JP2002055545A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

転写装置及び画像形成装置

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JP2002055545A
JP2002055545A JP2000244732A JP2000244732A JP2002055545A JP 2002055545 A JP2002055545 A JP 2002055545A JP 2000244732 A JP2000244732 A JP 2000244732A JP 2000244732 A JP2000244732 A JP 2000244732A JP 2002055545 A JP2002055545 A JP 2002055545A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上記帰還電流(I)が流れるアースローラ
246に対し、除電電源256からの除電電流の残りで
ある除電後残留電流(I)が流れ込むことに起因する
転写過多やプレ転写を抑えることができる画像形成装置
を提供する。 【解決手段】 除電後残留電流値Iをアース電流値I
eから減算し、減算結果を転写電源出力値Iから減算
した値を、実効転写電流たる目標値IOUTにする制御
を実施させるように、電源制御板253を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体との間に
介在せしめた記録部材又は自らの表面に該像担持体上の
可視像を転写する移動体を備える転写装置、及びこれを
備える複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置としては、
図8に示すものが知られている。図において、像担持体
としての感光体ドラム200上には、周知の電子写真プ
ロセスによって可視像としてのトナー像が形成される。
この感光体ドラム200の下方にはローラ400と、ア
ース部材であるアースローラ401とが水平方向に対向
するように配設されており、これらには移動体としての
紙搬送ベルト402が巻き掛けられている。また、この
紙搬送ベルト2の裏面には、上記ローラ400、アース
ローラ401の他、上記感光体ドラム200との対向位
置でこの裏面に転写バイアスを印加する転写バイアスロ
ーラ403が接触している。
【0003】上記感光体ドラム200と上記紙搬送ベル
ト402とは、互いに当接して転写ニップBを形成して
おり、記録部材としての転写紙Pはレジストローラ対4
07によって送り出されてこの転写ニップBに挟まれ
る。
【0004】上記転写バイアスローラ403は、転写電
源404に接続されており、いわゆる間接印加方式によ
って上記紙搬送ベルト402の裏面に転写電流を供給す
る。具体的には、上記転写ニップBの位置ではなく、こ
れよりもベルト移動方向下流側で紙搬送ベルト402の
裏面に接触して転写電流を付与する。
【0005】上記感光体ドラム200上のトナー像は、
紙搬送ベルト402に付与される転写電流や、ニップ圧
の作用などによって上記転写ニップB内の転写紙P上に
転写される。
【0006】上記紙搬送ベルト402は、所定の電気抵
抗を発揮するための抵抗調整剤を含有しているが、湿度
や温度などの環境の変化に伴ってそのベルト周方向やベ
ルト厚み方向の電気抵抗を変化させてしまうことが知ら
れている。上記転写電源404からの出力電流値である
転写電源出力値Iが一定に制御されている場合、これ
ら電気抵抗の変化は上記転写ニップB内での転写性に大
きく影響する。例えば、環境変化に伴う電気抵抗の変化
によって転写電流がベルト厚み方向よりもベルト周方向
に流れ易くなると、ベルト厚み方向に伝わって上記転写
ニップB内に到達する実効転写電流が減少してしまう。
そして、この実効転写電流の減少によって転写性能が低
下し、転写不足などが発生してしまう。また、環境変化
に伴う電気抵抗の変化によって通常よりも多くの実行転
写電流が上記転写ニップB内に到達すると、転写過多や
いわゆるプレ転写などが発生してしまう。
【0007】そこで、図8に示した画像形成装置では、
上記転写電源出力値Iを差分定電流制御することで、
転写性能の安定化を図るようになっている。この差分定
電流制御では、具体的には次のような制御が実施され
る。即ち、上記アースローラ401には転写電源出力値
を制御する電源制御手段としての電源制御板405
が接続されており、アースローラ401に流れ込んだ電
流の値は帰還電流値Iとしてこの電源制御板405に
検知される。電源制御板405は、この帰還電流値I
の検知結果に基づいて、次の数1で示される関係が得ら
れるように転写電源出力値Iを制御する。
【数1】 I−I=IOUT(但し、IOUTは一定)
【0008】この数1において、目標値であるIOUT
は、紙搬送ベルト402をベルト厚み方向に伝わること
によって上記アースローラ401に流れ込まなかった実
効転写電流の値に相当する。よって、差分定電流制御に
おいては、温度、湿度等の環境の変化にかかわらず、転
写電流実効の値を一定に維持して転写性能の安定化を図
ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図9に示す
ように、上記紙搬送ベルト402を除電するための除電
バイアスブラシ406を紙搬送ベルト402の表面に接
触させるように転写装置を構成すると、差分定電流制御
を実施させているにもかかわらず、転写過多やプレ転写
を引き起こしてしまうという問題が生じた。
【0010】そこで、本発明者はこの問題を生ずる原因
について鋭意研究を行ったところ、次のような現象を見
出した。即ち、除電バイアスブラシ406を上記紙搬送
ベルト402の表面に接触させると、図10に示すよう
に、上記転写電源404からの帰還電流(I)の他
に、除電バイアスブラシ406からの除電後残留電流
(I)が上記アースローラ401に流れ込む。これに
対し、上記電源制御板404は、帰還電流値Iと除電
後残留電流値Iとの和を、帰還電流値Iとして検知
するため、実際には次の数2で示される関係が得られる
ように転写電源出力値Iを制御する。
【数2】I−(I+I)=IOUT(但し、I
OUTは一定)
【0011】この数2については次の数3のように表す
ことができる。
【数3】I−I=IOUT+I
【0012】この数3において、右辺は実効転写電流値
に相当する。よって、上記電源制御板404は、目標値
OUTに制御すべき実効転写電流値を除電後残留電流
値I の分だけ加算して制御していることになる。そし
て、このような制御により、実効転写電流値が本来の値
よりも高くなって転写過多やプレ転写が生じていたので
ある。
【0013】なお、以上のように紙搬送ベルト402等
の移動体に除電電流が供給される場合に限らず、移動体
に電流を供給する電源として転写電源に加えて第2電源
が設けられていれば、同様の問題が生じ得る。また、移
動体として紙搬送ベルト402を備える画像形成装置に
限らず、中間転写ベルト等などを備える画像形成装置で
も同様の問題が生じ得る。
【0014】本発明は、以上の問題に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、上記帰還電流が流れ
るアースローラ等のアース部材に対し、この帰還電流に
加えて、除電バイアス電源などの第2電源からの電流が
流れ込むことに起因する転写過多やプレ転写を抑えるこ
とができる転写装置及び画像形成装置を提供することで
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、画像形成装置の像担持体に接触
しながら所定方向に移動する移動体と、該像担持体と該
