JP2002043834A - 電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体

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JP2002043834A
JP2002043834A JP2000229795A JP2000229795A JP2002043834A JP 2002043834 A JP2002043834 A JP 2002043834A JP 2000229795 A JP2000229795 A JP 2000229795A JP 2000229795 A JP2000229795 A JP 2000229795A JP 2002043834 A JP2002043834 A JP 2002043834A
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wave absorber
electromagnetic wave
dielectric
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JP2000229795A
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Masaaki Sasada
雅昭 笹田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い周波数帯域に亘って優れた電波吸収特性
を有すると共に、耐環境性にも優れたものとする。 【解決手段】 損失誘電体12の底面121を平面形状
とし、損失誘電体12の表面122を曲面形状とするこ
とにより損失誘電体12の厚みを電磁波の入射位置で異
ならせるようにすることで、広い周波数帯域に亘って表
面122で反射した電磁波と底面121で反射した電磁
波とが表面122側で効率的に相殺されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波の吸収や電
磁波の反射防止に用いられる電波吸収体に関し、例えば
自動車の自動運行システムや衝突防止レーダ等における
電波吸収壁材として用いるの好適な電波吸収体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、大気よりも密度の高い絶縁材
は、波動インピーダンスが大気よりも低いことから入射
する電磁波を反射することになる。また、高い波動イン
ピーダンスを有する導体であっても電磁波の反射が生じ
る。このため、電磁波の反射防止を必要とする場合、図
6や図7に示すような電波吸収体が用いられていた。
【0003】すなわち、図6に示す電波吸収体100
は、損失誘電体101の厚みdを吸収すべき電磁波の周
波数の1/4波長(電気長)に相当する値に設定すると
共に、入斜面となる表面における電磁波の反射成分Vi
と、表面から入射した電磁波の反射板102における反
射成分Vtとをそれらの位相を180°反転させること
で表面側において相殺するようにしたものである。これ
により、電波吸収体100に入射した電磁波の少なくと
も一部は損失誘電体101の内部で熱エネルギに変換さ
れて吸収される一方、損失誘電体101の表面及び底面
で反射された電磁波は互いに相殺されて消滅され、効率
のよい電波吸収体が構成されることになる。
【0004】また、図7に示す電波吸収体200は、2
つの薄膜抵抗体201,202を吸収すべき電磁波の周
波数の1/4波長(電気長)に相当する間隔dで互いに
対向配置させると共に、入斜面である表面側の薄膜抵抗
体201における電磁波の反射成分Viと、表面側から
入射した電磁波の底面側の薄膜抵抗体202における反
射成分Vtとをそれらの位相を180°反転させること
で表面側において相殺するようにしたものである。これ
により、電波吸収体200に入射した電磁波の少なくと
も一部は薄膜抵抗体201,202で熱エネルギに変換
されて吸収される一方、薄膜抵抗体201,202で反
射された電磁波は表面側で互いに相殺されて消滅され、
効率のよい電波吸収体が構成されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の電波
吸収体100においては、損失誘電体101の厚みdの
値が1/4波長(電気長)となる周波数の電磁波、ある
いはその奇数倍の周波数の電磁波に対しては優れた電波
