JP2002039358A - ベルト式無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の変速制御装置

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JP2002039358A
JP2002039358A JP2000223684A JP2000223684A JP2002039358A JP 2002039358 A JP2002039358 A JP 2002039358A JP 2000223684 A JP2000223684 A JP 2000223684A JP 2000223684 A JP2000223684 A JP 2000223684A JP 2002039358 A JP2002039358 A JP 2002039358A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト式無段変速機の変速制御用プーリ推力
を最適化する。 【解決手段】 ベルト速度算出手段と、大径化側プーリ
判断手段と、目標変速比へ変速したときと現在との巻き
掛け径との差を算出する径変化量算出手段と、ドライブ
およびドリブンプーリにおいてベルトスリップ無しにV
ベルトを介して動力伝達を行うために必要なスリップ防
止推力を算出するスリップ防止推力算出手段と、ベルト
スリップ無しに動力伝達を行いながら定常状態のまま現
在の変速比を維持するためにスリップ防止推力に加算さ
れる変速比維持推力を算出する変速比維持推力算出手段
と、目標変速比への変速を行わせるために大径化側プー
リに加算される変速加算推力を算出する加算推力算出手
段とを有する。変速加算推力は、ベルト速度算出手段に
より検出されたVベルトの移動速度に反比例し、巻き掛
け径の差に比例する関係を有するように設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれプーリ幅
可変のドライブおよびドリブンプーリ間にVベルトを巻
き掛けて構成されるベルト式無段変速機に関し、さらに
詳しくは、これらドライブおよびドリブンプーリに加え
る軸方向推力を制御してこのベルト式無段変速機の変速
制御を行う変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような構成のベルト式無段変速機お
よびその変速制御装置は従来から種々提案されており、
実用に供されている。ベルト式無段変速機においては、
ドライブプーリのプーリ幅制御(軸方向推力制御)を行
うドライブ側アクチュエータと、ドリブンプーリのプー
リ幅制御(軸方向推力制御)を行うドリブン側アクチュ
エータとを有し、これら両アクチュエータによりドライ
ブおよびドリブンプーリに加える軸方向推力を制御して
プーリ幅制御を行い、変速制御を行うように構成され
る。
【0003】このようなアクチュエータによる軸方向推
力制御を走行状態に応じて適切に制御し、自動的な変速
制御を行わせるための変速制御装置を有したベルト式自
動変速機が従来から種々提案されている。一例を挙げれ
ば、特開平9−72397号に開示のベルト式自動変速
機があり、ここではいずれか一方のプーリの軸方向推力
を目標推力に設定し、他方を目標推力とプーリ推力比の
積または比に対応した値とエンジン回転数偏差に対応し
た値との和により得られる推力に設定して変速制御を行
うことが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにベルト式無
段変速機の変速制御を行う装置および方法が従来から主
種提案されてはいるが、従来ではシフトアップ変速およ
びシフトダウン変速での制御フィードバックゲインが同
一であったり、フィードバックゲインを算出するパラメ
ータが不適切であったりして、変速応答性、収束性があ
まり適切でなくなることがあるという問題があった。
【0005】本発明はこのような問題に鑑み、ベルト式
無段変速機の変速制御のために必要とされるプーリ軸方
向推力を最適な値に設定可能な構成の変速制御装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明は、ドライブ側およびドリブン側アクチュエ
ータ(例えば、実施形態におけるドライブ側およびドリ
ブン側シリンダ室6,9)により付与される軸方向推力
を制御してドライブおよびドリブンプーリのプーリ幅を
変更し、目標変速比への変速制御を行う変速制御装置に
おいて、大径化側プーリがドライブおよびドリブンプー
リのいずれであるかを判断する大径化側プーリ判断手段
(例えば、実施形態におけるステップS51)と、目標
変速比への変速を行わせるために大径化側プーリに加算
される変速加算推力を算出する加算推力算出手段(例え
ば、実施形態におけるステップS5)とを有し、この変
速加算推力は、Vベルトの移動速度に反比例するように
設定される。
【0007】Vベルトの移動速度が大きいときにプーリ
幅の調整速度を大きくすると変速が急激になりすぎるの
でベルト移動速度に反比例するように変速速度を制御す
れば適切な変速制御が可能である。このため、本発明で
