JP2002051546A - 自励式スイッチング電源回路 - Google Patents

自励式スイッチング電源回路

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JP2002051546A
JP2002051546A JP2000233880A JP2000233880A JP2002051546A JP 2002051546 A JP2002051546 A JP 2002051546A JP 2000233880 A JP2000233880 A JP 2000233880A JP 2000233880 A JP2000233880 A JP 2000233880A JP 2002051546 A JP2002051546 A JP 2002051546A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 待機時には、間欠発振動作を行って電力の消
費を節約し、しかも、低負荷が接続された場合であって
も、低周波数のリップル電圧が発生しない自励式スイッ
チング電源回路を提供する。 【解決手段】 低負荷であっても、負荷によって出力線
(20)に流れる出力電流を検出した際には、動作状態
と判定して自励発振動作を連続させる。出力線(20)
に出力電流が流れない場合には、待機状態と判定し、出
力検出電圧を基準電圧と比較して出力電圧の定電圧制御
を行う出力電圧検出回路(33)に、遅延した出力検出
電圧を入力し、間欠発振動作へ誘導する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自励式スイッチン
グ電源回路に関し、更に詳しくは、一次巻線の電流を停
止させた際に、二次出力巻線側から出力するフライバッ
ク型自励式スイッチング電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源回路は、安定化電源と
して、バッテリーチャージャーやACアダプタなどに用
いられている。スイッチング素子の駆動方式(スイッチ
ング方式)を大別すると、自励発振方式と他励発振方式
とに分けられ、自励発振方式は、トランスなどのインダ
クタンス部品の帰還巻線に表れる電圧を、駆動信号とし
てスイッチング素子の制御端子に正帰還させ、発振動作
を行うものである。
【0003】そのような従来の自励式スイッチング電源
回路100として、図6に示すような回路が知られてい
る。すなわち、1は、電圧が変動する可能性のある不安
定な直流電源であり、1aは、その高圧側端子、1b
は、低圧側端子である。また、2aは、トランス2の一
次巻線、2bは、トランス2の帰還巻線、2cは、トラ
ンス2の二次出力巻線であり、3は、発振用電解効果ト
ランジスタ(以下、FETと記す)である。21は、回
路起動時において、このFET3のゲートに順方向バイ
アス(換言すれば閾値以上のゲート電圧あるいはオン電
圧)を与える起動回路を形成するために用いられている
起動用抵抗、6は、ゲートへの過大入力を防ぐツェナー
ダイオード、12は、電気抵抗23とともに、電気抵抗
帰還巻線2bとFET3のゲートとの間に直列に接続さ
れる起動用コンデンサ、24は、ゲートへの過大入力を
阻止する為の電気抵抗、5は、発振制御トランジスタ素
子である。また、22は、制御用コンデンサ11ととも
に発振安定化回路を構成する制御用抵抗である。更に、
出力側に示される4と13は、それぞれ、整流平滑化回
路を構成する整流用ダイオード及び平滑コンデンサであ
り、二次出力巻線2cの出力を整流平滑化して、高圧側
出力線20aと低圧側出力線20b間に出力する。
【0004】この回路の動作としては、まず、電源1の
高圧側端子1aと低圧側端子1bに直流電圧が加えられ
ると、起動用抵抗21を介して起動用コンデンサ12が
充電される(図中下の電極が+で上が−の極性)。充電
される起動用コンデンサ12は、起動用抵抗21と直列
に接続されているので、RC回路の時定数に基づいて起
動用コンデンサ12の端子電圧は、徐々に上昇する。こ
のとき、FET3のゲートと低圧側端子1b間には、ツ
ェナーダイオード6が接続されているので、起動用抵抗
21を流れる電流の一部は、ツェナーダイオード6にも
わずかに流れる。
【0005】起動用コンデンサ12の充電電圧がオン電
圧に達すると、FET3のゲートに順方向バイアス電圧
が印加され、FET3がオンになる(導通する)。
【0006】FET3がオンになり直列に接続された一
次巻線2aに電流が流れ始めると、トランスの各巻線に
は誘導起電力が生じる。このとき、帰還巻線2bに発生
した駆動信号としての電圧は、制御用抵抗22を介して
制御用コンデンサ11を充電する。
【0007】また、帰還巻線2bに発生する誘起電圧
は、起動用コンデンサ12の充電電圧と重畳され、FE
T3のゲート電圧をその閾値電圧以上の電圧(オン電
圧)に維持する。このとき、ツェナーダイオード6によ
って、ゲートへの過大入力が阻止される。
【0008】制御用コンデンサ11が、充電され、その
充電電圧が発振制御トランジスタ5の所定のバイアス電
圧以上に達すると、その発振制御トランジスタ5にべー
ス電流が流れてコレクタ−エミッタ間が導通状態になっ
てその間を電流が流れる。その結果、FET3のゲート
は、発振制御トランジスタ5によって実質的に低圧側端
子1bと短絡状態となり、FET3はターンオフする。
【0009】こうしてFET3がターンオフし、トラン
スに流れる電流が実質的に遮断されると、各巻線にはい
わゆるフライバック電圧(誘導逆起電力)が生じる。こ
のとき、二次出力巻線2cに発生するフライバック電圧
は、整流用ダイオード4とコンデンサ13とにより形成