吸収体として機能することになるが、それ以外の周波数
の電磁波に対しては吸収効率が低下することになり良好
な電波吸収体としては使用できないことになる。
【0006】また、上記の電波吸収体200において
も、2つの薄膜抵抗体201,202の対向間隔dの値
が1/4波長(電気長)となる周波数の電磁波、あるい
はその奇数倍の周波数の電磁波に対しては優れた電波吸
収体として機能することになるが、それ以外の周波数の
電磁波に対しては吸収効率が低下することになって良好
な電波吸収体としては使用できないことになる。
【0007】なお、損失誘電体101を用いた電波吸収
体100においては、表面側から底面側に向けて損失抵
抗が徐々に低くなるように複数の損失誘電体を積層する
ことにより電磁波を吸収する周波数範囲を広げるように
することも行われるが、このようにしても大きく周波数
範囲が広がることはない。また、いずれの電波吸収体1
00,200においても、電磁波の入斜面である損失誘
電体101の表面に水滴や塵埃等が付着すると共振点が
移動することにより電波吸収特性が劣化し、良好な電波
吸収体として使用できなくなるという問題がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、広い周波数範囲において優れた電波吸収特性
を有すると共に、耐環境性にも優れた電波吸収体を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、表面で反射される電磁波と表面
から入射して底面で反射される電磁波とが互いに打ち消
されることで反射波が低減されるように構成された損失
誘電体からなる電波吸収体において、前記損失誘電体は
底面が平面形状とされ、表面が曲面形状とされてなるこ
とを特徴としている。
【0010】この構成によれば、損失誘電体の表面から
内部に入射された電磁波の少なくとも一部は熱エネルギ
に変換される一方、表面で反射された電磁波と底面で反
射された電磁波とは表面側で互いに打ち消されて反射波
が低減される。この場合、電磁波の入斜面となる表面が
曲面形状とされて損失誘電体の厚みが連続的に異なった
ものとなっているため、厚みの厚い位置では薄い位置よ
りも低い周波数の電磁波の反射波が効率的に低減され、
厚みの薄い位置では厚い位置よりも高い周波数の電磁波
の反射波が効率的に低減されることになる。また、曲面
で反射波が散乱されることにより入射方向への反射成分
が減少されること、曲面の入射位置により生じる厚み方
向の距離差により反射成分がベクトル合成され、平面の
ような単純加算にならないこと等からも入射方向に対す
る反射波が効率的に低減されることになる。
【0011】このため、広い周波数範囲に亘って電磁波
を効果的に吸収することができるようになると共に、表
面に水滴や塵埃等が付着して共振点が移動したとしても
必要とする周波数帯域における電波吸収特性が低下しな
いようになり、耐環境性にも優れた電波吸収体を得るこ
とができる。
【0012】また、請求項2の発明は、請求項1に係る
ものにおいて、前記損失誘電体が、表面側よりも底面側
の方が複素誘電率の虚数項の値が大きくなるように構成
されてなることを特徴としている。
【0013】この構成によれば、損失誘電体の表面側が
複素誘電率の虚数項の値が小さい(すなわち、誘電損失
が小さい)ため、電磁波は表面での反射が抑制されて内
部に入射され易くなる一方、内部に入射された電磁波は
複素誘電率の虚数項の値が大きい(すなわち、誘電損失
が大きい)部分で熱エネルギに効率的に変換されること
になる。
【0014】また、請求項3の発明は、請求項2に係る
ものにおいて、前記損失誘電体が、複素誘電率の虚数項
の値が異なる複数枚の損失誘電体を積層することにより
構成されてなることを特徴としている。
【0015】この構成によれば、表面と底面間方向にお
いて複素誘電率の虚数項の値が異なる損失誘電体を容易
に得ることができる一方、表面側における複素誘電率の
虚数項の値が小さい(すなわち、誘電損失が小さい)層
では、表面での電磁波の反射が抑制されて内部に入射さ
れ易くなる一方、内部に入射された電磁波は特に複素誘
電率の虚数項の値が大きい(すなわち、誘電損失が大き
い)層で熱エネルギに効率的に変換されることになる。
【0016】また、請求項4の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに係るものにおいて、前記損失誘電体が、空