は上記のように変速加算推力をVベルトの移動速度に反
比例するように設定しており、これにより、良好な変速
制御が可能となる。
【0008】なお、変速加算推力はさらに、大径化側プ
ーリにおける目標変速比へ変速したときの巻き掛け径と
現在の巻き掛け径との差に比例するように設定するのが
好ましい。大径化プーリにおける変速前後のベルト巻き
掛け径の差は大きいほど早い変速速度が要求されるの
で、このベルト巻き掛け径の差に比例するように変速速
度を制御すれば適切な変速制御が可能である。このた
め、上記のように変速加算推力を巻き掛け径の差に比例
する関係を有するように設定しており、これにより、さ
らに良好な変速制御が可能となる。
【0009】また、Vベルトの移動速度を算出するベル
ト速度算出手段と、Vベルトの移動速度に反比例する第
1ゲイン係数を求める第1ゲイン係数演算手段とを設
け、加算推力算出手段は、第1ゲイン係数を用いて変速
加算推力を算出するように構成することができる。
【0010】さらに、Vベルトの移動速度を算出するベ
ルト速度算出手段と、ドライブプーリの回転速度と現在
の変速比とに基づいて、Vベルトの移動速度に反比例す
る第1ゲイン係数を求める第1ゲイン係数演算手段とを
備え、加算推力算出手段は、第1ゲイン係数を用いて変
速加算推力を算出するように構成しても良い。
【0011】もう一つの本発明は、ドライブ側およびド
リブン側アクチュエータ(例えば、実施形態におけるド
ライブ側およびドリブン側シリンダ室6,9)により付
与される軸方向推力を制御してドライブおよびドリブン
プーリのプーリ幅を変更し、目標変速比への変速制御を
行う変速制御装置において、大径化側プーリがドライブ
およびドリブンプーリのいずれであるかを判断する大径
化側プーリ判断手段(例えば、実施形態におけるステッ
プS51)と、目標変速比への変速を行わせるために大
径化側プーリに加算される変速加算推力を算出する加算
推力算出手段(例えば、実施形態におけるステップS
5)とを有し、この変速加算推力は、大径化側プーリに
おける目標変速比へ変速したときの巻き掛け径と現在の
巻き掛け径との差に比例するように設定される。
【0012】大径化プーリにおける変速前後のベルト巻
き掛け径の差は大きいほど早い変速速度が要求されるの
で、このベルト巻き掛け径の差に比例するように変速速
度を制御すれば適切な変速制御が可能である。このた
め、本発明では上記のように巻き掛け径の差に比例する
関係を有するように設定しており、これにより、良好な
変速制御が可能となる。
【0013】なお、大径化側プーリにおける目標変速比
へ変速したときの巻き掛け径と現在の巻き掛け径との差
を算出する径変化量算出手段と、巻き掛け径の差に比例
する第2ゲイン係数を求める第2ゲイン係数演算手段と
を有し、加算推力算出手段は、第1ゲイン係数を用いて
変速加算推力を算出するように構成できる。
【0014】また、現在の変速比におけるドライブプー
リの回転数および目標変速比におけるドライブプーリの
回転数の差と、現在の変速比とに基づいて、大径化側プ
ーリにおける目標変速比へ変速したときの巻き掛け径と
現在の巻き掛け径との差を算出するのが好ましい。
【0015】以上のような変速制御装置は、具体的に
は、以下のように構成される。すなわち、本発明に係る
変速制御装置は、ドライブ側およびドリブン側アクチュ
エータ(例えば、実施形態におけるドライブ側およびド
リブン側シリンダ室6,9)により付与される軸方向推
力を制御してドライブおよびドリブンプーリのプーリ幅
を変更し、目標変速比への変速制御を行う変速制御装置
において、Vベルトの移動速度を算出するベルト速度算
出手段(例えば、実施形態におけるステップS52)
と、大径化側プーリがドライブおよびドリブンプーリの
いずれであるかを判断する大径化側プーリ判断手段(例
えば、実施形態におけるステップS51)と、大径化側
プーリにおける目標変速比へ変速したときの巻き掛け径
と現在の巻き掛け径との差を算出する径変化量算出手段
(例えば、実施形態におけるステップS54)と、ドラ
イブおよびドリブンプーリにおいてベルトスリップ無し
にVベルトを介して動力伝達を行うために必要なスリッ
プ防止推力を算出するスリップ防止推力算出手段(例え
ば、実施形態におけるステップS1)と、ベルトスリッ
プ無しに動力伝達を行いながら定常状態のまま現在の変
速比を維持するためにスリップ防止推力に加算される変
速比維持推力を算出する変速比維持推力算出手段(例え
ば、実施形態におけるステップS2)と、目標変速比へ
の変速を行わせるために大径化側プーリに加算される変
速加算推力を算出する加算推力算出手段(例えば、実施
形態におけるステップS5)とを有する。そして、この
変速加算推力は、ベルト速度算出手段により検出された
Vベルトの移動速度に反比例し、巻き掛け径の差に比例
する関係を有するように設定される。
【0016】Vベルトの移動速度が大きいときにプーリ
幅の調整速度を大きくすると変速が急激になりすぎるの
でベルト移動速度に反比例するように変速速度を制御す
れば適切な変速制御が可能である。また、大径化プーリ
