JP2002052898A - 被着体表面に模様を形成する方法 - Google Patents
被着体表面に模様を形成する方法Info
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- JP2002052898A JP2002052898A JP2000243271A JP2000243271A JP2002052898A JP 2002052898 A JP2002052898 A JP 2002052898A JP 2000243271 A JP2000243271 A JP 2000243271A JP 2000243271 A JP2000243271 A JP 2000243271A JP 2002052898 A JP2002052898 A JP 2002052898A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐久性があり、意匠性を有する装飾模様を容
易に形成することのできる方法、および該方法により模
様が形成された被着体の提供。 【解決手段】 熱分解性粘着剤と自己融着性のある無機
粉体とを含有した粘着体シートを準備する工程と、該粘
着体シートを所望の形に打抜く工程と、該打ち抜いた粘
着体シートを被着体に被着する工程と、粘着体シートを
被着した被着体を加熱して、熱分解性粘着剤を熱分解さ
せ熱分解性粘着剤を粘着体シートより除去する工程と、
熱分解性粘着剤を除去した被着体を加熱して、自己融着
性のある無機粉体を被着体に融着させる工程と、を具え
る被着体表面に模様を形成する方法。
易に形成することのできる方法、および該方法により模
様が形成された被着体の提供。 【解決手段】 熱分解性粘着剤と自己融着性のある無機
粉体とを含有した粘着体シートを準備する工程と、該粘
着体シートを所望の形に打抜く工程と、該打ち抜いた粘
着体シートを被着体に被着する工程と、粘着体シートを
被着した被着体を加熱して、熱分解性粘着剤を熱分解さ
せ熱分解性粘着剤を粘着体シートより除去する工程と、
熱分解性粘着剤を除去した被着体を加熱して、自己融着
性のある無機粉体を被着体に融着させる工程と、を具え
る被着体表面に模様を形成する方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】ガラスなどの無機質表面に耐
久性のある模様、特に凹凸のある立体的模様、すりガラ
スまたはステンドグラスなどの特徴のある風合いや色調
を容易に形成する方法、およびこの方法により模様が形
成された被着体に関する。
久性のある模様、特に凹凸のある立体的模様、すりガラ
スまたはステンドグラスなどの特徴のある風合いや色調
を容易に形成する方法、およびこの方法により模様が形
成された被着体に関する。
【0002】
【従来の技術】金属、陶磁器、およびガラスなどの無機
質の被着体表面に対して、表面平滑性、耐磨耗性、耐腐
食性、表面硬度などの特性を向上する目的、および装
飾、意匠性などのために表面コーティングが行われてい
る。また、装飾において、特に文字や図柄など被着体表
面を部分的に装飾する方法としては、粘着マーキングシ
ートの貼付および塗装などが行われている。
質の被着体表面に対して、表面平滑性、耐磨耗性、耐腐
食性、表面硬度などの特性を向上する目的、および装
飾、意匠性などのために表面コーティングが行われてい
る。また、装飾において、特に文字や図柄など被着体表
面を部分的に装飾する方法としては、粘着マーキングシ
ートの貼付および塗装などが行われている。
【0003】被着体表面の部分的装飾に用いられていた
従来の粘着マーキングシートは、主に塩化ビニル樹脂か
らできており、このマーキングシートを用いた場合、耐
久性がなく、広範囲におよぶ装飾においてはその使用に
おいて困難さが生じていた。
従来の粘着マーキングシートは、主に塩化ビニル樹脂か
らできており、このマーキングシートを用いた場合、耐
久性がなく、広範囲におよぶ装飾においてはその使用に
おいて困難さが生じていた。
【0004】また、塗装による被着体表面の部分的装飾
は、塗装に溶剤が用いられることから、作業環境が悪
く、液だれ、塗布むら、曲面への塗装の困難さなどを生
じる。また、一度に形成できる膜厚に限度があり塗装し
た後に、さらに重ねて塗装するという操作を繰り返し行
う必要がある場合も生じ、コストもかかり、作業性が低
いという問題点があった。また熟練を要し、時間もかか
り、工場のインラインにて装飾を行うことは困難であっ
た。
