JP2002045032A - 植物栽培用材料、人工培土、植物の栽培方法および植物 - Google Patents

植物栽培用材料、人工培土、植物の栽培方法および植物

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JP2002045032A
JP2002045032A JP2000199267A JP2000199267A JP2002045032A JP 2002045032 A JP2002045032 A JP 2002045032A JP 2000199267 A JP2000199267 A JP 2000199267A JP 2000199267 A JP2000199267 A JP 2000199267A JP 2002045032 A JP2002045032 A JP 2002045032A
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meth
cultivating
plant cultivation
acrylamide
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JP2000199267A
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Hiroshi Takeuchi
浩史 竹内
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物根の呼吸に必要な空隙と、植物の成長に
必要な養分・水分の供給に十分な保水性を有する植物の
生育に適した植物栽培用材料および人工培土を提供する
と供に、植物の栽培方法および植物を提供する。 【解決手段】 空孔の平均孔径が0.1〜2mmの多孔
質性の親水性高分子化合物またはそのハイドロゲルから
なる植物栽培用材料、この植物栽培用材料を含むことを
特徴とする人工培土、前記の植物栽培用材料または人工
培土を用いることを特徴とする植物の栽培方法、およ
び、前記の植物の栽培方法により栽培された植物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物の栽培に用い
られる植物栽培用材料、人工培土、植物の栽培方法およ
び植物に関する。
【0002】
【従来の技術】植物栽培用材料として、吸水性樹脂に代
表される親水性合成高分子化合物を含んだ育苗用人工培
土や保水剤は従来より知られている。
【0003】例えば、特開平11−9083号公報に
は、肥料、アクリル酸ソーダコポリマー、および育種素
材からなる培土に、珪藻土などの無機粉体を混合して育
種用培土を得る方法が開示されている。また、特開平9
−302339号公報には、多孔材の空孔部に感温吸水
性ポリマーを充填した土壌保水材が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
吸水性樹脂は、空隙のほとんど無いハイドロゲルを形成
するので、植物根の呼吸に必要な気相部を確保できな
い。また、ポリアクリル酸ソーダなどのイオン性を有す
る単量体を主成分として得られた吸水性樹脂は、植物栽
培に使用する液肥や土壌中に存在する塩類等の物質の存
在により吸水能力が著しく低下する為、保水力を維持す
ることが困難である。さらに、「バイオサイエンスとイ
ンダストリ−」、Vol.56、No.1、p40−4
1、1998によれば、ポリアクリル酸ソーダは、適量
を越えて使用すると植物の生育に必要なカルシウムイオ
ンが捕捉され、更にイオン交換によりナトリウムイオン
が樹脂より放出されるため、植物の著しい成長阻害を起
こすことが知られている。
【0005】また、特開平9−302339号公報記載
の多孔材の空孔部に感温吸水性ポリマーを充填した土壌
保水材は、工業的に生産することが容易でないという問
題がある。
【0006】したがって、本発明の目的は、植物根の呼
吸に必要な空隙と、植物の成長に必要な養分・水分の供
給に十分な保水性を有する植物の生育に適した植物栽培
用材料および人工培土を提供すると供に、植物の栽培方
法および植物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、空孔の平均孔
径が0.1〜2mmの多孔質性の親水性高分子化合物か
らなる植物栽培用材料である。また、本発明はこのよう
な多孔質性の親水性高分子化合物のハイドロゲルであ
る。親水性高分子化合物としては非イオン性の(メタ)
アクリルアミド系モノマ−の(共)重合体が好ましい。
多孔質性の親水性高分子化合物の空隙率は20〜80%
が好ましい。また、親水性高分子化合物のハイドロゲル
の場合、親水性高分子化合物の濃度は1〜30重量%が
好ましい。
【0008】さらに本発明は、前記の物栽培用材料を含
むことを特徴とする人工培土であり、この植物栽培用材
料および人工培土を用いることを特徴とする植物の栽培
方法、ならびに、この植物の栽培方法により栽培された
植物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において親水性高分子化合