気層を内在させることにより複素誘電率の実数項の値を
小さくするようにしたものであることを特徴としてい
る。
【0017】この構成によれば、誘電損失を大きくする
ことができるため、電波吸収体として用いるのに好適な
損失誘電体を容易に得ることができる。
【0018】また、請求項5の発明は、請求項1乃至4
のいずれかに係るものにおいて、前記損失誘電体が、導
電性付与素材を分散させて混入することにより複素誘電
率の虚数項の値を大きくするようにしたものであること
を特徴としている。
【0019】この構成によれば、誘電損失を大きくする
ことができるため、電波吸収体として用いるのに好適な
損失誘電体を容易に得ることができる。
【0020】また、請求項6の発明は、請求項1乃至5
のいずれかに係るものにおいて、前記損失誘電体の曲面
形状は凸状の球面形状であることを特徴としている。
【0021】この構成によれば、広い周波数範囲に亘っ
て電磁波を効果的に吸収することができ、耐環境性にも
優れたものとすることができるだけでなく、曲面加工を
行う必要がある場合ではその加工処理が容易となる。
【0022】また、請求項7の発明は、請求項1乃至6
のいずれかに係るものにおいて、前記損失誘電体の底面
に電磁波の反射層を設けたことを特徴としている。
【0023】この構成によれば、損失誘電体の表面から
内部に入射された電磁波の少なくとも一部は熱エネルギ
に変換されて吸収される一方、内部で吸収されなかった
電磁波は底面の反射層で安定した状態で表面側に反射さ
れることになる。このため、電波吸収特性の安定した電
波吸収体を得ることができる。すなわち、損失誘電体の
底面に反射層が設けられていない場合は、内部で吸収さ
れなかった電磁波は電波吸収体を取り付ける壁面等の被
取付面で反射されることになる。このため、被取付面の
材質等により反射状態が変動することになり電波吸収特
性が安定しないことになる。
【0024】また、請求項8の発明は、請求項7に係る
ものにおいて、前記反射層が可撓性を有する部材で構成
されていることを特徴としている。
【0025】この構成によれば、電波吸収体は、その可
撓性を有する部材からなる反射層側が壁面等の被取付面
に貼着等の手段で取り付けられることになる。このた
め、被取付面が湾曲等していてもその湾曲面に沿って電
波吸収体を安定した状態で取り付けることができる。
【0026】また、請求項9の発明は、請求項8に係る
ものにおいて、前記可撓性を有する部材が導電布である
ことを特徴としている。
【0027】この構成によれば、電波吸収体は、その可
撓性を有する導電布側が壁面等の被取付面に貼着等の手
段で取り付けられることになる。このため、被取付面が
湾曲等していても電波吸収体を導電布を介して被取付面
に安定した状態で取り付けることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態に係
る電波吸収体10を示す図で、(a)は正面図、(b)
は平面図である。この電波吸収体10は、壁面等への取
付側となる底面121が平面形状とされ、電磁波の入斜
面となる表面122が凸状の球面形状とされた損失誘電
体12と、この損失誘電体12の底面121に貼着され
た反射層(反射板)としての導電布14とを備えたもの
である。
【0029】損失誘電体12は、ベース材料(基本誘電
材料)である発泡ウレタンに所定量の導電性付与素材で
あるカーボン粉末を分散して混在させ、67.5GHz
での複素誘電率が約1.18−j0.15になるように
設定されたものである。このように損失誘電体12は、
ベース材料として発泡ウレタンが用いられることで内部
に多量の空気を包含したものとなって複素誘電率の実数
部を1に近づけることができ、誘電損失が増大されて電
磁波の吸収効率を向上させることができる。
【0030】因みに、複素誘電率εは、ε=ε′−j
ε″で表わされ、誘電損失(tanδ)は、ε″/ε′で
表わされる。また、真空中の透磁率をμ、誘電率をε0
角周波数をωとすると、損失誘電体の特性インピーダン
スZは、Z=√(μ/ε0(ε′−jε″))で表わさ
れ、損失誘電体の伝播定数γは、γ=jω√(με
0(ε′−jε″))で表わすことができる。
【0031】また、この損失誘電体12は、表面122
が平面視円形で、上方に向けて凸状となる球面形状とさ
れており、その開口半径(最大半径)Dが10mm、曲