は、塗装に溶剤が用いられることから、作業環境が悪
く、液だれ、塗布むら、曲面への塗装の困難さなどを生
じる。また、一度に形成できる膜厚に限度があり塗装し
た後に、さらに重ねて塗装するという操作を繰り返し行
う必要がある場合も生じ、コストもかかり、作業性が低
いという問題点があった。また熟練を要し、時間もかか
り、工場のインラインにて装飾を行うことは困難であっ
た。
【0005】特開平11−246834号公報には、熱
分解性粘着剤と、自己融着性のある無機粉体を含む粘着
体およびこの粘着体中の無機粉体を被着体に融着する提
唱されている。
分解性粘着剤と、自己融着性のある無機粉体を含む粘着
体およびこの粘着体中の無機粉体を被着体に融着する提
唱されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の無機
質の表面への文字や図柄の部分的な模様を形成する方法
として用いられていた粘着マーキングシートの貼付およ
び塗装などによって生じていた問題点を解決すべく、無
機質の表面へ耐久性があり、意匠性を有する模様を形成
する方法および該模様を形成した被着体を提供する。
質の表面への文字や図柄の部分的な模様を形成する方法
として用いられていた粘着マーキングシートの貼付およ
び塗装などによって生じていた問題点を解決すべく、無
機質の表面へ耐久性があり、意匠性を有する模様を形成
する方法および該模様を形成した被着体を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
ために本発明の被着体表面に模様を形成する方法は、熱
分解性粘着剤と自己融着性のある無機粉体とを含有した
粘着体シートを準備する工程と、該粘着体シートを所望
の形に打抜く工程と、該打抜いた粘着体シートを被着体
に被着する工程と、粘着体シートを被着した該被着体を
加熱して、前述の熱分解性粘着剤を熱分解させ熱分解性
粘着剤を粘着体シートより除去する工程と、熱分解性粘
着剤を除去した被着体を加熱して、自己融着性のある無
機粉体を被着体に融着させる工程と、を具える。
ために本発明の被着体表面に模様を形成する方法は、熱
分解性粘着剤と自己融着性のある無機粉体とを含有した
粘着体シートを準備する工程と、該粘着体シートを所望
の形に打抜く工程と、該打抜いた粘着体シートを被着体
に被着する工程と、粘着体シートを被着した該被着体を
加熱して、前述の熱分解性粘着剤を熱分解させ熱分解性
粘着剤を粘着体シートより除去する工程と、熱分解性粘
着剤を除去した被着体を加熱して、自己融着性のある無
機粉体を被着体に融着させる工程と、を具える。
【0008】ここで、粘着体シートの第一の面に模様が
施されており、かつ該第一の面に対向する粘着体の第二
の面が平滑であることが好ましい。
施されており、かつ該第一の面に対向する粘着体の第二
の面が平滑であることが好ましい。
【0009】さらに好ましくは、前述の被着体表面に形
成される模様が、凹凸のある立体的模様、またはステン
ドグラス調もしくはすりガラス調である。
成される模様が、凹凸のある立体的模様、またはステン
ドグラス調もしくはすりガラス調である。
【0010】また、本発明では、上述の方法によって、
表面に模様を形成した被着体も提供する。
表面に模様を形成した被着体も提供する。
【0011】本発明に用いられる被着体は、無機質であ
ることが好ましい。
ることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明について図1を参照しなが
らさらに詳細に説明する。
らさらに詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の一例であり、装飾ラベル
を被着体に形成する工程を示す図である。図1(a)
は、本発明の剥離フィルムを両面に設けた粘着体シート
の一例であり、1が自己融着性のある無機粉体、2が熱
分解性粘着剤、3が剥離フィルム、4が粘着体シート、
および5が表面に立体的模様が形成された剥離フィルム
である。
を被着体に形成する工程を示す図である。図1(a)
は、本発明の剥離フィルムを両面に設けた粘着体シート
の一例であり、1が自己融着性のある無機粉体、2が熱
分解性粘着剤、3が剥離フィルム、4が粘着体シート、
および5が表面に立体的模様が形成された剥離フィルム
である。
【0014】自己融着性のある無機粉体1と熱分解性粘
着剤2との分散体を製造する。この分散体を得るため
に、ボールミル、三本ロールなどの混合方法で自己融着
性のある無機粉体1および熱分解性粘着剤2、さらに必