物としては、例えば、(メタ)アクリル酸系ポリマー、
(メタ)アクリルアミド系ポリマー、N−ビニル系ポリ
マー等の親水性合成高分子化合物、キサンタンガム、ジ
ェランガム等の親水性天然高分子化合物が挙げられる。
なかでも(メタ)アクリルアミド系ポリマーが好適であ
り、特に非イオン性(メタ)アクリルアミド系ポリマー
が好適である。
【0010】親水性合成高分子化合物としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸(塩)、(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチ
ル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド、(メタ)
アクリル酸ジメチルアミノエチルベンジルクロライド塩
等の(メタ)アクリル系水溶性モノマー、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸ノルマルブチル、(メタ)アクリル酸イソブチ
ル、(メタ)アクリル酸ターシャリブチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウ
リル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル類、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ターシ
ャリブチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアク
リルアミド、N−ラウリル(メタ)アクリルアミド等の
非イオン性(メタ)アクリルアミド類、(メタ)アクリ
ルアミドメタンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエ
タンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスル
ホン酸、(メタ)アクリルアミドn−ブタンスルホン
酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸(塩)、ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミドメチルクロライド塩、ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミドベンジルクロライド塩、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドジメチル
硫酸塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ドジエチル硫酸塩等のイオン性(メタ)アクリルアミド
類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタ
ム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミ
ド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−メチル
−N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル系水溶性モノ
マー等の親水性モノマーを(共)重合して得られる合成
高分子化合物が挙げられる。親水性モノマーとしては、
非イオン性(メタ)アクリルアミド類が好適であり、中
でも(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミドなどが好適である。
【0011】親水性合成高分子化合物の製造において、
得られる合成高分子化合物の親水性を損なわない範囲
で、これら親水性モノマー以外のモノマーを共重合して
もよい。また、架橋性モノマーを併用することもでき
る。架橋性モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビス
(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性
トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。特にN,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレ
ンビス(メタ)アクリルアミドが好適である。
【0012】親水性合成高分子化合物は、溶液重合、乳
化重合、懸濁重合、分散重合等の公知の重合法で製造す
ることができる。重合に使用されるラジカル重合開始剤
としては、例えば、tert−ブチルハイドロパーオキ
サイド、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム等の過酸化物、2,2*−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)2塩酸塩、2,2*−アゾビス(2−アミジ
ノブタン)2塩酸塩等のアゾ系重合開始剤が挙げられ
