JP2002044035A - 波長多重分割伝送方法およびそのシステム - Google Patents

波長多重分割伝送方法およびそのシステム

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JP2002044035A JP2000221346A JP2000221346A JP2002044035A JP 2002044035 A JP2002044035 A JP 2002044035A JP 2000221346 A JP2000221346 A JP 2000221346A JP 2000221346 A JP2000221346 A JP 2000221346A JP 2002044035 A JP2002044035 A JP 2002044035A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長分割多重伝送装置において、送信装置の
ある波長にかかる入力信号が断または同期はずれの状態
となっても光出力レベルを適正な状態に保ち、他の正常
な波長の伝送に影響を与えないようにする。 【解決手段】 TXP装置10のCPU17は、SDH
信号受信回路11からのLOSアラームまたはクロック
再生回路12からのLOLアラームを監視し、いずれか
一方のアラームを受信すると、駆動回路13の入力しき
い値設定信号を正常設定値から最小値に切替える。記憶
しておいたバイアス電圧と光出力レベルとの関係から、
バイアス電圧を求め、バイアス値設定信号をバイアス設
定回路15に送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長多重分割伝送
方法およびそのシステムに関し、より詳細には、ある波
長にかかる入力信号が断の状態となっても光出力レベル
を適正な状態に保ち、他の正常な波長の伝送に影響を与
えないようにした波長多重分割伝送方法およびそのシス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】公衆通信網における光ファイバを適用し
たデジタル伝送システムとして、同期デジタルハイアラ
ーキに基づいた同期多重伝送装置(以下、SDH(Sync
hronous Digital Hierarchy)装置と略す。)と、光信
号の波長分割多重方式を用いた光伝送装置(以下、WD
M(Wavelength Division Multiplex)装置と略す。)
とを組み合わせたものが知られている。デジタル伝送シ
ステムにおいては、各装置間で透過的なビット伝送を実
現しているが、一方で、ある装置間の伝送路において障
害が生じた場合には、他の伝送路に障害が波及しないよ
うにするとともに障害情報を適切に伝達することが必要
になる。そのために、SDH装置においては、詳細な警
報転送条件が定められている。
【0003】SDH装置における警報転送条件の基本的
な考え方として、入力信号断と伝送速度の正しくない信
号の入力(以下、同期はずれという。)とは、同一の障
害として扱われている。また、同期デジタルハイアラー
キの上位層で生じた障害は、下位層へそのまま伝達する
ことが一般的である。例えば、あるSDH装置において
入力信号が断となった場合は、当該SDH装置の下位に
接続されたSDH装置にも同じ状態を伝達しなければな
らない。
【0004】一方、WDM装置では、伝送路の区間損失
に変動が発生した場合でも、送信局側の光出力レベルを
一定に保つために、光アンプの自動利得制御(APC:
Automatic Power Control)を行っている。2波長で運
用している状態で、1波の光出力レベルが低くなった場
合、または多数波長で運用している状態で、複数の波長
の光出力レベルが低くなった場合には、APCは、全光
出力の光出力レベルを一定に保つために、正常な波長の
光出力レベルを高くするよう制御する。従って、光アン
プの光入力が動作保証範囲を越える恐れがあり、これに
より、正常な波長においても、SNR(Signal to Nois
e Ratio)の劣化による伝送品質の劣化や、定格以上の
光入力レベルによりWDM装置の受信装置(以下、RX
P(Receiver - transponder)装置と略す。)が破壊さ
れる可能性がある。従って、WDM装置においては、送
信装置の入力信号断の状態のときに、そのまま光出力断
とすることはできない。
【0005】このような課題を解決するために、WDM
装置に予備の波長を有する送受信回路をそれぞれ設け、
障害時に切替を行う方式や、WDM装置の送信装置(以
下、TXP(Transmitter - transponder)装置と略
す。)に予備の可変波長送信回路を設け、障害時に切替
を行う方式(特開平10-322287号公報参照。)が知られ
