JP2001355466A - 船外機用4サイクルエンジン - Google Patents

船外機用4サイクルエンジン

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JP2001355466A
JP2001355466A JP2000173928A JP2000173928A JP2001355466A JP 2001355466 A JP2001355466 A JP 2001355466A JP 2000173928 A JP2000173928 A JP 2000173928A JP 2000173928 A JP2000173928 A JP 2000173928A JP 2001355466 A JP2001355466 A JP 2001355466A
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intake
opening
valve
vvt
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JP2000173928A
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Isao Sugano
功 菅野
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for outboard marine engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低・中速での加速の初期に所要の大きなトル
クを発生することができる船外機用4サイクルエンジン
を提供すること。 【構成】 縦方向に配されたクランク軸12と平行に配
された吸・排気カム軸33をクランク軸12によって回
転駆動するとともに、少なくとも吸気カム軸33にVV
T(可変バルブタイミング機構)40を設け、該VVT
40によって少なくとも吸気バルブ22の開閉タイミン
グを変えるようにした船外機用4サイクルエンジン10
において、低・中速域での加速時に前記VVT40によ
って少なくとも吸気バルブ22の開閉タイミングを進角
させる。本発明によれば、低・中速域での加速時にVV
T40によって少なくとも吸気バルブ22の開閉タイミ
ングを進角させるようにしたため、低・中速域での加速
時においてシリンダ18内への吸気量が増えてエンジン
トルクが増大し、これによって船外機の加速性能が高め
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも吸気バ
ルブの開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミン
グ機構を設けて成る船外機用4サイクルエンジンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、主として排ガス浄化の観点から船
外機用エンジンとして4サイクルエンジンを採用する傾
向にある。
【0003】4サイクルエンジンにおいては、燃焼室に
開口する吸気ポートと排気ポートが吸気バルブと排気バ
ルブによってそれぞれ適当なタイミングで開閉されて各
気筒において所要のガス交換がなされるが、高速時にお
いて吸気又は排気の流れを促進することによって高い充
填効率を確保して高出力を実現するとともに、低速時に
おいては高い燃焼効率を確保して高出力と低燃費及び良
好な排ガス特性を得るために吸・排気バルブの少なくと
も一方の開閉タイミングを高速時と低速時において変化
させるようにした動弁装置が主として自動車用エンジン
に採用されるに至っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、4サイクル
エンジンでは、最大馬力付近の出力をできるだけ確保す
るように吸・排気管の仕様とバルブタイミングが決定さ
れる。このため、低・中速時のトルクが犠牲になること
が多い。
【0005】しかしながら、船外機ではプロペラ等の特
性のために低・中速での加速時間が短いため、低・中速
での加速の初期に大きなエンジントルクを必要とする。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、低・中速での加速の初期に所
要の大きなトルクを発生することができる船外機用4サ
イクルエンジンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、縦方向に配されたクランク
軸と平行に配された吸・排気カム軸をクランク軸によっ
て回転駆動するとともに、少なくとも吸気カム軸に可変
バルブタイミング機構を設け、該可変バルブタイミング
機構によって少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを
変えるようにした船外機用4サイクルエンジンにおい
て、低・中速域での加速時に前記可変バルブタイミング
機構によって少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを
