JP2002055016A - 鞘管、ならびにそれを用いた漏水検知方法、漏水検出システム、および給水・給湯配管システム - Google Patents

鞘管、ならびにそれを用いた漏水検知方法、漏水検出システム、および給水・給湯配管システム

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JP2002055016A
JP2002055016A JP2000240225A JP2000240225A JP2002055016A JP 2002055016 A JP2002055016 A JP 2002055016A JP 2000240225 A JP2000240225 A JP 2000240225A JP 2000240225 A JP2000240225 A JP 2000240225A JP 2002055016 A JP2002055016 A JP 2002055016A
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water supply
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pipe
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Hideo Ando
英夫 安堂
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鞘管ヘッダー工法の配管システムにおいて給
水・給湯管の漏水を確実に検知する。 【解決手段】 給水・給湯管60が挿入される管体10
と、管体10の内面10aに設けられ、螺旋状にかつ互
いに略平行に周回する一対の導電線20a、20bとを
備えた鞘管100である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鞘管工法の配管シ
ステムに用いられる鞘管の構造に関する。特に、鞘管ヘ
ッダー工法の配管システムに使用される鞘管、ならび
に、この鞘管を利用した漏水検知方法および漏水検出シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】屋内配管工事においては、建物の躯体工
事の際に設定された配管ルートに沿って鞘管を配設して
おき、建物の設備工事時にその鞘管内に給水・給湯可撓
配管や冷暖房機器の冷温水用可撓配管などを挿入する鞘
管工法が一般に採用されている。また、ホテルやビルま
たは集合住宅などの給水・給湯配管システムでは、同時
通水時においても給水給湯箇所の遠近に関係なく充分な
給水給湯量を確保できるように、ヘッダー(分配装置)
から複数の給水給湯箇所に対して給水給湯可撓配管を直
接敷設するヘッダー工法が採用されており、特に、この
ヘッダー工法における給水給湯可撓配管を鞘管内に挿入
して配管を行う鞘管ヘッダー工法が広く利用されてい
る。
【0003】図6(a)は、鞘管ヘッダー工法を用いた
給水・給湯配管システム1000を示しており、図6
(b)は、図6(a)に示した鞘管50の断面構造を模
式的に示している。
【0004】図示された給水・給湯配管システム100
0においては、屋外に配設されている給水配管80に接
続されたヘッダ40(40aおよび40b)の分岐部9
0から、管内に給水給湯可撓配管60が挿入された鞘管
50を介して、各給水給湯箇所(110、120など)
へと配管が行われている。さらに具体的に説明すると、
ヘッダー40aは、配管ルートに沿って敷設された鞘管
50(および給水可撓配管60)を介して、キッチン1
10、バス120、洗面130、洗濯機140、トイレ
150のそれぞれに接続されており、そして、給水配管
80から給湯器70を介して接続されたヘッダー40b
は、キッチン110、バス120、洗面130のそれぞ
れに接続されている。
【0005】ヘッダー40と可撓配管60との接続は、
締結器具を用いたメカニカル式にて行うことができる。
可撓配管60の材質によっては、融着や溶接によって接
続を行うことも可能である。可撓配管60には、耐熱性
のプラスチック管や金属管などが使用されることが多
く、鞘管50には、波付けプラスチック管が典型的に使
用されている。
【0006】鞘管ヘッダー工法による配管システム10
00には、いくつかの原因により漏水が生じる可能性が
ある。まず、ヘッダー40と可撓配管60との接続箇
所、または可撓配管60と各給水給湯箇所(110、1
20など)との接続箇所において漏水が生じるおそれが
ある。また、床下配管や壁裏配管の場合、配管位置が目
視できないため、それゆえに可撓配管60に対して釘打
ちをしてしまい、その結果、可撓配管60に穴があいて
漏水が生じる場合がある。さらに、仮に、ヘッダー40