ている。しかしながら、これらの方式は予備の送信回路
等が必要であり、制御が複雑であるとともに、装置コス
トが高くなるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、予備の送信回路
を設けずに、光出力制御する方式を考えた場合、TXP
装置において入力信号断の状態では、入力信号受信部の
クロック再生回路からは無秩序な信号が発生し光変調さ
れるので、正常に動作している場合の光出力レベルと同
一の光出力レベルにすることは難しいという問題があっ
た。
【0007】また、TXP装置において同期はずれが生
ずると、TXP装置は無秩序な信号をそのままRXP装
置に伝送する。無秩序な信号であっても、瞬間的に同期
する可能性があるため、入力信号断という状態がRXP
装置に正確に伝達されないという問題もあった。
【0008】さらに、光主信号経路とは別の監視系シス
テムを使って、警報をRXP装置に伝達する場合には、
光主信号の伝達時間と警報の伝達時間との間に時間差が
発生し、高速制御が困難であるという問題があった。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、ある波長にかかる
入力信号が断または同期はずれの状態となっても光出力
レベルを適正な状態に保ち、他の正常な波長の伝送に影
響を与えないようにした波長多重分割伝送方法およびそ
のシステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、入力光
信号の波長を変換して波長多重化用信号を送信する波長
多重分割伝送方法において、前記入力光信号が断である
ことを検出する入力断検出ステップと、前記入力光信号
が同期はずれであることを検出する同期はずれ検出ステ
ップと、前記波長多重化用信号の送信回路の入力しきい
値を設定するしきい値設定ステップと、前記送信回路の
バイアス電圧値を設定するバイアス設定ステップとを備
え、前記入力断検出ステップで前記入力光信号の断が検
出された場合、または前記同期はずれ検出ステップで前
記入力光信号の同期はずれが検出された場合に、前記し
きい値設定ステップにより前記入力しきい値を最小値に
設定し、かつ前記バイアス設定ステップにより前記波長
多重化用信号の光出力レベルが正常時の光出力レベルと
等しくなるようにバイアス電圧値を設定することを特徴
とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、波長多重化用信
号を受信して出力光信号に波長変換する波長多重分割伝
送方法において、前記波長多重化用信号が断であること
を検出する信号断検出ステップと、前記波長多重化用信
号が同期はずれであることを検出する同期不一致検出ス
テップと、前記信号断検出ステップで前記波長多重化用
信号の断が検出された場合、または前記同期不一致検出
ステップで前記波長多重化用信号の同期はずれが検出さ
れた場合に、前記出力光信号の送信回路の出力を断とす
る出力断設定ステップとを備えることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、入力光信号の波
長を変換して波長多重化用信号を送信する送信装置と前
記波長多重化用信号を受信して出力光信号に波長変換す
る受信装置とを備えた波長多重分割伝送システムにおい
て、前記送信装置は、前記入力光信号が断または同期は
ずれを検出した場合に、正常時の光出力レベルと等しい
光出力レベルの無変調の前記波長多重化用信号を送信
し、前記受信装置は、前記無変調の波長多重化用信号を
受信した場合に、前記出力光信号を断とすることを特徴
とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、前記送信装置
は、前記入力光信号が断であることを検出する入力断検
出手段と、前記入力光信号が同期はずれであることを検
出する同期はずれ検出手段と、前記波長多重化用信号の
送信回路の入力しきい値を設定するしきい値設定手段
と、前記送信回路のバイアス電圧値を設定するバイアス
設定手段とを備え、前記入力断検出手段で前記入力光信
号の断が検出された場合、または前記同期はずれ検出手
段で前記入力光信号の同期はずれが検出された場合に、
前記入力しきい値を最小値に設定し、かつ前記波長多重
化用信号の光出力レベルが正常時の光出力レベルと等し
くなるようにバイアス電圧値を設定することを特徴とす
る。
【0014】請求項5に記載の発明は、前記受信装置
は、前記波長多重化用信号が断であることを検出する信
号断検出手段と、前記波長多重化用信号が同期はずれで
あることを検出する同期不一致検出手段と、前記信号断
検出手段で入力断が検出された場合、または前記同期不