における変速前後のベルト巻き掛け径の差は大きいほど
早い変速速度が要求されるので、このベルト巻き掛け径
の差に比例するように変速速度を制御すれば適切な変速
制御が可能である。このため、本発明では上記のように
変速加算推力をVベルトの移動速度に反比例し、且つ巻
き掛け径の差に比例する関係を有するように設定してお
り、これにより、最適な変速制御が可能となる。
【0017】なお、ベルト速度算出手段により検出され
たVベルトの移動速度に反比例する第1ゲイン係数を、
ライブプーリの回転速度と現在の変速比とに基づいて求
め、また、巻き掛け径の差に比例する第2ゲイン係数
を、現在の変速比におけるドライブプーリの回転数と目
標変速比におけるドライブプーリの回転数との差と、現
在の変速比とに基づいて求め、これら第1および第2ゲ
イン係数を用いて変速加算推力を算出するのが好まし
い。このようにすれば、第1および第2ゲイン係数の算
出が簡単且つ容易となり、変速加算推力を簡単に求める
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図1に本発明に係る
ベルト式無段変速機1の全体構成を示している。ベルト
式無段変速機(CVT)1は、エンジンENGの出力軸
とダンパ機構CPを介して繋がる変速機入力軸2と、こ
れに平行に配設された変速機カウンタ軸3と、これら両
軸2,3の間に配設された金属Vベルト機構4と、入力
軸2の上に配設された遊星歯車式前後進切換機構20
と、変速機カウンタ軸3の上に配設された発進クラッチ
26とから構成される。
【0019】このベルト式無段変速機1には、油圧ポン
プ30、クラッチ制御バルブ40、変速制御バルブ50
等が設けられ、油圧ポンプ30からの作動油が油路30
a〜30eを通り、クラッチ制御バルブ40により制御
されて発進クラッチ6に供給されて発進クラッチ6の作
動が制御され、且つ、変速制御バルブ50により制御さ
れて金属Vベルト機構4に送られて変速制御がなされ
る。
【0020】金属Vベルト機構4は、変速機入力軸2上
に回転自在に配設されたドライブプーリ5と、変速機カ
ウンタ軸3上にこれと一体回転するように配設されたド
リブンプーリ8と、両プーリ5,8間に掛けられた金属
Vベルト7から構成されている。
【0021】ドライブプーリ5は、変速機入力軸2の上
に回転自在に配設された固定プーリ半体5Aと、この固
定プーリ半体5Aに対して軸方向に相対移動可能な可動
プーリ半体5Bとから構成される。可動プーリ半体5B
の側方にはドライブ側シリンダ室6が形成され、変速制
御バルブ50から油路30dを介して供給される油圧に
より、可動プーリ半体5Bを軸方向に移動させる軸方向
推力(ドライブプーリ軸方向推力)が発生する。
【0022】ドリブンプーリ8は、変速機カウンタ3の
上に結合して配設された固定プーリ半体8Aと、この固
定プーリ半体8Aに対して軸方向に相対移動可能な可動
プーリ半体8Bとから構成される。可動プーリ半体8B
の側方にはドリブン側シリンダ室9が形成され、変速制
御バルブ50から油路30eを介して供給される油圧に
より、可動プーリ半体8Bを軸方向に移動させる軸方向
推力(ドリブンプーリ軸方向推力)が発生する。
【0023】このようにドライブ側シリンダ室6および
ドリブン側シリンダ室9へ供給される油圧(プーリ側圧
制御油圧)を制御することにより、金属Vベルト7にス
リップが発生しないプーリ軸推力(スリップ防止軸推力
と称する)が設定できるとともに、ドライブプーリ5お
よびドリブンプーリ8のプーリ幅を可変設定することが
でき、金属Vベルト7の両プーリ5,8に対する巻き掛
け半径を連続的に変化させて変速比を無段階に(連続的
に)制御させることができる。
【0024】遊星歯車式前後進切換機構20は、ダブル
ピニオン式の遊星歯車機構を備え、変速機入力軸2に結
合されたサンギヤ21と、固定プーリ半体5Aに結合さ
れたキャリア22と、後進用ブレーキ25により固定保
持可能なリングギヤ23と、サンギヤ21とリングギヤ
23とを連結可能な前進用クラッチ24とを有して構成
される。前進用クラッチ24が係合されると、サンギヤ
21、キャリア22およびリングギヤ23が変速機入力
軸2と一体的に回転し、駆動プーリ5は変速機入力軸2
と同一方向(前進方向)に駆動される。一方、後進用ブ
レーキ25が係合されるとリングギヤ23が固定保持さ
れ、キャリア22がサンギヤ21と逆方向(後進方向)
に駆動される。
【0025】発進クラッチ26は、変速機カウンタ軸3
と変速機出力側部材(ギヤ27a等)との間の動力伝達
を制御し、発進クラッチ26の係合を制御してこの動力
伝達を制御できる。この動力は、ギヤ27a,27b,
28a,28bを介してディファレンシャル機構29に
伝達され、ここから図示しない左右の車輪に分割して伝
達される。また、発進クラッチ26が解放されると、動
力伝達ができなくなり、中立状態となる。
【0026】前述のように、ドライブ側およびドリブン
側シリンダ室6,9への油圧供給を変速制御バルブ50
により制御して変速制御がなされ、発進クラッチ26へ
の油圧供給をクラッチ制御バルブ40により制御して発
進制御がなされるのであるが、これら制御バルブ40,