要であれば媒体を混合し、無機粉体の凝集物が少なくな
るように均一分散させる。
着剤2との分散体を製造する。この分散体を得るため
に、ボールミル、三本ロールなどの混合方法で自己融着
性のある無機粉体1および熱分解性粘着剤2、さらに必
要であれば媒体を混合し、無機粉体の凝集物が少なくな
るように均一分散させる。
【0015】ここで、自己融着性のある無機粉体1とし
ては、一定の熱がかかると溶けて被着体に融着するもの
であり、ガラス粉体、釉薬、および蛍光顔料などが挙げ
られる。自己融着性のある無機粉体1は、最終的な装飾
の模様の外観に大きな影響を及ぼし、所望する装飾に応
じて選択することができる。また、いくつかの種類の無
機粉体を混合して用いてもよい。特に装飾模様をステン
ドグラスとして用いる場合には、焼成した後に色が残る
ものが好ましく、具体的には種々の着色が施せる顔料を
含有するものを用いることが好ましい。また、すりガラ
スとして用いる場合には、焼成した後にその表面に細か
い凹凸がつき、不透明感を生じるものが好ましい。
ては、一定の熱がかかると溶けて被着体に融着するもの
であり、ガラス粉体、釉薬、および蛍光顔料などが挙げ
られる。自己融着性のある無機粉体1は、最終的な装飾
の模様の外観に大きな影響を及ぼし、所望する装飾に応
じて選択することができる。また、いくつかの種類の無
機粉体を混合して用いてもよい。特に装飾模様をステン
ドグラスとして用いる場合には、焼成した後に色が残る
ものが好ましく、具体的には種々の着色が施せる顔料を
含有するものを用いることが好ましい。また、すりガラ
スとして用いる場合には、焼成した後にその表面に細か
い凹凸がつき、不透明感を生じるものが好ましい。
【0016】また、自己融着性のある無機粉体1の粒径
は、0.1〜30μm、好ましくは0.5〜10μmで
ある。
は、0.1〜30μm、好ましくは0.5〜10μmで
ある。
【0017】熱分解性粘着剤2は、アクリル系、ゴム
系、セルロース系などの熱分解性に優れた樹脂であれば
特に限定はないが、アクリル系のものが好ましい。特
に、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルな
どが好ましい。
系、セルロース系などの熱分解性に優れた樹脂であれば
特に限定はないが、アクリル系のものが好ましい。特
に、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルな
どが好ましい。
【0018】熱分解性粘着剤2は、100重量部の自己
融着性のある無機粉体1に対して5〜100重量部、好
ましくは10〜80重量部の割合で分散体に含有させ
る。ここで、熱分解性粘着剤が100重量部より多い
と、焼成の際に多くの熱分解性粘着剤を熱分解させなけ
ればならず、より時間と加熱を必要とする。また、5重
量部より少ないと粘着性が発現されず、粘着化が不可能
となり、常温で被着体に貼付することが不可能となって
しまう。
融着性のある無機粉体1に対して5〜100重量部、好
ましくは10〜80重量部の割合で分散体に含有させ
る。ここで、熱分解性粘着剤が100重量部より多い
と、焼成の際に多くの熱分解性粘着剤を熱分解させなけ
ればならず、より時間と加熱を必要とする。また、5重
量部より少ないと粘着性が発現されず、粘着化が不可能
となり、常温で被着体に貼付することが不可能となって
しまう。
【0019】上述したような自己融着性のある無機粉体
1と熱分解性粘着剤2との分散体を得るために用いる媒
体としては、通常に用いられるトルエン、酢酸エチル、
メチルエチルケトン(MEK)、エタノール、メタノー
ル、または水系(エマルジョン)などが挙げられ、特に
好ましくはトルエン、酢酸エチル、MEKなどである。
1と熱分解性粘着剤2との分散体を得るために用いる媒
体としては、通常に用いられるトルエン、酢酸エチル、
メチルエチルケトン(MEK)、エタノール、メタノー
ル、または水系(エマルジョン)などが挙げられ、特に
好ましくはトルエン、酢酸エチル、MEKなどである。
【0020】また、必要に応じて分散体に添加剤を含有
させてもよい。添加剤としては、粘着付与剤、可塑剤、
分散剤、消泡剤、増粘剤などを挙げることができる。こ
こで、粘着付与剤は適度な粘着性を与えることを目的と
し、例えば、ロジンエステル系、水素添加ロジンエステ
ル系、テルペンフェノール系などがあり、可塑剤は可塑
性または粘性向上を目的とし、例えば、フタル酸エステ
ル系、アジピン酸エステル系、グリコールエステル系な
どがあり、分散剤は溶液中への無機粉体の分散向上を目
