JP2002053666A - ポリグアナミン、その製造方法および電解質 - Google Patents

ポリグアナミン、その製造方法および電解質

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JP2002053666A
JP2002053666A JP2000240245A JP2000240245A JP2002053666A JP 2002053666 A JP2002053666 A JP 2002053666A JP 2000240245 A JP2000240245 A JP 2000240245A JP 2000240245 A JP2000240245 A JP 2000240245A JP 2002053666 A JP2002053666 A JP 2002053666A
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polyguanamine
methoxyethoxy
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Yoshiyuki Oishi
好行 大石
Kunio Mori
邦夫 森
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子電解質として有用なポリグアナミンを
提供する。 【解決手段】 下記式で表わされる構造単位を有するポ
リグアナミン。 【化1】 [R2,R3=水素、アルキル、アラルキルまたはアリー
ル、p、q=0〜30] R4、R5=水素またはアルキル、n=1〜30。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポリグアナ
ミンおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、6
−置換−1,3,5−トリアジン構造単位とジアミノアル
カン構造単位とからなるポリグアナミン、およびその製
造方法に関する。本発明のポリグアナミンは、高いイオ
ン伝導度を有し、高分子電解質、特にリチウム電池用固
体電解質ないしゲル電解質として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス製品の高性能化
およびポータブル化に伴い、小型、軽量、薄型で高容
量、高エネルギー密度を有し、寿命の長い電池の需要が
拡大しつつある。さらに、地球規模での環境保全の観点
から電気自動車用電源およびロードレベリング用分散型
電源としての二次電池の開発も進められている。このよ
うな背景において、小型電池、その他の高容量、高エネ
ルギー密度を有する電池としてリチウム電池が注目され
ている。
【0003】リチウム電池をはじめ、高容量、高エネル
ギー密度が望まれる電池に用いる電解質として、高分子
固体電解質ないし高分子ゲル電解質を用いることが提案
されている。例えば、特許第4830939号にはアル
キレンオキサイドと液晶性化合物とのブロック共重合体
にイオン性化合物を含有せしめた高分子固体電解質が記
載されている。特開平11−73819号にはエポキシ
基を有する環状化合物とアルキレンオキサイド誘導体と
の共重合体とイオン性化合物とからなる高分子固体電解
質が記載されている。特開平11−73992号にはグ
リシジルエーテルとエチレンオキサイドとエポキシ基含
有単量体との共重合体と電解質塩化合物とからなる高分
子固体電解質が記載されている。
【0004】特開平11−86630号には、架橋した
重合体に、非水電解液で膨潤したポリフッ化ビニリデン
またはその共重合体を保持させて固体状に形成したゲル
電解質が記載されている。上記のような固体電解質およ
びゲル電解質は、小型で軽量な二次電池のみならず、広
く、高容量、高エネルギー密度を有する二次電池に装入
するのに適しており、また、溶媒は使用しないか、また
は小割合で使用されるに過ぎないため、安全性に優れて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
提案された高分子固体電解質および高分子ゲル電解質と
比較して遜色のないイオン伝導度および良好な機械的強
度を有し、高分子電解質として有用な新規なポリグアナ
ミンを提供することにある。
【0006】他の目的は、高容量、高エネルギー密度を
有し、かつ安全なリチウム電池その他の電池に装入する
のに有用な高分子電解質を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、下記式(1)で表わされる構造単位を有することを
特徴とするポリグアナミンが提供される。
【0008】
【化4】
【0009】[R2およびR3は水素、炭素数1〜12の
アルキルもしくはアラルキル基または炭素数6〜12の
アリール基であり、pおよびqは0〜30の整数であ
る]で表わされる基の中から選ばれた少なくとも一種で
あり、R4およびR5は水素または炭素数1〜12のアル
キル基であり、nは1〜30の整数である。
【0010】第二に、下記式(2)で表わされる置換ト
リアジンジハライド化合物と、下記式(3)で表わされる
ジアミノアルカン化合物とを重縮合することを特徴とす
る上記の新規なポリグアナミンの製造方法が提供され
る。
【0011】
【化5】
【0012】[R2およびR3は水素、炭素数1〜12の
アルキルもしくはアラルキル基または炭素数6〜12の
アリール基であり、pおよびqは0〜30の整数であ
る]で表わされる基の中から選ばれた少なくとも一種で
あり、Xはハロゲンである。
【0013】
【化6】
【0014】式(3)において、R4およびR5は水素ま
たは炭素数1〜12のアルキル基であり、nは1〜30
の整数である。第三に、上記の新規なポリグアナミンを
