JP2002054415A - 船外機用4サイクルエンジン - Google Patents

船外機用4サイクルエンジン

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JP2002054415A
JP2002054415A JP2001164014A JP2001164014A JP2002054415A JP 2002054415 A JP2002054415 A JP 2002054415A JP 2001164014 A JP2001164014 A JP 2001164014A JP 2001164014 A JP2001164014 A JP 2001164014A JP 2002054415 A JP2002054415 A JP 2002054415A
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JP
Japan
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oil
outboard motor
bearing cap
engine
camshaft
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JP2001164014A
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English (en)
Inventor
Goichi Katayama
吾一 片山
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可変バルブタイミング機構の付加によっても
部品点数の増加を最小限に抑えてコンパクト化を図るこ
とができる船外機用4サイクルエンジンを提供するこ
と。 【構成】 縦方向に配されたクランク軸と平行に配され
た吸気カム軸33をクランク軸12によって回転駆動す
るとともに、該吸気カム軸33の上端にVVT(可変バ
ルブタイミング機構)40を設け、該VVT40に供給
される油圧をOCV(オイルコントロールバルブ)43
によって切り換えることによって吸気バルブ22の開閉
タイミングを変えるようにした船外機用4サイクルエン
ジン10において、前記吸気カム軸33を支承するベア
リングキャップ35に前記OCV43を取り付けるとと
もに、同ベアリングキャップ35に油路42を形成す
る。本発明によれば、既存のベアリングキャップ35に
OCV43を取り付けるとともに、油路42を形成した
ため、VVT40の付加に伴う部品点数の増加を最小限
に抑えて4サイクルエンジン10のコンパクト化を図る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルブの開閉タイ
ミングを変化させる可変バルブタイミング機構を設けて
成る船外機用4サイクルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、主として排ガス浄化の観点から船
外機用エンジンとして4サイクルエンジンを採用する傾
向にある。
【0003】ところで、4サイクルエンジンにおいて
は、燃焼室に開口する吸気ポートと排気ポートが吸気バ
ルブと排気バルブによってそれぞれ適当なタイミングで
開閉されて各気筒において所要のガス交換がなされる
が、高速時において吸気又は排気の流れを促進すること
によって高い充填効率を確保して高出力を実現するとと
もに、低速時においては高い燃焼効率を確保して高出力
と低燃費及び良好な排ガス特性を得るために吸・排気バ
ルブの少なくとも一方の開閉タイミングを高速時と低速
時において変化させるようにした動弁装置が主として自
動車用エンジンに採用されるに至っている。この動弁装
置は、クランク軸と平行に配されたカム軸の一端に可変
バルブタイミング機構を設け、該可変バルブタイミング
機構に供給される油圧をオイルコントロールバルブによ
って切り換えることによってバルブの開閉タイミングを
変化させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】而して、上記動弁装置
を船外機用4サイクルエンジンに適用する場合、この船
外機用4サイクルエンジンのカウリング内での収納スペ
