JP2002043959A - 通信システム - Google Patents
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Abstract
データを効率的に転送することのできる通信システムを
得ること。 【解決手段】 携帯電話機101は基地局102から移
動通信網103およびインターネット網104を介して
コンテンツサーバ105にアクセスすることができる。
基地局102が各携帯電話機に同時に送信する電力の総
和には上限があるが、その余裕のある範囲内で、転送量
の多いデータを送信する携帯電話機101に対する伝送
速度をより高いレベルに設定するようにしている。これ
により、セル111全体での通信効率を高めることがで
きる。個々の携帯電話機101に対する送信電力を調べ
て、これが小さい場合にはデータの転送速度を速めるよ
うにしてもよい。
Description
を有する通信システムに係わり、たとえば符号分割多元
接続方式で通信を行う携帯電話機を使用して有線区間で
比較的大きなデータを取得する場合に適した通信システ
ムに関する。
コンピュータのような無線端末が各種登場している。こ
れらは机の上に配置した比較的大型のコンピュータと同
様に各種のデータを送受信することができる。しかも場
所を限定されずに通信が可能であるという利点を有する
ため、ビジネス等で広く使用されるようになってきてい
る。特に最近ではこのような無線端末の高機能化に伴っ
て、メールだけでなく、WWW(world wide web)上のホ
ームページにアクセスして閲覧を行ったり、各種のデー
タをダウンロードするといった使用も一般化している。
ットを利用する場合の通信システムの概要を表わしたも
のである。携帯電話機1011〜101Nは基地局102
と無線で接続されるようになっている。この図では例示
的に1つしか示していない基地局102は移動通信網1
03と接続されており、携帯電話機101同士はこの移
動通信網103の基地局102を介して通信を行う。移
動通信網103はインターネット網104と接続されて
いる。インターネット網104には各種のコンテンツを
格納したコンテンツサーバ1051〜105Mや、パーソ
ナルコンピュータ106等の装置が接続されている。
ンピュータ106がホームページにアクセスしてこれを
閲覧したり所望のファイルをダウンロードする場合、通
常の場合には電話回線等の有線でインターネット網10
4に接続し、コンテンツサーバ1051〜105Mの中の
所望のURL(Uniform Resource Locator)を指定す
る。これにより所望のコンテンツを取得することができ
る。
ームページにアクセスする場合も基本的にこれと同じで
ある。ところが、コンテンツサーバ1051〜105Mか
ら所望のコンテンツをダウンロードする事情は、両者の
間で大きく異なる。インターネット網104に電話回線
等の有線で接続されるパーソナルコンピュータ106の
場合には、どのような伝送速度のモデム(変復調装置)
を使用するか、あるいはどのような伝送速度の回線を使
用するかによって異なるものの、両者の間は有線で接続
されている。したがって、大容量のデータであってもコ
ンテンツサーバ1051〜105Mから比較的短時間でダ
ウンロードが可能である。
からインターネット網104に接続した場合には、図6
で基地局102と移動通信網103およびインターネッ
ト網104を介したコンテンツサーバ1051〜105M
の間は有線区間であるが、基地局102とそれぞれの携
帯電話機1011〜101Nの間は無線区間となってい
る。このうちの無線区間は、通話や比較的小さなサイズ
のファイルの転送を前提としており、有線区間と比べる
と伝送速度が低いのが一般的である。このため、たとえ
ばホームページのあるファイルのサイズが比較的大きい
というような場合を考えると、そのファイルのデータを
コンテンツサーバ1051〜105Mから基地局102ま
で送る伝送速度を高く設定して短時間の通信を可能にし
ても、基地局102から携帯電話機1011〜101Nま
での間の伝送速度が低ければ、結局はこの部分の伝送速
度で規制されて通信に長時間を要するという問題が発生