含有することを特徴とする電解質が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のポリグアナミンは、6位
にアルコキシまたは(ポリ)アルキレンオキシ置換基を
有する1,3,5−トリアジン構造単位とジアミノアルカ
ン構造単位とからなる、前記式(1)で表わされる構造
単位を有する重合体である。
【0016】式(1)において、R1
【0017】
【化7】
【0018】の中から選ばれた少なくとも一種の基であ
る。ここで、R2およびR3は水素、炭素数1〜12のア
ルキルもしくはアラルキル基または炭素数6〜10のア
リール基であり、pおよびqは0〜30、好ましくは0
〜12、より好ましくは0〜8の整数である。アルキル
基としては、炭素数1〜6の低級アルキル基、例えばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチルお
よびイソブチルなどが挙げられる。アラルキル基として
はベンジル基などがあげられ、アリール基としてはフェ
ニル基などが挙げられる。R1の好ましい具体例として
は、エチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−メト
キシエトキシ)エチル基、2−(2−(2−メトキシエ
トキシ)エトキシ)エチル基、2−(2−(2−(2−
メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル基、2
−エトキシエチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エ
チル基、2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキ
シ)エチル基、2−メトキシプロピル基、2−(2−メ
トキシプロポキシ)プロピル基、2−(2−(2−メト
キシプロポキシ)プロポキシ)プロピル基、2−エトキ
シプロピル基、2−(2−エトキシプロポキシ)プロピ
ル基、2−フェノキシエチル基などが挙げられる。
【0019】式(1)で表わされるポリグアナミンを構
成する置換−1,3,5−トリアジン構造単位と、ジアミ
ノアルカン構造単位とは、それぞれ、単一の構造単位か
ら構成されなくともよく、二種またはそれ以上の構造単
位から構成されていてもよい。式(1)で表わされるポ
リグアナミンは、前記式(2)で表わされる6−置換ト
リアジンジハライド化合物と、前記式(3)で表わされる
ジアミノアルカン化合物とを重縮合することによって製
造される。
【0020】式(2)で表わされる置換トリアジンジハ
ライド化合物において、R1は、前記式(1)中のR1
同じであり、Xは塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン、
好ましくは塩素または臭素である。式(2)で表わされ
る置換トリアジンジハライド化合物は、二種以上を用い
てもよい。式(2)で表わされる置換トリアジンジハラ
イド化合物は、2,4,6−トリハロ−1,3,5−トリア
ジンをアルコールR1OHと反応させることにより合成
される。例えば、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−ト
リアジンをアルコールR1OHとベンゼン中で重炭酸ソ
ーダの存在下に加熱還流すれば、2,4−ジクロロ−6
−R1O置換−1,3,5−トリアジンが得られる。
【0021】式(3)で表わされるジアミノアルカン化合
物において、R4およびR5は水素または炭素数1〜12
のアルキル基、例えばメチル基、エチル基である。なか
でも、メチル基が好ましい。式(3)で表わされるジアミ
ノアルカン化合物は二種以上を用いてもよい。式(3)で
表わされるジアミノアルカン化合物は、ジアミノアルカ
ンH2N−(CH2)n−NH2をアルキル化することに
より合成される。例えば、ジアミノアルカンH2N−
(CH2)n−NH2をベンズアルデヒドのベンゼン溶液
とともに加熱還流し、次いでアルキル化剤、例えば硫酸
ジメチル、硫酸ジエチルなどの存在下に加熱還流し、さ
らに水中で加熱還流し、最後にアルカリ処理することに
より得られる。
【0022】式(2)で表わされる6−置換トリアジン
ジハライド化合物と式(3)で表わされるジアミノアルカ
ン化合物との重縮合は、互いに相溶しない2種の反応溶
媒の存在下に界面重縮合によって行われる。それぞれの
溶媒は特に限定されないが、通常、6−置換トリアジン
ジハライド化合物を溶解することができる水と、ジアミ
ノアルカン化合物を溶解することのできるニトロベンゼ
ン、クロロホルムなどの有機溶媒とを使用することがで
きる。また、反応温度は特に限定されないが、通常80
〜150℃、好ましくは90〜120℃である。
【0023】本発明においては、重縮合反応を促進する
活性化剤を添加することが好ましい。活性化剤として
は、例えば、溶媒として相互にまじり合わない水と有機
溶剤とからなる混合溶剤を使用した場合には、セチルト
リメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニ
ウムクロリドなどの相間移動触媒が挙げられ、また、互
いに相溶する2種以上の有機溶媒からなる混合溶媒を用
いる場合は、トリブチルアミン、トリエチルアミンなど
が挙げられる。
【0024】本発明のポリグアナミンの分子量は、格別
限定されるものではないが、リチウム電池用固体電解質
として用いる場合には、加工性および機械的強度からみ
て、重量平均分子量Mwとして、通常1,000〜1,
000,000、好ましくは5,000〜500,00
0の範囲である。ここで、重量平均分子量Mwはゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりテ
トラヒドロフラン(THF)溶媒中で測定される標準ポ