50の作動制御は、制御ユニット60からの変速制御信
号により行われる。
【0027】本発明は変速制御に係るものであり、制御
ユニット60による変速制御バルブ60の作動制御、す
なわち変速制御について以下に詳しく説明する。変速制
御バルブ50は、ドライブ側シリンダ室6およびドリブ
ン側シリンダ室9に供給する油圧を制御する二個のソレ
ノイドバルブを有して構成され、これらソレノイドバル
ブが変速制御ユニット60から供給される変速制御信号
により作動されて変速制御が行われる。この結果、変速
制御信号に基づいて両シリンダ室6,9内の油圧が設定
され、ドライブおよびドリブンプーリ5,8に作用する
ドライブおよびドリブンプーリ軸方向推力が設定され
る。この変速制御のため、変速制御ユニット60には、
エンジン回転信号Ne、エンジンスロットル開度信号T
H、車速信号V、ドライブプーリ回転信号NDR、ドリブ
ンプーリ回転信号NDNが検出されて入力されている。
【0028】この変速制御信号は変速のために必要なド
ライブおよびドリブン軸方向推力FDR,FDNに基づいて
設定される。この軸方向推力は、Vベルト7をドライブ
及びドリブンプーリ5,8に対してスリップさせずに動
力伝達を行わせるに必要なスリップ防止推力F1DR,F
1DNと、現在の変速比Rpを維持するために必要な変速
比維持推力F2DR,F2DNと、現在の変速比Rpを目標
変速比Rtまで最適な速度で変速させるために必要な変
速加算推力Faとに基づいて算出設定される。
【0029】この軸方向推力算出およびこれに基づく変
速制御信号の設定フローを図2に示しており、このフロ
ーチャートに基づいて説明する。このフローに示すよう
に、まずステップS1においてスリップ防止推力F1D
R,F1DNを算出し、ステップS2において変速比維持
推力F2DR,F2DNを算出する。そして、ステップS3
において変速要求が有るか否かを判断し、変速要求がな
く定常状態であるときにはステップS4に進み、上記ス
リップ防止推力F1DR,F1DNおよび変速比維持推力F
2DR,F2DNから推力演算1を行って現在の定常走行を
維持するために必要な軸方向推力FDR,FDNを算出す
る。
【0030】一方、変速要求が有る場合には、ステップ
S5に進み、この変速要求に対応する変速を行わせるた
めに必要な変速加算推力Faを算出する。そして、ステ
ップS6において、上記スリップ防止推力F1DR,F1
DN、変速比維持推力F2DR,F2DNおよび変速加算推力
Faから推力演算2を行って、上記変速要求に基づく変
速を行わせるために必要な軸方向推力FDR,FDNを算出
する。
【0031】上記のようにして推力演算1(ステップS
4)もしくは推力演算2(ステップS6)において軸方
向推力FDR,FDNを算出すると、ステップS7に進み、
これら軸方向推力FDR,FDNを得るために必要なドライ
ブ側およびドリブン側シリンダ室6,9の供給油圧が得
られるように、変速制御バルブ50に出力すべき変速制
御信号を算出する。そして、この変速制御信号を用いて
変速制御バルブ50の作動を制御すれば、所望の変速制
御が行われる。
【0032】ここで、まず、上記ステップS1における
スリップ防止推力算出について説明する。この算出フロ
ーの詳細を図3に示しており、まず、エンジン回転数N
e、エンジンスロットル開度TH、ドライブプーリ回転数
NDR、ドリブンプーリ回転数NDN、変速比Rpを検出し
て読み込む(ステップS11)。次にこれら検出値に基
づいてエンジンから変速機入力軸2に入力される入力ト
ルクTinを算出する(ステップS12)。そして、現在
の変速比Rpに基づいてドライブプーリ5およびドリブ
ンプーリ8の伝達トルクを算出し、このドライブトルク
をスリップ無しに伝達するために両プーリ5,8に必要
とされるスリップ防止推力F1DR,F1DNを算出する
(ステップS13)。
【0033】次に、上記ステップS2における変速比維
持推力の算出について説明する。この変速比維持推力
は、上記のように両プーリ5,8にスリップ防止推力F
1DR,F1DNを作用させてスリップ無しに動力伝達が可
能なった状態で、定常状態で現在の変速比Rpを維持す
るためにいずれか一方のプーリに加算すべき推力であ
り、図4に示す算出フローに従って算出される。ここ
で、例えば、ドライブプーリのスリップ防止推力F1DR
は、実際の伝達トルクTaに対して、所定の余裕トルク
T1を加えた伝達トルク容量Tt(=Ta+T1)とな
るように設定されており、実際の伝達トルクTaに対す
る伝達トルク容量Ttの比、すなわち安全率SF(=T
t/Ta)の逆数(1/SF)と、変速比Rpに対し
て、バランス推力比TRが図5のように予め計算されて
設定されている。
【0034】なお、図5においてT=0の線が伝達トル
クが零のときを示し、これより上側が正トルク側、すな
わち、エンジン側から駆動トルクが伝達される場合を示
し、T=0の線より下側が負のトルク側、すなわち、出
力側からエンジン側に駆動トルクが伝達されてエンジン
ブレーキ作用状態となる場合を示し、各線の数字は、安
全率SFの逆数(1/SF)を示す。
