て、走査側駆動回路201からゲート電極G1〜Gmへ
図11の(1)〜(4)に示すような一連の電圧波形を
印加する。これらの電圧波形は、図11の(5)の制御
信号CHARが0の期間だけ、ゲート電極G1〜Gmの
うち1本のみに選択電圧Vsを順番に印加し、残るゲー
ト電極には0電位を非選択電圧Vnsとして印加する。ま
た、制御信号CHARがHIの期間は総てのゲート電極
G1〜Gmが非選択電位Vnsである0電位となる。
【0056】またデータ側駆動回路202へ映像信号D
ATAと、その映像信号をシフトレジスタ204内を転
送する為のクロックCLKを入力し、そのシフトレジス
タ内に新たなデータが行き渡った後タイミング信号LP
でデータホールド回路205へ映像データを転送し、制
御信号CHARとLSCHを入力する。こうして、デー
タ側駆動回路202からカソード電極へ図11の(7)
〜(9)に示すような一連の電圧波形を印加する。これ
らの電圧波形は、図11の(5)の制御信号CHARが
HIの期間Aと、図11の(6)の制御信号LSCHが
HIの期間Bと、これら2つの信号が供に0の期間Cに
区分される。これら制御信号CHAR、LSCHとデー
タホールド回路205へ貯えられた映像データから本発
明の動作を実施する回路が駆動回路206である。
【0057】図11の最上部に示されている、最初の時
間0〜t0の間がゲート電極G1に対応する選択期間であ
り、次のt0〜2t0の間はゲート電極G2に対応する選択
期間であり、以下同様である。そして、各選択期間は、
図示のように上記期間A乃至期間Cにそれぞれ区分され
る。
【0058】さて時間0〜t0における最初の期間Aの
間、図11の(5)の制御信号CHARがHIとなり、
図11の(1)〜(4)及び(7)〜(9)に示す通
り、総てのゲート電極G1〜Gm及び総てのカソード電
極K1〜Knは0電位となる。
【0059】次の期間Bでは図11の(5)の制御信号
CHARが0となり、代わって(6)の制御信号LSC
HがHIとなる。このとき、ゲート電極G1で制御され
た画素A11〜A1nのうち全く発光する必要のない画
素に対応するカソード電極の電圧は図11の(7)のよ
うに変化させない。しかし、最低レベルの輝度以上で発
光させる画素に対応するカソード電極の電圧は図11の
(8)や(9)のように変化させる。また、図11の
(1)に示すようにゲート電極G1の電圧をVsとす
る。
【0060】このとき、発光させる画素に対応するカソ
ード電極に一定量の負電荷を供給し、そのカソード電極
の電位変化を駆動回路206へフィードバックして調べ
る。画素で電子放出が起きれば、カソード電極の電位の
変化が、カソード電極に存在する浮遊容量から予想され
る値より小さくなる。そこでこの調べた電位変化が予想
値よりかなり小さければ、そのカソード電極に対しては
新たな負電荷供給を行わない。一方この調べた電位変化
が予想値程度あれば、そのカソード電極に対しては再度
一定量の負電荷供給を行い、これを一定回数繰り返す。
図11では3回繰り返す場合を示している。
【0061】図11の(8)は2回目の一定量の負電荷
供給後のカソード電極の電位の変化が僅かな場合であ
る。図11の(9)は3回目の一定量の負電荷供給後の
カソード電極の電位の変化が僅かな場合である。このよ
うに、一定量の負電荷を供給しながら、その時のカソー
ド電極の電位変位を調べることで、そのカソード電極に
対応する画素の電子放出部から電子放出が有ったか否か
が判る。従って、この調べた電位変化が予想値よりかな
り小さくなった時に、そのカソード電極に対して新たな
負電荷供給を行わないことで、これら画素の電子放出部
で最少電子放出が起ったことが保証され、この後新たに
供給する電荷は必ず画素の電子放出部から放出されるこ
とが保証される。
【0062】次の期間Cでは図11の(6)の制御信号
LSCHが0となる。このとき、ゲート電極G1で制御
された画素A11〜A1nのうち最少輝度レベル以下の
発光をする画素に対応するカソード電極の電圧は図11
の(7)や(8)のように変化させない。最少輝度レベ
ルを超えて発光させる画素に対応するカソード電極の電
圧は図11の(9)のように、その超える輝度レベルに
合わせた電荷を追加で供給するように変化させる。そし
て、この期間に供給された電荷は画素の電子放出部から
総て放出される。
【0063】この期間Cが終了した時点で、各カソード
電極Kkには画素A1kのリブ厚に対応した電荷が保持
されている。しかし、次の画素A2kのリブ厚が不明な
ので、このままゲート電極G2を選択電位Vsとする
と、(画素A1kのリブ厚>画素A2kのリブ厚なる)
一部の画素で電子放出が起きる可能性がある。
【0064】そこで、次のゲート電極G2に対応する選
択期間t0〜2t0の最初の期間Aの間、図11の(5)の
制御信号CHARがHIとなり、図11の(1)〜
(4)及び(7)〜(9)に示す通り、総てのゲート電
極G1〜Gm及び総てのカソード電極K1〜Knを0電
