JP2002053781A - 水性インク組成物 - Google Patents

水性インク組成物

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JP2002053781A JP2000241346A JP2000241346A JP2002053781A JP 2002053781 A JP2002053781 A JP 2002053781A JP 2000241346 A JP2000241346 A JP 2000241346A JP 2000241346 A JP2000241346 A JP 2000241346A JP 2002053781 A JP2002053781 A JP 2002053781A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出安定性に優れ、且つインク滲みがほとん
どない良好な品質の記録物の提供が可能な水性インク組
成物を提供すること。 【解決手段】 本発明の水性インク組成物は、少なくと
も、顔料、分散剤、下記一般式(A)又は(B)で表さ
れる有機アミン化合物、浸透促進剤及び水を含有するこ
とを特徴とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出安定性に優
れ、インクジェット記録用インクとして用いた場合にノ
ズルの目詰まりを起こすおそれがない水性インク組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】インク
ジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液
滴を記録媒体に直接吐出、付着させて、文字や画像を得
る方式である。近年パソコン等の出力装置として用いる
プリンターにおいて多色化が進んでいるところ、この記
録方式によれば多色印刷を容易に行えるため、この記録
方式は種々の用途において急速に普及している。その作
動原理は、ディフレクション方式、キャビティ方式、サ
ーモジェット方式、バブルジェット方式、サーマルイン
クジェット方式等多数あるが、何れのインクジェット記
録方式においても、微細なノズルからインク液滴が連続
的に安定して吐出されなければならない。このため、イ
ンクジェット記録用インクには、記録画像の画質や堅牢
性(耐水性、耐光性)等が高いことに加えて、吐出安定
性が高く、ノズルに目詰まりしないことが求められる。
【0003】また、インクジェット記録用インクとして
は、その取扱性及び安全性等の点から、水性インクが用
いられる場合が多い。水性インクは、染料インクと顔料
インクとに大別でき、染料インクについては、例えば、
特開平8−60053号公報に、吐出安定性に優れたイ
ンクとして、有機アミンを含有する染料インクが開示さ
れている。一方、顔料インクは、染料インクに比して画
像堅牢性に優れており、その特性を活かしたインクジェ
ット記録用インクの開発が望まれているが、染料インク
に比して吐出安定性に劣り、顔料の沈降・凝集に伴うノ
ズルの目詰まりが起こり易いという欠点を有している。
このため、顔料インクの吐出安定性の向上は、是非とも
解決しなければならない技術的課題である。
【0004】顔料インクの吐出安定性の向上を図ったも
のとして、例えば、特開平6−264016号公報に
は、顔料、高分子分散剤、水溶性有機溶剤、乾燥防止剤
及び有機アミンを2種類以上含有させたインクジェット
記録用インクが開示されている。しかし、このインク
は、優れた吐出安定性を付与し得る有機アミン化合物で
あるアミノメチルプロパノールを含有するものの、表面
張力が高く紙に濡れにくいインク、いわゆる緩浸透タイ
プのインクであるため、乾燥時間が長いという問題があ
った。また、このインクを多色印刷に用いた場合には、
異なる色の境界で記録媒体上のインク滴同士が繋がり、
ブリードと呼ばれる色の混じり合いによる画質低下を招
くおそれがあり、多色印刷に適したインクではなかっ
た。また、このインクは、OHPシートのような非吸収
性の記録媒体への印字には適用出来ず、適用可能な記録
媒体の幅が狭かった。
【0005】従って、本発明の目的は、吐出安定性に優
れ、インクジェット記録用インクとして用いた場合にノ
ズルの目詰まりを起こすおそれがなく、更に、乾燥時間
が短く、ブリードが生じ難く、且つ適用可能な記録媒体
の幅が広い水性インク組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成すべく種々検討した結果なされたもので、少なくと
も、顔料、分散剤、下記一般式(A)又は(B)で表さ
れる有機アミン化合物、浸透促進剤及び水を含有する水
性インク組成物を提供するものである。
【0007】
