JP2002053314A - 活性炭およびそれを備えた浄水器 - Google Patents

活性炭およびそれを備えた浄水器

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JP2002053314A
JP2002053314A JP2000237075A JP2000237075A JP2002053314A JP 2002053314 A JP2002053314 A JP 2002053314A JP 2000237075 A JP2000237075 A JP 2000237075A JP 2000237075 A JP2000237075 A JP 2000237075A JP 2002053314 A JP2002053314 A JP 2002053314A
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activated carbon
water
gca
adsorption
trihalomethanes
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JP2000237075A
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Takuma Sato
琢磨 佐藤
Naoto Matsuo
直人 松尾
Yuji Hiraishi
裕二 平石
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通過水からのトリハロメタン類の吸着容量が
大きく、しかも悪臭成分や着色成分等の吸着特性にも優
れた活性炭を提供すると共に、トリハロメタン類や他の
成分の吸着特性が優れた活性炭を備えて簡単な構造で水
道水の浄化を行うことのできる浄水器を提供する。 【解決手段】 金属成分を含む活性炭原料を炭化、賦活
して、所定径分布を有した細孔を形成させた活性炭であ
って、前記活性炭の単位重量当たりのカリウム、ナトリ
ウム、カルシウム、鉄の含有重量をそれぞれGK、GN
a、GCa、GFeとしたとき、(GK+GNa)/
(GCa+GFe)が0.6〜1.7であり、かつ(G
Ca+GFe)が3.2〜10.5mg/gである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄水処理におい
て、水中の有害成分である有機塩素系化合物、特にトリ
ハロメタン類等の吸着特性に優れた活性炭およびそれを
備えた浄水器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】飲料用に供される水道水は、殺菌を目的
に添加される残留塩素を一定濃度以上含有させることが
必要で、健康、公衆衛生の観点から水道法等にその運用
方法等が規定されている。しかし、殺菌を目的に添加さ
れる塩素は、殺菌作用の他に、無機物の酸化作用や有機
物の酸化分解作用も持っており、水道水の原水に含まれ
る天然有機物の一種であるフミン質等が酸化分解され、
発ガン性物質であるトリハロメタン類を生成してしま
う。一方、水道水等に利用される原水の水質は、汚染の
拡大により近年劣化傾向にあり、これに伴い原水中に含
まれるフミン質等も増加してきており、フミン質等の酸
化分解により発生するトリハロメタン類の濃度も増加傾
向にある。
【0003】このため、トリハロメタン類の除去手段と
して、吸着作用を有する活性炭による浄化処理が種々検
討されている。一般に、従来の水処理用活性炭は、除去
対象物の単位容量当りの吸着容量を高めるために、ヨウ
素吸着性能、メチレンブルー吸着性能等の特性に優れた
表面積が大きい活性炭が使用されている。トリハロメタ
ン類に対する吸着特性はこのような表面積の要素以外に
も、活性炭の細孔直径分布によっても左右され、10Å
以下の細孔径の孔部を多く有する活性炭が種々検討され
ている。
【0004】例えば、特開平9−110409号公報
(以下イ号公報という)には、有機塩素系化合物を除去
するために、フェノール樹脂を基材とした活性炭を用
い、そのなかでも特に細孔直径100Å以下の細孔容積
に対する細孔直径6〜8Åの細孔の割合が65vol%
以上である活性炭が開示されている。
【0005】この活性炭はトリハロメタン類の静的吸着
力である平衡吸着量が大きく、その吸着容量は活性炭1
g当たり3mg以上であった。また、水処理用の活性炭
は、親水性も高いことが望ましく、賦活方法として、水
蒸気賦活されるものが圧倒的に多いが、ほかに、水酸化
アルカリで賦活処理して得られる薬品賦活による活性炭
も用いられる。活性炭の形状は多様で、粉末状、破砕
状、球状、粒状、繊維状のほかに、成形された円筒状や
円盤状、顆粒状、球状のものなどが製造され使用されて
いる。
【0006】特開昭54−33293号公報(以下ロ号
公報という)には活性炭における細孔径分布の制御技術
に関して、炭素原料を賦活して活性炭を製造する際に、
炭素原料にK、Na、及びCa化合物等を添加して、細
孔径分布を制御するものが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の活性炭は以下のような課題を有していた。
【0008】(1)水蒸気によりガス賦活された活性炭
は、被処理水を通水することにより吸着帯が活性炭の界
面上に動的に形成され、この吸着帯を介してトリハロメ
タンを吸着する動的吸着であるため、活性炭単位重量当
たりの吸着容量は静的吸着である平衡吸着量に対して低
く、活性炭の持つ本来の吸着性能が十分に発揮されてい
ないという課題があった。
【0009】(2)ヤシガラ等を原料とする従来の活性
炭は表面積が大きく、水中に含まれる多くの物質に対し
て広範な吸着特性を有するが、トリハロメタン類の吸着
浄化処理においては、従来のガス賦活等によってトリハ
ロメタン類の吸着に寄与する細孔直径Dが6〜8Åの範
囲の細孔を多く形成するように調整すると、10Å以上
の細孔直径を有する孔部の比率が極端に減少し、トリハ
ロメタン類以外の悪臭成分や着色成分等の吸着特性を劣
化させるという課題があった。
【0010】(3)イ号公報に示されるようなフェノー
ル樹脂を原料とする従来の活性炭では、トリハロメタン
類の吸着に選択的に寄与する細孔直径Dが6〜8Åの細
孔を形成させると平衡吸着時の吸着容量は大きくなる
が、細孔内では分子の拡散速度が非常に遅くなるので、
通過水からトリハロメタン類を除去する場合、平衡到達
速度が遅く、十分に吸着されないという課題を有してい
た。
【0011】(4)ロ号公報に記載の炭素原料にK、N