一致検出手段で同期はずれが検出された場合に、前記出
力光信号の送信回路の出力を断とする出力断設定手段と
を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明にかかるTXP装置のハー
ドウェア構成の一例を示すブロック図である。TXP装
置10は、SDH装置からの入力光信号を、光コネクタ
を介して受信し電気信号に変換するSDH信号受信回路
11と、SDH信号受信回路11で変換された電気信号
からクロック成分を抽出するクロック再生回路12と、
E/O変換器16の外部変調器を駆動する駆動信号を出
力する駆動回路13と、駆動信号にバイアスを与えるバ
イアスT回路14およびバイアス設定回路15と、外部
変調器およびレーザダイオードを含むE/O変換器16
と、装置内の監視制御を行うCPU17とから構成され
ている。
【0017】このような構成により、SDH装置からの
入力光信号は、SDH信号受信回路11で受信されて、
光信号から電気信号に変換される。SDH信号受信回路
11は、入力光信号の光入力レベルの監視を行い、光入
力レベルが所定のレベル以下になると、警報(LOS
(Loss Of Signal)アラーム)をCPU17に送出す
る。クロック再生回路12は、SDH信号受信回路11
で変換された電気信号からクロック成分を抽出し、再生
されたクロック信号を装置内に供給するとともに、フレ
ーム同期信号を検出して、フレーム同期を確立し、再生
されたフレーム同期信号を装置内に供給する。クロック
再生回路12は、クロック成分を抽出できない場合また
はフレーム同期が確立できない場合は、同期はずれ状態
を検出して、警報(LOL(Loss Of Lock)アラーム)
をCPU17に送出する。
【0018】例えば、SDH装置とSDH信号受信回路
11との間の光ファイバが断線した場合は、SDH信号
受信回路11からLOSアラームがCPU17に送出さ
れる。また、伝送速度の正しくない信号が入力された場
合は、クロック再生回路12からLOLアラームがCP
U17に送出される。
【0019】クロック再生回路12から出力されたEC
L(Emitter Coupled Logic)レベルの入力信号は、駆
動回路13において、E/O変換器16内の外部変調器
を駆動するのに必要な数Vppの駆動信号に増幅され
る。差動入力となっている駆動回路13のしきい値は、
CPU17から出力される入力しきい値設定信号によっ
て決められる。駆動信号は、バイアスT回路14を介し
てバイアス設定回路15で設定された電圧値でバイアス
電圧がかけられる。バイアス電圧の設定は、E/O変換
器16内のレーザダイオードの消光比に基づいて定めら
れ、CPU17から出力されるバイアス値設定信号によ
って決められる。
【0020】E/O変換器16において、レーザダイオ
ードから出力された光は、外部変調器で、バイアス電圧
がかけられた駆動信号により変調がかけられる。変調さ
れた波長多重化用信号は、光コネクタを介して光ファイ
バに出力され、後述する光多重フィルタで、他の波長多
重化用信号とともに多重化される。
【0021】図2は、本発明にかかるRXP装置のハー
ドウェア構成の一例を示すブロック図である。RXP装
置20は、後述する光分割フィルタで分割された波長多
重化用信号を、光コネクタを介して受信するO/E変換
器21と、波長多重化用信号からクロック成分を抽出す
るクロック再生回路22と、入力信号を再び出力光信号
に変換してSDH装置に出力するSDH信号送信回路2
3と、装置内の監視制御を行うCPU24とから構成さ
れている。
【0022】このような構成により、光分割フィルタか
らの波長多重化用信号は、O/E変換器21で受信され
て、光信号から電気信号に変換される。O/E変換器2
1は、波長多重化用信号の光入力レベルの監視を行い、
光入力レベルが所定のレベル以下になると、警報(LO
Sアラーム)をCPU24に送出する。クロック再生回
路22は、O/E変換器21で変換された電気信号から
クロック成分を抽出し、再生されたクロック信号を装置
内に供給するとともに、フレーム同期信号を検出して、
フレーム同期を確立し、再生されたフレーム同期信号を
装置内に供給する。クロック再生回路22は、クロック
成分を抽出できない場合またはフレーム同期が確立でき
ない場合は、同期はずれ状態を検出して、警報(LOL
アラーム)をCPU24に送出する。
【0023】例えば、TXP装置とO/E変換器21と
の間の光ファイバが断線した場合は、O/E変換器21
からLOSアラームがCPU24に送出される。また、
伝送速度の正しくない信号が入力された場合は、クロッ
ク再生回路22からLOLアラームがCPU24に送出
される。これら警報を受信したCPU24は、LDシャ
ットダウン信号を、SDH信号送信回路23に送出し、