進角させるようにしたことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、エンジン温度が設定値を超えると、前記吸
気バルブの開閉タイミングの進角度合いを下げることを
特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記吸気バルブの開閉タイミングの
進角をスロットル操作中又は回転変化中に完了すること
を特徴とする。
【0010】従って、請求項1記載の発明によれば、低
・中速域での加速時に可変バルブタイミング機構によっ
て少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを進角させる
ようにしたため、低・中速域での加速時においてシリン
ダ内への吸気量が増えてエンジントルクが増大し、これ
によって船外機の加速性能が高められる。
【0011】請求項2記載の発明によれば、エンジン温
度が設定値を超えた場合に吸気バルブの開閉タイミング
の進角度合いを下げるようにしたため、低・中速時のエ
ンジントルクの増加を抑えてノッキングの発生を防ぐこ
とができる。
【0012】請求項3記載の発明によれば、加減速中に
エンジントルクが変動するために操船者に違和感を与え
ることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0014】先ず、船外機の全体構成を図1に基づいて
概説する。
【0015】図1は船外機1の側面図であり、該船外機
1は、クランプブラケット2によって船体100の船尾
板100aに取り付けられており、クランプブラケット
2には上下のダンパ部材3によって推進ユニット4を弾
性支持するスイベルブラケット5がチルト軸6によって
上下に回動自在に枢着されている。
【0016】而して、推進ユニット4はカウリング7と
アッパーケース8及びロアーケース9とで構成されるハ
ウジングを有しており、カウリング7内には本発明に係
る4サイクルエンジン10が収納されている。尚、エン
ジン10はエキゾーストガイド11によって支持されて
おり、これには後述の動弁装置が備えられている。
【0017】ところで、前記エンジン10にはクランク
軸12(図2参照)が縦方向に配されており、このクラ
ンク軸12には、アッパーケース8内を縦方向に縦断す
るドライブ軸13の上端が連結されている。そして、ド
ライブ軸13の下端はロアーケース9内に収納された前
後進切換機構14に連結されており、前後進切換機構1
4からはプロペラ軸15が水平後方に延びており、この
プロペラ軸15のロアーケース9外へ突出する後端部に
はプロペラ16が取り付けられている。
【0018】ここで、本発明に係る前記エンジン10の
構成を図2〜図4に基づいて説明する。尚、図2は船外
機のエンジン部分の側断面図、図3は同平断面図、図4
は同背断面図である。
【0019】エンジン10は水冷4サイクル4気筒エン
ジンであって、これは図2に示すように4つの気筒を縦
方向(上下方向)に配して構成されている。そして、シ
リンダボディ17には各気筒毎にシリンダ18が設けら
れており、各シリンダ18には水平方向に摺動するピス
トン19がそれぞれ嵌装され、各ピストン19はコンロ
ッド20を介して前記クランク軸12に連結されてい
る。尚、クランク軸12はクランク室21内に縦方向
(図2の上下方向)に長く配されており、各ピストン1
9の往復直線運動はコンロッド20によってクランク軸
12の回転運動に変換される。
【0020】ところで、本実施の形態に係る船外機用4
サイクルエンジン10は4バルブエンジンであって、各
気筒について各2つの吸気バルブ22と排気バルブ(不
図示)を備え、シリンダボディ17に被着されたシリン
ダヘッド23には各気筒毎にそれぞれ2つの吸気ポート
24と排気ポート(不図示)が形成されている。そし
て、各吸気ポート24と不図示の排気ポートは動弁装置
によって駆動される前記吸気バルブ22と不図示の排気
バルブによってそれぞれ適当なタイミングで開閉され、
これによって各シリンダ18内で所要のガス交換がなさ
れる。尚、シリンダヘッド23には各気筒毎に点火プラ
グ25がそれぞれ螺着されており、シリンダヘッド23
はヘッドカバー26によって覆われている。
【0021】又、エンジン10の左側部には、図3に示
すようにスロットルボディ27が配されており、このス
ロットルボディ27には各気筒毎にスロットルバルブ2
8が内蔵されている。そして、このスロットルボディ2
7の一端にはサイレンサ29が接続され、同スロットル
ボディ27の他端から後方に向かって導出する吸気マニ
ホールド30はシリンダヘッド23に形成された前記吸
気ポート24に接続されている。尚、上記サイレンサ2
9の前端部に形成された吸気口29aは内側方に向かっ
て開口している。又、図4に示すように、シリンダヘッ
ド23には各気筒毎にインジェクタ31が取り付けられ
ており、各インジェクタ31からは所定量の燃料が適当
なタイミングで各吸気ポート24に向かって噴射され
る。