または各給水給湯箇所と可撓配管60との接続箇所や、
釘打ち箇所に漏水が起こっていない場合であっても、通
常使用時のウォーターハンマー現象などによって当該箇
所に漏水が発生する可能性もある。
【0007】配管システム1000に漏水が生じている
か調べるためには、可撓配管60の漏水検査を行う必要
があるが、可撓配管60の漏水検査においては、次のよ
うな問題がある。すなわち、漏水検査は、通常、配管内
を加圧した後その状態を安定して保持できるかどうかを
調べる耐圧試験によって行われるが、可撓配管60の場
合、配管内を加圧すると、その内圧によって可撓配管が
膨張変形して、圧力計のゲージ圧が低下してしまうた
め、漏水による圧力低下か膨張変形による圧力低下かが
判別しにくいという問題である。
【0008】従来においては、可撓配管60の漏水検知
の方法として次のような技術が提案されている。まず、
鞘管50の末端部近傍に、密閉構造を有する溜まり部を
設けて、その溜まり部にたまった漏液をセンサーで調べ
ることによって、漏水を検知する技術が提案されている
(特開平4−149329号公報)。また、配管の長手
方向に連続して互いに離間した一対のアルミニウム箔を
有するセンサテープを排水管の下側に添設し、その一対
のアルミニウム箔の絶縁抵抗を調べることによって、漏
水を検知する技術も提案されている(特開平11−67
81号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術には次のような問題がある。すなわち、特開平4−
149329号公報で開示された技術では、溜まり部お
よびセンサーを含む部分の漏水検知部を密閉構造にする
必要があり、構成が複雑になるという問題がある。さら
に、この技術では、密閉構造の構成にすることができな
い配管途中の漏水については検知不能であるという問題
もある。
【0010】また、特開平11−6781号公報に開示
された技術では、鞘管50と給水・給湯可撓管60との
間の狭い空間に独立してセンサテープを配置するため
に、配管が曲がりくねっているような場合、センサテー
プが鞘管50の底部に位置していないことがあり、この
場合、漏水を検知することができない。
【0011】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、鞘管ヘッダー工法の配管シス
テムにおいて確実に漏水を検知できる構造を有する鞘
管、ならびに、そのような鞘管を利用した漏水検知方法
および漏水検出システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による鞘管は、給
水管が挿入される管体と、前記管体の内面に設けられ、
螺旋状にかつ互いに略平行に周回する一対の導電線とを
備えており、これによって上記目的を達成する。
【0013】前記一対の導電線は、前記管体の内面に露
出するように前記管体と一体に設けられていることが好
ましい。
【0014】前記管体は可撓性材料から構成されてお
り、前記管体の内面上には、前記一対の導電線を被覆す
るようにネットが設けられていることが好ましい。
【0015】前記ネットは、前記管体と同じ材料から構
成されていることが好ましい。
【0016】ある実施形態では、前記管体の内面上に螺
旋状に周回する二条の堤台が形成され、当該二条の堤台
の上に前記一対の導電線のそれぞれが設けられている。
前記堤台は、堤状の樹脂台であり得る。
【0017】本発明による他の鞘管は、給水管が挿入さ
れる管体と、前記管体の内面に露出するように前記管体
と一体に設けられ、互いに略平行の一対の導電線とを備
えている。
【0018】本発明による漏水検知方法は、上記鞘管の
管体内に給水管が挿入された状態で、前記鞘管の前記一
対の導電線の間に所定の電圧を印加する工程と、前記所
定の電圧が印加された前記一対の導電線間の電気抵抗を
モニターする工程とを包含する。
【0019】前記電気抵抗が予め設定された値を下回っ
たときに漏水の発生を検知して警報を発する工程をさら
に包含することが好ましい。
【0020】本発明による漏水検知システムは、上記鞘
管と、前記鞘管の前記一対の導電線の間に所定の電圧を
印加する電圧印加装置と、前記一対の導電線間の電気抵
抗をモニターする電気抵抗監視装置とを備えている。
【0021】前記電気抵抗監視装置は、モニターしてい
る前記電気抵抗が予め設定された値を下回ったときに報
知信号を出力し、前記報知信号が入力されることによっ
て警報を発する警報装置をさらに備えていることが好ま
しい。
【0022】本発明による給水・給湯配管システムは、
複数の分岐部を有するヘッダと、前記複数の分岐部のそ
れぞれに接続された給水管と、管体内に前記給水管が挿
入された上記鞘管と、前記鞘管の前記一対の導電線の間
に所定の電圧を印加する電圧印加装置と、前記一対の導
電線間の電気抵抗をモニターする電気抵抗監視装置とを
