JP2002045866A - 洗浄廃水の処理方法 - Google Patents
洗浄廃水の処理方法Info
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- JP2002045866A JP2002045866A JP2000236424A JP2000236424A JP2002045866A JP 2002045866 A JP2002045866 A JP 2002045866A JP 2000236424 A JP2000236424 A JP 2000236424A JP 2000236424 A JP2000236424 A JP 2000236424A JP 2002045866 A JP2002045866 A JP 2002045866A
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- sludge
- treating
- treatment
- wastewater
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- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 洗浄水として使用される機能水の有する前処
理的効果に着目して、洗浄廃水処理の処理時間を飛躍的
に短縮する。さらに、維持管理費の削減を図ると共に汚
泥処分の面倒を解消する。 【解決手段】 廃水に凝集剤を添加して凝集沈殿分離を
行う凝集沈殿分離工程で、鉱物を無機酸に溶解して得ら
れる複数の無機塩類を主成分として含有する含ミネラル
凝集剤を用いる。特に、凝集沈殿分離工程で得られた上
澄水を処理する上澄水処理工程で、多孔質セラミック製
のろ材によりろ過処理する。さらに、凝集沈殿分離工程
で得られた沈殿汚泥を処理する沈殿汚泥処理工程で、沈
殿汚泥を脱水すると共に、これにより得られた脱水汚泥
を微生物により分解する。
理的効果に着目して、洗浄廃水処理の処理時間を飛躍的
に短縮する。さらに、維持管理費の削減を図ると共に汚
泥処分の面倒を解消する。 【解決手段】 廃水に凝集剤を添加して凝集沈殿分離を
行う凝集沈殿分離工程で、鉱物を無機酸に溶解して得ら
れる複数の無機塩類を主成分として含有する含ミネラル
凝集剤を用いる。特に、凝集沈殿分離工程で得られた上
澄水を処理する上澄水処理工程で、多孔質セラミック製
のろ材によりろ過処理する。さらに、凝集沈殿分離工程
で得られた沈殿汚泥を処理する沈殿汚泥処理工程で、沈
殿汚泥を脱水すると共に、これにより得られた脱水汚泥
を微生物により分解する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の電気分解によ
り得られる機能水を洗浄水として使用して回収される洗
浄廃水の処理方法に関し、特に食品加工施設における洗
浄廃水に好適な処理方法に関するものである。
り得られる機能水を洗浄水として使用して回収される洗
浄廃水の処理方法に関し、特に食品加工施設における洗
浄廃水に好適な処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品加工工場では、水による機器や材料
の洗浄に伴って有機物を高濃度に含む廃水が排出される
が、この汚濁廃水は、従来主に、浮遊物質の除去を目的
にしたろ過器によるろ過処理と、溶存物質の除去を目的
にした活性汚泥法による微生物処理とで浄化されること
が一般的であり、これに、活性炭などの吸着剤による吸
着処理、フィルタープレスによる汚泥の脱水ろ過処理、
沈殿やろ過などの固液分離を促進するための凝集剤の添
加処理などが必要に応じて付加される。
の洗浄に伴って有機物を高濃度に含む廃水が排出される
が、この汚濁廃水は、従来主に、浮遊物質の除去を目的
にしたろ過器によるろ過処理と、溶存物質の除去を目的
