JP2002053861A - 液晶組成物 - Google Patents

液晶組成物

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JP2002053861A JP2000238303A JP2000238303A JP2002053861A JP 2002053861 A JP2002053861 A JP 2002053861A JP 2000238303 A JP2000238303 A JP 2000238303A JP 2000238303 A JP2000238303 A JP 2000238303A JP 2002053861 A JP2002053861 A JP 2002053861A
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Yoshinori Iwashita
芳典 岩下
Shinji Ogawa
眞治 小川
Haruyoshi Takatsu
晴義 高津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気光学表示素子に求められる種々の特性を
満足し、かつ、液晶相温度範囲が広く、屈折率異方性が
低く、しきい値電圧が低く、低い粘性を有し、高速応答
性が優れ、高い保持率を高温度まで維持できる液晶組成
物及びこれを使用した液晶表示素子を提供する、若しく
は従来より上記の欠点を改善した液晶組成物及び液晶表
示素子(TN、STN、AM-LCD)を提供する。 【解決手段】 第一成分:一般式(I)及び一般式(II) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気光学的液晶表示
材料として有用なネマチック液晶組成物及び、これを用
いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、電卓のディスプ
レイとして登場して以来、コンピューターの開発と歩み
を同じくして、TN-LCD(捻れネマチック液晶表示装置)か
ら、STN-LCDへと表示容量の拡大に対応してきた。STN-L
CDは、シェファー(Scheffer)等[SID '85 Digest, 120
頁(1985年)]、あるいは衣川等[SID '86 Digest, 122
頁(1986年)]によって、開発され、ワードプロセッサ、
パーソナルコンピュータなどの高情報処理用の表示に広
く普及しはじめている。特に、各画素に薄膜トランジス
タをつけたアクティブマトリクス液晶表示素子(AM-LCD)
は、CRTにも代替できる高画質を備え、フラット化、省
エネルギー化の後押しを受けて、もっとも将来性のある
ディスプレイとして期待されている。
【0003】AM-LCDではコントラストを上げるために、
各画素に薄膜トランジスタやダイオードのスイッチング
素子をつけて、画素に電圧を供給する。
【0004】AM-LCDはTN、STNのパッシブ駆動方式とは
異なり、スイッチング素子を通して、各画素に数十msec
毎に電荷を供給することにより駆動する。このため、電
荷が供給されてから数十msec後の次の書き込み時間まで
の間は、与えられた電荷を完全に保持できないと、表示
の悪化をきたすことになる。電荷が逃げると電極間の電
位が下がり、透過光強度が変化してコントラストが低下
してしまう。このため、AM-LCDでは、高い電圧保持特性
が求められる。高い電圧保持特性を得るため、AM-LCD用
液晶組成物は、高比抵抗を維持しやすい材料を取捨選択
して使用する必要がある。
【0005】近年携帯を目的としたノート型コンピュー
ターの需要が高まり、屋外での使用を可能とする広い使
用温度範囲や長時間のバッテリー駆動を可能とする低消
費電力の要請が強まっている。低消費電力には低電圧で
駆動できるしきい値電圧の低い液晶組成物が求められて
いる。しきい値電圧を低くするためには、誘電率異方性
Δεを大きくする材料が必要であるが、誘電率異方性が
大きい系では、粘性が増大し、レスポンスが悪化するこ
とに加え、周囲の汚染の影響を受けやすくなるため、高
抵抗を維持することが難しくなるという問題があった。
このため、TN、STN、AM-LCD等の液晶表示素子用液晶組