備えている。
【0023】ある実施形態では、前記一対の導電線が信
号線として機能する。
【0024】本発明によると、管体の内面に設けられ、
螺旋状かつ互いに略平行に周回する一対の導電線を有し
ているので、配管が曲がりくねっているような場合で
も、当該一対の導電線間の電気抵抗を測定することによ
って、給水管の漏水を確実に検知することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。以下の図面においては、説明を
簡潔にするために、実質的に同一の機能を有する構成要
素を同一の参照符号で示す。 (実施形態1)図1から図3を参照しながら、本発明に
よる実施形態にかかる鞘管を説明する。図1(a)は、
実施形態1の鞘管100の構成を模式的に示しており、
図1(b)は、その断面構造を模式的に示している。な
お、図1(b)では導電線を省略している。
【0026】本実施形態の鞘管100は、給水管(また
は、給水・給湯管)60が挿入される管体10と、管体
10の内面10aに設けられ、螺旋状にかつ互いに略平
行に周回する一対の導電線(検知線20a、20b)を
有している。一対の導電線について言い換えると、一対
の導電線20a、20bは、管体10の内面10aにお
いて周方向30に沿って実質的に略平行に配置されて、
螺旋状に設けられている。
【0027】鞘管100の管体(本体部)10は、例え
ば、波付けプラスチック管(蛇腹管)であり、ポリ塩化
ビニル管、ポリエチレン管などを用いることができる。
波付けプラスチック管(蛇腹管)を用いる理由は、屈曲
性に優れているからである。鞘管100(管体10)内
に挿入される給水管60は、例えば、給水給湯温度に応
じた耐熱性を有する給水・給湯用可撓配管であり、例え
ば、ポリエチレン管、架橋ポリエチレン管、ポリブテン
管などのプラスチック管、または、アルミニウム管、銅
管、ステンレス管などの金属管やこれらプラスチック管
と金属管との複合管を使用することができる。なお、給
水・給湯管だけでなく、耐熱性がそれ程優れていない単
なる給水管を用いてもよい。
【0028】管体10の内面10aに設けられた一対の
導電線(検知線20a、20b)は、例えば、ステンレ
ス線または銅線である。なお、一対の導電線は、必ずし
も線状でなくてもよく、例えば箔状(アルミニウム箔な
ど)であってもよい。本実施形態では、耐腐食性の観点
から、一対の導電線としてステンレス線(直径:約0.
2mm)を用いており、一対の導電線20aと20bと
の間の間隔は約6mmであり、一方の導電線20aのピ
ッチが約12mmとなるような螺旋構造にされている。
管体10の内径は、29mm程度であり、管体10の凸
部箇所における外径は36mm程度であり、凹部箇所に
おける外径は31mm程度である。なお、導電線20a
と20bとの間の間隔や管体10の内径・外径などは、
要求される仕様に応じて適宜設定すればよい。
【0029】一対の導電線(検知線20a、20b)は
略平行に配置されているので、給水・給湯管60に漏水
がない場合には、導電線20a、20bは互いに絶縁さ
れた状態(抵抗値R=∞)となっている。給水・給湯管
60に漏水がある場合には、その漏水によって管体10
の下部10bに水が溜まることになるため、導電線20
a、20b間の絶縁性は失われて、導電線20a、20
b間の抵抗値は著しく低下することになる。したがっ
て、導電線20a、20bの抵抗値をモニターすること
によって、漏水を検知することができる。すなわち、導
線線20a、20bを漏水検知用の検知線として機能さ
せることができる。本実施形態の導電線は、螺旋状に設
けられているため、曲がりくねった状態で配管がなされ
たとしても、常に管体10の下部10bに導電線20
a、20bが位置している。それゆえに、従来技術と異
なり、確実に漏水を検知することができる。
【0030】一対の導電線20a、20bが、管体10
と一体に形成されている場合、導電線20a、20b付
きの鞘管を用いて配管作業をすればよいため、作業効率
を大幅に向上させることができる。このような利点を得
るためには、図2に示すような導電線20a、20bが
管体の内面10aに露出するように管体10と一体に設
けられた鞘管200を用いればよい。
【0031】図2(a)は、導電線20a、20bが管
体10と一体に形成された鞘管200の構成を模式的に
示しており、図2(b)は、鞘管200の断面構造を模
式的に示しており、そして図2(c)は、導電線20a
の周辺を拡大して示している。なお、図2(b)では導
電線を省略している。
【0032】鞘管200の導電線20a(または20
b)は、管体(鞘管本体部)10の内面10a側に形成
された溝21に導電線20aのほぼ半分が埋め込まれて
おり、溝21内に位置する導電線20aの表面を覆うよ
