JP2002048638A - 火災検知器 - Google Patents

火災検知器

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JP2002048638A JP2000230633A JP2000230633A JP2002048638A JP 2002048638 A JP2002048638 A JP 2002048638A JP 2000230633 A JP2000230633 A JP 2000230633A JP 2000230633 A JP2000230633 A JP 2000230633A JP 2002048638 A JP2002048638 A JP 2002048638A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル内に設置される火災検知器の新たな
構造を提案し、従来と同等の火災監視機能を維持しつ
つ、検知センサの前面に設けられる透光性窓への汚れ原
因物質の付着を極力抑制して清掃作業の間隔を長くし、
かつ、動作確認灯の表示が透光性窓の外部からも良好に
見通すことができる火災検知器を提供する。 【解決手段】 火災検知器10は、連続的かつ滑らかな
面により構成された上部カバーの内部に、赤外線エネル
ギーを検知する検知センサ31a、31bや動作確認灯
31cを備えたセンサモジュール15a、15bと、各
々のセンサモジュール15a、15bに備えられた検知
センサ31a、31bの前方に位置し、火災検知器10
の設置面に対して5°〜30゜の範囲の傾斜角度を有し
て配置された透明かつ平面な透光性窓16a、16b
と、試験光透光性窓18a、18bを備えた試験用光源
収納部19と、を有して構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災検知器に関
し、特に、トンネル内壁に所定の間隔で配置され、透光
性窓を備えた光学式の火災検知器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用や鉄道用トンネルを始め、
トンネル内には通行上の安全を確保するため、様々な設
備が設置されている。車両用のトンネル設備について、
図面を参照して簡単に説明する。
【0003】図6に示すように、トンネル50内には、
トンネル50内部の視界を確保するナトリウム灯等の照
明灯52、トンネル50内で発生した火災を検知する火
災検知器53、火災を検知した際に水を噴霧して火災の
拡大を防ぐ水噴霧ヘッド54、放水ノズルやホース等を
収納した消火栓設備55、トンネル50内の換気を行う
ジェットファン56、非常用通路や出口を避難者に認識
させ、誘導する誘導表示灯57をはじめ、トンネル50
内で発生した非常事態を通報するための非常用電話、ラ
ジオ放送用のラジオ再放送誘導線等、様々な設備が設け
られている。特に、火災検知器53は、トンネル50内
での車両火災等を検知し、いち早くトンネル管理者や車
両の運転者に通報することを目的として、トンネル内の
見通しが効く壁面51に所定間隔、たとえば、25m間
隔で配置されている。
【0004】次に、トンネル内に設置されている従来の
火災検知器の一例について、図面を参照して説明する。
図7は、従来、一般的に使用されている火災検知器の概
略構成図である。なお、このような火災検知器の構成
は、たとえば、特開平7−175986号公報等に記載
されている。
【0005】図7に示すように、火災検知器100は、
概略、入出力用の信号線が配索され、トンネル内壁面に
埋込又は露出して設置される検知器箱(図示を省略)内
に取り付け固定される本体ケース101と、該本体ケー
ス101に着脱可能に取り付けられる上部カバー102
と、該上部カバー102の略中央部においてトンネル内
部方向に突出するように組み付けられたドーム状の透光
性の受光ガラス103と、該受光ガラス103の内部に
収納され、火炎から放射される輻射光を検出する受光素
子(検知センサ)104a、104bと、受光素子10
4a、104bにより検出された信号を増幅する増幅回
路や火災判断を行う信号処理回路等が搭載された回路基
板105と、受光ガラス103の周辺に配置され、受光
ガラス103の汚れ状態等を検知するための試験光CK
を発するチェックランプ(試験光源)106a、106
b、及び、火災検知器100の動作状態を点灯表示する
2色LEDからなる動作確認灯108a、108bが収
納されたドーム状のグローブ107a、107bと、を
有して構成されている。なお、火災検知器100を検知
器箱に収納し、固定した場合、少なくとも受光ガラス1
03及びグローブ107a、107bが検知器箱の前面
から露出されるように配置される。
【0006】火災検知器100を収納した検知器箱をト
ンネル内壁面に設置した状態では、受光素子104a、
104bが収納されたドーム状の受光ガラス103は、
トンネル内壁面51から突出して配置され、各々の受光
素子104a、104bは、トンネル内壁面に垂直な中
心線LCを概ね境界にして、各々図面左方の領域ALと
図面右方の領域ARを個別に監視する。
【0007】このような火災検知器のトンネル内での配
置形態について、図面を参照して説明する。図8は、ト
ンネル50内における上記火災検知器100の配置形
態、及び、監視区域(検知エリア)の設定状態を示す概
略図である。図8に示すように、火災検知器100A、
100B、100C、100D、…は、トンネル50の
一方のトンネル内壁面51側に、一定の離間距離(間
隔)L毎に配置され、上述したように、各火災検知器1
00A、100B、100C、100D、…は、各々の
設置中心線を基準にして、トンネル長手方向の左右両側
に所定の監視区域が設定されている。ここで、各監視区
域Ax、Ay、Azは、少なくとも隣接して配置される
火災検知器の配置位置を含むように設定され、各監視区
域Ax、Ay、Azがそれぞれ隣接する2個の火災検知
器により、相互補完的に監視されるように設定されてい
る。
【0008】具体的には、各火災検知器100A、10
0B、100C、100D、…は、一方側のトンネル内
壁面51に、たとえば25m間隔で配置されている。ま
た、火災検知器100Bにより、その設置中心線を基準
にして監視区域Ax、Ayが設定され、隣接して配置さ
れた火災検知器100Cにより、その設置中心線を基準
にして監視区域Ay、Azが設定されて、2つの隣接す
る火災検知器100B、100Cにより、監視区域Ay
が重複して(相互補完的に)監視対象となるように設定
されている。このような火災検知器の配置形態によれ
ば、トンネル内で車両故障等により停車した車両等(障
害物)により、火災検知器の監視区域に死角(陰)が発
生することを抑制することができるため、良好な火災監
視を行うことができる。
【0009】ところで、火災検知器をトンネル内壁面に
設置した場合、上述したように、火災検知器100の受
光ガラス103がトンネル内壁面からトンネル内に大き
く突出する構成を有している。これは、トンネル50の
長手方向(図面左右方向)に対して検知エリアを大きく
設定して、隣接する火災検知器100の配置位置まで非
監視区域を発生させることなく効率的に監視するため、
受光ガラス103の内部に収納される受光素子104
a、104bを、トンネル内壁面に対して概ね45度の
