JP2001355465A - 船外機用4サイクルエンジン - Google Patents

船外機用4サイクルエンジン

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JP2001355465A
JP2001355465A JP2000173894A JP2000173894A JP2001355465A JP 2001355465 A JP2001355465 A JP 2001355465A JP 2000173894 A JP2000173894 A JP 2000173894A JP 2000173894 A JP2000173894 A JP 2000173894A JP 2001355465 A JP2001355465 A JP 2001355465A
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Japan
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engine
valve
intake
opening
oil
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JP2000173894A
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Isao Sugano
功 菅野
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Yamaha Marine Co Ltd
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Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃費の悪化を招くことなくアイドル回転数を
目標値に維持することができる船外機用4サイクルエン
ジンを提供すること。 【構成】 スロットルバルブをバイパスするバイパス通
路に設けられたアイドルスピードコントロールバルブの
開度を調整することによってアイドル回転数を制御する
アイドルスピードコントロール装置と、少なくとも吸気
バルブ22の開閉タイミングを制御する可変バルブタイ
ミング機構40を設けて成る船外機用4サイクルエンジ
ン10において、アイドリング時のエンジン回転数が設
定値を超えると前記可変バルブタイミング機構40によ
って少なくとも吸気バルブ22の開閉タイミングをエン
ジン出力が低下する方向に変化(遅角)させる。本発明
によれば、エンジン回転数を下げる手段として従来の点
火時期を遅角させる手法を採用しないため、燃費の悪化
を招くことなくアイドル回転数を目標値に維持すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アイドルスピード
コントロール装置と可変バルブタイミング機構を設けて
成る船外機用4サイクルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】アイドルスピードコントロール装置を備
えた4サイクルエンジンにおいては、スロットルバルブ
をバイパスするバイパス通路を流れるエア(バスパスエ
ア)の量をアイドルスピードコントロールバルブによっ
て調整することによってエンジンのアイドリング回転数
が制御されている。
【0003】一方、4サイクルエンジンにおいては、燃
焼室に開口する吸気ポートと排気ポートが吸気バルブと
排気バルブによってそれぞれ適当なタイミングで開閉さ
れて各気筒において所要のガス交換がなされるが、高速
時において吸気又は排気の流れを促進することによって
高い充填効率を確保して高出力を実現するとともに、低
速時においては高い燃焼効率を確保して高出力と低燃費
及び良好な排ガス特性を得るために吸・排気バルブの少
なくとも一方の開閉タイミングを高速時と低速時におい
て変化させるようにした可変バルブタイミング機構が主
として自動車用エンジンに採用されるに至っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アイドルス
ピードコントロール装置を備える4サイクルエンジンに
おいては、アイドル回転数を安定させるためにバイパス
通路に或る程度の量のエアを流す必要がある。そして、
スロットルバルブのスティックを防ぐためにアイドリン
グ時においても該スロットルバルブを或る程度開けてお
く必要がある。このため、アイドリング時に各気筒に供
給されるエア量が多くなってアイドル回転数が目標値を
超えて増大してしまうという問題がある。
【0005】そこで、従来は点火時期を遅角させてアイ
ドル回転数を目標値に保持する手法が採られていたが、
点火時期を遅角させると燃費が悪くなるという問題が発