的とし、例えば、界面活性剤、および脂肪酸エステルな
どがある。
させてもよい。添加剤としては、粘着付与剤、可塑剤、
分散剤、消泡剤、増粘剤などを挙げることができる。こ
こで、粘着付与剤は適度な粘着性を与えることを目的と
し、例えば、ロジンエステル系、水素添加ロジンエステ
ル系、テルペンフェノール系などがあり、可塑剤は可塑
性または粘性向上を目的とし、例えば、フタル酸エステ
ル系、アジピン酸エステル系、グリコールエステル系な
どがあり、分散剤は溶液中への無機粉体の分散向上を目
的とし、例えば、界面活性剤、および脂肪酸エステルな
どがある。
【0021】さらに、本発明の粘着体シートの品質に悪
影響を与えないものであれば、その他の添加剤も添加す
ることができる。
影響を与えないものであれば、その他の添加剤も添加す
ることができる。
【0022】上記各添加剤の量は熱分解性粘着剤100
重量部に対し、それぞれ0.01〜50重量部含有させ
る。
重量部に対し、それぞれ0.01〜50重量部含有させ
る。
【0023】次に、均一して分散された分散体を、コー
ターを用いて剥離フィルム3上に塗布し、これをドライ
ヤーを用いて温度約60〜120℃で乾燥し、厚さが1
0〜300μmの均一な層を作り、粘着体シート4を得
る。その後、粘着体シート4の剥離フィルム3の貼付面
(粘着体シートの第二の面)と反対側の面(粘着体シー
トの第一の面)に所望の立体的模様が形成された剥離フ
ィルム5を貼付する。
ターを用いて剥離フィルム3上に塗布し、これをドライ
ヤーを用いて温度約60〜120℃で乾燥し、厚さが1
0〜300μmの均一な層を作り、粘着体シート4を得
る。その後、粘着体シート4の剥離フィルム3の貼付面
(粘着体シートの第二の面)と反対側の面(粘着体シー
トの第一の面)に所望の立体的模様が形成された剥離フ
ィルム5を貼付する。
【0024】このようにして、図1(a)の剥離フィル
ムを両面に設けた粘着体シート4を製造する。ここで、
図1(a)では、粘着体シート4はその第一の面に波型
の模様を設けているが、他の模様でもよく、もちろん平
滑な表面を有する剥離フィルムを用いて、平滑な第一の
面を有する粘着体シート4を製造することもできる。さ
らに、先に表面に凹凸のある立体的模様が形成された剥
離フィルム5の上に、分散体を塗布し、乾燥させてから
剥離フィルム3を粘着体シート4の上に積層して図1
(a)の剥離フィルムを両面に設けた粘着体シート4を
製造してもよい。
ムを両面に設けた粘着体シート4を製造する。ここで、
図1(a)では、粘着体シート4はその第一の面に波型
の模様を設けているが、他の模様でもよく、もちろん平
滑な表面を有する剥離フィルムを用いて、平滑な第一の
面を有する粘着体シート4を製造することもできる。さ
らに、先に表面に凹凸のある立体的模様が形成された剥
離フィルム5の上に、分散体を塗布し、乾燥させてから
剥離フィルム3を粘着体シート4の上に積層して図1
(a)の剥離フィルムを両面に設けた粘着体シート4を
製造してもよい。
【0025】このようにして、得られた剥離フィルムを
両面に設けた粘着体シート4を所望する形状や模様にカ
ッティングマシン、および抜き加工機などを用いてカッ
ティングや抜き加工を行う(図示なし)。
両面に設けた粘着体シート4を所望する形状や模様にカ
ッティングマシン、および抜き加工機などを用いてカッ
ティングや抜き加工を行う(図示なし)。
【0026】所望の形状にされた粘着体シート4を剥離
フィルム3を剥がして被着体6に被着する(図1
(b))。この被着は、この時点で、熱分解性粘着剤2
が接着性を示すので、常温または加熱により、かつ正確
に被着体6に被着できる。被着後、表面に立体的模様が
形成された剥離フィルム5を剥がす(図1(c))。次
いで、焼成炉で被着体を焼成し、自己融着性のある無機
粉体の融着物7のみが被着体に残る(図1(d))。前
述の熱分解性粘着剤2を除去する工程と無機粉体1を融
着する工程は別でもよく、同一で行っても良い。焼成温
度は材料により異なるが、熱分解性粘着剤の熱分解温度
より高く、自己融着性のある無機粉体1の融着させたい
粉体の焼成温度または融点より高い温度であればよい。
通常は、300℃以上である。
フィルム3を剥がして被着体6に被着する(図1
(b))。この被着は、この時点で、熱分解性粘着剤2
が接着性を示すので、常温または加熱により、かつ正確
に被着体6に被着できる。被着後、表面に立体的模様が
形成された剥離フィルム5を剥がす(図1(c))。次
いで、焼成炉で被着体を焼成し、自己融着性のある無機