角度で設置していることにより、ドーム状の受光ガラス
103が必然的にトンネル内に大きく突出せざるを得な
いことによるものである。
【0010】したがって、図9に示すように、受光ガラ
ス103は、車両の走行やジェットファンの換気等によ
りトンネル内に生じる気流Cに常時晒されることにな
る。なお、トンネル内には長手方向の一方向に向かって
支配的に流れる2m〜10m/s程度の気流Cがあるこ
とはよく知られている。ここで、トンネル内には、車両
から排出される煤煙や粉塵、土砂、凍結防止剤等の化学
物質等、汚れの原因となる様々な物質(以下、汚れ原因
物質と総称する)が浮遊しているため、これらの物質が
気流Cに乗って飛来し、ドーム状の受光ガラス103の
気流上流側に直接衝突して汚れD1として付着する。な
お、受光ガラス103の気流上流側以外にも汚れは付着
するものの、気流が直接衝突する上流側に比較すると、
汚れ具合は数分の1程度である。このような受光ガラス
103の汚れは、内部に収納された受光素子104a、
104bの受光量を減少させて、検知感度を低下させる
ことになるため、火災検知器100の性能を長期間にわ
たって維持するために頻繁に清掃作業を行わなければな
らないという問題を有していた。
【0011】このような問題を解決するために、図7、
図9に示したように、ドーム状の受光ガラス103の略
側方に、受光ガラス103の汚れ状態を検知するための
試験光CKを発光するチェックランプ106a、106
bが配置され、定期的に汚れ状態を検出することによ
り、検知感度の低下を電気的に又は信号処理等により補
償して、清掃作業の頻度を低減する汚れ補償処理という
手法が知られている。なお、汚れ補償処理による汚れの
影響の回避方法については、たとえば、特開平6−32
5274号公報、特開平5−314376号公報等に詳
しく記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、以下に示すような問題を有して
いた。 (1)汚れ補償処理を採用した火災検知器においては、
受光素子の受光量の減少に伴う検知感度の低下を信号処
理により汚れ補償することを目的とするものであって、
受光ガラスへの汚れの付着自体を抑制するものではない
ため、清掃作業の頻度を大幅に低減することができるも
のではなかった。
【0013】また、汚れ補償を行うために定期的にチェ
ックランプ106a、106bから試験光CKを受光素
子104a、104bに照射して受光ガラス103の汚
れ状態を把握する必要があるが、図7、図9に示したよ
うに、チェックランプ106a、106bが収納された
グローブ107a、107bもトンネル内部方向に突出
して形成されているため、受光ガラス103ほどではな
いものの、トンネル内に生じる気流Cが直接衝突して汚
れD2が付着することになり、汚れ補償のための信号処
理が複雑化したり、汚れ状態を正確に検出し難い等の問
題を有している。
【0014】また、図7に示したように、グローブ10
7a、107b内にチェックランプ106a、106b
とともに動作表示灯108a、108bが収納された構
成にあっては、グローブ107a、107bに汚れD2
が付着した場合、動作表示灯108a、108bの表示
状態が外部から確認し難くなるという問題も有してい
た。さらに、グローブ107a、107bは、受光ガラ
ス103に対して両側方(図7における左右方向)に突
出して設けられているため、トンネル内に生じる気流に
影響を与えて、受光ガラス103の近傍に気流の乱流を
生じさせて、受光ガラス103への汚れD1の付着状態
を悪化させる可能性もあった。
【0015】そのため、上述したような従来の火災検知
器にあっては、一定の周期で火災検知器の筐体(特に、
受光ガラス)に付着した汚れを機械的に、あるいは、手
作業により清掃する作業を実施する必要があった。ここ
で、車両用トンネルの場合、作業効率を高め、かつ、作
業者の安全を確保するため、一般に作業車両を低速で走
行させながら、あるいは、大がかりな車線規制等を行
い、作業車両を停車させて清掃作業を行うため、車線規
制等に伴う交通渋滞を招くという問題を有している。ま
た、交通渋滞を避けるために夜間等の時間帯を利用して
作業を行う場合であっても、人的及び時間的な負担が大
きいという問題を有している。したがって、清掃作業の
頻度を極力減らす(作業間隔を極力長くする)ことがで
き、かつ、清掃作業を簡易に行うことができる火災検知
器の開発が望まれている。
【0016】(2)また、出願人が、種々実験を重ねた
結果、受光ガラスへの汚れ原因物質の付着を極力抑える
ためには、検知センサの前面に設けられる受光ガラス
(あるいは、受光ガラスを構成する透光性窓)の面を壁
面に対し、極力平行なフラット面になるように、形成、
配置する方が良好であることが判明した。これは、受光
ガラスが従来のように壁面に対して大きく突出している
場合、トンネル内で生じる汚れ原因物質を含んだ気流が
受光ガラスの気流上流側に直接衝突して汚れが顕著に付
着するが、受光ガラスを壁面に対し平行なフラット面に
なるように形成、配置した場合、気流が直接衝突するこ
とが殆どなくなるためである。
【0017】しかしながら、受光ガラス(あるいは、受
光ガラスを構成する透光性窓)の面を壁面に対して完全
に平行なフラット面に形成、配置すると、壁面の極近傍
領域を検知しにくくなり、死角(非監視領域)が発生す
ることになるとともに、トンネルの長手方向に対して検
知エリアを大きく設定できないため、隣接して配置され
る火災検知器の設置位置を含む範囲まで、たとえば25
mを検知エリアによりカバーすることは技術的に困難で
ある。また、どうしても透光性窓の面を壁面に対して完
全に平行なフラット面にしたいのであれば、火災検知器
の設置間隔を短くする手法や、トンネルの両側の内壁面
に火災検知器を千鳥状に配置する手法等を採用すること
が考えられるが、いずれの方法においても、従来に比較
して設置個数が大幅に増加して、大幅なコストアップに
繋がってしまうという問題を有している。
【0018】(3)さらに、受光素子が収納される受光
ガラスは、例えば、石英ガラスをドーム状に成形した
後、内部を磨りガラスに研磨加工して半透明にするとい
った工程を有しているため、製造工程が複雑かつ煩雑と
なり、したがって製作時間が長いうえ、製作に要するコ
ストが極めて高くなるという問題も有していた。
【0019】そこで、本発明は、このような問題点に鑑
み、トンネル内に設置される火災検知器の新たな構造を
提案し、従来と同等の火災監視機能を維持しつつ、検知
センサの前面に設けられる透光性窓への汚れ原因物質の
付着を極力抑制して清掃作業の間隔を長くし、かつ、動
作確認灯の表示が透光性窓の外部からも良好に見通すこ
とができる火災検知器を提供することを目的とする。ま
た、検知センサの前面に設けられる透光性窓を壁面に対
して極力平行に近づけつつ、壁面近傍の非監視領域の発
生を極力抑制するという相反する目的を達成する。
【0020】さらに、試験光源から投光される試験光が
透過する試験光透光性窓への汚れ原因物質の付着を極力
抑制して、検知センサの検知感度を良好に補償するとと
もに、検知センサの前面に設けられる透光性窓への気流
の影響を抑制することを目的とする。そして、火災検知
器を構成する各部品を簡易な構成とすることにより、製
造工程を容易化して製作時間を短くでき、かつ、コスト
