JP2002045118A - 糖衣固形食品及びその製造方法 - Google Patents
糖衣固形食品及びその製造方法Info
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Abstract
ャンディなどに対して糖衣層を形成する際にも、糖衣層
が斑点模様等を生じることなく均一な色調を呈し、ま
た、パリパリとした硬い食感を保持し、更に、厚みの均
一である糖衣固形食品を提供すること。 【解決手段】 水分8質量%以上の固形食品の表面全体
に油脂の薄膜層が形成され、かつ、プルランと糖アルコ
ールを含有する糖衣層が該薄膜層全体を覆うように形成
されていることを特徴とする糖衣固形食品。
Description
品等の比較的高水分含量の固形食品に油脂の薄膜層及び
糖衣層を形成させた糖衣固形食品に関する。より具体的
には、固形食品の表面全体に油脂の薄膜層が形成され、
かつ、更に該薄膜層全体を覆うように糖衣層が形成され
ている、新規な食感を有する糖衣固形食品に関する。
ム等の種々の菓子類に対しては、所望の風味・味・食感
・色彩を付与するため、又は外的圧力及び乾燥から保護
するために糖衣層を形成する技術が用いられている。通
常、糖衣層の形成には、糖衣パン或いは回転釜などと呼
ばれる装置(以下、糖衣パン)が使用される。具体的に
は、先ず、糖衣パンの回転容器内に、キャンディやチュ
ーイングガム等の被糖衣物を投入し、次いで、この回転
容器を回転させながら、糖衣蜜(糖質の溶液)を投入
し、この糖衣蜜が被糖衣物の表面全体に被覆されたとこ
ろで、粉体原料を投入するか或いは風を送るなどして上
記糖衣蜜を乾かし、被糖衣物の外側に糖衣層を形成させ
る。ここで、比較的高水分含量の固形食品、例えばグミ
キャンディ等の食品に対し糖衣層を形成させようとする
場合、低水分含量の固形食品、例えばハードキャンディ
やチューインガムなどと異なり、次のような問題が生じ
ることを見い出した。即ち、高水分含量の固形食品に対
し糖衣層を形成させた場合、該固形食品から糖衣層に水
分が移行し易く、糖衣層中に水分が移行すると、糖衣層
中の糖質(ショ糖等)が加水分解され、ブドウ糖と果糖
に分解される。このような分解された糖衣部分について
は光の透過度が変わり、それにより斑点模様が生じてし
まい、製品としての外観上望ましくないものとなる。ま
た、固形食品から糖衣層へ水分が移行すると、糖衣層が
水分を吸収することにより柔らかいものとなり、パリパ
リとした硬い食感が得られなくなってしまう。また、固
形食品の表面に油脂の薄膜層を設けることにより、固形
食品から糖衣層への水分移行を防止する試みもなされて
いるが、このような場合には、油脂の表面に糖衣層を形
成させる際に均一な糖衣層を形成することができないと
いった問題が生じてしまう。糖衣層が均一に形成されな
い場合には、得られる糖衣固形食品の形が不揃いで外観
が悪く、食感も不均一となり、さらに、糖衣層の薄い部
分からひび割れや剥がれ落ちが生じやすい等の問題があ
る。
分含量の固形食品、例えばグミキャンディなどに対して
糖衣層を形成する際にも、糖衣層が斑点模様等を生じる
ことなく均一な色調を呈し、また、パリパリとした硬い
食感を保持し、更に、厚みの均一である糖衣固形食品を
提供することを目的とする。また、本発明は、かかる糖
衣固形食品の製造可能な方法を提供することを目的とす
る。
結果、比較的高水分含量の固形食品に対して糖衣層を形
成させる場合、最初から糖衣層を形成させるのではな
く、最初に油脂の薄膜層を設け、次いで特定の組成を有
する糖衣層を更に該薄膜層全体を覆うように形成させる
ことにより上記課題を効率的に解決できることを見い出
した。即ち、本発明は、水分8質量%以上の固形食品の
表面全体に油脂の薄膜層が形成され、かつ、プルランと
糖アルコールを含有する糖衣層が該薄膜層全体を覆うよ
うに形成されていることを特徴とする糖衣固形食品を提
供する。また、本発明は、水分8質量%以上の固形食品
の表面全体に油脂の薄膜層を形成した後、プルランと糖
アルコールとを含有する糖衣層被覆用溶液を該薄膜層全