される平滑整流回路によって整流平滑化され、出力線2
0a、20b間に接続される負荷に供給される電力とし
て出力される。
【0010】一方、帰還巻線2bに発生するフライバッ
ク電圧は、出力側に接続された負荷により二次巻線2c
に発生するフライバック電圧と比例関係にあり、この帰
還巻線2bに発生するフライバック電圧によって、起動
用コンデンサ12が充電される(図中下の電極が+で上
が−の極性)。このとき、ツェナーダイオード6は、F
ET3のゲートに逆バイアスをかけ、かつ、低圧端子1
b側から起動用コンデンサ12を充電する充電電流のパ
スとして作用する。
【0011】誘導逆起電力によって二次出力巻線2cに
蓄積されていた電気的エネルギの放出が終わり、帰還巻
線2bに発生していたフライバック電圧も降下すると、
それまで起動用コンデンサ12に保持されていた充電電
圧は、FET3のゲートに順方向のゲート電圧として印
加され、FET3がオン状態となる。このようにして一
連の発振動作が繰り返される。
【0012】このような従来の自励式スイッチング電源
回路100においては、出力線20a、20b間の電圧
を監視し、一次側の発振周期を変化させたり、FET3
のオンデューティを変化させて、出力線20a、20b
間の出力電圧を安定化させる回路が備えられている。
【0013】すなわち、高圧側出力線20aと低圧側出
力線20bとの間には、2つの分圧抵抗30、31が直
列に接続され、その中間タップ32を、誤差増幅器33
の反転入力端子に接続することにより、反転入力端子に
出力電圧の分圧を入力している。また、誤差増幅器33
の非反転入力端子と低圧側出力線20bの間には、基準
電源34が接続され、非反転入力端子に、出力電圧の分
圧と比較するための基準電圧を入力している。
【0014】誤差増幅器33の出力側には、フォトカプ
ラ発光素子35が接続され、フォトカプラ発光素子35
は、電気抵抗36を介して高圧側出力線20aに接続す
ることによって、駆動電源の供給を受けている。尚、直
列に接続された抵抗37とコンデンサ38は、誤差増幅
器33を安定動作させるための交流負帰還素子である。
【0015】一方、一次側の起動用抵抗21の一側(F
ET3のゲート側)と発振制御トランジスタ5のベース
間には、フォトカプラ発光素子35とフォトカップルす
るフォトカプラ受光素子39が接続されている。
【0016】これらの回路構成によって、例えば、高圧
側出力線20aと低圧側出力線20b間の出力電圧が設
定値より上昇すると、誤差増幅器33の反転入力端子に
入力される分圧も上昇し、基準電圧との電位差が反転増
幅され、フォトカプラ発光素子35の発光しきい値を越
える電位となる。
【0017】その結果、フォトカプラ発光素子35は発
光し、フォトカプラ受光素子39が受光することによ
り、起動用抵抗21の一側と発振制御トランジスタ5の
ベース間が短絡する。これによって、発振制御トランジ
スタ5がターンオフしている間に、制御用抵抗22を介
して充電される制御用コンデンサ11は、起動用抵抗2
1を介して直流電源1からも充電され、充電速度が加速
する。充電速度が加速すると、発振制御トランジスタ5
は、速やかにターンオンし、FET3のオンデューティ
が減少することによって、出力電圧が設定値まで低下す
る。
【0018】逆に、出力電圧が設定値より低下すると、
フォトカプラ発光素子35は、発光しないので、起動用
抵抗21の一側と発振制御トランジスタ5のベース間
は、遮断され、制御用コンデンサ11の充電は、制御用
抵抗22を介してのみ行われる。従って、充電時間は遅
れ、FET3のオンデューティが増加し、出力電圧が設
定値まで上昇し、このような過程を経て出力電圧の定電
圧制御が行われる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】この従来の自励式スイ
ッチング電源回路100では、出力端に負荷が接続され
ていないか、若しくは負荷が待機状態でわずかな負荷の
みが加えられている待機時には、自励発振するだけのフ
ライバック電圧が生じないので、通常は、間欠発振動作
に移行してしまうが、この待機時だけでなく、ある程度
の負荷が接続された状態でも間欠発振動作が継続するも
のであった。
【0020】この間欠発振動作においては、平滑コンデ
ンサ13の充放電によって数100Hzのリップル電圧
が生じるという問題があり、負荷への影響を除去するた
めには、低周波数で作用し、出力電力に見合った定格の
積分回路を設ける必要があり、実用的な対策とはならな
い。
【0021】そこで、従来の自励式スイッチング電源回
路100では、内部素子の回路定数を調整して内部の負
荷を発生させ、待機時でも自励発振するようにいるが、
連続動作を行うために、オンデューティが上昇して電力
を消費し、省電力化が果たせないものであった。
【0022】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、待機時には、間欠発振動作を行って電力の消
費を節約し、しかも、低負荷が接続された場合であって
も、低周波数のリップル電圧が発生しない自励式スイッ
チング電源回路を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明による自励式スイ
ッチング電源回路は、一次巻線と二次出力巻線と帰還巻
線を有するトランスと、直流電源に、一次巻線と直列に
接続された発振用電界効果トランジスタと、直流電源に
起動用抵抗と直列に接続され、その直列接続点が発振用
電界効果トランジスタのゲートに接続された発振制御ト
ランジスタと、帰還巻線に直列に接続される抵抗とコン
デンサからなり、抵抗とコンデンサの直列接続点を発振