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水性インク組成物
について詳述する。本発明の水性インク組成物は、顔
料、分散剤、前記一般式(A)又は(B)で表される有
機アミン化合物、浸透促進剤及び水を必須成分として含
有する。
【0009】本発明の水性インク組成物に含有される前
記顔料としては、例えば、カーボンブラックやカラーイ
ンデックスに記載されているピグメントイエロー、ピグ
メントレッド、ピグメントバイオレット、ピグメントブ
ルー、ピグメントブラック等の顔料の他、フタロシアニ
ン系、アゾ系、アントラキノン系、アゾメチン系、縮合
環系等の顔料を用いることができる。また、黄色4号、
5号、205号、401号;橙色204号;赤色104
号、201号、202号、204号、220号、226
〜228号、405号;青色1号、404号等の有機顔
料や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化
鉄、群青、紺青、酸化クローム等の無機顔料を用いるこ
ともできる。
【0010】また、前記顔料は、インクの保存安定性や
ノズルの目詰まり防止の観点から、その平均粒径が1〜
300nmであることが好ましく、10〜200nmで
あることが更に好ましい。
【0011】前記顔料は、本発明の水性インク組成物
中、好ましくは1〜30重量%、更に好ましくは3〜1
0重量%含有される。含有量が1重量%未満では、印字
濃度が不十分であり、30重量%超では、粘度の増大や
インクジェット記録用インクとして用いた場合にノズル
の目詰まりを起こすおそれがある。
【0012】本発明の水性インク組成物に含有される前
記分散剤としては、この種の水性顔料インクにおけるも
のと同様のものを特に制限なく用いることができる。具
体的には、例えば、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸
エステル塩等のアニオン界面活性剤、脂肪族アミン塩、
ホスフォニウム塩等のカチオン界面活性剤、ポリオキシ
エチレン化合物の脂肪酸エステル等のノニオン界面活性
剤等の水溶性界面活性剤や、ゼラチン、カゼイン等のタ
ンパク質、アラビアゴム等の天然ゴム、サボニン等のグ
ルコキシド、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘
導体、リグニンスルホン酸塩、セラック等の天然高分
子、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物
塩、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合物塩、スチレ
ン−マレイン酸共重合物塩、ビニルナフタレン−マレイ
ン酸共重合物塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物塩、ポリリン酸等のアニオン性高分子、ポリビニ
ルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレング
リコ−ル等のノニオン性高分子等が例示でき、これらの
1種又は2種以上が用いられる。
【0013】前記分散剤は、水性インク組成物への溶解
性の観点から、その重量平均分子量が100〜5000
0の範囲であることが好ましく、200〜40000の
範囲であることが更に好ましい。分子量が100未満で
は印字ムラが著しく、また50000超では、インク粘
度の増大が著しく、インクジェット記録用インクとして
使用できないおそれがあり、また、記録媒体上において
顔料粒子の凝集が著しくなって、均一なベタ印字が不可
能となるおそれがある。
【0014】前記分散剤は、本発明の水性インク組成物
中、好ましくは0.01〜5重量%、更に好ましくは
0.3〜2重量%含有される。含有量が0.01重量%
未満では、顔料の分散安定性に効果がなく、5重量%超
では、インクジェット用インクとして好ましい粘度値
(後述する)に調整することが困難となるおそれがあ
る。
【0015】本発明の水性インク組成物に含有される前
記一般式(A)又は(B)で表される有機アミン化合物
は、水性インク組成物のpHを所望の範囲(弱アルカリ
性)に調整するために用いられるアルカリ剤であり、吐
出安定性を高める働きをするものである。
【0016】前記一般式(A)及び(B)において、R
1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子又は分岐を有して
いてもよい炭素数1〜8のアルキル鎖若しくはヒドロキ
シアルキル鎖を表す。「分岐を有していてもよい炭素数
1〜8のアルキル鎖」としては、例えば、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等が挙げ