体を覆うように供給した後乾燥して、糖衣層を形成する
ことを特徴とする糖衣固形食品の製造方法を提供する。
品とは、水分含量が8質量%(以下、単に%という)以
上、好ましくは10%以上、より好ましくは10〜20
%の固形食品であり、弾性、柔軟性、即ち、引張り、圧
縮その他の方法で該食品を変形させ、その原因となった
荷重を除いた後、材料が略原寸又は原形を回復する能力
を有するか又は有しないもの、例えばグミキャンディ等
のソフトキャンディ、ゼラチンソフトカプセル等のゼラ
チン質固形食品、ゼリー、キャラメル、チューイングガ
ム等が挙げられ、これらは、当該技術分野において公知
の常法により調製することができる。例えば、グミキャ
ンディの場合、まず、水及びゼラチン等を含むゼラチン
溶液を調製し、これとは別に、ショ糖等を含む糖液を調
製し、このゼラチン溶液及び糖液を撹拌混合して乾燥す
ることにより調製することができる。また、上記ゼラチ
ン溶液及び糖液には、所望の任意成分を添加することも
できる。また、固形食品は、任意の形状であってもよい
が、回転させながら糖衣層を形成することを考慮する
と、球状体、楕円体等が好ましい。また、その大きさ
は、例えば3〜30mm×3〜30mm×3〜30mm
であるのが好ましく、より好ましくは5〜20mm×5
〜20mm×5〜20mmである。
表面全体に油脂の薄膜層を設ける。この際用いることが
できる油脂としては、食品に対して用いることができる
ものであれば特に限定されないが、例えば、ナタネ硬化
油、パーム油、オリーブ油、ラード及びヘット等が挙げ
られる。また、融点が40〜80℃の油脂が好ましく、
より好ましくは融点が50〜70℃のものである。本発
明においては、このような油脂を用いて、固形食品表面
に薄膜層を形成させる。このような薄膜は、例えば、固
形食品をオイルドラム等の容器に入れた後、この固形食
品に対して油脂をスプレーして表面全体に行き渡らせる
ことにより形成させることができる。また、用いる油脂
の量は、固形食品の質量に対して、例えば0.1〜5%
とするのが好ましく、より好ましくは0.2〜2%であ
る。
油脂の薄膜層を形成させた後、この薄膜層全体を覆うよ
うに、プルランと糖アルコールを含有する糖衣層を更に
形成させる。この糖衣層は、糖衣層被覆用溶液を供給し
た後乾燥することにより形成することができる。ここ
で、糖衣層被覆用溶液とは、上記糖衣層を形成するため
の、いわゆる糖衣蜜からなる溶液をいう。本発明におい
ては、プルランが好ましくは0.1〜8%、より好まし
くは0.5〜3%、及び、糖アルコールが好ましくは3
0〜80%、より好ましくは40〜70%含有されてい
る糖衣層被覆用溶液を用いて上記糖衣層を形成するのが
好ましい。尚、残部は例えば水とすることができる。こ
こで、上記糖アルコールとしては、例えば、マルチトー
ル、イソマルチトール、ソルビトール、バニトール、マ
ルトトリイトール及びキシリトール等が挙げられ、これ
らのうち、マルチトール、ソルビトール及びキシリトー
ルが好ましく、マルチトールが最も好ましい。また、上
記糖衣層被覆用溶液は、上記成分を添加した後、例え
ば、80〜130℃で加熱混合することにより調製する
ことができる。尚、本発明においては、上記糖衣層被覆
用溶液に、プルラン及び糖アルコール以外の成分を含ま
せることもできる。また、上記糖衣層被覆用溶液に、シ
ョ糖を含ませることもできるが、ショ糖は、上記糖衣層
中に糖アルコール100質量部に対して0〜50質量部
含有されるように用いるのがよい。これにより、斑点模
様の発生を防止することができる。
を供給して、固形食品の表面上に形成された油脂の薄膜
層全体を覆うように上記糖衣層を形成させることができ
る。この糖衣は、例えば回転容器内において行うことが
できる。回転容器とは、それ自体が回転可能であり、か
つ、糖衣する固形食品を充填可能なものであればいずれ
のものであってもよい。例えば、一般に糖衣パン或いは
回転釜と呼ばれる、糖衣品を形成するための装置に含ま
れるものであってもよい。回転容器は、例えば、駆動モ