移動体との接触位置に転写電界を形成して該像担持体上
の可視像を該移動体側に転写すべく、該移動体の裏面に
転写電流を供給する転写電源と、該移動体に該転写電流
とは異なる電流を供給する第2電源と、該裏面に流れる
電流をアースに導くアース部材と、該アース部材に流れ
込むアース電流値Ieを検知し、該転写電源からの出力
電流値である転写電源出力値Iと該アース電流値Ie
との差を目標値IOUTにするように該転写電源出力値
を制御する電源制御手段とを備える転写装置におい
て、該アース電流値Ieの成分のうち該第2電源に由来
する第2成分値Ieを該アース電流値Ieから減算
し、更に減算結果を該転写電源出力値Iから減算した
値を、該目標値IOUTにする制御を実施させるよう
に、該電源制御手段を構成したことを特徴とするもので
ある。
【0016】この転写装置において、電源制御手段は、
移動体からアース部材に流れるアース電流値Ieの成分
のうち該第2電源に由来する第2成分値Ieを、例え
ば、検知手段によって検知したり、第2電源からの出力
電流値に変数や定数を乗じて演算したりする。この第2
成分値Ieに基づいて、次の数4で示される関係が得
られるように転写電源出力値Iを制御する。
【数4】I−(Ie−Ie)=IOUT(但し、I
OUTは一定)
【0017】この数4におけるアース電流値Ieは、転
写電源からアース部材に流れ込む帰還電流値Iと、第
2成分値Ieとの和に相当する。この和を上記数4に
代入すると、数4の左辺の括弧内には帰還電流値I
けが残るため、目標値IOU が「I−I」とな
る。このことは、帰還電流値Iに加えて、第2電源か
らの第2成分値Ieがアース部材に流れ込んでも、実
効転写電流値を目標値I OUTに制御し得ることを示し
ている。実際には、電源制御手段によって取得された第
2成分値Ieと、真の第2成分値Ieとに誤差がある
ため、実効転写電流値を厳密に目標値IOUTに制御し
ない場合もあり得るが、目標値IOUTに近づけること
ができる。
【0018】ところで、第2電源からアース部材に流れ
込む第2成分値Ieを、帰還電流値Iと分離して単
独で検知することは困難である。一方、第2電源が、移
動体に除電電流を出力するものである場合には、次のよ
うにして実際の第2成分値Ieに近い数値を演算する
ことができる。
【0019】即ち、移動体に流れ込んだ除電電流のう
ち、アース部材に流れるのは除電後残留電流でり、これ
は、移動体の除電に寄与するカウンター電荷を生じさせ
るために消費された除電寄与電流の残りがアース部材に
流れ込むものである。これら除電後残留電流と除電寄与
電流とにはある程度の相関があることが知られており、
除電電流中の両者の比率はある程度一定になる。よっ
て、この比率と第2電源からの出力電流値との関係を示
す計算式を用いて除電後残留電流を求めれば、該除電後
残留電流である第2成分値Ieに近い数値を演算する
ことができる。
【0020】また、移動体に対する除電電流の付与位置
(除電位置)とアース部材との距離が比較的近いことに
起因して、移動体中における除電電流の流れが該移動体
の抵抗変化の影響を受け難い場合には、第2電源からの
出力電圧値が一定であれば除電後残留電流もある程度一
定になる。よって、この場合には、出力電圧値と除電後
残留電流との関係を予め試験してテーブル化しておけ
ば、第2電源からの出力電圧値とテーブルデータとに基
づいて該除電後残留電流である第2成分値Ieに近い
数値を特定することができる。
【0021】そこで、請求項2の発明は、請求項1の転
写装置において、転写電流とは異なる上記電流として、
上記移動体を除電するための除電電流を出力させるよう
に上記第2電源を構成し、且つ、該第2電源からの出力
値に基づいて上記第2成分値Ieを演算させるよう
に、上記電源制御手段を構成したことを特徴とするもの
である。
【0022】この転写装置においては、第2電源から移
動体に供給された除電電流が、除電に寄与する除電寄与
電流となったり、残りの除電後残留電流となったりす
る。このうちの除電後残留電流がアース部材に流れ込ん
でも、先の数4で示される数式に基づいて転写電源出力
値Iを制御することで、実効転写電流値を目標値I
UTに近づけて制御することができる。また、予めの試
験によって求められた除電寄与電流と除電後残留電流と
の比率と、第2電源からの出力電流値との関係を示す計
算式を用いたり、第2電源からの出力電圧値と該除電後
残留電流との関係をテーブル化したテーブルデータを用
いたりする演算処理によって第2成分値Ieを容易に
取得することができる。
【0023】請求項3の発明は、請求項2の転写装置に
おいて、上記第2電源を上記移動体に接離させる接離手
段を設け、該移動体と該第2電源とが接触している状態
では上記転写電源出力値Iと上記減算結果との差を上
記目標値IOUTにする一方で、離間している状態では
該転写電源出力値Iと上記アース電流値Ieとの差を
該目標値IOUTにするような該転写電源出力値I
制御を実施させるように、上記電源制御手段を構成した
ことを特徴とするものである。
【0024】この転写装置においては、接離手段によっ
て第2電源を移動体に接離させることで、該移動体に対
して除電の必要があるときにだけ除電を施すことができ
る。また、移動体と第2電源との接触状態に応じて、第
2成分値Ieを取得するための処理を省略することが
できる。具体的には、移動体と第2電源とが離間してい
る状態では、該第2電源からの除電後残留電流がアース
部材に流れ込むようなことがない。このため、第2成分
値Ieを取得する必要はなく、先の数1で示された数
式の関係が得られるように転写電源出力値Iを制御す
れば足りる。そこで、本転写装置は、移動体と第2電源
とが離間している状態では、このような制御を実施する
ことで、移動体と第2電源との接触状態に応じて、第2
成分値Ieを取得するための処理を省略するように構
成されている。
【0025】請求項4の発明は、請求項2の転写装置で
あって、上記移動体としての中間転写体と、上記第2電
源を該中間転写体に接離させる接離手段とを備え、上記
像担持体に形成される上記可視像を該中間転写体に順次
重ね合わせて転写し、上記電源制御手段が該中間転写体
への該可視像の重ね合わせ回数に応じて上記目標値I
OUTを変化させることを特徴とするものである。
【0026】この転写装置においては、中間転写体上の
可視像に除電位置を通過させてから像担持体上の可視像
を重ね合わせて転写しなくてはならない場合に、上記第
2電源を上記接離手段によって予め該中間転写体から離
間させておけば、前者の可視像と該第2電源との接触に
よる重ね合わせ転写像の乱れを回避することが可能にな
る。また、中間転写体のチャージアップに起因する転写
不足を抑えることができる。具体的には、一般に、像担
持体と中間転写体との接触位置(転写位置)の近傍で
は、両者の離間に伴って放電が起こり、この放電によっ
て中間転写体がチャージアップする。このようにチャー
ジアップしても中間転写体が除電されれば、次の転写工
程に影響を及ぼすことはない。ところが、上述のように
して第2電源を中間転写体から離間させ、該中間転写体
上の可視像と該第2電源との接触による重ね合わせ転写
像の乱れを回避する場合には、チャージアップした中間
転写体がそのまま次の転写工程を経る。そして、次の転
写工程において、中間転写体のチャージアップ分の電位
が、像担持体から該中間転写体への静電的な移動を抑制
するように作用するため、転写不足が起こり易くなる。
特に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックという各
色のトナー像を順次重ね合わせて転写してフルカラー転
写像を形成する場合には、各色毎にチャージアップ量が
累積されていくため、転写不足は重ね合わせ毎に深刻な
