JP2002039687A - セラミック焼成用バッチ炉の炉構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】メンテナンスが容易で、作業効率を向上させる
ことができるセラミック焼成用バッチ炉の炉構造を提供
する。 【解決手段】あらかじめ築炉された交換容易な断熱ボッ
クスを炉殼内に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、メンテナンス容易
なバッチ炉の炉構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、セラミック焼成用バッチ炉の断
熱材の築炉方法は、図３に示すように炉殻１に直接断熱
材２を密着させ、炉底部から上方へ積み上げている。ま
たは、空気層を設ける際は炉殻１内に断熱材２を受ける
ための治具を取り付け、その上に同様に築炉している。
この構造では、メンテナンスを行う際、断熱材の解体お
よび再築炉の作業がやりにくく、かつ時間がかかる。し
かも、高所作業の場合など危険を伴うことになる。ま
た、新規製作時には、築炉が完了していないと次の製作
工程に移行できないため、作業効率が悪く製作工期の長
期化につながっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】メンテナンスの容易性
と、新規製作時の炉の製作期間の短縮化を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、金属の板で軽
量かつ堅牢に枠組みされた断熱材ボックスにあらかじめ
断熱材を築炉し、このボックスを炉殼内にボルトなどで
組み付ける。この断熱材ボックスは、炉殻内から簡単に
取り外しおよび取り付けが行えるため、メンテナンスが
容易であり、かつ、予備品として備えておくことによ
り、短期間で作業を終えることができる。また、新規製
作時には断熱材ボックスの築炉完了を待つことなく、炉
殼に取り付ける部品のセット、送気、排気系の配管工事
及び電源、制御系の配線工事などが行えるため、短期間
で炉の組立を完了させることが可能となる。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明は、作業性を向上させるた
めに、炉殼内にあらかじめ築炉された交換容易な断熱材
ボックスを取り付ける。炉殼内の構造について図面を参
照しつつ説明する。図１に示すように、炉殼１内にあら
かじめ断熱材２が築炉されている断熱材ボックス３を組
み付ける。このことにより、メンテナンスの際はその場
での断熱材の解体や築炉作業をすることなく、断熱材ボ
ックスの交換作業だけで済み、また新規製作の場合は、
断熱材ボックスの築炉作業中に、炉殻の他の作業を行う
ことが可能になる。なお、本発明の対象となるバッチ炉
の平面断面形状は、図１から図３に示した正方形に限定
されるものでなく、長方形、六角形、八角形、円筒形で
あっても構わないことは言うまでもない。

【０００６】

【実施例】本発明を実施例に基づき更に詳細に説明す
る。図１は、あらかじめ断熱材２を築炉した断熱ボック
ス３を炉殼１に組み付けた本発明のバッチ炉の炉構造の
平面断面図である。図２は、断熱材２を築炉した断熱ボ
ックス３の平面断面図である。図１の断熱ボックス３は
炉殻１から容易に取り外すことができ、メンテが容易な
構造となっている。これに対し、図３は、炉殼１内に断
熱材２が築炉された従来のバッチ炉の炉構造で、メンテ
を行う場合は、断熱材２を炉殼から解体、再築炉しなけ
ればならず、作業がやっかいである。

【０００７】

【発明の効果】以上のように本発明は、従来専門職の人
でなければ行えなかった断熱材交換もユーザー側で行え
るようになったばかりでなく、長期間を要していた製
作、交換作業を短期間で行え、設備の納期・メンテナン
ス工期の短縮、コストダウンで大きな効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のバッチ炉の炉構造を示す平面断面図。

【図２】本発明のバッチ炉の断熱ボックスを示す平面断
面図。

【図３】従来のバッチ炉の炉構造を示す平面断面図。

【符号の説明】

１．炉殻 ２．断熱材 ３．断熱材ボックス ４．配管等取り付け部品

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断熱材と炉殼から構成されるバッチ炉に
   おいて、炉殻内にあらかじめ築炉された断熱材ボックス
   を取り付ける構造を有することを特徴とするセラミック
   焼成用バッチ炉の炉構造。