した。特願平10−529474号公報でもこのような
特殊性を考慮して伝送速度の設定を行っておらず、同様
の問題が発生する。
ためのものであり、基地局と携帯電話機の距離と送信電
力の強さの関係を示している。この図で破線は基地局1
02の担当するセル111の境界を表わしている。この
図で第1の携帯電話機101 1はセル111の境界近傍
に存在している。第2の携帯電話機1012はセル11
1の境界と基地局102のほぼ中間位置に配置されてい
る。第3の携帯電話機1013は基地局102の近傍に
配置されている。第1〜第3の携帯電話機1011〜1
013は、基地局102と符号分割多元接続(CDM
A:Code Division Multiple Access)方式で通信を行
うようになっている。
1〜1013は基地局102に対して異なった距離の位置
に存在する。それぞれの携帯電話機1011〜1013が
同一の強さの電波を出して基地局102と通信したとす
ると、基地局102は3者の間で異なった信号レベルの
電波を受信することになる。この結果、たとえば一番遠
い位置に配置された第1の携帯電話機1011から得ら
れる信号が一番近い位置に配置された第3の携帯電話機
1013から得られる信号の影響を受けて、受信が良好
に行われない場合が生じる。時分割多元接続(TDM
A:Time Division Multiple Access)方式や、周波数
分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multipl
e Access)方式では、使用する周波数や送受信の時間が
異なる。このためこのような問題は発生しにくい。とこ
ろが時分割多元接続方式では同じ周波数帯域を同時に複
数の携帯電話機1011〜1013が使用可能である。し
たがって、複数の通信が同時に行われる環境ではこのよ
うな問題が発生し得る。
第3の携帯電話機1011〜1013等の携帯電話機から
受信する信号レベルを調べ、これらの信号レベルが基地
局102側でほぼ等しくなるようにこれらの携帯電話機
1011〜1013の出力する送信電力を増減させる制御
を行っている。すなわち、この例では第1の携帯電話機
1011については送信電力を上げるように指示し、第
3の携帯電話機1013には送信電力を下げるような指
示を行っている。この前提として、それぞれの携帯電話
機1011〜1013が基地局102に送信するデータの
転送速度は1種類であるとしている。データの転送速度
が異なれば送信電力も変わるからである。基地局102
からそれぞれの携帯電話機1011〜1013に送信する
データの転送速度も1種類とされていた。これらデータ
の転送速度は音声および小容量のファイルの転送等を前
提としていることはすでに説明した。
有線区間と無線区間のデータ転送量の関係を図解したも
のである。コンテンツサーバ105と基地局102の間
は有線区間121なので、大量のデータ通信も可能とな
るように、比較的太い伝送路(高速の通信路)122が
用意されている。基地局102と携帯電話機101の間
は通話を前提とした無線区間123なので比較的細い細
い伝送路(低速の通信路)124となっている。したが
って、コンテンツサーバ105から比較的大容量のファ
イル等をダウンロードしようとすると、細い伝送路12
4が存在するために通信時間が長くなってしまう。すな
わち、インターネット網104(図6)を利用してホー
ムページにアクセスしたりすると、ファイルの転送に手
間取るため、応答が遅くスムーズな操作を行うことがで
きないという問題が生じた。
線区間から比較的大容量のデータを効率的に転送するこ
とのできる通信システムを提供することにある。
は、(イ)所定のエリア内で同時にデータ通信が行われ
る際の送信電力の総和に制限のある無線区間を介して有
線のネットワーク内に存在するデータ源からデータの取
得を要求するデータ取得要求手段と、(ロ)無線区間の
手前の有線区間の所定位置でデータ取得要求手段によっ
て取得が要求されたデータをデータ要求先と対応付けて
一時的に格納するデータバッファリング手段と、(ハ)
このデータバッファリング手段に格納されたデータを逐