にした活性汚泥法による微生物処理とで浄化されること
が一般的であり、これに、活性炭などの吸着剤による吸
着処理、フィルタープレスによる汚泥の脱水ろ過処理、
沈殿やろ過などの固液分離を促進するための凝集剤の添
加処理などが必要に応じて付加される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、活性汚泥法
は微生物の分解力に依存するために処理に時間を要し、
排水基準を満足する水質を実現するために大掛かりな装
置が必要になる。さらに、大量の余剰汚泥が排出される
ため、汚泥の処分が面倒である。また、高濁度の廃水が
ろ過器に送られることでろ材の負荷が高くなるため、交
換頻度が高くなって維持管理費を引き上げる要因になっ
ている。
は微生物の分解力に依存するために処理に時間を要し、
排水基準を満足する水質を実現するために大掛かりな装
置が必要になる。さらに、大量の余剰汚泥が排出される
ため、汚泥の処分が面倒である。また、高濁度の廃水が
ろ過器に送られることでろ材の負荷が高くなるため、交
換頻度が高くなって維持管理費を引き上げる要因になっ
ている。
【0004】他方、近年、水の電気分解により得られる
機能水(電解水)が、優れた洗浄効果と殺菌効果を有す
ることから、前記の食品加工工場などでも普及しつつあ
るが、この機能水は油脂や蛋白質を分解し易い状態に変
化させる機能も有しており、これは廃水処理の観点から
前処理に位置付けることができる。
機能水(電解水)が、優れた洗浄効果と殺菌効果を有す
ることから、前記の食品加工工場などでも普及しつつあ
るが、この機能水は油脂や蛋白質を分解し易い状態に変
化させる機能も有しており、これは廃水処理の観点から
前処理に位置付けることができる。
【0005】本発明は、このように洗浄水として使用さ
れる機能水の有する前処理的効果に着目して、前記従来
技術の有する課題を解決するために案出されたものであ
り、その主な目的は、洗浄廃水処理の処理時間を飛躍的
に短縮することの可能な処理方法を提供することにあ
る。さらに、本発明は、維持管理費の削減を図ること、
汚泥処分の面倒を解消することもその目的としている。
れる機能水の有する前処理的効果に着目して、前記従来
技術の有する課題を解決するために案出されたものであ
り、その主な目的は、洗浄廃水処理の処理時間を飛躍的
に短縮することの可能な処理方法を提供することにあ
る。さらに、本発明は、維持管理費の削減を図ること、
汚泥処分の面倒を解消することもその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明においては、水の電気分解により得られ
る機能水(電解水)を洗浄水として使用して回収される
洗浄廃水の処理方法を、廃水に凝集剤を添加して凝集沈
殿分離を行う凝集沈殿分離工程を有し、この凝集沈殿分
離工程で、鉱物を無機酸に溶解して得られる複数の無機
塩類を主成分として含有する凝集剤、いわゆる含ミネラ
ル凝集剤を用いるものとした。
ために、本発明においては、水の電気分解により得られ
る機能水(電解水)を洗浄水として使用して回収される
洗浄廃水の処理方法を、廃水に凝集剤を添加して凝集沈
殿分離を行う凝集沈殿分離工程を有し、この凝集沈殿分
離工程で、鉱物を無機酸に溶解して得られる複数の無機
塩類を主成分として含有する凝集剤、いわゆる含ミネラ
ル凝集剤を用いるものとした。
【0007】これによると、含ミネラル凝集剤を廃水に
添加することで、一般的な凝集剤と同様に浮遊物質を凝
集させてフロックを形成する他、多種類の鉱物性元素イ
オンの作用により廃水中の多様な溶解性成分を電気的に
析出させて沈殿分離を可能にする。このとき、機能水、
特に強アルカリ機能水(pH11.6)の作用により分
解し易い状態に変化した油脂及び蛋白質の分子が、鉱物
性元素イオンの激しい電気的衝突運動で破壊される。こ