ものとなってくる。そこで、本転写装置は、中間転写体
への可視像の重ね合わせ回数に応じて上記目標値I
OUTを変化させるように構成されている。かかる構成
においては、可視像の重ね合わせ毎のチャージアップに
応じて実効転写電流を増加させて、該チャージアップに
起因する転写不足を抑えることができる。
【0027】請求項5の発明は、請求項4の転写装置に
おいて、上記中間転写体の除電対象領域における上記重
ね合わせ回数に応じて上記第2電源の出力電圧値を変化
させるように、上記電源制御手段を構成したことを特徴
とするものである。
【0028】この転写装置においては、中間転写体の除
電対象領域の電位に応じて、第2電源からの出力電圧値
を適切に制御して該除電対象領域を確実に除電すること
ができる。具体的には、上述のようにしてチャージアッ
プした中間転写体を除電するためには、第2電源からの
出力電圧値を、チャージアップ分に対応した適切な値に
制御する必要がある。ところが、例えば上述のようにし
てフルカラー画像を形成し得る転写装置において、中間
転写体は常に4色分の転写工程を経るとは限らず、モノ
クロ画像を転写すべくブラック用の転写工程だけを経た
り、2色あるいは3色の重ね合わせトナー像を形成すべ
く2色分あるいは3色分の転写工程だけを経たりする場
合もある。このため、除電直前の中間転写体の電位は異
なってくる。このように電位が異なるにもかかわらず、
第2電源からの出力電圧値を一定に制御すると、除電不
足が生じたり、逆に過剰の除電によって逆帯電させたり
するおそれがある。そこで、本転写装置は、中間転写体
の除電対象領域における可視像の重ね合わせ回数に応じ
て、第2電源からの出力電圧値を変化させるように構成
されている。かかる構成では、中間転写体の除電対象領
域の電位が除電毎に異なっていても、該除電対象領域を
確実に除電することができる。
【0029】請求項6の発明は、像担持体上に可視像を
形成する可視像形成手段と、該像担持体に接触しながら
移動する移動体の裏面に転写電流を供給して、該像担持
体と該移動体との接触位置に転写電界を形成し、該像担
持体上の可視像を該移動体側に転写する転写装置とを備
える画像形成装置において、該転写装置として、請求項
1、2、3、4又は5の転写装置を用いたことを特徴と
するものである。
【0030】この画像形成装置においては、請求項1の
転写装置と同様の作用により、転写装置内で、第2電源
からの電流がアース部材に流れ込んでも、実効転写電流
値を目標値IOUTに近づけて制御することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像形成装置であ
る電子写真方式のカラー複写機(以下、カラー複写機と
いう)に適用した一実施形態について説明する。まず、
本実施形態に係るカラー複写機の基本的な構成について
説明する。図1は、このカラー複写機の概略構成図であ
る。図1において、カラー複写機は、カラー画像読取装
置(以下、カラースキャナという)1、カラー画像記録
装置(以下、カラープリンタという)2、給紙バンク3
等で構成されている。
【0032】上記カラースキャナ1は、コンタクトガラ
ス101上の原稿4の画像を照明ランプ102、ミラー
群103a、103b、103c、レンズ104を介し
てカラーセンサ105に結像して、原稿4のカラー画像
情報を、例えばRed:赤、Green:緑、Blu
e:青(以下、それぞれR、G、Bという)の色分解光
毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。本カラー
複写機は、R、G、Bの色分解手段と、CCD等の光電
変換素子で構成されたカラーセンサ105によって、原
稿4の画像を色分解した3色のカラー画像を同時に読み
取る。そして、このカラースキャナ1で得たR、G、B
の色分解画像信号強度レベルを基に、図示しない画像処
理部で色変換処理を行い、Black:黒(以下、Bk
という)、Cyan:シアン(以下、Cという)、Ma
genta:マゼンタ(以下、Mという)、Yello
w:イエロー(以下、Yという)のカラー画像データを
得る。
【0033】上記Bk、C、M、Yのカラー画像データ
を得るためのカラースキャナ1の動作は次の通りであ
る。即ち、まず、照明ランプ102、ミラー群103
a、103b、103c等からなる光学系により、上記
カラープリンタ2の動作にタイミングを合わせて原稿4
を図中矢印左方向に走査し、1回の走査毎に1色のカラ
ー画像データを得る。
【0034】上記カラープリンタ2は、像担持体として
の感光体ドラム200、書き込み光学ユニット220、
2次転写装置260、紙搬送装置270、定着装置28
0等を備えている。また、感光体ドラム200の周囲
に、感光体クリ−ニング装置201、除電ランプ20
2、帯電器203、リボルバ現像ユニット230、基準
画像濃度センサ204、1次転写装置240などを備え
ている。
【0035】上記書き込み光学ユニット220は、半導
体レーザー221、図示しないレーザー発光駆動制御
部、ポリゴンミラー222とその回転用モ−タ223、
f/θレンズ224、反射ミラー225などで構成さ
れ、感光体ドラム200に対し、カラースキャナ1から
のカラー画像データを光信号に変換して原稿4の画像に
対応した光書き込みを行う。感光体ドラム200は、こ
の光書き込みによって静電潜像を担持する。
【0036】上記リボルバ現像ユニット230は、Bk
現像器231K、C現像器231C、M現像器231
M、Y現像器231Yと、各色の現像器231を矢印の
反時計方向に回転させる図示しないリボルバ回転駆動部
などで構成されている。そして、複写機本体の待機状態
では、これら4つの現像器231のうち、Bk現像器2
31Kを感光体ドラム200との対向位置である現像ポ
ジションに位置させるような回転角度で停止している。
【0037】各色の現像器231は、リボルバ現像ユニ
ット230の図中反時計回りの回転によって現像ポジシ
ョンまで順次移動する。各色の現像器231内には、そ
れぞれ対応する色のトナーとフェライトキャリアとを含
有する現像剤を収容する図示しない現像剤収容部、この
現像剤を汲み上げて撹拌するために回転する図示しない
攪拌パドル、表面に担持したこの現像剤の穂を感光体ド
ラム200に接触させながら回転する現像スリ−ブなど
が配設されている。各色の現像器231内の現像剤のト
ナーは、上記攪拌パドルでの攪拌によって負極性に帯電
せしめられながら上記現像スリーブに担持される。この
現像スリ−ブには、図示しない現像バイアス電源によっ
て負極性の直流電圧Vdcに交流電圧Vacが重畳された現
像バイアスが印加されている。
【0038】本カラー複写機は、図示しないコピースタ
ートキーが押下されるなどしてコピ−動作を開始する
と、カラースキャナ1によってBkカラー画像データの
読み取りを開始する。また、感光体ドラム200を図示
しない駆動手段によって図中反時計回りに回転させると
ともに、中間転写ベルト241を駆動ローラ242の回
転駆動によって図中矢印方向に無端移動させる。
【0039】回転駆動を開始した感光体ドラム200の
表面は、帯電器203との対向位置でコロナ放電によっ
て負極性の所定電位に一様に帯電せしめられる。そし
て、上記書き込み光学ユニット220によってBkカラ
ー画像信号に基づいたラスタ露光が施される。このラス
タ露光が施された部分は、露光量に比例する電荷を失っ
てBk静電潜像を担持する。
【0040】現像ポジションに位置しているBk現像器
231Kは、上記Bk静電潜像を先端部から現像し得る
ように、この先端部が現像領域(現像スリーブと感光体
ドラム200との対向領域)に到達する前に、現像スリ
ーブの回転駆動を開始する。上記Bk静電潜像は、感光