a、及びCa化合物等を添加して、細孔径分布を制御す
るものでは、各化合物間の含有比率が適正に規制されて
いないために、トリハロメタン類の吸着量と悪臭成分や
着色成分の吸着量とをバランスさせることのできる細孔
径分布に制御するのが困難であるという問題があった。
【0012】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、通過水からのトリハロメタン類の吸着容量が大き
く、しかも悪臭成分や着色成分等の吸着特性にも優れた
活性炭を提供すると共に、トリハロメタン類や他の成分
の吸着特性が優れた活性炭を備えて簡単な構造で水道水
の浄化を行うことのできる浄水器を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の活性炭は金属成分を含む活性炭原料を炭
化、賦活して、所定径分布を有した細孔を形成させた活
性炭であって、前記活性炭の単位重量当たりのカリウ
ム、ナトリウム、カルシウム、鉄の含有重量をそれぞれ
GK、GNa、GCa、GFeとしたとき、(GK+G
Na)/(GCa+GFe)が0.6〜1.7であり、
かつ(GCa+GFe)が3.2〜10.5mg/gで
あるように構成されたものであり、これにより、通過水
からのトリハロメタン類の吸着容量が大きく、悪臭成分
や着色成分等の吸着特性にも優れた活性炭を得ることが
できるという有利な効果が得られる。
【0014】また、本発明の浄水器は、請求項1乃至6
のいずれか1項に記載の活性炭を浄水材として備えた構
成としたものであり、水道水からのトリハロメタン類や
他の有害成分の吸着能力に優れたコンパクトな浄水器を
提供できるという有利な効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の活性炭
は、金属成分を含む活性炭原料を炭化、賦活して、所定
径分布を有した細孔を形成させた活性炭であって、前記
活性炭の単位重量当たりのカリウム、ナトリウム、カル
シウム、鉄の含有重量をそれぞれGK、GNa、GC
a、GFeとしたとき、(GK+GNa)/(GCa+
GFe)が0.6〜1.7であり、かつ(GCa+GF
e)が3.2〜10.5mg/gであるように構成され
ている。
【0016】この構成によって、以下の作用を有する。
【0017】(1)クロロホルム(分子直径5Å)で代
表されるトリハロメタン類の静的吸着特性に優れた細孔
直径Dが6Å〜9Åの範囲の細孔を多くすることができ
るので、トリハロメタン分子と活性炭表面との分子間力
が強く働き、トリハロメタンの吸着容量を大きくするこ
とができる。
【0018】(2)細孔直径Dが10Å〜50Åの範囲
の細孔も多くできるので、この細孔が6Å〜9Åの大き
さのトリハロメタンの導入孔となり、動的吸着特性が向
上され吸着容量がさらに大きくなり、濁度成分や残留塩
素、色度成分、臭気成分等、その他の吸着特性にも優れ
る。
【0019】(3)(GK+GNa)/(GCa+GF
e)及び(GCa+GFe)がそれぞれ特定範囲に設定
されるので、活性炭における細孔径分布を所定範囲にす
ることができ、トリハロメタン及び臭気成分の両者を過
不足なく良好に吸着して除去することができる。
【0020】ここで、(GK+GNa)/(GCa+G
Fe)値が、0.6より小さくなると、K、Naの活性
炭の含有量が減少すると共に、細孔直径が50Å以下の
細孔の容積率(R<50)が減少し、トリハロメタンの静
的吸着力が落ち、トリハロメタンの吸着容量が低くなる
傾向が見られる。逆に(GK+GNa)/(GCa+G
Fe)値が1.7より大きくなると、細孔直径100Å
以上の細孔の容積率(R>100)が大きくなって動的吸着
力がおち、トリハロメタンの吸着容量が低くなる傾向が
見られるのでいずれも好ましくない。
【0021】このような金属成分の影響について以下に
説明する。金属化合物の中でもカリウムとナトリウムは
溶媒中で存在するときの水和半径が小さく、またカリウ
ムとナトリウムの融点は、100℃以下と低いため、化
合物で存在しても、低温度から細孔の形成に大きく寄与
させることができる。
【0022】また、6〜9Åの直径を有する細孔が活性
炭の全容積に対して占める容積率(R6?9)の増減によ
りトリハロメタンに対する吸着性能が大きく影響され
る。さらにカルシウムと鉄の含有量が増加するとこれに
よる水和半径が大きくなると共に、これらの融点が80
0℃以上と高いために、賦活時においてもカルシウムと
鉄を核として細孔のえぐりが大きくなり、100Å以上
の細孔の容積比率(R>1 00)が高くなる。
【0023】また、(GCa+GFe)が3.2mg/
gより少なくなると、水蒸気等を用いたガス賦活性の付
与が不良になり、逆に(GCa+GFe)が10.5m
g/gを超えるとカルシウム、鉄による触媒活性効果等
が期待できなくなるので好ましくない。
【0024】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の活性炭において、前記活性炭原料の灰分が
0.1%以下とした構成としている。
【0025】この構成によって、請求項1の作用に加え
て以下の作用を有する。
【0026】(1)細孔径分布を制御する際に弊害とな
る不純物量が削減され、活性炭の細孔径分布の制御を容
易に行うことができる。
【0027】(2)余分な成分が少なくなるので、活性
炭原料の各成分調整を容易にすることができ、細孔径分
布や、密度、強度等の特性を良好に維持させることがで
きる。
【0028】(3)金属系不純物を少なくできるため、
浄水器等に活性炭を使用した場合に、これらの成分が処
理水中溶出するようなことがなく、味覚を損なうことが
少なくしかも、飲料水としての安全性が高められる。
【0029】ここで、灰分は重金属成分やアルカリ金属
成分等が含まれ、灰分量の測定はJISに規定される蒸
発残留物分析に従って行うことができる。
【0030】活性炭原料の灰分が0.1%を超えると、
金属系不純物等が処理水中に溶出して、水道水等を活性
炭で処理しても不快な味のものとなったり、また不特定
種類の添加成分が増すので、所定の細孔径分布を持った
活性炭とするのが困難になったりするので好ましくな
い。
【0031】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1又は2に記載の活性炭において、前記活性炭原料が、
無煙炭、歴青炭、亜歴青炭、褐炭等の鉱物であるように
構成されている。
【0032】この構成によって、請求項1又は2の作用
に加えて、以下の作用を有する。
