JP2002049993A - カーナビゲーション装置のための音声案内機能評価システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な準備で多種多様な状況に対応してカーナ
ビゲーション装置の音声の発生タイミングを評価できる
ようにする音声案内機能評価システムを提供する 【解決手段】この音声案内機能評価システムは、位置算
出部１６により操作子１２〜１５から入力した操作量に
基づき算出された地図データベース１１に記憶されてい
る地図上における人工現実的な車両の位置、及び景観デ
ータベース１７に前記地図上の各位置に対応付けて記憶
されている画像データに基づいて前記人工現実的な車両
から運転者の目線で見える景観の全体を表す画像を生成
する画面生成部１９と、画面生成部１９により生成され
た画像を表示する表示装置２１と、位置算出部１６によ
り算出された人工現実的な車両の位置をカーナビゲーシ
ョン装置３０が車両の位置を算出する際に用いる信号を
疑似した信号に変換してカーナビゲーション装置３０に
対し出力する位置出力部２２とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両の走行経路を
音声により案内する機能を備えたカーナビゲーション装
置のための音声案内機能評価システム、特に車両走行中
における音声案内のタイミングが適正であるか否かを人
工現実的な車両の走行により評価できるようにするカー
ナビゲーション装置の音声案内機能評価システムに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、カーナビゲーション装置の音声案
内のタイミングを調整のために評価する場合には、まず
車両を実際に走行させながら車両から運転者の目線で見
える景観を映像として収録しておき、同映像を再生しな
がら同映像と連動してカーナビゲーション装置を作動さ
せ、同映像に対してカーナビゲーション装置の音声の発
生タイミングが感覚的に適正であるか否かを評価するよ
うにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法においては、映像を収録するために実際に車両を交通
規制などの制約を受けながら走行させる必要があったた
め、準備の段階が煩雑であった。特に、天候、時間帯や
交通状況等を加味した多種多様な状況の再現は、各状況
の映像を個別に収録する必要があったため、困難であっ
た。

【０００４】

【発明の概要】本発明の目的は、簡単な準備で多種多様
な状況に対応してカーナビゲーション装置の音声の発生
タイミングを評価できるようにするカーナビゲーション
装置のための音声案内機能評価システムを提供すること
にある。

【０００５】本発明の特徴は、車両に搭載されて同車両
の移動時に音声により経路を案内するカーナビゲーショ
ン装置を評価するためのシステムにおいて、地図データ
を記憶した地図データベースと、ハンドル、アクセルペ
ダル、ブレーキペダル、及びシフトレバー等の車両の運
転操作子を疑似して構成されて同運転操作子と同様に操
作され同操作時にその操作量を出力する操作子と、前記
操作子から入力した操作量に基づき前記地図データベー
スに記憶されている地図上にて人工現実的に車両の位置
を算出する位置算出手段と、前記地図データベースに記
憶されている地図上の各位置に対応付けて景観を表す画
像データを記憶した景観データベースと、前記位置算出
手段により算出された人工現実的な車両の位置、及び前
記景観データベースに記憶されている画像データに基づ
き前記人工現実的な車両から運転者の目線で見える景観
を表す画像を生成する画面生成手段と、前記画面生成手
段により生成された画像を表示する表示装置と、前記位
置算出手段により算出された人工現実的な車両の位置を
前記カーナビゲーション装置が車両の位置を算出する際
に用いる信号を疑似した信号に変換して前記カーナビゲ
ーション装置に対し出力する位置出力手段とを設け、前
記カーナビゲーション装置が車両の移動に伴い発生する
音声の発生タイミングが運転者にとって感覚的に適正で
あるか否かを人工現実的な車両の走行により評価できる
ようにすることにある。

【０００６】上記特徴を有するカーナビゲーション装置
のための評価装置においては、操作子の操作に応じて位
置算出手段により人工現実的な車両の位置が算出され、
同算出された人工現実的な車両の位置に応じて表示装置
にて車両から見える景観を表す画像が表示される。この
ときカーナビゲーション装置は、位置出力手段による出
力に基づき、前記人工現実的な車両の移動に連動して音
声を発生する。したがって、操作子を操作しながら表示
装置の表示の変化に対して感覚的に適正であるか否かを
評価することにより、カーナビゲーション装置の音声の
発生タイミングが適正であるか否かを評価することが可
能となる。この場合、前記表示装置にて表示される景観
を表す画像は、位置算出手段により算出された人工現実
的な車両の位置、及び景観データベースに記憶されてい
る画像データに基づき画面生成手段により生成される。
したがって、実際に車両を走行させて映像を収録する必
要もなく、簡単な準備でカーナビゲーション装置の音声
の発生タイミングを評価することが可能となる。