粉体の融着物7のみが被着体に残る(図1(d))。前
述の熱分解性粘着剤2を除去する工程と無機粉体1を融
着する工程は別でもよく、同一で行っても良い。焼成温
度は材料により異なるが、熱分解性粘着剤の熱分解温度
より高く、自己融着性のある無機粉体1の融着させたい
粉体の焼成温度または融点より高い温度であればよい。
通常は、300℃以上である。
【0027】被着体6としては、焼成温度に耐えるもの
であれば特に限定されないが、ここではガラスを用いる
ことが好ましい。
であれば特に限定されないが、ここではガラスを用いる
ことが好ましい。
【0028】上述したように粘着体シート4を製造し、
模様を形成する方法を採用することによって、被着体6
上に耐久性があり部分的に意匠性のある装飾模様を、よ
り容易にでき、更に工場内インライン工程にて製造する
ことも可能となった。
模様を形成する方法を採用することによって、被着体6
上に耐久性があり部分的に意匠性のある装飾模様を、よ
り容易にでき、更に工場内インライン工程にて製造する
ことも可能となった。
【0029】例えば、従来では部分的にすりガラス模様
をガラスに入れるということはオフラインで複雑な工程
を有し、時間のかかるものであったのが、すりガラス模
様が焼成後に形成される無機粉体を用いた粘着体シート
を用いることによって、工場内のインラインにおいて、
容易に形成可能となった。
をガラスに入れるということはオフラインで複雑な工程
を有し、時間のかかるものであったのが、すりガラス模
様が焼成後に形成される無機粉体を用いた粘着体シート
を用いることによって、工場内のインラインにおいて、
容易に形成可能となった。
【0030】同様に凹凸のある立体的模様や、様々な色
や模様のあるステンドグラスの部分的装飾模様を、被着
体上に容易に形成することが可能となった。
や模様のあるステンドグラスの部分的装飾模様を、被着
体上に容易に形成することが可能となった。
【0031】
【実施例】実施例1 本実施例では、青色でエンボス調の「××××××」と
型取りしたロゴマークの装飾模様をガラス板上に形成す
る。
型取りしたロゴマークの装飾模様をガラス板上に形成す
る。
【0032】 鉛系ガラス(酸化第二銅含有) 100重量部 組成:PbO−B2O3−Cu2O3 平均粒径:1μm 熱分解性粘着剤 70重量部 2−エチルヘキシルメタクリレート 可塑剤 アジピン酸エチルヘキシル 3重量部 分散剤 脂肪酸エステル 0.3重量部 トルエン 20重量部
【0033】この混合物をボールミルの混合機にいれ
て、約60分間にわたって混合し、均一な分散体を得
た。
て、約60分間にわたって混合し、均一な分散体を得
た。
【0034】これをポリエチレンテレフタレート(PE
T)よりなる厚さ38μmの剥離フィルム3の上にコー
ターを用いて10m/分の速さで塗布した。次いで、こ
れをドライヤーを用いて温度90℃で1分間にわたって
乾燥し、同様に均一な厚さ50μmの粘着体シート4を
得た。その後、クレーコート紙の表面にエンボス模様が
形成された剥離紙5の模様面を粘着体シート4に貼付し
た。
T)よりなる厚さ38μmの剥離フィルム3の上にコー
ターを用いて10m/分の速さで塗布した。次いで、こ
れをドライヤーを用いて温度90℃で1分間にわたって
乾燥し、同様に均一な厚さ50μmの粘着体シート4を
得た。その後、クレーコート紙の表面にエンボス模様が
形成された剥離紙5の模様面を粘着体シート4に貼付し
た。
【0035】このようにして、剥離フィルムを両面に設
けた粘着シート4を製造した。
けた粘着シート4を製造した。
【0036】次いで、「××××××」の文字を被着体
6であるガラス板上に形成するため、得られた剥離フィ
ルム付き粘着体シート4を「××××××」の文字にカ
ッティングマシンを用いてカッティングした。このカッ
ティングされた剥離フィルム付き粘着体シート4の剥離
フィルム3を剥がし、ガラス板の表面の所定の場所に、
粘着体シート4を被着した。
6であるガラス板上に形成するため、得られた剥離フィ
ルム付き粘着体シート4を「××××××」の文字にカ
ッティングマシンを用いてカッティングした。このカッ
ティングされた剥離フィルム付き粘着体シート4の剥離
フィルム3を剥がし、ガラス板の表面の所定の場所に、
粘着体シート4を被着した。
【0037】さらに、粘着体シート4上のエンボス模様
が形成された剥離紙5を剥がした後、ガラス板を焼成炉
にて350℃で20分間にわたって焼成し、熱分解性粘
着剤を熱分解させて除去した。その後、別に600℃に