率半径fが15mm、最大厚みdが7.7mmとなるよ
うに構成されたものである。すなわち、この損失誘電体
12は、開口半径D、曲率半径f、最大厚みd、複素誘
電率及び積層数が球面形状を決定するためのパラメータ
とされ、これらのパラメータのうち所定のパラメータの
値が予め設定され、これにより残りのパラメータの値が
算出されて所定の電波吸収特性を有する球面形状とされ
たものである。
【0032】この電波吸収特性は、例えば、下記の数1
に示す所定の周波数範囲における反射減衰量を算出する
式から求めることができる。また、この数1の式に基づ
いて、上記パラメータのうち所定のパラメータの値が予
め設定されると、これにより残りのパラメータの値を算
出することができる。例えば、最大厚みd、複素誘電率
及び積層数が予め設定されると、これに基づいて所定の
電波吸収特性を有する球面形状を決定するための開口半
径D及び曲率半径fが数1の式に基づいて算出される。
【0033】勿論、開口半径D、曲率半径f等を予め設
定し、これに基づいて所定の電波吸収特性を有する球面
形状とするための複素誘電率や積層数等を算出すること
も可能である。なお、積層数とは、損失誘電体12を複
素誘電率が異なる複数枚の損失誘電体を積層して構成し
た場合の層数であるが、図1に示す実施形態では単層で
形成されている。
【0034】
【数1】
【0035】この数1は、損失誘電体の表面が球面で一
様な反射が行われないことから、損失誘電体を同心円状
にM区分に分割すると共に、そのm番目の区分の反射量
を計算して合計することで全体の反射減衰量を求めるも
のである。また、周波数はN分割してそれぞれ計算する
ものとする。
【0036】従って、この数1において、Pr(n)は、N
分割した周波数帯のn番目の周波数帯における反射減衰
量(dB)である。S(m)は、図2に示すように、損失誘
電体12の球面を同心円状にM分割し、このM分割した
m番目の区間の面積計数である(球面半径、開口半径及
び分割数Mから誘導される)。面積に応じて反射電力が
異なるので、S(m)を求めて補正を行う。
【0037】また、Γe(m,n)は、M分割したm番目
の区間で周波数nに対するTE波の反射係数であり、Γm
(m,n)は、M分割したm番目の区間で周波数nに対
するTM波の反射係数である。区間mにより損失誘電体の
厚みが異なるので、当然ながら反射係数が異なる。区間
mの入射角が入射する磁界に対して傾いているか電界に
対して傾いているかにより反射係数が異なるので、それ
を補正する。
【0038】例えば、図3に示すように、中心点で生じ
る反射電圧Voとm番目の区間で生じる反射電圧Vmで
は、球面であることに起因して厚み方向の距離差δを有
するので、それを往復位相差(2jβ(n)δ(m))にしてベ
クトル合成することが必要となる。なお、損失誘電体1
2の入力インピーダンスをZi、大気の波動インピーダ
ンスをZo、電磁波の表面122に対する入射角をθと
すると、Γe及びΓmは次の数2の式により表わされる。
【0039】
【数2】
【0040】また、β(n)は周波数係数nにおける位相
常数(=2π/λ、但し、λは波長)、δ(m)は、M分割し
たm番目の区間の反射波の距離差(球面幾何により誘導
される)、θは、M分割したm番目の区間への入射角
(球面半径から誘導される)である。また、COS(2θ
(m))は、図3に示すように、区間mで入射角θが異なる
ことから入射波Piに対する反射波Prが球面の法線を
対称にして分散されることになるため、その反射波Pr
の入射方向ベクトルへの補正項である。また、S(m)、Γ
e、Γm及びδ(m)は、損失誘電体12の球面の曲率半径
f、最大厚みd及び開口半径Dの函数で与えられるもの
である。
【0041】なお、損失誘電体12の表面が球面形状で
あるため、表面全体の反射電力は単純加算ではなくベク
トル加算となること等から、反射減衰量を厳密に求める
には数1の式よりもさらに煩雑な式を必要とすることに
なるが、実用上は数1の式で必要とする損失誘電体の球
面形状を求めることができる。
【0042】また、損失誘電体12の球面形状は、上記
数1の式以外の数式により求めることも可能であり、さ
らにはそれらの数式を用いないで試行錯誤(トライアル
アンドエラー)により最適値のものを求めるようにする
ことも可能である。例えば、最大厚みd、複素誘電率、
積層数等については予め設定しておくことが可能である
ので、これらのパラメータを基礎とする経験値等に基づ