を大幅に抑えることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る火災検知器は、光エネルギーを電気信号に変換する検
知センサを備え、該検知センサにより所定方向に対して
3次元の検知エリアを設定し、かつ、トンネル内に設置
して、該トンネル内の火災を検知する火災検知器におい
て、少なくともトンネル内に生じる気流の上流側を監視
する前記検知センサに対応して、前記検知センサの前面
に設けられた透光性窓を、前記トンネルの内壁面に対し
て5°〜30゜の範囲の傾斜角度を有して配置するとと
もに、前記検知センサの近傍に動作確認灯を配置したこ
とを特徴としている。
【0022】また、請求項2記載の発明に係る火災検知
器は、光エネルギーを電気信号に変換する一対の検知セ
ンサを備え、該一対の検知センサにより、設置位置に対
して左右方向に、各々独立した3次元の検知エリアを設
定して、トンネル内の火災を検知する火災検知器におい
て、前記一対の検知センサの各々と前記検知エリアの間
に個別の透光性窓を備え、前記透光性窓の傾斜角度を、
前記トンネルの内壁面に対して5°〜30゜の範囲に設
定するとともに、前記一対の検知センサの各々の近傍に
動作確認灯を配置したことを特徴としている。
【0023】すなわち、検知センサにより検知エリアを
設定し、トンネル内の火災を検知する火災検知器におい
て、トンネルの長手方向を監視する検知センサの前面に
設けられた透光性窓が、トンネル内壁面に対して5°〜
30゜の範囲の傾斜角度を有して配置されているととも
に、該透光性窓内の検知センサの近傍であって、外部か
ら前記透光性窓を介して認識可能な位置に、火災検知器
の動作状態を表示する動作確認灯が配置された構成を有
している。
【0024】これにより、検知センサの前面に設けられ
る透光性窓への気流の直接的な吹き付けが抑制されて、
透光性窓への汚れ原因物質の付着が抑制されるので、火
災検知器の火災監視機能を長期間にわたって良好に維持
することができるとともに、透光性窓内に配置される動
作確認灯の表示に対する視認性の低下を極力抑制して、
長期間にわたり外部からの十分な視認性を得ることがで
きる。よって、火災検知器の清掃作業の周期を大幅に長
くすることができる。
【0025】請求項3記載の発明に係る火災検知器は、
上記構成において、前記透光性窓が設けられた本体カバ
ーを備え、前記本体カバーは、前記気流の上流側を監視
する検知センサに対応して設けられた前記透光性窓の、
前記気流の上流側に隣接し、前記気流の上流側から下流
側に向かって前記トンネルの内部方向への突出量が連続
的に大きくなる傾斜面を有することを特徴としている。
【0026】すなわち、上記透光性窓が設けられた本体
カバーは、透光性窓の上流側に隣接し、気流の上流側か
ら下流側に向かってトンネル内部方向への突出量が連続
的に大きくなる傾斜面を有しているので、気流が透光性
窓に吹き付ける前に、透光性窓の上流側に設けられた傾
斜面に直接衝突して上層の気流を押し上げて、透光性窓
に平行な気流が生じることにより、気流の透光性窓への
直接的な吹き付けによる汚れ原因物質の付着を抑制する
ことができ、透光性窓の汚れを大幅に抑制することがで
きる。
【0027】請求項4記載の発明に係る火災検知器は、
上記構成において、前記気流の下流側を監視する検知セ
ンサ、該検知センサに対応して設けられる透光性窓、及
び、前記傾斜面が、前記気流の上流側を監視する検知セ
ンサ、該検知センサに対応して設けられる透光性窓、及
び、前記傾斜面と左右対称に配置、形成されていること
を特徴としている。
【0028】すなわち、気流の上流側及び下流側となる
トンネルの長手2方向の各々に対応して、所定の傾斜角
度に設定された透光性窓及び傾斜面、検知センサを対称
に配置しているので、トンネル内に連続的に配置される
火災検知器のうち、少なくとも隣接する火災検知器まで
の監視対象領域に、均等な検知エリアを相互補完的に設
定することができ、トンネル内で発生する火災を良好か
つ確実に検知することができる。
【0029】請求項5記載の発明に係る火災検知器は、
上記構成において、前記検知センサに対して試験光を投
光する試験光源と、前記試験光を透光する試験光透光性
窓とを備え、前記試験光透光性窓は、前記検知センサに
対応して設けられた前記透光性窓の傾斜角度に対応させ
て、同等の傾斜角度に配置、又は、前記トンネル内壁面
に対してほぼ平行に配置されていることを特徴としてい
る。
【0030】すなわち、透光性窓内に配置された検知セ
ンサに対して試験光を投光する試験光源の前方に設けら
れ、試験光を透光する試験光透光性窓が、透光性窓の傾
斜角度に対応して、同等の傾斜角度、あるいは、トンネ
ル内壁面に対してほぼ平行に配置されているので、試験
光透光性窓への汚れ原因物質の付着状態を透光性窓と同
等、あるいは、大幅に抑制することができ、汚れ補償処
理における汚れ状態の検出精度を向上して、火災検知感
度の補償精度を向上させることができる。
【0031】請求項6記載の発明に係る火災検知器は、
上記構成において、前記試験光源及び前記試験光透光性
窓を前記透光性窓の高さ位置より上方に配置したことを
特徴としている。すなわち、試験光源及び試験光透光性
窓を含む試験光源収納部を透光性窓の高さ位置よりも上
方に配置しているので、傾斜面及び透光性窓に吹き付け
る気流を傾斜面及び収納部下面側に沿って流すことがで
き、透光性窓に吹き付ける気流を乱すことがなくなり、
透光性窓への汚れ原因物質の付着状態を悪化させること
がない。
【0032】請求項7記載の発明に係る火災検知器は、
上記構成において、少なくとも前記透光性窓を透明かつ
平面な赤外線透過ガラスで構成したことを特徴としてい
る。すなわち、透光性窓が簡易な構成を有しているの
で、透光性窓の製作に際し、成型や蒸着等の複雑な製造
工程を必要とせず、簡易な加工処理により安価に製造す
ることができるとともに、透明かつ赤外線の透過率が高
い材質で形成されているので、赤外線を含む光を良好に
透過して適正な火災検知機能を実現することができると
ともに、動作確認灯の視認性を高めて、保守管理作業に
伴う火災検知器の動作状態の確認を確実かつ容易に行う
ことができる。
【0033】請求項8記載の発明に係る火災検知器は、
上記構成において、前記透光性窓及び前記試験光透光性
窓を構成する赤外線透過ガラスは、円形または方形に形
成されていることを特徴としている。請求項9記載の発
明に係る火災検知器は、上記構成において、前記透光性
窓及び前記試験光透光性窓を構成する赤外線透過ガラス
を、サファイアガラスで形成したことを特徴としてい
る。
【0034】すなわち、透光性窓及び試験光透光性窓と
してサファイアガラスを適用した場合、円柱状のインゴ
ットをスライスカットする簡易な製造工程により、円形
形状又は円形形状から外形を加工して方形形状を有する
透明かつ平面な赤外線透過ガラスを実現することができ
るので、製作時間を短くすることができるとともに、製
造コストを大幅に抑えることができる。
【0035】特に、サファイアガラスにおいては、本
来、概ね7.0μm付近以下の波長帯域の放射線(赤外
線)を良好に透過するハイカット型のフィルタ特性を有
しているので、2波長式の火災検知器においては、サフ
ァイアガラスを受光素子に入射する放射線の長波長側の
帯域を制限するためのフィルタ部材として良好に適用す
ることができる。
【0036】請求項10記載の発明に係る火災検知器