制御トランジスタのベースに接続させた発振安定化回路
と、二次出力巻線の出力を整流平滑化する整流平滑化回
路と、整流平滑化回路の出力電圧を表す出力検出電圧を
比較回路の一方の入力端子より入力し、比較回路の他方
の入力端子より入力される基準電圧と比較して、整流平
滑化回路の出力電圧が所定の制御電圧以上と判定した際
に、フォトカプラ発光素子を発光若しくは消灯させ、判
定信号を出力する出力電圧検出回路と、フォトカプラ発
光素子とフォトカップルし、フォトカプラ発光素子より
判定信号を入力したときに、起動用抵抗と発振制御トラ
ンジスタとの直列接続点と、発振制御トランジスタのベ
ース間を導通させるフォトカプラ受光素子とを備え、出
力電圧によって、発振用電界効果トランジスタのオンデ
ューティを変化させ、出力電圧を安定化させる自励式ス
イッチング電源回路において、比較回路の一方の入力端
子に、スイッチング素子を介して接続し、スイッチング
素子が導通した際に、出力検出電圧を遅延させて、比較
回路の一方の入力端子に入力する遅延回路と、整流平滑
化回路の出力線に流れる出力電流を検出し、出力電流
が、零若しくは微小値である際に導通し、出力電流が、
微小値を越えて増加した際に遮断するように、スイッチ
ング素子を制御する出力電流検出回路と、を更に付設
し、整流平滑化回路の出力に負荷が接続されず、若しく
は低負荷が接続されている待機状態において、フォトカ
プラ発光素子から出力される判定信号を遅延させ、発振
用電界効果トランジスタによる自励発振動作を、間欠発
振動作へ誘導することを特徴とする。
【0024】整流平滑化回路の出力に負荷が接続され
ず、若しくは負荷が運転せず低負荷で接続されているて
いる待機状態では、整流平滑化回路の出力線に、零若し
くは微小値の出力電流のみが流れ、スイッチング素子は
導通することにより、比較回路の一方の入力端子に遅延
回路が接続し、出力電圧を表す出力検出電圧は遅延して
比較回路に入力される。
【0025】比較回路は、遅れて入力される出力検出電
圧を基準電圧と比較するので、判定信号の出力は、現実
の出力電圧が制御電圧以上となった後遅れて出力され、
また、現実の出力電圧が制御電圧以下となった後遅れて
停止し、その結果、自励式スイッチング電源回路は、現
実の出力電圧が制御電圧の上下で一定の周期で変動し、
間欠発振動作に移行する。
【0026】間欠発振動作では、発振用電界効果トラン
ジスタをオンとして、一次巻線に直流電源から電流を流
す時間(以下、オン時間という)に比べて、発振用電界
効果トランジスタをオフとする時間(以下、オフ時間と
いう)が極端に長くなるので、消費電力が減少する。
【0027】一方、整流平滑化回路の出力に負荷が接続
されている動作状態では、整流平滑化回路の出力線に微
小値以上の出力電流が流れ、スイッチング素子が遮断動
作することによって、遅延回路は比較回路の入力端子か
ら切り離される。
【0028】比較回路は、現実の出力電圧を表す出力検
出電圧を基準電圧と比較するので、判定信号は、現実の
出力電圧が制御電圧以上となったときに出力され、出力
電圧を制御電圧とするための定電圧制御信号としてのみ
作用する。自励発振するように、内部素子の回路定数を
調整しておけば、出力電流が流れるような負荷が接続さ
れ待機状態を脱した場合には、自励発振動作して、低周
波数のリップル電圧が生じることがない。
【0029】請求項2の自励式スイッチング電源回路
は、一次巻線と二次出力巻線と帰還巻線を有するトラン
スと、直流電源に、一次巻線と直列に接続された発振用
電界効果トランジスタと、直流電源に起動用抵抗と直列
に接続され、その直列接続点が発振用電界効果トランジ
スタのゲートに接続された発振制御トランジスタと、帰
還巻線に直列に接続される抵抗とコンデンサからなり、
抵抗とコンデンサの直列接続点を発振制御トランジスタ
のベースに接続させた発振安定化回路と、二次出力巻線
の出力を整流平滑化する整流平滑化回路と、整流平滑化
回路の高圧側出力線と低圧側出力線間に接続された分圧
抵抗と、分圧抵抗の中間タップの出力検出電圧と基準電
圧を比較し、基準電圧を越えたときにフォトカプラ発光
素子を発光させる出力電圧検出回路と、フォトカプラ発
光素子とフォトカップルし、起動用抵抗と発振制御トラ
ンジスタとの直列接続点と、発振制御トランジスタのベ
ース間に接続されたフォトカプラ受光素子とを備え、出
力電圧によって、発振用電界効果トランジスタのオンデ
ューティを変化させ、出力電圧を安定化させる自励式ス
イッチング電源回路において、分圧抵抗の中間タップと
整流平滑化回路の低圧側出力線間に、スイッチング素子
を介して接続される遅延用コンデンサと、整流平滑化回
路の高圧側出力線若しくは低圧側出力線に流れる出力電
流を検出し、出力電流が、零若しくは微小値である際に
導通し、出力電流が、微小値を越えて増加した際に遮断
するように、スイッチング素子を制御する出力電流検出
回路と、を更に付設し、高圧側出力線と低圧側出力線間
に負荷が接続されず、若しくは低負荷が接続されている
待機状態において、フォトカプラ発光素子の発光タイミ
ングを遅延させ、発振用電界効果トランジスタによる自
励発振動作を、間欠発振動作へ誘導することを特徴とす
る。
【0030】待機状態では、高圧側出力線若しくは低圧
側出力線に、零若しくは微小値の出力電流のみが流れ、
スイッチング素子が導通することにより、中間タップと
低圧側出力線との間に、分圧抵抗と並列に遅延用コンデ
ンサが接続され、積分回路が形成される。その結果、中
間タップの出力検出電圧は、現実の出力検出電圧より遅
れて基準電圧と比較され、フォトカプラ発光素子の発光
タイミングが遅れる。その結果、現実の出力電圧は、制