いて所定の球面形状を有する試料を作成すると共に、こ
の試料の電波吸収特性を測定し、そのずれ値から最適の
球面形状となるように順次補正するようにすればよい。
勿論、上記数1の式を用いた場合でも、他の要因により
最適の球面形状がすぐに得られるとは限らないので、そ
の場合には最適値となるように適宜補正することにな
る。
【0043】導電布14は、反射層(反射板)として機
能するものであり、金属めっき繊維により構成された可
撓性を有するもので、損失誘電体12の表面122から
内部に入射した電磁波のうち熱エネルギに変換されなか
った電磁波を表面122側に反射させるものである。ま
た、本実施形態では、導電布14は個々の損失誘電体1
2毎に設けるようにしているが、縦横に並べた多数の損
失誘電体12に所定の大きさの導電布14を貼着するよ
うにすると、壁面等の取付面に取り付ける場合にその取
付け作業性が向上することになる。
【0044】電波吸収体10は、この導電布14により
壁面等の取付面に貼着等の手段で取り付けられることに
なるが、導電布14が可撓性を有していることから壁面
等の取付面が湾曲していたり、取付面に凹凸が存在して
いたりしても湾曲面や凹凸面に沿って容易に取り付ける
ことができることになる。
【0045】このように構成された電波吸収体10で
は、損失誘電体12の表面122から内部に入射された
電磁波の少なくとも一部は熱エネルギに変換されて吸収
される一方、内部で吸収されなかった電磁波は底面12
1の導電布14で表面122側に反射されることにな
る。この表面122側に反射された電磁波は、損失誘電
体12の厚みと所定の関係にある周波数の電磁波(厚み
の値が1/4波長(電気長)となる周波数の電磁波、あ
るいはその奇数倍の周波数の電磁波)については位相が
180°反転されたものとなるため、表面122で反射
された電磁波と相殺されることになる。
【0046】すなわち、本発明に係る電波吸収体10で
は、底面121が平面形状とされ、表面122が球面形
状とされているため、表面122における電磁波の入射
位置により損失誘電体12の厚みが異なることになる。
このため、図1(a)に示すように、厚みの厚い位置で
入射された電磁波は、表面122で反射された電磁波V
i1と表面122から入射されて導電布14で表面12
2側に反射された電磁波Vt1とが相殺されることにな
り、厚みの薄い位置で入射された電磁波は、表面122
で反射された電磁波Vi2と表面122から入射されて
導電布14で表面122側に反射された電磁波Vt2と
が相殺されることになる。
【0047】この場合、厚みの厚い位置では薄い位置よ
りも低い周波数の電磁波の反射波が効率的に相殺されて
低減され、厚みの薄い位置では厚い位置よりも高い周波
数の電磁波の反射波が効率的に相殺されて低減されるこ
とになる。すなわち、球面で吸収共鳴周波数が分散され
るため、球面全体で広い周波数範囲に亘って電磁波を効
果的に吸収することができる電波吸収体10が実現され
ることになる。なお、底面121で反射された電磁波と
表面122で反射された電磁波のエネルギ量が略等しく
なるように構成されていることが電波吸収特性を向上さ
せるうえで好ましい。
【0048】また、本発明に係る電波吸収体10では、
表面122が球面形状とされているため、球面で反射波
が散乱されることにより入射方向への反射成分が減少さ
れること、球面の入射位置により生じる厚み方向の距離
差δ(図3)により反射成分がベクトル合成され、平面
のような単純加算にならないこと等の理由からも広い周
波数範囲に亘って優れた電波吸収特性を呈する電波吸収
体10が実現されることになる。
【0049】図4は、上記のように構成された本実施形
態に係る電波吸収体10の60GHz〜75GHzの周
波数範囲内における反射減衰量を、開口半径(最大半
径)Dが10mm、厚みdが7.7mmの平板状の電波
吸収体(底面に同様の導電布が貼着されたもの)と比較
して示すグラフである。なお、図4(a)は、表面に塗
装を施さない状態で比較したもの、図4(b)は、表面
に約100μm厚のエポキシ系水性ペイントによる塗装
を施した状態で比較したものである。いずれも横軸に周
波数(GHz)をとり、縦軸に反射減衰量(dB)をと
ったもので、SFは平板状を有する従来構造の電波吸収
体、SRは本発明に係る電波吸収体10をそれぞれ示し
ている。
【0050】これらの図から明らかなように、本発明に