ータに接続され鉛直線に対して、例えば10〜60°傾
斜させて配置された回転駆動軸に取り付けられた上方開
口型の有底容器であるのが好ましい。また、このような
回転容器を含み得る糖衣パンとしては、例えば、富士薬
品機械社製のFY−TS−220を用いることができ
る。このような糖衣パンは、例えば、糖衣層被覆用溶液
供給装置、例えばスプレーノズルを備えていてもよく、
更に、加熱装置、冷却装置、乾燥装置(送風装置等)を
備えていてもよい。
を、固形食品の表面全体に形成された油脂の薄膜層全体
を覆うように供給した後、乾燥して糖衣層を形成するの
が好ましい。この乾燥は、例えば、粉体配合物を供給し
て被覆物表面全体に行き渡らせることにより行うことが
でき、あるいは、この粉体配合物での処理の後に室温で
放置することにより行うこともできる。また、本発明に
おいては、この糖衣層被覆用溶液を繰り返し供給して、
油脂の薄膜層全体を覆う、適当な厚みの糖衣層を形成す
ることができる。この繰り返して用いる糖衣層被覆用溶
液の組成は同一のものとしてもよいし、或いは種々の組
成を設定してもよい。即ち、油脂の薄膜層に最も近い糖
衣層を形成するための糖衣層被覆用溶液には、プルラン
及び糖アルコールの他に任意の成分を含ませることがで
き、また、その後に供給する糖衣層被覆用溶液には、上
記2成分を含ませてもよいし、あるいは含ませずに、こ
れとは別の成分、例えば、ショ糖、アラビアガム、ゼラ
チン等を含ませることができる。
を、固形食品に対して、例えば、2〜40回繰り返し供
給するのが好ましい。ここで、回転容器を回転させなが
ら該回転容器内で糖衣層を形成する工程は、糖衣層被覆
用溶液を、油脂の薄膜層全体を覆うように供給した後、
風を吹きつけることなく行うのが好ましい。また、この
糖衣層の仕上げ工程においては、回転容器の回転を止め
るか、あるいは、回転容器から固形食品を取り出して、
例えば、10〜30℃で、湿度20〜60%の雰囲気下
に3〜60時間程度静置して乾燥させることが好まし
い。また、この乾燥は、糖衣層の水分含量が1〜5%と
なるまで行うのが好ましい。尚、本発明においては、油
脂の薄膜層と糖衣層との間に、例えばショ糖等の粉体原
料を設けてもよい。
下、第1糖衣層)を形成した後、更なる糖衣層(以下、
第2糖衣層又は第3糖衣層)を形成することができる。
この第2糖衣層及び第3糖衣層は、第2糖衣層又は第3
糖衣層被覆用溶液を、第1糖衣層形成後に供給し、乾燥
することにより形成することができる。ここで、第2糖
衣層又は第3糖衣層被覆用溶液は、種々の配合をしてい
てもよく、例えば、上記第1糖衣層被覆用溶液と同一の
組成のものであってもよく、異なっていてもよい。この
第3糖衣層を最外層とする場合には、それに色素等を含
ませて着色するのが好ましい。このことは、最外層が第
2糖衣層である場合にも同様である。乾燥は、例えば、
粉体配合物を供給して被覆物表面全体に行き渡らせるこ
とにより行うことができ、あるいは、この粉体配合物で
の処理の後に送風することにより行うこともでき、ある
いは、粉体配合物を供給することなく送風することによ
り行うことができる。送風を行う場合、その風量は3m
3/分〜30m3/分とするのが好ましく、第2糖衣層に
ついては例えば水分含量が0.5〜3%、又は第3糖衣
層については例えば水分含量が0.1〜2%となるよう
に行うのが好ましい。また、本発明においては、第2糖
衣層又は第3糖衣層被覆用溶液を繰り返し供給して、固
形食品に対して適当な厚みの第2糖衣層又は第3糖衣層
を形成することができる。本発明においては、固形食品
に対して、第2糖衣層被覆用溶液を、例えば、5〜30
回、第3糖衣層被覆用溶液を、例えば、10〜50回繰
り返し供給するのが好ましい。
を形成した後、艶出しなどの更なる工程を採用してもよ
く、例えば、艶出し工程は、回転容器内に艶出しワック
スを供給し、回転容器を回転させながら該糖衣物表面に
ワックスをコーティングすることにより行うことができ
る。
示すが、本発明はこれに限定される訳ではない。 1)まず、ゼラチン質固形食品の一例であるグミキャン