【0033】(1)全世界に産地が広がっている鉱物を
用いて安定に供給されるので、低原価活性炭を製造する
ことができる。
【0034】(2)灰分の少ないもの鉱物を使用するの
で金属系不純物が少なく、飲料水の浄化器等に安全に使
用できる。
【0035】(3)成分が安定した原料を用いた場合
は、これら種々の原料の所定量を秤量、混合して、所定
の成分構成を有する活性炭を容易に調整することができ
る。
【0036】ここで、鉱物は、地殻に産する非生物で、
ほぼ均質で一定の化学的および物理的性質をもつ物質で
あり、ほとんどが結晶質の無機物である。メタミクト状
態にある非晶質のものやこはくのように有機物の鉱物も
含まれる。
【0037】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1に記載の活性炭において、前記活性炭原料が、石炭で
あってその灰分が0.68%以下であるように構成され
ている。
【0038】この構成によって、請求項1の作用に加え
て以下の作用を有する。
【0039】(1)灰分が少なくなるので、金属系不純
物が少なく安全であり容易に活性炭の構造調整ができ
る。
【0040】(2)浄水器の浄水材として用いた場合に
おける、初期通水時のpHの調整のため洗浄方法を簡便
にすると共に、洗浄時間を短縮できる。
【0041】(3)全世界に産地が広がっている歴青炭
を用いることで安価に活性炭を製造できる。
【0042】ここで、石炭は、無煙炭、歴青炭、亜歴青
炭、褐炭等を含むものであり、歴青炭を主材として用い
る場合には、歴青炭及び数種類の産地の異なる歴青炭の
混合品や、混合添加物としてセルロース質(たとえば木
屑や籾殻)や澱粉質(たとえば米、麦、粟、稗、トウモ
ロコシ、芋類)の他に、有機質、或いは無機質のバイン
ダーを混合したものを用いることもできる。
【0043】石炭の灰分が0.68%を超えると、賦活
処理の際に障害となるアルカリ分等の不特定成分の量が
増加して所定の細孔径分布を持った活性炭とするのが困
難になるので好ましくない。
【0044】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1又は2に記載の活性炭において、活性炭原料が熱硬化
性樹脂であるように構成されている。
【0045】この構成により、請求項1又は2の作用に
加えて、以下の作用を有する。
【0046】(1)炭化、賦活処理時に熱硬化性樹脂が
硬化して、熱処理によるガス化等により微細孔を形成し
て活性炭化し、材料の多様化を図ることができる。
【0047】(2)原料成分の調整が容易にできるの
で、成分調整された原料を用いて、活性炭における微細
孔径分布を所定の範囲に効果的に制御することができ
る。
【0048】(3)熱硬化性樹脂を用いるので、粉末
状、破砕状、球状、粒状、繊維状への賦形が容易であ
り、種々の形式の浄水器等に適合した形状の活性炭を低
原価で製造して提供できる。
【0049】ここで熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、
アミノ樹脂(ユリア樹脂、メラミン樹脂)、不飽和ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂が含まれる。
【0050】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
5に記載の活性炭において、活性炭原料がフェノール樹
脂であるように構成されている。
【0051】この構成により、請求項5に記載の作用に
加えて以下の作用を有する。
【0052】(1)トリハロメタン類に対して高い吸着
特性を有するフェノール樹脂を原料として、活性炭の吸
着能力を高めたことで、材料コストの高い活性炭のラン
ニングコストを下げることを実現できる。
【0053】(2)活性炭原料に金属不純物が少ないた
め安全性が高く、しかも構造調整による細孔分布の設計
を特に容易に行うことができる。
【0054】ここで、主原料であるフェノール樹脂のほ
かに、副成分として、炭素源となりうる合成樹脂(アク
リロニトリル系樹脂やメラニン樹脂、ポリビニルアルコ
ール樹脂)やセルロース質(たとえば木屑や籾殻)や澱
粉質(たとえば米、麦、粟、稗、トウモロコシ、芋類)
の他、有機質、或いは無機質のバインダーを混合したも
のを用いることもできる。これにより、吸着帯を形成
し、吸着帯中を披処理水が通過する、水中のトリハロメ
タン類の浄化処理法において、活性炭の吸着速度を高め
ることができるので、トリハロメタン類の吸着容量を向
上させることができる。
【0055】本発明の請求項7に記載の浄水器は、請求
項1乃至6のいずれか1項に記載の活性炭を浄水材とし
て備えた構成を有している。
【0056】この構成により、以下の作用を有する。
【0057】(1)トリハロメタン類の吸着に必要な活
性炭量を低減することができ、浄水器等に使用されるカ
ートリッジなどの活性炭充填必要量が減少するので、カ
ートリッジの小型化・長寿命化が実現できる。
【0058】(2)活性炭表面に吸着帯を形成し、吸着
帯中を被処理水が通過する、水中のトリハロメタン類の
浄化において、活性炭単位重量当たりの吸着容量が平衡
吸着量に対して低く、活性炭の吸着性能が十分に発揮さ
れていないという課題に対し、その細孔径分布をトリハ
ロメタンや色素成分を共に効果的に捕捉できる範囲に設
計して活性炭を製造することで、吸着容量を従来の技術
に対して大きく向上させることができる。
【0059】(3)このような活性炭を浄水材として用
いるので、水道水中のトリハロメタン類や他の有害成分
を効果的除去でき、しかも、吸着能力の高い浄水材を用
いるのでコンパクトな浄水器を提供できる。
【0060】(実施の形態1)本発明の活性炭は、パラ
メータ(GK+GNa)/(GCa+GFe)(K:カ
リウム化合物、Na:ナトリウム化合物、Ca:カルシ
ウム化合物、Fe:鉄化合物)で構成した活性炭の原料
において、(GK+GNa)/(GCa+GFe)値が、
0.6〜1.7の範囲であるが、本発明において使用さ
れるカリウム化合物、ナトリウム化合物、カルシウム化
合物、鉄化合物はどのような種類のものでもよく、それ
らの中にカリウム、ナトリウム、カルシウム、鉄を含む
もので良い。
【0061】上記カリウム化合物としては、例えば炭酸
水素カリウム、炭酸カリウム、ほう酸カリウム、りん酸
カリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、硫酸カリウ
ム、酸化カリウム、しゅう酸カリウム等である。またナ