は、上記構成において、前記透光性窓及び前記試験光透
光性窓が設けられた本体カバーの前面を、略凸凹のない
滑らかな面に形成したことを特徴としている。すなわ
ち、透光性窓が、火災検知器の設置面に対して5°〜3
0゜の範囲の傾斜角度を有して配置され、さらに、上記
傾斜面に対して連続的かつ滑らかな面を構成しているの
で、火災検知器に吹き付ける気流は、傾斜面の形状に沿
って流れつつ分散されることになり、気流に乗って飛来
する汚れ原因物質が上記透光性窓に対して平行に流れ
て、汚れの付着が抑制されて、清掃作業の頻度を大幅に
低減することができるとともに、凸凹のない滑らかな面
に沿って清掃作業を行うという簡易な作業により汚れを
良好に除去して、効率的に清浄化することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る火災
検知器の一実施形態を示す概略構成図である。図1
(a)、(b)に示すように、火災検知器10は、大別
して、入出力用の信号線ケーブル(図示を省略)が配索
され、トンネル内の、たとえば、壁面に設置された所定
の検知器箱(図示を省略)内に取り付け固定される取付
ベース21と、該取付ベース21に着脱可能に取り付け
られた上部カバー11と、を備え、内部には、所望の火
災検知機能を実現するための電気回路等が搭載された主
回路基板12が設けられている。なお、図1に示す火災
検知器10においては、上部カバー11及び上部カバー
11に密着して取り付けられたモールドカバー22によ
り、密閉された空間を有する検知器ユニットを構成し、
該検知器ユニット内の密閉空間に上記主回路基板12が
収納されている。また、該検知器ユニットと取付ベース
21により形成される空間には、避雷素子等の交換頻度
の比較的高い回路部品23が収納されている。
【0038】以下、本実施形態に係る火災検知器の主要
な構成について具体的に説明する。火災検知器10は、
図1(a)、(b)に示すように、トンネル内壁面への
設置状態において、少なくともトンネルの長手方向(図
1の左右方向)に所定の曲率半径を有して曲面状に形成
された傾斜曲面13a、13b、及び、傾斜曲面13
a、13bの各々の周縁部(外周)に連続して設けら
れ、所定の傾斜角度を有して形成された急傾斜面14
a、14bとを有する上部カバー11と、検知器ユニッ
トの内部に収納された主回路基板12と、火炎から放射
される輻射光(赤外線エネルギー)を検知する焦電素子
等からなる検知センサ31a、31b及び火災検知器1
0における動作状態を表示する動作確認灯31cを備
え、主回路基板12上の所定の位置に、各々独立して個
別に取り付け固定された一対のセンサモジュール15
a、15bと、各々のセンサモジュール15a、15b
に備えられた検知センサ31a、31bの前方に位置
し、上部カバー11の傾斜曲面13a、13bに設けら
れた個別の透光性窓16a、16bと、各透光性窓16
a、16bの近傍に個別の試験光源17a、17bを収
納し、設置状態において、その下面側に試験光透光性窓
18a、18bを備えた試験用光源収納部19と、を有
して構成されている。
【0039】上部カバー11の傾斜曲面13a、13b
は、曲率半径が大きく平面に近似する単一、または、複
合された曲面により構成され、設置状態において、トン
ネル内部方向(図1(b)の上方向)に突出するように
形成されている。また、傾斜曲面13a、13bは、各
々トンネルの長手方向の一方側(図1左側)及び他方側
(図1右側)に位置し、トンネルの一方側及び他方側に
対して所定の傾斜を有するように形成されている。
【0040】すなわち、傾斜曲面13a、13bは、ト
ンネル内壁面への設置状態において、中央(上部カバー
11の中央の頭頂部11a)から見て上下方向及び左右
方向に向かって、それぞれ設置面方向への突出量が連続
的に小さくなる曲面を有するように構成されている。そ
して、各々の傾斜曲面13a、13bの頭頂部(また
は、頂辺)11a寄りには、上記個別の透光性窓16
a、16bが、設置状態において、トンネル内壁面に対
して所定の傾斜角度で設けられている。
【0041】急傾斜面14a、14bは、傾斜曲面13
a、13bの周縁部にあって、傾斜曲面13a、13b
に連続して設けられ、かつ、傾斜曲面13a、13bの
トンネル内壁面に対する傾斜角度(たとえば、20°程
度)に比較して、急峻な傾斜角度(たとえば、60°程
度)を有するように形成されている。また、急傾斜面1
4a、14bは、各々トンネルの長手方向に頂点(また
は、頂辺)14c、14dを有して形成されている。こ
こで、急傾斜面14a、14bの立ち上がり高さ(突出
量)は、頂点14c、14d部分の高さに比較して、上
部カバー11の上下方向中央部分(頭頂部11aの上方
及び下方部分;後述する図5(b)参照)の高さの方が
高くなるように形成されている。
【0042】透光性窓16a、16bは、上部カバー1
1内のセンサモジュール15a、15bの汚れや破損等
を防止し、保護するための平板状かつ円形状の透明板、
たとえば、サファイアガラス等の赤外線透過ガラスによ
り構成される。ここで、透光性窓16a、16bは、ト
ンネル内壁面に対して概ね5°〜30°、望ましくは、
10°〜25°の傾斜角度を有して(斜向して)設けら
れている。
【0043】試験光透光性窓18a、18bは、各傾斜
曲面13a、13bに設けられた透光性窓16a、16
bの配置位置や傾斜角度、及び、透光性窓16a、16
bの内部のセンサモジュール15a、15b(詳しく
は、検知センサ31a、31b)の配置位置等に対応し
て、所定の傾斜角度を有して、又は、トンネル内壁面に
対して略平行に配置されている。なお、本実施形態に係
る火災検知器10においては、試験光透光性窓18a、
18bが、設置状態において、トンネル内壁面に対して
平行に設けられた構成を示すが、各透光性窓16a、1
6bと同等の傾斜角度を有するように配置されているも
のであってもよい。
【0044】また、試験光透光性窓18a、18bは、
火災検知器10の設置状態において、透光性窓16a、
16bの配置位置(高さ位置)よりも完全に上方に配置
され、さらに、透光性窓16a、16bと同様に、例え
ば、サファイアガラス等の赤外線透過ガラスにより構成
されている。なお、上記透光性窓16a、16b及び試
験光透光性窓18a、18bの具体的な構成については
後述する。そして、火災検知器10は、試験光源17
a、17bから投光され、試験光透光性窓18a、18
b及び透光性窓16a、16bを介してセンサモジュー
ル15a、15b(検知センサ31a、31b)に達す
る試験光の受光出力により、少なくとも各透光性窓16
a、16bの汚れ状態を検出して、検知感度の低下を電
気的またはソフトウェア的な制御手法により補償する処
理を含む機能試験を定期的に行う。
【0045】次に、本実施形態に係る火災検知器に適用
されるセンサモジュール15a、15bの具体的な構成
と、火災検知器をトンネル内に設置した場合の検知エリ
アの拡がりについて、図面を参照しながら説明する。図
2は、本実施形態に係る火災検知器に適用されるセンサ
モジュールの一構成例を示す概略図であり、図3は、本
実施形態に係る火災検知器のトンネル内部への設置状態
と検知エリアの拡がりを示す概略図である。なお、本実
施形態においては、センサモジュール15a、15bが
同一の構成を有する場合について説明する。ここで、図