係る電波吸収体10(SR)は、塗装の有無に拘わらず
60GHz〜75GHzの周波数範囲内において十分に
実用に耐え得る30dBを超える反射減衰量を有してい
るのに対し、従来構造の平板状の電波吸収体(SF)は
実用になる最低限度といわれる20dBが確保できない
ものとなっている。また、本発明に係る電波吸収体10
(SR)は、塗装を施したものは塗装を施さないものに
比べて共振点(最小減衰量)が周波数の低い側に移動し
てはいるが、十分に実用に耐え得る反射減衰量を有して
いる。
【0051】この事実は、耐候性(耐環境性能)を向上
させるために電波吸収体の表面に塗装を施しても、本発
明に係る電波吸収体10では何ら問題の生じないことを
示している。また、塗装を施していない電波吸収体の入
斜面に水滴や塵埃が付着した場合には塗装を施した場合
と同様に共振点(最小減衰量)が周波数の低い側に移動
することになるが、その場合でも本発明に係る電波吸収
体10では何ら問題が生じないことを示している。
【0052】このように構成された本発明に係る電波吸
収体10は、例えば、67.5GHzの周波数帯を利用
した自動車の自動運行システムや衝突防止レーダ等にお
いて、自動車から発射された電波を反射させないように
する必要のある壁面等に取り付けることにより、自動車
の自動運行システムや衝突防止レーダ等を正常に機能さ
せることが可能になる。
【0053】本発明の実施形態に係る電波吸収体10
は、上記のように、損失誘電体12の底面121を平面
形状にすると共に、表面122を球面形状としているの
で、表面122における電磁波の入射位置によって損失
誘電体12の厚みが異なることになる結果、広い周波数
範囲に亘って電磁波を効果的に吸収することができる電
波吸収特性の優れたものとすることができる。
【0054】また、球面で反射波が散乱されることによ
り入射方向への反射成分が減少されること、球面の入射
位置により生じる厚み方向の距離差δ(図3)により反
射成分がベクトル合成され、平面のような単純加算にな
らないこと等からも広い周波数範囲に亘って電波吸収特
性の優れたものとすることができる。
【0055】なお、本発明は、上記実施形態のものに限
定されるものではなく、以下に述べるような種々の変形
態様を採用することができる。
【0056】(1)上記実施形態では、損失誘電体12
は単層で構成されたものであるが、これに限るものでは
ない。例えば、図5に示すように、損失誘電体12は、
複素誘電率の虚数項の値が異なる(すなわち、損失抵抗
が異なる)複数の損失誘電体12a,12bを積層した
多層構造(本実施形態では2層)からなるものであって
もよい。
【0057】この場合、複素誘電率の虚数項の値が大き
い(すなわち、損失抵抗が低い)損失誘電体12aを底
面121側(下層)に配置し、複素誘電率の虚数項の値
が小さい(すなわち、損失抵抗が高い)損失誘電体12
bを表面122側(上層)に配置するようにすればよ
い。このようにすると、電磁波は表面での反射が抑制さ
れて内部に入射され易くなる一方、内部に入射された電
磁波は複素誘電率の虚数項の値が大きい部分で熱エネル
ギに効率的に変換されることになる。このため、電波吸
収特性のより優れた電波吸収体が実現される。
【0058】なお、3層以上の多層構造とする場合に
は、表面122側から底面121側に向かうに従って順
次複素誘電率の虚数項の値が大きくなるようにすればよ
い。また、単層の損失誘電体であってもカーボン粉末等
の導電性付与素材の混合量を上部では少なくし下部では
多くすることで実質的な多層構造とすることができる。
【0059】(2)上記実施形態では、損失誘電体12
は、ベース材料として発泡ウレタンを用いたものである
が、これに限るものではない。例えば、発泡ポリエステ
ル等の他の発泡プラスチックを用いるようにしたもので
もよい。また、導電性付与素材としてカーボン粉末を用
いているが、これに限るものではない。例えば、黒鉛、
導電性金属等の他の粉末材料を用いるようにしてもよ
い。
【0060】また、反射層として可撓性を有する導電布
14を用いているが、これに限るものではない。例え
ば、鉄、黄銅、ニッケル、亜鉛めっき鉄板等の可撓性を
有しない金属反射板からなるものでもよい。また、鉄、
黄銅、ニッケル、亜鉛めっき鉄板等を用いる場合に蒸着
等の手段で膜状に形成するようにすると、金属材料であ
っても可撓性を有するものとすることができる。
【0061】(3)上記実施形態では、損失誘電体12