次読み出してデータ要求先に無線で送出する無線区間デ
ータ送出手段と、(ニ)データバッファリング手段に格
納されたデータ要求先のデータ蓄積量が多いとき無線区
間でのデータの転送速度をその無線区間における他のデ
ータ通信との関係で割り当てられる送信電力の許容値の
範囲内で増加させるデータ転送速度変更手段とを通信シ
ステムに具備させる。
取得要求手段が無線区間を介して有線のネットワーク内
に存在するデータ源からデータの取得を要求したとき、
このデータを要求先に無線で送る際にデータバッファリ
ング手段に一時的に格納し、この格納されたデータ蓄積
量が多いときには無線区間でのデータの転送速度をその
無線区間における他のデータ通信との関係で割り当てら
れる送信電力の許容値の範囲内で増加させるようにして
いる。このように、比較的大容量のデータを無線区間で
転送する際には、許容値の範囲内でデータ転送速度が増
加するので、効率的な転送が可能になる。
多元接続方式で通信を行う無線区間を介して有線のネッ
トワーク内に存在するデータ源からデータの取得を要求
するデータ取得要求手段と、(ロ)無線区間の手前の有
線区間の所定位置でデータ取得要求手段によって取得が
要求されたデータをデータ要求先と対応付けて一時的に
格納するデータバッファリング手段と、(ハ)このデー
タバッファリング手段に格納されたデータを逐次読み出
してデータ要求先に無線で送出する無線区間データ送出
手段と、(ニ)データバッファリング手段に格納された
データ要求先のデータ蓄積量が予め定められた所定のし
きい値よりも多いとき無線区間でのデータの転送速度を
その無線区間における現在通信に使用されている送信電
力の総和との関係で割り当てられる許容量の範囲内で増
加させるデータ転送速度変更手段とを通信システムに具
備させる。
取得要求手段が符号分割多元接続方式で通信を行う無線
区間を介して有線のネットワーク内に存在するデータ源
からデータの取得を要求したとき、このデータを要求先
に無線で送る際にデータバッファリング手段に一時的に
格納し、この格納されたデータ蓄積量が予め定められた
所定のしきい値よりも多いときには無線区間でのデータ
の転送速度をその無線区間における現在通信に使用され
ている送信電力の総和との関係で割り当てられる許容量
の範囲内で増加させるようにしている。このように、比
較的大容量のデータを無線区間で符号分割多元接続方式
で転送する際には、許容値の範囲内でデータ転送速度が
増加するので、効率的な転送が可能になる。
符号分割多元接続方式でデータを送信する際にその送信
電力値を測定する送信電力値測定手段と、(ロ)その移
動局に送信するデータを一時的に蓄積するデータ蓄積手
段と、(ハ)送信電力値測定手段の測定した送信電力値
とデータ蓄積手段の蓄積したデータの量に応じて対応す
る移動局に対する無線伝送速度を制御する無線伝送速度
制御手段とを通信システムに具備させる。
に符号分割多元接続方式でデータを送信する際に送信電
力値測定手段でその送信電力値を測定する。データ蓄積
手段の蓄積したデータの量に応じて対応する移動局に対
する無線伝送速度を制御することができる。
符号分割多元接続方式でデータを送信する際に設定され
た送信電力値を測定する送信電力値測定手段と、(ロ)
その移動局に送信するデータを一時的に蓄積するデータ
蓄積手段と、(ハ)送信電力値測定手段の測定した送信
電力値が所定の値よりも小さいときデータ蓄積手段の蓄
積したデータの量が多いほど対応する移動局に対する無
線伝送速度を高速化する無線伝送速度制御手段とを通信
システムに具備させる。
に符号分割多元接続方式でデータを送信する際に送信電
力値測定手段でその送信電力値を測定する。データ蓄積
手段の蓄積したデータの量が多く、この送信電力値が少
ない場合には、送信電力値の余裕の範囲内で無線伝送速
度を上げることができる。
の間の距離を測定する距離測定手段と、(ロ)その移動
局に符号分割多元接続方式で送信するデータを一時的に
蓄積するデータ蓄積手段と、(ハ)距離測定手段の測定
した距離が所定の値よりも小さいときデータ蓄積手段の
蓄積したデータの量が多いほど対応する移動局に対する
無線伝送速度を高速化する無線伝送速度制御手段とを通
信システムに具備させる。