【0022】ここで、前記動弁装置について説明する。
【0023】図2に示すように、各吸気バルブ22はシ
リンダヘッド23に水平方向に摺動自在に保持され、こ
れはスプリング32(図5参照)によって閉じ側に付勢
されている。尚、図示しないが、各排気バルブもシリン
ダヘッド23に水平方向に摺動自在に保持され、これは
スプリングによって閉じ側に付勢されている。
【0024】又、シリンダヘッド23の左右(船外機1
の前方(図2の矢印F方向)に向かって左右)には吸気
カム軸33と排気カム軸34(図3参照)がクランク軸
12と平行に縦方向にそれぞれ配されている。
【0025】上記吸気カム軸33はその複数のジャーナ
ル部が複数のベアリングキャップ35,36(図2参
照)によって回転自在に支持されているが、上側から2
つのジャーナル部は一体型キャップを構成するベアリン
グキャップ35によって支持され、他のジャーナル部は
単独のベアリングキャップ36によってそれぞれ回転自
在に支持されている。そして、吸気カム軸33の各ジャ
ーナル部間には各気筒について2つの吸気カム33aが
一体に形成されており、各吸気カム33aは各吸気バル
ブ22の端部に被冠されたバルブリフタ37(図5参
照)に当接している。尚、図示しないが、排気カム軸3
4にも各気筒について2つの排気カムが一体に形成され
ており、各排気カムは各排気バルブの端部に被冠された
バルブリフタに当接している。
【0026】而して、本実施の形態に係る船外機用エン
ジン10においては、吸気カム軸33の上端には可変バ
ルブタイミング機構(以下、VVTと略称する)40が
設けられており、このVVT40によって吸気バルブ2
2の開閉タイミングがエンジン回転数に応じて制御され
る。
【0027】上記VVT40は油圧によって駆動される
ものであって、不図示のオイルポンプから圧送される所
定圧のオイルはシリンダヘッド23に形成された油路4
1及び前記ベアリングキャップ35に形成された油路4
2(図2参照)を経てオイルコントロールバルブ(以
下、OCVと略称する)43へと供給される。
【0028】ここで、上記OCV43はベアリングキャ
ップ35に取り付けられているが、これは吸気カム軸3
3の上端近傍であって、吸気カム軸33に対して直角
(水平)に、且つ、エンジン10の全幅内において左右
方向(図4の左右方向)に配置されている。
【0029】そして、OCV43に供給されたオイルは
OCV43によって切り換えられて油路44又は油路4
5(図5参照)を通って前記VVT40に供給され、こ
れによってVVT40が駆動されて前述のように吸気バ
ルブ22の開閉タイミングが制御される。
【0030】ところで、図3に示すように、クランク軸
12と吸・排気カム軸33,34の各上端部にはスプロ
ケット46,47,48がそれぞれ取り付けられてお
り、これらのスプロケット46〜48の間には無端状の
タイミングベルト49が巻装されている。尚、図2及び
図4に示すように、前記OCV43は吸気側のスプロケ
ット47の下面よりも下方に配置されている。
【0031】又、図2に示すように、クランク軸12の
上端にはフライホイールマグネトー50が取り付けられ
ており、エンジン10の上部のフライホイールマグネト
ー50、VVT40、スプロケット46〜48、タイミ
ングベルト49等はフラマグカバーを兼ねる樹脂製のベ
ルトカバー51によって覆われている。ここで、ベルト
カバー51の下方は開放されているため、該ベルトカバ
ー51によって覆われた上部のフライホイールマグネト
ー50、VVT40、スプロケット46〜48、タイミ
ングベルト49等の冷却性が高められる。
【0032】一方、エンジン10の全体を覆う前記カウ
リング7は樹脂製であって、その内部の後方上部には樹
脂プレート52によって区画される空間Sが形成され、
この空間Sは後方に向かって開口している。そして、こ
の空間S内には前記樹脂プレート52に一体に立設され
たエアダクト52aが開口しているが、このエアダクト
52aは図4に示すように左右方向において前記VVT
40とは反対側(つまり、排気側)であって、且つ、図
2に示すように前後方向においてVVT40よりも前方
(図2の左方)にオフセットした位置に配置されてい
る。
【0033】而して、外気はカウリング7の上部に後方
に向かって開口する開口部7aから空間S内に吸引さ
れ、前記エアダクト52aから樹脂プレート52と前記
ベルトカバー51との間の空間を通過してカウリング7
内に導入されるが、図4に示すようにベルトカバー51
の上面には外気の吸気側への流入を遮断するためのリブ
51aが一体に立設されている。又、図2に示すよう
に、ベルトカバー51の上面には外気の前方への流動を
制限するためのリブ51bが一体に形成されている。
【0034】一方、図2及び図3に示すように、カウリ
ング7内の前部には樹脂プレート53によって区画され
る空間S’が形成され、この空間S’は図3に示すよう
に右側方に開口している。そして、樹脂プレート53に
は多数の円孔54aを穿設して成るエアダクト54が取
り付けられており、空間S’の右側方に開口する開口部
7b(図3参照)から空間S’内に吸引された外気はエ