ースには非常な制約を伴うため、可変バルブタイミング
機構を構成するオイルコントロールバルブや油路の配置
は部品点数が最小限に抑えられるよう考慮されるべきで
ある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、可変バルブタイミング機構の
付加によっても部品点数の増加を最小限に抑えてコンパ
クト化を図ることができる船外機用4サイクルエンジン
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、縦方向に配されたクランク
軸と平行に配されたカム軸をクランク軸によって回転駆
動するとともに、該カム軸の上端に可変バルブタイミン
グ機構を設け、該可変バルブタイミング機構に供給され
る油圧をオイルコントロールバルブによって切り換える
ことによってバルブの開閉タイミングを変えるようにし
た船外機用4サイクルエンジンにおいて、前記カム軸を
支承するベアリングキャップに前記オイルコントロール
バルブを取り付けるとともに、同ベアリングキャップに
油路を形成したことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記ベアリングキャップを前記カム軸の隣
接する複数のジャーナル部を支承する一体型キャップで
構成したことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記オイルコントロールバルブをヘッドカ
バーを貫通して取り付けるとともに、該オイルコントロ
ールバルブのヘッドカバー貫通部をリップ状シール部材
によってシールしたことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記オイルコントロールバルブより
も上流の前記ベアリングキャップとシリンダヘッドとの
合面部分の油路にフィルタを設けたことを特徴とする。
【0010】従って、請求項1記載の発明によれば、カ
ム軸を支承する既存のベアリングキャップにオイルコン
トロールバルブを取り付けるとともに、同ベアリングキ
ャップに油路を形成したため、可変バルブタイミング機
構の付加に伴う部品点数の増加を最小限に抑えて船外機
用4サイクルエンジンのコンパクト化を図ることができ
る。
【0011】請求項2記載の発明によれば、ベアリング
キャップをカム軸の隣接する複数のジャーナル部を支承
する一体型キャップで構成したため、部品点数の削減と
ベアリングキャップの強度及び剛性の向上を図ることが
できる。
【0012】請求項3記載の発明によれば、オイルコン
トロールバルブをヘッドカバーを貫通して取り付けると
ともに、該オイルコントロールバルブのヘッドカバー貫
通部をリップ状シール部材によってシールしたため、ヘ
ッドカバーのシリンダヘッドとの合面シール加工が簡略
化するとともに、オイルコントロールバルブのヘッドカ
バー貫通部の加工公差をリップ状シール部材の弾性変形
によって吸収することができる。
【0013】請求項4記載の発明によれば、オイルに含
まれる切削屑等の異物がオイルコントロールバルブに供
給される前にフィルタによって確実に除去されるため、
オイルコントロールバルブに異物の詰まりによる作動不
良が発生することがなく、該コントロールバルブに高い
作動安定性が確保される。又、フィルタをベアリングキ
ャップとシリンダヘッドとの合面部分に設けたため、該
フィルタの着脱が容易化してメンテナンス性が高められ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0015】先ず、船外機の全体構成を図1に基づいて
概説する。
【0016】図1は船外機1の側面図であり、該船外機
1は、クランプブラケット2によって船体100の船尾
板100aに取り付けられており、クランプブラケット
2には上下のダンパ部材3によって推進ユニット4を弾
性支持するスイベルブラケット5がチルト軸6によって
上下に回動自在に枢着されている。
【0017】而して、推進ユニット4はカウリング7と
アッパーケース8及びロアーケース9とで構成されるハ
ウジングを有しており、カウリング7内には本発明に係
る4サイクルエンジン10が収納されている。尚、エン
ジン10はエキゾーストガイド11によって支持されて
おり、これには後述の動弁装置が備えられている。