成物には、 (1) 屋外でも使用できる広い液晶相温度範囲 (2) 高温条件でも使用できる安定性 (3) 低いしきい値電圧 (4) 高い電圧保持率 (5) 色づきを防ぎ、広い視角で最適なコントラストを得
るために調節可能なΔnが求められている。
【0006】従来の液晶組成物は、これらの要請に必ず
しも応えることができず、高温での電圧保持率の低下に
よるコントラスト低下、低温での結晶析出やスメクチッ
ク相の発現が見られた。また、屋外の高温やUV光・太陽
光暴露下に放置されると、保持率低下や表示不良がみら
れた。
【0007】すなわち、高いネマチック-アイソトロピ
ック転移温度、低いクリスタル(若しくはスメクチック)
転移温度、低電圧駆動可能な低いしきい値電圧、高速応
答を可能とする低粘性、かつ高温での高い保持率を同時
に満足する液晶組成物及び液晶表示素子はなかった。た
とえば、WO9403558号には、トリフルオロ化合物とジフ
ルオロ化合物とを用いた液晶組成物の例が開示されてい
るが、液晶温度範囲が狭かったり、しきい値電圧が高い
等多くの問題点を抱えているのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
光学表示素子、特に上記の液晶表示素子に求められる種
々の特性を満足し、かつ、しきい値電圧が低く、広いネ
マティック温度範囲、低い粘性を有し、高速応答性が優
れ、高い保持率を高温度まで維持できる液晶組成物及び
これを使用した液晶表示素子を提供する、若しくは従来
より上記の欠点を改善した液晶組成物及び液晶表示素子
(TN、STN、AM-LCD)を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、種々の液晶化合物を用いた液晶組成物を
検討した結果以下の液晶組成物を見いだした。
【0010】発明1 正の誘電異方性を有する極性化合
物の混合物を基礎とする液晶組成物であって、一般式
(I)及び一般式(II)
【化8】 (式中R1及びR2はそれぞれ独立的に、炭素数1〜15のアル
キル基もしくはアルコキシル基または炭素数2〜15のア
ルケニル基を表し、X1、X2、X3、X4及びX5はそれぞれ独
立的に水素原子もしくはフッ素原子を表し、m及びnは0
もしくは1を表し、Y1及びY2はそれぞれ独立的に-F、-CF
3、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、R1と同じ意味を表す。)か
ら、それぞれの1種または2種以上の化合物を含有し、屈
折率異方性(Δn)が0.05〜0.3であることを特徴とする液
晶組成物。
【0011】発明2 少なくとも2種以上の一般式(II)の
化合物を含むことを特徴とする発明1記載の液晶組成
物。
【0012】発明3 一般式(I)及び一般式(II)の化合物
の含有率が10〜90質量%の範囲あることを特徴とする発
明1〜2の何れかに記載の液晶組成物。
【0013】発明4 一般式(I)及び一般式(II)に加えて
一般式(III)
【化9】 (式中、R3及びR4はそれぞれ独立的に、炭素数1〜15のア
ルキル基もしくはアルコキシル基または炭素数2〜15の
アルケニル基を表し、環Bは1,4-フェニレン基もしくは
トランス-1,4-シクロヘキシレン基を表し、oは0もしく
は1を表す。)の化合物を含有することを特徴とする発明
1〜3の何れかに記載の液晶組成物。
【0014】発明5 一般式(III)の化合物を、少なくと
も1種以上含むことを特徴とする発明1〜4の何れかに記
載の液晶組成物。
【0015】発明6 一般式(III)の化合物の含有率が5
〜70質量%の範囲あることを特徴とする発明1〜5の何れ
かに記載の液晶組成物。
【0016】発明7 一般式(I)、一般式(II)及び一般式
(III)に加えて一般式(IV)
【化10】 (式中、R5は炭素数1〜15のアルキル基もしくはアルコキ
シル基または炭素数2〜15のアルケニル基を表し、pは0
〜2を表し、Lは-CH2CH2-もしくは単結合を表し、環C、
環Dはそれぞれ独立して1,4-フェニレン基もしくはトラ
ンス-1,4-シクロヘキシレン基を表し、X7及びX8はそれ
ぞれ独立してHもしくはFを表し、Y3はF、-CF 3、-OCF3
しくは-OCHF2を表す。また、L、環Cが複数存在する場
合、同じでも異なっていても良い。)の化合物を含有す