トリウム化合物としては、例えば、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、ほう酸ナトリウム、りん酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム等である。ま
た、前記カルシウム化合物としては、例えば、炭酸カル
シウム、ほう酸カルシウム、りん酸カルシウム、塩化カ
ルシウム、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カル
シウム、水酸化カルシウム等である。また、前記鉄化合
物としては、例えば、りん酸鉄、塩化鉄、硝酸鉄、硫化
鉄、酸化鉄、水酸化鉄等である。これらの化合物を前記
パラメータの(GK+GNa)/(GCa+GFe)値
が0.6〜1.7の範囲であるように、原料に添加した
後に、次のようにして炭化処理と賦活処理により製造さ
れる。
【0062】まず炭化処理は活性炭の原料、例えばフェ
ノール樹脂や歴青炭等を不活性雰囲気下、例えば窒素、
アルゴンガス等で400℃〜700℃に加熱することで
行う。このときの加熱は加熱開始から0.5〜1.5時
間、好ましくは1時間程度かけて400℃〜700℃、
例えば600℃にまで上昇させ、この後この上昇温度
(炭化温度)例えば600℃を2.5〜3.5時間好ま
しくは3時間程度そのまま維持し、その後自然放冷する
ものである。そして、本発明の活性炭はこのようにして
得られた炭化物をさらに賦活処理する。この賦活処理
は、水蒸気、酸素、二酸化炭素、もしくはこれらのガス
を2種類以上含んだガス、あるいはさらにこれらのガス
を含んだ窒素、アルゴンガス等を通過させながら800
℃〜1000℃に加熱することで行う。このときの加熱
は、加熱開始から0.5〜1.5時間、好ましくは1時
間程度かけて800℃〜1000℃、例えば900℃に
まで上昇させ、この後この賦活温度例えば900℃を
0.5〜1.5時間好ましくは1時間程度維持し、その
後自然放冷するものである。
【0063】次に、以上のプロセスで形成される活性炭
の細孔についてもう少し詳細に説明する。
【0064】炭化時、活性炭の細孔は、まず、活性炭原
料より水や軽質の炭化水素が揮発すると同時に液状のタ
ールが溜出し、これによって、細孔直径Dが100Å以
上の細孔(以下細孔H>100という)が形成される。そし
て、賦活時にこの細孔H>100の内表面に温度上昇に伴っ
ていち早く細孔直径Dが6〜9Åの細孔H6?9が形成さ
れるものである。この細孔H6?9の形成と共に、細孔H
6?9と細孔H>100とを接続するエッジ部分は、賦活温度
が高温であるため、熱による活性炭自身の膨張や、活性
炭に含まれるフェノール基等の表面官能基が熱によって
脱離することによって崩れていく。すなわち、エッジ部
分は、賦活による熱の影響が強く、周囲より温度が早く
上昇し、他の部分より早く水蒸気等の賦活ガスと炭素が
反応して、H2O、CO、CO2等のガスにより細孔H
6?9の入り口周囲のエッジ部分を大きくえぐった状態と
なる。この温度が800℃以下の場合は供給熱量が十分
でなく、ガス化しないためエッジ部分のえぐりも小さい
ものとなる。従ってせいぜい10Å以下の直径のえぐり
孔となるにすぎないため、800℃以下ではDが10〜
40Åの細孔H10?40は賦活によってはあまり形成され
ない。従って、このえぐりによってトリハロメタンを動
的状態で吸着させるための導入孔が形成されないため、
動的状態での吸着力に乏しい活性炭となってしまうもの
である。
【0065】次に、温度が1000℃以上のときには、
細孔H6?9の入り口周囲のエッジ部分のえぐりは非常に
大きく広くなり、これによって細孔H10?40の容積が大
きくなるとともに、相対的に細孔H6?9の容積が減少す
ることになる。トリハロメタンを吸着する作用をもつ細
孔H6?9が減ってしまうため、本来的な吸着力を示す静
的吸着の点で吸着力の低下した活性炭となってしまうも
のである。
【0066】800〜1000℃までの温度範囲では、
温度の高いほどエッジ部分のえぐりが大きくなり、賦活
する温度ごとにDが6〜9Å以上の同じような細孔径を
持つえぐり孔が多く形成され、少なくともDが10〜4
0Åの範囲に1個以上の細孔容積のピーク値が出現する
ことになるものである。そして、賦活温度が高いほど平
均的にみてえぐりが大きくなる。更には、原料の組成の
灰分分布に不均一性もあるため、温度が1000℃に近
づくほどDが40〜50Åの細孔H40?50が形成される
確率が高まり、800℃で形成される細孔H40?50の細
孔容積より結果的に大きい細孔容積となる。この細孔H
40?50は導入孔としての口径面積がかなり大きく、拡散
するトリハロメタンを捕集する確率が高くなり、細孔H
10?40よりも導入孔の作用がさらに上がって、動的吸着
力を向上させることができるものである。
【0067】ただし、細孔容積の分布は活性炭の原料と
なる材料、炭化処理、賦活処理を行う際のガスの種類、
炭化温度、賦活温度で微妙に変化するから、上記した炭
化処理、賦活処理のガス、炭化温度、賦活温度等の中で
適宜変更されるべきである。
【0068】(実施の形態2)次に、本発明の活性炭を
備えた浄水器について説明するが、この発明はこれに限
定されるものではない。
【0069】図1は本発明の実施の形態2の活性炭を備
えた浄水器の模式図である。
【0070】図1において、1は浄水器、2は浄水器1
に水道水を供給するための蛇口部、3は蛇口部2に取り
付られた水スイッチ、4は浄水器1内の浄水カートリッ
ジ5に収納された後述する実施例1乃至13の活性炭、
6は同じく浄水カートリッジ5に設けられた中空糸膜、
7は浄水器1で処理された水道水を排出するための吐出
管である。
【0071】本実施の形態2の活性炭4を備えた浄水器
1の通水経路について説明する。まず、蛇口部2より供
給された水道水は水スイッチ3を介して導水チューブを
通り、浄水器1に導入される。このとき水スイッチ3は
内蔵されたスイッチにより、水道水を浄水器1に通過さ
せるか、浄水器1を介さずに外に排出するかを選択する
ことができる。さらに浄水器1に水道水が導入される
と、浄水カートリッジ5の下部に配置されている活性炭
4に通水され粒子径の小さな濁質や水中のトリハロメタ
ン等の有害物質が吸着される。その後中空糸膜6によ
り、粒子径の大きな濁質等が除去され、吐出管7を介し
て吐水され、主に飲用水として利用されることとなる。
【0072】以上のように本実施の形態2の浄水器1
は、優れた吸着特性を有する活性炭4を備えて形成され
ているので、少量の活性炭4で高い浄水能力を得ること