【0018】ところで、前記エンジン10にはクランク
軸12(図2参照)が縦方向に配されており、このクラ
ンク軸12には、アッパーケース8内を縦方向に縦断す
るドライブ軸13の上端が連結されている。そして、ド
ライブ軸13の下端はロアーケース9内に収納された前
後進切換機構14に連結されており、前後進切換機構1
4からはプロペラ軸15が水平後方に延びており、この
プロペラ軸15のロアーケース9外へ突出する後端部に
はプロペラ16が取り付けられている。
【0019】ここで、本発明に係る前記エンジン10の
構成を図2〜図4に基づいて説明する。尚、図2は船外
機のエンジン部分の側断面図、図3は同平断面図、図4
は同背断面図である。
【0020】エンジン10は水冷4サイクル4気筒エン
ジンであって、これは図2に示すように4つの気筒を縦
方向(上下方向)に配して構成されている。そして、シ
リンダボディ17には各気筒毎にシリンダ18が設けら
れており、各シリンダ18には水平方向に摺動するピス
トン19がそれぞれ嵌装され、各ピストン19はコンロ
ッド20を介して前記クランク軸12に連結されてい
る。尚、クランク軸12はクランク室21内に縦方向
(図2の上下方向)に長く配されており、各ピストン1
9の往復直線運動はコンロッド20によってクランク軸
12の回転運動に変換される。
【0021】ところで、本実施の形態に係る船外機用4
サイクルエンジン10は4バルブエンジンであって、各
気筒について各2つの吸気バルブ22と排気バルブ(不
図示)を備え、シリンダボディ17に被着されたシリン
ダヘッド23には各気筒毎にそれぞれ2つの吸気ポート
24と排気ポート(不図示)が形成されている。そし
て、各吸気ポート24と不図示の排気ポートは動弁装置
によって駆動される前記吸気バルブ22と不図示の排気
バルブによってそれぞれ適当なタイミングで開閉され、
これによって各シリンダ18内で所要のガス交換がなさ
れる。尚、シリンダヘッド23には各気筒毎に点火プラ
グ25がそれぞれ螺着されており、シリンダヘッド23
はヘッドカバー26によって覆われている。
【0022】又、エンジン10の左側部には、図3に示
すようにスロットルボディ27が配されており、このス
ロットルボディ27には各気筒毎にスロットルバルブ2
8が内蔵されている。そして、このスロットルボディ2
7の一端にはサイレンサ29が接続され、同スロットル
ボディ27の他端から後方に向かって導出する吸気マニ
ホールド30はシリンダヘッド23に形成された前記吸
気ポート24に接続されている。尚、上記サイレンサ2
9の前端部に形成された吸気口29aは内側方に向かっ
て開口している。又、図4に示すように、シリンダヘッ
ド23には各気筒毎にインジェクタ31が取り付けられ
ており、各インジェクタ31からは所定量の燃料が適当
なタイミングで各吸気ポート24に向かって噴射され
る。尚、図3において、81はフューエルレール、82
はフューエルクーラーである。
【0023】ここで、前記動弁装置について説明する。
【0024】図2に示すように、各吸気バルブ22はシ
リンダヘッド23に水平方向に摺動自在に保持され、こ
れはスプリング32(図5参照)によって閉じ側に付勢
されている。尚、図示しないが、各排気バルブもシリン
ダヘッド23に水平方向に摺動自在に保持され、これは
スプリングによって閉じ側に付勢されている。
【0025】又、シリンダヘッド23の左右(船外機1
の前方(図2の矢印F方向)に向かって左右)には吸気
カム軸33と排気カム軸34(図3参照)がクランク軸
12と平行に縦方向にそれぞれ配されている。
【0026】上記吸気カム軸33はその複数のジャーナ
ル部が複数のベアリングキャップ35,36(図2参
照)によって回転自在に支持されているが、上側から2
つのジャーナル部は一体型キャップを構成するベアリン
グキャップ35によって支持され、他のジャーナル部は
単独のベアリングキャップ36によってそれぞれ回転自
在に支持されている。そして、吸気カム軸33の各ジャ
ーナル部間には各気筒について2つの吸気カム33aが
一体に形成されており、各吸気カム33aは各吸気バル
ブ22の端部に被冠されたバルブリフタ37(図5参
照)に当接している。尚、図示しないが、排気カム軸3
4にも各気筒について2つの排気カムが一体に形成され
ており、各排気カムは各排気バルブの端部に被冠された