位となし、カソード電極の浮遊電荷を放出させる。
【0065】以下期間B、Cと続くが、これは上記ゲー
ト電極G1に対応する選択期間0〜t0の間と同じ動作の
繰り返しなので、ここではその後の説明は省略する。
〔実施例2〕図12に本発明の第2の実施例で用いるC
NT型FEDを示す。この実施例ではFEDパネル21
0で500〜1keV程度のエネルギーで加速した電子で
発光する蛍光体を用いること、カソード電極132へ接
続されるデータ側駆動回路212内の駆動回路216
が、カソード電極へ図13の(8)〜(10)に示すよ
うな一連の電圧波形を印加すること、及び、対向するメ
タルバック膜141へ電圧を印可する電圧源213が制
御信号LSCHを受け取ってメタルバック膜へ図13の
(7)に示す電圧を印加し、制御信号LSCHが0のと
きの電圧Vaを500〜1k[V]、制御信号LSCH
がHIのとき電圧のVbを50〜100[V]程度に設
定することを除いて、前述した実施例1の構成と同様で
ある。図10及び図12において、同じ参照番号を付し
た部分は同じ構成である。
【0066】以下実施例2の構成における駆動方法につ
いて図13を参照して説明する。図13の最上部に示さ
れている時間0〜t0、t0〜2t0等の選択期間、及び各選
択期間の区分期間A乃至Cは実施例1で説明したものと
同様である。
【0067】さて時間0〜t0における最初の期間Aの
間、(5)の制御信号CHARがHIとなり、(1)〜
(4)に示す通り総てのゲート電極G1〜Gmは0電位
となる。そこで、ゲート電極G1で制御された画素A1
1〜A1nのうち全く発光する必要のない画素に対応す
るカソード電極の電圧は(8)のように0電位とする
が、最低レベルの輝度以上で発光させる画素に対応する
カソード電極の電圧は(9)や(10)のように所定値
(本実施例では約−4[V])に設定する。
【0068】次の期間Bでは(5)の制御信号CHAR
が0となり、代わって(6)の制御信号LSCHがHI
となる。このとき、図12の駆動回路216とカソード
電極K1〜Knの間で電荷が移動しないように電気的接
続を切る。そして、(7)のように電圧源213からメ
タルバック膜へ出力する電圧をVbとする。
【0069】この期間Bにおいて(1)に示すようにゲ
ート電極G1の電位はVsとなるので、カソード電極へ
与えた電荷は、この電位Vsにより引出され、メタルバ
ック膜へ向け出力される。そして、カソード電極Kkへ
与えた電荷は画素A1kの電子放出部表面電界が閾値電
界となるまで放出され続けるので、画素A1kの電子放
出部表面電界が閾値電界となる電位にカソード電極Kk
電位が自動的に設定される。従って、この後新たに供給
する電荷は必ず画素の電子放出部から放出されることが
保証される。また、メタルバック膜の電位をVbとして
いるので、各画素の電子放出部から放出された電子はそ
れ程加速されずに蛍光体に到達し、発光は余り起きな
い。
【0070】次の期間Cでは(6)の制御信号LSCH
が0となる。そして、ゲート電極G1で制御された画素
A11〜A1nのうち最少輝度レベル以下の発光をする
画素に対応するカソード電極の電圧は(8)や(9)の
ように変化させない。最少輝度レベルを超えて発光させ
る画素に対応するカソード電極の電圧は(10)のよう
に、その超える輝度レベルに合わせた電荷を追加で供給
するように変化させる。そして、この期間にこの供給さ
れた電荷は画素の電子放出部から放出される。
【0071】このとき、(7)のように電圧源213か
らメタルバック膜へ出力する電圧はVaに変化している
ので、各画素の電子放出部から放出された電子は十分加
速されて蛍光体に到達し、設定された輝度で発光する。
【0072】以下各ゲート電極Giに対応する選択期間
では上記ゲート電極G1に対応する選択期間0〜t0と同
じ動作を繰り返すので説明は省略する。
【0073】
【発明の効果】以上説明したような構成の表示装置の駆
動方法を実現した事によって、2つの電極の間に絶縁膜
を形成した画素をマトリックス状に配置した表示装置に
おいて、絶縁膜厚の不均一による表示の不均一を抑える
ことが可能になった。
【0074】特にこの効果はFEDのような電界で電子
放出を制御する表示装置において有効であるが、その他
ELディスプレイにおいても応用できることは明らかで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のスピント型FEデバイスの概念図。
【図2】 従来のスピント型FEデバイスの電圧対電流
特性を示すグラフ。
【図3】 従来のスピント型FEDの回路構成を示すブ
ロック図。
【図4】 従来のスピント型FEDの駆動方法を示すタ
イミング図。
【図5】 従来のスピント型FEDの階調表示駆動方法
を示す回路図。
【図6】 従来のCNT型FEDパネルの概念図。
【図7】 従来のスピント型とCNT型のFEデバイス
の構成の比較図。
【図8】 従来のCNT型FEDのカソード・ゲート間