昇温した焼成炉にガラス板を入れ、30分間にわたって
焼成して、自己融着性のある無機粉体をガラス板に融着
した。
が形成された剥離紙5を剥がした後、ガラス板を焼成炉
にて350℃で20分間にわたって焼成し、熱分解性粘
着剤を熱分解させて除去した。その後、別に600℃に
昇温した焼成炉にガラス板を入れ、30分間にわたって
焼成して、自己融着性のある無機粉体をガラス板に融着
した。
【0038】以上のようにして、ガラス板の所定の部分
に青色ガラスの××××××の文字を有したステンドグ
ラス調の装飾模様を形成した。
に青色ガラスの××××××の文字を有したステンドグ
ラス調の装飾模様を形成した。
【0039】このガラス板表面に形成された模様の耐久
性をウェザーオメーターを用いて調べたところ、300
0時間後でも変化はなかった。
性をウェザーオメーターを用いて調べたところ、300
0時間後でも変化はなかった。
【0040】実施例2 本実施例では、黄色で立体的な網目模様の「×××××
×」と型取りしたロゴマークの装飾模様をガラス板上に
形成する。
×」と型取りしたロゴマークの装飾模様をガラス板上に
形成する。
【0041】 釉薬(酸化アンチモン含有) 100重量部 組成:Sb2O3−Pb3O4−Al2O3 平均粒径:5μm 熱分解性粘着剤 70重量部 2−エチルヘキシルメタクリレート 可塑剤 アジピン酸ジエチルヘキシル 3重量部 分散剤 脂肪酸エステル 0.3重量部 トルエン 20重量部
【0042】実施例1と同様にして、上述した組成の分
散体をPET剥離フィルム3および表面に網目模様が形
成された厚さ38μmのPETの剥離フィルム5を両面
に貼付した粘着体シート4を製造した。
散体をPET剥離フィルム3および表面に網目模様が形
成された厚さ38μmのPETの剥離フィルム5を両面
に貼付した粘着体シート4を製造した。
【0043】次いで、「××××××」の文字を被着体
6であるガラス基板上に形成するため、得られた剥離フ
ィルム付き粘着体シート4を「××××××」の文字に
抜き加工機を用いて抜き加工した。この抜き加工された
剥離フィルム付き粘着体シート4の剥離フィルム3を剥
がし、ガラス板の表面の所定の場所に、粘着体シート4
を被着した。
6であるガラス基板上に形成するため、得られた剥離フ
ィルム付き粘着体シート4を「××××××」の文字に
抜き加工機を用いて抜き加工した。この抜き加工された
剥離フィルム付き粘着体シート4の剥離フィルム3を剥
がし、ガラス板の表面の所定の場所に、粘着体シート4
を被着した。
【0044】さらに、粘着体シート4上の網目模様が形
成された剥離フィルム5を剥がした後、ガラス板を焼成
炉にて350℃で20分間にわたって焼成し、熱分解性
粘着剤を熱分解させて除去した。その後、別に900℃
に昇温した焼成炉にガラス板を入れ、60分間にわたっ
て焼成して、自己融着性のある無機粉体をガラス板に融
着した。
成された剥離フィルム5を剥がした後、ガラス板を焼成
炉にて350℃で20分間にわたって焼成し、熱分解性
粘着剤を熱分解させて除去した。その後、別に900℃
に昇温した焼成炉にガラス板を入れ、60分間にわたっ
て焼成して、自己融着性のある無機粉体をガラス板に融
着した。
【0045】以上のようにして、ガラス板の所定の部分
に黄色釉薬の網目模様を有したステンドグラス調の装飾
模様を形成した。
に黄色釉薬の網目模様を有したステンドグラス調の装飾
模様を形成した。
【0046】このガラス板表面に形成された模様への耐
久性をウェザーオメーターを用いて調べたところ、30
00時間後でも変化はなかった。
久性をウェザーオメーターを用いて調べたところ、30
00時間後でも変化はなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明によると、無機質表面への耐久
性、意匠性のある模様を形成することが容易となり、さ
らに従来は困難であった凹凸のある立体的模様、ステン
ドグラス調、およびすりガラス調の模様を容易にインラ
インでも行うことが可能となった。
性、意匠性のある模様を形成することが容易となり、さ
らに従来は困難であった凹凸のある立体的模様、ステン
ドグラス調、およびすりガラス調の模様を容易にインラ
インでも行うことが可能となった。
【図1】本発明の一例であり、装飾ラベルを被着体に形
成する工程を示す図である。
成する工程を示す図である。