アダクト54を通ってカウリング7内に導入される。
【0035】而して、カウリング7内に導入される外気
は前記サイレンサ29の吸気口29a(図3参照)から
吸引され、スロットルボディ27に内蔵されたスロット
ルバルブ28によって計量された後に各吸気マニホール
ド30を通ってシリンダヘッド23の各吸気ポート24
を流れ、その途中で前記インジェクタ31から噴射され
る燃料と混合される。これによって所望の空燃比の混合
気が形成され、この混合気は各気筒において燃焼に供さ
れる。尚、この混合気の燃焼によって発生する排気ガス
は不図示の排気ポートから排気通路を通って水中に排出
される。
【0036】ここで、動弁装置に設けられた前記VVT
40の構成の詳細を図5〜図7に基づいて説明する。
尚、図5はエンジンのVVT周りの断面図、図6は図5
のA−A線断面図、図7は図5のB−B線断面図であ
る。
【0037】図5及び図6に示すように、VVT40
は、ハウジングとしての入力部材55の内部にロータと
しての出力部材56を同心的、且つ、相対回転可能に収
納して構成されている。ここで、前記スプロケット47
は吸気カム軸33の上端に回動可能に支持され、VVT
40の前記入力部材55はスプロケット47の上面に3
本のボルト57(図6参照)によって取り付けられ、出
力部材56は図5に示すように吸気カム軸33の上端外
周に嵌合されてボルト58によって吸気カム軸33に取
り付けられている。
【0038】そして、出力部材56の外周には図6に示
すように3つのベーン56aが等角度ピッチ(120°
ピッチ)で放射状に一体に形成されており、各ベーン5
6aは入力部材55の内周面にシール部材59を介して
当接することによってこれの左右に油室S1,S2をそ
れぞれ画成している。
【0039】又、出力部材56の上下には切欠円状の油
溝60,61がそれぞれ形成されており、上方の油溝6
0は出力部材56に放射状に形成された油孔62を介し
て一方の油室S1に連通しており、下方の油溝61は出
力部材56に放射状に形成された油孔63を介して他方
の油室S2に連通している。
【0040】一方、図7に示すように、前記OCV43
はヘッドカバー26を貫通して前記ベアリングキャップ
35にインローによって取り付けられており、該OCV
43のヘッドカバー26を貫通する部分はゴム製のリッ
プ状シール部材64によって径方向がシールされてい
る。尚、OCV43は上述のようにベアリングキャップ
35にインローによって取り付けられているため、専用
の取付部品が不要となって部品点数が削減されるととも
に、該OCV43の組付性と整備性が高められる。
【0041】ここで、OCV43はソレノイドバルブで
あって、これはシリンダ65内にロッド66を進退自在
に収納して構成され、ロッド66はスプリング67によ
って一方向に付勢されている。尚、ロッド66にはシリ
ンダ65に形成された油孔65a,65bをそれぞれ開
閉する大径部66a,66bが形成されている。
【0042】又、ベアリングキャップ35には2つの前
記油路44,45が形成され、これらの油路44,45
の各一端はOCV43のシリンダ65に形成された前記
油孔65a,65bにそれぞれ連通し、他端は吸気カム
軸33の外周に形成された油溝68,69と吸気カム軸
33に縦方向に形成された油路70,71を介してVV
T40の出力部材56に形成された前記油溝60,61
にそれぞれ連通している。
【0043】次に、以上の構成を有する動弁装置の作用
について説明する。
【0044】エンジン10が始動されてクランク軸12
が回転駆動されると、このクランク軸12の回転はスプ
ロケット46、タイミングベルト49及びスプロケット
47,48を介してVVT40と排気カム軸34に伝達
されてVVT40の入力部材55と排気カム軸34が所
定の速度(クランク軸12の1/2の速度)で回転駆動
される。
【0045】上述のように排気カム軸34が回転駆動さ
れると、該排気カム軸34に形成された排気カムによっ
て排気バルブが適当なタイミングで開閉される。
【0046】これに対して、VVT40の入力部材55
の回転は油室S1,S2内のオイルを介して出力部材5
6に伝達され、該出力部材56が吸気カム軸33と一体
に回転する。そして、吸気カム軸33が回転駆動される
と、該吸気カム軸33に形成された吸気カム33aによ
って吸気バルブ22が適当なタイミングで開閉される
が、VVT40内の油室S1,S2にオイルを選択的に
供給して出力部材56を入力部材55に対して相対回転
させることによって、該出力部材56と一体に回転する
吸気カム軸33の位相を変化させ、該吸気カム軸33に
形成された吸気カム33aによって開閉される吸気バル
ブ22の開閉タイミングを制御することができる。
【0047】即ち、前述のようにOCV43への通電を
ON/OFFしてロッド66を進退動させることによっ
てシリンダ65の油孔65a,65bを選択的に開閉し
て油路44,45を切り換え、不図示のオイルポンプか
ら前記油路41,42(図2参照)を経てOCV43に
供給されるオイルを油路44又は油路45に選択的に流