定手段が通信相手の移動局との間の距離を測定し、距離
が所定の値よりも小さいときには送信電力に余裕がある
ので、データ蓄積手段の蓄積したデータの量が多いほど
対応する移動局に対する無線伝送速度を高速化するよう
にしている。
通信を行う際の信号干渉雑音比を測定する信号干渉雑音
比測定手段と、(ロ)その移動局に符号分割多元接続方
式で送信するデータを一時的に蓄積するデータ蓄積手段
と、(ハ)信号干渉雑音比測定手段の測定した信号に対
する干渉雑音が所定の値よりも小さいときデータ蓄積手
段の蓄積したデータの量が多いほど対応する移動局に対
する無線伝送速度を高速化する無線伝送速度制御手段と
を通信システムに具備させる。
が通信を行う際の信号干渉雑音比を信号干渉雑音比測定
手段によって測定し、干渉雑音が所定の値よりも小さい
ときにはデータ蓄積手段の蓄積したデータの量が多いほ
ど対応する移動局に対する無線伝送速度を高速化するこ
とにして、信号干渉雑音を全体として許容範囲内に収め
ながら、データの効率的な転送を可能にしている。
テムの概要を表わしたものである。この図で図6と同一
部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜
省略する。本実施例の基地局201内には、伝送速度設
定部202と、データバッファ203が配置されてい
る。伝送速度設定部202は、基地局201の管轄する
セル111内の送信電力の許容値の範囲内で、それぞれ
の携帯電話機1011〜101Nに設定する伝送速度をK
通り(ただしKは2以上の整数)のうちから1つ選択す
るようになっている。基地局201は符号分割多元接続
方式で各携帯電話機1011〜101Nと通信を行うよう
になっており、この際の送信電力の総和の上限値を値V
MAXとする。
無線区間のデータ転送量の関係を図解したものである。
コンテンツサーバ105と基地局201の間は有線区間
121なので、大量のデータ通信も可能となるように、
比較的太い伝送路(高速の通信路)122が用意されて
いる。この伝送路122を通ってコンテンツサーバ10
5から送られてきたデータは宛先別にデータバッファ2
03に格納される。そして、無線区間211では伝送速
度設定部202の選択した2種類の伝送速度の無線伝送
路212、213のいずれかが宛先別に選択されてデー
タが携帯電話機101に伝送されるようになっている。
このうちの第1の無線伝送路212は低速の通信路であ
り、第2の無線伝送路213はこの4倍のデータ伝送速
度の通信路となっている。
ムで他網からデータを受信した場合の伝送速度設定部の
制御の様子を表わしたものである。伝送速度設定部20
2は図示しないがCPU(中央処理装置)を搭載してお
り、同じく図示しないROM(リード・オンリ・メモ
リ)に格納されたプログラムを基にして制御を行う。す
なわち、伝送速度設定部202のCPUは他網よりデー
タが受信されるのを待機しており(ステップS23
1)、受信されたら(Y)、その受信データをデータバ
ッファ203に格納しながら該当する携帯電話機101
にこれを初期的に第1の無線伝送路212を使用して送
信を開始させる(ステップS232)。そして次にデー
タバッファ203のその携帯電話機101宛のデータの
蓄積量を読み出して、これが所定のしきい値を越えたか
どうかを判別する(ステップS233)。しきい値を越
えていなければ(N)、第1の無線伝送路212の選択
状態を保持する(ステップS234)。
通信が終了するか一定時間が経過したかを順次チェック
している(ステップS235、S236)。そしてデー
タの送信が開始されてから一定時間が経過したら(ステ
ップS236:Y)、再びデータバッファ203のその
携帯電話機101宛のデータの蓄積量を読み出して、こ
れが所定のしきい値を越えたかどうかを判別する(ステ
ップS233)。そのデータが通話のための音声データ
である場合には、第1の無線伝送路212を使用してい
る状態でデータの未送信分が蓄積することはなく、した
がってしきい値を越えることはない。
えば大容量の画像ファイルを受信しているような場合に
は、その時点でデータバッファ203内の未送信分のデ
ータの量が増大していき、しきい値を超える場合があ