御電圧の上下で一定の周期で変動し、間欠発振動作に移
行する。間欠発振動作では、オン時間に比べて、オフ時
間が極端に長くなるので、消費電力が減少する。
【0031】一方、高圧側出力線と低圧側出力線間に負
荷が接続されている動作状態では、微小値以上の出力電
流が流れ、スイッチング素子が遮断動作することによっ
て、遅延用コンデンサは切り離される。
【0032】出力電圧検出回路は、現実の出力電圧を分
圧した出力検出電圧を基準電圧と比較するので、出力電
圧の定電圧制御が行われる。自励発振するように、内部
素子の回路定数を調整しておけば、この動作状態におい
て、自然に自励発振動作して、低周波数のリップル電圧
は発生しない。
【0033】請求項3の自励式スイッチング電源回路
は、高圧側出力線と低圧側出力線間に、互いのベースを
接続させたスイッチングトランジスタと制御トランジス
タを並列に接続し、スイッチングトランジスタのコレク
タに、遅延用コンデンサを接続して、スイッチングトラ
ンジスタをスイッチング素子とし、制御トランジスタの
コレクタとベースを結合するとともに、低圧側出力線に
電流検出用抵抗を介在させ、その整流平滑回路側に制御
トランジスタのエミッタを、出力側にスイッチングトラ
ンジスタのエミッタをそれぞれ接続して、出力電流検出
回路としたことを特徴とする。
【0034】制御トランジスタは、コレクタとベース間
が接続されるので、ベースとエミッタ間に電流が流れ
ず、一定の電位差に保たれる。
【0035】待機状態では、低圧側出力線にほぼ電流が
流れないので、電流検出用抵抗の両端に、一定の電位差
が生じず、スイッチング素子となるスイッチングトラン
ジスタのベースとエミッタ間の電位差が動作電圧以上と
なり、コレクタとエミッタ間が導通する。その結果、中
間タップと低圧側出力線の間に、遅延用コンデンサが分
圧抵抗と並列に接続される。
【0036】動作状態では、低圧側出力線に一定の電流
が流れるので、制御トランジスタのエミッタの電位に対
して、スイッチングトランジスタのエミッタの電位が上
昇し、ベースとの電位差が動作電圧以下となるため、ス
イッチングトランジスタは、ターンオフする。その結
果、遅延用コンデンサは、低圧側出力線から切り離され
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の
一実施の形態に係る自励式スイッチング電源回路10の
主要部の概要を示す図である。本実施の形態に係る自励
式スイッチング電源回路10は、図6で示した従来の自
励式スイッチング電源回路100と主要な回路及び回路
素子が共通するものであるので、同一の構成には同一の
番号を付けて、その説明を省略する。
【0038】図1に示すように、トランスの一次巻線2
aは、発振用電界効果型トランジスタ(FET)3と直
列に、直流電源1に対して接続され、FET3のオンオ
フ動作によって、一次巻線2aに流れる電流をオンオフ
制御している。
【0039】FET3のゲートと直流電源1の高圧側端
子1a間には、回路起動時に充電電流を流す起動用抵抗
21と、ゲートへの過大入力を阻止する為の電気抵抗2
4が直列に接続されている。
【0040】この起動用抵抗21と電気抵抗24の接続
点と、直流電源1の低圧側端子1bの間には、帰還巻線
2b、起動用コンデンサ12及び電気抵抗23が直列に
接続されている。また、該接続点と低圧側端子1bの間
には、更に、制御用スイッチング素子となる発振制御ト
ランジスタ5と、低圧側端子1bから該接続点方向を順
方向とするツェナーダイオード6が、並列に接続されて
いる。
【0041】また、帰還巻線2bと起動用コンデンサ1
2間の接続点と低圧側端子1bの間には、制御用抵抗2
2と制御用コンデンサ11が直列に接続され、その接続
点が、発振制御トランジスタ5のベースに接続され、発
振安定化回路を構成している。
【0042】また、起動用抵抗21の一側(FET3の
ゲート側)と発振制御トランジスタ5のベース間には、
二次側のフォトカプラ発光素子35とフォトカップルす
るフォトカプラ受光素子39が接続され、フォトカプラ
発光素子35からの光を受光した際に、これらの間を短
絡している。
【0043】トランスの二次出力巻線2cには、二次出
力巻線2cと直列に整流用ダイオード4と、二次出力巻
線2cと並列に平滑コンデンサ13が接続され、出力側
の整流平滑化回路を構成している。
【0044】整流平滑回路の高圧側出力線20aと低圧
側出力線20bとの間には、分圧抵抗30、31が直列
に接続され、その中間タップ32を、誤差増幅器33の
反転入力端子に接続し、反転入力端子に出力電圧の分圧
となる出力検出電圧を入力している。また、誤差増幅器
33の非反転入力端子と低圧側出力線20bの間には、
基準電源34が接続され、非反転入力端子に、出力検出
電圧と比較するための基準電圧を入力している。
【0045】誤差増幅器33の出力側は、誤差増幅器3
3の出力値により点滅するフォトカプラ発光素子35が
接続され、このフォトカプラ発光素子35は、前述した
ように一次側のフォトカプラ受光素子39とフォトカッ
プリングしている。
【0046】中間タップ32と誤差増幅器33の非反転
入力端子間には、誤差増幅器33の出力との間に交流負
帰還素子37、38が接続される他、遅延用コンデンサ
40の一側が接続されている。
【0047】遅延用コンデンサ40の他側は、スイッチ
ング素子となるスイッチングトランジスタ41のコレク
タに接続している。このコレクタは、更に、抵抗42を
介して高圧側出力線20aに接続し、エミッタを低圧側
出力線20bに接続することによって、スイッチングト
ランジスタ41は、高圧側出力線20aと低圧側出力線
20b間に接続される。