る。これらの重合開始剤は、単独もしくは2種類以上の
混合物として使用することができる。また、前記の過酸
化物に3級アミン、亜硫酸塩、第1鉄塩等の還元剤を組
み合わせたレドックス系重合開始剤、またはレドックス
系重合開始剤とアゾ系重合開始剤を組み合わせた併用重
合開始剤を使用してもよい。
【0013】本発明で用いる親水性高分子化合物は、空
孔の平均孔径が0.1〜2mmの多孔質性のものであ
り、好ましくは0.3〜1mmの平均孔径のものであ
る。平均孔径が大きいほど植物根の呼吸に有利であり、
小さいほど強度が高い。ここで平均孔径とは、多孔質体
を約1mmの薄さにスライスしたものを顕微鏡写真で撮
影し、50個の空孔について直径を測定した平均値であ
る。
【0014】また、多孔質性の親水性高分子化合物の空
隙率は20〜80%が好ましく、特に40〜60%が好
ましい。空隙率は大きいほど植物根の呼吸に有利であ
り、小さいほど強度が高い。ここで空隙率は、純水に浸
した多孔質性の親水性高分子化合物を篩に載せて余分な
水気を切った後の重量W1、この親水性高分子化合物を
遠心脱水機(直径100mm)を用いて5000rpm
で3分間脱水した後の重量W2から次式により求めた。 空隙率(%)=100−(W2/W1)×100
【0015】多孔質性の親水性高分子化合物を製造する
方法としては、例えば、モノマーの重合工程において、
モノマー溶液に発泡剤や界面活性剤等を添加して発泡さ
せると同時に重合を行う方法、親水性高分子化合物を溶
融発泡成形する方法等が挙げられる。
【0016】本発明の植物栽培用材料は前記の多孔性の
親水性高分子化合物であるが、植物栽培用材料として
は、この親水性高分子化合物のハイドロゲルが好まし
い。モノマー水溶液の発泡重合等で親水性高分子化合物
を製造した場合、親水性高分子化合物のハイドロゲルが
得られる。また、親水性高分子化合物の溶融発泡成形等
により得られる乾燥した親水性高分子化合物は、それ自
身が植物栽培用材料であるが、水に浸漬する等の公知操
作により膨潤させ、ハイドロゲルとすることもできる。
【0017】本発明の植物栽培用材料が親水性高分子化
合物のハイドロゲルである場合、ハイドロゲル中の親水
性高分子化合物の濃度は1〜40重量%が好ましく、特
に5〜30重量%が好ましい。この濃度が高いほどハイ
ドロゲルの強度は高い。ここで、ハイドロゲル中の親水
性高分子化合物の濃度は、ハイドロゲルの重量W3と、
このハイドロゲルを熱風乾燥機中で110℃、4時間乾
燥させた後の重量W4から次式により求めた。 ポリマー濃度(%)=(W4/W3)×100
【0018】本発明の人工培土は、前記の多孔質性の親
水性高分子化合物またはそのハイドロゲルからなる植物
栽培用材料を含むものである。人工培土に含まれる前記
植物栽培用材料の割合は、人工培土100重量部中に1
〜20重量部が好ましく、特に5〜10重量部が好まし
い。
【0019】人工培土に含まれる本発明の植物栽培用材
料以外の成分としては、例えば、土壌、土壌改良材等が
挙げられる。土壌改良材としては、例えば、パーライ
ト、バーミキュライト、ゼオライト、酸性白土、珪藻
土、カオリン、ロックウール等の無機鉱物、ピートモ
ス、ウレタンフォーム、ヤシ殻、クリプトモス等の有機
素材等の植物栽培で使用されるものが挙げられる。土壌
改良材としては、特に無機鉱物が好適である。
【0020】本発明の植物栽培用材料または人工培土に
は、植物の生育に必要な成分を含む水溶液を含んでいて
もよい。このような人工培土は、培土を調製した後、植
物の生育に必要な成分を含む水溶液を添加して製造する
ことができるが、本発明の植物栽培用材料である親水性
高分子化合物またはそのハイドロゲルに、予め植物の生
育に必要な成分を含む水溶液を吸収させておいたもの
と、土壌等のその他の成分を混合して製造してもよい。
【0021】植物の生育に必要な成分としては、窒素、
リン、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マンガン、亜鉛
等が挙げられる。これらの元素源としては、これらの元
素を含む有機または無機塩類が通常用いられる。鉄、
銅、マンガン、亜鉛は、窒素、リン、カリウム、カルシ
ウムに比べて微量でよい。
【0022】また、本発明の植物栽培用材料または人工
培土には、植物の生長を調節するホルモン剤や農薬等を
含んでいてもよい。
【0023】本発明の植物栽培用材料を用いて植物を栽
培する方法としては、例えば、水または植物の生長に必
要な成分等を含んだ水溶液に該植物栽培用材料を浸して
膨潤させた後、植物の種子もしくは苗もしくは植物の一
部(茎など)を接種する等の方法が挙げられる。また、
植物片を無菌的条件下で培養することもできる。また本
発明の人工培土を用いて植物を栽培する方法としては、
例えば、前記の要領で膨潤させた植物栽培用材料と、土
壌および/または土壌改良材と任意の比率で混合して調
製した本発明の人工培土に播種するか、もしくは苗また
は植物の一部を植えるといった方法が挙げられる。
【0024】本発明の植物の栽培方法に適用可能な植物
は、露地栽培ないし施設内栽培が可能な植物であれば特