【０００７】また、本発明の他の特徴は、上記特徴を有
するカーナビゲーション装置のための音声案内機能評価
システムにおいて、さらに、天候、時間帯及び交通状況
等の付加条件を設定する付加条件設定手段を設け、前記
画面生成手段が、前記付加条件設定手段により設定され
た付加条件も参照して前記画像を生成するようにしたこ
とにある。これによれば、簡単な準備で、多種多様な状
況に対応してカーナビゲーション装置の音声の発生タイ
ミングを評価することが可能となる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図１に示したカーナビゲー
ション装置のための音声案内機能評価システムは、地図
データベース１１、ハンドル１２、アクセルペダル１
３、ブレーキペダル１４、シフトレバー１５、位置算出
部１６、景観データベース１７、付加条件設定部１８、
画面生成部１９、表示装置２１、及び位置出力部２２を
備えている。

【０００９】地図データベース１１は、道幅や建物の敷
地面積などの情報を含む地図データを記憶したものであ
る。ハンドル１２、アクセルペダル１３、ブレーキペダ
ル１４、及びシフトレバー１５はそれぞれ操作子であ
り、車両におけるものを疑似して構成されて同車両にお
けるものと同様に操作されるものである。この操作時、
ハンドル１２はその回動量を、アクセルペダル１３及び
ブレーキペダル１４はその踏込み量を、シフトレバー１
５はいずれのシフトポジションに設定されているかを表
す信号をそれぞれ操作量として出力する。

【００１０】位置算出部１６は、各操作子１２〜１５か
ら入力した操作量に基づき、地図データベース１１に記
憶されている地図上にて人工現実的に車両の位置を算出
するものである。具体的には、各操作子１２〜１５から
入力した操作量に基づき算出した人工現実的な車両の移
動量を予め設定された初期位置に加算することにより、
車両の現在位置を算出するようにしている。景観データ
ベース１７は、道路や建物などの景観素材を表す画像デ
ータを、地図データベース１１に記憶されている地図上
の各位置にて、その道幅や敷地面積などに関係して対応
付けて記憶したものである。付加条件設定部１８は、カ
ーナビゲーション装置３０の評価試験時に操作されて、
天候条件（例えば、晴天、曇り、降雨、雪など）、時間
帯条件（例えば、早朝、昼間、夜間など）、及び交通状
況条件（例えば、道路の混雑量）を設定するためのもの
である。

【００１１】画面生成部１９は、位置算出部１６により
算出された人工現実的な車両の位置、景観データベース
１７に記憶されている画像データ、及び付加条件設定部
１８により設定された付加条件に基づき、前記人工現実
的な車両から運転者の目線で見える景観の全体を表す画
像を生成するものである。表示装置２１は、画面生成部
１９により生成された画像を表示するものである。

【００１２】位置出力部２２は、位置算出部１６により
算出された人工現実的な車両の位置情報を、カーナビゲ
ーション装置３０が車両の位置を算出する際に用いる信
号（例えば、ＧＰＳ信号、各センサの検出信号など）を
疑似した各信号に変換した上で、カーナビゲーション装
置３０に対し出力するものである。なお、この場合に出
力する位置情報とは、具体的には、車両の経度、緯度、
標高、速度、方向、及び傾斜である。

【００１３】なお、位置出力部２２は、カーナビゲーシ
ョン装置３０に対してＶＩＣＳ（登録商標）信号も出力
する。このＶＩＣＳ信号は図示しないデータベースによ
りその提供位置と対応付けられて記憶されているもので
あり、前記人工現実的な車両位置が前記提供位置に至っ
た場合に出力されるようになっている。

【００１４】上記音声案内機能評価システムによって評
価試験を行うカーナビゲーション装置３０は、通常は車
両に搭載されて車両の移動時に音声により経路を案内す
るものであり、地図データベース３１、位置算出部３
２、経路算出部３３、表示部３４，音声制御部３５、及
び音声発生装置３６を備えている。