られる。また、「分岐を有していてもよい炭素数1〜8
のヒドロキシアルキル鎖」としては、例えば、ヒドロキ
シメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシイソプロ
ピル基、ヒドロキシ−tert−ブチル基等が挙げられ
る。但し、前記一般式(A)においては、R1〜R3のう
ち、少なくとも一つは炭素数3以上である。
【0017】尚、前記一般式(A)においては、R1
3のうち、少なくとも一つはヒドロキシアルキル鎖で
あることが、前記一般式(A)で表される有機アミン化
合物の水溶性の点で好ましい。同様に、前記一般式
(B)においても、R4〜R6のうち、少なくとも一つは
ヒドロキシアルキル鎖であることが好ましい。
【0018】前記一般式(A)で表される有機アミン化
合物の好ましい例としては、例えば、下記表1に示す化
合物No.1〜4が挙げられる。
【0019】
【表1】
【0020】また、前記一般式(B)で表される有機ア
ミン化合物の好ましい例としては、例えば、下記表2に
示す化合物No.5及び6が挙げられる。
【0021】
【表2】
【0022】前記一般式(A)又は(B)で表される有
機アミン化合物は、本発明の水性インク組成物中、好ま
しくは0.01〜5重量%、更に好ましくは0.05〜
2重量%含有される。含有量が0.01重量%未満で
は、吐出安定性に効果がなく、5重量%超では、水性イ
ンク組成物のpHを所望の範囲(後述する)に調整する
ことが困難になるおそれがある。
【0023】本発明の水性インク組成物に含有される前
記浸透促進剤としては、水溶液(水性インク組成物)の
表面張力を低下させて、該水溶液の記録媒体への浸透性
(濡れ性)を高め得るものが用いられ、具体的には、水
溶性有機溶剤及び/又は界面活性剤が用いられる。
【0024】前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エ
タノール、プロパノール等の低級アルコール類、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル等のセロソルブ類、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル等のカルビトール類、及びエチレングリ
コールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコー
ル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコ−ル−n
−ブチルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げら
れ、これらの1種又は2種以上が用いられる。これらの
うち、特にグリコールエーテル類を用いることが、イン
ク滲みがほとんどない高画質の記録物の提供を可能とす
る点で好ましい。
【0025】また、前記界面活性剤としては、例えば、
脂肪酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類等のアニオン性
界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオ
ン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両イオン性
界面活性剤等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が
用いられる。これらのうち、特にノニオン性界面活性剤
を用いることが、インク中での気泡の発生(発泡)を抑
制する点で好ましい。
【0026】前記ノニオン性界面活性剤の好ましい具体
例としては、例えば、ニッサンノニオンK−211、K
−220、P−213、E−215、E−220、S−
215、S−220、HS−220、NS−212、N
S−220(何れも商品名、日本油脂(株)製)等が挙
げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。特に
サーフィノール61、82、104、440、465、
485(何れも商品名、エア・プロダクツ・アンド・ケ
ミカルズ社製)等のアセチレングリコ−ル系界面活性剤
を用いることが好ましい。アセチレングリコ−ル系界面
活性剤を含有させたインクは、発泡がほとんどなく吐出
安定性に特に優れており、インクジェット記録方法に好
適である。
【0027】前記浸透促進剤は、本発明の水性インク組
成物中、好ましくは0.001〜5重量%、更に好まし
くは0.005〜2重量%含有される。含有量が0.0
01重量%未満では、インク浸透性の促進に効果がな
く、5重量%超では、水性インク組成物の吐出安定性が
低下するおそれがある。
【0028】本発明の水性インク組成物に含有される水