【0035】バランス推力比TRは、所定の変速比を定
常状態で保持するために必要とされるドライブプーリの
軸方向推力とドリブンプーリの軸方向推力の比である。
図5において、現在の変速比と、そのときのドライブプ
ーリ5における安全率の逆数(1/SF)の線とに対応
するバランス推力比TRを求めれば、このバランス推力
比TRが現在の伝達トルク状態で現在の変速比Rpを保
持するために必要なドライブプーリの軸方向推力とドリ
ブンプーリの軸方向推力の比である。
【0036】図4に示す算出フローにおけるステップS
21では、上記のようにしてバランス推力比TRを算出
し、次に、ステップS22において、このような推力比
TRとするために必要な維持推力を算出する。この算出
は、ステップS1において算出したスリップ防止推力F
1DR,F1DNを確保した上で、いずれか一方の推力を増
加させて上記バランス推力TRを得るに必要な増加推力
として算出される。すなわち、図6(A)もしくは
(B)に示すように、ドライブ側のスリップ防止推力F
1DRに変速比維持推力F2DRを加えたり(図6
(B))、ドリブン側のスリップ防止推力F1DNに変速
比維持推力F2DNを加えたり(図6(A))して、上記
のように算出されたバランス推力比TRが得られるよう
にするための変速比維持推力をステップS22において
算出する。
【0037】この結果、スリップ防止推力F1DR,F1
DNに、変速比維持推力F2DNもしくはF2DRを加えて、
図6(A)もしくは(B)のようなバランス推力比が得
られるようにドライブ側およびドリブン側推力が求めら
れる。これら推力をドライブ側およびドリブン側プーリ
に付与すれば、定常状態で現在の変速比を維持したまま
でベルトスリップ無しに動力伝達が可能である。このこ
とから分かるように、図2におけるステップS7におけ
る推力演算1においては、スリップ防止推力F1DR,F
1DNに変速比維持推力F2DNもしくはF2DRを加えて、
ステップS21で算出されたバランス推力比となるドラ
イブ側およびドリブン側推力FDR,FDNが算出される。
【0038】次にステップS5における変速加算推力算
出について説明する。この算出フローの詳細を図7に示
しており、まず、要求される変速の種類(すなわち、ア
ップシフトか、ダウンシフトか)および変速によりベル
ト巻き掛け径が大きくなるようにプーリ幅が可変調整さ
れる大径化側プーリを判断する(ステップS51)。変
速要求は、例えば、運転者のアクセルペダルの踏み込み
量、すなわちアクセル開度に対応して設定される目標エ
ンジン回転数に基づいて判断される。アクセルペダルが
踏み込まれるとこれに対応する目標エンジン回転数が増
加し、実際のエンジン回転数を目標エンジン回転数に一
致させるように変速制御が行われる。このときの変速制
御がアップシフトか、ダウンシフトかをステップS51
において判断し、このとき同時に、このような変速制御
において、ベルト巻き掛け径が大きくなる大径化側プー
リがドライブプーリおよびドリブンプーリのどちらであ
るかを判断する。
【0039】次に、ドライブプーリ回転数NDR、ドリブ
ンプーリ回転数NDN、変速比Rpから金属Vベルト7の
移動速度、すなわち、ベルト周速Vvを演算する(ステ
ップS52)。そして、図8に示すように予め設定され
たグラフから、現在の周速Vvに対する第1ゲインG1
を求める(ステップS53)。この第1ゲインG1は周
速に反比例する関係のゲインであり、変速の種類(アッ
プシフトもしくはダウンシフト)に応じて設定されてい
る。
【0040】なお、周速Vvはドライブプーリ回転数N
DRと、変速比Rpとの関係で一義的にに求まるため、例
えば、図10に示すように、ドライブプーリ回転数NDR
と変速比Rpとに対する第1ゲインG1の関係を予め設
定しておき、この関係から第1ゲインを求めても良い。
このようにすれば、ステップS51の周速演算が不要で
あり、制御が簡単となるという利点がある。上記のよう
に第1ゲインG1は変速の種類に応じて設定されるもの
であり、図10はアップシフトの場合を示している。図
10における変速比Rpに対応する線は変速比毎に設定
されるものであるが、図10においては、最小変速比
(TOP)、中間変速比(MID)および最大変速比
(LOW)を例示的に示している。
【0041】次に、変速要求に応じて現在の変速比から
目標変速比まで変速されたときにでの大径化側プーリに
おけるベルト巻き掛け径の差Dd、すなわち、大径化プ
ーリにおいて現在の変速比での巻き掛け径が目標変速比
ではどれだけ大きくなるかという径の差を演算する(ス
テップS54)。これは図9に示すように予め設定され
たグラフから、ステップS54において求められた径の
差Ddに対する第2ゲインG2を求めて行われる(ステ
ップS55)。第2ゲインG2は径の差Ddに比例する
関係のゲインであり、変速の種類(アップシフトもしく
はダウンシフト)に応じて設定されている。
【0042】なお、径の差Ddは、現在のエンジン回転
数でのドライブプーリ回転数と目標エンジン回転数での
ドライブプーリ回転数との差NDRERRと、変速比Rpと
の関係で一義的に求まるため、例えば、図11に示すよ