2においては、説明の都合上、センサモジュール15
a、15bを総称して、センサモジュール15と記す。
【0046】図1(b)に示したように、センサモジュ
ール15a、15bは、各々同一の構成を有し、上部カ
バー11内に収納された主回路基板12上の所定の位置
に、互いに線対称の位置関係となるように個別に配置さ
れている。センサモジュール15(15a、15b)の
具体的な構成は、図2(a)、(b)に示すように、少
なくとも所定の波長を有する光エネルギーを受光して電
気信号に変換し、出力する検知センサ31a、31b、
及び、火災検知器10における火災検知処理及び試験処
理の動作状態を示す一対の動作確認灯31cが搭載され
たセンサ基板31と、該センサ基板31の背面側を取り
付けて、主回路基板12上の所定の位置に固定するため
の取付基台32と、センサ基板31に搭載された検知セ
ンサ31a、31bの受光面及び一対の動作確認灯31
cが露出するように開口部33a、33b、33cが形
成され、かつ、センサ基板31に実装された回路素子
(検知センサ31a、31bを含む)に対する外部から
のノイズを遮断、低減するためのシールドカバー33
と、を有し、これらが順次組み付けられている。
【0047】ここで、検知センサ31a、31bは、図
2(b)に示すように、それらの中心線がセンサ基板3
1の中心線に一致するように配置されている。なお、図
2に示したセンサモジュール15は、2つ(または、複
数)の波長帯域における放射線強度を検出して、その相
対比に基づいて炎の有無を検出する2波長(または、複
数波長)式の火災検知器に対応した構成であって、たと
えば、検知センサ31aは、概ね4.5μm付近の波長
帯域の光を検出し、検知センサ31bは、概ね5.0〜
7.0μm付近の波長帯域の光を検出するように構成さ
れている。なお、検知センサ31a、31bには、受光
素子が内蔵されているとともに、その受光素子の前方に
は、所定の波長帯域の光エネルギーを選択的に透過する
光学フィルタが一体的に設けられている。
【0048】また、センサ基板31は、少なくとも検知
センサ31a、31b及び動作確認灯31cが搭載され
ていればよく、これに加えて、例えば、火災検知処理を
実行する処理回路の一部または全部を搭載するものであ
ってもよい。動作確認灯31cは、例えば、2色LED
により構成され、検知センサ31a、31bの近傍、具
体的には、図1(a)に示したように、上部カバー11
の各傾斜曲面13a、13bに設けられた透明な透光性
窓16a、16bを介して、外部から動作確認灯31c
の発光状態を視覚的に認識可能な位置であって、かつ、
図2(b)に示すように、センサ基板31の中心線に対
して線対称となる位置に配置されている。
【0049】そして、一対の動作確認灯31cは、各々
センサモジュール15において、火災検知処理状態、あ
るいは、試験処理状態を個別に表示するように設定され
ている。具体的には、たとえば、火災検知器10をトン
ネル内壁面に設置した状態において、上側に位置する動
作確認灯31cに火災検知表示機能を設定して、当該動
作確認灯31cが搭載されたセンサモジュール15の各
検知センサ31a、31bからの検知出力により火災を
検知した場合には、当該動作確認灯31cを赤色に発光
駆動させ、正常時には発光を停止する。
【0050】また、同様に、下側に位置する動作確認灯
31cに試験動作表示機能を設定して、当該動作確認灯
31cが搭載されたセンサモジュール15の各検知セン
サ31a、31bに対して試験光を受光させて試験を実
行している場合には、当該動作確認灯31cを緑色に発
光駆動させ、通常の火災監視動作時には発光を停止す
る。すなわち、火災検知器10の設置状態において、上
側の動作確認灯31cは、火災検知表示機能用の光源と
して使用されて、赤色にのみ発光駆動され、また、下側
の動作確認灯31cは、試験動作表示機能用の光源とし
て使用されて、緑色にのみ発光駆動される。
【0051】このように、本実施形態に係る火災検知器
10においては、トンネルの長手2方向に対して、同一
の構成を有するセンサモジュール15a、15bを左右
対称の位置関係となるように個別に配置した構成を有す
ることにより、部品を共通化して部品点数及び製造プロ
セスを大幅に削減することができるので、量産効果によ
り、製造コストの大幅な削減を図ることもできる。ここ
で、同一の構成を有するセンサモジュール15a、15
bを左右対称の位置関係となるように配置することによ
り、一対の動作確認灯31cのそれぞれに設定される機
能が上下で反対になる。そこで、本実施形態において
は、動作確認灯31cに2色LEDを適用して、双方の
センサモジュール15a、15b、あるいは、主回路基
板12に搭載された電気回路において、動作確認灯31
cに設定された動作機能が左右対称の関係になるように
切換制御することにより、動作確認灯31cの点灯動作
を左右対称に設定する。具体的には、動作確認灯31c
の発光駆動制御を行う制御部(図示を省略)との信号線
の接続状態を相互に入れ替えて制御するハードウェア的
な制御方法や、上記制御部における制御プログラムによ
り発光駆動状態を制御するソフトウェア的な制御方法を
採用することができる。
【0052】なお、ここに示した動作確認灯31cの機
能設定は一例にすぎず、他の機能を設定、又は、付加す
るものであってもよい。また、本実施形態にあっては、
センサ基板31の中心線に対して、線対称となる位置
に、一対の動作確認灯31cを配置した構成を示した
が、センサ基板31の中心線上に、動作確認灯31cと
なる2色LEDを1つのみ配置することにより、2色L
EDを2つ設けた場合に比べて、上述したような入れ替
え制御が不要となり、簡易な構成にすることができる。
【0053】そして、このような構成を有するセンサモ
ジュール15(15a、15b)は、図1(b)に示し
たように、トンネルの長手方向(図1の左右方向)に所
定の拡がりを有する検知エリアAa、Baが設定される
ように、トンネルの長手2方向の各々に対して、検知セ
ンサ31a、31bの受光面が、たとえば、各々45度
の角度を有するように配向して設置される。したがっ
て、火災検知器10の中心(頭頂部11a)をほぼ境界
にして、左右方向に対して各々を個別に監視する略対称
な検知エリアAa、Baが設定される。なお、図1
(b)において、検知エリアAa、Baの拡がりは、紙
面に沿って平面的に示されているが、実際には、紙面に
垂直な方向にも拡がりを有し、全体として円錐状の3次
元的な拡がりを有している。
【0054】したがって、このような構成を有する火災
検知器10のトンネル内壁面への設置状態は、例えば、
図3(a)に示すように、トンネル50内部下方(概
ね、路面から2.5m程度の高さ)の一方の壁面51a
に、例えば25m間隔で複数個配置され、図3(b)に
示すように、各火災検知器10によりトンネル50の長
手方向に沿って、路面50a及び他方側の壁面51bま
でを監視する検知エリアAa、Baが設定されるように
設置される。ここで、このような火災検知器10により
設定される火災検知エリアは、図1(b)に示したよう
に、センサモジュール15a、15bの傾斜角度、及
び、検知センサ31a、31bと透光性窓16a、16
bとの位置関係等に基づいて、各々の検知エリアAa、
Baの拡がりや境界が規定される。