出力光信号を断とする。
【0024】クロック再生回路22から出力されたEC
Lレベルの電気信号は、SDH信号送信回路23におい
て、電気信号から光信号に変換され、光コネクタおよび
光ファイバを介してSDH装置に送られる。
【0025】図3は、本発明にかかるWDM装置を用い
た伝送システムの一例を示す図である。送信局301
は、同期デジタルハイアラーキの上位層に当たるSDH
装置311と、SDH装置311からの入力光信号の波
長変換を行うN波長分のTXP装置10−1〜10−N
と、TXP装置10−1〜10−NのN波長分の波長多
重化用信号を多重する光多重フィルタ312と、光多重
フィルタ312で多重化された光主信号を増幅し、光伝
送路303aに送出する光アンプ313とから構成され
ている。
【0026】一方、受信局302は、光伝送路303b
からの多重化された光主信号を受信し、増幅する光アン
プ321と、多重化された光主信号の波長分割を行う光
分割フィルタ322と、分割された波長多重化用信号の
波長変換を行うN波長分のRXP装置20−1〜20−
Nと、SDH装置311の下位のSDH装置324とか
ら構成されている。送信局301と受信局302とを接
続する光伝送路303a,303bには、伝送路の区間
損失を補償するための光アンプ304が、複数(M段)
挿入されている。
【0027】このような構成において、TXP装置10
−1〜10−Nのいずれかの入力光信号が断となった場
合について述べる。図1において、TXP装置の入力光
信号が断となった場合、装置内のSDH信号受信回路1
1は、LOSアラームをCPU17に送出する。CPU
17は、入力しきい値設定信号を駆動回路13に送出し
て、駆動回路13の入力しきい値を正常設定値から最小
値に切替える。また、CPU17は、バイアス値設定信
号をバイアス設定回路15に送出してバイアス値を切替
える。この制御により、E/O変換器16から出力され
る波長多重化用信号は、無変調状態で変調時と同一レベ
ルの光出力となる。入力光信号が断となってもTXP装
置の光出力は一定に保たれるので、光アンプ313の入
力レベルも一定に保たれる。従って、光伝送路303
a,303bおよび光アンプ304を経て受信局302
へ送信される他の正常な波長の光出力は、何ら影響を受
けず伝送品質の劣化も生じない。
【0028】入力光信号が断となったTXP装置と対向
する受信局302のRXP装置(20−1〜20−Nの
いずれか。)には、正常時の光入力レベルと同じ光入力
レベルの波長多重化用信号が入力される。図2におい
て、RXP装置のO/E変換器21は、LOSアラーム
を発出しないが、クロック再生回路22は、O/E変換
器21で変換された入力信号が無変調状態の信号のた
め、クロック成分を抽出できず、LOLアラームをCP
U24に送出する。CPU24は、LDシャットダウン
信号を、SDH信号送信回路23に送出し、出力光信号
を断とする。これによって、上位のSDH装置311で
発生した障害情報が、WDM装置を介して下位のSDH
装置324に伝達することが可能となる。
【0029】次に、TXP装置10−1〜10−Nのい
ずれかの入力光信号が正しくない伝送速度となった場合
について述べる。TXP装置には何らかの光入力がある
ため、図1において、TXP装置内のSDH信号受信回
路11は、LOSアラームを発出しない。しかし、クロ
ック再生回路12は、フレーム同期信号を検出できない
ため、同期はずれ状態となって、LOLアラームをCP
U17に送出する。CPU17は、入力しきい値設定信
号を駆動回路13に送出して、駆動回路13の入力しき
い値を正常設定値から最小値に切替える。また、CPU
17は、バイアス値設定信号をバイアス設定回路15に
送出してバイアス値を切替える。この制御により、E/
O変換器16から出力される波長多重化用信号は、無変
調状態で変調時と同一レベルの光出力となる。入力光信
号が断となってもTXP装置の光出力は一定に保たれる
ので、光アンプ313の入力レベルも一定に保たれる。
従って、光伝送路303a,303bおよび光アンプ3
04を経て受信局302へ送信される他の正常な波長の
光出力は、何ら影響を受けず伝送品質の劣化も生じな
い。
【0030】入力光信号が正しくない伝送速度となった
TXP装置と対向する受信局302のRXP装置(20
−1〜20−Nのいずれか。)には、正常時の光入力レ
ベルと同じ光入力レベルの波長多重化用信号が入力され
る。図2において、RXP装置のO/E変換器21は、
LOSアラームを発出しないが、クロック再生回路22
は、O/E変換器21で変換された入力信号が無変調状
態の信号のため、クロック成分を抽出できず、LOLア
ラームをCPU24に送出する。CPU24は、LDシ
ャットダウン信号を、SDH信号送信回路23に送出