うに、目標エンジン回転数までのドライブプーリ回転数
の差NDRERRと変速比Rpとに対する第2ゲインG2の
関係を予め設定しておき、この関係から第2ゲインを求
めても良い。このようにすれば、ステップS54の径の
差Ddの演算が不要であり、制御が簡単となる。上記の
ように第2ゲインG2は変速の種類に応じて設定される
ものであり、図11はアップシフトの場合を示してい
る。図11における変速比Rpに対応する線は変速比毎
に設定されが、図11においては、最小変速比(TO
P)、中間変速比(MID)および最大変速比(LO
W)を例示的に示している。
【0043】以上のようにして第1ゲインG1および第
2ゲインG2が求まると、ステップS56において変速
加算推力Faが演算される。この変速加算推力Faは、
基本推力値Fbに、上記第1ゲインG1および第2ゲイ
ンG2を乗算して求められる。なお、基本推力値Fb
は、実験的に予め求められている値であり、例えば、2
0kgwである。
【0044】次に、図2のステップ6における推力演算
2について、図12を参照して説明する。この演算で
は、ステップS61において、ドライブ側およびドリブ
ン側におけるスリップ防止推力F1DR、F1DNに、変速
比維持推力F2DRもしくはF2DNを加え、さらに、大径
化側プーリに変速加算推力Faを加えて、ドライブプー
リ基本変速制御推力FDR′およびドリブンプーリ基本変
速制御推力FDN′(基本変速制御推力)を算出する。
【0045】このような算出によれば、いずれか一方の
基本変速制御推力FDR′もしくはFDN′がスリップ防止
推力F1DRもしくはF1DNであるような場合、例えば図
13(A)に示すように、ドライブ側プーリの基本変速
制御推力がスリップ防止推力F1DRであるような場合
と、図13(B)に示すように、両プーリの基本変速制
御推力がともにスリップ防止推力より大きくなる場合と
がある。いずれの場合にも、このままの基本変速制御推
力FDR′およびFDN′をドライブおよびドリブンプーリ
に与える制御を行えば、所望の変速制御が可能である。
【0046】しかしながら、図13(B)の場合には両
プーリの基本変速制御推力がともにスリップ防止推力よ
り大きく、それだけ無駄な推力を用いることになる。す
なわち、図13(B)の場合には、両プーリの推力の差
さえ十分にあれば、両プーリのいずれか一方がスリップ
防止推力となるまで両プーリの推力を同等に下げても、
ベルトスリップ無しに所望の変速制御が可能であり、こ
のようにすれば、無駄な推力を設定することなく効率の
良い変速制御が可能である。
【0047】このため、本制御では、ステップS62に
おいて、ドライブおよびドリブンプーリの基本変速制御
推力FDR′およびFDN′のうちのいずれか一方がスリッ
プ防止推力であるか否かを判断している。いずれか一方
がスリップ防止推力の場合、すなわち、図13(A)の
ような場合には、このままドライブおよびドリブンプー
リの基本変速制御推力FDR′およびFDN′を軸方向推力
FDRおよびFDNとして設定する。
【0048】両方がスリップ防止推力以上の場合、すな
わち、図13(B)に示すような場合には、ステップS
63に進み、まず変速比維持推力分の推力を両プーリの
推力から減算する。例えば、図13(B)の場合には、
ドリブンプーリに変速比維持推力F2DNがあるため、ド
リブンプーリの推力FDN′(=F1DN+F2DN)からこ
れを減算してドリブンプーリの推力をスリップ防止推力
F1DNまで下げる。同時に、ドライブプーリの基本変速
制御推力DR′からドリブンプーリの変速比維持推力F2
DN分の推力を減算する。なお、このとき、ドライブプー
リの基本変速制御推力FDR′からドリブンプーリの変速
比維持推力F2DNをそのまま減算するのではなく、定常
状態のドライブおよびドリブンプーリの推力比(a/
b)に対応して、ドライブプーリにおけるドリブンプー
リの変速比維持推力F2DN分に対応する推力を演算し、
これを減算(FDR′−F2DN×a/b)する。
【0049】次に、このようにして求められたドライブ
およびドリブンプーリの軸方向推力のいずれか一方がス
リップ防止推力以下となっていないかの判断を行う(ス
テップS64)。上記演算により、いずれか一方(変速
比維持推力が設定されている方)の軸方向推力はスリッ
プ防止推力になるのであるが、他方の推力がスリップ防
止推力以下となってはベルトスリップが発生するおそれ
があるためこの判断を行う。この判断において他方の軸
方向推力がスリップ防止推力以上であるときには、ステ
ップS66に進み、このまま演算結果を軸方向推力FDR
およびFDNとして設定する。
【0050】この判断において、他方の軸方向推力がス
リップ防止推力未満となると判断されたときには、ステ
ップS65に進み、ステップS61において演算された
ドライブおよびドリブンプーリの基本変速制御推力FD
R′およびFDN′から、変速加算推力Fa分の推力を減
算し、その結果をステップS67で軸方向推力FDRおよ
びFDNとして設定する。例えば、図13(B)の場合に
は、ドライブプーリに変速加算推力Faがあるため、ド