の表面122を凸状の球面形状としているが、これに限
るものではない。例えば、楕円形状や他の湾曲形状とし
てもよい。すなわち、電磁波の入射位置によって損失誘
電体12の厚みが異なるようにされた凸状の曲面形状と
なっておればよい。このように曲面形状とすることによ
って、電磁波の入射位置によって損失誘電体12の厚み
が連続的に異なることになる結果、広い周波数範囲に亘
って電磁波を効果的に吸収することができることにな
る。
【0062】また、球面以外の他の曲面であっても、曲
面で反射波が散乱されることにより入射方向への反射成
分が減少される点、曲面の入射位置により生じる厚み方
向の距離差δにより反射成分がベクトル合成され、平面
のような単純加算にならない点等は球面の場合と同様で
あり、これにより広い周波数範囲に亘って電波吸収特性
の優れたものとすることができる。なお、球面形状とし
た場合には、研磨や切削加工等を行う必要がある場合等
にその加工が容易になるという利点がある。
【0063】また、ここでいう曲面とは、損失誘電体1
2の厚みが連続的に異なるようにされたものだけはな
く、表面に段差が形成されて厚みが不連続に異なるよう
にされているものも含むものである。また、曲面は凸状
に形成されたものだけではなく、凹状に形成されていて
も凸状の場合と同様の優れた電波吸収特性を有するもの
となる。
【0064】(4)上記実施形態では、損失誘電体12
の表面122を平面視円形としているが、平面視三角形
や平面視四角形等の他の形状にしてもよい。例えば、平
面視三角形や平面視四角形等にすると、多数の損失誘電
体12を互いに密着させた状態で縦横に並べて配設する
ことができ、損失誘電体12の欠落した空隙部をなくす
ことができる結果、電波吸収特性のより優れた電波吸収
体を実現することができる。
【0065】(5)上記実施形態では、電波吸収体10
は、例えば、67.5GHzの周波数帯を利用した自動
車の自動運行システムや衝突防止レーダ等に利用するの
に適したものであるが、本発明に係る電波吸収体10は
これらの用途に限定されるものではなく、他の種々の用
途にも利用可能である。従って、優れた電波吸収特性を
呈する周波数帯域もその用途に応じて決定され、損失誘
電体12の形状もその周波数帯域により決定されるもの
であるため、開口半径D、曲率半径f等の値は上記実施
形態のものに限定されるものではない。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、損失誘電体の底面が平面形状とされ、表面が曲
面形状とされているので、電磁波の入射位置によって損
失誘電体の厚みが異なることや曲面で反射波が散乱され
ることにより入射方向への反射成分が減少されること等
から広い周波数範囲に亘って優れた電波吸収特性を有す
ると共に、耐環境性にも優れた電波吸収体を得ることが
できる。
【0067】また、請求項2の発明によれば、損失誘電
体は表面側よりも底面側の方が複素誘電率の虚数項の値
が大きくなるように構成されてなるものであるため、電
磁波は内部に入射され易くなる一方、内部に入射された
電磁波は複素誘電率の虚数項の値が大きい部分で熱エネ
ルギに効率的に変換される結果、電磁波を効果的に吸収
することができる電波吸収体を得ることができる。
【0068】また、請求項3の発明によれば、損失誘電
体は複素誘電率の虚数項の値が異なる複数枚の損失誘電
体を積層することにより構成されてなるものであるた
め、表面と底面間方向において複素誘電率の虚数項の値
が異なる損失誘電体を容易に得ることができる。
【0069】また、請求項4の発明によれば、損失誘電
体は空気層を内在させることにより複素誘電率の実数項
の値を小さくするようにしたものであるため、誘電損失
を大きくすることができる結果、電波吸収体として用い
るのに好適な損失誘電体を容易に得ることができる。
【0070】また、請求項5の発明によれば、損失誘電
体は導電性付与素材を分散させて混入することにより複
素誘電率の虚数項の値を大きくするようにしたものであ
るため、誘電損失を大きくすることができる結果、電波
吸収体として用いるのに好適な損失誘電体を容易に得る
ことができる。
【0071】また、請求項6の発明によれば、損失誘電
体の曲面形状は凸状の球面形状であるため、曲面加工を
行う必要がある場合ではその加工処理が容易となる。
【0072】また、請求項7の発明によれば、損失誘電