ディの調製工程を説明する。水10〜20部に粘度が1
〜5mPa・sのゼラチン4〜15部を添加混合し、そ
の後、10〜100hpaにまで減圧し、その状態を1
〜7分間維持してゼラチンを膨潤させた後、減圧度を1
00〜800hpaにすると共に加熱処理を開始し、品
温が50〜80℃になった時点で加熱を停止すると共に
常圧に戻すことによりゼラチン溶液を得ることができ
る。また、これとは別に、ショ糖10〜35部、無水結
晶ブドウ糖10〜35部及び水5〜20部を撹拌混合
し、品温100〜130℃にまで加熱した後、減圧濃縮
処理により品温を65〜95℃にまで低下させて、濃縮
糖液を得ることができる。上述のようにして得た糖液
と、上述のようにして得たゼラチン溶液とを、それぞれ
50〜80℃に保温しながら添加混合した後、所望の添
加物を加えて撹拌混合して均一化してキャンディ溶液を
得ることができる。このキャンディ溶液のブリックス
(Bx)は、好ましくは70〜80とするのがよい。こ
のようにして得たキャンディ溶液を充填装置に入れ、コ
ーンスターチ等の成形型に約0.5〜10gずつ充填
し、10〜40℃、湿度20〜60%の条件で10〜1
50時間乾燥処理を施した後、該成形型から取り出して
グミキャンディを得ることができる。
を説明する。第1糖衣層被覆用溶液は、例えば、糖アル
コール0〜80部、プルラン0〜5部を50〜130℃
で撹拌しながら加熱混合することにより調製することが
できる。また、これ以外に、繰り返し供給する溶液とし
ては、アラビアガム0〜5部、ゼラチン0〜5部、ショ
糖0〜80部、及び水20〜50部を50〜130℃で
撹拌しながら加熱混合することにより調製することがで
きる。第2糖衣層被覆用溶液は、例えば、上記第1糖衣
層被覆用溶液と同様にして調製することができる。ま
た、第3糖衣層被覆用溶液は、ショ糖50〜80部、ア
ラビアガム0.1〜5部、ゼラチン0.1〜5部、及び
水20〜50部を50〜130℃で撹拌しながら加熱混
合した後一旦10〜60℃にまで冷却し、次いで、これ
にコーンスターチ0.3〜5部及びレモンフレーバー
0.05〜2部又は色素0.1〜5部を加え、10〜6
0℃で撹拌しながら加熱混合することにより調製するこ
とができる。
工程で用いることができる粉体配合物は、例えば、ショ
糖0〜80部、マルチトール0〜80部、プルラン0〜
10部、無水クエン酸0〜10部、及びビタミン0〜6
0部、レモンフレーバー0〜5部、アラビアガム0〜1
0部、及びコーンスターチ0〜10部を混合することに
より調製することができる。尚、本発明においては、酵
素処理澱粉やショ糖等を用いることもできる。
ラチン質固形食品をオイルドラムに充填し、該食品の質
量をベースとして0.1〜5%の油脂(例えばナタネ硬
化油)を該食品表面全体にスプレーコーティングする。
この際、オイルドラム中の固形食品を回転させながら行
うのが好ましい。
被覆用溶液を用いて、オイルコーティングしたゼラチン
質固形食品に第1糖衣層を形成する工程の例を説明す
る。 a)糖衣パンの回転容器内に、上記グミキャンディ10
〜70部を供給し、該回転容器を毎分5〜30回転で回
転させながら、回転容器を0.5〜10分間回転させ
る。尚、この際、ショ糖(粗粒)0.05〜5kgを供
給することもできる。 b)次に、上記回転容器を毎分5〜30回転で回転させ
ながら、回転容器内に第1糖衣層被覆用溶液0.1〜1
kgを供給し、この溶液がグミキャンディの表面全体に
行き渡ったところで、上記粉体配合物1を0.1〜1k
g供給するのがよい。 c)次に更に別の第1糖衣層被覆用溶液を回転容器内に
供給しこの溶液がグミキャンディの表面全体に行き渡っ
たところで、粉体配合物を供給し、この工程を数回、例
えば1〜30回繰り返すことにより、この溶液の合計が
1〜10kg、粉体配合物合計が1〜10kgとなるよ
うに供給することもできる。また、この際回転容器は1
0〜200分間回転させるのが好ましい。 d)次に、更に別の第1糖衣層被覆用溶液及び粉体配合