【0048】スイッチングトランジスタ41のエミッタ
が接続する低圧側出力線20bの整流平滑回路側には、
電流検出用抵抗43が介在し、電流検出用抵抗43の更
に整流平滑回路側の低圧側出力線20bに、制御トラン
ジスタ44のエミッタが接続している。
【0049】制御トランジスタ44も、抵抗45を介し
てコレクタが高圧側出力線20aに接続し、高圧側出力
線20aと低圧側出力線20b間に接続される。制御ト
ランジスタ44のベースは、コレクタに結合するととも
に、スイッチングトランジスタ41のベースに接続して
いる。
【0050】このように構成された自励式スイッチング
電源回路1は、回路起動時に、まず電源1の高圧側端子
1a、低圧側端子1b間に直流電圧を加えると、起動用
抵抗21を介して起動用コンデンサ12が充電される
(図中下の電極が+で上が−の極性)。充電される起動
用コンデンサ12は、起動用抵抗21と直列に接続され
ているので、RC回路の時定数に基づいて起動用コンデ
ンサ12の端子電圧は、徐々に上昇する。起動用コンデ
ンサ12の充電電圧がオン電圧に達すると、FET3の
ゲートに順方向バイアス電圧が印加され、FET3がオ
ンになる(導通する)。
【0051】こうしてFET3がオンになり一次巻線2
aに電流が流れ始めると、トランスの各巻線には、誘導
起電力が生じる。このとき、帰還巻線2bに発生した駆
動信号源としての誘起電圧は、制御用抵抗22を介して
制御用コンデンサ11を充電する。
【0052】また、帰還巻線2bに発生する誘起電圧
は、起動用コンデンサ12の充電電圧と重畳され、FE
T3のゲート電圧をその閾値電圧以上の電圧(オン電
圧)に維持する。このオン動作中、ゲートへの過大入力
は、ツェナーダイオード6によって阻止される。
【0053】制御用コンデンサ11の充電電圧が上昇
し、その端子電圧が発振制御トランジスタ5の所定のバ
イアス電圧以上に達すると、その発振制御トランジスタ
5にべース電流が流れてコレクタ−エミッタ間が導通状
態になり、その間を電流が流れる。すると、FET3の
ゲートは発振制御トランジスタ5によって実質的に短絡
状態(ここでは低圧側端子1bの電位で、例えば0ボル
ト)となり、FET3はターンオフする。
【0054】FET3がターンオフし、トランスの一次
巻線2aに流れる電流が実質的に遮断されたときに、高
圧側出力線20aと低圧側出力線20b間に、所定の大
きさの負荷が接続されている場合には、その負荷に比例
したフライバック電圧がトランス2の各巻線に生じる。
【0055】二次出力巻線2cに発生したフライバック
電圧は、ダイオード4とコンデンサ13からなる整流平
滑化回路によって整流平滑化され、高圧側出力線20a
と低圧側出力線20b間に接続される負荷へ出力され
る。
【0056】一方、帰還巻線2bに発生するフライバッ
ク電圧は、負荷によって二次出力巻線2cに発生するフ
ライバック電圧と比例関係にあり、帰還巻線2bに発生
するフライバック電圧によって、制御用コンデンサ11
は放電し、起動用コンデンサ12が充電される(図中下
の電極が+で上が−の極性)。
【0057】このとき、ツェナーダイオード6は、帰還
巻線2bの低圧側端子1b側から電気抵抗23を介して
起動用コンデンサ12を充電する充電路となるととも
に、FET3のゲートに逆バイアスをかけ、FET3を
オフ状態に保つように作用する。
【0058】誘導逆起電力によって二次出力巻線2cに
蓄積されていた電気的エネルギの放出が終わり、帰還巻
線2bに発生していたフライバック電圧も降下すると、
それまで起動用コンデンサ12に保持されていた充電電
圧は、FET3のゲートに順方向のゲート電圧として印
加され、FET3をターンオンさせる。このような一連
の動作を繰り返して、自励式スイッチング電源回路10
は、自励発振する。
【0059】ここで、高圧側出力線20aと低圧側出力
線20b間に、所定の負荷が接続されている動作状態で
は、負荷により電流検出用抵抗43に電流が流れ、制御
トランジスタ44のエミッタに対してスイッチングトラ
ンジスタ41のエミッタの電位が上昇する。一方、スイ
ッチングトランジスタ41は、ベース電圧は、制御トラ
ンジスタ44のベース電圧に等しく、制御トランジスタ
44のエミッタに対しては一定の電位に保たれているの
で、所定のバイアス電圧に達することなく、オフ状態と
なっている。その結果、遅延用コンデンサ40は、誤差
増幅器33の入力から切り離されたものとなり、中間タ
ップ32における分圧は、そのまま、その時点の出力電
圧を表す出力検出電圧として誤差増幅器33の反転入力
端子に入力される。つまり、負荷が接続された動作状態
では、図6に示す従来の自励式スイッチング電源回路1
00と等価の回路となり、出力検出電圧は、出力電圧の
定電圧制御の為に用いられる。
【0060】例えば、高圧側出力線20aと低圧側出力
線20b間の出力電圧が設定値より上昇すると、誤差増
幅器33の反転入力端子に入力される出力検出電圧も上
昇し、フォトカプラ発光素子35の発光をフォトカプラ
受光素子39が受光することにより、起動用抵抗21の
一側と発振制御トランジスタ5のベース間が短絡する。
これによって、発振制御トランジスタ5がターンオフし
ている間の制御用コンデンサ11の充電速度が加速さ
れ、発振制御トランジスタ5は、速やかにターンオン
し、出力電圧が低下する。
【0061】逆に、出力電圧が設定値より低下すると、
フォトカプラ発光素子35は、発光しないので、起動用
抵抗21の一側と制御用トランジスタ5のベース間が遮
断され、制御用コンデンサ11の充電が遅れる。その結
果、FET3のオンデューティが増加し、出力電圧が設
定値まで上昇する。
【0062】このようにして、出力検出電圧と比較する