バルブリフタに当接している。
【0027】而して、本実施の形態に係る船外機用エン
ジン10においては、吸気カム軸33の上端には可変バ
ルブタイミング機構(以下、VVTと略称する)40が
設けられており、このVVT40によって吸気バルブ2
2の開閉タイミングがエンジン回転数に応じて制御され
る。
【0028】上記VVT40は油圧によって駆動される
ものであって、不図示のオイルポンプから圧送される所
定圧のオイルはシリンダヘッド23に形成された油路4
1及び前記ベアリングキャップ35に形成された油路4
2(図2参照)を経てオイルコントロールバルブ(以
下、OCVと略称する)43へと供給される。
【0029】ここで、上記OCV43はベアリングキャ
ップ35に取り付けられているが、これは吸気カム軸3
3の上端近傍であって、吸気カム軸33に対して直角
(水平)に、且つ、エンジン10の全幅内において左右
方向(図4の左右方向)に配置されている。
【0030】そして、OCV43に供給されたオイルは
該OCV43によって切り換えられて油路44又は油路
45(図5参照)を通って前記VVT40に供給され、
これによってVVT40が駆動されて前述のように吸気
バルブ22の開閉タイミングが制御される。
【0031】ところで、図3に示すように、クランク軸
12と吸・排気カム軸33,34の各上端部にはスプロ
ケット46,47,48がそれぞれ取り付けられてお
り、これらのスプロケット46〜48の間には無端状の
タイミングベルト49が巻装されている。尚、図2及び
図4に示すように、前記OCV43は吸気側のスプロケ
ット47の下面よりも下方に配置されている。
【0032】又、図2に示すように、クランク軸12の
上端にはフライホイールマグネトー50が取り付けられ
ており、エンジン10の上部のフライホイールマグネト
ー50、VVT40、スプロケット46〜48、タイミ
ングベルト49等はフラマグカバーを兼ねる樹脂製のベ
ルトカバー51によって覆われている。ここで、ベルト
カバー51の下方は開放されているため、該ベルトカバ
ー51によって覆われた上部のフライホイールマグネト
ー50、VVT40、スプロケット46〜48、タイミ
ングベルト49等の冷却性が高められる。
【0033】一方、エンジン10の全体を覆う前記カウ
リング7は樹脂製であって、その内部の後方上部には樹
脂プレート52によって区画される空間Sが形成され、
この空間Sは後方に向かって開口している。そして、こ
の空間S内には前記樹脂プレート52に一体に立設され
たエアダクト52aが開口しているが、このエアダクト
52aは図4に示すように左右方向において前記VVT
40とは反対側(つまり、排気側)であって、且つ、図
2に示すように前後方向においてVVT40よりも前方
(図2の左方)にオフセットした位置に配置されてい
る。
【0034】而して、外気はカウリング7の上部に後方
に向かって開口する開口部7aから空間S内に吸引さ
れ、前記エアダクト52aから樹脂プレート52と前記
ベルトカバー51との間の空間を通過してカウリング7
内に導入されるが、図4に示すようにベルトカバー51
の上面には外気の吸気側への流入を遮断するためのリブ
51aが一体に立設されている。又、図2に示すよう
に、ベルトカバー51の上面には外気の前方への流動を
制限するためのリブ51bが一体に形成されている。
【0035】一方、図2及び図3に示すように、カウリ
ング7内の前部には樹脂プレート53によって区画され
る空間S’が形成され、この空間S’は図3に示すよう
に右側方に開口している。そして、樹脂プレート53に
は多数の円孔54aを穿設して成るエアダクト54が取
り付けられており、空間S’の右側方に開口する開口部
7b(図3参照)から空間S’内に吸引された外気はエ
アダクト54を通ってカウリング7内に導入される。
【0036】而して、カウリング7内に導入される外気
は前記サイレンサ29の吸気口29a(図3参照)から
吸引され、スロットルボディ27に内蔵されたスロット
ルバルブ28によって計量された後に各吸気マニホール
ド30を通ってシリンダヘッド23の各吸気ポート24
を流れ、その途中で前記インジェクタ31から噴射され
る燃料と混合される。これによって所望の空燃比の混合
気が形成され、この混合気は各気筒において燃焼に供さ
れる。尚、この混合気の燃焼によって発生する排気ガス