は主溶媒であり、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透
水、蒸留水等の純水又は超純水を用いることができる。
特に、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理
した水を用いることが、カビやバクテリアの発生を防止
してインクの長期保存を可能とする点で好ましい。
【0029】水は、本発明の水性インク組成物中、好ま
しくは30〜90重量%、更に好ましくは40〜80重
量%含有される。
【0030】本発明の水性インク組成物は、前記各成分
(顔料、分散剤、前記一般式(A)又は(B)で表され
る有機アミン化合物、浸透促進剤及び水)を含有させ
て、吐出安定性及び記録媒体への浸透性を高めたもので
あるが、更に必要に応じて、以下に述べるような各種成
分を含有させることができる。
【0031】本発明の水性インク組成物には、吐出安定
性を更に向上させる観点から、保湿剤を含有させること
ができる。保湿剤としては、例えば、グリセリン、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、ペンタエリスリトール等のポリオール
類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε
−カプロラクタム等のラクタム類、尿素、チオ尿素、エ
チレン尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジノン類等の
尿素類、マルチトール、ソルビトール、グルコノラクト
ン、マルトース等の糖類等が挙げられ、これらの1種又
は2種以上が用いられる。
【0032】前記保湿剤は、本発明の水性インク組成物
中、好ましくは1〜30重量%、更に好ましくは5〜2
0重量%含有される。
【0033】また、同様の観点から、本発明の水性イン
ク組成物には、防黴剤・防腐剤を含有させることができ
る。防黴剤・防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリ
ウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジ
ンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナ
トリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジ
ソチアゾリン−3−オン(AVECIA社のプロキセル
CRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキ
セルXL−2、プロキセルTN)等が挙げられ、これら
の1種又は2種以上を用いることができる。
【0034】前記防黴剤・防腐剤は、本発明の水性イン
ク組成物中、好ましくは0.001〜3重量%、更に好
ましくは0.01〜1重量%含有される。
【0035】本発明の水性インク組成物には、更に必要
に応じて、粘度調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消
泡剤、キレート剤、酸素吸収剤等の添加剤を含有させる
ことができ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
【0036】本発明の水性インク組成物は、滲みの少な
い良好な記録物の提供を可能とする観点から、記録媒体
への塗布量が1mg/cm2であるときの浸透時間が1
秒未満であるような浸透性を有することが好ましい。こ
こで、「記録媒体への塗布量が1mg/cm2であると
きの浸透時間が1秒未満」であるような浸透性とは、記
録媒体に、水性インク組成物50ngを塗布面積360
dpi(ドット/インチ)×360dpiで塗布した直
後から、塗布面を触っても該水性インク組成物で該塗布
面が汚れなくなるまでの時間が1秒未満であるような該
水性インク組成物の浸透性をいう。このとき、記録媒体
としては、中性普通紙(例えば、商品名「ゼロックス−
P」、富士ゼロックス(株)製)を用いる。このような
浸透性は、水性インク組成物中に、前記浸透促進剤を前
記所定量含有させることにより付与することができる。
【0037】また、同様の観点から、本発明の水性イン
ク組成物は、その表面張力が40mN/m未満であるこ
とが好ましく、35mN/mであることが更に好まし
い。表面張力は、JIS K3362−1978に従
い、測定される。表面張力の調整は、水性インク組成物
中に、前記浸透促進剤を前記所定量含有させることによ
り行うことができる。
【0038】また、本発明の水性インク組成物は、吐出
安定性の観点から、その25℃における粘度が1〜25
mPa・sであることが好ましく、1〜15mPa・s
であることが更に好ましい。粘度は、JIS Z880
