JP2002046762A - 仮蓋器具、食品用温度測定装置、及び加熱殺菌方法 - Google Patents

仮蓋器具、食品用温度測定装置、及び加熱殺菌方法

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JP2002046762A
JP2002046762A JP2000236349A JP2000236349A JP2002046762A JP 2002046762 A JP2002046762 A JP 2002046762A JP 2000236349 A JP2000236349 A JP 2000236349A JP 2000236349 A JP2000236349 A JP 2000236349A JP 2002046762 A JP2002046762 A JP 2002046762A
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temperature
container
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lid
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Shichiro Asahi
七郎 朝日
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SAN FREND KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成で加熱・冷却中における容器内の食
品の温度を精度良く測定可能とする。 【解決手段】食品15を収容した容器1を密封する蓋体
2から上方に円筒状の案内部材3が突設し、その案内部
材3の上端部にカラー4が載置され、カラー4及び案内
部材3内に遊挿された温度センサ9のプローブ8先端部
が容器1中の食品15内に埋入し、当該プローブ8がネ
ジによってカラー4に仮支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、漬け物等の食品を
容器に収容した状態での加熱殺菌する食品加工に係り、
加熱殺菌する際の容器中の食品の温度を測定する温度セ
ンサを仮支持するための仮蓋器具、食品の温度を密封に
近い状態で精度良く測定するための食品用温度測定装
置、及びその食品温度測定装置を使用した加熱殺菌方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】野菜、果実、水産食品などの食品の保存
のために、缶・瓶・カップ・袋等の容器に食品を封入し
た状態で当該食品を加熱殺菌して保存期間を延長するこ
とが広く行われている。加熱殺菌法としては、例えば1
00度以上で加熱する高温缶詰殺菌法がある。この高温
缶詰殺菌法は、食品中のあらゆる細菌を死滅させ5年以
上の保存を可能とするものであるが、多くの食品におい
て食味・食感の劣化が生じる。このため、漬け物等の通
常の食品の加熱殺菌法としては、加熱による食味・食感
の劣化を抑えて商品価値を維持すべく、中温度(摂氏8
0度前後、例えば75度〜85度)での中温殺菌法が多
く採用されている。但し、有効保存期間は、上記高温缶
詰殺菌と比較して10日〜200日間位に短縮する。こ
こで、摂氏80度前後まで加熱すれば、通常、食品を腐
敗させる菌は死滅する。なお、漬け物等の食品におい
て、加熱殺菌を施さないと、有効保存期間は極端に短く
なる。
【0003】清潔な食品工場における、製造された食品
の加熱殺菌工程は、まず、定温加熱槽中の所定温度に保
持された温水に、食品を封入した容器を完全に浸漬する
ことで容器内の食品を加熱し、容器内の食品全体が目的
とする殺菌加熱温度に加熱されたと推定し更に所定の浸
漬時間が経過して加熱殺菌が完了したら、定温加熱槽か
ら上記容器を取り出して冷却槽で急冷し、これによって
加熱殺菌作業が完了する。急冷を行うのは、食品を高温
のまま長時間放置すると食品の劣化をきたすからであ
る。
【0004】ここで、容器内の食品は、液体でない限
り、先ず容器に接触している外周部分、つまり外部が熱
せられ、固体の熱伝導の原理で、順次内部に熱が伝達し
て熱せられて、容器の中心部に位置する食品部分(以下
食品中心部と呼ぶ場合がある)が最後に所定温度以上に
加熱される。上記清潔な工場で製造された食品が持つ細
菌や製造過程で付着した汚染菌等は、一般に摂氏45度
〜65度程度以上の加熱で殆ど死滅する菌種が殆どであ