は不図示の排気ポートから排気通路を通って水中に排出
される。
【0037】ここで、動弁装置に設けられた前記VVT
40の構成の詳細を図5〜図8に基づいて説明する。
尚、図5はエンジンのVVT周りの断面図、図6は図5
のA−A線断面図、図7は図5のB−B線断面図、図8
は図5のC−C線断面図である。
【0038】図5〜図7に示すように、VVT40は、
ハウジングとしての入力部材55の内部にロータとして
の出力部材56を同心的、且つ、相対回転可能に収納し
て構成されている。ここで、前記スプロケット47は吸
気カム軸33の上端に回動可能に支持され、VVT40
の前記入力部材55はスプロケット47の上面に3本の
ボルト57(図7参照)によって取り付けられ、出力部
材56は図5に示すように吸気カム軸33の上端外周に
嵌合されてボルト58によって吸気カム軸33に取り付
けられている。
【0039】そして、出力部材56の外周には図6及び
図7に示すように3つのベーン56aが等角度ピッチ
(120°ピッチ)で放射状に一体に形成されており、
各ベーン56aは入力部材55の内周面にシール部材5
9を介して当接することによってこれの左右に油室S
1,S2をそれぞれ画成している。尚、一方の油室S1
は進角側の油室であり、他方の油室S2は遅角側の油室
である。
【0040】又、出力部材56の上下には切欠円状の油
溝60,61がそれぞれ形成されており(図6及び図7
参照)、上方の油溝60は出力部材56に放射状に形成
された油孔62を介して進角側の油室S1に連通してお
り(図6参照)、下方の油溝61は出力部材56に放射
状に形成された油孔63を介して遅角側の油室S2に連
通している(図7参照)。
【0041】一方、図8に示すように、前記OCV43
はヘッドカバー26を貫通して前記ベアリングキャップ
35にインローによって取り付けられており、該OCV
43のヘッドカバー26を貫通する部分はゴム製のリッ
プ状シール部材64によって径方向がシールされてい
る。尚、OCV43は上述のようにベアリングキャップ
35にインローによって取り付けられているため、専用
の取付部品が不要となって部品点数が削減されるととも
に、該OCV43の組付性と整備性が高められる。
【0042】ここで、OCV43はソレノイドバルブで
あって、図8に示すように、これはシリンダ65内にロ
ッド66を進退自在に収納して構成され、ロッド66は
スプリング67によって一方向に付勢されている。尚、
ロッド66にはシリンダ65に形成された油孔65a,
65bをそれぞれ開閉する大径部66a,66bが形成
されている。又、ロッド66には3つのドレン孔66c
が開口している。
【0043】又、ベアリングキャップ35には2つの前
記油路44,45が形成され、これらの油路44,45
の各一端はOCV43のシリンダ65に形成された前記
油孔65a,65bにそれぞれ連通し、他端は吸気カム
軸33の外周に形成された油溝68,69と吸気カム軸
33に縦方向に形成された油路70,71を介してVV
T40の出力部材56に形成された前記油溝60,61
にそれぞれ連通している。
【0044】尚、吸気カム軸33のジャーナル部には図
8に示す油路72から潤滑用オイルが供給される。
【0045】ところで、図5に示すように、前記ベアリ
ングキャップ35のシリンダヘッド23との合面部分に
は凹部35aが形成され、この凹部35aにはフィルタ
(メッシュフィルタ)75が着脱可能に収容されてい
る。つまり、ベアリングキャップ35のOCV43の上
流側に形成された前記油路42にフィルタ75が設けら
れている。尚、本実施の形態では、フィルタ75をベア
リングキャップ350側に設けたが、これをシリンダヘ
ッド23のベアリングキャップ35との合面部分に設け
ても良い。
【0046】次に、以上の構成を有する動弁装置の作用
について説明する。
【0047】エンジン10が始動されてクランク軸12
が回転駆動されると、このクランク軸12の回転はスプ
ロケット46、タイミングベルト49及びスプロケット
47,48を介してVVT40と排気カム軸34に伝達
されてVVT40の入力部材55と排気カム軸34が所
定の速度(クランク軸12の1/2の速度)で回転駆動
される。
【0048】上述のように排気カム軸34が回転駆動さ
れると、該排気カム軸34に形成された排気カムによっ