3−1991に従い、測定される。粘度の調整は、水性
インク組成物中に、粘度調整剤として、ロジン類、アル
ギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸
塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチ等を
含有させることにより行うことができる。
【0039】また、本発明の水性インク組成物は、印字
濃度の向上及び液安定性の観点から、そのpHが6〜1
0であることが好ましく、7〜9.5であることが更に
好ましい。pHの調整は、水性インク組成物中に、アル
カリ剤である前記一般式(A)又は(B)で表される有
機アミン化合物を前記所定量含有させることにより行う
ことができる。
【0040】本発明の水性インク組成物は、従来公知の
装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライタ
ー、バスケットミル、ロールミル等を使用して、従来の
インクと同様に調製することができる。調製に際して
は、ノズルの目詰まり防止の観点から、粗大粒子を除去
することが好ましい。粗大粒子の除去は、例えば、前記
各成分を混合して得られたインクを、メンブレンフィル
ターやメッシュフィルター等のフィルターを用いて濾過
し、好ましくは10μm以上、更に好ましくは5μm以
上の粒子を除去することにより行われる。
【0041】本発明の水性インク組成物は、水性インク
組成物を記録媒体に付着させて印字を行う記録方法であ
れば、何れの方法でも好適に使用できる。このような記
録方法としては、例えば、水性インク組成物の液滴を吐
出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行う記録方
法であるインクジェット記録方法、ペン等による筆記具
による記録方法、その他各種の印字方法が挙げられ、特
にインクジェット記録方法、とりわけオンデマンド型の
インクジェット記録方法に用いられることが好ましい。
オンデマンド型のインクジェット記録方法としては、例
えば、プリンターヘッドに配設された圧電素子を用いて
記録を行う圧電素子記録方法、プリンターヘッドに配設
された発熱抵抗素子のヒーター等による熱エネルギーを
用いて記録を行う熱ジェット記録方法等が挙げられ、何
れのインクジェット記録方法にも好適に使用できる。
【0042】本発明の水性インク組成物は、前記一般式
(A)又は(B)で表される有機アミン化合物の作用に
より、吐出安定性に優れており、インクジェット記録用
インクとして用いた場合にノズルの目詰まりを起こすお
それがない。また、本発明の水性インク組成物は、前記
浸透促進剤の作用により、記録媒体への浸透性が高いの
で、乾燥時間が短く、インク滲みがほとんどない良好な
品質の記録物の提供が可能であり、多色印刷に用いても
ブリードを起こすおそれがない。更に、紙等の吸収性の
記録媒体に対しては勿論のこと、OHPシートのような
非吸収性の記録媒体に対しても、文字及び/又は画像を
形成することができる。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の水性インク組成物の実施例
を示す。しかしながら、本発明は、かかる実施例に制限
されるものではないことはいうまでもない。
【0044】〔実施例1〜6及び比較例1〜3〕下記表
3に示す組成の水性インク組成物をそれぞれ調製した。
調製は、各成分を25℃にて混合し、2時間撹拌した
後、5μm径のメンブランフィルターを用い、2kg/
cm2の圧力で加圧濾過することにより行った。尚、ア
ルカリ剤として、実施例1〜6では、前記化合物No.
1〜6の有機アミン化合物をそれぞれ用いた。また、比
較例1ではKOHを用い、比較例2及び3では下記〔化
3〕に示す化合物No.7及び8をそれぞれ用いた(何
れも本発明の範囲外の化合物)。また、実施例1〜6及
び比較例1〜3で用いた顔料分散液は、何れも分散剤を
用いて顔料を水性媒体中に安定に分散したタイプの顔料
分散液である。但し、下記表3中の顔料分散液の添加量
は、顔料固形分換算したものである。
【0045】
【表3】
【0046】
【化3】
【0047】〔耐目詰まり性の評価〕実施例1〜6及び
比較例1〜3の各水性インク組成物について、下記の
〈耐目詰まり性の評価方法〉により評価した。その結果
を下記表4に示す。
【0048】〈耐目詰まり性の評価方法〉水性インク組
成物を、圧電素子式インクジェット記録装置(商品名
「MJ−930C」、セイコーエプソン(株)製)に充
填し、印字を行って、水性インク組成物が安定して吐出
されることを確認した。その後、前記インクジェット記
録装置を、印字ヘッド部をホ−ムポジションから外した
状態で、温度50℃、相対湿度40%の環境下にて4週