生していた。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、燃費の悪化を招くことなくア
イドル回転数を目標値に維持することができる船外機用
4サイクルエンジンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、スロットルバルブをバイパ
スするバイパス通路に設けられたアイドルスピードコン
トロールバルブの開度を調整することによってアイドル
回転数を制御するアイドルスピードコントロール装置
と、少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを制御する
可変バルブタイミング機構を設けて成る船外機用4サイ
クルエンジンにおいて、アイドリング時のエンジン回転
数が設定値を超えると前記可変バルブタイミング機構に
よって少なくとも吸気バルブの開閉タイミングをエンジ
ン出力が低下する方向に変化させることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、アイドリング時のエンジン回転数が設定値
を超えると前記可変バルブタイミング機構によって少な
くとも吸気バルブの開閉タイミングを遅角させることを
特徴とする。
【0009】従って、本発明によれば、アイドルスピー
ドコントロール装置によって制御されるアイドル回転数
が設定値を超えた場合には、可変バルブタイミング機構
によって少なくとも吸気バルブの開閉タイミングをエン
ジン出力が低下する方向に変変化(遅角)させるように
したため、シリンダ内への吸気量が絞られてエンジント
ルクと出力及び回転数が減少してアイドル回転数が目標
値に保持される。そして、本発明ではエンジン回転数を
下げる手段として従来の点火時期を遅角させる手法を採
用しないため、燃費の悪化を招くことがない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0011】先ず、船外機の全体構成を図1に基づいて
概説する。
【0012】図1は船外機1の側面図であり、該船外機
1は、クランプブラケット2によって船体100の船尾
板100aに取り付けられており、クランプブラケット
2には上下のダンパ部材3によって推進ユニット4を弾
性支持するスイベルブラケット5がチルト軸6によって
上下に回動自在に枢着されている。
【0013】而して、推進ユニット4はカウリング7と
アッパーケース8及びロアーケース9とで構成されるハ
ウジングを有しており、カウリング7内には本発明に係
る4サイクルエンジン10が収納されている。尚、エン
ジン10はエキゾーストガイド11によって支持されて
おり、これには後述の動弁装置が備えられている。
【0014】ところで、前記エンジン10にはクランク
軸12(図2参照)が縦方向に配されており、このクラ
ンク軸12には、アッパーケース8内を縦方向に縦断す
るドライブ軸13の上端が連結されている。そして、ド
ライブ軸13の下端はロアーケース9内に収納された前
後進切換機構14に連結されており、前後進切換機構1
4からはプロペラ軸15が水平後方に延びており、この
プロペラ軸15のロアーケース9外へ突出する後端部に
はプロペラ16が取り付けられている。
【0015】ここで、本発明に係る前記エンジン10の
構成を図2〜図5に基づいて説明する。尚、図2は船外
機のエンジン部分の側断面図、図3は同平断面図、図4
は同背断面図、図5はアイドルスピードコントロール装
置(以下、ISC装置と略称する)を含む吸気系の構成
を示す模式図である。
【0016】エンジン10は水冷4サイクル4気筒エン
ジンであって、これは図2に示すように4つの気筒を縦
方向(上下方向)に配して構成されている。そして、シ
リンダボディ17には各気筒毎にシリンダ18が設けら
れており、各シリンダ18には水平方向に摺動するピス
トン19がそれぞれ嵌装され、各ピストン19はコンロ
ッド20を介して前記クランク軸12に連結されてい
る。尚、クランク軸12はクランク室21内に縦方向
(図2の上下方向)に長く配されており、各ピストン1
9の往復直線運動はコンロッド20によってクランク軸
12の回転運動に変換される。
【0017】ところで、本実施の形態に係る船外機用4
サイクルエンジン10は4バルブエンジンであって、各
気筒について各2つの吸気バルブ22と排気バルブ(不
図示)を備え、シリンダボディ17に被着されたシリン
ダヘッド23には各気筒毎にそれぞれ2つの吸気ポート
24と排気ポート(不図示)が形成されている。そし
て、各吸気ポート24と不図示の排気ポートは動弁装置
によって駆動される前記吸気バルブ22と不図示の排気
バルブによってそれぞれ適当なタイミングで開閉され、
これによって各シリンダ18内で所要のガス交換がなさ
れる。尚、シリンダヘッド23には各気筒毎に点火プラ
グ25がそれぞれ螺着されており、シリンダヘッド23
はヘッドカバー26によって覆われている。