体の底面に電磁波の反射層を設けるようにしているの
で、電波吸収特性の安定した電波吸収体を容易に得るこ
とができる。
【0073】また、請求項8の発明によれば、反射層が
可撓性を有する部材から構成されているので、壁面等の
被取付面が湾曲している場合でも電波吸収体を安定した
状態で取り付けることができるようになる。
【0074】また、請求項9の発明によれば、可撓性を
有する部材が導電布であるため、損失誘電体に容易に取
り付けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電波吸収体の構成を
示す図で、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図2】図1に示す電波吸収体の反射減衰量を算出する
式を説明するための電波吸収体の上面図である。
【図3】図1に示す電波吸収体の反射減衰量の算出を説
明するための電波吸収体の正面図である。
【図4】図1に示す電波吸収体の反射減衰量を従来構造
のものと対比して示すグラフであり、(a)は塗装を施
していないもの、(b)は塗装を施したものである。
【図5】図1に示す電波吸収体の変形例の構造を示す図
である。
【図6】従来例の電波吸収体を示す正面図である。
【図7】従来例の他の電波吸収体を示す正面図である。
【符号の説明】
10 電波吸収体 12 損失誘電体 14 導電布(反射層) 12a 複素誘電率の虚数項の値が大きい損失誘電体 12b 複素誘電率の虚数項の値が小さい損失誘電体 121 損失誘電体の底面 122 損失誘電体の表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA37 AK51 BA02 DD01A DE01 DG11B DJ01 JD14 JD20B JG01A JG01B JG05A JK17B JL01 5E321 AA41 AA44 BB04 BB05 BB25 BB44 GG11 5J020 EA05 EA07 EA08 EA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面で反射される電磁波と表面から入射
    して底面で反射される電磁波とが表面側で互いに打ち消
    されることで反射波が低減されるように構成された損失
    誘電体からなる電波吸収体において、前記損失誘電体は
    底面が平面形状とされ、表面が曲面形状とされてなるこ
    とを特徴とする電波吸収体。
  2. 【請求項2】 前記損失誘電体は、表面側よりも底面側
    の方が複素誘電率の虚数項の値が大きくなるように構成
    されてなることを特徴とする請求項1記載の電波吸収
    体。
  3. 【請求項3】 前記損失誘電体は、複素誘電率の虚数項
    の値が異なる複数枚の損失誘電体を積層することにより
    構成されてなることを特徴とする請求項2記載の電波吸
    収体。
  4. 【請求項4】 前記損失誘電体は、空気層を内在させる
    ことにより複素誘電率の実数項の値を小さくするように
    したものであることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の電波吸収体。
  5. 【請求項5】 前記損失誘電体は、導電性付与素材を分
    散させて混入することにより複素誘電率の虚数項の値を
    大きくするようにしたものであることを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれかに記載の電波吸収体。
  6. 【請求項6】 前記損失誘電体の曲面形状は凸状の球面
    形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の電波吸収体。
  7. 【請求項7】 前記損失誘電体の底面に電磁波の反射層
    を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
    記載の電波吸収体。
  8. 【請求項8】 前記反射層は可撓性を有する部材で構成
    されていることを特徴とする請求項7記載の電波吸収
    体。
  9. 【請求項9】 前記可撓性を有する部材は導電布である
    ことを特徴とする請求項8記載の電波吸収体。
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