【0055】次に、上記透光性窓及び試験光透光性窓の
具体的な構成について、図面を参照して説明する。図4
は、本実施形態に係る火災検知器に適用される透光性窓
及び試験光透光性窓の構成例を示す要部詳細図である。
図4(a)に示すように、平面かつ円形の透光性窓16
a、16bは、センサモジュール15a、15bに搭載
された検知センサ31a、31bの前方に位置する上部
カバー11の傾斜曲面13a、13bに形成された段付
きの円形の開口部41において、透光性窓16a、16
bとなるサファイアガラスが係合される張出部41a
に、例えば、接着剤等を塗布して密着固定させることに
より構成される。
【0056】また、図4(b)に示すように、平面かつ
方形(図では長方形)の試験光透光性窓18a、18b
は、試験用光源収納部19に収納された試験光源17
a、17bの前方に形成された段付きの方形の開口部4
2において、試験光透光性窓18a、18bとなるサフ
ァイアガラスが係合される張出部42aに、例えば、接
着剤等を塗布して密着固定させることにより構成され
る。なお、上記透光性窓16a、16b及び試験光透光
性窓18a、18bは、傾斜曲面13a、13b及び試
験用光源収納部19の下面に対して凹凸を生じることな
く滑らかな連続面を有して各開口部41、42に係合さ
れる。
【0057】ここで、トンネル内の汚れ原因物質や腐食
性ガスが火災検知器10の内部に侵入して、センサモジ
ュール15a、15bや主回路基板12、試験光源17
a、17b等の動作不良等を引き起こさないようにする
ために、サファイアガラス(透光性窓16a、16b、
試験光透光性窓18a、18b)を開口部41、42に
気密性良く密着固定させる必要があるが、このための手
法としては、例えば、紫外線硬化型接着剤を用いた、い
わゆる、UV接着法を良好に適用することができる。U
V接着法は、接着面(図4(a)、(b)では、張出部
41a、42a)に紫外線硬化型接着剤を均一に塗布し
て、被接着物(図4(a)、(b)では、透光性窓16
a、16b、試験光透光性窓18a、18b)を載置し
た後、所定時間紫外線を照射することにより気密性良く
接着を行うものであり、この方法によれば、透光性窓部
及び試験光透光性窓部の十分な気密性を簡易かつ迅速に
実現して、火災検知器内部への汚れ原因物質や腐食性ガ
スの侵入を確実に防止することができる。
【0058】このように、円形又は方形の透明かつ平面
なサファイアガラス(赤外線透過ガラス)を用いて、透
光性窓16a、16b及び試験光透光性窓18a、18
bを構成することにより、従来技術(図7参照)に示し
たようなトンネル内部に突出するドーム形状の受光ガラ
スを用いる必要がないので、石英ガラスの成形や内部を
磨りガラスに研磨加工する工程や蒸着工程等の複雑かつ
繁雑な製造工程を用いることなく、簡易な製造工程によ
り極めて安価に製造することができる。
【0059】特に、透光性窓16a、16b及び試験光
透光性窓18a、18bとしてサファイアガラスを適用
した場合においては、サファイアガラスの円柱状のイン
ゴットをスライスカットして平板状の製品を製造する工
程を有しているので、スライスカットされた状態で略円
形形状に形成されるため、図4(a)に示したように、
円形の開口部41にサファイアガラスを係合させる場
合、加工工数を極めて少なくすることができるととも
に、寸法取りの面からも経済性が高い。
【0060】ここで、サファイアガラスは、本来、概ね
7.0μm付近以下の波長帯域の放射線(赤外線)を良
好に透過するハイカット型のフィルタ特性を有している
ので、上述したような2波長式の火災検知器において、
サファイアガラスを透光性窓16a、16bに適用する
ことにより、概ね5.0〜7.0μm付近の波長帯域の
光エネルギーを検出対象とする検知センサ31bに入射
する光エネルギーの長波長側の帯域を規定するためのフ
ィルタ部材として良好に適用することができ、2波長式
の火災検知器におけるフィルタ部材の部品点数を削減す
ることができる。
【0061】また、透光性窓16a、16b及び試験光
透光性窓18a、18bが透明な平板形状を有し、加え
て、透光性窓16a、16bがトンネル内壁面に対して
概ね5°〜30°の傾斜角度を有し、かつ、試験光透光
性窓18a、18bがトンネル内壁面に対して略平行に
設けられた上部カバーの形状により、後述するような気
流偏向作用による透光性窓16a、16b及び試験光透
光性窓18a、18bの汚れの付着抑制効果が付加され
るので、火災検知機能や試験機能を良好に維持するため
に必要不可欠な、赤外線の透過率を長期にわたって高い
状態に維持することができるとともに、透光性窓16
a、16bの内部に配置された動作確認灯31cを長期
にわたって外部から視覚的に良好に認識することがで
き、さらに、火災検知器の清掃作業や保守点検作業を効
率的に行うことができる。
【0062】なお、本実施形態においては、透光性窓1
6a、16b及び試験光透光性窓18a、18bを各々
円形又は方形の透明かつ平面なサファイアガラスにより
構成した場合について説明したが、本発明は、これに限
定されるものではなく、透光性窓及び試験光透光性窓
は、各々円形、方形のいずれの形状を有するものであっ
てもよいし、これらの形状を組み合わせた楕円形状等を
有するものであってもよい。要するに、透光性窓にあっ
ては検知センサとの位置関係により適切な検知エリアが
設定される形状を有していればよく、試験光透光性窓に
あっては、試験光源からの試験光が透光性窓内に収納さ
れた検知センサに良好に受光される形状を有しているも
のであればよい。
【0063】次に、本実施形態に係る火災検知器に適用
される上部カバーの形状特有の作用について、図面を参
照して具体的に説明する。図5は、傾斜曲面13a、1
3b、及び、急傾斜面14a、14bの形状と気流との
関係を示す概略図である。ここで、トンネル内で生じる
気流は、図5(a)にあっては、図面の左方を上流とし
て右方に向かって流れているものとし、また、図5
(b)にあっては、図面の左斜め下方を上流として右斜
め上方に向かって流れているものとする。
【0064】図5(a)、(b)に示すように、上部カ
バー11に形成された傾斜曲面13aは、気流Cの上流
側から下流側に向かってトンネル内部方向、すなわち、
前方方向に突出する、曲率半径が大きい曲面を有してい
る。また、傾斜曲面13a、13bは、所定の曲率半径
を有して曲面状に形成されているため、設置状態におい
て、トンネルの上下方向に対しても傾斜曲面を有してい
る。一方、急傾斜面14aは、傾斜曲面13aの外周側
にあって、傾斜曲面13aよりも気流Cの上流側でトン
ネル内部方向に突出する曲面を有している。よって、気
流Cは、このような急傾斜面14a、14b、及び、傾
斜曲面13a、13bの形状に沿って流れが変化する
(偏向制御される)ことになる。
【0065】そのため、このような構成を有する火災検
知器10によれば、上流側から流れる気流Cのうち、ま
ず、トンネル内壁面側の気流Cxが、火災検知器10の
設置面側の周縁部に設けられた最も上流側に位置する急
傾斜面14a(すなわち、エッジ14c近傍)に直接吹
き付けることにより、汚れ原因物質が衝突して、その一
部が付着する。その後、汚れ原因物質が減少した気流C
xは、急傾斜面14aを乗り越えて前進し、傾斜曲面1
3aの形状に沿って流れる気流Cxaと、急傾斜面14
aの形状に沿って流れる気流Cxbとに分散される。