うにして、管体の内面10a上にはネット22が形成さ
れている。すなわち、ネット22と管体の内面10aと
を接合することによって、導電線20aと管体とが一体
になるようにしている。ネット22には空隙があるた
め、その空隙を通って導電線20aおよび20bの露出
部に漏水時の水が達することができる。また、ネット2
2を形成することによって、簡便な構成にて導電線20
aおよび20bの位置が移動しないようにすることがで
きるという利点が得られる。
【0033】ネット22は、管体の内面10aとの接合
性に優れている材料から構成されていることが好まし
く、典型的には、管本10と同じ材料から構成されてい
る。例えば、ポリエチレンや塩化ビニルから構成されて
いる。なお、ポリエチレンや塩化ビニルは、柔軟性に優
れているのでその点においても好適である。本実施形態
では、厚さ0.1mm程度のネット22を用いている。
【0034】図1および図2に示した鞘管100および
200は、当該技術分野の公知の技術を用いて作製する
ことができる。典型的な配管システムにおいては鞘管の
両端は塞がれて、鞘管内は密閉状態になるため、鞘管1
00または200内に外気が入って鞘管内に結露が生じ
るようなことは少ないと考えられる。すなわち、鞘管内
に生じた結露(結露水)によって、漏水の誤作動が発生
することは少ないと考えられる。ただし、より確実に結
露による誤作動を防止するために、図3に示した鞘管3
00を用いることも可能である。
【0035】図3(a)は、導電線20a、20bが堤
台24の上に設けられた構成の鞘管300を模式的に示
しており、図3(b)は、その断面構造を示しており、
そして図3(c)は、導電線20a(または20b)の
周辺を拡大して示している。
【0036】図示された鞘管300の導電線20aおよ
び20bは、それぞれ、管体の内面10a上に螺旋状に
周回する二条の堤台24の上に設けられている。堤台2
4は、典型的には、樹脂から構成された堤状の樹脂台で
ある。堤状の樹脂台24は管体の内面10aに接合さ
れ、堤状の樹脂台24と各導電線とは互いに接合されて
いるので、各導電線は、管体の内面10aに露出するよ
うに管体10と一体に形成されている。堤状の樹脂台2
4は、接合性の観点から、典型的に、管体10と同じ材
料から構成されており、堤状の樹脂台24と導電線20
aおよび20bとは互いに例えば融着によって接合され
ている。
【0037】管体の内面10a上に堤状の樹脂台24が
形成され、その上に導電線20aおよび20bのそれぞ
れを設けた構成の場合、たとえ管体内に結露が生じて
も、結露による水は樹脂台24間に位置する内面25に
溜まるため、結露水によって漏水の誤作動が生じること
を防止・抑制することができる。なお、鞘管300も当
該技術分野の公知の技術を用いて作製することが可能で
ある。 (実施形態2)次に、図4および図5を参照しながら、
本発明の実施形態にかかる鞘管100を用いた漏水検知
方法および漏水検出システムの説明をする。図4は、鞘
管100を利用した鞘管ヘッダー工法の配管システム5
00の構成を模式的に示しており、図5は、鞘管100
を用いた漏水検出システムを説明するための図である。
なお、鞘管100に代えて、鞘管200または300を
用いてもよいし、鞘管100、200および300を組
み合わせて用いてもよい。
【0038】図4に示した配管システム500を説明す
ると、給水本管80から量水器を介して引き込まれた給
水管は、電磁弁を通貫した後、給水ヘッダー40a、お
よび給湯器70を介した給湯ヘッダー40bに接続され
る。その後、給水ヘッダー40aおよび給湯ヘッダー4
0bは、鞘管100およびその中の給水・給湯可撓管
(不図示)を介して、キッチン110、バス120、洗
面130、洗濯140、トイレ150に接続される。図
中の量水器、電磁弁は特に設けなくてもよい。
【0039】キッチン110などの各給水給湯箇所に接
続されている鞘管100の検知線20a、20bは、端
末コネクタ32を介して、漏水検知ユニット600に電
気的に接続されている。漏水検知ユニット600は、そ
れぞれの鞘管100の一対の検知線20aおよび20b
の間に所定の電圧を印加する機能と、一対の検知線20
aおよび20b間の電気抵抗をモニターする機能とを有
している。
【0040】鞘管100内に給水・給湯管が挿入された
状態で、漏水検知ユニット600を用いて、各鞘管10
0の検知線20aおよび20bの間に所定の電圧(例え
ば24V)を印加した後、各鞘管100の検知線20a
および20b間の電気抵抗をモニターすることによっ
て、配管システム500の漏水検知を行うことができ
る。すなわち、或る鞘管100における検知線20aお
よび20b間の電気抵抗が著しく低くなれば、当該或る
鞘管100の配管(給水・給湯管)に漏水が生じたこと