基準電圧を所定の電圧に設定し、高圧側出力線20aと
低圧側出力線20b間の出力電圧を制御電圧に安定化さ
せることができる。
【0063】一方、高圧側出力線20aと低圧側出力線
20b間に、外部の負荷が接続されていないか、若しく
は接続されていても待機動作中でわずかな負荷のみが接
続されている待機状態では、電流検出用抵抗43に電流
が流れないので、制御トランジスタ44のエミッタとス
イッチングトランジスタ41のエミッタの電位の電位
は、ほぼ等しくなる。一方、スイッチングトランジスタ
41のベース電圧は、制御トランジスタ44のエミッタ
に対して一定の電位に保たれた制御トランジスタ44の
ベース電圧に等しく、スイッチングトランジスタ41の
エミッタとの電位差がバイアス電圧以上となるので、オ
ン状態となり、コレクタとエミッタ間が導通する。その
結果、遅延用コンデンサ40は、低圧側出力線20bと
中間タップ32間に、分圧抵抗31と並列に接続され、
積分回路が形成される。従って、中間タップ32におけ
る出力検出電圧は、現実の高圧側出力線20aと低圧側
出力線20b間の出力電圧より遅れて、誤差増幅器33
の反転入力端子へ入力される。
【0064】以下、出力検出電圧が、現実の出力電圧よ
り遅れて誤差増幅器33へ入力される場合の動作につい
て説明する。
【0065】始めにDC電源を入力して回路を起動する
と、 a、現実の高圧側出力線20aと低圧側出力線20b間
の出力電圧(以下、単に出力電圧という)が制御電圧ま
で上昇する。
【0066】b、このとき、遅れて入力される出力検出
電圧から判定する出力電圧は、まだ制御電圧に達してい
ないので、出力検出電圧によって出力電圧が制御電圧に
達したと判定するまで、出力電圧を上昇させようとし
て、フォトカプラ発光素子35は発光を停止している。
その結果、現実の出力電圧は、制御電圧を越えて更に上
昇する。図2は、このときの発振制御トランジスタ5の
ベース、エミッタ間の電圧波形を5μsecの時間幅単
位で示すもので、図3の発振部分を400倍に拡大して
示すものである。図中、極小値から極大値に向かって右
上がりに立ち上がる間が、FET3がオンしている時間
であり、制御用コンデンサ11が充電されている。この
図に示すように、オン時間が徐々に長くなり、出力電圧
も上昇するものとなる。
【0067】c、続いて、遅れて入力される出力検出電
圧によって出力電圧が制御電圧に達したと判定される
と、出力電圧を低下させようとして、フォトカプラ発光
素子35が発光し、制御用コンデンサ11が急速に充電
されることによって、速やかにターンオンし、FET3
のオン時間が短くなる。すなわち、発振制御トランジス
タ5が速やかにターンオンすることによって、次の発振
のための電気エネルギーを発生させる前に、強制的にF
ET3がターンオフしてしまう。その結果、自励発振が
停止し、現実の出力電圧は、徐々に減少する。この間、
現実の出力電圧が制御電圧まで降下しても、遅れて入力
される出力検出電圧によって出力電圧が制御電圧以下と
判定していないので、現実の出力電圧は、制御電圧を越
えて更に低下し続ける。
【0068】d、遅れて入力される出力検出電圧も降下
し、出力電圧が制御電圧以下と判定されると、出力電圧
を上昇させようとしてフォトカプラ発光素子が消灯し、
bの動作を繰り返す。
【0069】c乃至dを繰り返すことによって、現実の
出力電圧は、制御電圧の上下で一定の周期で変動し、間
欠発振動作となる。間欠発振動作では、オン時間に比べ
て、オフ時間が極端に長くなるので、消費電力が減少す
る。図3は、この間欠発振動作中の発振制御トランジス
タ5のベース、エミッタ間の電圧波形を2msecの時
間幅単位で示すもので、一定の周期で間欠発振している
ことが示されている。
【0070】以上の本実施の形態に係る一連の動作にお
いて、高圧側出力線20aと低圧側出力線20b間に接
続されている負荷が低電圧で動作している場合など、負
荷が低い場合には、前述のように、理論的に帰還巻線2
bのフライバック電圧が充分に発生せず、起動用コンデ
ンサ12への充電に寄与しなくなるので、遅延用コンデ
ンサ40が切り離された状態でも、次の発振のための電
気エネルギーが不足し、自励発振が間欠発振に移行やす
くなる。そこで、本実施の形態では、遅延用コンデンサ
40が切り離された状態では(つまり、低負荷が接続さ
れていて、出力線に電流が流れている動作状態では)、
内部の各回路定数を調整して内部負荷によりフライバッ
ク電圧を発生させ、低負荷であっても、自励発振動作を
継続させるようにしている。
【0071】図4は、自励発振動作中の発振制御トラン
ジスタ5のベース、エミッタ間の電圧波形を5μsec
の時間幅単位で示すもので、上述のようにして内部負荷
を調整し、遅延用コンデンサ40を意図的に切り離し、
外部の負荷が接続されていない状態としても、自励発振
する状態を示している。
【0072】このように高圧側出力線20aと低圧側出
力線20bに負荷による電流が流れれば、わずかな負荷
でも自励発振するので、間欠発振によって出力電圧に大
きなリップル電圧が表れることはない。
【0073】高圧側出力線20a若しくは低圧側出力線
20bに流れる出力電流を検出してスイッチング素子4
1を動作する出力電流検出回路は、上記電流検出用抵抗
43と制御トランジスタ44の組み合わせに限らず、他
の種々の回路が採用できる。
【0074】図5は、出力電流検出回路としてカレント
トランスを用いた第2の実施の形態を示すもので、第1
実施の形態に係る自励式スイッチング電源回路10と同
一の構成には同一の番号を付している。
【0075】図に示すように、高圧側出力線20aにカ
レントトランスの一次巻線50aが介在し、高圧側出力