リスチレン換算重量平均分子量を指す。本発明のポリグ
アナミンの有機溶剤に対する溶解性は化学組成、分子量
に依存して相違するが、概して、ジメチルホルムアミド
(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、
テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、トルエ
ンおよびアセトンなどの有機溶剤に可溶であって、その
溶液は良好な成膜性を示す。
【0025】本発明のポリグアナミンのガラス転移温度
Tgは、概して約−10℃〜約−60℃の範囲である。
窒素または空気中で加熱速度10℃/分にて測定される
10%重量損失温度は、350℃〜450℃であって、
熱的に安定な重合体である。本発明のポリグアナミン
は、非常に高いイオン伝導度を示し、高分子固体電解質
およびゲル電解質として有用である。例えば、過塩素酸
リチウム濃度5重量%または10重量%の水溶液から形
成される重合体薄膜のイオン伝導度σは、概して約1×
10-8〜約1×10-6のS/cmの範囲である。
【0026】本発明のポリグアナミンは、リチウム電
池、特にリチウムイオン電池の高分子電解質として用い
るのに好適である。高分子電解質は、イオン性化合物を
含浸した形で電池に装入される。イオン性化合物として
は、周期律表I族またはII族の金属の塩が用いられ、な
かでもリチウム塩が好ましく、その具体例としては、L
iClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、Li
CF3SO3、LiN(CF3SO22およびLiN(C2
5SO22が挙げられる。
【0027】リチウム電池は円筒型、角型、コイン型な
ど任意の形態をとることができる。本発明の高分子電解
質を装着したリチウム電池を製造する方法は、格別限定
されることはなく、例えば、予め作成した電解質薄膜を
正極と負極との間に挿入する方法、および、一方の電極
の活物質層上に電解質薄膜を形成し、これを挟むように
他方の電極を配置する方法などがとられる。高分子電解
質の薄膜を形成するには、可塑剤ないし溶剤を使用する
ことができる。すなわち、重合体を溶解または膨潤する
有機溶媒が用いられ、その具体例としてはN,N−ジメ
チルホルムアミド(DMF)、N−メチルホルムアミド
などのアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)など
の含硫黄化合物、テトラヒドロフラン(THF)などの
エーテル、クロロホルムなどの塩化炭化水素などが挙げ
られる。重合体とイオン性化合物とを有機溶媒に溶解
し、得られた溶液をキャスティングし、有機溶媒を蒸発
除去する方法、または、予め作製した重合体の薄膜にイ
オン性化合物の溶液を含浸せしめ、次いで有機溶媒を蒸
発除去する方法などがとられる。
【0028】正極活物質としては、V2y、LixMn
y、LixCoOy、LiNiOy、LiTiOy、Lix
ScOy、Lixyなどが用いられる。これらの式にお
いてx=1〜5、y=1〜5である。負極活物質として
は、リチウム、Li−Al、AlにLiを拡散させた材
料、各種グラファイトおよびカーボンならびにこれらの
類似体、LixSnyz(x=1〜8、y=2、z=
4)のようなスズ酸化物などが使用できる。正極は、正
極活物質と結着剤との混合物の薄膜(正極活物質層)を
集電体上に形成することによって作製される。集電体と
してはステンレス、銅、ニッケルおよびアルミニウムな
どの薄膜、網状物、その他のシート状物が使用される。
負極および負極活物質層も同様な手法により形成するこ
とができる。
【0029】
【発明の効果】本発明のポリグアナミンは、高分子電解
質として用いるとき非常に高いイオン伝導度を示す。従
って、特に、高容量で高エネルギー密度を有するリチウ
ム電池の高分子電解質として用いるのに好適である。こ
のポリグアナミンは、有機溶媒に可溶で成膜性、加工性
が良好である。また、良好な機械的強度を有し、熱的に
も安定である。
【0030】ポリグアナミンは、その基本骨格が強いフ
ァンデルワールス力を示すトリアジン環からなるため、
化学的親和力が高く、強い接着力を示す。そのため、固
体電解質ないしゲル電解質としてリチウム電池に装着す
ると正極および負極に対する密着が良好で、充放電特性
の向上に寄与する。ポリグアナミンは、難燃性であっ
て、安全である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例について具体的に説明
する。参考例1 (1) 6−(2−メトキシエトキシ)−2,4−ジク
ロロ−1,3,5−トリアジンの合成 スターラー、冷却管、ディーンスターク、塩化カルシウ
ム管、温度計、オイルバスを装備した三口フラスコに、
塩化シアヌル0.5mol(92.21g)、炭酸水素ナ
トリウム0.5mol(42.01g)、2−メトキシエ
チルアルコール(HO−CH2 CH2 OCH3 )0.5
mol、ベンゼン400mlを入れ24時間攪拌しなが
ら乾留して反応させた。反応終了後、反応溶液を室温ま
で冷却し、吸引ろ過により沈殿物を取り除いた。ろ液を
ナスフラスコに移しエバポレータを用いてベンゼンを留
去すると無色の液体と白色の固体の混合物が得られた。
この混合物から吸引ろ過により無色の液体だけをろ別し
た。得られた液体を減圧蒸留によって精製し、目的化合
物を得た。
【0032】形状:無色液体、収率:53%、沸点:9
5℃(0.1mmHg) FT−IR(KBr,cm-1):2932(メチレン基
のC−H伸縮振動)、1545(トリアジン環のC=N
伸縮振動)、1096,560(C−O−Cの逆対称伸
縮振動)1 H NMR(400MHz,CDCl3 ):3.42p
pm(s,3H,CH3 )、3.76〜3.79ppm