ることを特徴とする発明1〜6の何れかに記載の液晶組成
物。
【0017】発明8 一般式(IV)の化合物を、少なくと
も1種以上含むことを特徴とする発明1〜7の何れかに記
載の液晶組成物。
【0018】発明9 一般式(IV)の化合物の含有率が5〜
40質量%の範囲あることを特徴とする発明1〜8の何れか
に記載の液晶組成物。
【0019】発明10 一般式(I)及び一般式(II)の含有
率が30〜70質量%の範囲で、なおかつ一般式(III)、一般
式(IV)の含有率が20〜70質量%の範囲であることを特徴
とする発明1〜9の何れかに記載の液晶組成物。
【0020】発明11 一般式(I)の化合物として、下記
の式(Ia)〜(Ib)から選んだ、少なくとも1種の化合物を
含み、一般式(II)の化合物として、下記の式(IIa)〜(II
b)から選んだ、少なくとも1種の化合物を含むことを特
徴とする発明1〜10記載の液晶組成物。
【化11】 (式中、R1、R2、X1、X2、X4、Y1及びY2は一般式(I)、一
般式(II)におけると同じ意味を表す。)
【0021】発明12 一般式(III)の化合物として一般
式(IIIa)
【化12】 原子数2〜8のアルケニル基を表す。)及び/もしくは一般
式(IIIb)
【化13】 (式中、R3b、R4bはそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8の
アルキル基もしくは炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
す。)を含有することを特徴とする発明4〜11の何れかに
記載の液晶組成物。
【0022】発明13 一般式(IV)として一般式(IVa)
【0023】
【化14】 (式中、R5aは炭素原子数1〜8のアルキル基もしくは炭素
原子数2〜8のアルケニル基を表し、X7a及びX8aはそれぞ
れ独立してHもしくはFを表し、Y3aはFもしくは-OCF3
表す。)を含有することを特徴とする発明7〜12の何れか
に記載の液晶組成物。
【0024】発明14 発明1〜13の何れかに記載の液晶
組成物を用いた液晶表示素子。
【0025】発明15 発明1〜13の何れかに記載の液晶
組成物を用いた、ねじれ角が220°〜270°であることを
特徴とする超捩れネマチック(STN)液晶表示素子。
【0026】発明16 発明1〜13の何れかに記載の液晶
組成物を用いたアクティブマトリックス(AM)液晶表示素
子。
【0027】発明17 発明1〜13の何れかに記載の液晶
組成物を用いた反射型液晶表示素子。
【0028】発明18 Δnが0.06〜0.08であることを特
徴とする発明17に記載の液晶組成物を用いた反射型液晶
表示素子。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一例について説明
する。
【0030】発明1において、R1及びR2はそれぞれ独立
して、炭素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数2〜10の
アルケニル基が好ましく、非置換の直鎖状炭素数1〜8の
アルキル基もしくは炭素数2〜8のアルケニル基がより好
ましく、非置換の直鎖状炭素数1〜5のアルキル基もしく
は炭素数2〜5のアルケニル基が特に好ましく、アルケニ
ル基では以下式(a)〜(e)の構造がさらに好ましい。
【0031】
【化15】 (構造式は右端で環に連結しているものとする。)mは0も
しくは1を表すが、0もしくは1が好ましい。nは0もしく
は1を表すが、0もしくは1が好ましく、0がより好まし
い。Y1は、-F、-CF3、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、R1と同
じ定義を表すが、-OCF3、Fが好ましい。Y2は、-F、-C
F3、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、R2と同じ定義を表すが、-
OCF3、Fが好ましく、Fがより好ましい。また、一般式
(I)及び一般式(II)からそれぞれ選ばれる1種もしくは2
種以上の化合物を含有するが、1種〜8種が好ましく、1
種〜5種がより好ましく、1種〜3種が特に好ましい。液
晶組成物の屈折率異方性(Δn)は0.05〜0.3であるが、0.