を意味するため、これによって、漏水の検知を行うこと
ができる。
【0041】漏水検知ユニット600内に比較回路61
0を設けておき、検知線20aおよび20b間の電気抵
抗が予め設定された値を下回ったときに漏水の発生を検
知して警報(例えばブザー)を発したり、例えばマンシ
ョンの管理室や警備会社に報知信号(HA)を出力する
ように構成することも可能である。また、場合によって
は、漏水の発生を検知したら、電磁弁を閉じるような構
成にしてもよい。
【0042】本実施形態では、AC100Vの外部電源
を漏水検知ユニット600内のトランスを用いて24V
電圧にし、さらに直流(DC)した電源を各鞘管100
における検知線20aおよび20b間に印加し、検知線
20aおよび20b間の絶縁抵抗が122kΩ以下の値
となったときに、漏水を検知して警報または報知信号を
発するようにしている。なお、本実施形態では、1.2
MΩの状態を漏水がない通常の状態とし、2MΩ以上の
ときは断線が生じている状態と判定するようにしてい
る。勿論、漏水検知基準は、必要に応じて適宜設定すれ
ばよい。また、本実施形態では、所定の電気抵抗の値を
基準にして漏水の検知を行っているが、所定の電流の値
を基準にして漏水の検知を行ってもよいことは言うまで
もない。
【0043】1つの鞘管100に対して1つの漏水検知
ユニット600を用いてもよいが、本実施形態では、コ
ネクタ32を介して漏水検知ユニット600と複数の鞘
管100のそれぞれとを並列に接続して漏水の検知を行
うようにしている。どの配管(鞘管100中の給水・給
湯管)に漏水が生じたかを特定するには、例えば、コネ
クタ32を順次外していき、絶縁抵抗が漏水前と同じ状
態に回復する箇所を調べればよい。また、各コネクタ3
2と比較回路610との間に開閉スイッチを設けて、各
鞘管100における検知線20aおよび20bをスイッ
チで遮断することによっても漏水配管を特定することが
できる。
【0044】本実施形態では、鞘管100における導電
線20aおよび20bを漏水検知用の検知線として機能
させたが、この導電線20aおよび20bを信号線とし
て機能させることも可能である。すなわち、導電線20
a(20b)を、別の情報をのせるための多重通信回路
として利用することが可能である。例えば、非常用ボタ
ンをバス120やトイレ150などに設け、この非常用
ボタンと導電線20a(20b)とを電気的に接続した
上で、非常用ボタンと押すと例えば救急信号が漏水検知
ユニット600に入力されて、警報(ブザー)または報
知信号が発するような構成にすることができる。このよ
うな信号を発するためだけの電気信号配線をマンション
やホテルに設けることは従来においては建設コストの面
から難しかったが、本実施形態の配管システム500を
利用すれば、漏水検知用の導電線を用いて多重通信回路
を配設することが可能であるため、従来のような問題を
回避することができる。鞘管100の導電線を信号線と
して積極的に利用する場合には、導電線を必ずしも螺旋
構造にしなくてもよい。例えば、漏水が生じ可能性が少
ない配管に螺旋構造でない導電線を設けて、これを信号
線として機能させることも可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、管体の内面に設けら
れ、螺旋状にかつ互いに略平行に周回する一対の導電線
を有しているため、配管が曲がりくねっているような場
合でも、当該一対の導電線間の電気抵抗を測定すること
によって、給水・給湯管の漏水を確実に検知することが
できる。一対の導電線が管体の内面に露出するように管
体と一体に設けられた鞘管を用いると、導電線付きの鞘
管を用いて配管作業を行えばよいので、作業効率を大幅
に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施形態にかかる鞘管10
0の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)は、その
断面図である。
【図2】(a)は、本発明の実施形態にかかる鞘管20
0の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)は、その
断面図であり、そして(c)は、導電線20a(20
b)の部分拡大図である。
【図3】(a)は、本発明の実施形態にかかる鞘管30
0の構成を模式的に示す斜視図であり、(b)は、その
断面図であり、そして(c)は、導電線20a(20
b)の部分拡大図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる配管システム500
の構成を模式的に示す図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる漏水検出システムの
構成図である。