(m,2H,−OCH2 2 OCH3 )、4.65〜
4.68ppm(m,2H,−OC 2 CH2 OCH
313 C NMR(100MHz,CDCl3 ):58.8
ppm(CH3 )、68.9ppm(−OCH2 2
OCH3 )、69.4ppm(−O2 CH2OCH
3 )、170.8ppm(トリアジン環)、172.2p
pm(トリアジン環) 元素分析:計算 C,32.17%;H,3.15%;
N,18.76% 実測 C,31.86%;H,2.88%;N,18.8
7%
【0033】(2) 6−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリア
ジンの合成 2−メトキシエチルアルコールを2−(2−メトキシエ
トキシ)エチルアルコールHO−(CH2 CH2 O)2
CH3 に代えた他は上記(1)と同様にして目的化合物
を得た。
【0034】形状:無色液体、収率:75%、沸点:1
40℃(0.1mmHg) FT−IR(KBr,cm-1):2880(メチレン基
のC−H伸縮振動)、1546(トリアジン環のC=N
伸縮振動)、1057,566(C−O−Cの逆対称伸
縮振動)1 H NMR(400MHz,CDCl3 ):3.37p
pm(s,3H,CH3 )、3.53〜3.55ppm
(m,2H,−OCH2 CH2 OCH2 2OCH
3 )、3.68〜3.73ppm(m,2H,−OCH2
CH2 OC 2 CH2 OCH3 )、3.87〜3.89p
pm(m,2H,−OCH2 2 OCH 2 CH2 OC
3 )、4.66〜4.69ppm(m,2H,−OC
2 CH2 OCH2 CH2 OCH3
【0035】13C NMR(100MHz,CDCl
3 ):58.8ppm(CH3 )、68.2ppm(−O
CH2 CH2 OCH2 2 OCH3 )、69.2pp
m(−OCH2 CH22 CH2 OCH3 )、7
0.5ppm(−OCH2 2OCH2 CH2 OCH
3 )、71.7ppm(−O2 CH2 OCH2 CH2
OCH3 )、170.8ppm(トリアジン環)、17
2.2ppm(トリアジン環) 元素分析:計算 C,35.84%;H,4.14%;
N,15.67% 実測 C,35.93%;H,4.12%;N,15.5
7%
【0036】(3) 6−(2−(2−(2−メトキシ
エトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−
1,3,5−トリアジンの合成 2−メトキシエチルアルコールを2−(2−(2−メト
キシエトキシ)エトキシ)エチルアルコールHO−(C
2 CH2 O)3 CH3 に代えた他は上記(1)と同様
にして目的化合物を得た。
【0037】形状:無色液体、収率:62%、沸点:1
65℃(0.1mmHg) FT−IR(KBr,cm-1):2877(メチレン基
のC−H伸縮振動)、1546(トリアジン環のC=N
伸縮振動)、1056,560(C−O−C逆対称伸縮
振動)1 H NMR(400MHz,CDCl3 ):3.37p
pm(s,3H,CH3 )、3.53〜3.55ppm
(m,2H,−OCH2 CH2 OCH2 CH2OCH2
2 OCH3 )、3.62〜3.67ppm(m,4
H,−OCH2 CH2 OCH2 2 OC 2 CH2
CH3 )、3.70〜3.72ppm(m,2H,−OC
2 CH2 OC 2 CH2 OCH2 CH2 OCH3 )、
3.87〜3.89ppm(m,2H,−OCH2 2
OCH2 CH2 OCH2 CH2 OCH3 )、4.65〜
4.68ppm(m,2H,−OC 2 CH2 OCH2
CH 2 OCH2 CH2 OCH3
【0038】13C NMR(100MHz,CDCl
3 ):58.8ppm(CH3 )、68.2ppm(−O
CH2 CH2 OCH2 CH2 OCH2 2 OCH
3 )、69.1ppm(−OCH2 CH2 OCH2 CH2
2 CH2 OCH3 )、70.3ppm(−OCH
2 CH2 OCH2 2 OCH2 CH2 OCH3 )、7
0.4ppm(−OCH2 CH22 CH2 OCH2
CH2 OCH3 )、70.6ppm(−OCH2 2
OCH2 CH2 OCH2 CH2 OCH3 )、71.7p
pm(−O2 CH2 OCH2 CH2 OCH2 CH2
OCH3 )、170.8ppm(トリアジン環)、17
2.2ppm(トリアジン環) 元素分析:計算 C,38.48%;H,4.84%;
N,13.46% 実測 C,38.45%;H,4.84%;N,13.3
3%
【0039】(4) 6−(2−(2−(2−(2−メ
トキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)−
2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの合成 2−メトキシエチルアルコールを2−(2−(2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルアル
コールHO−(CH2 CH2 O)4 CH3 に代えた他は
上記(1)と同様にして目的化合物を得た。
【0040】形状:無色液体、収率:83%、沸点:1
98℃(0.08mmHg) FT−IR(KBr,cm-1):2877(メチレン基
のC−H伸縮振動)、1546(トリアジン環のC=N
伸縮振動)、1056(C−O−Cの逆対称伸縮振動)1 H NMR(400MHz,CDCl3 ):3.38p
pm(s,3H,CH3 )、3.53〜3.56ppm
(m,2H,−OCH2 CH2 OCH2 CH2OCH2
CH2 OCH2 2 OCH3 )、3.62〜3.72p
pm(m,10H,−OCH2 CH2 OC 2 2
2 2 OC 2 CH2 OCH3 )、3.86〜3.