1 自己融着性のある無機粉体 2 熱分解性粘着剤 3 剥離フィルム 4 粘着体シート 5 表面に立体的模様が形成された剥離フィルム 6 被着体 7 無機粉体の融着物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月2日(2000.11.
2)
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】 鉛系ガラス(酸化第二銅含有) 100重量部 組成:PbO−B2O3−Cu2O3 平均粒径:1μm 熱分解性粘着剤 70重量部 2−エチルヘキシルメタクリレート重合体 可塑剤 アジピン酸エチルヘキシル 3重量部 分散剤 脂肪酸エステル 0.3重量部 トルエン 20重量部
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】 釉薬(酸化アンチモン含有) 100重量部 組成:Sb2O3−Pb3O4−Al2O3 平均粒径:5μm 熱分解性粘着剤 70重量部 2−エチルヘキシルメタクリレート重合体 可塑剤 アジピン酸ジエチルヘキシル 3重量部 分散剤 脂肪酸エステル 0.3重量部 トルエン 20重量部
Claims (8)
- 【請求項1】 被着体表面に模様を形成する方法であっ
て、 熱分解性粘着剤と自己融着性のある無機粉体とを含有し
た粘着体シートを準備する工程と、 前記粘着体シートを所望の形に打抜く工程と、 前記打抜いた粘着体シートを被着体に被着する工程と、 粘着体シートを被着した前記被着体を加熱して、前記熱
分解性粘着剤を熱分解させ熱分解性粘着剤を粘着体シー
トより除去する工程と、 熱分解性粘着剤を除去した被着体を加熱して、自己融着
性のある無機粉体を被着体に融着させる工程と、を具え
ることを特徴とする被着体表面に模様を形成する方法。 - 【請求項2】 前記粘着体シートの第一の面に模様が施
されており、かつ前記第一の面に対向する粘着体シート
の第二の面が平滑であることを特徴とする請求項1に記
載の被着体表面に模様を形成する方法。 - 【請求項3】 被着体表面に形成される模様が、凹凸の
ある立体的模様であることを特徴とする請求項2に記載
の被着体表面に模様を形成する方法。 - 【請求項4】 被着体表面に形成される模様が、ステン
ドグラス調およびすりガラス調よりなる群より選択され
ることを特徴とする請求項2に記載の被着体表面に模様
を形成する方法。 - 【請求項5】 前記被着体が無機質であることを特徴と
する請求項1から4のいずれかに記載の被着体表面に模
様を形成する方法。 - 【請求項6】 請求項1に記載の被着体に模様を形成す
る方法によって、表面に模様を形成したことを特徴とす
る被着体。 - 【請求項7】 請求項2に記載の被着体に模様を形成す
る方法によって、表面に模様を形成したことを特徴とす
る被着体。 - 【請求項8】 前記被着体が無機質であることを特徴と
する請求項6または7に記載の被着体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000243271A JP2002052898A (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 被着体表面に模様を形成する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000243271A JP2002052898A (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 被着体表面に模様を形成する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002052898A true JP2002052898A (ja) | 2002-02-19 |
Family
ID=18734148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000243271A Pending JP2002052898A (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 被着体表面に模様を形成する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002052898A (ja) |
-
2000
- 2000-08-10 JP JP2000243271A patent/JP2002052898A/ja active Pending
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