【００１５】地図データベース３１は、音声案内機能評
価システムの地図データベース１１と同様の地図データ
を記憶したものである。位置算出部３２は、所定の入力
信号（例えば、ＧＰＳ受信器により受信されるＧＰＳ信
号、車両に組み付けた各センサの検出信号など）に基づ
き、地図データベース３１に記憶されている地図上にて
車両の位置を算出するものである。経路算出部３３は、
カーナビゲーション装置３０の使用時に運転者により目
的地が指定されたとき、地図データベース３１に記憶さ
れている地図上にて同指定された目的地までの経路を算
出するものである。表示部３４は、上記地図データベー
ス３１に記憶されている地図、位置算出部３２により算
出された車両位置、及び経路算出部３３により算出され
た経路等を表示するものである。

【００１６】音声制御部３５は、車両が経路算出部３３
により算出された経路を走行中に例えば交差点などの所
定の案内ポイントに至る場合に、同案内ポイントに対応
する適切な案内を表す音声データを生成して、予め設定
されたタイミング（例えば、交差点への予想到達時間の
１５秒前など）になったとき、音声発生装置３６を制御
して前記音声データに基づく音声を発生させるものであ
る。

【００１７】次に、上記のように構成したカーナビゲー
ション装置３０の音声案内機能評価システムの作動につ
いて説明する。まず、カーナビゲーション装置３０の評
価試験を行うに当り、図示したように、カーナビゲーシ
ョン装置３０を音声案内機能評価システムの位置出力部
２２から位置情報が入力されるような状態に接続する。
また、付加条件設定部により、付加条件を設定する。ま
た、カーナビゲーション装置３０にて、目的地を設定す
る。これにより、カーナビゲーション装置３０の経路算
出部３３は、地図データベース３１に記憶されている地
図上にて車両の経路を算出する。

【００１８】上記状態にて操作子１２〜１５が操作され
ると、各操作子１２〜１５の操作量に応じて、位置算出
部１６が地図データベース１１に記憶されている地図上
にて人工現実的に車両の位置を算出し、画像生成部１９
が、位置算出部１６により算出された人工現実的な車両
の位置、景観データベース１７に記憶されている画像デ
ータ、及び付加条件設定部１８により設定された付加条
件に基づき、前記人工現実的な車両から運転者の目線で
見える景観の全体を表す画像を生成する。そして、同生
成された画像は、表示装置２１にて表示される。このよ
うにして、操作子１２〜１５の操作に連動して表示装置
２１における表示が変化することになるため、試験者は
人工現実的に車両を運転操作している感覚となる。

【００１９】一方、上記位置算出部１６により算出され
た人工現実的な車両の位置情報は、位置出力部２２によ
り、カーナビゲーション装置３０が車両の位置を算出す
る際に用いる信号を疑似した信号に変換された上で、カ
ーナビゲーション装置３０に対し出力される。このと
き、カーナビゲーション装置３０においては、位置算出
部３２が、上記入力した位置情報に基づき地図データベ
ース３１に記憶されている地図上における車両の位置を
算出し、音声制御部３５が、同算出された車両の位置及
び経路算出部３３により算出された経路に基づき、予め
設定されたタイミングで、音声発生装置３６を制御して
案内の音声を発生させる。上記場合において、音声案内
機能評価システムとカーナビゲーション装置３０の各地
図データベース１１，３１は同様の地図を記憶している
ため、各位置算出部１６，３２により算出される人工現
実的な車両の位置は結果的に同様となる。したがって、
カーナビゲーション装置３０は、前述した試験者の人工
現実的な車両の運転操作に連動して案内の音声を発生す
ることになる。

【００２０】上述のように、上記音声案内機能評価シス
テムを用いたカーナビゲーション装置３０の評価試験に
おいては、操作子１２〜１５の操作に連動して、表示装
置２１における表示が変化するとともに、カーナビゲー
ション装置３０が案内の音声を発生する。したがって、
操作子１２〜１５を操作しながら表示装置２１の表示の
変化に対して感覚的に適正であるか否かを評価すること
により、カーナビゲーション装置３０の音声の発生タイ
ミングが適正であるか否かを評価することが可能とな
り、同タイミングの調整が可能となる。この場合、表示
装置２１にて表示される景観を表す画像は、位置算出部
１６により算出された人工現実的な車両の位置、景観デ
ータベース１７に記憶されている画像データ、及び付加
条件設定部１８により設定された付加条件に基づき画面
生成部１９により生成されたものである。したがって、
実際に車両を走行させて映像を収録する必要もなく、簡
単な準備で多種多様な状況に対応してカーナビゲーショ
ン装置３０の音声の発生タイミングを評価することが可
能となる。