ができ、浄水器1全体のコンパクト化ができる。
【0073】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図2〜図6
を用いて説明する。図2は通水吸着量と(GK+GN
a)/(GCa+GFe)との関係を示す図、図3は通
水吸着量と(GCa+GFe)との関係を示す図、図4
は通水吸着量と(GK+GNa)/(GCa+GFe)
との関係を示す図、図5は通水吸着量と(GCa+GF
e)との関係を示す図、図6は各活性炭の灰分量と通水
時のpH値初期変化量との関係を示す図である。
【0074】まず、活性炭原料がフェノール樹脂である
実施例1〜7について、これらをまとめた(表1)を参
照しながら以下に説明する。
【0075】
【表1】
【0076】(実施例1)フェノール樹脂を原料とし、
炭化処理として不活性雰囲気下、例えば窒素下で、加熱
開始から1時間で500℃まで昇温し、3時間保持した
後自然放冷した。以上のように得られた炭化物を、賦活
処理として、加熱開始から1時間で900℃まで昇温
し、水蒸気を含んだ窒素を通過させ1時間保持した後自
然放冷した。
【0077】このとき(表1)に示すように、金属含有
濃度がKで1.5mg/g、Naで0.6mg/g、C
aで1mg/g、Feで2.5mg/gであり、(GK
+GNa)/(GCa+GFe)は0.6となった。ま
た、(GCa+GFe)は3.5mg/gとなった。
【0078】以上のようにして得られた活性炭を篩分
し、粒度が60/150メッシュのものを用い各種測定
を行った。BET法により求めた比表面積は1050m
2/gであった。
【0079】金属物の含有量の測定はICP発光分析装
置OPTIMA 3000(PERKIN ELMER
製)を用いて行った。
【0080】灰分量はJISの蒸発残留物分析に従って
行った。
【0081】上述の特性を有する活性炭のトリハロメタ
ンの吸着特性はJIS S3201(1999)6.
2.3揮発性有機化合物除去性能試験に準拠した。
【0082】まず、予め活性炭と0.2μmフィルター
により浄化処理した水道浄化水に、トリハロメタン類を
100ppb添加したものを調整原水とした。ついで、
体積容量50ml、厚さ20mmの円筒形カラムに上述
の特性を有する活性炭を充填し、前述の調整原水をSV
値900で活性炭層に通過させた。活性炭層を通過した
流出水中のトリハロメタン類の濃度を、パージ・アンド
・トラップ法で濃縮前処理し、ガスクロマトグラフ質量
分析装置で定量測定した。この時、活性炭層通過前後
で、流入水に対する流出水のトリハロメタン類の水中濃
度が、20%以上になる点を破過点とし、活性炭の吸着
材としての寿命とした。この時点までに活性炭が吸着し
たトリハロメタン類の量を吸着容量で求めたところ12
0ppb・tonであり、トリハロメタン類の吸着容量
が著しく大きいことが判った。
【0083】(表1)に示すpH値は、トリハロメタン
の通水初期に測定したpH値とその数分後に測定したp
H値との差を表したものであり、その結果は0.25で
あった。
【0084】このように実施例1の活性炭は、従来の活
性炭等と比較して通水時のトリハロメタンの吸着容量が
1.0倍とほぼ同等の値であった。
【0085】(実施例2)フェノール樹脂を原料とし、
炭化処理として、不活性雰囲気下(窒素下)で、加熱開
始から1時間で500℃まで昇温し、3時間保持した後
自然放冷した。以上のように得られた炭化物を、賦活処
理として加熱開始から1時間で900℃まで昇温し、水
蒸気を含んだ窒素を通過させ1時間保持した後自然放冷
した。BET法により求めた比表面積は950mm2
gであった。
【0086】このとき(表1)の実施例2に示すよう
に、金属含有濃度がKで2.40mg/g、Naで0.
65mg/g、Caで1.55mg/g、Feで3.0
mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GF
e)は0.67となった。また、(GCa+GFe)は
4.55mg/gとなった。
【0087】以上のようにして得られた活性炭のうち、
粒度が60/150メッシュのものを試験に使用した。
【0088】この活性炭を実施例1と同様の方法でトリ
ハロメタンの吸着特性を測定した結果を図2〜図5にま
とめて示している。トリハロメタン類の量を吸着容量は
130ppb・tonであった。
【0089】(実施例3)活性炭原料としてフェノール
樹脂を使用し、炭化処理として、不活性雰囲気下(窒素
下)で、加熱開始から1時間で500℃まで昇温し、3
時間保持した後自然放冷した。次いで、賦活処理として
加熱開始から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気を含
んだ窒素を通過させ1時間保持した後自然放冷した。B
ET法により求めた比表面積は1060mm2/gであ
った。
【0090】このとき(表1)の実施例3に示すよう
に、金属含有濃度がKで4.85mg/g、Naで0.
6mg/g、Caで1.6mg/g、Feで3.25m
g/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GFe)
は1.12となった。また、(GCa+GFe)は4.
85mg/gとなった。
【0091】以上のようにして得られた実施例3の活性
炭のうち、粒度が60/150メッシュのものを用いて
各種測定を行った。
【0092】以上の特性を有する活性炭を実施例1、2
と同様の方法でトリハロメタンの吸着特性を測定して、
その結果をその他の実施例の結果とまとめて(図2〜図
5)に示している。実施例3の活性炭におけるトリハロ
メタン類の吸着容量は195ppb・tonであった。
【0093】(実施例4)活性炭原料としてフェノール
樹脂を使用し、炭化処理として、不活性雰囲気下(窒素
下)で、加熱開始から1時間で500℃まで昇温し、3
時間保持した後自然放冷した。次いで、賦活処理として
加熱開始から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気を含
んだ窒素を通過させ1時間保持した後自然放冷した。B
ET法により求めた比表面積は1060mm2/gであ
った。
【0094】このとき(表1)の実施例4に示すよう
に、金属含有濃度がKで9.75mg/g、Naで3.
2mg/g、Caで4.8mg/g、Feで4.35m
g/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GFe)
は1.42となった。また、(GCa+GFe)は9.