体ドラム200の回転に伴って上記現像領域を通過する
際に、Bk現像器231Kの現像スリーブ上に担持され
た現像剤中のBkトナーが静電的に付着せしめられる。
一方、感光体ドラム200の非潜像部分は、即ち、非露
光部分には、Bkトナーが付着しない。これらの結果、
上記現像領域を通過した感光体ドラム200表面には、
Bk静電潜像と同じ形状のBkトナー像が形成される。
【0041】上記感光体ドラム200上で現像された上
記Bkトナー像は、感光体ドラム200の回転に伴って
上記1次転写ニップまで移動し、感光体ドラム200と
接触しながら等速で無端移動する中間転写ベルト241
の転写面に転写される。1次転写ニップを通過した後の
感光体ドラム200表面は、上記感光体クリーニング装
置201によって残留トナーがクリーニングされた後、
上記除電ランプ202との対向位置で除電される。そし
て、上記帯電器203との対向位置で再び一様に帯電せ
しめられる。
【0042】上記Bkトナー像の現像工程がある程度進
行すると、所定のタイミングでカラースキャナ1による
C画像データの読み取りが始まり、このC画像データに
よるレーザー光書き込みによって、感光体ドラム200
の表面にC静電潜像が形成され始める。そして、感光体
ドラム200上のBk静電潜像の後端部が上記現像領域
を通過した後で、且つC静電潜像の先端部が現像領域に
到達する前に、リボルバ現像ユニット230が約90°
回転する。この回転により、C現像器231Cが現像ポ
ジションに移動してCトナーによるC静電潜像の現像を
開始し、感光体ドラム200上にCトナー像を形成す
る。以降、同様にして、感光体ドラム200上に、Mト
ナー像、Yトナー像が形成され、これらは上記1次転写
ニップで中間転写ベルト241上に重ね合わせ転写さ
れ、全てのトナー像が転写された時点で、中間転写ベル
ト241上にフルカラートナー像が形成される。
【0043】図2は、上記カラープリンタ2の感光体ド
ラム200の周囲構成を示す構成図である。図2におい
て、上記1次転写装置240は、複数のローラ242、
243、244、245、246、247と、これらに
張架された中間転写ベルト241とを備えている。ま
た、転写電源である1次転写バイアス電源248、中間
転写ベルト241を除電する除電器249、中間転写ベ
ルト241をクリーニングするクリーニングブレード2
50、潤滑剤隗251、除電ブラシ252なども備えて
いる。
【0044】上記中間転写ベルト241は、導電性の電
気特性を発揮し得るように構成され、後述の1次転写バ
イアスローラとアースローラ246とによって感光体ド
ラム200に向けて付勢されることで、両ローラの間で
感光体ドラム200に当接して中間転写位置としての1
次転写ニップを形成している。
【0045】中間転写体としての上記中間転写ベルト2
41を張架するローラのうち、243は、図示しない位
置調整機構によってカラー複写機本体内における相対的
な位置が調整されることにより、中間転写ベルト241
のテンション力を調整するテンションローラとなってい
る。
【0046】また、247は、転写電源としての1次転
写バイアス電源248に接続された1次転写バイアスロ
ーラとなっている。この1次転写バイアス電源248は
図示しない電源制御手段としての電源制御板を備えてお
り、これにより、1次転写バイアスローラ247への出
力電流値が制御されるようになっている。1次転写バイ
アス電源248から1次転写バイアスローラ247へと
出力された1次転写電流は、中間転写ベルト241の裏
面に供給される。
【0047】また、246は、アース部材としてのアー
スローラとなっており、1次転写バイアスローラ247
から中間転写ベルト241の裏面へと付与された上記1
次転写電流や、上述の除電後残留電流を上記電源制御板
を介してアースに導くようになっている。
【0048】また、244は、後述の2次転写装置の2
次転写バイアスローラと対向するように配設された対向
ローラとなっている。
【0049】また、256は、上記1次転写ニップより
もベルト移動方向上流側に配設された上記クリーニング
ブレード250との間に中間転写ベルト241を挟み込
んでバックアップするバックアップローラとなってい
る。
【0050】上記クリーニングブレード250は、図示
しない接離機構によって中間転写ベルト241に接離せ
しめられるようになっており、上記トナー像を保持して
いる中間転写ベルト241部分がブレードとの接触位置
を通過する間は、中間転写ベルト241から離間する。
【0051】上記除電ブラシ252には、図示しない除
電電源が接続されている。
【0052】上記潤滑剤隗251、除電ブラシ252
は、それぞれ、上記バックアップローラ256と上記ア
ースローラ246との間に位置するように配設されてい
る。これら潤滑剤隗251、除電ブラシ252は、図示
しない接離手段としての移動機構よって図中水平方向に
移動せしめられるようになっている。この移動により、
除電ブラシ252は、上記トナー像を保持している中間
転写ベルト241部分がブラシとの接触位置を通過する
間は、中間転写ベルト241から離間する。この離間に
より、中間転写ベルト241上のトナー像と除電ブラシ
252とが接触することによる重ね合わせ転写像の乱れ
が回避される。
【0053】また、除電ブラシ252は、ステアリン酸
亜鉛等の上記潤滑剤隗251を研磨しながら、中間転写
ベルト241に接触することで、これに潤滑剤微粒子を
塗布するとともに、上記除電電源からの除電電流を供給
する。この除電電流の供給によって中間転写ベルト24
1が除電される。なお、本カラー複写機における除電直
前の中間転写ベルト241は、1次転写工程や2次転写
工程におけるチャージアップなどの影響によって負極性
に帯電しているため、正極性の除電電流の供給によって
除電される。
【0054】図2に示すように、1次転写バイアスロー
ラ247は、上記1次転写ニップよりもベルト移動方向
下流側で中間転写ベルト241の裏面に接するように配
設されており、この1次転写ニップよりも下流側で該裏
面に1次転写電流を供給する。この1次転写バイアスロ
ーラ247以外のローラ242、243、244、24
5、246はそれぞれアースに接続されているが、これ
らローラのうち、上記アースローラ246が1次転写バ
イアスローラ247に最も近い位置に配設されている。
このため、1次バイアスローラ247から中間転写ベル
ト241の裏面に付与された1次転写電流は、全体的に
アースローラ246の方向に流れる。このように、本カ
ラー複写機の1次転写のプロセスでは、中間転写ベルト
241に1次転写ニップの下流側で1次転写電流を供給
し、上流側でアースに導くという間接印加方式を採用し
ている。なお、本カラー複写機では、負極性に帯電した
トナーによって画像を形成するため、これと逆極性であ
る正極性の1次転写電流を中間転写ベルト241に供給
している。
【0055】感光体ドラム200上で順次現像されたB
k、C、M、Yのトナー像は、この1次転写ニップを通
過する際に、感光体ドラム200と中間転写ベルト24
1との押圧力や、上記1次転写電流などの作用によって
物理的、静電的に中間転写ベルト241上に重ね合わせ
転写される。そして、4色全てのトナー像が重ね合わせ
て転写されることにより、中間転写ベルト241上にフ
ルカラートナー像が形成される。
【0056】上記1次転写装置240の下方には、2次
転写装置260が配設されている。この2次転写装置2
60は、3つのローラ262、263、264と、これ
らに張架されるベルト261とを備えている。また、2
次転写バイアスローラ269、2次転写バイアス電源2
69、転写紙除電チャージャ266、ベルト除電チャー
ジャ267、クリーニングブレード268等も備えてい
る。