のため、微生物によることなく汚濁物質の高度な分離除
去が可能となり、処理に要する時間を飛躍的に短縮して
装置の小型化を図ることができる。また、含ミネラル凝
集剤の作用により悪臭の原因となる腐敗菌を死滅させる
効果も得られる。
添加することで、一般的な凝集剤と同様に浮遊物質を凝
集させてフロックを形成する他、多種類の鉱物性元素イ
オンの作用により廃水中の多様な溶解性成分を電気的に
析出させて沈殿分離を可能にする。このとき、機能水、
特に強アルカリ機能水(pH11.6)の作用により分
解し易い状態に変化した油脂及び蛋白質の分子が、鉱物
性元素イオンの激しい電気的衝突運動で破壊される。こ
のため、微生物によることなく汚濁物質の高度な分離除
去が可能となり、処理に要する時間を飛躍的に短縮して
装置の小型化を図ることができる。また、含ミネラル凝
集剤の作用により悪臭の原因となる腐敗菌を死滅させる
効果も得られる。
【0008】特に、前記洗浄廃水の処理方法において
は、凝集沈殿分離工程で得られた上澄水を処理する上澄
水処理工程を有し、この上澄水処理工程で、多孔質セラ
ミック製のろ材により上澄水をろ過処理する構成をとる
ことができる。これによると、多孔質セラミック製のろ
材による高度なろ過処理で排水基準を満足する水質の処
理水を得ることができる。含ミネラル凝集剤による凝集
沈殿分離工程で得られる上澄水は、汚濁物質量が十分に
低減しているため、ろ過処理の負荷が低いので、多孔質
セラミックろ材でも対応することができ、しかも頻繁に
交換する必要がないため、維持管理費を削減することが
できる。なお、上澄水に随伴する浮遊物で多孔質セラミ
ックろ材が目詰まりを起こさないように、不織布などに
よる前ろ過処理工程を設けて、予め浮遊物を捕捉分離す
る構成がより望ましい。
は、凝集沈殿分離工程で得られた上澄水を処理する上澄
水処理工程を有し、この上澄水処理工程で、多孔質セラ
ミック製のろ材により上澄水をろ過処理する構成をとる
ことができる。これによると、多孔質セラミック製のろ
材による高度なろ過処理で排水基準を満足する水質の処
理水を得ることができる。含ミネラル凝集剤による凝集
沈殿分離工程で得られる上澄水は、汚濁物質量が十分に
低減しているため、ろ過処理の負荷が低いので、多孔質
セラミックろ材でも対応することができ、しかも頻繁に
交換する必要がないため、維持管理費を削減することが
できる。なお、上澄水に随伴する浮遊物で多孔質セラミ
ックろ材が目詰まりを起こさないように、不織布などに
よる前ろ過処理工程を設けて、予め浮遊物を捕捉分離す
る構成がより望ましい。
【0009】さらに、前記洗浄廃水の処理方法において
は、凝集沈殿分離工程で得られた沈殿汚泥を処理する沈
殿汚泥処理工程を有し、該沈殿汚泥処理工程で、沈殿汚
泥を脱水すると共に、これにより得られた脱水汚泥を微
生物により分解させる構成をとることができる。これに
よると、汚泥が最終的に水、炭酸ガス、微量の無機成分
に分解されて消滅するため、汚泥を外部に排出させずに
済み、汚泥処理の面倒が解消される。脱水工程では、得
られる脱水汚泥が微生物分解に適した含水率(80%程
度)となるように操作する。なお、脱水工程で回収され
た分離水は凝集沈殿分離工程の上流側に返送すれば良
い。
は、凝集沈殿分離工程で得られた沈殿汚泥を処理する沈
殿汚泥処理工程を有し、該沈殿汚泥処理工程で、沈殿汚
泥を脱水すると共に、これにより得られた脱水汚泥を微
生物により分解させる構成をとることができる。これに
よると、汚泥が最終的に水、炭酸ガス、微量の無機成分
に分解されて消滅するため、汚泥を外部に排出させずに
済み、汚泥処理の面倒が解消される。脱水工程では、得
られる脱水汚泥が微生物分解に適した含水率(80%程
度)となるように操作する。なお、脱水工程で回収され
た分離水は凝集沈殿分離工程の上流側に返送すれば良