る。このような場合(ステップS233:Y)、前記し
たCPUはその基地局201がセル111内の全携帯電
話機1011〜101Nに対して送信している電力の総和
を算出する。そしてこれが上限値VMAXを越えておら
ず、かつ第1の無線伝送路212から第2の無線伝送路
213に切り換えるだけの電力の余裕があるかどうかを
チェックする(ステップS237)。この余裕がある場
合(Y)、伝送速度設定部202はその携帯電話機10
1宛のデータの通信路を第1の無線伝送路212から第
2の無線伝送路213に切り換える(ステップS23
8)。そしてステップS235に進んで先に説明したと
同様の処理を繰り返す。すなわち、大容量のファイルの
ダウンロードを行っている間等のようにデータバッファ
203内の未送信のデータの量がしきい値を越えている
間は第2の無線伝送路213が選択され、ホームページ
の同じページをじっくり閲覧している場合のようにダウ
ンロードするデータの量が少なくなったような場合には
しきい値以下となるので第1の無線伝送路212に切り
換えられる(ステップS234)。以下同様である。以
上の制御は通信が終了するまで継続することになる(ス
テップS235:Y)。
201の送信する電力に余裕があるとき、この余裕分を
使用して、通信すべきデータの量が多いものに優先的に
割り当てるようにしている。したがって、このような余
裕分があることを前提としている。
余裕度を説明するためのものである。図1に示した1つ
のセル111内で送信電力との関係で同時に通話が可能
な携帯電話機101の数をS台とする。このS台の携帯
電話機1011〜101Sが、セル111の境界近傍にす
べて配置されているとしたときに送信電力は上限値V
MAXとなる。ところが、これらのS台の携帯電話機10
11〜101Sはセル111内で境界近傍にすべて配置さ
れているとは限らず、各種の配置状態を採りうる。たと
えばすべての携帯電話機1011〜101Sが基地局20
1の近傍に集まっていたとすると、送信電力は小さくて
よいので上限値VMAXとの間で最大のマージンMMAXを生
じる。統計的にはこの最大のマージンMMAXの2分の1
程度のマージンが通常の状態で存在すると考えることが
できる。また、同時に通信している携帯電話機101の
数がS台よりも少なくなれば、更にマージンに余裕が生
じる。本実施例ではこのような上限値VMAXとの間の送
信電力の余裕度の範囲内で、時間当りのデータの転送量
の多い通信に対して高速の伝送路を割り当てるようにし
ている。
を受信した場合の伝送速度設定部の制御の様子を表わし
たものである。この変形例では現在の伝送速度における
信号干渉雑音比を所定の値と比較して、信号に対する干
渉雑音の比率が小さい場合にはこの比率がその所定の値
に到達するまで、該当する携帯電話機101との間の伝
送速度を上げようとするものである。この図で図3と同
一部分には同一のステップ番号を付しており、これらの
説明を適宜省略する。
地局201が該当する携帯電話機101に送信する際の
信号に対する雑音の比率をチェックして、これが所定の
値に到達していない間は(Y)、そのセル111全体の
送信電力に余裕があることを条件として(ステップS2
37:Y)、携帯電話機101宛のデータの通信路を第
1の無線伝送路212から第2の無線伝送路213に切
り換える(ステップS238)。送信電力に余裕がない
ときには(ステップS237:N)第1の無線伝送路2
12のままとなる。この変形例の場合にも、信号干渉雑
音比がしきい値以下となる場合がある。したがって、こ
の場合には他の携帯電話機101の伝送速度の高速化を
可能とするために、携帯電話機101宛のデータの通信
路を第2の無線伝送路213から第1の無線伝送路21
2に切り換えることになる。
始してから指定の時間ごとにデータバッファ203の蓄
積量をチェックして送信電力の総和に余裕がある場合に
は高速の通信路に切り替えることにしたが、たとえばホ
ームページから個々の構成ファイルを受信するたびとい
うようにファイルのダウンロードを行うたびにこのよう
なチェックを行うようにしてもよい。もちろん、伝送速
度は2段階の切り替えである必要はなく、これよりも多