し、出力光信号を断とする。これによって、上位のSD
H装置311で発生した障害情報が、WDM装置を介し
て下位のSDH装置324に伝達することが可能とな
る。
【0031】図4は、バイアス値設定信号の設定切替方
法の一例を説明するための図である。図4は、電界吸収
型外部変調器(EA)を用いた場合の設定切替方法を示
す。TXP装置10−1〜10−Nにおいて、LOSア
ラームまたはLOLアラームを受信したCPU17は、
バイアス値設定信号をバイアス設定回路15に送出して
バイアス値を切替える(図1)。バイアス電圧の設定
は、E/O変換器16内のレーザダイオードの消光比に
基づいて定められる。バイアス電圧と光出力レベルとの
関係を、CPU17にあらかじめ図4に示すグラフの関
係として記憶しておく方法、またはCPU17に変調時
と無変調時の固定設定電圧を記憶する方法等を使用し
て、無変調時においても光出力レベルが一定となるよう
にバイアス値設定信号を送出する。
【0032】ここで、TXP装置10の光出力を無変調
にする理由について述べる。クロック再生回路は、同期
がはずれている状態でも無秩序な信号を出力するため、
瞬間的であってもフレーム同期が確立し、同期状態とな
る場合がある。すなわち、入力信号断という状態がRX
P装置に正確に伝達されない場合が生ずる。従って、R
XP装置20において、確実にLOLアラームを発生さ
せるために、TXP装置10の光出力を無変調にする必
要がある。
【0033】図5(a)は、本発明にかかるTXP装置
のCPUにおける制御方法の一例を示すフローチャート
である。図5(b)は、本発明にかかるRXP装置のC
PUにおける制御方法の一例を示すフローチャートであ
る。図5(a)において、TXP装置10のCPU17
は、SDH信号受信回路11からのLOSアラームまた
はクロック再生回路12からのLOLアラームを監視し
(S501,S502)、いずれか一方のアラームを受
信すると、駆動回路13の入力しきい値を正常設定値か
ら最小値に切替える(S503)。記憶しておいたバイ
アス電圧と光出力レベルとの関係から、バイアス電圧を
求め(S504)、バイアス値設定信号をバイアス設定
回路15に送出する(S505)。
【0034】図5(b)において、RXP装置20のC
PU24は、O/E変換器21からのLOSアラームま
たはクロック再生回路22からのLOLアラームを監視
し(S521,S522)、いずれか一方のアラームを
受信すると、LDシャットダウン信号を、SDH信号送
信回路23に送出する(S523)。
【0035】上述した実施例により、TXP装置10の
入力光信号に異常が発生した場合に、波長多重用信号を
無変調にすることで、RXP装置20において、確実に
LOLアラームを発生させることができる。また、TX
P装置10からの波長多重用信号の光出力レベルは一定
に保たれるため、光アンプ313の入力レベルも一定に
保たれ、APCで運用中の光アンプの利得変動による伝
送品質劣化やRXP装置20への過大入力を防ぐことが
できる。さらに、光伝送路303a,303b上の光主
信号を利用して警報を伝達するため、監視系システムの
伝送装置を使って警報を伝達する方式と異なり、光主信
号と警報とを伝達時間の差なく伝達することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
送信装置は、入力光信号が断または同期はずれを検出し
た場合に、正常時の光出力レベルと等しい光出力レベル
の無変調の波長多重化用信号を送信し、受信装置は、無
変調の波長多重化用信号を受信した場合に、出力光信号
を断とすることとしたので、ある波長にかかる入力信号
が断または同期はずれの状態となっても光出力レベルを
適正な状態に保ち、他の正常な波長の伝送に影響を与え
ないようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるTXP装置のハードウェア構成
の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかるRXP装置のハードウェア構成
の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明にかかるWDM装置を用いた伝送システ
ムの一例を示す図である。
【図4】バイアス値設定信号の設定切替方法の一例を説
明するための図である。
【図5】本発明にかかるTXP装置およびRXP装置の