る。この温度帯の加熱殺菌によって、無殺菌に比べて食
品の保存期限が著しく延長され、食品衛生上、また製造
コストの上でもその利益は非常に大きい。それ故に食品
の鮮度を落とさず正確な殺菌手段として、摂氏45度〜
65度の間の自由に選択された温度で確実に加熱と時間
を制御する必要がある。このようなことから加熱中の食
品の食品中心部の温度及びその温度の時間的変化を把握
して加熱殺菌を行う必要がある。
【0005】従来、加熱中の食品の食品中心部の温度及
びその温度の時間的変化を把握するために、実際の製造
工程における加熱殺菌操業に先立ち、加熱槽にサンプル
としての食品を封入した複数の容器を収容して加熱し、
加熱開始から例えば5分毎に順番に加熱槽内の容器を順
次取り出し、取り出した各容器を開封して当該容器内に
温度計や温度センサを差し込んで食品中心部の温度を検
温することで、食品中心部の温度の時間的変化を求めて
いる。
【0006】そして、その検温結果に基づき、容器の中
心部に位置する食品部分が目的とする殺菌温度に到達し
且つ当該食品中心部の菌が死滅する保持時間を推定し
て、上記加熱槽内の温水の温度や食品を封入した食品の
当該温水への浸漬時間を決定し、その決定結果に基づい
て、実際の製造工程における加熱殺菌操業を行う。な
お、実際の製造工程における加熱殺菌操業では容器内に
食品中心部の温度を検温することは行われていないか、
実施されていても、適宜、容器を取り出して測定するく
らいである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような検温によ
る温度測定方法では、食品中央部が殺菌温度に到達する
加熱時間及び当該食品中央部の温度の変化を、精度良く
把握することが困難、つまり測定精度が曖昧で且つ温度
特定作業に手間が掛かる。しかも、対象とする食品の混
合比率の変更や容器の形状・素材などが変更された場合
には、その都度、上記手間の掛かる検温作業を行う必要
がある。
【0008】このため、従来の中温殺菌法では、殺菌失
敗の事故を回避するための安全策として、本来必要とす
る殺菌温度及び時間よりかなり大きく設定して加熱殺菌
を実施している。しかし、必要以上に食品を加熱するこ
とは、その分、食品の食味等の劣化に繋がる。例えば、
漬け物の加熱殺菌を例にとると、常温での新鮮さや歯切
れの良さが過剰加熱による野菜細胞の破壊で煮え現象と
なり、これによって新鮮さ、歯切れの良さの点で食味が
劣化する。
【0009】本発明は、上記のような問題的に着目して
なされたもので、簡易な構成で加熱・冷却中における容
器内の食品の温度を精度良く測定可能とすることを課題
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載した発明は、容器に収容された食品
の温度を測定する際に使用される仮蓋器具であって、上
記容器の上端開口部を覆い且つ当該容器の上端部に水密
性を有して着脱可能に取り付けられる蓋体と、その蓋体
から上方に突設し温度センサのプローブを容器内に案内
する筒状の案内部材と、その案内部材の上部に同軸に載
置される環状のカラーと、上記カラーに設けられて上側
から上記カラー及び案内部材に案内され容器内に差し込
まれた温度センサのプローブを上記カラーに仮支持させ
る仮支持手段と、からなることを特徴とするものであ
る。
【0011】次に、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載の発明に対し、上記案内部材は、蓋体の中央部
に設けられ且つ鉛直方向に延びることを特徴とするもの
である。次に、請求項3に記載した発明は、上記請求項
1又は請求項2に記載の仮蓋器具と、温度センサとから
なり、温度センサのプローブは、上記カラー及び案内部
材内に上側から遊挿されて先端部の温度検出部が上記容
器内の食品中に埋入され且つ上記仮支持手段によって上
記カラーに仮支持されることを特徴とする食品用温度測
定装置を提供するものである。
【0012】次に、請求項4に記載した発明は、食品を
封入した複数の容器を加熱槽内に収容し、上記複数の容
器を温水に完全に浸漬させて当該容器内の食品を加熱す
る加熱殺菌方法において、上記容器の少なくとも一つに
ついて、上記請求項3に記載の食品用温度測定装置の仮
蓋器具を装着することで加熱槽内の食品の温度を測定す
ることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の仮蓋
容器及び食品用温度測定装置を示す断面図であって、加
熱槽20内の温水21に浸漬した状態の図である。本実