【0018】又、エンジン10の左側部には、図3に示
すようにスロットルボディ27が配されており、このス
ロットルボディ27には各気筒毎にスロットルバルブ2
8が内蔵されている。そして、このスロットルボディ2
7の一端にはサイレンサ29が接続され、同スロットル
ボディ27の他端から後方に向かって導出する吸気マニ
ホールド30はシリンダヘッド23に形成された前記吸
気ポート24に接続されている。尚、上記サイレンサ2
9の前端部に形成された吸気口29aは内側方に向かっ
て開口している。又、図4に示すように、シリンダヘッ
ド23には各気筒毎にインジェクタ31が取り付けられ
ており、各インジェクタ31からは所定量の燃料が適当
なタイミングで各吸気ポート24に向かって噴射され
る。
【0019】ところで、本実施の形態に係るエンジン1
0の吸気系には、図5に示すようにISC装置75が設
けられている。
【0020】上記ISC装置75はエンジン10のアイ
ドリング時の回転数(アイドル回転数)を制御するため
のものであって、このISC装置は、前記サイレンサ2
9から導出して各吸気マニホールド30の前記スロット
ルバルブ28の下流側(エアーの流れ方向に対して下流
側)に開口するバイパス通路76と、該バイパス通路7
6の途中に設けられたアイドルスピードコントロールバ
ルブ(以下、ISCバルブと略称する)77及び該IS
Cバルブ77を駆動するステッピングモータ等のアクチ
ュエータ78を含んで構成されている。尚、図5におい
て、79は吸気圧センサ、80はスロットル開度センサ
であり、吸気圧センサ79によって検出された吸気圧、
スロットル開度センサ80によって検出されたスロット
ルバルブ28の開度(スロットル開度)、不図示の回転
センサによって検出されたエンジン回転数等は不図示の
エンジンコントロールユニット(以下、ECUと略称す
る)に入力され、このECUによって前記アクチュエー
タ78の駆動が制御されてISCバルブ77の開度が調
整される。
【0021】ここで、前記動弁装置について説明する。
【0022】図2に示すように、各吸気バルブ22はシ
リンダヘッド23に水平方向に摺動自在に保持され、こ
れはスプリング32(図6参照)によって閉じ側に付勢
されている。尚、図示しないが、各排気バルブもシリン
ダヘッド23に水平方向に摺動自在に保持され、これは
スプリングによって閉じ側に付勢されている。
【0023】又、シリンダヘッド23の左右(船外機1
の前方(図2の矢印F方向)に向かって左右)には吸気
カム軸33と排気カム軸34(図3参照)がクランク軸
12と平行に縦方向にそれぞれ配されている。
【0024】上記吸気カム軸33はその複数のジャーナ
ル部が複数のベアリングキャップ35,36(図2参
照)によって回転自在に支持されているが、上側から2
つのジャーナル部は一体型キャップを構成するベアリン
グキャップ35によって支持され、他のジャーナル部は
単独のベアリングキャップ36によってそれぞれ回転自
在に支持されている。そして、吸気カム軸33の各ジャ
ーナル部間には各気筒について2つの吸気カム33aが
一体に形成されており、各吸気カム33aは各吸気バル
ブ22の端部に被冠されたバルブリフタ37(図6参
照)に当接している。尚、図示しないが、排気カム軸3
4にも各気筒について2つの排気カムが一体に形成され
ており、各排気カムは各排気バルブの端部に被冠された
バルブリフタに当接している。
【0025】而して、本実施の形態に係る船外機用エン
ジン10においては、吸気カム軸33の上端には可変バ
ルブタイミング機構(以下、VVTと略称する)40が
設けられており、このVVT40によって吸気バルブ2
2の開閉タイミングがエンジン回転数に応じて制御され
る。
【0026】上記VVT40は油圧によって駆動される
ものであって、不図示のオイルポンプから圧送される所
定圧のオイルはシリンダヘッド23に形成された油路4
1及び前記ベアリングキャップ35に形成された油路4
2(図2参照)を経てオイルコントロールバルブ(以
下、OCVと略称する)43へと供給される。
【0027】ここで、上記OCV43はベアリングキャ
ップ35に取り付けられているが、これは吸気カム軸3
3の上端近傍であって、吸気カム軸33に対して直角
(水平)に、且つ、エンジン10の全幅内において左右
方向(図4の左右方向)に配置されている。
【0028】そして、OCV43に供給されたオイルは
OCV43によって切り換えられて油路44又は油路4
5(図6参照)を通って前記VVT40に供給され、こ
れによってVVT40が駆動されて前述のように吸気バ
ルブ22の開閉タイミングが制御される。
【0029】ところで、図3に示すように、クランク軸
12と吸・排気カム軸33,34の各上端部にはスプロ
ケット46,47,48がそれぞれ取り付けられてお
り、これらのスプロケット46〜48の間には無端状の
タイミングベルト49が巻装されている。尚、図2及び