に限定されない。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、植物栽培用材料または培土の性能は、植物の
生育試験により、植物体の生育状態から10段階(1:
不良〜10:良好)で評価した。
【0026】<製造例1>温度センサー、窒素導入管、
攪拌子、マグネチックスターラーを備えた3Lの4つ口
セパラブルフラスコに50wt%アクリルアミド水溶液
(三菱レイヨン社製)400g、N,N−ジメチルアク
リルアミド(興人社製)10g、N,N’−メチレンビ
スアクリルアミド(日東理研工業社製)0.2g、リン
酸2水素ナトリウム・2水和物(和光純薬工業社製)4
0g、純水450gを秤り取り、攪拌溶解してモノマー
溶液(これをa液とする)を調製後30分間窒素バブリ
ングを行った。他方、200mlビーカーに炭酸水素ナ
トリウム10g、純水100gを秤り取り、攪拌溶解し
て30分間窒素バブリングを行うことにより、発泡剤溶
液(これをb液とする)を調製した。窒素雰囲気下で、
a液を攪拌しながらポリオキシエチレンソルビタンモノ
オレート(花王社製、レオドールTW−O106)10
gをフラスコ側管より添加し、次いで2,2*−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩(V−50、和光
純薬工業社製)の10%水溶液3ml、過硫酸カリウム
(和光純薬工業社)の1%水溶液2mlを添加した。一
方、b液に亜硫酸水素ナトリウム(和光純薬工業社製)
の1%水溶液2ml添加し、この混合液をセパラブルフ
ラスコ側管から重合開始剤を含むa液に添加した。発泡
と同時に室温下で重合が開始し、気泡を内包しながらゲ
ル化が進行した。重合発熱が治まったところでゲルを取
り出し、約5mm角に裁断して植物栽培用材料1(空隙
率:54%、平均孔径:0.8mm、ポリマー濃度:2
5.2%)を得た。
【0027】<製造例2>製造例1において得られた植
物栽培用材料1を70℃で24時間乾燥して植物栽培用
材料2(空隙率:51%、平均孔径:0.6mm)を得
た。
【0028】<製造例3>製造例1において、メタクリ
ルアミド(和光純薬工業社製)200g、N,N−ジメ
チルアクリルアミド10g、N,N’−メチレンビスア
クリルアミド0.2g、リン酸2水素ナトリウム・2水
和物40g、純水650gを秤り取り攪拌溶解してa液
を調製した以外は同様の手順で、植物栽培用材料3(空
隙率:52%、平均孔径:0.6mm、ポリマー濃度:
25.7%)を得た。
【0029】<製造例4>製造例3において得られた植
物栽培用材料3を70℃で24時間乾燥して植物栽培用
材料4(空隙率:47%、平均孔径:0.5mm)を得
た。
【0030】<製造例5>製造例1において、50wt
%アクリルアミド水溶液340g、N−イソプロピルア
クリルアミド(日東理研工業(株)製)30g、 N,
N−ジメチルアクリルアミド10g、N,N’−メチレ
ンビスアクリルアミド0.2g、リン酸2水素ナトリウ
ム・2水和物40g、純水480gを秤り取り、攪拌溶
解して10℃まで冷却したa液を調製した以外は同様の
手順で、植物栽培用材料5(空隙率:57%、平均孔
径:0.8mm、ポリマー濃度:25.9%)を得た。
【0031】<製造例6>製造例5において得られた植
物栽培用材料1を70℃で24時間乾燥して植物栽培用
材料6(空隙率:52%、平均孔径:0.6mm)を得
た。
【0032】<製造例7>製造例5において、メタクリ
ルアミド170g、N−イソプロピルメタクリルアミド
(日東理研工業(株)製)30g、 N,N−ジメチル
アクリルアミド10g、N,N’−メチレンビスアクリ
ルアミド0.2g、リン酸2水素ナトリウム・2水和物
40g、純水650gを秤り取り、攪拌溶解して10℃
まで冷却したa液を調製した以外は同様の手順で、植物
栽培用材料7(空隙率:55%、平均孔径:0.7m
m、ポリマー濃度:25.4%)を得た。
【0033】<製造例8>製造例7において得られた植
物栽培用材料1を70℃で24時間乾燥し、植物栽培用
材料8(空隙率:5%、平均孔径:0.6mm)を得
た。
【0034】<比較製造例1>1Lビーカーに、50w
t%アクリルアミド水溶液200g、N,N−ジメチル
アクリルアミド5g、N,N’−メチレンビスアクリル
アミド0.1g、純水300gを加え攪拌溶解して10
℃に冷却した後、温度センサー、窒素導入管を備えた1
Lのデュワー瓶に仕込み30分間窒素バブリングを行
い、V−50の10%水溶液1.5ml、過硫酸カリウ
ムの1%水溶液0.5ml、亜硫酸水素ナトリウムの1
%水溶液0.5mlを添加し8時間重合を行った。生成
したゲルを取り出し、肉挽き機で解砕した後100℃で
24時間乾燥し、得られたポリマーを粉砕機で粉砕し、
粒径20〜80μの非多孔質性架橋ポリアクリルアミド
粉末を得た。
【0035】<比較製造例2>比較製造例1において、
50wt%アクリルアミド水溶液200gの代わりに、
メタクリルアミド100g、純水400gを使用した以
外は同様にして、粒径40〜100μの非多孔質性架橋
ポリメタクリルアミド粉末を得た。
【0036】<実施例1>製造例1で得られた植物栽培