て排気バルブが適当なタイミングで開閉される。
【0049】これに対して、VVT40の入力部材55
の回転は油室S1,S2内のオイルを介して出力部材5
6に伝達され、該出力部材56が吸気カム軸33と一体
に回転する。そして、吸気カム軸33が回転駆動される
と、該吸気カム軸33に形成された吸気カム33aによ
って吸気バルブ22が適当なタイミングで開閉される
が、VVT40内の油室S1,S2にオイルを選択的に
供給して出力部材56を入力部材55に対して相対回転
させることによって、該出力部材56と一体に回転する
吸気カム軸33の位相を変化させ、該吸気カム軸33に
形成された吸気カム33aによって開閉される吸気バル
ブ22の開閉タイミングを制御することができる。
【0050】即ち、前述のようにOCV43への通電を
ON/OFFしてロッド66を進退動させることによっ
てシリンダ65の油孔65a,65bを選択的に開閉し
て油路44,45を切り換え、不図示のオイルポンプか
ら前記油路41,42(図5参照)を経てOCV43に
供給されるオイルを油路44又は油路45に選択的に流
す。尚、本実施の形態では、前述のようにOCV43よ
りも上流のベアリングキャップ35とシリンダヘッド2
3との合面部分の油路42にフィルタ75を設けたた
め、オイルに含まれる切削屑等の異物がOCV43に供
給される前にフィルタ75によって確実に除去されるた
め、OCV43に異物の詰まりによる作動不良が発生す
ることがなく、該OCV43に高い作動安定性が確保さ
れる。又、フィルタ75をベアリングキャップ35とシ
リンダヘッド23との合面部分に設けたため、該フィル
タ75の着脱が容易化してメンテナンス性が高められ
る。
【0051】ここで、一方の油路44にオイルが流され
ると、オイルは吸気カム軸33に形成された油溝68と
油路70及びVVT40の出力部材56に形成された油
溝60と油孔62を経て進角側の油室S1に供給され、
出力部材56は入力部材55に対して図6及び図7の時
計方向に相対回転して吸気バルブ22の開閉タイミング
が進角される。このとき、遅角側の油室S2内のオイル
は、油孔63、油溝61及び油路71,45を通ってO
CV43のロッド66に開口する前記ドレン孔66cか
ら排出される。
【0052】又、他方の油路45にオイルが流される
と、オイルは吸気カム軸33に形成された油溝69と油
路71及びVVT40の出力部材56に形成された油溝
69と油孔71を経て遅角側の油室S2に供給され、出
力部材56は入力部材55に対して図6及び図7の反時
計方向に相対回転して吸気バルブ22の開閉タイミング
が遅角される。このとき、進角側の油室S1内のオイル
は、油孔62、油溝60及び油路70,44を通ってO
CV43のロッド66に開口する前記ドレン孔66cか
ら排出される。
【0053】このようにVVT40の出力部材56が入
力部材55に対して相対回転することによって前述のよ
うに該出力部材56と一体に回転する吸気カム軸33の
位相が変化し、これによって吸気バルブ22の開閉タイ
ミングが進角又は遅角される。
【0054】而して、本実施の形態に係る船外機用4サ
イクルエンジン10においては、吸気カム軸33を支承
する既存のベアリングキャップ35にOCV43を取り
付けるとともに、同ベアリングキャップ35に油路4
2,44,45を形成したため、当該エンジン10にV
VT40を付加したことに伴う部品点数の増加を最小限
に抑えることができ、この結果、カウリング7内での収
納スペースに非常な制約を伴うエンジン10の小型・コ
ンパクト化を実現することができる。
【0055】又、本実施の形態に係るエンジン10にお
いては、ベアリングキャップ35を吸気カム軸33の隣
接する上下2段のジャーナル部を支承する一体型キャッ
プとしたため、部品点数の削減と該ベアリングキャップ
35の強度及び剛性の向上を図ることができる。
【0056】更に、本実施の形態に係るエンジン10で
は、OCV43をヘッドカバー26を貫通して取り付け
るとともに、該OCV43がヘッドカバー26を貫通す
る部分(ヘッドカバー貫通部)をリップ状シール部材6
4によってシールしたため、ヘッドカバー26のシリン
ダヘッド23との合面シール加工が簡略化するととも
に、OCV43のヘッドカバー貫通部の加工公差をリッ