CPUにおける制御方法の一例を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10,10−1〜10−N TXP装置 11 SDH信号受信回路 12,22 クロック再生回路 13 駆動回路 14 バイアスT回路 15 バイアス設定回路 16 E/O変換器 17,24 CPU 20,20−1〜20−N RXP装置 21 O/E変換器 23 SDH信号送信回路 301 送信局 302 受信局 303a,303b 光伝送路 304,313,321 光アンプ 311,323 SDH装置 312 光多重フィルタ 322 光分割フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04J 3/00 H04B 9/00 K Fターム(参考) 5K002 BA13 DA02 DA05 EA05 FA01 GA03 5K028 AA01 AA14 BB08 CC02 KK01 KK03 KK05 NN12 PP02 QQ02 RR04 SS04 SS14 5K042 AA00 AA01 CA10 DA18 DA35 JA03 LA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力光信号の波長を変換して波長多重化
    用信号を送信する波長多重分割伝送方法において、 前記入力光信号が断であることを検出する入力断検出ス
    テップと、前記入力光信号が同期はずれであることを検
    出する同期はずれ検出ステップと、前記波長多重化用信
    号の送信回路の入力しきい値を設定するしきい値設定ス
    テップと、前記送信回路のバイアス電圧値を設定するバ
    イアス設定ステップとを備え、 前記入力断検出ステップで前記入力光信号の断が検出さ
    れた場合、または前記同期はずれ検出ステップで前記入
    力光信号の同期はずれが検出された場合に、前記しきい
    値設定ステップにより前記入力しきい値を最小値に設定
    し、かつ前記バイアス設定ステップにより前記波長多重
    化用信号の光出力レベルが正常時の光出力レベルと等し
    くなるようにバイアス電圧値を設定することを特徴とす
    る波長多重分割伝送方法。
  2. 【請求項2】 波長多重化用信号を受信して出力光信号
    に波長変換する波長多重分割伝送方法において、前記波
    長多重化用信号が断であることを検出する信号断検出ス
    テップと、前記波長多重化用信号が同期はずれであるこ
    とを検出する同期不一致検出ステップと、前記信号断検
    出ステップで前記波長多重化用信号の断が検出された場
    合、または前記同期不一致検出ステップで前記波長多重
    化用信号の同期はずれが検出された場合に、前記出力光
    信号の送信回路の出力を断とする出力断設定ステップと
    を備えることを特徴とする波長多重分割伝送方法。
  3. 【請求項3】 入力光信号の波長を変換して波長多重化
    用信号を送信する送信装置と前記波長多重化用信号を受
    信して出力光信号に波長変換する受信装置とを備えた波
    長多重分割伝送システムにおいて、 前記送信装置は、前記入力光信号が断または同期はずれ
    を検出した場合に、正常時の光出力レベルと等しい光出
    力レベルの無変調の前記波長多重化用信号を送信し、 前記受信装置は、前記無変調の波長多重化用信号を受信
    した場合に、前記出力光信号を断とすることを特徴とす
    る波長多重分割伝送システム。
  4. 【請求項4】 前記送信装置は、前記入力光信号が断で
    あることを検出する入力断検出手段と、前記入力光信号
    が同期はずれであることを検出する同期はずれ検出手段
    と、前記波長多重化用信号の送信回路の入力しきい値を
    設定するしきい値設定手段と、前記送信回路のバイアス
    電圧値を設定するバイアス設定手段とを備え、 前記入力断検出手段で前記入力光信号の断が検出された
    場合、または前記同期はずれ検出手段で前記入力光信号
    の同期はずれが検出された場合に、前記入力しきい値を
    最小値に設定し、かつ前記波長多重化用信号の光出力レ
    ベルが正常時の光出力レベルと等しくなるようにバイア
    ス電圧値を設定することを特徴とする請求項3に記載の
    波長多重分割伝送システム。
  5. 【請求項5】 前記受信装置は、前記波長多重化用信号
    が断であることを検出する信号断検出手段と、前記波長
    多重化用信号が同期はずれであることを検出する同期不
    一致検出手段と、前記信号断検出手段で入力断が検出さ
    れた場合、または前記同期不一致検出手段で同期はずれ
    が検出された場合に、前記出力光信号の送信回路の出力
    を断とする出力断設定手段とを備えたことを特徴とする
    請求項3に記載の波長多重分割伝送システム。
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