い数の伝送速度の切り替えを行うようにしてもよい。こ
の場合にはしきい値を複数レベル設けてもよい。更に未
送信のデータの残量で伝送速度を切り替えずに、残量の
増加率あるいは減少率を判別して伝送速度切り替えを行
うことも有効である。
に伝送速度設定部202およびデータバッファ203を
設けたが、これらを図1に示した移動通信網103内に
配置することも可能である。この場合には、伝送速度の
異なる伝送路の選択は、移動通信網103内の図示しな
い制御部が行って、これを個々の対応する基地局201
に指示することになる。
接続方式で通信を行う無線区間を例に挙げて本発明を説
明したが、一般に所定のエリア内で同時にデータ通信が
行われる際の送信電力の総和に制限のある無線区間を介
して有線のネットワーク内に存在するデータ源からデー
タの取得を行う通信システムのすべてに本発明を適用す
ることができることは当然である。
蓄積される未送信分のデータの量をチェックして伝送速
度を制御することにしたが、セル111内の携帯電話機
101等の移動局までの距離等で定まる送信電力の値を
測定し、この値が小さいような場合には、データバッフ
ァ(データ蓄積手段)203の蓄積したデータの量に応
じて対応する移動局に対する無線伝送速度を上げること
ができる。
の距離の実質的な測定に代えて、移動局との間の距離を
測定する距離測定手段を設け、距離測定手段の測定した
距離が所定の値よりも小さいときデータ蓄積手段の蓄積
したデータの量が多いほど対応する移動局に対する無線
伝送速度を高速化するようにすることも可能である。
によれば、データ取得要求手段が無線区間を介して有線
のネットワーク内に存在するデータ源からデータの取得
を要求したとき、このデータを要求先に無線で送る際に
データバッファリング手段に一時的に格納し、この格納
されたデータ蓄積量が多いときには無線区間でのデータ
の転送速度をその無線区間における他のデータ通信との
関係で割り当てられる送信電力の許容値の範囲内で増加
させるようにしたので、比較的大容量のデータを無線区
間で転送する際には、許容値の範囲内でデータ転送速度
を増加させることができ、効率的な転送が可能になる。
取得要求手段が符号分割多元接続方式で通信を行う無線
区間を介して有線のネットワーク内に存在するデータ源
からデータの取得を要求したとき、このデータを要求先
に無線で送る際にデータバッファリング手段に一時的に
格納し、この格納されたデータ蓄積量が予め定められた
所定のしきい値よりも多いときには無線区間でのデータ
の転送速度をその無線区間における現在通信に使用され
ている送信電力の総和との関係で割り当てられる許容量
の範囲内で増加させるようにしたので、比較的大容量の
データを無線区間で符号分割多元接続方式で転送する際
には、許容値の範囲内でデータ転送速度が増加し、効率
的な転送が可能になる。しかも本発明では、許容値の範
囲内であれば移動局等のデータ取得要求手段が現在どの
ような電力で送信しているかを問わずに制御が可能であ
る。
に符号分割多元接続方式でデータを送信する際に送信電
力値測定手段でその送信電力値を測定するので、移動局
に対する送信電力の大小で、それぞれ余裕の生じた分だ
け移動局に対する無線伝送速度を制御することができ
る。
に符号分割多元接続方式でデータを送信する際に送信電
力値測定手段でその送信電力値を測定することにしたの
で、データ蓄積手段の蓄積したデータの量が多く、この
送信電力値が少ない場合には、送信電力値の余裕の範囲
内で無線伝送速度を上げることができる。
所定の値よりも小さいときには送信電力に余裕があるの
で、距離測定手段が通信相手の移動局との間の距離を測
定し、データ蓄積手段の蓄積したデータの量が多いほど
対応する移動局に対する無線伝送速度を高速化すること
ができる。
が通信を行う際の信号干渉雑音比を信号干渉雑音比測定
手段によって測定し、干渉雑音が所定の値よりも小さい
ときにはデータ蓄積手段の蓄積したデータの量が多いほ
ど対応する移動局に対する無線伝送速度を高速化するこ
とにしたので、信号干渉雑音を全体として許容範囲内に
収めながら、データの効率的な転送を可能にすることが
できる。
を表わしたシステム構成図である。