プ状シール部材64の弾性変形によって吸収することが
できる。
【0057】尚、本実施の形態に係る船外機用4サイク
ルエンジンでは、吸気側のみに可変バルブタイミング機
構(VVT)を設けて吸気バルブの開閉タイミングを可
変としたが、吸・排気側に可変バルブタイミング機構
(VVT)をそれぞれ設けて吸・排気バルブの開閉タイ
ミングを可変とする船外機用4サイクルエンジンも本発
明の適用対象に含むことは勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、縦方向に配されたクランク軸と平行に配された
カム軸をクランク軸によって回転駆動するとともに、該
カム軸の上端に可変バルブタイミング機構を設け、該可
変バルブタイミング機構に供給される油圧をオイルコン
トロールバルブによって切り換えることによってバルブ
の開閉タイミングを変えるようにした船外機用4サイク
ルエンジンにおいて、前記カム軸を支承するベアリング
キャップに前記オイルコントロールバルブを取り付ける
とともに、同ベアリングキャップに油路を形成したた
め、可変バルブタイミング機構の付加によっても部品点
数の増加を最小限に抑えてコンパクト化を図ることがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船外機の側面図である。
【図2】船外機のエンジン部分の側断面図である。
【図3】船外機のエンジン部分の平断面図である。
【図4】船外機のエンジン部分の背断面面である。
【図5】本発明に係る船外機用4サイクルエンジンの可
変バルブタイミング機構周りの断面図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】図5のB−B線断面図である。
【図8】図5のC−C線断面図である。
【符号の説明】
1 船外機 10 船外機用4サイクルエンジン 12 クランク軸 22 吸気バルブ(バルブ) 23 シリンダヘッド 26 ヘッドカバー 33 吸気カム軸 33a 吸気カム 34 排気カム 35 ベアリングキャップ(一体型キャップ) 40 VVT(可変バルブタイミング機構) 42 油路 43 OCV(オイルコントロールバルブ) 44,45 油路 64 リップ状シール部材 75 フィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦方向に配されたクランク軸と平行に配
    されたカム軸をクランク軸によって回転駆動するととも
    に、該カム軸の上端に可変バルブタイミング機構を設
    け、該可変バルブタイミング機構に供給される油圧をオ
    イルコントロールバルブによって切り換えることによっ
    てバルブの開閉タイミングを変えるようにした船外機用
    4サイクルエンジンにおいて、 前記カム軸を支承するベアリングキャップに前記オイル
    コントロールバルブを取り付けるとともに、同ベアリン
    グキャップに油路を形成したことを特徴とする船外機用
    4サイクルエンジン。
  2. 【請求項2】 前記ベアリングキャップを前記カム軸の
    隣接する複数のジャーナル部を支承する一体型キャップ
    で構成したことを特徴とする請求項1記載の船外機用4
    サイクルエンジン。
  3. 【請求項3】 前記オイルコントロールバルブをヘッド
    カバーを貫通して取り付けるとともに、該オイルコント
    ロールバルブのヘッドカバー貫通部をリップ状シール部
    材によってシールしたことを特徴とする請求項1記載の
    船外機用4サイクルエンジン。
  4. 【請求項4】 前記オイルコントロールバルブよりも上
    流の前記ベアリングキャップとシリンダヘッドとの合面
    部分の油路にフィルタを設けたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の船外機用4サイクルエンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100925935B1 (ko) * 2007-11-20 2009-11-09 현대자동차주식회사 실린더 헤드 커버 내에 구비되는 오일 제어 밸브

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