ライブプーリの基本変速制御推力FDR′(=F1DR+F
a)からこれを減算してドライブプーリの推力をスリッ
プ防止推力F1DRまで下げる。同時に、ドリブンプーリ
の基本変速制御推力FDN′から変速加算推力Fa分の推
力を減算する。このときにも、定常状態のドリブンおよ
びドライブプーリの推力比(b/a)に対応してドリブ
ンプーリにおける変速加算推力Fa分の推力を演算し、
これを減算(FDN′−Fa×b/a)する。このように
してFDRとFDNの少なくとも一方をスリップ防止推力F
1DRあるいはF1DNとし、他方をこれより大きい推力と
なるように演算し、車両への適切な実装を可能とする。
【0051】以上のようにしてドライブおよびドリブン
プーリの軸方向推力FDRおよびFDNが求まると、図2の
ステップS7に進み、このような軸方向推力を得るため
に変速制御バルブ50に要求される変速制御信号を求め
る。そして、変速制御ユニット60から変速制御バルブ
50にこの変速制御信号が送出されて、変速制御バルブ
50の作動制御が行われ、所望の変速制御がなされる。
【0052】なお、以上の説明においては、目標変速比
への変速制御を行うようにしているが、この目標変速比
に代えて、目標エンジン回転数や、目標ドライブプーリ
回転数を設定し、これら目標値が得られるように変速制
御を行うようにしたものに本発明を適用できる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ドライブおよびドリブンプーリにおいてベルトスリップ
無しにVベルトを介して動力伝達を行うために必要なス
リップ防止推力を算出するスリップ防止推力算出手段
と、ベルトスリップ無しに動力伝達を行いながら定常状
態のまま現在の変速比を維持するためにスリップ防止推
力に加算される変速比維持推力を算出する変速比維持推
力算出手段と、目標変速比への変速を行わせるために大
径化側プーリに加算される変速加算推力を算出する加算
推力算出手段とを有して変速制御装置が構成され、変速
加算推力は、ベルト速度算出手段により検出されたVベ
ルトの移動速度に反比例し、巻き掛け径の差に比例する
関係を有するように設定されている。
【0054】Vベルトの移動速度が大きいときにプーリ
幅の調整速度を大きくすると変速が急激になりすぎるの
であるが、本発明では、ベルト移動速度に反比例するよ
うに変速速度を制御して適切な変速制御が可能である。
また、大径化プーリにおける変速前後のベルト巻き掛け
径の差は大きいほど早い変速速度が要求されるのである
が、本発明ではベルト巻き掛け径の差に比例するように
変速速度を制御しており、適切な変速制御が可能であ
る。
【0055】なお、ベルト速度算出手段により検出され
たVベルトの移動速度に反比例する第1ゲイン係数を、
ライブプーリの回転速度と現在の変速比とに基づいて求
め、また、巻き掛け径の差に比例する第2ゲイン係数
を、現在の変速比におけるドライブプーリの回転数と目
標変速比におけるドライブプーリの回転数との差と、現
在の変速比とに基づいて求め、これら第1および第2ゲ
イン係数を用いて変速加算推力を算出するのが好まし
い。このようにすれば、第1および第2ゲイン係数の算
出が簡単且つ容易となり、変速加算推力を簡単に求める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御装置を有したベルト式無
段変速機の構成を示す概略図である。
【図2】上記変速制御装置による変速制御信号の設定を
示すフローチャートである。
【図3】図2のフローにおけるスリップ防止推力算出ス
テップの内容を示すフローチャートである。
【図4】図2のフローにおける変速比維持推力算出ステ
ップの内容を示すフローチャートである。
【図5】変速比と、ドライブプーリにおける安全率の逆
数と、バランス推力比との関係を示すグラフである。
【図6】ドライブおよびドリブンプーリにおけるスリッ
プ防止推力に変速比維持推力を加算する例を示すグラフ
である。
【図7】図2のフローにおける変速加算推力算出ステッ
プの内容を示すフローチャートである。
【図8】ベルト周速と第1ゲインとの関係を示すグラフ
である。
【図9】径の差と第2ゲインとの関係を示すグラフであ
る。
【図10】ドライブプーリ回転数と、変速比と、第1ゲ
インとの関係を示すグラフである。
【図11】ドライブプーリにおける目標エンジン回転数
までの回転変化量と、変速比と、第2ゲインとの関係を
示すグラフである。
【図12】図2のフローにおける推力演算2ステップの
内容を示すフローチャートである。
【図13】ドライブおよびドリブンプーリにおけるスリ
ップ防止推力に変速比維持推力および変速加算推力を加
算する例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ベルト式無段変速機 5 ドライブプーリ 6 ドライブ側シリンダ室(ドライブ側アクチュエー
タ) 8 ドリブンプーリ 9 ドリブン側シリンダ室(ドリブン側アクチュエー