電界対エミッタ放出電流特性を示すグラフ。
【図9】 図6のCNT型FEDパネルの平面概念図。
【図10】 本発明のFEDの第1の回路構成を示すブ
ロック図。
【図11】 本発明のFEDの第1の駆動方法を示すタ
イミング図。
【図12】 本発明のFEDの第2の回路構成を示すブ
ロック図。
【図13】 本発明のFEDの第2の駆動方法を示すタ
イミング図。
【符号の説明】
101:基板、102:カソード電極、103:エミッ
タ、104:二酸化シリコン膜、105:ゲート、10
6:アノード、110:シフトレジスタ、111:ラッ
チ回路、112:ゲートドライバ、113:ゲート電
極、114:シフトレジスタ、116:カソードドライ
バ、117:カソード電極、118:電源、120:電
流源、121:端子、131:基板、132:電極配線
層、133:絶縁膜、134:基板側リブ、135:電
子放出部、136:電子制御電極、137:ガラス基
板、138:前面リブ、139:真空空間、140:発
光部、141:メタルバック膜、200:FEDパネ
ル、201:走査側駆動回路、202:データ側駆動回
路、203:電源、204:シフトレジスタ、205:
データホールド回路、206:駆動回路、210:FE
Dパネル、212:データ側駆動回路、213:電圧
源、216:駆動回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の第1電極Kj(j=1〜nの整数)
    と、複数の第2電極Gi(i=1〜mの整数)と、第1
    電極と第2電極との間の絶縁層から画素Aijを構成した
    表示装置において、 各第2電極Giの選択期間を第1期間及び第2期間から
    構成し、 第1期間において第1電極Kjの電位を各画素Aijの絶
    縁膜厚に対応した電位に設定した後、第2期間において
    第1電極Kjへ画素Aijの表示輝度に対応した電荷を注
    入することを特徴とする表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の表示装置において、 更に各画素Aijが、第1電極と対向する第3電極を含む
    ことを特徴とする表示装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の表示装置におい
    て、 各第2電極の選択期間の第1期間より前に、第1電極K
    jの電位を初期化する期間を設け、 第1期間で選択した第2電極Giへ選択電圧Vsを印加
    し、選択しなかった第2電極Gh(h≠i、1〜nの整
    数)へ非選択電圧Vnsを印加し、第1電極Kjへ電荷を
    注入し、その電荷の一部を放出させることによって、第
    1電極Kj電位を画素Aijの絶縁膜厚に対応した電位に
    設定することを特徴とする表示装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の表示装置において、 上記第1期間において、第1電極Kjへ画素が最少輝度
    を表示するのに必要な電荷を注入し、注入前後の第1電
    極Kjの電位変化を調べ、その電位変化が想定値より小
    さくなるまで、繰返してその第1電極Kjへ電荷を注入
    することを特徴とする表示装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の表示装置におい
    て、 各第2電極の選択期間の第1期間より前に、第1電極K
    jの電位を初期化する期間を設け、 第1期間で選択した第1電極Giへ選択電圧Vsを印加
    し、各第1電極Kjの電荷の一部を放出させることによ
    って、第1電極Kj電位を画素Aijの絶縁膜厚に対応し
    た電位に設定することを特徴とする表示装置の駆動方
    法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の表示装置において、 上記第1期間において第3電極の電位を、第2期間にお
    ける第3電極の電位より小さくすることを特徴とする表
    示装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】請求項3乃至6のいずれかに記載の表示装
    置において、 上記第1期間において、全く発光しない画素Aijに対応
    する第1電極Kjへは電荷を注入しないことを特徴とす
    る表示装置の駆動方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8089428B2 (en) 2005-10-25 2012-01-03 Hitachi Displays, Ltd. Flat panel display apparatus

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