【００２１】次に、上記実施形態の変形例について説明
する。同変形例は、図１にて二点鎖線により示したよう
に、車両の方向を検出するためのジャイロセンサ３７を
それ自体が備えたカーナビゲーション装置３０を評価す
るためのものである。

【００２２】この変形例に係る音声案内機能評価システ
ムは、回転装置２３を備えている。回転装置２３は、カ
ーナビゲーション装置３０を設置可能でありかつ位置算
出部１６により算出された人工現実的な車両の方向に連
動して回転する設置台２３ａを備えている。この音声案
内機能評価システムを用いてカーナビゲーション装置３
０の評価試験を行う場合、回転装置２３の設置台２３ａ
上にカーナビゲーション装置３０を設置しておけば、位
置算出部１６が算出した人工現実的な車両の方向に連動
して設置台２３ａが回転するため、カーナビゲーション
装置３０にて、ジャイロセンサ３７が前記人工現実的な
車両の方向を検出し、同検出された方向に基づき位置算
出部３２が車両位置を算出することになる。したがっ
て、カーナビゲーション装置３０が、試験者の人工現実
的な車両の運転操作に連動して案内の音声を発生するこ
とになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係るカーナビゲーション
装置のための音声案内機能評価システムの全体を表すブ
ロック図である。

【符号の説明】

１１…地図データベース、１２…ハンドル、１３…アク
セルペダル、１４…ブレーキペダル、１５…シフトレバ
ー、１６…位置算出部、１７…景観データベース、１８
…付加条件設定部、１９…画面生成部、２１…表示装
置、２２…位置出力部、３０…カーナビゲーション装
置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 仁志 愛知県岡崎市岡町原山６番地18 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 高橋 利匡 愛知県知立市山屋敷町板張48番地１ 明治 電機工業株式会社エレクトロニクス事業部 内 Ｆターム(参考） 2C032 HB05 HC13 HC23 HC31 HD07 2F029 AA02 AB07 AB13 AC02 AC09 AC18 5H180 AA01 BB04 BB18 CC12 EE02 EE12 FF04 FF05 FF23 FF25 FF33

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車両に搭載されて同車両の移動時に音声に
   より経路を案内するカーナビゲーション装置を評価する
   ためのシステムであって、 地図データを記憶した地図データベースと、 ハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル、及びシフ
   トレバー等の車両の運転操作子を疑似して構成されて同
   運転操作子と同様に操作され同操作時にその操作量を出
   力する操作子と、 前記操作子から入力した操作量に基づき前記地図データ
   ベースに記憶されている地図上にて人工現実的に車両の
   位置を算出する位置算出手段と、 前記地図データベースに記憶されている地図上の各位置
   に対応付けて景観を表す画像データを記憶した景観デー
   タベースと、 前記位置算出手段により算出された人工現実的な車両の
   位置、及び前記景観データベースに記憶されている画像
   データに基づき前記人工現実的な車両から運転者の目線
   で見える景観を表す画像を生成する画面生成手段と、 前記画面生成手段により生成された画像を表示する表示
   装置と、 前記位置算出手段により算出された人工現実的な車両の
   位置を前記カーナビゲーション装置が車両の位置を算出
   する際に用いる信号を疑似した信号に変換して前記カー
   ナビゲーション装置に対し出力する位置出力手段とを設
   け、 前記カーナビゲーション装置が車両の移動に伴い発生す
   る音声の発生タイミングが運転者にとって感覚的に適正
   であるか否かを人工現実的な車両の走行により評価でき
   るようにすることを特徴とするカーナビゲーション装置
   のための音声案内機能評価システム。
2. 【請求項２】前記請求項１に記載のカーナビゲーション
   装置のための音声案内機能評価システムにおいて、 さらに、天候、時間帯及び交通状況等の付加条件を設定
   する付加条件設定手段を設け、 前記画面生成手段が、前記付加条件設定手段により設定
   された付加条件も参照して前記画像を生成するようにし
   たことを特徴とするカーナビゲーション装置のための音
   声案内機能評価システム。