88ppm(m,2H,−OCH2 2 OCH2 CH
2 OCH 2 CH2 OCH2 CH2 OCH3 )、4.62
〜4.66ppm(m,2H,−OC 2 CH2 OCH2
CH2 OCH2 CH2 OCH2 CH2 OCH3
【0041】13C NMR(100MHz,CDCl
3 ):58.9ppm(CH3 )、69.2ppm(−O
CH2 CH2 OCH2 CH2 OCH2 CH2 OCH2
2OCH3 )、70.4〜70.7ppm(−OCH2
22 2 2 22 CH2
CH3 )、71.8ppm(−O2 CH2 OCH2
2 OCH2 CH2 OCH2 CH2 OCH3 )、17
0.9ppm(トリアジン環)、172.4ppm(トリ
アジン環) 元素分析:計算 C,40.46%;H,5.38%;
N,11.80% 実測 C,40.15%;H,5.15%;N,11.6
8%
【0042】参考例2 (1) N,N’−ジメチルジアミノデカン(CH3)H
N−(CH210−NH(CH3)の合成 三つ口フラスコにディーンスターク、冷却管、塩化カル
シウム管をとりつけて、ベンズアルデヒド63.40g
(0.6mol)、1,10−ジアミノデカンH2N−
(CH210−NH260.00g(0.3mol)、ベ
ンゼン250mlを加えて1時間乾留した。次いで、ジ
メチル硫酸76.20g(0.6mol)を滴下し、1
時間乾留した。そして、この乾留した溶液は、水層(ア
ミン層)と有機層に別れているので分液ロートに移して
分離した。次いで、分離した水層に水400mlを加
え、1時間乾留した。次いで、テトラヒドロフラン(T
HF)150ml×3を用いてベンズアルデヒドを取り
除いた。この水溶液をエバポレーターを用いて100m
l程度まで濃縮した。この濃縮液に水酸化ナトリウム2
4g(0.6mol)を加え加水分解をした。ここで、
固体生成物が現われた。そこで、THF200ml×3
を用いてN,N′−ジアミノアルカンを抽出した。次
に、脱水剤として無水硫酸ナトリウムを加え、一晩脱水
を行った。この溶液中のNa2SO4をひだ折りろ紙によ
り取り除き、エバポレーターを用いて濃縮したところ、
赤褐色の固体が得られた。この固体はTHF50ml程
度を用いて溶融させて小さいナスフラスコに移してエバ
ポレーターによりTHFを取り除いた後に、減圧蒸留を
行った。この結果、白色の固体生成物が得られた。
【0043】形状:白色固体、収率:68%、融点:4
6℃、沸点:96℃(0.2Torr) FT−IR(KBr,cm-1):2852,1490
(N−CH3)、2923(C−H)1 H NMR(CDCl3,400MHz,ppm):
1.25〜1.28(m,14H)、1.45〜1.4
7(m,4H)、2.42(s,6H)、2.53〜
2.57(m,4H)13 C NMR(CDCl3,400MHz,ppm):
52.20(CH3)、29.51,29.53,2
9.91,36.51(CH2
【0044】(2) N,N’−ジメチルジアミノドデ
カン(CH3)HN−(CH212−NH(CH3)の合
成 1,10−ジアミノデカンに代えて1,12−ジアミノ
ドデカンH2N−(CH 212−NH2を用いた他は上記
(1)と同様な方法により目的化合物を合成した。
【0045】形状:白色固体、収率:78%、融点:4
9〜52℃、沸点:108℃(0.2Torr) FT−IR(KBr,cm-1):2790.28,14
68.93(N−CH 3)、2918.56(C−H)1 H NMR(CDCl3,400MHz,ppm):
1.26〜1.28(m,16H)、1.43〜1.4
8(m,4H)、2.42(s,6H)、2.53〜
2.57(t,4H)13 C NMR(CDCl3,400MHz,ppm):
27.356,29.582,29.972,52.2
51(CH2−) 元素分析:計算 C,73.62%;H,14.12
%;N,12.26% 実測 C,73.25%;H,14.53%;N,1
2.17%
【0046】実施例1 参考例1(1)で合成した6−(2−メトキシエトキ
シ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンと、参
考例2(1)および(2)で合成したN,N’−ジメチ
ルジアミノデカンまたはN,N’−ジメチルジアミノド
デカンとからポリグアナミンを下記の方法により合成し
た。容量100mlのナスフラスコにN,N’−ジメチ
ルアミノドデカン5mmolと蒸留水10mlを入れ、
炭酸水素ナトリウム10.0mmolを加え、冷却管と
塩化カルシウム管を取り付けて室温で攪拌し、次に、6
−(2−メトキシエトキシ)−2,4−ジクロロ−1,
3,5−トリアジン5mmolをサンプル瓶に加えて、
ニトロベンゼン10mlで溶かし、ナスフラスコに加え
た。そして、ニトロベンゼン2mlを用いてサンプル瓶
を洗いナスフラスコに加えた。そして、この溶液を24
時間,110℃で攪拌した。そして、反応終了後メタノ
ール800mlにこの溶液を加えポリマーを析出させ
た。次に、得られたポリマーを取り出し、サンプル瓶に
移し減圧乾燥をした。そして、重量を測定した後にヘキ
サンに再沈殿させ、サンプル瓶に移し減圧乾燥をした。
【0047】N,N’−ジメチルアミノドデカンをN,
N’−ジメチルアミノデカンに代えた他は上記と同様な
方法によりポリグアナミンを合成した。6−アルコキシ
−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとN,
N’−ジアミノアルカンによるポリグアナミンの合成 ポリマーの収率(%)、固有粘度ηinh(THF中で濃度
0.5g/dl、30℃で測定)、ゲルパーミエーショ
ン(GPC)(標準ポリスチレン換算)溶媒THFで測
定せる重量平均分子量Mwおよび分子量分布(重量平均
分子量Mwと数平均分子量Mnとの比)を表3に示す。
【0048】ポリマーのN−メチルピロリドン(NM
P)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、T
HF、クロロホルムおよびトルエンに対する溶解度を表
4に示す。ポリマーのガラス転移温度Tg(℃)(示差
走査熱量計DSCを用い、加熱速度20℃/minにて測
定)、融点Tm(℃)(DSCの1回目の加熱により求
めた)、および10%重量減少温度Td(℃)(N2また
は空気中で加熱速度10℃/minにて測定)を表5に示
す。
【0049】N,N’−ジメチルジアミノドデカンを用
いて合成したポリグアナミンの分析結果を下記に示す。 FT−IR(KBr,cm-1):2933,2853