物を用いて更なる第1糖衣層を形成することができる。
例えば、この溶液を回転容器内に供給しグミキャンディ
の表面全体に行き渡ったところで、粉体配合物を供給す
ることができ、また、この工程を数回、例えば2〜20
回繰り返すことにより、この糖衣蜜の合計が1〜5k
g、粉体配合物の合計が1〜5kgとなるように供給す
ることができる。また、この際回転容器は10〜150
分間回転させるのが好ましい。 e)更に、第1糖衣層被覆用溶液0.05〜5kgを上
記回転容器内に供給した後、酵素処理澱粉0.1〜5k
g又はショ糖0.05〜5kgを供給し、回転容器を
0.5〜10分間回転させて、更なる第1糖衣層を形成
することもできる。
た後、これを糖衣パンから取出し、温度5〜30℃、湿
度20〜60%に調整された室内のトレー上に平たく並
べて、3〜96時間乾燥させることができる。
た後、これより硬い第2糖衣層を次のようにして被覆す
ることができる。上記乾燥後、グミキャンディを再び糖
衣パンの回転容器内に移し、毎分5〜30回転で回転さ
せながら、回転容器内に第2糖衣層被覆用溶液Aを供給
し、この溶液がグミキャンディの表面全体に行き渡った
ところでさらに粉体配合物2を供給し、この粉体配合物
2がグミキャンディの表面全体に行き渡ったところで糖
衣パンに設けられた送風管により10〜35℃、湿度2
0〜60%の風を風量3m 3/分〜30m3/分でグミキ
ャンディに対して送風することにより第2糖衣層を形成
することができる。尚、この工程を数回、例えば2〜3
0回繰り返すことにより、この糖衣蜜を合計で1〜5k
g、粉体配合物を合計で1〜5kg供給するのが好まし
い。尚、この際、回転容器は5〜200分間回転させる
のが好ましい。
液及び粉体配合物を糖衣した後、グミキャンディを糖衣
パンから取出し、温度5〜30℃、湿度20〜60%に
調整された室内のトレー上に平たく並べて、3〜96時
間乾燥させることができる。
して得た糖衣グミキャンディに更に、第2糖衣層よりも
硬い第3糖衣層を次のようにして形成することができ
る。上述のようにして得た糖衣グミキャンディを再び糖
衣パンの回転容器内に移し、毎分5〜30回転で回転さ
せながら、回転容器内に第3糖衣層被覆用溶液を供給
し、この溶液がグミキャンディの表面全体に行き渡った
ところで、送風管より10〜35℃、湿度20〜60%
の風を風量3m3/分〜30m3/分でグミキャンディに
対して送風することにより第3糖衣層を形成することが
できる。この工程は、同一の第3糖衣層被覆用溶液を用
いて又はこれとは別の第3糖衣層被覆用溶液を用いて、
数回、例えば5〜50回繰り返すことにより、この溶液
を合計1〜20kg供給することができる。尚、この
際、回転容器は5〜150分間回転させるのが好まし
い。
器を毎分1〜10回転で回転させながら、回転容器内に
艶出し用ワックス0.02〜1kgを供給し、回転容器
を5〜100分間回転させることができる。
形食品、例えばグミキャンディなどに対して糖衣層を形
成する際にも、糖衣層が斑点模様等を生じることなく均
一な色調を呈し、外観上優れた糖衣固形食品が提供され
る。また、本発明によれば、外側の糖衣層がパリパリと
した硬い食感を有し、内側の被糖衣物が柔らかな食感を
有する、新規な食感を醸し出す糖衣固形食品を提供する
ことができる。また、本発明における糖衣固形食品の糖
衣層の厚みは均一であり、形が揃っていて外観が良く、
食感も均一で、さらに、糖衣層のひび割れや剥がれ落ち
のない糖衣固形食品を提供することができる。以下、実
施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下
記の実施例に制限されるものではない。
これにブルーム値300で粘度が3.0mPa・sのゼ
ラチン7.7部を添加混合し、その後、50hpaにま
で減圧にし、その状態を2〜3分間維持してゼラチンを
膨潤させた。その後、減圧度を500hpaにすると共
に加熱処理を開始し、品温が65℃になった時点で加熱
を停止すると共に常圧に戻した。
化物(商品名:PO−300 東和化成工業社製)7.