【図6】(a)は、鞘管ヘッダー工法を用いた給水・給
湯配管システム1000を示す図であり、(b)は、従
来の鞘管50の断面構造を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 鞘管本体部 10a 管体の内面 20a、20b 導電線(検知線) 21 溝 22 ネット 24 堤状の樹脂台 50 鞘管 60 給水・給湯可撓管 100、200、300 鞘管 500 配管システム 600 漏水検知ユニット 1000 配管システム

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水管が挿入される管体と、 前記管体の内面に設けられ、螺旋状にかつ互いに略平行
    に周回する一対の導電線とを備えた鞘管。
  2. 【請求項2】 前記一対の導電線は、前記管体の内面に
    露出するように前記管体と一体に設けられている、請求
    項1に記載の鞘管。
  3. 【請求項3】 前記管体は可撓性材料から構成されてお
    り、前記管体の内面上には、前記一対の導電線を被覆す
    るようにネットが設けられている、請求項2に記載の鞘
    管。
  4. 【請求項4】 前記ネットは、前記管体と同じ材料から
    構成されている、請求項3に記載の鞘管。
  5. 【請求項5】 前記管体の内面上に螺旋状に周回する二
    条の堤台が形成され、当該二条の堤台の上に前記一対の
    導電線のそれぞれが設けられている、請求項2に記載の
    鞘管。
  6. 【請求項6】 給水管が挿入される管体と、 前記管体の内面に露出するように前記管体と一体に設け
    られ、互いに略平行の一対の導電線とを備えた鞘管。
  7. 【請求項7】 請求項1から6の何れか一つに記載の鞘
    管の管体内に給水管が挿入された状態で、前記鞘管の前
    記一対の導電線の間に所定の電圧を印加する工程と、 前記所定の電圧が印加された前記一対の導電線間の電気
    抵抗をモニターする工程とを包含する、漏水検知方法。
  8. 【請求項8】 前記電気抵抗が予め設定された値を下回
    ったときに漏水の発生を検知して警報を発する工程をさ
    らに包含する、請求項7に記載の漏水検知方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から6の何れか一つに記載の鞘
    管と、 前記鞘管の前記一対の導電線の間に所定の電圧を印加す
    る電圧印加装置と、 前記一対の導電線間の電気抵抗をモニターする電気抵抗
    監視装置とを備えた漏水検知システム。
  10. 【請求項10】 前記電気抵抗監視装置は、モニターし
    ている前記電気抵抗が予め設定された値を下回ったとき
    に報知信号を出力し、 前記報知信号が入力されることによって警報を発する警
    報装置をさらに備えた請求項9に記載の漏水検知システ
    ム。
  11. 【請求項11】 複数の分岐部を有するヘッダと、 前記複数の分岐部のそれぞれに接続された給水管と、 管体内に前記給水管が挿入された請求項1から6の何れ
    か一つに記載の鞘管と、 前記鞘管の前記一対の導電線の間に所定の電圧を印加す
    る電圧印加装置と、 前記一対の導電線間の電気抵抗をモニターする電気抵抗
    監視装置とを備えた給水・給湯配管システム。
  12. 【請求項12】 前記一対の導電線が信号線として機能
    する、請求項11に記載の給水・給湯配管システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010210327A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Nihon Univ 漏洩検知用パイプ及び漏洩検知装置
DE10336679B4 (de) * 2003-08-09 2012-06-28 Rittal Gmbh & Co. Kg Vorrichtung zum Feststellen von Leckagen an Flüssigkeit führenden Bauteilen
KR101477625B1 (ko) * 2013-07-15 2014-12-30 후성정공 주식회사 수명한계 판별 기능을 구비한 튜브
GB2521239A (en) * 2013-12-13 2015-06-17 James Robert Collinson Leak detection system
JP2018004304A (ja) * 2016-06-28 2018-01-11 積水化学工業株式会社 保護および漏水検知機能付き管路カバー、ならびに管路システム

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