【0057】上記ベルト261を張架する3つのローラ
のうち、263は、図示しない駆動手段によって図中反
時計回りに回転駆動せしめられる駆動ローラとなってお
り、その回転によってベルト261を図中矢印方向に無
端移動させる。
【0058】また、264、上記クリーニングブレード
268との間にベルト261を挟み込んでバックアップ
するバックアップローラとなっている。
【0059】また、262は、ベルト261と摺接して
従動する従動ローラとなっている。
【0060】この従動ローラ262と、上記2次転写バ
イアスローラ269とは、それぞれ図示しない移動機構
によって図中上下方向に移動せしめられるようになって
いる。これら2つのローラが上限まで移動すると、ベル
ト261と上記中間転写ベルト241とが接触するとと
もに、2次転写ローラ269が2枚のベルト(中間転写
ベルト241、ベルト261)を介して上記対向ローラ
244に接触する、この接触により、対向ローラ244
と2次転写バイアスローラ265との間に2次転写ニッ
プが形成される。
【0061】上記2次転写バイアス電源269には、図
示しない2次転写バイアス制御板が接続されており、2
次転写バイアスローラ265への出力電流値を所定の値
に制御する。2次転写バイアス電源269から2次転写
バイアスローラ265へと出力された2次転写電流は、
ベルト261の裏面に供給される。
【0062】本カラー複写機では、待機状態から、上記
1次転写ニップにおける3色目(M)のトナー像の重ね
合わせ転写を開始するまでの間には、2次転写バイアス
ローラ265と上記従動ローラ262とをそれぞれ下限
まで移動させた状態(二点差線で示す状態)にしてい
る。そして、3色目の重ね合わせ転写を開始し、中間転
写ベルト241上の3色(Bk、C、M)の重ね合わせ
トナー像の後端部分に、上記対向ローラ244と2次転
写バイアスローラ265との間を通過させた後に、2次
転写バイアスローラ265と上記従動ローラ262とを
それぞれ上限まで移動させる。そして、この移動によっ
て上記2次転写ニップを形成する。上記1次転写ニップ
で4色目(Y)のトナー像の重ね合わせによって得られ
たフルカラートナー像は、中間転写ベルト241の無端
移動に伴ってこの2次転写ニップに搬送される。
【0063】上記給紙バンク3は、OHPシートや厚紙
をストックする手差しトレイ310、裏面プリント紙カ
セット320、給紙カセット330、340、350、
複数の紙搬送ローラ対、レジストローラ対302などを
備えており、上記カラープリンタのプリント動作が開始
されると、給紙コロ311、321、331、341、
351のどれかを作動させる。この作動によって、手差
しトレイ310あるいはカセット320、330、34
0、350のどれかから転写紙Pが排紙され、搬送ロー
ラ対を経てレジストローラ対302まで搬送される。
【0064】このレジストローラ対302は、搬送され
てきた転写紙Pを、上記2次転写ニップで上記中間転写
ベルト241上のフルカラートナー像と重ね合わせ得る
タイミングで、上記ベルト261上に送り出す。このよ
うにして送り出された転写紙Pは、上記2次転写ニップ
で上記中間転写ベルト241上のフルカラートナー像が
一括転写されながら、この2次転写ニップを通過する。
そして、上記転写紙除電チャージャ266との対向位置
を通過する際に除電された後、後述の紙搬送ベルト上に
供給される。
【0065】上記2次転写ニップを通過したベルト26
1は、上記ベルト除電チャージャ267との対向位置を
通過して除電された後、クリーニングブレード268に
よって表面に付着している残留トナーがクリーニングさ
れる。
【0066】上記2次転写装置260の図中左側方(図
1)には、2本の張架ローラによって張架されながら図
中矢印方向に無端移動する紙搬送ベルト270が配設さ
れており、上記2次転写装置260のベルト261から
受け取った転写紙Pを上記定着装置280内に送り出
す。
【0067】上記定着装置280は、加圧ローラ281
と加熱ローラ282とを備えており、上記紙搬送ベルト
270から送られてくる転写紙Pを両ローラの間に挟み
込んで、上記フルカラートナー像をこの転写紙Pに溶融
・定着せしめる。このようにしてフルカラー画像が定着
せしめられた転写紙Pは、排紙ローラ対290を経由し
て複写機外のコピートレイに表向きにスタックされる。
【0068】複数の原稿4の画像をコピーするリピート
コピーを実施する際には、カラースキャナ1の動作や、
感光体ドラム200への光書き込み処理が1枚目の4色
目(Y)の現像工程に引き続き、所定のタイミングで2
枚目の1色目(Bk)の読取工程が実施される。また、
1次転写は、1枚目のフルカラートナー像の一括転写工
程を終え、且つ、クリーニングブレード250によるク
リーニング工程と、除電ブラシ252による潤滑剤の塗
布工程とを終えた中間転写ベルト241部分に、2枚目
のBkトナー像が感光体ドラム200から1次転写され
る。
【0069】以上は、4色フルカラーコピーを得るコピ
ーモードであるが、3色コピーモード、2色コピーモー
ドの場合には、指定された色と回数の分について、同様
の工程を実施する。また、単色コピーモードの場合に
は、所定枚数が終了するまでの間、所定色の現像器23
1を上記現像ポジションに位置させたままの状態で、現
像工程、1次転写工程及び2次転写工程を実施する。
【0070】図3は、上記中間転写ベルト241の一部
を示す拡大断面図である。図において、中間転写ベルト
241は、導電性ゴム等で形成された下層241bと、
これに被覆された被覆層241aとで構成され、被覆層
241側が転写面になっている。かかる構成の中間転写
ベルト241では、下層241b側である裏面が1次転
写バイアスローラ247、アースローラ246に接触す
る。転写電源である上記1次転写バイアス電源248か
ら出力された1次転写電流は、中間転写ベルト241を
周方向に伝わってアースローラ246から上記電源制御
板に流れ込む帰還電流となったり、厚み方向に伝わって
上記1次転写ニップ内に到達する実効転写電流となった
りする。
【0071】次に、本実施形態に係るカラー複写機の特
徴的な構成について説明する。図4は、上記1次転写ニ
ップの周囲の構成を拡大して示す拡大構成図である。図
において、除電ブラシ252とともに第2電源を構成す
る除電電源256から出力される除電電流(I)はア
ンメータ254によって検知され、検知結果が除電電流
値Iとして後述の電源制御板に出力される。
【0072】上記除電ブラシ252と中間転写ベルト2
41とが接触すると、除電電流(I )の一部が中間転
写ベルト241の除電に寄与する除電寄与電流として消
費され、残りが除電後残留電流(I)になる。
【0073】上記除電ブラシ252は、中間転写ベルト
241を張架しながらアースに接続される複数のローラ
のうち、アース部材としてのアースローラ246に最も
近い位置に配設されている。このため、除電後残留電流
(I)は、中間転写ベルト241をその厚み方向へと
伝わりながら、アースローラ246に向けて流れ込む。
【0074】一方、1次転写バイアス電源248から出
力された1次転写電流である転写電源出力(I)は、
上述のように、アースローラ246に流れ込む帰還電流
(I )となったり、上記1次転写ニップ内に到達する
実効転写電流となったりする。
【0075】上記除電後残留電流(I)と帰還電流
(I)とはアースローラ246内で合流する。本実施
形態に係るカラー複写機においては、これら電流以外の
電流がアースローラ246に流れ込むようなことはな
い。よって、アースローラ246内における除電後残留
電流(I)と帰還電流(I)との合流電流はアース
電流(Ie)となる。また、除電後残留電流値Iは、
アース電流値Ieを構成する成分であり、具体的には第