06〜0.2が好ましく、0.06〜0.16がより好ましい。ま
た、反射型の液晶表示素子においてはΔnは0.05〜0.1が
好ましく、0.06〜0.08がより好ましい。
【0032】発明3において、一般式(I)及び一般式(II)
の含有率は10〜90質量%の範囲あるが、10〜80質量%が好
ましく、10〜70質量%がより好ましく、10〜60質量%が特
に好ましい。
【0033】発明4において、 少なくとも1種以上の一
般式(III)の化合物を含むが、2種〜10種が好ましく、2
種〜8種がより好ましく、2種〜6種が特に好ましい。R3
及びR4はそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基
もしくは炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、非置
換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基もしくは炭素数2〜8
のアルケニル基がより好ましく、非置換の直鎖状炭素数
1〜5のアルキル基もしくは炭素数2〜5のアルケニル基が
特に好ましく、アルケニル基では式(a)〜(e)の構造がさ
らに好ましい。環Bは1,4-フェニレン基もしくはトラン
ス-1,4-シクロヘキシレン基を表すが、1,4-フェニレン
基が好ましい。oは0もしくは1を表すが、0もしくは1が
好ましく、1の場合環Bは1,4-フェニレン基であることが
好ましい。
【0034】発明6において、一般式(III)の含有率は5
〜70質量%の範囲あるが、10〜60質量%が好ましく、20〜
50質量%がより好ましい。
【0035】発明7において、少なくとも1種以上の一般
式(IV)の化合物を含むが、1種〜10種が好ましく、1種〜
6種がより好ましく、2種〜5種が特に好ましい。R5は炭
素数1〜15のアルキル基もしくはアルコキシル基または
炭素数2〜15のアルケニル基を表すが、炭素数1〜10のア
ルキル基もしくは炭素数2〜10のアルケニル基が好まし
く、非置換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基もしくは炭
素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、非置換の直鎖
状炭素数1〜5のアルキル基もしくは炭素数2〜5のアルケ
ニル基が特に好ましく、アルケニル基では式(a)〜(e)の
構造がさらに好ましい。pは0〜2を表すが、1〜2が好ま
しく、2がより好ましい。Lは-CH2CH2-もしくは単結合を
表すが、Lが複数存在する場合一つが-CH2CH2-であるこ
とが好ましい。環C、環Dはそれぞれ独立して1,4-フェニ
レン基もしくはトランス-1,4-シクロヘキシレン基を表
すが、環Cはトランス-1,4-シクロヘキシレン基が好まし
く、環Dは1,4-フェニレン基もしくはトランス-1,4-シク
ロヘキシレン基が好ましく、トランス-1,4-シクロヘキ
シレン基がより好ましい。Y3はF、-CF3、-OCF3もしくは
-OCHF2を表すが、Fもしくは-OCF3が好ましく、Fがより
好ましい。X7及びX8はそれぞれ独立してHもしくはFを表
すが、X7及びX8の少なくとも一つがFであることが好ま
しく、一方がF、もう一方がHであることがより好まし
い。
【0036】発明9において、一般式(IV)の含有率は5〜
40質量%の範囲あるが、5〜30質量%が好ましく、10〜20
質量%がより好ましい。
【0037】発明10において、一般式(I)及び一般式(I
I)の含有率が30〜70質量%の範囲で、なおかつ一般式(II
I)、一般式(IV)の含有率が20〜70質量%の範囲である
が、一般式(I)及び一般式(II)の含有率が30〜60質量%
で、なおかつ一般式(III)、一般式(IV)の含有率が30〜7
0質量%が好ましく、一般式(I)及び一般式(II)の含有率
が30〜60質量%で、なおかつ一般式(III)の含有率が20〜
50質量%で、なおかつ一般式(IV)の含有率が10〜20質量%
がより好ましい。
【0038】発明11において好ましい対応は発明1と同
じ。
【0039】発明12において、R3a、R4aはそれぞれ独立
的に炭素原子数1〜8のアルキル基もしくは炭素原子数2
〜8のアルケニル基を表すが、炭素数1〜5のアルキル基
もしくは炭素数2〜5のアルケニル基が好ましく、アルケ
ニル基では式(a)〜(e)の構造がさらに好ましく、さらに
R3a、R4aの少なくとも一つがアルケニル基であることが
好ましい。R3b、R4bはそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8
のアルキル基もしくは炭素原子数2〜8のアルケニル基を
表すが、炭素数1〜5のアルキル基もしくは炭素数2〜5の
アルケニル基が好ましく、アルケニル基では式(a)〜(e)
の構造がさらに好ましく、さらにR3b、R4bの少なくとも
一つがアルケニル基であることが好ましい。
【0040】発明13において、R5aは炭素原子数1〜8の
アルキル基もしくは炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
すが、炭素数1〜5のアルキル基もしくは炭素数2〜5のア
ルケニル基が好ましく、アルケニル基では式(a)〜(e)の
構造がさらに好ましい。X7a及びX8aはそれぞれ独立して
HもしくはFを表すが、少なくとも一つがFであることが
好ましく、一方がF、もう一方がHであることがより好ま