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明の構成を詳細に説明する。
明の構成を詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明が適用された食品加工施設
の洗浄水供給処理装置を示している。この洗浄水供給処
理装置では、食品加工設備(洗浄水使用設備)1で主に
洗浄の用に供される機能水(電解水)が洗浄水供給部2
から供給されると共に、食品加工設備1から排出された
洗浄廃水が廃水処理部3で浄化処理されるようになって
いる。
の洗浄水供給処理装置を示している。この洗浄水供給処
理装置では、食品加工設備(洗浄水使用設備)1で主に
洗浄の用に供される機能水(電解水)が洗浄水供給部2
から供給されると共に、食品加工設備1から排出された
洗浄廃水が廃水処理部3で浄化処理されるようになって
いる。
【0012】洗浄水供給部2は、強アルカリ性機能水及
び強酸性機能水を水の電気分解により得る機能水生成器
4と、強アルカリ性機能水及び強酸性機能水の各貯槽5
・6とを有している。水産食品加工工場では、強アルカ
リ性機能水は魚類の洗浄や冷凍物の解凍の際に散水して
使用される他、床及び機器類の洗浄に用いられる。強酸
性機能水は、除菌及び殺菌の目的で使用される。
び強酸性機能水を水の電気分解により得る機能水生成器
4と、強アルカリ性機能水及び強酸性機能水の各貯槽5
・6とを有している。水産食品加工工場では、強アルカ
リ性機能水は魚類の洗浄や冷凍物の解凍の際に散水して
使用される他、床及び機器類の洗浄に用いられる。強酸
性機能水は、除菌及び殺菌の目的で使用される。
【0013】廃水処理部3は大きく分けて、廃水に凝集
剤を添加して凝集沈殿分離を行う凝集沈殿分離部7と、
この凝集沈殿分離部7で得られた上澄水を処理する上澄
水処理部8と、凝集沈殿分離部7から回収された沈殿汚
泥を処理する沈殿汚泥処理部9とからなっている。食品
加工設備1から排出された廃水は、廃水ピット10に一
時貯留された後にポンプP1にて適宜に凝集沈殿分離部
7に送られる。
剤を添加して凝集沈殿分離を行う凝集沈殿分離部7と、
この凝集沈殿分離部7で得られた上澄水を処理する上澄
水処理部8と、凝集沈殿分離部7から回収された沈殿汚
泥を処理する沈殿汚泥処理部9とからなっている。食品
加工設備1から排出された廃水は、廃水ピット10に一
時貯留された後にポンプP1にて適宜に凝集沈殿分離部
7に送られる。
【0014】凝集沈殿分離部7は、沈殿槽11と、廃水
ピット10から沈殿槽11へ圧送する配管の途中に設け
られた混合器12・13とを有している。前段の混合器
12では、その上流側で苛性ソーダ添加装置25により
添加された苛性ソーダの25%溶液と廃水とが攪拌混合
され、後段の混合器13では、その上流側で含ミネラル
凝集剤添加装置26により添加された含ミネラル凝集剤
と廃水とが攪拌混合される。
ピット10から沈殿槽11へ圧送する配管の途中に設け
られた混合器12・13とを有している。前段の混合器
12では、その上流側で苛性ソーダ添加装置25により
添加された苛性ソーダの25%溶液と廃水とが攪拌混合
され、後段の混合器13では、その上流側で含ミネラル
凝集剤添加装置26により添加された含ミネラル凝集剤
と廃水とが攪拌混合される。
【0015】食品加工設備1から排出される廃水はpH
7付近の中性を示し、これにアルカリ度を調整する凝集
補助剤として苛性ソーダを添加してアルカリ域(pH8
付近)に移行させた上で含ミネラル凝集剤(pH2.
7)を添加する。これによりpH7付近に移行すると共
に、廃水に含まれる汚濁物質がフロックを形成し、沈殿
槽11で所定時間(例えば約30分間)沈静することに
より沈殿する。
7付近の中性を示し、これにアルカリ度を調整する凝集
補助剤として苛性ソーダを添加してアルカリ域(pH8
付近)に移行させた上で含ミネラル凝集剤(pH2.