図4に示すように、前記OCV43は吸気側のスプロケ
ット47の下面よりも下方に配置されている。
【0030】又、図2に示すように、クランク軸12の
上端にはフライホイールマグネトー50が取り付けられ
ており、エンジン10の上部のフライホイールマグネト
ー50、VVT40、スプロケット46〜48、タイミ
ングベルト49等はフラマグカバーを兼ねる樹脂製のベ
ルトカバー51によって覆われている。ここで、ベルト
カバー51の下方は開放されているため、該ベルトカバ
ー51によって覆われた上部のフライホイールマグネト
ー50、VVT40、スプロケット46〜48、タイミ
ングベルト49等の冷却性が高められる。
【0031】一方、エンジン10の全体を覆う前記カウ
リング7は樹脂製であって、その内部の後方上部には樹
脂プレート52によって区画される空間Sが形成され、
この空間Sは後方に向かって開口している。そして、こ
の空間S内には前記樹脂プレート52に一体に立設され
たエアダクト52aが開口しているが、このエアダクト
52aは図4に示すように左右方向において前記VVT
40とは反対側(つまり、排気側)であって、且つ、図
2に示すように前後方向においてVVT40よりも前方
(図2の左方)にオフセットした位置に配置されてい
る。
【0032】而して、エアはカウリング7の上部に後方
に向かって開口する開口部7aから空間S内に吸引さ
れ、前記エアダクト52aから樹脂プレート52と前記
ベルトカバー51との間の空間を通過してカウリング7
内に導入されるが、図4に示すようにベルトカバー51
の上面にはエアの吸気側への流入を遮断するためのリブ
51aが一体に立設されている。又、図2に示すよう
に、ベルトカバー51の上面にはエアの前方への流動を
制限するためのリブ51bが一体に形成されている。
【0033】一方、図2及び図3に示すように、カウリ
ング7内の前部には樹脂プレート53によって区画され
る空間S’が形成され、この空間S’は図3に示すよう
に右側方に開口している。そして、樹脂プレート53に
は多数の円孔54aを穿設して成るエアダクト54が取
り付けられており、空間S’の右側方に開口する開口部
7b(図3参照)から空間S’内に吸引されたエアはエ
アダクト54を通ってカウリング7内に導入される。
【0034】而して、カウリング7内に導入されるエア
は前記サイレンサ29の吸気口29a(図3参照)から
吸引され、スロットルボディ27に内蔵されたスロット
ルバルブ28によって計量された後に各吸気マニホール
ド30を通ってシリンダヘッド23の各吸気ポート24
を流れ、その途中で前記インジェクタ31から噴射され
る燃料と混合される。これによって所望の空燃比の混合
気が形成され、この混合気は各気筒において燃焼に供さ
れる。尚、この混合気の燃焼によって発生する排気ガス
は不図示の排気ポートから排気通路を通って水中に排出
される。
【0035】尚、エンジン10がアイドリング運転状態
にあるとき(アイドリング時)においては、各スロット
ルバルブ28は略全閉状態とされ、エアは各スロットル
バルブ28をバイパスしてISC装置75のバイパス通
路76を通って各吸気マニホールド30へと流れる。こ
の場合、各スロットルバルブ28を完全に閉じるとこれ
にスティックが発生するため、各スロットルバルブ28
は若干開けられ、僅かな量のエアがスロットルバルブ2
8を通過して吸気マニホールド30へと流れて混合気形
成に供される。
【0036】ここで、動弁装置に設けられた前記VVT
40の構成の詳細を図6〜図8に基づいて説明する。
尚、図6はエンジンのVVT周りの断面図、図7は図6
のA−A線断面図、図8は図6のB−B線断面図であ
る。
【0037】図6及び図7に示すように、VVT40
は、ハウジングとしての入力部材55の内部にロータと
しての出力部材56を同心的、且つ、相対回転可能に収
納して構成されている。ここで、前記スプロケット47
は吸気カム軸33の上端に回動可能に支持され、VVT
40の前記入力部材55はスプロケット47の上面に3
本のボルト57(図7参照)によって取り付けられ、出
力部材56は図6に示すように吸気カム軸33の上端外
周に嵌合されてボルト58によって吸気カム軸33に取
り付けられている。
【0038】そして、出力部材56の外周には図7に示
すように3つのベーン56aが等角度ピッチ(120°
ピッチ)で放射状に一体に形成されており、各ベーン5
6aは入力部材55の内周面にシール部材59を介して
当接することによってこれの左右に油室S1,S2をそ
れぞれ画成している。
【0039】又、出力部材56の上下には切欠円状の油
溝60,61がそれぞれ形成されており、上方の油溝6
0は出力部材56に放射状に形成された油孔62を介し
て一方の油室S1に連通しており、下方の油溝61は出
力部材56に放射状に形成された油孔63を介して他方
の油室S2に連通している。
【0040】一方、図8に示すように、前記OCV43