施形態では、食品を収容する容器1として瓶を例示して
いる。そして、瓶1の上端開口部を水密性を有して閉塞
する蓋が、着脱可能な金属製の場合とする。
【0014】まず、仮蓋器具Aの構成について説明する
と、上記容器1の上端開口部を閉塞可能な蓋体2と、そ
の蓋体2の中央部から上方に突設する筒状の案内部材3
と、その案内部材3の上端部に載置されるカラー4と、
カラー4に設けられた仮支持手段7とからなる。蓋体2
の基本構成は、上記容器1の蓋と同じ構成であって、外
周縁全周に容器1の外周部に嵌着可能な嵌着部2aを有
すると共に、また、容器1上端面と上下に対向する内面
には、周方向に沿って延びる環状のパッキング材2bが
被着している。さらに、蓋体2の中央部には、上記案内
部材3を取付けるために取付け穴が開口している。な
お、上記嵌着部2aは、蓋の着脱がネジ形式であれば、
ネジ形式となっている。
【0015】上記案内部材3は、円筒体から構成され、
内径が温度センサ9のプローブ8の径よりも若干大きく
設定されている。その案内部材3の下端部は、鍔部3a
と、その鍔部3aよりも下方に延び外周面に雄ねじが刻
設された雄ねじ部3bとを有する。上記鍔部3aの下面
には環状のゴムパッキング11が当接し、当該ゴムパッ
キング11を介して鍔部3aが蓋体2上面に当接すると
共に、上記雄ねじ部3bが蓋体2の取付け穴に上側から
挿入され、その雄ねじ部3bにナット12が螺合するこ
とで、案内部材3が水密性を有して蓋体2に取り付けら
れている。図1中、符号13は座金を示している。
【0016】ここで、蓋体2と案内部材3とは一体にし
て着脱不能となっていても良いが、上述のように着脱可
能となっていると、案内部材3の汎用性及び流用性が良
くなる。その案内部材3の上端面に対し、同軸にカラー
4が載置されている。該カラー4の内径もプローブ8の
径よりも若干大きく設定されている。そのカラー4の側
面には径方向に貫通するネジ穴5が設けられ、そのネジ
穴5にネジ6が螺合し、当該ネジ6の軸部先端部がカラ
ー4内径側に臨んでプローブ8の側面に当接可能となっ
ている。上記ネジ穴5及びネジ6が仮支持手段7を構成
する。
【0017】ここで、図1では、カラー4を単に案内部
材3の上端面に載せるような場合を例示しているが、カ
ラー4の下端部に対し案内部材3の上端部に係合するフ
ランジを設けることで、案内部材3の上部に対しカラー
4の位置決めを容易にしても良い。上記構成の仮蓋器具
Aに対し、温度センサ9のプローブ8を装着することで
食品用温度測定装置が構成される。すなわち、上側から
鉛直にプローブ8をカラー4及び案内部材3内に遊挿
し、その先端部にある温度検出部が容器1内の食品15
の中央部Pに位置する高さに調整した後、上記ネジ6を
締め込むことで、当該ネジ6の先端部をプローブ8側面
に当接して、プローブ8をカラー4に仮支持させる。
【0018】ここで、温度センサ9としては、熱電対を
利用したものや半導体センサ等のサーミスタを利用した
もの等、公知の温度センサを使用すればよい。図1中、
符号16は信号を伝達するコードを、符号10は温度セ
ンサ9の本体及び表示部を示している。なお、測定した
温度は、表示部に表示しても良いし、記録部に記録して
おいて、プリントアウトしても良い。
【0019】次に、上記構成の仮蓋器具A及び温度測定
装置の使用法や作用・効果などについて説明する。容器
1に漬け物などの食品15を収容した後に、通常の蓋を
装着する代わりに、上記仮蓋器具Aを容器1の上端部に
装着する。上記仮蓋器具Aでは、案内部材3内面(案内
面)とプローブ8側面との間の僅かなすき間以外に外気
に連通する部分がないので、準密封が確保される。な
お、カラー4上部とプローブ8側面との間のすき間を閉
塞するパッキング材(不図示)を設けて、さらに密封度
を高めても良い。
【0020】ここで、カラー4及びプローブ8の取付け
は、蓋体2を容器1に取り付けた後に取り付ける方が作
業が容易となる。この場合に、予めプローブ8をネジ6
によってカラー4に取り付けて仮支持させても良いし、
プローブ8を容器1内に挿入してからネジ6で仮止めし
ても良い。本実施形態では、ネジ6を緩めてプローブ8
先端部高さ微調整が容易に実施することができる。
【0021】上記のように仮蓋器具A及び温度センサ9
のプローブ8を取り付けた容器1を、図1のように加熱
槽20の温水21内に完全に浸漬して加熱を行う。図1
中、符号22は、発熱体を構成するヒータである。ま
た、符号23は、容器1の底部を支持する金網などの支