線20aに外部負荷による出力電流が流れると、低圧側
出力線20bに接続する二次巻線50bに誘導電流が流
れる。この誘導電流は、二次巻線50bの出力線間に、
二次巻線50bと並列に接続された平滑コンデンサ51
及び電気抵抗52と、直列に接続されたダイオード53
によって平滑整流化される。平滑整流化された誘導電流
が、ダイオード53の出力側に直列に接続された電気抵
抗54に流れると、電気抵抗54の電位差で制御トラン
ジスタ55がオンし、スイッチングトランジスタ41の
ベース電位を引き下げ、ターンオフさせる。その結果、
遅延用コンデンサ12は、低圧側出力線20bから絶縁
される。
【0076】一方、高圧側出力線20aに出力電流が流
れない待機状態では、カレントトランスが励磁されない
ので、制御トランジスタ55のベース電位が低圧側出力
線20bと等しくなり、制御トランジスタ55は、ター
ンオフする。これによって、スイッチングトランジスタ
41のベースは、抵抗56、57を介して高圧側出力線
20aに接続し、低圧側出力線20bに接続するエミッ
タとの電位差は、バイアス電圧を以上となり、スイッチ
ングトランジスタ41がオンする。その結果、遅延用コ
ンデンサ12は、中間タップ32と低圧側出力線20b
の間に接続される。このようにして、出力電流の有無に
よってスイッチング素子であるスイッチングトランジス
タ41をオンオフ制御することができる。
【0077】以上の実施の形態では、高圧側出力線20
aと低圧側出力線20b間の出力電圧を、2本の分圧抵
抗30、31で分圧し、中間タップ32から取り出した
出力電圧の分圧を、出力電圧を表す出力検出電圧とした
が、高圧側出力線20aと低圧側出力線20b間の出力
電圧をそのまま出力検出電圧として、基準電圧と比較す
るものであってもよい。
【0078】また、上記実施の形態では、外部の負荷が
接続されていない場合にも、自励発振動作するように回
路定数を設定しているが、少なくともわずかな出力電流
が流れるような負荷が接続された動作状態において自励
発振動作するものであれば、外部から負荷が接続されな
い上記状態では、間欠発振するものであってもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外部負荷が接続されていないか待機している状態の待機
状態では、間欠発振動作を行って電力の消費を節約し、
一方、わずかでも出力電流が流れるような低負荷が接続
された動作状態では、低周波数のリップル電圧が発生し
ない自励発振動作に確実に移行させることができる。
【0080】これに加えて、請求項2の発明では、出力
電圧を表す出力検出電圧を、出力電圧を分圧して得るた
めに設けられた分圧抵抗を利用して、遅延回路の一部と
するので、余分な回路素子を増加させずに、遅延回路を
形成できる。
【0081】また、分圧抵抗に遅延用コンデンサを並列
に接続するだけの簡単な構成で、遅延回路を形成でき
る。
【0082】更に、請求項3の発明では、請求項2の発
明に加えて、制御トランジスタと電流抵抗素子を組み合
わせた簡単な構成で、出力電流検出回路とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自励式スイッチン
グ電源回路10の回路図である。
【図2】間欠発振動作中の発振制御トランジスタ5のベ
ース、エミッタ間の電圧波形を拡大して示す波形図であ
る。
【図3】間欠発振動作中の発振制御トランジスタ5のベ
ース、エミッタ間の電圧波形を示す波形図である。
【図4】遅延用コンデンサ40を意図的に切り離し、外
部の負荷が接続されていない状態で自励発振動作中の発
振制御トランジスタ5のベース、エミッタ間の電圧波形
を示す波形図である。
【図5】他の実施の形態に係る自励式スイッチング電源
回路の要部を示す回路図である。
【図6】従来の自励式スイッチング電源回路100の回
路図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 トランス 2a 一次巻線 2b 帰還巻線 2c 二次出力巻線 3 発振用電界効果トランジスタ 4 整流用ダイオード(整流平滑化回路) 5 発振制御トランジスタ 11 制御用コンデンサ(発振安定化回路) 13 平滑コンデンサ(整流平滑化回路) 20a 高圧側出力線 20b 低圧側出力線 21 起動用抵抗 22 制御用抵抗(発振安定化回路) 30、31 分圧抵抗 32 中間タップ 33 誤差増幅器(比較回路、出力電圧検出回路) 35 フォトカプラ発光素子 39 フォトカプラ受光素子 40 遅延用コンデンサ(遅延回路) 41 スイッチングトランジスタ(スイッチング素
子) 43 電流検出用抵抗(出力電流検出回路) 44 制御トランジスタ(出力電流検出回路)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次巻線(2a)と二次出力巻線(2
    c)と帰還巻線(2b)を有するトランス(2)と、 直流電源(1)に、一次巻線(2a)と直列に接続され
    た発振用電界効果トランジスタ(3)と、 直流電源(1)に起動用抵抗(21)と直列に接続さ
    れ、その直列接続点が発振用電界効果トランジスタ
    (3)のゲートに接続された発振制御トランジスタ
    (5)と、 帰還巻線(2b)に直列に接続される抵抗(22)とコ
    ンデンサ(11)からなり、抵抗(22)とコンデンサ
    (11)の直列接続点を発振制御トランジスタ(5)の
    ベースに接続させた発振安定化回路と、 二次出力巻線(2c)の出力を整流平滑化する整流平滑
    化回路(4、13)と、 整流平滑化回路(4、13)の出力電圧を表す出力検出