2電源の一部を構成する除電電源256に由来する第2
成分値Ieである。
【0076】上記アースローラ246内で合流したアー
ス電流(Ie)は、電源制御手段である電源制御板25
3と1次転写バイアス電源248とを介してアースに流
れ込む。この電源制御板253は、流れ込むアース電流
値Ieを検知するように構成されている。
【0077】上記電源制御板253は、除電電流値I
中における除電後残留電流値Iの平均的なパーセンテ
ージRtを記憶しており、これと、上記アンメータ25
4から出力される除電電流値Iとに基づいて、次の数
5で示される演算を実施して第2成分値Ieである除
電後残留電流値Iを取得する。なお、このパーセンテ
ージRtは、予めの試験によって求められたものであ
る。
【数5】I=I×Rt
【0078】そして、このようにして取得した除電後残
留電流値Iと、自らが検知した上記アース電流値Ie
とに基づいて、次の数6で示される関係が得られるよう
に転写電源出力値Iを制御する。
【数6】I−(Ie−I)=IOUT(但し、I
OUTは一定)
【0079】この数6において、アース電流値Ieは帰
還電流値Iと除電後残留電流値I との和であるの
で、左辺の括弧内の解は「I+I−I=I」と
なる。よって、上記アースローラ246に対し、帰還電
流(I)の他に、除電後残留電流(I)が流れ込ん
でも、不具合を生じていた数2に示される数式ではな
く、先の数1に示される数式に基づいた転写電源出力値
の制御を実施して、転写電流実効値を目標の値に近
づけることができる。よって、環境変化にかかわらず、
転写電流実効値をおおむね一定に維持することができ
る。
【0080】このような転写電源出力値Iの制御にお
いて、電源制御板253は、1次転写中のトナー像の重
ね合わせ回数に応じて、目標値IOUTを徐々に増大さ
せていく。このように目標値IOUTを増大させること
で、重ね合わせ転写に伴う中間転写ベルト241の累積
的なチャージアップに起因する転写不足を抑えることが
できる。
【0081】また、電源制御板253は、除電工程にお
ける除電ブラシ252と中間転写ベルト241との接触
に先立ち、除電電源256からの出力電圧値について、
適切であるか否かを判定し、適切でない場合にはこれを
適切な値に設定し直す。具体的には、中間転写ベルト2
41に対するトナー像の重ね合わせ回数と、現状の上記
出力電圧値との関係を判断し、この関係が適切でない場
合には適切な値に設定し直すのである。この関係は、重
ね合わせ回数と上記出力電圧値とに正の相関がなければ
ならない。つまり、重ね合わせ回数が増加するほど、除
電電源256からの出力電圧値が大きくなっていなけれ
ばならない。かかる制御においては、中間転写ベルト2
41の除電対象領域の累積チャージアップ回数に応じた
値の除電バイアスを除電電源256から出力させて、こ
の除電対象領域を確実に除電することができる。
【0082】なお、上記重ね合わせ回数ついては、図示
しない制御部からの信号によって電源制御板253に認
識させている。
【0083】また、重ね合わせ転写において、除電ブラ
シ252と中間転写ベルト241とが離間している際に
は、除電電流(I)が流れない。このため、電源制御
板253に「除電電流値I=0」が検知され、数1で
示された数式に基づく制御と同様の制御が実施される。
【0084】図5は電源制御板253の制御フロー図で
ある。図において、電源制御板253は、まず、上記制
御部から送信されてくる上記重ね合わせ回数の信号を受
信して、重ね合わせ回数Spを受信信号の値にする(S
1)。そして、図示しないRAM等のデータ記憶手段に
記憶している第1のデータテーブルから、この重ね合わ
せ回数Spに対応する除電制御値Veを特定し(S
2)、除電電源256の出力電圧値である除電バイアス
値をこの除電制御値Veに設定する(S3)。この設定
により、中間転写ベルト241のチャージアップ回数に
応じた値の除電バイアス値が設定される。上記除電ブラ
シ252の接離動作は、電源制御板253の制御とは無
関係に上記制御部によって制御される。しかし、除電ブ
ラシ252が移動を開始してから中間転写ベルト241
に接触するまでに要する時間は、電源制御板253によ
る上記S1から後述のS12までの制御フローに要する
時間よりも遥かに長くなる。よって、電源制御板253
は、除電ブラシ252と中間転写ベルト241との接触
に先立ち、中間転写ベルトの除電対象領域における上記
重ね合わせ回数Spに応じて除電バイアス値を変化させ
ることになる。
【0085】次に電源制御板253は、上記データ記憶
手段に記憶している第2のデータテーブルから、上記重
ね合わせ回数Spに対応する目標値IOUTを特定する
(S4)。この特定により、上記重ね合わせ回数Spに
応じて、目標値IOUTを徐々に増大させていく。目標
値IOUTの特定を終えると、上記アンメータ254か
ら送られてくる電流値の信号を受信して除電電流値I
を受信信号の値にしてから、上記数5で示される数式の
演算によって除電後残留電流値Iを取得する(S
5)。そして、アースローラ246に流れ込むアース電
流値Ieを検知した後(S6)、除電後残留電流値I
とアース電流値Ieとに基づいて、数式Xの関係が得ら
れるように転写電源出力値Iを変化させる(S7)。
この数式Xとは、先の数6で示された数式である。
【0086】このS7の制御を終えると、電源制御板2
53は、上記制御部から制御終了信号が出力されている
か否かについて判定する(S8)。上記制御部は、各装
置に対する制御の進行状況に応じて、電源制御板253
の制御を終了させる適切なタイミングを判断してこの制
御終了信号を送信するように構成されている。
【0087】上記S8において、電源制御板253は、
「出力されている」と判定すると(Y)、一連の制御を
終了する。また、「出力されていない」と判定すると
(N)、引き続き制御を実施すべく、上記制御部から送
信されてくる重ね合わせ回数の信号を再び受信して、仮
回数Sp1を受信信号の値に更新(S9)。そして、S
pがSp1であるか否か、即ち、重ね合わせ回数が変わ
ったか否かについて判定し(S10)、変わっていない
場合(Y)には、制御を上記S5にループさせて、転写
電源出力値Iを適正な値に変化させるための制御を繰
り返す。このように制御を上記S10からS5に制御を
ループさせると、重ね合わせ回数が変わっていないとき
には繰り返しの実施が無駄になってしまう上記S2から
S4までの制御を省略することができる。
【0088】一方、上記S10で「変わった」と判定し
た場合(N)には、重ね合わせ回数Spを仮回数Sp1
の値に更新した後(S11)、制御をS2にループさせ
る。このループにより、除電バイアス値や目標値I
OUTが新たな重ね合わせ回数Spに応じた値に変更さ
れた後(S2〜S4)、転写電源出力値Iを適正な値
に変化させるための制御が繰り返えされる。
【0089】次に、本カラー複写機の変形例について説
明する。図6は本変形例に係るカラー複写機における1
次転写ニップの周囲の構成を拡大して示す拡大構成図で
ある。図において、除電電源256と除電ブラシ252
との間にはアンメータが接続されていないため、電源制
御板253は除電電流値Iを検知することができな
い。但し、本変形例に係るカラー複写機の中間転写ベル
ト241は、除電位置からアースローラ246との接触
位置までの長さ分では、除電後残留電流値Iが環境変
化に伴うベルト抵抗変化の影響を極めて受け難くなって
いる。このため、環境変化に伴って中間転写ベルト24
1の電気抵抗が変化しても、一定の除電バイアスが除電
電源256から出力されれば、除電後残留電流値I
概ね一定になる。一方、1次転写バイアスローラ247
との接触位置から、アースローラ246との接触位置ま
での長さ分では、除電後残留電流値Iが環境変化に伴