15mg/gとなった。
【0095】以上のようにして得られた実施例3の活性
炭のうち、粒度が60/150メッシュのものを用い各
種測定を行った。
【0096】以上の特性を有する活性炭を実施例1、2
と同様の方法でトリハロメタンの吸着特性を測定した結
果を(図2〜図5)にまとめた。トリハロメタン類の量
を吸着容量を求めたところ116ppb・tonであっ
た。
【0097】トリハロメタンの通水初期に測定したpH
値とその数分後に測定したpH値との差は(表1)に示
すように1.01であった。
【0098】(実施例5)活性炭原料としてフェノール
樹脂を使用し、炭化処理として、不活性雰囲気下(窒素
下)で、加熱開始から1時間で500℃まで昇温し、3
時間保持した後自然放冷した。次いで、賦活処理として
加熱開始から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気を含
んだ窒素を通過させ1時間保持した後自然放冷した。B
ET法により求めた比表面積は1050mm2/gであ
った。
【0099】このとき(表1)の実施例5に示すよう
に、金属含有濃度がKで12.0mg/g、Naで5.
0mg/g、Caで6.5mg/g、Feで4.0mg
/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GFe)は
1.62となった。また、(GCa+GFe)は10.
5mg/gとなった。
【0100】以上の特性を有する活性炭を実施例1、2
と同様の方法でトリハロメタンの吸着特性を測定した結
果を(図2〜図5)にまとめた。トリハロメタン類の量
を吸着容量を求めたところ80ppb・tonであっ
た。
【0101】トリハロメタンの通水初期に測定したpH
値とその数分後に測定したpH値との差は(表1)に示
すように1.4であった。
【0102】(実施例6)活性炭原料としてフェノール
樹脂を使用し、炭化処理として、不活性雰囲気下(窒素
下)で、加熱開始から1時間で500℃まで昇温し、3
時間保持した後自然放冷した。次いで、賦活処理として
加熱開始から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気を含
んだ窒素を通過させ1時間保持した後自然放冷した。B
ET法により求めた比表面積は1060mm2/gであ
った。
【0103】このとき(表1)の実施例6に示すよう
に、金属含有濃度がKで15.0mg/g、Naで1
4.0mg/g、Caで7.0mg/g、Feで10.
0mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GF
e)は1.71となった。また、(GCa+GFe)は
17mg/gとなった。
【0104】以上の特性を有する活性炭を実施例1、2
と同様の方法でトリハロメタンの吸着特性を測定した結
果を(図2〜図5)にまとめた。トリハロメタンの吸着
容量は75ppb・tonであった。
【0105】(実施例7)活性炭原料としてフェノール
樹脂を使用し、炭化処理として、不活性雰囲気下(窒素
下)で、加熱開始から1時間で500℃まで昇温し、3
時間保持した後自然放冷した。次いで、賦活処理として
加熱開始から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気を含
んだ窒素を通過させ1時間保持した後自然放冷した。B
ET法により求めた比表面積は1020mm2/gであ
った。
【0106】このとき(表1)の実施例7に示すよう
に、金属含有濃度がKで30.0mg/g、Naで1
5.0mg/g、Caで7.0mg/g、Feで12.
0mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GF
e)は2.37となった。また、(GCa+GFe)は
19mg/gとなった。
【0107】以上の特性を有する活性炭を実施例1、2
と同様の方法でトリハロメタンの吸着特性を測定した結
果を(図2〜図5)にまとめた。トリハロメタンの吸着
容量は52ppb・tonであり、実施例1〜3と比べ
極端に小さいことが判る。
【0108】以上より(GK+GNa)/(GCa+G
Fe)の値が0.6から1.7であれば、通水寿命が高
まることがわかる。さらに、前記(GK+GNa)/
(GCa+GFe)の値が1.6付近の時に(GCa+
GFe)の合計量が実施例5の10.5mg/gを超え
たあたりから、トリハロメタンの吸着容量が低くなるの
で、(GCa+GFe)の上限値は10.5mg/gと
する。
【0109】続いて、活性炭原料として石炭を用いた実
施例8〜実施例11及び、活性炭原料としてフェノール
樹脂を用いた実施例12、実施例13について、(表
2)を参照しながら説明する。
【0110】
【表2】
【0111】(実施例8)石炭を原料として炭化処理し
て、不活性雰囲気下、例えば窒素下で、加熱開始から1
時間で500℃まで昇温し、3時間保持した後自然放冷
した。以上のように得られた炭化物を、賦活処理とし
て、加熱開始から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気
を含んだ窒素を通過させ1時間保持した後自然放冷し
た。
【0112】このとき(表2)の実施例8に示すよう
に、金属含有濃度がKで1.65mg/g、Naで0.
7mg/g、Caで1.70mg/g、Feで1.50
mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GF
e)は0.73となった。また、(GCa+GFe)は
3.20mg/gとなった。
【0113】以上のようにして得られた活性炭を篩分け
し、粒度が60/150メッシュのものを用いて各種測
定を行った。BET法により求めた比表面積は1050
mm 2/gであった。
【0114】金属物の含有量はICP発光分析装置OP
TIMA 3000(PERKINELMER製)を用
いて行った。これらの結果を図2〜図5にまとめて示し
ている。
【0115】上述の特性を有する活性炭のトリハロメタ
に対する吸着性を以下の方法で測定した。まず、予め活
性炭と0.2μmフィルターにより浄化処理した水道浄
化水に、トリハロメタン類を100ppb添加したもの
を調整原水とした。ついで、体積容量50ml、厚さ2
0mmの円筒形カラムに上述の特性を有する活性炭を充
填し、前述の調整原水をSV値900で活性炭層に通過
させた。活性炭層を通過した流出水中のトリハロメタン
類の濃度を、パージ・アンド・トラップ法で濃縮前処理
し、ガスクロマトグラフ質量分析装置で定量測定した。
この時、活性炭層通過前後で、流入水に対する流出水の
トリハロメタン類の水中濃度が、20%以上になる点を
破過点とし、活性炭の吸着材としての寿命とした。この
時点までに活性炭が吸着したトリハロメタン類の量を吸
着容量で求めたところ89ppb・tonであり、トリ
ハロメタン類の吸着容量が著しく大きいことが判った。
【0116】トリハロメタンの通水初期に測定したpH
値とその数分後に測定したpH値との差は(表2)に示
すように0.38であった。
【0117】(実施例9)石炭を原料として炭化処理し
て、不活性雰囲気下(窒素下)で、加熱開始から1時間
で500℃まで昇温し、3時間保持した後自然放冷し
た。次いで、賦活処理として、加熱開始から1時間で9
00℃まで昇温し、水蒸気を含んだ窒素を通過させ1時
間保持した後自然放冷した。BET法により求めた比表
面積は950mm2/gであった。
【0118】このとき(表2)の実施例9に示すよう
に、金属含有濃度がKで4.60mg/g、Naで0.