【0066】これにより、急傾斜面14aの形状に沿っ
て流れる気流Cxbは、火災検知器10の設置状態にお
ける上下方向に向かう。ここで、上述したように、急傾
斜面14aは、傾斜角度が急峻に形成され、かつ、上部
カバー11の中央部分(頭頂部11a)に近いほど、立
ち上がり高さ(突出量)が高くなることから、急傾斜面
14aに吹き付けた気流Cx、及び、その後、急傾斜面
14aの形状に沿って流れる気流Cxbは、傾斜曲面1
3a側へ乗り越えにくくなるので、急傾斜面14aを乗
り越えて前進し、傾斜曲面13aの形状に沿って流れる
気流Cxaは、大幅に減少するとともに、該気流Cxa
に含まれる汚れ原因物質が大幅に減少する。さらに、急
傾斜面14aを乗り越えて傾斜曲面13aに達した気流
Cxaは、傾斜曲面13aの曲面形状に沿って、前進方
向及び上下方向(気流Cxc)に分散されるので、気流
Cxaが頭頂部11a方向に進むにつれて気流Cxaに
含まれる汚れ原因物質は一層希薄になる。
【0067】また、気流Cのうち、上記気流Cxよりも
上層(トンネル内部側)の気流Cyは、急傾斜面14a
よりも、トンネル内部方向により突出した傾斜曲面13
aに吹き付け、その後、傾斜曲面13aの形状に沿って
流れることにより、前進方向及び上下方向に分散され
る。ここで、気流Cxのうち、急傾斜面14aを乗り越
えて前進する気流Cxa、及び、傾斜曲面13aに吹き
付ける気流Cyのうち、傾斜曲面13aに直接吹き付
け、前進する気流Cyaは、図5(a)に示すように、
より上層(火災検知器10の前方向)の気流Czを押し
上げ、傾斜曲面13aへの直接的な吹き付けを抑制しつ
つ、傾斜曲面13aの形状に沿って、透光性窓16aの
上方を通過して、頂点部11aに達する。
【0068】また、気流Cxのうち、急傾斜面14aを
乗り越えて傾斜曲面13aに達し、さらに、上下方向に
進んだ気流Cxc、及び、気流Cyのうち、傾斜曲面1
3aに吹き付け、上下方向に分散した気流Cybは、傾
斜曲面13aの形状に沿って、上部カバー11(火災検
知器10)の外方に向かう。一方、傾斜曲面13bは、
傾斜曲面13aの突出により、気流Cに対して陰(死
角)側に位置することになり、気流Cの直接的な吹き付
けが常に抑制された状態にある。さらに、試験用光源収
納部19の下面側に設けられる試験光透光性窓18a、
18bは、気流C(Cx、Cy、Cz)に対して平行に
配置されていることにより、気流Cの直接的な吹き付け
が常に抑制された状態にある。
【0069】したがって、本実施形態に示したような上
部カバー11の構成を有する火災検知器によれば、トン
ネル内に生じる気流Cに乗って飛来する汚れ原因物質
は、傾斜曲面13aの上流側の周縁部に設けられた急傾
斜面14aに直接衝突して、その一部が付着するととも
に、汚れ原因物質が減少した気流のうち、傾斜曲面13
a側に到達した気流、及び、傾斜曲面13aに吹き付
け、傾斜曲面13aの形状に沿って流れる気流が、さら
に、傾斜曲面13aの形状に沿って、前進方向(頭頂部
11a方向)及び上下方向に分散されて流れるので、透
光性窓16aに達する気流に含まれる汚れ原因物質を大
幅に低減することができる。
【0070】特に、透光性窓16aの気流上流側に対し
て、傾斜角度の小さい傾斜曲面13a、傾斜角度の大き
い急傾斜面14aを連続して形成、配置し、さらに、ト
ンネル内壁面に対して、透光性窓16aの傾斜角度を小
さく設定(概ね5°〜30°)したことにより、気流の
より上流側において、気流の分散化及び汚れ原因物質の
低減化を図り、透光性窓16aへ達する気流を減らすこ
とができるとともに、気流の直接的な吹き付けを抑制す
ることができるので、透光性窓16aへの汚れ原因物質
の衝突、付着を大幅に低減することができる。
【0071】また、試験光透光性窓18a、18bを、
設置状態において、試験用光源収納部19の下面側で、
かつ、トンネル内壁面に対して平行に設けることによ
り、試験光透光性窓18a、18bへの汚れ原因物質の
付着が大幅に抑制され、試験光透光性窓18a、18b
の汚れの影響を極めて小さくした上で、透光性窓16
a、16bの汚れ状態を検出して火災検知器10の検知
感度の低下を補償する手法を採用することができる。
【0072】また、上部カバー11の略全域が、凹凸の
ない滑らかな面(平面、曲面等)により凸状に構成さ
れ、加えて、透光性窓16a、16b及び試験光透光性
窓18a、18bが上部カバー11を構成する面に対し
て、略隙間なく、連続的な面(面一)となるように取り
付け固定されているので、透光性窓16a、16b及び
試験光透光性窓18a、18bへの汚れの付着が大幅に
抑制されるとともに、透光性窓16a、16b及び試験
光透光性窓18a、18bを清浄化するための清掃作業
を簡易かつ良好に行うことができる。
【0073】さらに、このような構成を有する火災検知
器により、火災検知器10の動作状態を表示する一対の
動作確認灯31cが、透光性窓16a、16bを介して
外部から見通しのきく(視覚的に認識可能な)位置に配
置されているので、動作確認灯を収納するためのグロー
ブを別個に設ける必要がなく、火災検知器の構成を簡素
化して部品点数の削減を図ることができるとともに、上
述したように、透光性窓16a、16bとして、透明か
つ平面なサファイアガラスを適用し、かつ、透光性窓へ
の汚れが付着しにくい構造を有しているので、火災検知
器内部に配置された動作確認灯31cの発光を良好に透
過させて外部から容易に視認させることができ、火災検
知器の設置現場における保守管理作業等を確実かつ容易
に行うことができる。
【0074】さらに、試験光源17a、17b及び試験
光透光性窓18a、18bを含む試験光源収納部19
が、火災検知器10の設置状態において、透光性窓16
a、16bの高さ位置よりも完全に上方に配置されてい
るので、傾斜曲面13a、13b及び透光性窓16a、
16bに吹き付ける気流を傾斜曲面13a、13bに沿
って流すことができ、透光性窓16a、16bに吹き付
ける気流を乱すことがなくなり、透光性窓16a、16
bへの汚れの付着を抑制することができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
検知センサにより検知エリアを設定し、トンネル内の火
災を検知する火災検知器において、トンネルの長手方向
を監視する検知センサの前面に設けられた透光性窓が、
トンネル内壁面に対して5°〜30゜の範囲の傾斜角度
を有して配置されているとともに、該透光性窓内の検知
センサの近傍であって、外部から前記透光性窓を介して
認識可能な位置に、火災検知器の動作状態を表示する動
作確認灯が配置された構成を有していることにより、検
知センサの前面に設けられる透光性窓への気流の直接的
な吹き付けを抑制して、透光性窓への汚れの付着を抑制
することができるので、火災検知器の火災監視機能を長
期間にわたって良好に維持することができるとともに、
透光性窓内に配置される動作確認灯の表示に対する視認
性の低下を極力抑制して、長期間にわたり外部からの十
分な視認性を得ることができる。よって、火災検知器の
清掃作業の周期を大幅に長くすることができる。
【0076】また、透光性窓を透明かつ平面な赤外線透
過ガラス(特に、サファイアガラス)により構成するこ
とにより、透光性窓の製作に際し、成型や蒸着等の複雑
な製造工程を必要とせず、簡易な加工処理により安価に