うベルト抵抗変化の影響を受け易くなっている。
【0090】上記重ね合わせ回数Spの変化に起因して
上記除電電源256からの除電バイアスの出力値が変化
すれば、これに伴って除電後残留電流値Iも変化する
が、両者は次の表1に示すような関係になることが確認
されており、この表1が上記第1のテーブルデータとし
て上記データ記憶手段に記憶されている。
【表1】
【0091】そこで、電源制御板253は、上記重ね合
わせ回数Spに基づいてこの表1から除電後残留電流値
を特定した後、先の数6で示された数式の関係が得
られるように転写電源出力値Iを制御するように構成
されている。
【0092】但し、本カラー複写機においては、このよ
うな数6の数式に基づく転写電源出力値Iの制御を実
施してはならないときがある。重ね合わせの1次転写の
際に、除電ブラシ252を中間転写ベルト241から離
間させているときである。このときには、アースローラ
246に除電後残留電流(I)が流れない。先に図4
で示したカラー複写機では、除電後残留電流(I)が
流れなくなるとその旨が電源制御板253によって検知
され、「除電後残留電流値I=0」として数6の数式
が実行されるため問題はなかった。しかし、本変形例に
係るカラー複写機では、アースローラ246に除電後残
留電流(I)が流れなくなっても、電源制御板253
は除電後残留電流値Iを上記表1から特定した値で認
識したままなので、数6の数式でアース電流値Ieから
これを減算してしまう。このように減算が行われると、
実効転写電流が目的よりも除電後残留電流値Iの分だ
け上乗せして制御されるため、転写過多やプレ転写が起
こるおそれがある。そこで、電極制御板253は、重ね
合わせの1次転写の際に、除電ブラシ252と中間転写
ベルト241とが離間しているときには、数6ではな
く、数1で示される数式に基づいて転写電源出力値I
を制御するように構成されている。
【0093】なお、本カラー複写機において、1次転写
中に除電ブラシ252と中間転写ベルト241とが接触
している状態としては、次のようなタイミングが挙げら
れる。即ち、まず第1に、単色画像をプリントするとき
である。上記1次転写ニップ内で1次転写された中間転
写ベルト241上の単色トナー像は、再び1次転写ニッ
プに搬送されることなく中間転写ベルト241から転写
紙Pに2次転写される。そして、2次転写ニップを通過
した中間転写ベルト241表面に対しては、1次転写ニ
ップに進入させる前に、クリーニングブレード250に
よるクリーニングと、除電ブラシ252による除電とが
施される。このような単色画像のプリントでは、連続的
な上記2次転写ニップの形成、中間転写ベルト241の
クリーニング及び除電が可能になる。このため、単色画
像のプリント時には、1回だけのプリントであるか、連
続プリントであるかにかかわらず、2次転写装置26
0、クリーニングブレード250、除電ブラシ252の
それぞれが、コピー終了直前まで中間転写ベルト241
に接触し続ける。
【0094】また、第2に、重ね合わせ画像の連続プリ
ント時における除電工程である。重ね合わせ画像の連続
プリント時には、先の重ね合わせ画像を形成するための
繰り返しの1次転写によって累積的にチャージアップし
た中間転写ベルト241の除電と、次の重ね合わせ画像
の1色目の1次転写とが同時に実施される。具体的に
は、次の重ね合わせ画像の一色目トナー像のおおよそ半
分以上が上記1次転写ニップに進入し、且つ、その後端
が除電位置を通過したタイミングで、除電ブラシ252
が中間転写ベルト241に接触して、先の重ね合わせ転
写による残留電位が除電され始める。
【0095】図7は本変形例に係るカラー複写機におけ
る電源制御板253の制御の一部を示すフロー図であ
る。この制御は、先に図5で示した制御フローのS5の
代わりに行われる。図において、電源制御板253は、
図5で示したS1からS4までの制御を実施した後、上
記制御部からの接触信号を受信しているか否かを判定す
る(S5a)。この接触信号は、上記制御部が除電ブラ
シ252を中間転写ベルト241に接触せしめるように
制御しているときに送信される。
【0096】電源制御板253は、上記S5aの制御に
おいて「受信している」と判定すると(Y)、上記重ね
合わせ回数Spに基づいて上記表1から除電後残留電流
値I を特定した後(S5b)、数式Xを上記数6で示
される数式に設定する(S5c)。この設定により、後
のS8(図5参照)の制御において、上記数6で示され
る数式の関係が得られるように転写電源出力値Iを制
御するようになる。
【0097】また、上記S5aの制御において「受信し
ていない」と判定すると(N)、数式Xを上記数1で示
される数式に設定する(S5d)。この設定により、後
のS8の制御において、上記数1で示される数式の関係
が得られるように転写電源出力値Iを制御するように
なる。よって、除電ブラシ252と中間転写ベルト24
1との離間に起因する転写過多やプレ転写が回避され
る。
【0098】図7において、電源制御板253は、上記
制御部からの接触信号を受信していないとき(S5aで
N)には、数式Xの設定だけを行い(S5d)、除電後
残留電流値Iの特定処理を省略していることがわか
る。このように、本変形例のカラー複写機では、除電ブ
ラシ252と中間転写ベルト241との接触状態に応じ
て、除電後残留電流値Iの特定処理を省略することが
できる。
【0099】なお、上記制御部は、除電ブラシ252を
中間転写ベルト241に接触せしめる制御を開始した時
点で上記接触信号を送信し始めるが、制御開始から実際
に接触するまでに要する時間は、電源制御板253によ
る上記S1からS12までの制御フローに要する時間よ
りも遥かに長くなる。よって、本変形例のカラー複写機
においても、電源制御板253は、除電ブラシ252と
中間転写ベルト241との接触に先立ち、中間転写ベル
トの除電対象領域における上記重ね合わせ回数Spに応
じて除電バイアス値を変化させることになる。
【0100】以上、本発明に係る画像形成装置の実施形
態や変形例として、いわゆる間接印加方式によって1次
転写電流を中間転写ベルト241に供給するカラー複写
機について説明したが、移動体に対して転写ニップ等の
転写位置で転写電流を供給する画像形成装置にも本発明
の適用が可能である。
【0101】また、移動体として、自らの表面にトナー
像を転写する中間転写ベルト241を備えるカラー複写
機について説明したが、紙搬送ベルトなど、他の移動体
を備える画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
【0102】また、中間転写ベルト241の裏面に接触
して電源からの1次転写電流を導く部材として、ローラ
状のもの(1次転写バイアスローラ247)を備えるカ
ラー複写機について説明したが、板状など他の形状のも
のを備える画像形成装置にも本発明の適用が可能であ
る。
【0103】また、第2電源として、除電電源及び除電
ブラシから構成され、中間転写ベルト241に接触する
方式のもの(除電ブラシ252)を備えるカラー複写機
について説明したが、コロナチャージャ及び除電電源か
ら構成されるものなど、非接触方式のものを備える画像
形成装置にも本発明の適用が可能である。更に、接触す
る方式の第2電源としてブラシ状の接触部を有するもの
について説明したが、他の形状のものでもよい。
【0104】また、本発明に係る像担持体は、感光体ド
ラム200等の潜像担持体に限られるものではなく、可
視像を担持するものであればよい。中間転写体なども像
担持体に含まれる。
【0105】また、電子写真方式によらず、他の方式に
よって画像を形成する画像形成装置についても本発明の
適用が可能である。例えば、特開平9−254430号