6mg/g、Caで2.25mg/g、Feで2.00
mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GF
e)は1.22となった。また、(GCa+GFe)は
4.25mg/gとなった。
【0119】以上のようにして得られた活性炭を篩分け
し、粒度が60/150メッシュのものを用いて各種測
定を行った。BET法により求めた比表面積は1050
mm 2/gであった。トリハロメタン類の吸着容量は1
30ppb・tonであった。
【0120】(実施例10)石炭を原料として炭化処理
して、不活性雰囲気下(窒素下)で、加熱開始から1時
間で500℃まで昇温し、3時間保持した後自然放冷し
た。次いで、賦活処理として、加熱開始から1時間で9
00℃まで昇温し、水蒸気を含んだ窒素を通過させ1時
間保持した後自然放冷した。BET法により求めた比表
面積は1060mm2/gであった。
【0121】このとき(表2)の実施例10に示すよう
に、金属含有濃度がKで9.75mg/g、Naで3.
50mg/g、Caで4.80mg/g、Feで4.3
5mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa+GF
e)は9.15となった。また、(GCa+GFe)は
4.25mg/gとなった。
【0122】以上の特性を有する活性炭を前記実施例と
同様の方法によりトリハロメタンの吸着特性を測定した
結果を図2〜図5にまとめている。トリハロメタン類の
吸着容量を求めたところ100ppb・tonであり、
トリハロメタンの通水初期に測定したpH値とその数分
後に測定したpH値との差は(表2)に示すように0.
79であった。
【0123】(実施例11)石炭を原料として炭化処理
して、不活性雰囲気下(窒素下)で、加熱開始から1時
間で500℃まで昇温し、3時間保持した後自然放冷し
た。次いで、賦活処理として、加熱開始から1時間で9
00℃まで昇温し、水蒸気を含んだ窒素を通過させ1時
間保持した後自然放冷した。BET法により求めた比表
面積は1060mm2/gであった。
【0124】このとき(表2)の実施例11に示すよう
に、金属含有濃度がKで12.50mg/g、Naで
5.50mg/g、Caで5.00mg/g、Feで
5.30mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa
+GFe)は1.75となった。また、(GCa+GF
e)は10.3mg/gとなった。この活性炭でトリハ
ロメタン類の吸着容量を求めたところ75ppb・to
nであった。
【0125】(実施例12)活性炭原料として石炭を使
用し、炭化処理して、不活性雰囲気下(窒素下)で、加
熱開始から1時間で500℃まで昇温し、3時間保持し
た後自然放冷した。次いで、賦活処理として、加熱開始
から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気を含んだ窒素
を通過させ1時間保持した後自然放冷した。BET法に
より求めた比表面積は1050mm2/gであった。
【0126】このとき(表2)の実施例12に示すよう
に、金属含有濃度がKで16.00mg/g、Naで1
5.00mg/g、Caで5.00mg/g、Feで1
2.00mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa
+GFe)は1.82となった。また、(GCa+GF
e)は17.0mg/gとなった。トリハロメタン類の
吸着容量は130ppb・tonであった。トリハロメ
タンの通水初期に測定したpH値とその数分後に測定し
たpH値との差は(表2)に示すように1.55であっ
た。
【0127】(実施例13)活性炭原料として石炭を使
用し、炭化処理として不活性雰囲気下(窒素下)で、加
熱開始から1時間で500℃まで昇温し、3時間保持し
た後自然放冷した。次いで、賦活処理として、加熱開始
から1時間で900℃まで昇温し、水蒸気を含んだ窒素
を通過させ1時間保持した後自然放冷した。BET法に
より求めた比表面積は1060mm2/gであった。
【0128】このとき(表2)の実施例13に示すよう
に、金属含有濃度がKで30.00mg/g、Naで1
5.00mg/g、Caで14.50mg/g、Feで
5.00mg/gであり、(GK+GNa)/(GCa
+GFe)は2.31となった。また、(GCa+GF
e)は19.50mg/gとなった。この試験において
は粒度が60/150メッシュのものを用いた。トリハ
ロメタン類の吸着容量は52ppb・tonであった。
【0129】(実施例14)図6は前記実施例1〜13
における各活性炭の灰分量と、この活性炭を浄水材に適
用した際における通水時のpH値初期変化量との関係を
示す図であり、黒丸(●)はフェノール樹脂を、白四角
(□)は石炭を活性炭材料とした場合のデータである。
活性炭原料を石炭とした場合、灰分量が0.68%以内
であれば、pH値初期変化量が1以下となる。また、フ
ェノール樹脂の場合は灰分量が0.55%以内であれば
よい。
【0130】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の発明によれ
ば、これによって以下の効果を有する。
【0131】(1)クロロホルム(分子直径5Å)で代
表されるトリハロメタンの静的吸着特性に優れた細孔直
径Dが6Å〜9Åの範囲の細孔を多くすることができる
ので、トリハロメタン分子と活性炭表面との分子間力が
強く働き、トリハロメタンの吸着容量を大きくすること
ができる。
【0132】(2)細孔直径Dが10Å〜50Åの範囲
の細孔も多くできるので、この細孔が6Å〜9Åの大き
さのトリハロメタンの導入孔となり、動的吸着特性が向
上され吸着容量がさらに大きくなり、濁度成分や残留塩
素、色度成分、臭気成分等、その他の吸着特性にも優れ
る。
【0133】(3)(GK+GNa)/(GCa+GF
e)及び(GCa+GFe)がそれぞれ特定範囲に設定
されるので、活性炭における細孔径分布が所定範囲にす
ることができ、トリハロメタン及び臭気成分の両者を過
不足なく良好に吸着して除去することができる。
【0134】本発明の請求項2に記載の発明によれば、
これによって請求項1の効果に加えて以下の効果を有す
る。
【0135】(1)細孔径分布を制御する際に弊害とな
る不純物量が削減され、活性炭の細孔径分布の制御を容
易に行うことができる。
【0136】(2)余分な成分が少なくなるので、活性
炭原料の各成分調整を容易にすることができ、細孔径分
布や、密度、強度等の特性を良好に維持させることがで
きる。