3部、無水結晶ブドウ糖21.7部、及び水10.9部
を撹拌混合し、品温120℃にまで加熱した後、減圧濃
縮処理により品温を80℃にまで低下させた。これによ
り糖液は68.9部から59.5部にまで濃縮された。
れたゼラチン溶液27.3部を添加混合した後、無水ク
エン酸2.5部、レモン果汁2.5部、難消化性デキス
トリン4.9部、水2.4部、及びフレーバー0.9部
を添加し、撹拌混合して均一化して、キャンディ溶液
(Bx74)を得た。その後、得られたキャンディ溶液
を充填装置に入れ、コーンスターチの成形型に約1gず
つ充填し、20℃、湿度50%の条件で90時間乾燥処
理を施した後、コーンスターチから取り出してグミキャ
ンディを得た。得られたグミキャンディは水分が約12
%のものであった。
加え、100℃で攪拌しながら加熱混合して、第1糖衣
層被覆用溶液Aを調製した。 (配合) マルチトール 59.0部 プルラン 1.0部 水 40.0部
ゼラチンを水に加え、100℃で攪拌しながら加熱混合
して、第1糖衣層被覆用溶液Bを調製した。 (配合) マルチトール 65.0部 アラビアガム 0.5部 ゼラチン(ブルーム値100) 0.5部 水 34.0部
覆用溶液A 下記の配合に基づき、蔗糖、アラビアガム及びゼラチン
を水に加え、100℃で攪拌しながら加熱混合して、第
1糖衣層被覆用溶液C及び第1糖衣層被覆用溶液Aを調
製した。 (配合) 蔗糖(粗粒) 65.0部 アラビアガム 0.5部 ゼラチン(ブルーム値100) 0.5部 水 34.0部
チン及び水を100℃で攪拌しながら加熱混合した後一
旦40℃にまで冷却し、次いで、これにコーンスターチ
及びレモンフレーバーを加え、40℃で攪拌しながら加
熱混合して、第3糖衣層被覆用溶液Aを調製した。 (配合) 蔗糖(粗粒) 64.0部 アラビアガム 0.4部 ゼラチン(ブルーム値100) 0.4部 水 33.0部 コーンスターチ(粉体) 2.0部 レモンフレーバー(粉体) 0.2部
チン及び水を100℃で攪拌しながら加熱混合した後一
旦40℃にまで冷却し、次いで、これに色素を加え、4
0℃で攪拌しながら加熱混合して、第3糖衣層被覆用溶
液Bを調製した。 (配合) 蔗糖(粗粒) 68.0部 アラビアガム 0.5部 ゼラチン(ブルーム値100) 0.5部 水 30.0部 色素 1.0部
を調製した。 (配合) 蔗糖(粗粒) 13.5部 マルチトール 20.0部 プルラン 4.0部 無水クエン酸 2.5部 ビタミンC 30.0部
う) 下記の配合に基づき、各粉体原料を混合して、フレーバ
ーAを調製した。 (配合) 蔗糖(粉糖) 19.0部 レモンフレーバー(粉末) 1.0部 アラビアガム 6.0部 コーンスターチ 4.0部
う) 下記の配合に基づき、各粉体原料を混合して、フレーバ
ーBを調製した。 (配合) 蔗糖(粉糖) 26.0部 レモンフレーバー(粉末) 2.0部 コーンスターチ 4.0部
給し、該オイルドラムに設けられたスプレーノズルから
ナタネ硬化油0.5kgをグミキャンディに噴霧して、
グミキャンディの表面に油脂の薄膜層を形成した。
回転軸を中心に回転可能な回転容器内に、で得られた
グミキャンディを供給し、該回転容器を毎分15回転で
回転させながら、蔗糖(粗粒)0.5kgを供給して、
回転容器を約3分間回転させた。 次に、上記回転容器を回転させながら、回転容器内
に第1糖衣層被覆用溶液A0.3kgを供給し、この溶
液Aがグミキャンディの全体に行き渡ったところで、更
に酸配合0.5kgを供給した。 次に、上記回転容器を回転させながら、回転容器内
に第1糖衣層被覆用溶液Bを供給し、この溶液Bがグミ
キャンディの全体に行き渡ったところで、更に酸配合を
供給した。この作業を9回繰り返して、第1糖衣層被覆
用溶液Bと酸配合を各々計3.0kgと6.5kg供給
した。この際、回転容器は約60分間回転させた。 次に、上記回転容器内に第1糖衣層被覆用溶液Cを
供給し、この溶液Cがグミキャンディの全体に行き渡っ
たところで、更にフレーバーAを供給した。この作業を
7回繰り返して、第1糖衣層被覆用溶液Cとフレーバー