製造することができるとともに、赤外線を含む光を良好
に透過して適正な火災検知機能を実現することができる
とともに、動作確認灯の視認性を高めて、保守管理作業
等に伴う火災検知器の動作状態の確認を確実かつ容易に
行うことができる。さらに、2波長式の火災検知器にお
いては、サファイアガラスのハイカット型のフィルタ特
性により、検知センサに入射する放射線の長波長側の帯
域を制限するためのフィルタ部材として良好に適用する
ことができる。
【0077】そして、透光性窓が、火災検知器の設置面
に対して5°〜30゜の範囲の傾斜角度を有して配置さ
れ、さらに、上記傾斜面に対して連続的かつ滑らかな面
を構成しているので、火災検知器に吹き付ける気流によ
る汚れの付着を大幅に抑制することができるとともに、
透光性窓を含む火災検知器の前面を、凸凹のない滑らか
な面に沿って清浄化することにより簡易かつ良好に汚れ
を除去して、効率的に清掃作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火災検知器の一実施形態を示す概
略構成図である。
【図2】本実施形態に係る火災検知器に適用されるセン
サモジュールの一構成例を示す概略図である。
【図3】本実施形態に係る火災検知器のトンネル内部へ
の設置状態と検知エリアの拡がりを示す概略図である。
【図4】本実施形態に係る火災検知器に適用される透光
性窓及び試験光透光性窓の構成例を示す要部詳細図であ
る。
【図5】本実施形態に係る火災検知器に適用される傾斜
曲面及び急傾斜面の形状と気流との関係を示す概略図で
ある。
【図6】車両用のトンネル設備を示す概略図である。
【図7】従来技術におけるトンネル用火災検知器の概略
構成図である。
【図8】従来技術におけるトンネル用火災検知器のトン
ネル内での配置形態及び監視区域(検知エリア)の設定
状態を示す概念図である。
【図9】従来技術におけるトンネル用火災検知器とトン
ネル内に生じる気流との関係を示す概念図である。
【符号の説明】
10 火災検知器 11 上部カバー 11a 頭頂部 12 主回路基板 13a、13b 傾斜曲面 15、15a、15b センサモジュール 16a、16b 透光性窓 17a、17b 試験光源 18a、18b 試験光透光性窓 19 試験用光源収納部 31a、31b 検知センサ 31c 動作確認灯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相澤 真人 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 (72)発明者 川端 芳美 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 (72)発明者 浅野 功 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 (72)発明者 根本 雅彦 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 Fターム(参考) 2G065 AA04 AB02 BA13 BB26 BB27 BD04 CA29 DA03 DA06 5C085 AA13 AB01 BA14 CA14 CA15 FA13 FA16 FA24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光エネルギーを電気信号に変換する検知
    センサを備え、該検知センサにより所定方向に対して3
    次元の検知エリアを設定し、かつ、トンネル内に設置し
    て、該トンネル内の火災を検知する火災検知器におい
    て、 少なくともトンネル内に生じる気流の上流側を監視する
    前記検知センサに対応して、前記検知センサの前面に設
    けられた透光性窓を、前記トンネルの内壁面に対して5
    °〜30゜の範囲の傾斜角度を有して配置するととも
    に、前記検知センサの近傍に動作確認灯を配置したこと
    を特徴とする火災検知器。
  2. 【請求項2】 光エネルギーを電気信号に変換する一対
    の検知センサを備え、該一対の検知センサにより、設置
    位置に対して左右方向に、各々独立した3次元の検知エ
    リアを設定して、トンネル内の火災を検知する火災検知
    器において、 前記一対の検知センサの各々と前記検知エリアの間に個
    別の透光性窓を備え、前記透光性窓の傾斜角度を、前記
    トンネルの内壁面に対して5°〜30゜の範囲に設定す
    るとともに、前記一対の検知センサの各々の近傍に動作
    確認灯を配置したことを特徴とする火災検知器。
  3. 【請求項3】 前記透光性窓が設けられた本体カバーを
    備え、前記本体カバーは、前記気流の上流側を監視する
    検知センサに対応して設けられた前記透光性窓の前記気
    流の上流側に隣接し、前記気流の上流側から下流側に向
    かって前記トンネルの内部方向への突出量が連続的に大
    きくなる傾斜面を有することを特徴とする請求項1又は
    2記載の火災検知器。
  4. 【請求項4】 前記気流の下流側を監視する検知セン
    サ、該検知センサに対応して設けられる透光性窓、及
    び、前記傾斜面が、前記気流の上流側を監視する検知セ
    ンサ、該検知センサに対応して設けられる透光性窓、及
    び、前記傾斜面と左右対称に配置、形成されていること
    を特徴とする請求項3記載の火災検知器。
  5. 【請求項5】 前記検知センサに対して試験光を投光す
    る試験光源と、前記試験光を透光する試験光透光性窓と
    を備え、前記試験光透光性窓は、前記検知センサに対応
    して設けられた前記透光性窓の傾斜角度に対応させて、
    同等の傾斜角度に配置、又は、前記トンネル内壁面に対
    してほぼ平行に配置されていることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の火災検知器。
  6. 【請求項6】 前記試験光源及び前記試験光透光性窓を
    前記透光性窓の高さ位置より上方に配置したことを特徴
    とする請求項5に記載の火災検知器。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記透光性窓を、透明かつ平
    面な赤外線透過ガラスで構成したことを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載の火災検知器。
  8. 【請求項8】 前記透光性窓及び前記試験光透光性窓を
    構成する赤外線透過ガラスは、円形または方形に形成さ
    れていることを特徴とする請求項7に記載の火災検知
    器。
  9. 【請求項9】 前記透光性窓及び前記試験光透光性窓を
    構成する赤外線透過ガラスを、サファイアガラスで構成
    したことを特徴とする請求項7又は8に記載の火災検知
    器。
  10. 【請求項10】 前記透光性窓及び前記試験光透光性窓
    が設けられた本体カバーの前面を、略凸凹のない滑らか
    な面に形成したことを特徴とする請求項5乃至9のいず
    れかに記載の火災検知器。
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