持体の位置を示す。ここで、本実施形態では、蓋体2と
容器1との間、及び、蓋体2と案内部材3との間に水密
性が確保されていると共に、案内部材3は上方に延びて
いることから、容器1を温水21中に完全に浸漬させて
も、また、水位が変動しても、温水21が容器1内に浸
入することがない。
【0022】そして、加熱中の食品中心部Pの温度を、
容器1を加熱槽20から取り出すことなく、つまり、製
造時の加熱条件で、且つ連続的に測定され、食品中央部
Pの温度が精度良く随時温度センサ9の表示部に表示さ
れたり、記録部に記録されたり、プリントアウトされた
りする。なお、温度センサ9として上述のような温度セ
ンサ9を使用すれば精度良く温度を検出可能である。
【0023】また、加熱によって容器1内の圧力が高く
なると、その圧によって案内部材3に対してカラー4が
上方に付勢されて、当該案内部材3とカラー4との間か
ら蒸気が逃げるようになっている。ここで、案内部材3
とカラー4とが別体になっているのは、上記のように容
器1内の圧が必要以上に高くなるのを防止することと、
プローブ8の取付けを容易にするためである。
【0024】以上のように、簡易な構成にもかかわら
ず、食品中央部Pの温度を連続且つ精度良く検出でき
る。この結果、加熱殺菌の対象の食品15及びその食品
15を収容する容器1についての、最適な殺菌温度及び
加熱時間を簡易に探求可能となり、食品15の品質改善
及び衛生管理の向上に大いに役立つ。なお、最適な殺菌
温度の確定は、例えば、測定した食品中央部Pの温度毎
に、菌の死滅状態を確認することで求めることができ
る。
【0025】そして、上記のように最適な殺菌温度及び
加熱時間を精度良く求めることで、従来よりも低温での
中温殺菌を行うことができるにも関わらず、殺菌の信頼
性を飛躍的に向上し、しかも食品15の食味等の向上を
図ることができる。また、最適な殺菌温度及び加熱時間
を精度良く求められるにも関わらず、使用が容易である
ので、対象とする食品の素材・組成が変更されたり、使
用する容器1の形状や大きさが変更されても、簡易に上
記最適な殺菌温度及び加熱時間を精度良く求め直すこと
ができる。
【0026】ここで、温水21で加熱しているので、同
一の加熱槽20中の温水21に浸漬した全ての容器1中
の食品15は、同一条件で加熱されるので、加熱槽20
中に複数の食品15入り容器1を浸漬する際に、一つの
容器1について上記温度測定装置を装着しておき、順
次、該温度測定装置で食品中央部Pの温度を精度良く検
出し、所定タイミング毎に、当該温度測定装置が装着し
ていない容器1を順次取り出して菌の有無を確かめるサ
ンプルとすればよい。
【0027】また、上記説明では、最適な殺菌温度を求
めるときに温度測定装置を使用する場合を例に説明して
いるが、これに限定されない。例えば、上記のように最
適な殺菌温度を求めた後に、実際の製造工程における中
温殺菌操業時における食品中央部Pの温度を精度良く検
出する際に使用しても良い。その一例は後述する。さら
に、加熱中だけでなく、加熱後の冷却中についても同様
に使用しても良い。また、上記温度測定装置の使用は、
加熱殺菌に必ずしも限定されず、例えば食品15を(氷
温)冷凍する際の当該食品15の温度測定に使用したり
しても良い。
【0028】ここで、上述のように、案内部材3を蓋体
2中央部から突設させ且つ鉛直方向に延びるように構成
しているので、プローブ8先端部(検出部)を食品中央
部Pに向けて微調整する作業が容易となる。もっとも、
他の部品との干渉を考慮して上記案内部材3を中央部か
らずらした位置に設定した場合には、案内部材3の案内
方向が食品中央部Pに向かうように、案内部材3の軸を
鉛直方向から傾ける必要がある。
【0029】次に、第2実施形態について図面を参照し
つつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な部品に
ついては同一の符号を付する。本実施形態は、図2に示
すように、容器1がプラスチック製のカップであり、そ
のカップ1の上端部に設けられた外向きフランジ1aに
対してシート状の蓋34(シートフィルム)を熱溶着す
ることで、つまり、非着脱方式の蓋34によって容器1
内の食品15を封入する形式の場合に適用可能な仮保持
器具Aについて説明する。
【0030】その構成について、図2を参照しつつ説明
すると、上記カップ1の外向きフランジ1a下面に当接
可能なカップ保持リング30と、カップ1上面を覆うと
共にカップ保持リング30と上下に対向可能な蓋体31
とを備える。上記カップ保持リング30は、内径が上記