(メチレン基のC−H伸縮振動)、1545(トリアジ
ン環のC=N伸縮振動)、1056(エーテルのC−O
−Cの逆対称伸縮振動)、522(エーテルのC−O−
Cの逆対称伸縮振動)1 H NMR(CDCl3,400MHz,ppm):
1.24〜1.26(m,16H)、1.55〜1.5
6(m,4H)、3.04(t,4H)、3.41
(m,CH3)、3.53(t,4H)、3.76〜
3.83(m,CH2)、4.66〜4.68(m,C
2)、7.38(s,CDCl313 C NMR(CDCl3,400MHz,ppm):
26.9(CH2),29.7(CH3),34.4(C
2)、58.80(CH3)、65.50(CH2)、
70.70(CH2)、170.80,172.18
(トリアジン環) 元素分析 計算:C 63.29%;H,9.83
%;N,18.46% 実測:C 62.63%;H,10.21%;N,1
8.41%
【0050】実施例2 参考例1(2)で合成した6−(2−(2−メトキシエ
トキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−ト
リアジンと、参考例2(1)および(2)で合成した
N,N’−ジメチルジアミノデカンまたはN,N’−ジメ
チルジアミノドデカンを用いた他は、実施例1と同様な
方法によりポリグアナミンを合成した。重合結果を表3
に示し、ポリマーの有機溶媒に対する溶解度を表4に示
し、ポリマーの熱的性質を表5に示す。
【0051】実施例3 参考例1(3)で合成した6−(2−(2−(2−メト
キシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジンと、参考例2(1)および
(2)で合成したN,N’−ジメチルジアミノデカンま
たはN,N’−ジメチルジアミノドデカンを用いた他
は、実施例1と同様な方法によりポリグアナミンを合成
した。重合結果を表3に示し、ポリマーの有機溶媒に対
する溶解度を表4に示し、ポリマーの熱的性質を表5に
示す。
【0052】6−(2−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,
5−トリアジンとN,N’−ジメチルジアミノドデカン
(n=12)を重縮合して得たポリグアナミンに過塩素
酸リチウムを含浸せしめて得た固体電解質について、ガ
ラス転移温度Tg(℃)(示差走査熱量計DSCを用
い、加熱速度20℃/minにて測定)、および融点Tm
(℃)(DSCの1回目の加熱により求めた)を測定し
た。なお、固体電解質は、所定割合のポリマーと過塩素
酸リチウムとの混合物にテトラヒドロフラン(THF)
を加えて溶解し、得られた溶液を、表面加工したフィル
ム上にキャストし、減圧乾燥することによって作成した
ポリマー/過塩素酸リチウム複合体である。この固体電
解質は100℃で24時間乾燥した後に測定に供した。
結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】同様に、6−(2−(2−(2−メトキシ
エトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−
1,3,5−トリアジンとN,N’−ジメチルジアミノデ
カン(n=10)を重縮合して得たポリグアナミンに過
塩素酸リチウムを含浸せしめて得た固体電解質につい
て、ガラス転移温度Tg(℃)(示差走査熱量計DSC
を用い、加熱速度20℃/minにて測定)、および融点
Tm(℃)(DSCの1回目の加熱により求めた)を測
定した。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】6−(2−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,
5−トリアジンとN,N’−ジメチルジアミノデカン
(n=10)を重縮合して得たポリグアナミンに過塩素
酸リチウム10重量%を含浸せしめて得た固体電解質の
薄膜(膜厚69μm;Tg=−10℃)について、イオ
ン伝導度を測定したところ1.6x10-8S/cmであ
った。
【0057】実施例4 参考例1(4)で合成した6−(2−(2−(2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)
−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンと、参考例
2(1)および(2)で合成したN,N’−ジメチルジ
アミノデカンまたはN,N’−ジメチルジアミノドデカ
ンを用いた他は、実施例1と同様な方法によりポリグア
ナミンを合成した。重合結果を表3に示し、ポリマーの
有機溶媒に対する溶解度を表4に示し、ポリマーの熱的
性質を表5に示す。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】6−(2−(2−(2−(2−メトキシエ
トキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジ
クロロ−1,3,5−トリアジンとN,N’−ジメチルジ
アミノデカン(n=10)を重縮合して得たポリグアナ
ミンに過塩素酸リチウム5重量%を含浸せしめて得た電
解質の薄膜(膜厚184μm)について、イオン伝導度
を測定したところ1.0x10-7S/cmであった。
【0062】実施例5 参考例1(1)で合成した6−(2−メトキシエトキ
シ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン5mm
olに代えて、(イ)該6−(2−メトキシエトキシ)
−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン2.5mmo
lと、参考例1(2)で合成した6−(2−(2−メト
キシエトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,
5−トリアジン2.5mmolとの混合物、(ロ)該6
−(2−メトキシエトキシ)−2,4−ジクロロ−1,
3,5−トリアジン2.5mmolと、参考例1(3)で
合成した6−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エ
トキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−ト
リアジン2.5mmolとの混合物、または(ハ)該6
−(2−メトキシエトキシ)−2,4−ジクロロ−1,
3,5−トリアジン2.5mmolと、参考例1(4)で