【0137】(3)金属系不純物を少なくできるため、
浄水器等に活性炭を使用した場合に、これらの成分が処
理水中溶出するようなことがなく、味覚を損なうことが
なくしかも、安全である。
【0138】本発明の請求項3に記載の発明によれば、
これによって請求項1又は2の効果に加えて、以下の効
果を有する。
【0139】(1)全世界に産地が広がっている鉱物を
用いて安定に供給されるので、低原価活性炭を製造する
ことができる。
【0140】(2)灰分の少ない鉱物を使用するので金
属系不純物が少なく、飲料水の浄化器等に安全に使用で
きる。
【0141】(3)成分が安定した原料を用いた場合
は、これら種々の原料の所定量を秤量、混合して、所定
の成分構成を有する活性炭を容易に調整することができ
る。
【0142】本発明の請求項4に記載の発明によれば、
これによって請求項1の効果に加えて以下の効果を有す
る。
【0143】(1)灰分が少なくなるので、金属系不純
物が少なく安全であり容易に活性炭の構造調整ができ
る。
【0144】(2)浄水器の浄水材として用いた場合に
おける、初期通水時のpHの調整のため洗浄方法を簡便
にすると共に、洗浄時間を短縮できる。
【0145】(3)全世界に産地が広がっている歴青炭
を用いることで安価に活性炭を製造できる。
【0146】本発明の請求項5に記載の発明によれば、
これによって請求項1又は2の効果に加えて、以下の効
果を有する。
【0147】(1)炭化、賦活処理時に熱硬化性樹脂が
硬化して、熱処理によるガス化等により微細孔を形成し
て活性炭化し、材料の多様化を図ることができる。
【0148】(2)原料成分の調整が容易にできるの
で、成分調整された原料を用いて、活性炭における微細
孔径分布を所定の範囲に効果的に制御することができ
る。
【0149】(3)熱硬化性樹脂を用いるので、粉末
状、破砕状、球状、粒状、繊維状への賦形が容易であ
り、種々の形式の浄水器等に適合した形状の活性炭を低
原価で製造して提供できる。
【0150】本発明の請求項6に記載の発明によれば、
これによって請求項5に記載の効果に加えて以下の効果
を有する。
【0151】(1)トリハロメタン類に対して高い吸着
特性を有するフェノール樹脂を原料として、活性炭の吸
着能力を高めたことで、材料コストの高い活性炭のラン
ニングコストを下げることを実現できる。
【0152】(2)活性炭原料に金属不純物が少ないた
め安全性が高く、しかも構造調整による細孔分布の設計
を特に容易に行うことができる。
【0153】本発明の請求項7に記載の浄水器によれ
ば、これにより以下の効果を有する。
【0154】(1)トリハロメタン類の吸着に必要な活
性炭量を低減することができ、浄水器等に使用されるカ
ートリッジなどの活性炭充填必要量が減少するので、カ
ートリッジの小型化・長寿命化が実現できる。
【0155】(2)活性炭表面に吸着帯を形成し、吸着
帯中を被処理水が通過する、水中のトリハロメタン類の
浄化において、活性炭単位重量当たりの吸着容量が平衡
吸着量に対して低く、活性炭の吸着性能が十分に発揮さ
れていないという課題に対し、その細孔径分布をトリハ
ロメタンや色素成分を共に効果的に捕捉できる範囲に設
計して活性炭を製造することで、吸着容量を従来の技術
に対して大きく向上させることができる。
【0156】(3)このような活性炭を浄水材として用
いるので、水道水中のトリハロメタン類や他の有害成分
を効果的除去でき、しかも、吸着能力の高い浄水材を用
いるのでコンパクトな浄水器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態2の活性炭を備えた浄水器
の模式図
【図2】通水吸着量と(GK+GNa)/(GCa+G
Fe)との関係を示す図
【図3】通水吸着量と(GCa+GFe)との関係を示
す図
【図4】通水吸着量と(GK+GNa)/(GCa+G
Fe)との関係を示す図
【図5】通水吸着量と(GCa+GFe)との関係を示
す図
【図6】各活性炭の灰分量と通水時のpH値初期変化量
との関係を示す図
【符号の説明】
1 浄水器 2 蛇口部 3 水スイッチ 4 活性炭 5 浄水カートリッジ 6 中空糸膜 7 吐口管
フロントページの続き (72)発明者 平石 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D024 AA02 AB11 BA02 BB01 BC01 CA13 DB05 4G046 HA03 HA05 HB05 HB07 HC09 4G066 AA05B AA05C AA13B AA16B AA27A AA27B AA33A AA35A AA36A AA39A AA43A AA47A AA53A AA66A AC11A AC22A AC23A AC25A BA23 CA31 DA07 FA18 FA23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属成分を含む活性炭原料を炭化、賦活し
    て、所定径分布を有した細孔を形成させた活性炭であっ
    て、 前記活性炭の単位重量当たりのカリウム、ナトリウム、
    カルシウム、鉄の含有重量をそれぞれGK、GNa、G
    Ca、GFeとしたとき、(GK+GNa)/(GCa
    +GFe)が0.6〜1.7であり、かつ(GCa+G
    Fe)が3.2〜10.5mg/gであることを特徴と
    する活性炭。
  2. 【請求項2】前記活性炭原料の灰分が0.1%以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の活性炭。
  3. 【請求項3】前記活性炭原料が、無煙炭、歴青炭、亜歴
    青炭、褐炭等の鉱物であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の活性炭。
  4. 【請求項4】前記活性炭原料が、石炭であってその灰分
    が0.68%以下であることを特徴とする請求項1に記
    載の活性炭。
  5. 【請求項5】前記活性炭原料が熱硬化性樹脂であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の活性炭。
  6. 【請求項6】前記熱硬化性樹脂がフェノール樹脂である
    ことを特徴とする清求項5に記載の活性炭。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか1項に記載の活
    性炭を浄水材として備えていることを特徹とする浄水
    器。
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