はヘッドカバー26を貫通して前記ベアリングキャップ
35にインローによって取り付けられており、該OCV
43のヘッドカバー26を貫通する部分はゴム製のリッ
プ状シール部材64によって径方向がシールされてい
る。尚、OCV43は上述のようにベアリングキャップ
35にインローによって取り付けられているため、専用
の取付部品が不要となって部品点数が削減されるととも
に、該OCV43の組付性と整備性が高められる。
【0041】ここで、OCV43はソレノイドバルブで
あって、これはシリンダ65内にロッド66を進退自在
に収納して構成され、ロッド66はスプリング67によ
って一方向に付勢されている。尚、ロッド66にはシリ
ンダ65に形成された油孔65a,65bをそれぞれ開
閉する大径部66a,66bが形成されている。
【0042】又、ベアリングキャップ35には2つの前
記油路44,45が形成され、これらの油路44,45
の各一端はOCV43のシリンダ65に形成された前記
油孔65a,65bにそれぞれ連通し、他端は吸気カム
軸33の外周に形成された油溝68,69と吸気カム軸
33に縦方向に形成された油路70,71を介してVV
T40の出力部材56に形成された前記油溝60,61
にそれぞれ連通している。
【0043】次に、以上の構成を有する動弁装置の作用
について説明する。
【0044】エンジン10が始動されてクランク軸12
が回転駆動されると、このクランク軸12の回転はスプ
ロケット46、タイミングベルト49及びスプロケット
47,48を介してVVT40と排気カム軸34に伝達
されてVVT40の入力部材55と排気カム軸34が所
定の速度(クランク軸12の1/2の速度)で回転駆動
される。
【0045】上述のように排気カム軸34が回転駆動さ
れると、該排気カム軸34に形成された不図示の排気カ
ムによって排気バルブが適当なタイミングで開閉され
る。
【0046】これに対して、VVT40の入力部材55
の回転は油室S1,S2内のオイルを介して出力部材5
6に伝達され、該出力部材56が吸気カム軸33と一体
に回転する。そして、吸気カム軸33が回転駆動される
と、該吸気カム軸33に形成された吸気カム33aによ
って吸気バルブ22が適当なタイミングで開閉される
が、VVT40内の油室S1,S2にオイルを選択的に
供給して出力部材56を入力部材55に対して相対回転
させることによって、該出力部材56と一体に回転する
吸気カム軸33の位相を変化させ、該吸気カム軸33に
形成された吸気カム33aによって開閉される吸気バル
ブ22の開閉タイミングを制御することができる。
【0047】即ち、前述のようにOCV43への通電を
ON/OFFしてロッド66を進退動させることによっ
てシリンダ65の油孔65a,65bを選択的に開閉し
て油路44,45を切り換え、不図示のオイルポンプか
ら前記油路41,42(図2参照)を経てOCV43に
供給されるオイルを油路44又は油路45に選択的に流
す。
【0048】ここで、一方の油路44にオイルが流され
ると、オイルは吸気カム軸33に形成された油溝68と
油路70及びVVT40の出力部材56に形成された油
溝60と油孔62を経て一方の油室S1に供給され、出
力部材56は入力部材55に対して図7の時計方向に相
対回転する。又、他方の油路45にオイルが流される
と、オイルは吸気カム軸33に形成された油溝69と油
路71及びVVT40の出力部材56に形成された油溝
69と油孔71を経て他方の油室S2に供給され、出力
部材56は入力部材55に対して図7の反時計方向に相
対回転する。このようにVVT40の出力部材56が入
力部材55に対して相対回転することによって前述のよ
うに該出力部材56と一体に回転する吸気カム軸33の
位相が変化し、これによって吸気バルブ22の開閉タイ
ミングが進角又は遅角される。
【0049】ところで、本実施の形態に係る船外機用4
サイクルエンジン10のアイドリング時におけるアイド
ル回転数は次のように制御される。
【0050】即ち、アイドリング時においては、前述の
ように各スロットルバルブ28は略全閉状態とされ、エ
アは各スロットルバルブ28をバイパスしてISC装置
75のバイパス通路76を通って各吸気マニホールド3
0へと流れる。
【0051】従って、ISCバルブ77の開度を調整し
てバイパス通路76を流れるエアーの量を制御すること
によってアイドル回転数が制御されるが、前述のように
アイドル回転数を安定させるためにはバイパス通路76
に或る程度の量のエアを流す必要がある。又、スロット
ルバルブ28のスティックを防ぐためにアイドリング時
においても該スロットルバルブ28を或る程度開けてお
く必要がある。このため、アイドリング時に各気筒に供
給されるエア量が多くなってアイドル回転数が目標値を
超えて増大しまうという問題があり、この問題に対して
従来は点火時期を遅角させてアイドル回転数を目標値に
保持する手法が採られていた。