しい。Y3aはFもしくは-OCF3を表すが、Fが好ましい。
【0041】上記ネマチック液晶組成物はAM-LCDやSTN-
LCDに有用であるがAM-LCDに特に有用であり、透過型あ
るいは反射型の液晶表示素子に用いることができる。本
発明の液晶組成物は、上記の化合物以外に、通常のネマ
チック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶な
どを含有していてもよい。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、以下の実施例及び比較例の組成物における
「%」は『質量%』を意味し、液晶相温度範囲(ネマチッ
ク液晶相温度範囲)とは特に指定がない限り、固体相又
はスメクチック相−ネマチック相転移温度からネマチッ
ク相−等方性液体相転移温度までを意味する。実施例
中、測定した特性は以下の通りである。 TN-I :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃) T→N :固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃) Vth :セル厚6μmのTN-LCDを構成した時のしきい値電圧(V) Δε :誘電異方性 Δn :屈折率異方性 τr=τd :応答速度 (msec) (実施例1、比較例1、比較例2) ネマチック液晶組成物No.1
【化16】
【0043】を調製した。また、比較例1の液晶組成物
【化17】
【0044】及び比較例2
【化18】 を調整し共に諸特性を測定した結果を表1に示す。
【表1】
【0045】まず、実施例1の液晶組成物と比較例1の組
成物を比較する。液晶相上限温度と屈折率異方性をほぼ
同等に調整した二つの組成物の場合、比較例1は低温の
安定性で劣るため、実施例1の組成物が液晶相温度範囲
では10℃近くも広く、閾値電圧も大幅に低いことが解
る。次に、実施例1の液晶組成物と比較例2の組成物を比
較する。液晶相上限温度と閾値電圧をほぼ同等に調整し
た二つの組成物の場合、比較例2では屈折率異方性が十
分下がりきらず、実施例1に比べ液晶相温度範囲では10
℃近くも狭いことが解る。また、この液晶組成物は99.5
%の電圧保持率を示した。
【0046】ここで作製した組成物を用いて、優れた表
示特性を示す液晶表示装置を作成することができた。 (実施例2、比較例3) ネマチック液晶組成物No.2
【化19】
【0047】を調製した。また、比較例3の液晶組成物
【化20】 を調整し共に諸特性を測定した結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2に示すように、比較例3の液晶組成物は
実施例2の液晶組成物に比べ、液晶相上限温度がやや高
いが、低温安定性に劣るため液晶相温度範囲では15℃も
低いことが解る。また、屈折率異方性と応答速度はほぼ
同程度であるが、実施例2の組成物が、比較例3の組成物
に比べて0.5Vも低い閾値電圧を有することが解る。この
液晶組成物もまた99.5%の電圧保持率を示した。
【0050】ここで作製した組成物を用いて、優れた表
示特性を示す液晶表示装置を作成することができた。
【0051】
【発明の効果】本発明の液晶材料及び液晶材料の組み合
わせによって、液晶相温度範囲が広く、屈折率異方性が
低く、閾値電圧が低く、低い粘性を有し、高速応答性が
優れた液晶組成物が得られた。また、この組成物を液晶
表示素子として用いた場合、コントラスト及び信頼性が
高く優れたものであった。この液晶ディスプレイはSTN
およびAM-LCDとして非常に実用的である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高津 晴義 東京都東大和市仲原3−6−27 Fターム(参考) 4H027 BA01 BB03 BB04 BC04 BD02 BD03 BD05 BD07 BD08 BD20 BE04 BE05 CT02 CU04 CW02 DK04 DK05 DM03 DM04 DM05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正の誘電異方性を有する極性化合物の混
    合物を基礎とする液晶組成物であって、一般式(I)及び
    一般式(II) 【化1】 (式中R1及びR2はそれぞれ独立的に、炭素数1〜15のアル
    キル基もしくはアルコキシル基または炭素数2〜15のア
    ルケニル基を表し、X1、X2、X3、X4及びX5はそれぞれ独
    立的に水素原子もしくはフッ素原子を表し、m及びnは0
    もしくは1を表し、Y1及びY2はそれぞれ独立的に-F、-CF
    3、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、R1と同じ意味を表す。)か
    ら、それぞれの1種または2種以上の化合物を含有し、屈
    折率異方性(Δn)が0.05〜0.3であることを特徴とする液
    晶組成物。
  2. 【請求項2】 少なくとも2種以上の一般式(II)の化合
    物を含むことを特徴とする請求項1記載の液晶組成物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)及び一般式(II)の化合物の含
    有率が10〜90質量%の範囲あることを特徴とする請求項1
    〜2の何れかに記載の液晶組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(I)及び一般式(II)に加えて一般