公報に記載されたトナープロジェクションと呼ばれる直
接記録方式の画像形成装置であって、像担持体である対
向電極ベルトから記録紙等の転写体に可視像を転写する
ものについても本発明の適用が可能である。
【0106】
【発明の効果】請求項1、2、3、4又は5の発明によ
れば、第2電源からの電流がアース部材に流れ込んで
も、実効転写電流値を目標値IOUTに近づけて制御す
ることができるので、該電流の流れ込みに起因する転写
過多やプレ転写を抑えることができるという優れた効果
がある。
【0107】特に、請求項2、3、4又は5の発明によ
れば、第2電源からの除電後残留電流がアース部材に流
れ込んでも、実効転写電流値を目標値IOUTに近づけ
て制御するので、該除電後残留電流の流れ込みに起因す
る転写過多やプレ転写を抑えることができるという優れ
た効果がある。また、計算式を用いたり、テーブルデー
タを用いたりする演算処理によって第2成分値Ie
容易に取得することができるという優れた効果がある。
【0108】また特に、請求項3の発明によれば、移動
体に対して除電の必要があるときにだけ、除電を施すこ
とができるという優れた効果がある。更に、移動体と第
2電源との接触状態に応じて、第2成分値Ieを取得
するための処理を省略することができるという優れた効
果がある。
【0109】また特に、請求項4又は5の発明によれ
ば、重ね合わせ転写のためには、中間転写体上の可視像
に除電位置を通過させる必要がある場合でも、該可視像
と第2電源との接触による重ね合わせ転写像の乱れを回
避することができるという優れた効果がある。更に、可
視像の重ね合わせ毎にチャージアップする中間転写体に
対し、チャージアップ分に応じて実効転写電流を増加さ
せて、該チャージアップに起因する転写不足を抑えるこ
とができるという優れた効果がある。
【0110】また特に、請求項5の発明によれば、中間
転写体の除電対象領域の電位に応じて、第2電源からの
出力値を適切に制御して該除電対象領域を確実に除電す
ることができるという優れた効果がある。
【0111】請求項6の発明によれば、転写装置内で、
第2電源からの電流がアース部材に流れ込んでも、実効
転写電流値を目標値IOUTに近づけて制御することが
できるので、転写装置内における該電流の流れ込みに起
因する転写過多やプレ転写を抑えることができるという
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るカラー複写機を示す概略構成
図。
【図2】同カラー複写機のカラープリンタにおける感光
体ドラムの周囲構成を示す構成図。
【図3】同カラープリンタの中間転写ベルトの一部を示
す拡大断面図。
【図4】同カラープリンタの1次転写装置における1次
転写ニップの周囲構成を拡大して示す拡大構成図。
【図5】同1次転写装置における電源制御板の制御フロ
ー図。
【図6】変形例のカラー複写機に係る1次転写ニップの
周囲構成を拡大して示す拡大構成図。
【図7】カラー複写機に係る電源制御板の制御の一部を
示すフロー図。
【図8】従来の画像形成装置を示す概略構成図。
【図9】除電バイアスブラシを設けた同画像形成装置を
示す概略構成図。
【図10】同除電バイアスブラシからアースローラへの
除電後残留電流の流れ込みを示す模式図。
【符号の説明】
1 カラースキャナ 2 カラープリンタ 200 感光体ドラム(像担持体) 220 書き込み光学ユニット 230 リボルバ現像ユニット 240 1次転写装置 241 中間転写ベルト(中間転写体) 246 アースローラ(アース部材) 247 1次転写バイアスローラ 248 1次転写バイアス電源(転写電源) 252 除電ブラシ(第2電源の一部) 253 電源制御板(電源制御手段) 256 除電電源(第2電源の一部) 260 2次転写装置 270 紙搬送装置 280 定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA01 DA03 DA41 DE05 DE07 EA03 EC06 EC09 ED24 EE05 ZA01 2H030 AD17 BB24 BB42 BB46 BB54 BB55 BB56 2H032 AA05 AA15 BA07 BA23 CA02 CA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像形成装置の像担持体に接触しながら所
    定方向に移動する移動体と、該像担持体と該移動体との
    接触位置に転写電界を形成して該像担持体上の可視像を
    該移動体側に転写すべく、該移動体の裏面に転写電流を
    供給する転写電源と、該移動体に該転写電流とは異なる
    電流を供給する第2電源と、該裏面に流れる電流をアー
    スに導くアース部材と、該アース部材に流れ込むアース
    電流値Ieを検知し、該転写電源からの出力電流値であ
    る転写電源出力値Iと該アース電流値Ieとの差を目
    標値IOUTにするように該転写電源出力値Iを制御
    する電源制御手段とを備える転写装置において、該アー
    ス電流値Ieの成分のうち該第2電源に由来する第2成
    分値Ieを該アース電流値Ieから減算し、更に減算
    結果を該転写電源出力値Iから減算した値を、該目標
    値IOUTにする制御を実施させるように、該電源制御
    手段を構成したことを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】請求項1の転写装置において、転写電流と
    は異なる上記電流として、上記移動体を除電するための
    除電電流を出力させるように上記第2電源を構成し、且
    つ、該第2電源からの出力値に基づいて上記第2成分値
    Ieを演算させるように、上記電源制御手段を構成し
    たことを特徴とする転写装置。
  3. 【請求項3】請求項2の転写装置において、上記第2電
    源を上記移動体に接離させる接離手段を設け、該移動体
    と該第2電源とが接触している状態では上記転写電源出
    力値Iと上記減算結果との差を上記目標値IOUT
    する一方で、離間している状態では該転写電源出力値I
    と上記アース電流値Ieとの差を該目標値IOUT
    するような該転写電源出力値Iの制御を実施させるよ
    うに、上記電源制御手段を構成したことを特徴とする転
    写装置。
  4. 【請求項4】請求項2の転写装置であって、上記移動体
    としての中間転写体と、上記第2電源を該中間転写体に
    接離させる接離手段とを備え、上記像担持体に形成され
    る上記可視像を該中間転写体に順次重ね合わせて転写
    し、上記電源制御手段が該中間転写体への該可視像の重
    ね合わせ回数に応じて上記目標値IOUTを変化させる
    ことを特徴とする転写装置。
  5. 【請求項5】請求項4の転写装置において、上記中間転
    写体の除電対象領域における上記重ね合わせ回数に応じ
    て上記第2電源の出力電圧値を変化させるように、上記
    電源制御手段を構成したことを特徴とする転写装置。
  6. 【請求項6】像担持体上に可視像を形成する可視像形成
    手段と、該像担持体に接触しながら移動する移動体の裏
    面に転写電流を供給して、該像担持体と該移動体との接
    触位置に転写電界を形成し、該像担持体上の可視像を該
    移動体側に転写する転写装置とを備える画像形成装置に
    おいて、該転写装置として、請求項1、2、3、4又は
    5の転写装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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