データ転送量の関係を図解した説明図である。
信した場合の伝送速度設定部の制御の様子を表わした流
れ図である。
た説明図である。
合の伝送速度設定部の制御の様子を表わした流れ図であ
る。
る場合の通信システムの概要を表わしたシステム構成図
である。
関係を示した説明図である。
間のデータ転送量の関係を図解した説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 所定のエリア内で同時にデータ通信が行
われる際の送信電力の総和に制限のある無線区間を介し
て有線のネットワーク内に存在するデータ源からデータ
の取得を要求するデータ取得要求手段と、 前記無線区間の手前の有線区間の所定位置で前記データ
取得要求手段によって取得が要求されたデータをデータ
要求先と対応付けて一時的に格納するデータバッファリ
ング手段と、 このデータバッファリング手段に格納されたデータを逐
次読み出してデータ要求先に無線で送出する無線区間デ
ータ送出手段と、 前記データバッファリング手段に格納されたデータ要求
先のデータ蓄積量が多いとき前記無線区間でのデータの
転送速度をその無線区間における他のデータ通信との関
係で割り当てられる送信電力の許容値の範囲内で増加さ
せるデータ転送速度変更手段とを具備することを特徴と
する通信システム。 - 【請求項2】 符号分割多元接続方式で通信を行う無線
区間を介して有線のネットワーク内に存在するデータ源
からデータの取得を要求するデータ取得要求手段と、 前記無線区間の手前の有線区間の所定位置で前記データ
取得要求手段によって取得が要求されたデータをデータ
要求先と対応付けて一時的に格納するデータバッファリ
ング手段と、 このデータバッファリング手段に格納されたデータを逐
次読み出してデータ要求先に無線で送出する無線区間デ
ータ送出手段と、 前記データバッファリング手段に格納されたデータ要求
先のデータ蓄積量が予め定められた所定のしきい値より
も多いとき前記無線区間でのデータの転送速度をその無
線区間における現在通信に使用されている送信電力の総
和との関係で割り当てられる許容量の範囲内で増加させ
るデータ転送速度変更手段とを具備することを特徴とす
る通信システム。 - 【請求項3】 移動局に符号分割多元接続方式でデータ
を送信する際にその送信電力値を測定する送信電力値測
定手段と、 その移動局に送信するデータを一時的に蓄積するデータ
蓄積手段と、 前記送信電力値測定手段の測定した送信電力値とデータ
蓄積手段の蓄積したデータの量に応じて対応する移動局
に対する無線伝送速度を制御する無線伝送速度制御手段
とを具備することを特徴とする通信システム。 - 【請求項4】 移動局に符号分割多元接続方式でデータ
を送信する際に設定された送信電力値を測定する送信電
力値測定手段と、 その移動局に送信するデータを一時的に蓄積するデータ
蓄積手段と、 前記送信電力値測定手段の測定した送信電力値が所定の
値よりも小さいときデータ蓄積手段の蓄積したデータの
量が多いほど対応する移動局に対する無線伝送速度を高
速化する無線伝送速度制御手段とを具備することを特徴
とする通信システム。 - 【請求項5】 移動局との間の距離を測定する距離測定
手段と、 その移動局に符号分割多元接続方式で送信するデータを
一時的に蓄積するデータ蓄積手段と、 前記距離測定手段の測定した距離が所定の値よりも小さ
いときデータ蓄積手段の蓄積したデータの量が多いほど
対応する移動局に対する無線伝送速度を高速化する無線
伝送速度制御手段とを具備することを特徴とする通信シ
ステム。 - 【請求項6】 移動局が通信を行う際の信号干渉雑音比
を測定する信号干渉雑音比測定手段と、 その移動局に符号分割多元接続方式で送信するデータを
一時的に蓄積するデータ蓄積手段と、 前記信号干渉雑音比測定手段の測定した信号に対する干
渉雑音が所定の値よりも小さいときデータ蓄積手段の蓄
積したデータの量が多いほど対応する移動局に対する無
線伝送速度を高速化する無線伝送速度制御手段とを具備
することを特徴とする通信システム。
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