    式(III) 【化2】 (式中、R3及びR4はそれぞれ独立的に、炭素数1〜15のア
    ルキル基もしくはアルコキシル基または炭素数2〜15の
    アルケニル基を表し、環Bは1,4-フェニレン基もしくは
    トランス-1,4-シクロヘキシレン基を表し、oは0もしく
    は1を表す。)の化合物を含有することを特徴とする請求
    項1〜3の何れかに記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(III)の化合物を、少なくとも1種
    以上含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の
    液晶組成物。
  6. 【請求項6】 一般式(III)の化合物の含有率が5〜70質
    量%の範囲あることを特徴とする請求項1〜5の何れかに
    記載の液晶組成物。
  7. 【請求項7】 一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)
    に加えて一般式(IV) 【化3】 (式中、R5は炭素数1〜15のアルキル基もしくはアルコキ
    シル基または炭素数2〜15のアルケニル基を表し、pは0
    〜2を表し、Lは-CH2CH2-もしくは単結合を表し、環C、
    環Dはそれぞれ独立して1,4-フェニレン基もしくはトラ
    ンス-1,4-シクロヘキシレン基を表し、X7及びX8はそれ
    ぞれ独立してHもしくはFを表し、Y3はF、-CF 3、-OCF3
    しくは-OCHF2を表す。また、L、環Cが複数存在する場
    合、同じでも異なっていても良い。)の化合物を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の液晶組
    成物。
  8. 【請求項8】 一般式(IV)の化合物を、少なくとも1種
    以上含むことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の
    液晶組成物。
  9. 【請求項9】 一般式(IV)の化合物の含有率が5〜40質
    量%の範囲あることを特徴とする請求項1〜8の何れかに
    記載の液晶組成物。
  10. 【請求項10】 一般式(I)及び一般式(II)の含有率が3
    0〜70質量%の範囲で、なおかつ一般式(III)、一般式(I
    V)の含有率が20〜70質量%の範囲であることを特徴とす
    る請求項1〜9の何れかに記載の液晶組成物。
  11. 【請求項11】 一般式(I)の化合物として、下記の式
    (Ia)〜(Ib)から選んだ、少なくとも1種の化合物を含
    み、一般式(II)の化合物として、下記の式(IIa)〜(IIb)
    から選んだ、少なくとも1種の化合物を含むことを特徴
    とする請求項1〜10記載の液晶組成物。 【化4】 (式中、R1、R2、X1、X2、X4、Y1及びY2は一般式(I)、一
    般式(II)におけると同じ意味を表す。)
  12. 【請求項12】 一般式(III)の化合物として一般式(II
    Ia) 【化5】 (式中、R3a、R4aはそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8の
    アルキル基もしくは炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
    す。)及び/もしくは一般式(IIIb) 【化6】 (式中、R3b、R4bはそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8の
    アルキル基もしくは炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
    す。)を含有することを特徴とする請求項4〜11の何れか
    に記載の液晶組成物。
  13. 【請求項13】 一般式(IV)として一般式(IVa) 【化7】 (式中、R5aは炭素原子数1〜8のアルキル基もしくは炭素
    原子数2〜8のアルケニル基を表し、X7a及びX8aはそれぞ
    れ独立してHもしくはFを表し、Y3aはFもしくは-OCF3
    表す。)を含有することを特徴とする請求項7〜12の何れ
    かに記載の液晶組成物。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13の何れかに記載の液晶組
    成物を用いた液晶表示素子。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13の何れかに記載の液晶組
    成物を用いた、ねじれ角が220°〜270°であることを特
    徴とする超捩れネマチック(STN)液晶表示素子。
  16. 【請求項16】 請求項1〜13の何れかに記載の液晶組
    成物を用いたアクティブマトリックス(AM)液晶表示素
    子。
  17. 【請求項17】 請求項1〜13の何れかに記載の液晶組
    成物を用いた反射型液晶表示素子。
  18. 【請求項18】 Δnが0.06〜0.08であることを特徴と
    する請求項17に記載の液晶組成物を用いた反射型液晶表
    示素子。
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