Aを各々計1.5kgと3.0kg供給した。この際、
回転容器は約45分間回転させた。 次に、上記回転容器内に第1糖衣層被覆用溶液C
0.3kgを供給し、この溶液Cがグミキャンディの全
体に行き渡ったところで、更に酵素処理澱粉(商品名:
FixGumB、森下産業社製)1.0kgを供給し、
回転容器を約5分間回転させた。 次に、上記回転容器内に第1糖衣層被覆用溶液C
0.2kgを供給し、この溶液Cがグミキャンディの全
体に行き渡ったところで、更に蔗糖(粉糖)0.5kg
を供給し、回転容器を約5分間回転させた。この時点に
おいて、第1糖衣層の水分含量は約6%であった。
し、温度20℃、湿度50%に調整された室内のトレー
上に平たく並べて、約16時間乾燥させた。これによ
り、第1糖衣層の水分含量が約3.5%となった。
の回転容器内に移し、該回転容器を毎分15回転で回転
させながら、回転容器内に第2糖衣層被覆用溶液Cを供
給し、この溶液Cがグミキャンディの全体に行き渡った
ところで、更にフレーバーBを供給し、このフレーバー
Bがグミキャンディの全体に行き渡ったところで、糖衣
パンに設けられた送風管より20℃、湿度50%の風を
風量15m 3/分でグミキャンディに対して送風した。
この作業を8回繰り返して、溶液CとフレーバーBを各
々計3.0kgと3.2kg供給した。この際、回転容
器は約100分間回転させた。この時点において第2糖
衣層の水分含量は、約2.5%であった。
度20℃、湿度50%に調整された室内のトレー上に平
たく並べて、約16時間乾燥させた。これにより第2糖
衣層の水分含量が約2%となった。
回転容器内に移し、該回転容器を毎分15回転で回転さ
せながら、回転容器内に第3糖衣層被覆用溶液Dを供給
し、この溶液Dがグミキャンディの全体に行き渡ったと
ころで、送風管より24℃、湿度40%の風を風量15
m3/分でグミキャンディに対して送風した。この作業
を20回繰り返して、溶液Dを計13.0kg供給し
た。この際、回転容器は約350分間回転させた。次
に、上記回転容器内に第3糖衣層被覆用溶液Eを供給
し、この溶液Eがグミキャンディの全体に行き渡ったと
ころで、送風管より24℃、湿度40%の風を風量15
m3/分でグミキャンディに対して送風した。この作業
を8回繰り返して、溶液Dを計3.0kg供給した。こ
の際、回転容器は約70分間回転させた。尚、得られた
第3糖衣層の水分含量は、約1.5%であった。
内に艶出し用ワックス0.075kgを供給し、回転容
器を40分間回転させ、本発明の糖衣グミキャンディを
得た。
ィは、糖衣層が斑点模様等を生じることなく均一な色調
を有するものであり、かつ、糖衣層は、オイルコーティ
ングをしているにもかかわらず、厚みが均一であった
(約1.5mm)。 外側の糖衣層がパリパリとした硬い食感を有し、内
側のグミキャンディがプリプリとした柔らかな食感を有
し、新規な食感を醸し出す。
Claims (5)
- 【請求項1】 水分8質量%以上の固形食品の表面全体
に油脂の薄膜層が形成され、かつ、プルランと糖アルコ
ールを含有する糖衣層が該薄膜層全体を覆うように形成
されていることを特徴とする糖衣固形食品。 - 【請求項2】 前記糖衣層が、糖アルコール100質量
部に対して、ショ糖を0〜50質量部含有する請求項1
記載の糖衣固形食品。 - 【請求項3】 更に前記糖衣層全体を覆うショ糖含有糖
衣層が形成されている請求項1記載の糖衣固形食品。 - 【請求項4】 前記固形食品がグミキャンディである請
求項1〜3のいずれか1項記載の糖衣固形食品。 - 【請求項5】 水分8質量%以上の固形食品の表面全体
に油脂の薄膜層を形成した後、プルランと糖アルコール
とを含有する糖衣層被覆用溶液を該薄膜層全体を覆うよ
うに供給した後乾燥して、糖衣層を形成することを特徴
とする糖衣固形食品の製造方法。
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2000
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