間放置した。放置後、前記インクジェット記録装置を常
温の環境下に移し、常温に下がるまで待ってから本体電
源を入れ、再度印字を行って、水性インク組成物の吐出
状態を目視で観察した。その際、吐出が安定していない
場合は、前記インクジェット記録装置所定のヘッド部の
クリーニング動作を行い、水性インク組成物が安定して
吐出されるようになる(復帰する)までに要したヘッド
部のクリーニング動作の回数を調べ、下記評価基準によ
り評価した。 <評価基準> A:放置後の吐出が極めて安定であり、ヘッド部のクリ
ーニング動作不要。 B:放置後の吐出が不安定であり、復帰にヘッド部の2
回以内のクリーニング動作を要する。 C:放置後の吐出が不安定であり、復帰にヘッド部の3
〜5回のクリーニング動作を要する。 NG:放置後の吐出が不安定であり、ヘッド部のクリー
ニングを6回以上行っても復帰しない。
【0049】
【表4】
【0050】表4に示す結果から明らかなように、前記
一般式(A)又は(B)で表される有機アミン化合物を
含有する実施例1〜6の水性インク組成物は、何れも優
れた耐目詰まり性を示した。これに対し、比較例1〜3
の水性インク組成物は、何れも前記一般式(A)又は
(B)で表される有機アミン化合物を含有しておらず、
耐目詰まり性に劣る結果となった。また、浸透促進剤を
含有する実施例1〜6の水性インク組成物は、何れも滲
みの少ない良好な品質の記録物を与えた。更に、ノニオ
ン性界面活性剤として、アセチレングリコール系界面活
性剤であるサーフィノール465を含有する実施例5及
び6の水性インク組成物は、発泡が極めて少なく、取扱
いが容易であった。
【0051】
【発明の効果】本発明の水性インク組成物によれば、吐
出安定性に優れ、インクジェット記録用インクとして用
いた場合にノズルの目詰まりを起こすおそれがない。ま
た、本発明の水性インク組成物は、乾燥時間が短く、イ
ンク滲みがほとんどない良好な品質の記録物の提供が可
能であり、多色印刷に用いてもブリードを起こすおそれ
がなく、また、適用可能な記録媒体の幅が広い。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、顔料、分散剤、下記一般式
    (A)又は(B)で表される有機アミン化合物、浸透促
    進剤及び水を含有する水性インク組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記顔料を1〜30重量%、前記分散剤
    を0.01〜5重量%、前記一般式(A)又は(B)で
    表される有機アミン化合物を0.01〜5重量%及び前
    記浸透促進剤を0.001〜5重量%含有する請求項1
    記載の水性インク組成物。
  3. 【請求項3】 前記浸透促進剤が、水溶性有機溶剤及び
    /又は界面活性剤である請求項1又は2記載の水性イン
    ク組成物。
  4. 【請求項4】 前記水溶性有機溶剤が、グリコールエー
    テル類である請求項3記載の水性インク組成物。
  5. 【請求項5】 前記界面活性剤が、ノニオン性界面活性
    剤である請求項3記載の水性インク組成物。
  6. 【請求項6】 前記ノニオン性界面活性剤が、アセチレ
    ングリコール系界面活性剤である請求項5記載の水性イ
    ンク組成物。
  7. 【請求項7】 記録媒体が中性普通紙であり、該記録媒
    体への塗布量が1mg/cm2であるときの浸透時間が
    1秒未満である請求項1〜6の何れかに記載の水性イン
    ク組成物。
  8. 【請求項8】 表面張力が40mN/m未満である請求
    項1〜7の何れかに記載の水性インク組成物。
  9. 【請求項9】 インクジェット記録方法に用いられる請
    求項1〜8の何れかに記載の水性インク組成物。
  10. 【請求項10】 インクジェット記録方法が、オンデマ
    ンド型のインクジェット記録方法である請求項9記載の
    水性インク組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10の何れかに記載の水性
    インク組成物を記録媒体に付着させて印字を行う記録方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10の何れかに記載の水性
    インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着
    させて印字を行うインクジェット記録方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の記録方法に
    よって記録が行われた記録物。
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