7)を添加する。これによりpH7付近に移行すると共
に、廃水に含まれる汚濁物質がフロックを形成し、沈殿
槽11で所定時間(例えば約30分間)沈静することに
より沈殿する。
【0016】上澄水処理部8は、吸着機能を有する不織
布からなるろ材を備えた不織布ろ過器15と、多孔質セ
ラミックからなるろ材を備えた第1・第2の2つのセラ
ミックろ過器16・17と、沈殿槽11からの上澄水を
一時貯留する貯槽18と、ろ過水を一時貯留する貯槽1
9とを有している。
布からなるろ材を備えた不織布ろ過器15と、多孔質セ
ラミックからなるろ材を備えた第1・第2の2つのセラ
ミックろ過器16・17と、沈殿槽11からの上澄水を
一時貯留する貯槽18と、ろ過水を一時貯留する貯槽1
9とを有している。
【0017】不織布ろ過器15は、上澄水に随伴する浮
遊物を捕捉分離すると共に汚濁粒子を吸着除去するもの
で、貯槽18との間での循環運転が所定時間(例えば約
30分間)継続される。
遊物を捕捉分離すると共に汚濁粒子を吸着除去するもの
で、貯槽18との間での循環運転が所定時間(例えば約
30分間)継続される。
【0018】セラミックろ過器16・17は、不織布ろ
過器15で分離の困難な微細粒子を除去することがで
き、前段のセラミックろ過器16では、貯槽19との間
での循環運転が所定時間(例えば約30分間)継続され
る。また、貯槽19では、必要に応じてpH調整剤を添
加して放流に適した水質に調整する。これにより得られ
た処理水は、後段のセラミックろ過器17を流通させた
後に放流あるいは再利用される。なお、後段のセラミッ
クろ過器17は、前段のセラミックろ過器16よりメッ
シュの細かなろ材を採用すると良く、さらに抗菌性を付
与したろ材が望ましい。
過器15で分離の困難な微細粒子を除去することがで
き、前段のセラミックろ過器16では、貯槽19との間
での循環運転が所定時間(例えば約30分間)継続され
る。また、貯槽19では、必要に応じてpH調整剤を添
加して放流に適した水質に調整する。これにより得られ
た処理水は、後段のセラミックろ過器17を流通させた
後に放流あるいは再利用される。なお、後段のセラミッ
クろ過器17は、前段のセラミックろ過器16よりメッ
シュの細かなろ材を採用すると良く、さらに抗菌性を付
与したろ材が望ましい。
【0019】この上澄水処理部8では、上澄水の汚濁物
質量が十分に低減していることから各ろ過器の負荷が低
いので、通常の保守作業では不織布ろ過器15の清掃の
み必要に応じて行えば良く、セラミックろ過器16・1
7の清掃・交換は約1年間不要である。
質量が十分に低減していることから各ろ過器の負荷が低
いので、通常の保守作業では不織布ろ過器15の清掃の
み必要に応じて行えば良く、セラミックろ過器16・1
7の清掃・交換は約1年間不要である。
【0020】沈殿汚泥処理部9は、沈殿汚泥を脱水する
脱水機21と、これにより得られた脱水汚泥を微生物に
より分解する汚泥分解槽22と、沈殿槽11からの沈殿
汚泥を一時貯留する貯槽23とを有している。
脱水機21と、これにより得られた脱水汚泥を微生物に
より分解する汚泥分解槽22と、沈殿槽11からの沈殿
汚泥を一時貯留する貯槽23とを有している。
【0021】脱水機21では、含水率80%程度の脱水
汚泥を得る。ここで回収された分離水は、廃水ピット1
0に返送される。脱水機21は、種々の構成のものが可
能であるが、例えば遠心分離式のものを用いれば良い。
汚泥を得る。ここで回収された分離水は、廃水ピット1
0に返送される。脱水機21は、種々の構成のものが可
能であるが、例えば遠心分離式のものを用いれば良い。
【0022】汚泥分解槽22では、脱水汚泥が所定時間
(例えば約30分間)収容され、微生物の働きにより
水、炭酸ガス、微量の無機成分に分解される。この汚泥
分解槽22は、生ゴミ処理装置と概ね同一の構成で良
く、有用微生物の活動を促進する攪拌機並びに温度調整
機能を備えた加温器を備え、槽内には微生物の担体とし
て木材チップなどが、また微生物を活性化する触媒とし
て鉱物を原料とするセラミックの粒体などが収められて
いる。
(例えば約30分間)収容され、微生物の働きにより
水、炭酸ガス、微量の無機成分に分解される。この汚泥
分解槽22は、生ゴミ処理装置と概ね同一の構成で良
く、有用微生物の活動を促進する攪拌機並びに温度調整
機能を備えた加温器を備え、槽内には微生物の担体とし
て木材チップなどが、また微生物を活性化する触媒とし
て鉱物を原料とするセラミックの粒体などが収められて
いる。
【0023】以上、本発明が適用された洗浄水供給処理
装置の構成を説明したが、前記の各機器を、図2に示す
ように、小さくまとめられたプラント設備とすると、小
規模な食品加工工場などの洗浄水使用施設への設置が容
易になる。
装置の構成を説明したが、前記の各機器を、図2に示す