す。
【0048】ここで、一方の油路44にオイルが流され
ると、オイルは吸気カム軸33に形成された油溝68と
油路70及びVVT40の出力部材56に形成された油
溝60と油孔62を経て一方の油室S1に供給され、出
力部材56は入力部材55に対して図6の時計方向に相
対回転する。又、他方の油路45にオイルが流される
と、オイルは吸気カム軸33に形成された油溝69と油
路71及びVVT40の出力部材56に形成された油溝
69と油孔71を経て他方の油室S2に供給され、出力
部材56は入力部材55に対して図6の反時計方向に相
対回転する。このようにVVT40の出力部材56が入
力部材55に対して相対回転することによって前述のよ
うに該出力部材56と一体に回転する吸気カム軸33の
位相が変化し、これによって吸気バルブ22の開閉タイ
ミングが進角又は遅角される。
【0049】ところで、本実施の形態に係る船外機用4
サイクルエンジン10には加速制御システムが設けられ
ている。
【0050】上記加速制御システムは、低・中速域での
加速時に前記VVT40によって吸気バルブ22の開閉
タイミング(バルブタイミング)を進角させるようにし
たものであって、エンジン温度が設定値を超えると吸気
バルブ22の開閉タイミングの進角度合いを下げ、吸気
バルブ22の開閉タイミングの進角をスロットル操作中
又は回転変化中に完了することを特徴とする。この加速
制御は不図示のエンジンコントロールユニット(以下、
ECUと略称する)によって実行されるが、以下、この
加速制御システムの具体的な処理手順を図8に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。
【0051】エンジン10が始動されると、先ず、加速
状態の判定がなされたか否かが判定される(図8のステ
ップS1)が、エンジン10の始動初期には未だ加速状
態の判定がなされていないため、判定結果はNOとなっ
て処理はステップS2に進む。ステップS2では前記ス
ロットルバルブ28(図3参照)の開度(スロットル開
度)の変化量が設定値Aよりも大きいか否かが判定さ
れ、スロットル開度の変化量が設定値Aを超えている場
合には加速状態であると判断され(ステップS5)、設
定値A以下である場合には吸気圧の変化量が設定値Bよ
りも大きいか否かが判定される(ステップS3)。そし
て、吸気圧の変化量が設定値Bを超えている場合には加
速状態であると判定され(ステップS5)、設定値B以
下である場合には処理はステップS1に戻って再び加速
状態の判定がなされる。
【0052】つまり、エンジン10が加速状態であるか
否かはスロットル開度と吸気圧の各変化量で判定され、
これらの変化量の何れか一方が設定値A,Bを超えてい
る場合にエンジン10が加速状態にあると判定される。
【0053】而して、エンジン10が加速状態にあると
判定されると、不図示の温度センサによってエンジン温
度が計測され(ステップS6)、不図示の回転センサに
よってエンジン回転数が計測される(ステップS7)。
そして、ECUでは、計測されたエンジン温度とエンジ
ン回転数に基づいて吸気バルブ22の目標タイミング
(目標バルブタイミング)が計算される(ステップS
8)。ここで、低・中速域での加速時には吸気バルブ2
2の開閉タイミングが進角される(早められる)が、エ
ンジン温度が高くてこれが設定値を超えている場合に
は、前述のように吸気バルブ22の開閉タイミングの進
角の度合いが低く抑えられる。
【0054】上述のようにECUにおいて吸気バルブ2
2の目標バルブタイミングが計算されると、VVT40
が駆動されて吸気バルブ22の開閉タイミングが目標値
に一致するよう進角される(ステップS9)。
【0055】而して、上述のように低・中速域での加速
時にVVT40によって吸気バルブ22の開閉タイミン
グを進角させると、低・中速域での加速時において各気
筒のシリンダ18(図2参照)内への吸気量が増えてエ
ンジントルクが増大し、これによって船外機1の加速性
能が高められる。
【0056】ところで、エンジン温度が高い場合に上述
のようにエンジントルクを増大させると、エンジン10
にノッキングが発生し易いが、本実施の形態では、前述
のようにエンジン温度が高くてこれが設定値を超えてい
る場合には、前述のように吸気バルブ22の開閉タイミ
ングの進角の度合いを低く抑えるようにしたため、低・
中速時のエンジントルクの増加が低く抑えられてノッキ
ングの発生が防がれる。
【0057】又、本実施の形態では、吸気バルブ22の
開閉タイミングの進角をスロットル操作中又は回転変化
中(つまり、加減速中)に完了するようにしたため、吸
気バルブ22の開閉タイミングの変更に伴うトルク変動
は加減速中に発生することとなって操船者に違和感を与
えることがない。
【0058】以上のようにして吸気バルブ22の開閉タ
イミングが進角されると、処理は再びステップS1に戻
って加速状態であるか否かが判定されるが、この場合は
ステップS5にて加速状態と判定されているため、判定
結果はYESとなり、処理はステップS4へと進む。ス