合成した6−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジン2.5mmolとの混合物を
それぞれ用いて、実施例1と同様な方法によりN,N’
−ジメチルジアミノデカンまたはN,N’−ジメチルジ
アミノドデカンとの共重合を行なった。共重合の結果を
表7に示す。上記共重合体の溶解性を表8に示し、ま
た、熱特性を表9に示す。
【0063】実施例6 参考例1(2)で合成した6−(2−(2−メトキシエ
トキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−ト
リアジン5mmolに代えて、(イ)該6−(2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−
1,3,5−トリアジン2.5mmolと、参考例1
(3)で合成した6−(2−(2−(2−メトキシエト
キシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,
3,5−トリアジン2.5mmolとの混合物、または
(ロ)該6−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキ
シ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン2.5m
molと、参考例1(4)で合成した6−(2−(2−
(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)
エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン
2.5mmolとの混合物をそれぞれ用いて、実施例1
と同様な方法によりN,N’−ジメチルジアミノデカン
またはN,N’−ジメチルジアミノドデカンとの共重合
を行なった。共重合の結果を表7に示す。上記共重合体
の溶解性を表8に示し、また、熱特性を表9に示す。
【0064】上記(イ)6−(2−(2−メトキシエト
キシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−ト
リアジンと6−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5
−トリアジンとの混合物と、N,N’−ジメチルジアミ
ノデカンとの共重合体を用いて、実施例3と同様な方法
により、過塩素酸リチウムを含浸せしめて固体電解質
(共重合ポリグアナミン/過塩素酸リチウム複合体)を
調製し、そのガラス転移温度(℃)を求めた。結果を表
6に示す。
【0065】
【表6】
【0066】実施例7 参考例1(3)で合成した6−(2−(2−(2−メト
キシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジン5mmolに代えて、(イ)
該6−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリア
ジン2.5mmolと、参考例1(4)で合成した6−
(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,
5−トリアジン2.5mmolとの混合物を用いて、実
施例1と同様な方法によりN,N’−ジメチルジアミノ
デカンまたはN,N’−ジメチルジアミノドデカンとの
共重合を行なった。共重合の結果を表7に示す。上記共
重合体の溶解性を表8に示し、また、熱特性を表9に示
す。
【0067】
【表7】
【0068】
【表8】
【0069】
【表9】
【0070】実施例8 N,N’−ジメチルジアミノデカン5mmolおよびN,
N’−ジメチルジアミノドデカン5mmolを別々に用
いる代りに、N,N’−ジメチルジアミノデカン2.5
mmolとN,N’−ジメチルジアミノドデカン2.5
mmolとの混合物を用いて、実施例1と同様な方法に
より、6−(2−メトキシエトキシ)−2,4−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジンとの共重縮合を行った。共
重縮合の結果を表11に示す。得られた共重縮合体の溶
解性および熱特性をそれぞれ表12および表13に示
す。
【0071】実施例9 N,N’−ジメチルジアミノデカン5mmolおよびN,
N’−ジメチルジアミノドデカン5mmolを別々に用
いる代りに、N,N’−ジメチルジアミノデカン2.5
mmolとN,N’−ジメチルジアミノドデカン2.5
mmolとの混合物を用いて、実施例2と同様な方法に
より、6−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)
−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの共重
縮合を行った。共重縮合の結果を表11に示す。得られ
た共重縮合体の溶解性および熱特性をそれぞれ表12お
よび表13に示す。
【0072】実施例10 N,N’−ジメチルジアミノデカン5mmolおよびN,
N’−ジメチルジアミノドデカン5mmolを別々に用
いる代りに、N,N’−ジメチルジアミノデカン2.5
mmolとN,N’−ジメチルジアミノドデカン2.5
mmolとの混合物を用いて、実施例3と同様な方法に
より、6−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エト
キシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−ト
リアジンとの共重縮合を行った。共重縮合の結果を表1
1に示す。得られた共重縮合体の溶解性および熱特性を
それぞれ表12および表13に示す。実施例3と同様な
方法により、上記共重縮合体に過塩素酸リチウムを含浸
せしめて固体電解質(ポリグアナミン/過塩素酸リチウ
ム複合体)を調製し、そのガラス転移温度(℃)を求め
た。結果を表10に示す。
【0073】
【表10】
【0074】実施例11 N,N’−ジメチルジアミノデカン5mmolおよびN,
N’−ジメチルジアミノドデカン5mmolを別々に用
いる代りに、N,N’−ジメチルジアミノデカン2.5
mmolとN,N’−ジメチルジアミノドデカン2.5
mmolとの混合物を用いて、実施例1と同様な方法に
より、6−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジンとの共重縮合を行った。共
重縮合の結果を表11に示す。得られた共重縮合体の溶
解性および熱特性をそれぞれ表12および表13に示
す。
【0075】