カップ1よりも若干大きいと共に、外径が外向きフラン
ジ1aよりも外側に張り出す張出部を有する大きさに設
定されている。その張出部の周方向に離れた2箇所以上
の位置は張り出し量が大きく設定され且つネジ穴30a
が設けられている。なお、平面視で、カップ1の輪郭が
円形であれば、上記カップ保持リング30も円形である
が、カップ1の輪郭が矩形であれば、上記カップ保持リ
ング30も矩形である。
【0031】また、上記蓋体31は、図2及び図3に示
すように、上記カップ保持リング30の外径と同じ外径
を有する略平板状態の部材であって、上記カップ保持リ
ング30のネジ穴30aと上下に対向する張出部分31
cにネジ穴31aが開口している、そして、両ネジ穴3
0a、31aに螺合する締付けネジ32による締付けに
よって、カップ保持リング30と蓋体31とで上記外向
きフランジ1aが挟み込まれることで蓋体31が取付け
られる。その蓋体31の下面には、上記カップ1の外向
きフランジ1aと対向する位置にリング状のパッキン材
33が取付けられて水密性が確保可能となっている。
【0032】また、本実施形態では案内部材31bが蓋
体31と一体に成形されていて、上記蓋体31の中央部
から上方に向けて案内部材31bが突設している。その
他の構成は上記第1実施形態と同様である。そして、シ
ートフィルムからなる蓋34で食品15が封入された容
器1に対して上記仮蓋器具Aを装着する。このとき、温
度センサのプローブ8を上記蓋34に突き刺すようにし
て当該プローブ8の先端部を食品15内に埋入させる。
なお、蓋34の強度に合わせて、直接プローブ8を蓋3
4に突き刺しても良いし、不図示の針などで蓋34に穴
を設けてからプローブ8を蓋34に突き刺しても良い。
【0033】上記構成とすることで、非着脱方式の蓋3
4で容器1を閉塞する場合であっても、水密性を確保し
つつ容器1に仮蓋器具Aを取付けることが可能となる。
その他の作用・効果は上記第1実施形態と同様である。
次に、上記のような温度測定装置を装備した加熱殺菌装
置の一例を図3を参照しつつ説明する。
【0034】図4中、符号20は加熱槽であって、所定
水位まで温水21が溜められていると共に、発熱体であ
る加熱パイプ22によって温水の温度が一定、例えば6
0度に保持されている。なお、温度の保持は、図示しな
い温度センサで温水21の温度を検出し、当該温度が所
定温度となるように上記加熱パイプ22を介して制御す
ることで実現する。
【0035】また、図4中、符号41は冷水42を溜め
た冷却槽であって、冷水供給管43から所定温度の冷水
が供給されると共に、所定水位以上の冷水42をオーバ
ーフロー管44を通じて排出することで冷水42の水位
及び水温を一定に調整している。そして、通水性の良い
金網などからなるかご状のカップホルダ40内に複数の
食品15入り容器1を載せる。但し、その一つの容器1
については、上記仮蓋器具Aを装着して食品中心部Pの
温度を測定可能としておく。
【0036】そして、上記容器1を載せたカップホルダ
40を加熱槽20内の温水21内に浸漬して容器1の加
熱を行うと同時に、食品中心部Pの温度を連続的に測定
して記録する。食品中心部Pが目的の加熱殺菌温度、例
えば60度となったら更に予め決定した所要時間浸漬し
た後、加熱殺菌が完了したとして、上記カップホルダ3
0を加熱槽20から引き上げ、続けて冷却槽41内に浸
漬して容器1内の食品15の急冷を行う。このとき、温
度センサ9におけるプローブ8とセンサ本体とは可撓性
のあるコード16で接続されているので、上記仮蓋器具
Aを装着したまま、加熱槽20から冷却槽41にカップ
ホルダ40を移動することが可能であるので、連続して
食品中心部Pの温度測定ができる。
【0037】予め決定した所定時間冷却して食品中心部
Pが所定の急冷温度となったらカップホルダ40を冷却
槽41から引き上げることで加熱殺菌作業が完了する。
このように、容器1中の食品中央部Pの温度を連続且つ
精度良く測定できるので、食品を必要以上に長時間加熱
や冷却することが防止される。すなわち、予め精度良く
求めた必要最低限の殺菌温度(例えば60度)の範囲で
食品中心部Pつまり食品全体を確実且つ精度良く加熱す
るように温度管理でき、且つ、必要最低の時間だけその
殺菌時間に保持して、急冷するので、茹で過ぎによる食
品の食味劣化を最小限にすることができる。すなわち、
精度良く且つ連続的に食品の温度管理を行えることで、
必要な殺菌加熱を施しつつ食味の劣化を抑えた食品を提
供可能となる。つまり、従来に中温殺菌法よりも低温で