テップS4では、計測されたエンジン回転数が設定値C
未満であるか否か(つまり、エンジン10の運転領域が
低・中速域であるか否か)又は加速状態の判定後D秒以
内か否かが判定され、エンジン回転数が設定値C未満で
あるか又は加速状態の判定後D秒以内であればステップ
S5〜S9の処理が繰り返され、エンジン回転数が設定
値C以上であるか又は加速状態の判定後の経過時間がD
秒より大きければ加速状態が解除され(ステップS1
0)、その後、VVT40が再び駆動されて吸気バルブ
22の開閉タイミングが元に戻される(ステップS1
1)。
【0059】以上のように、本実施の形態では、低・中
速域での加速時にVVT40によって吸気バルブ22の
開閉タイミングを進角させて低・中速域での加速時にエ
ンジントルクを増大させるようにしたため、船外機1の
加速性能が高められるという効果が得られる。
【0060】尚、本実施の形態に係る船外機用4サイク
ルエンジンでは、吸気側のみに可変バルブタイミング機
構(VVT)を設けて吸気バルブの開閉タイミングを可
変としたが、吸・排気側に可変バルブタイミング機構
(VVT)をそれぞれ設けて吸・排気バルブの開閉タイ
ミングを可変とする船外機用4サイクルエンジンも本発
明の適用対象に含むことは勿論である。
【0061】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、縦方向に配されたクランク軸と平行に配された
吸・排気カム軸をクランク軸によって回転駆動するとと
もに、少なくとも吸気カム軸に可変バルブタイミング機
構を設け、該可変バルブタイミング機構によって少なく
とも吸気バルブの開閉タイミングを変えるようにした船
外機用4サイクルエンジンにおいて、低・中速域での加
速時に前記可変バルブタイミング機構によって少なくと
も吸気バルブの開閉タイミングを進角させるようにした
ため、低・中速での加速の初期に所要の大きなトルクを
発生させて船外機の加速性能を高めることができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船外機の側面図である。
【図2】船外機のエンジン部分の側断面図である。
【図3】船外機のエンジン部分の平断面図である。
【図4】船外機のエンジン部分の背断面面である。
【図5】本発明に係る船外機用4サイクルエンジンの可
変バルブタイミング機構周りの断面図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】図5のB−B線断面図である。
【図8】本発明に係る船外機用4サイクルエンジンに設
けられた加速制御システムの処理手順を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 船外機 10 船外機用4サイクルエンジン 12 クランク軸 22 吸気バルブ 33 吸気カム軸 34 排気カム軸 40 VVT(可変バルブタイミング機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 AA01 AA06 AA16 AB07 AB17 BA33 CA20 DA20 DA52 DA58 DA69 DA73 DA74 DA81 EA01 EA02 EA08 EA11 EA17 EA31 EA32 GA06 GA17 3G092 AA01 AA11 AC09 DA01 DA02 DA10 DA14 DF04 DG05 EA03 EA04 EA08 EA11 EA29 FA02 FA16 FA49 GA12 GA13 HA05Z HA06Z HE01Z HE08Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦方向に配されたクランク軸と平行に配
    された吸・排気カム軸をクランク軸によって回転駆動す
    るとともに、少なくとも吸気カム軸に可変バルブタイミ
    ング機構を設け、該可変バルブタイミング機構によって
    少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを変えるように
    した船外機用4サイクルエンジンにおいて、 低・中速域での加速時に前記可変バルブタイミング機構
    によって少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを進角
    させるようにしたことを特徴とする船外機用4サイクル
    エンジン。
  2. 【請求項2】 エンジン温度が設定値を超えると、前記
    吸気バルブの開閉タイミングの進角度合いを下げること
    を特徴とする請求項1記載の船外機用エンジン。
  3. 【請求項3】 前記吸気バルブの開閉タイミングの進角
    をスロットル操作中又は回転変化中に完了することを特
    徴とする請求項1又は2記載の船外機用エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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