【表11】
【0076】
【表12】
【0077】
【表13】
【0078】実施例12 ポリグアナミンのイオン伝導性をDSCにより下記測定
法に従って評価した。精製したポリグアナミンおよび過
塩素酸リチウムをサンプル瓶に入れ、脱水したTHFを
適量加え完全に溶解させる。得られた溶液をアルミセル
に加え、デシケーター中でTHFを完全に蒸発させる。
さらに、アルミセルを乾燥機に入れ、100℃、24時
間減圧乾燥を行い測定用サンプルを調製した。イオン伝
導度の測定には、ヒューレット・パッカード社製プレシ
ジョンLCRメーター4284Aを用い、窒素雰囲気下
でアルミのセルを底の部分だけきれいに切り取り、ヒュ
ーレット・パッカード社製DIELECTRIC TE
STFIXTURE 16451Bの電極部分にきれい
に接触させて測定を行った。電極面積19.6mm2
印加電圧5mVまたは4V。 σ(T)/σ(T0)=exp{C1(T−T0)/C2
(T−T0)} 上記の式よりイオン伝導度を計算した。 σ(T)=絶対温度Tにおけるイオン伝導度、σ
(T0)=標準温度T0におけるイオン伝導度、C1、C2
=WLF定数
【0079】測定に供したポリグアナミンは以下のとお
りである。 (i)実施例3で調製した6−(2−(2−(2−メト
キシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジンとN,N’−ジメチルデカン
との重縮合ポリグアナミン (ii)実施例4で調製した6−(2−(2−(2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)
−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとN,N’−
ジメチルジアミノデカンとの重縮合ポリグアナミン (iii)実施例6で調製した6−(2−(2−メトキシ
エトキシ)エトキシ−2,4−ジクロロ−1,3,5−ト
リアジンと6−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−
トリアジンとの混合物とN,N’−ジメチルジアミノデ
カンとの共重縮合ポリグアナミン
【0080】(iv)実施例6で調製した6−(2−
(2−メトキシエトキシ)エトキシ−2,4−ジクロロ
−1,3,5−トリアジンと6−(2−(2−(2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)
−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの混合物
とN,N’−ジメチルジアミノデカンとの共重縮合ポリ
グアナミン (v)実施例7で調製した6−(2−(2−(2−メト
キシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジクロ
ロ−1,3,5−トリアジンと6−(2−(2−(2−
(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキ
シ)−2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの混
合物とN,N’−ジメチルジアミノデカンとの共重縮合
ポリグアナミン (vi)実施例10で調製した6−(2−(2−(2−メ
トキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)−2,4−ジク
ロロ−1,3,5−トリアジンとN,N’−ジメチルジア
ミノデカンとN,N’−ジメチルジアミノドデカンとの
重縮合ポリグアナミン
【0081】測定結果 (イ)上記重縮合ポリグアナミン(i)について測定電
位5mVで得たコール・コールプロットを図1に示す。 (ロ)上記重縮合ポリグアナミン(ii)について測定電
位5mVで得たコール・コールプロットを図2に示す。 (ハ)上記共重縮合ポリグアナミン(i)〜(vi)のイ
オン伝導度測定結果を表14に示す。
【0082】
【表14】
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3で調製したポリグアナミンのコール
・コールプロットを示す。
【図2】 実施例4で調製したポリグアナミンのコール
・コールプロットを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CM031 DE186 DE196 DG036 DG046 FD116 GQ02 4J043 PA04 PC116 QB52 RA47 SA06 SB01 TA41 TA43 TA46 TA61 TB01 UA392 UB241 VA062 VA082 XA12 XA19 XB19 XB27 ZA44 ZB49 5G301 CA16 CD01 CE01 5H029 AJ02 AJ11 AJ12 AK02 AK03 AL02 AL03 AL07 AL08 AL12 AM00 AM16 CJ11 EJ14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表わされる構造単位を有
    することを特徴とするポリグアナミン。 【化1】 [R2およびR3は水素、炭素数1〜12のアルキルもし
    くはアラルキル基または炭素数6〜12のアリール基で
    あり、pおよびqは0〜30の整数である]で表わされ
    る基の中から選ばれた少なくとも一種であり、R4およ
    びR5は水素または炭素数1〜12のアルキル基であ
    り、nは1〜30の整数である。
  2. 【請求項2】 下記式(2)で表わされる置換トリアジ
    ンジハライド化合物と、下記式(3)で表わされるジアミ
    ノアルカン化合物とを重縮合することを特徴とする請求
    項1記載のポリグアナミンの製造方法。 【化2】 [R2およびR3は水素、炭素数1〜12のアルキルもし
    くはアラルキル基または炭素数6〜12のアリール基で
    あり、pおよびqは0〜30の整数である]で表わされ
    る基の中から選ばれた少なくとも一種であり、Xはハロ
    ゲンである。 【化3】 式(3)において、R4およびR5は水素または炭素数1
    〜12のアルキル基であり、nは1〜30の整数であ
    る。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリグアナミンを含有す
    ることを特徴とする電解質。
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