の低温殺菌加熱を実施できるようになる。
【0038】また、食品の種類、容器の大きさ・形状な
どの条件が変更されても、本願発明を採用することで、
上述のように簡便且つ精度良く、殺菌温度や加熱時間な
どが測定できて数値化できる結果、対象とする食品につ
いて容器の大きさなどに応じた種々の加熱殺菌条件ごと
にデータを予めとっておくことで、容器の変更等の条件
が変更されても、同一加熱殺菌条件下で加熱するために
必要な殺菌温度や時間などを迅速に決定して対応するこ
とも可能となる。また、予め求めた測定内容に変更後の
条件が対応しない場合であっても、簡便に必要な殺菌温
度や加熱時間などの加熱殺菌条件を精度良く求めること
ができる。
【0039】なお、上記説明では、加熱殺菌装置として
バッチ式を例示しているが、コンベアで移動しながら殺
菌するような方式であっても適用可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明を採用
すると、簡単な構成で温度センサの温度検出部を容器の
中心部に設定できると共に、連続的且つ精度良く当該食
品中央部の温度を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係る温度測定装
置を説明する断面図である。
【図2】本発明に基づく第2実施形態に係る温度測定装
置を説明する断面図である。
【図3】本発明に基づく第2実施形態に係る案内部材と
一体となっている蓋体を示す平面図である。
【図4】本発明に基づく実施形態に係る加熱殺菌装置を
示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 容器 1a 外向きフランジ 2 蓋体 2a 嵌着部 2b パッキング材 3 案内部材 3a 鍔部 3b 雄ねじ部 4 カラー 5 ネジ穴 6 ネジ 7 仮支持手段 8 プローブ 9 温度センサ 10 センサ本体 11 パッキング材 12 ナット 13 座金 20 加熱槽 21 温水 22 発熱体 30 カップ保持リング 30a ネジ穴 31 蓋体 31a ネジ穴 31b 案内部材 32 ネジ 33 パッキング材 40 カップホルダ 41 冷却槽 42 冷水 43 冷水供給管 44 オーバーフロー管 P 食品中央部 S 仮蓋器具
フロントページの続き Fターム(参考) 2F056 CL02 3E084 AA04 AA12 AB10 BA02 CA01 CC01 DA01 DB12 DB13 DC01 FA09 FB01 FC04 GA04 GB04 GB12 HA03 HB03 HC03 HD01 JA06 4B021 LA23 LA26 LP01 LT06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器に収容された食品の温度を測定する
    際に使用される仮蓋器具であって、上記容器の上端開口
    部を覆い且つ当該容器の上端部に水密性を有して着脱可
    能に取り付けられる蓋体と、その蓋体から上方に突設し
    温度センサのプローブを容器内に案内する筒状の案内部
    材と、その案内部材の上部に同軸に載置される環状のカ
    ラーと、上記カラーに設けられて上側から上記カラー及
    び案内部材に案内され容器内に差し込まれた温度センサ
    のプローブを上記カラーに仮支持させる仮支持手段と、
    からなることを特徴とする仮蓋器具。
  2. 【請求項2】 上記案内部材は、蓋体の中央部に設けら
    れ且つ鉛直方向に延びることを特徴とする請求項1に記
    載の仮蓋器具。
  3. 【請求項3】 上記請求項1又は請求項2に記載の仮蓋
    器具と、温度センサとからなり、温度センサのプローブ
    は、上記カラー及び案内部材内に上側から遊挿されて先
    端部の温度検出部が上記容器内の食品中に埋入され且つ
    上記仮支持手段によって上記カラーに仮支持されること
    を特徴とする食品用温度測定装置。
  4. 【請求項4】 食品を封入した複数の容器を加熱槽内に
    収容し、上記複数の容器を温水に完全に浸漬させて当該
    容器内の食品を加熱する加熱殺菌方法において、上記容
    器の少なくとも一つについて、上記請求項3に記載の食
    品用温度測定装置の仮蓋器具を装着することで加熱槽内
    の食品の温度を測定することを特徴とする加熱殺菌方
    法。
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