ように、小さくまとめられたプラント設備とすると、小
規模な食品加工工場などの洗浄水使用施設への設置が容
易になる。
【0024】ここでは、洗浄水供給部2の貯槽5・6
と、凝集沈殿分離部7の沈殿槽11と、上澄水処理部8
の貯槽18・19と、沈殿汚泥処理部9の貯槽23とが
隣接配置され、これらの各貯槽にはドラム型のものが採
用されている。この貯槽群に隣接してその側方(図中右
側)には、上澄水処理部8の不織布ろ過器15及びセラ
ミックろ過器16・17が配置され、沈殿槽11の側方
には、架台に搭載された状態で苛性ソーダ及び含ミネラ
ル凝集剤の各添加装置25・26が配置されている。貯
槽群に隣接してその手前側には、沈殿汚泥処理部9の脱
水機21と汚泥分解槽22とが配置されている。汚泥分
解槽22の側方には、機能水生成器4が配置されてい
る。混合器12・13は図示しないが、配管途中に適宜
に静止型混合器を設ければ良い。また、ポンプや弁類の
動作を制御する配電盤27が設けられている。
と、凝集沈殿分離部7の沈殿槽11と、上澄水処理部8
の貯槽18・19と、沈殿汚泥処理部9の貯槽23とが
隣接配置され、これらの各貯槽にはドラム型のものが採
用されている。この貯槽群に隣接してその側方(図中右
側)には、上澄水処理部8の不織布ろ過器15及びセラ
ミックろ過器16・17が配置され、沈殿槽11の側方
には、架台に搭載された状態で苛性ソーダ及び含ミネラ
ル凝集剤の各添加装置25・26が配置されている。貯
槽群に隣接してその手前側には、沈殿汚泥処理部9の脱
水機21と汚泥分解槽22とが配置されている。汚泥分
解槽22の側方には、機能水生成器4が配置されてい
る。混合器12・13は図示しないが、配管途中に適宜
に静止型混合器を設ければ良い。また、ポンプや弁類の
動作を制御する配電盤27が設けられている。
【0025】
【実施例】前記洗浄水供給処理装置と同一構成の試験プ
ラントを製作して実際に処理を行った実験結果を表1に
示す。対象とした施設は水産食品加工工場であり、これ
より回収された洗浄廃水を原水として、室温20℃の条
件のもとで約4時間に渡る処理により得られた処理水の
水質を測定した。この実験結果より良好な水質の処理水
が短時間で得られることがわかり、本発明の有効性が実
証された。なお、水素イオン濃度は原水でpH7.2、
処理水でpH7.7であった。
ラントを製作して実際に処理を行った実験結果を表1に
示す。対象とした施設は水産食品加工工場であり、これ
より回収された洗浄廃水を原水として、室温20℃の条
件のもとで約4時間に渡る処理により得られた処理水の
水質を測定した。この実験結果より良好な水質の処理水
が短時間で得られることがわかり、本発明の有効性が実
証された。なお、水素イオン濃度は原水でpH7.2、
処理水でpH7.7であった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】このように本発明によれば、機能水を洗
浄水として使用して回収される洗浄廃水に対して含ミネ
ラル凝集剤を用いた凝集沈殿分離処理を行うことによ
り、微生物によることなく廃水中の汚濁物質の高度な分
離除去が可能となり、処理に要する時間を大幅に短縮し
て装置の小型化を図ることができ、特に零細な水産食品
加工所への普及を促進して環境保護を図る上で極めて大
きな効果が得られる。
浄水として使用して回収される洗浄廃水に対して含ミネ
ラル凝集剤を用いた凝集沈殿分離処理を行うことによ
り、微生物によることなく廃水中の汚濁物質の高度な分
離除去が可能となり、処理に要する時間を大幅に短縮し
て装置の小型化を図ることができ、特に零細な水産食品
加工所への普及を促進して環境保護を図る上で極めて大
きな効果が得られる。
【0028】しかも、多孔質セラミック製のろ材により
上澄水をろ過処理するだけで排水基準を満足する水質の
処理水を得ることができ、このろ材の負荷が低いため、
維持管理費を低減することができる。その上、沈殿汚泥
を脱水した上で微生物により分解させると、汚泥が最終
的に水、炭酸ガス、微量の無機成分に分解されて消滅す
るため、汚泥を外部に排出させずに済み、汚濁物質を系
外に排出しないゼロ・エミッションを実現することがで
きる。
上澄水をろ過処理するだけで排水基準を満足する水質の
処理水を得ることができ、このろ材の負荷が低いため、
維持管理費を低減することができる。その上、沈殿汚泥
を脱水した上で微生物により分解させると、汚泥が最終
的に水、炭酸ガス、微量の無機成分に分解されて消滅す
るため、汚泥を外部に排出させずに済み、汚濁物質を系
外に排出しないゼロ・エミッションを実現することがで
きる。
【図1】本発明が適用された食品加工施設の洗浄水供給
処理装置を示すブロック図。
処理装置を示すブロック図。
【図2】図1に示した洗浄水供給処理装置の全体を示す