    電圧を比較回路(33)の一方の入力端子より入力し、
    比較回路(33)の他方の入力端子より入力される基準
    電圧と比較して、整流平滑化回路(4、13)の出力電
    圧が所定の制御電圧以上と判定した際に、フォトカプラ
    発光素子(35)を発光若しくは消灯させ、判定信号を
    出力する出力電圧検出回路と、 フォトカプラ発光素子(35)とフォトカップルし、フ
    ォトカプラ発光素子(35)より判定信号を入力したと
    きに、起動用抵抗(21)と発振制御トランジスタ
    (5)との直列接続点と、発振制御トランジスタ(5)
    のベース間を導通させるフォトカプラ受光素子(39)
    とを備え、 出力電圧によって、発振用電界効果トランジスタ(3)
    のオンデューティを変化させ、出力電圧を安定化させる
    自励式スイッチング電源回路において、比較回路(3
    3)の一方の入力端子に、スイッチング素子(41)を
    介して接続し、スイッチング素子(41)が導通した際
    に、出力検出電圧を遅延させて、比較回路(33)の一
    方の入力端子に入力する遅延回路(40)と、 整流平滑化回路(4、13)の出力線に流れる出力電流
    を検出し、出力電流が、零若しくは微小値である際に導
    通し、出力電流が、微小値を越えて増加した際に遮断す
    るように、スイッチング素子(41)を制御する出力電
    流検出回路(43)と、を更に付設し、 整流平滑化回路(4、13)の出力に負荷が接続され
    ず、若しくは低負荷が接続されている待機状態におい
    て、フォトカプラ発光素子(35)から出力される判定
    信号を遅延させ、発振用電界効果トランジスタ(3)に
    よる自励発振動作を、間欠発振動作へ誘導することを特
    徴とする自励式スイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 一次巻線(2a)と二次出力巻線(2
    c)と帰還巻線(2b)を有するトランス(2)と、 直流電源(1)に、一次巻線(2a)と直列に接続され
    た発振用電界効果トランジスタ(3)と、 直流電源(1)に起動用抵抗(21)と直列に接続さ
    れ、その直列接続点が発振用電界効果トランジスタ
    (3)のゲートに接続された発振制御トランジスタ
    (5)と、 帰還巻線(2b)に直列に接続される抵抗(22)とコ
    ンデンサ(11)からなり、抵抗(22)とコンデンサ
    (11)の直列接続点を発振制御トランジスタ(5)の
    ベースに接続させた発振安定化回路と、 二次出力巻線(2c)の出力を整流平滑化する整流平滑
    化回路(4、13)と、 整流平滑化回路(4、13)の高圧側出力線(20a)
    と低圧側出力線(20b)間に接続された分圧抵抗(3
    0、31)と、 分圧抵抗(30、31)の中間タップ(32)の出力検
    出電圧と基準電圧を比較し、基準電圧を越えたときにフ
    ォトカプラ発光素子(35)を発光させる出力電圧検出
    回路(33)と、 フォトカプラ発光素子(35)とフォトカップルし、起
    動用抵抗(21)と発振制御トランジスタ(5)との直
    列接続点と、発振制御トランジスタ(5)のベース間に
    接続されたフォトカプラ受光素子(39)とを備え、 出力電圧によって、発振用電界効果トランジスタ(3)
    のオンデューティを変化させ、出力電圧を安定化させる
    自励式スイッチング電源回路において、 分圧抵抗(30、31)の中間タップ(32)と整流平
    滑化回路(4、13)の低圧側出力線(20b)間に、
    スイッチング素子(41)を介して接続される遅延用コ
    ンデンサ(40)と、 整流平滑化回路(4、13)の高圧側出力線(20a)
    若しくは低圧側出力線(20b)に流れる出力電流を検
    出し、出力電流が、零若しくは微小値である際に導通
    し、出力電流が、微小値を越えて増加した際に遮断する
    ように、スイッチング素子(41)を制御する出力電流
    検出回路(43、44)と、を更に付設し、 高圧側出力線(20a)と低圧側出力線(20b)間に
    負荷が接続されず、若しくは低負荷が接続されている待
    機状態において、フォトカプラ発光素子(35)の発光
    タイミングを遅延させ、発振用電界効果トランジスタ
    (3)による自励発振動作を、間欠発振動作へ誘導する
    ことを特徴とする自励式スイッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 高圧側出力線(20a)と低圧側出力線
    (20b)間に、互いのベースを接続させたスイッチン
    グトランジスタ(41)と制御トランジスタ(44)を
    並列に接続し、スイッチングトランジスタ(41)のコ
    レクタに遅延用コンデンサ(40)を接続して、スイッ
    チングトランジスタ(41)をスイッチング素子とし、 制御トランジスタ(44)のコレクタとベースを結合す
    るとともに、低圧側出力線(20b)に電流検出用抵抗
    を介在させ、その整流平滑回路(4、13)側に制御ト
    ランジスタ(44)のエミッタを、出力側にスイッチン
    グトランジスタ(41)のエミッタをそれぞれ接続し
    て、出力電流検出回路(43、44)としたことを特徴
    とする請求項2記載の自励式スイッチング電源回路。
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