用材料1を蒸留水に浸して充分に吸水させた後、100
mlの試験管の底部から5cmのところまで敷き詰め、
カイワレダイコンを播種し、25℃の恒温恒湿器で7日
間生育した。植物栽培用材料1は、生育試験後もその形
状および空隙が保たれていた。生育試験結果を表1に示
した。
【0037】<実施例2〜4>製造例3、5、7で得ら
れた植物栽培用材料3(実施例2)、5(実施例3)、
7(実施例4)を用いた以外は実施例1同様にして生育
試験を行った。植物栽培用材料3、5、7は、生育試験
後もその形状および空隙が保たれていた。生育試験結果
を表1に示した。
【0038】<比較例1〜4>植物栽培材料1の代わり
に、比較製造例1で得られた非多孔質性架橋ポリアクリ
ルアミド粉末(比較例1)、比較製造例2で得られた非
多孔質性架橋ポリメタクリルアミド粉末(比較例2)、
架橋ポリアクリル酸ソーダからなる市販保水剤A(比較
例3)、ポリアクリル酸ソーダからなる市販保水剤B
(比較例4)を用いた以外は実施例1と同様に評価した
結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】<実施例5>実施例5:培養土、バーミキ
ュライトおよび製造例2で得られた植物栽培用材料2
を、培養土:バーミキュライト:植物栽培用材料2=6
5:25:10の重量比で混合した人工培土20Lを、
縦20cm、横50cm、深さ20cmのプランターに
充填した。このプランターにキュウリを播種して、屋外
の風雨が避けられ適度な日照が得られる場所で、適宜灌
水しながら50日間生育した。生育結果を表2に示し
た。植物栽培材料2は、生育試験後もその形状および空
隙が保たれていた。
【0041】<実施例6〜8>製造例4、6、8で得ら
れた植物栽培用材料4(実施例6)、6(実施例7)、
8(実施例8)についても同様の生育試験を行った。植
物栽培用材料4、6、8は、生育試験後もその形状およ
び空隙が保たれていた。生育試験結果を表2に示した。
【0042】<比較例5〜8>植物栽培材料2の代わり
に、比較製造例1で得られた架橋ポリアクリルアミド粉
末(比較例5)、比較製造例2で得られた架橋ポリメタ
クリルアミド粉末(比較例6)、架橋ポリアクリル酸ソ
ーダからなる市販保水剤A(比較例7)、ポリアクリル
酸ソーダからなる市販保水剤B(比較例8)を用いた以
外は実施例5と同様にして人工培土を調製し、生育試験
を実施した。生育試験結果を表2に示した。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明の植物栽培用材料および人工培土
は、植物根の呼吸に必要な空隙と、植物の成長に必要な
養分・水分の供給に十分な保水性を有する植物の生育に
適している。この植物栽培用材料および人工培土を用い
た本発明の植物の栽培方法によれば、優れた生育状態の
植物を得ることができるので、生産性の向上により植物
の生産コストを低減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 17/18 C09K 17/18 H 17/48 17/48 H // C08L 33:24 C08L 33:24 101:00 101:00 C09K 101:00 C09K 101:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空孔の平均孔径が0.1〜2mmの多孔
    質性の親水性高分子化合物からなる植物栽培用材料。
  2. 【請求項2】 空孔の平均孔径が0.1〜2mmの多孔
    質性の親水性高分子化合物のハイドロゲルからなる植物
    栽培用材料。
  3. 【請求項3】 親水性高分子化合物が非イオン性の(メ
    タ)アクリルアミド系モノマーの(共)重合体である請
    求項1記載の植物栽培用材料。
  4. 【請求項4】 多孔質性の親水性高分子化合物の空隙率
    が20〜80%である請求項1〜3記載の植物栽培用材
    料。
  5. 【請求項5】 ハイドロゲル中の親水性高分子化合物の
    濃度が1〜40重量%である請求項2〜4記載の植物栽
    培用材料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の植物栽培用材料を含
    むことを特徴とする人工培土。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載の植物栽培用材料また
    は人工培土を用いることを特徴とする植物の栽培方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の植物の栽培方法により栽
    培された植物。
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JP2011152096A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Makoto Narui 建造物表面緑化工法

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