斜視図。
斜視図。
1 食品加工設備 2 洗浄水供給部 3 廃水処理部 4 機能水生成器 5・6 貯槽 7 凝集沈殿分離部 8 上澄水処理部 9 沈殿汚泥処理部 10 廃水ピット 11 沈殿槽 12・13 混合器 15 不織布ろ過器 16・17 セラミックろ過器 18・19 貯槽 21 脱水機 22 汚泥分解槽 23 貯槽 25 苛性ソーダ添加装置 26 含ミネラル凝集剤添加装置 27 配電盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D015 BA03 BB08 CA20 DA00 EA14 EA32 FA15 FA26 4D059 AA08 BA00 BE01 BE55 BF11 BK21 EA01 EA05 EB01 EB05 4D062 BA03 BB08 CA20 DA00 EA14 EA32 FA15 FA26
Claims (3)
- 【請求項1】 水の電気分解により得られる機能水を
洗浄水として使用して回収される洗浄廃水の処理方法で
あって、 廃水に凝集剤を添加して凝集沈殿分離を行う凝集沈殿分
離工程を有し、該凝集沈殿分離工程では、鉱物を無機酸
に溶解して得られる複数の無機塩類を主成分として含有
する凝集剤を用いることを特徴とする洗浄廃水の処理方
法。 - 【請求項2】 前記凝集沈殿分離工程で得られた上澄
水を処理する上澄水処理工程を有し、該上澄水処理工程
では、多孔質セラミック製のろ材により上澄水をろ過処
理することを特徴とする請求項1に記載の洗浄廃水の処
理方法。 - 【請求項3】 前記凝集沈殿分離工程で得られた沈殿
汚泥を処理する沈殿汚泥処理工程を有し、該沈殿汚泥処
理工程では、前記沈殿汚泥を脱水すると共に、これによ
り得られた脱水汚泥を微生物により分解させることを特
徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の洗浄廃水の
処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000236424A JP2002045866A (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 洗浄廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000236424A JP2002045866A (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 洗浄廃水の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002045866A true JP2002045866A (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=18728468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000236424A Pending JP2002045866A (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 洗浄廃水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002045866A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104828240A (zh) * | 2015-05-02 | 2015-08-12 | 张瑞麟 | 船舶污染处理系统及其配备的烘干箱、焚烧炉和排气蒸发装置 |
CN116495947A (zh) * | 2023-06-30 | 2023-07-28 | 河北玖汇生物科技有限公司 | 一种酸枣清洗水的废水处理工艺 |
-
2000
- 2000-08-04 JP JP2000236424A patent/JP2002045866A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104828240A (zh) * | 2015-05-02 | 2015-08-12 | 张瑞麟 | 船舶污染处理系统及其配备的烘干箱、焚烧炉和排气蒸发装置 |
CN116495947A (zh) * | 2023-06-30 | 2023-07-28 | 河北玖汇生物科技有限公司 | 一种酸枣清洗水的废水处理工艺 |
CN116495947B (zh) * | 2023-06-30 | 2023-09-12 | 河北玖汇生物科技有限公司 | 一种酸枣清洗水的废水处理工艺 |
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