【0052】ところが、点火時期を遅角させる従来の手
法では燃費が悪くなるという問題が発生していた。
【0053】そこで、本実施の形態に係るエンジン10
においては、ISC装置75によって制御されるアイド
ル回転数が設定値を超えた場合には、VVT40によっ
て吸気バルブ22の開閉タイミングを遅角させる(遅ら
せる)ようにした。このように、エンジン回転数が低い
アイドリング時に吸気バルブ22の開閉タイミングを遅
角させると、各気筒のシリンダ18内への吸気量が絞ら
れてエンジントルクと出力及び回転数が減少するため、
アイドル回転数を目標値に保持することができる。
【0054】従って、本発明によれば、エンジン回転数
を下げる手段として従来の点火時期を遅角させる手法を
採用する必要がなくなり、燃費の悪化を招くことなくア
イドル回転数を目標値に保持することができるという効
果が得られる。
【0055】尚、本実施の形態に係る船外機用4サイク
ルエンジンでは、吸気側のみに可変バルブタイミング機
構(VVT)を設けて吸気バルブの開閉タイミングを可
変としたが、吸・排気側に可変バルブタイミング機構
(VVT)をそれぞれ設けて吸・排気バルブの開閉タイ
ミングを可変とする船外機用4サイクルエンジンも本発
明の適用対象に含むことは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、スロットルバルブをバイパスするバイパス通路
に設けられたアイドルスピードコントロールバルブの開
度を調整することによってアイドリング回転数を制御す
るアイドルスピードコントロール装置と、少なくとも吸
気バルブの開閉タイミングを制御する可変バルブタイミ
ング機構を設けて成る船外機用4サイクルエンジンにお
いて、アイドリング時のエンジン回転数が設定値を超え
ると前記可変バルブタイミング機構によって少なくとも
吸気バルブの開閉タイミングをエンジン出力が低下する
方向に変化させるようにしたため、燃費の悪化を招くこ
となくアイドル回転数を目標値に維持することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船外機の側面図である。
【図2】船外機のエンジン部分の側断面図である。
【図3】船外機のエンジン部分の平断面図である。
【図4】船外機のエンジン部分の背断面面である。
【図5】本発明に係る船外機用4サイクルエンジンの吸
気系の構成を示す模式図である。
【図6】本発明に係る船外機用4サイクルエンジンの可
変バルブタイミング機構周りの断面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】図6のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 船外機 10 船外機用4サイクルエンジン 12 クランク軸 22 吸気バルブ 28 スロットルバルブ 33 吸気カム軸 34 排気カム軸 40 VVT(可変バルブタイミング機構) 75 ISC装置(アイドルスピードコントロー
ル装置) 76 バイパス通路 77 ISCバルブ(アイドルスピードコントロ
ールバルブ)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 43/00 301 F02D 43/00 301L 301Z Fターム(参考) 3G084 AA08 BA06 BA23 CA03 DA35 EB12 FA10 FA11 FA33 3G092 AB02 AC09 BA03 DA06 DG05 EA04 FA39 GA04 HA05Z HA06Z HE01Z 3G301 HA01 KA07 LA04 LA07 LC04 NA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルバルブをバイパスするバイパ
    ス通路に設けられたアイドルスピードコントロールバル
    ブの開度を調整することによってアイドル回転数を制御
    するアイドルスピードコントロール装置と、少なくとも
    吸気バルブの開閉タイミングを制御する可変バルブタイ
    ミング機構を設けて成る船外機用4サイクルエンジンに
    おいて、 アイドリング時のエンジン回転数が設定値を超えると前
    記可変バルブタイミング機構によって少なくとも吸気バ
    ルブの開閉タイミングをエンジン出力が低下する方向に
    変化させることを特徴とする船外機用4サイクルエンジ
    ン。
  2. 【請求項2】 アイドリング時のエンジン回転数が設定
    値を超えると前記可変バルブタイミング機構によって少
    なくとも吸気バルブの開閉タイミングを遅角させること
    を特徴とする請求項1記載の船外機用4サイクルエンジ
    ン。
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