タ) 50 変速制御バルブ 60 変速制御ユニット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:46 F16H 59:46 59:70 59:70 63:06 63:06 (72)発明者 金原 茂 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3J050 AA02 BA03 BB12 CE07 CE09 3J552 PA12 PA54 QA24C RA02 SA32 SA36 TA01 VA17W VA18W VA32W VA74Y VA77W

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プーリ幅可変のドライブプーリと、プー
    リ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブおよびドリ
    ブンプーリ間に巻き掛けられたVベルトと、前記ドライ
    ブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエ
    ータと、前記ドリブンプーリに軸方向推力を付与するド
    リブン側アクチュエータとを備えて構成されるベルト式
    無段変速機において、前記ドライブ側アクチュエータに
    より付与されるドライブ側軸方向推力および前記ドリブ
    ン側アクチュエータにより付与されるドリブン側軸方向
    推力を制御して前記ドライブおよびドリブンプーリのプ
    ーリ幅を変更し、目標変速比への変速制御を行う変速制
    御装置であって、 変速制御を行うときに前記Vベルトの巻き掛け径が大き
    くなるようにプーリ幅が可変調整される大径化側プーリ
    が前記ドライブおよびドリブンプーリのいずれであるか
    を判断する大径化側プーリ判断手段と、 前記目標変速比への変速を行わせるために前記大径化側
    プーリに加算される変速加算推力を算出する加算推力算
    出手段とを有し、 前記変速加算推力は、前記Vベルトの移動速度に反比例
    することを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記変速加算推力は、前記大径化側プー
    リにおける前記目標変速比へ変速したときの巻き掛け径
    と現在の巻き掛け径との差に比例することを特徴とする
    請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記Vベルトの移動速度を算出するベル
    ト速度算出手段と、 前記Vベルトの移動速度に反比例する第1ゲイン係数を
    求める第1ゲイン係数演算手段とを備え、 前記加算推力算出手段は、前記第1ゲイン係数を用いて
    前記変速加算推力を算出することを特徴とする請求項1
    に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記Vベルトの移動速度を算出するベル
    ト速度算出手段と、 前記ドライブプーリの回転速度と現在の変速比とに基づ
    いて、前記Vベルトの移動速度に反比例する第1ゲイン
    係数を求める第1ゲイン係数演算手段とを備え、 前記加算推力算出手段は、前記第1ゲイン係数を用いて
    前記変速加算推力を算出することを特徴とする請求項1
    に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 プーリ幅可変のドライブプーリと、プー
    リ幅可変のドリブンプーリと、前記ドライブおよびドリ
    ブンプーリ間に巻き掛けられたVベルトと、前記ドライ
    ブプーリに軸方向推力を付与するドライブ側アクチュエ
    ータと、前記ドリブンプーリに軸方向推力を付与するド
    リブン側アクチュエータとを備えて構成されるベルト式
    無段変速機において、前記ドライブ側アクチュエータに
    より付与されるドライブ側軸方向推力および前記ドリブ
    ン側アクチュエータにより付与されるドリブン側軸方向
    推力を制御して前記ドライブおよびドリブンプーリのプ
    ーリ幅を変更し、目標変速比への変速制御を行う変速制
    御装置であって、 変速制御を行うときに前記Vベルトの巻き掛け径が大き
    くなるようにプーリ幅が可変調整される大径化側プーリ
    が前記ドライブおよびドリブンプーリのいずれであるか
    を判断する大径化側プーリ判断手段と、 前記目標変速比への変速を行わせるために前記大径化側
    プーリに加算される変速加算推力を算出する加算推力算
    出手段とを有し、 前記変速加算推力は、前記大径化側プーリにおける前記
    目標変速比へ変速したときの巻き掛け径と現在の巻き掛
    け径との差に比例することを特徴とするベルト式無段変
    速機の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 前記大径化側プーリにおける前記目標変
    速比へ変速したときの巻き掛け径と現在の巻き掛け径と
    の差を算出する径変化量算出手段と、 前記巻き掛け径の差に比例する第2ゲイン係数を求める
    第2ゲイン係数演算手段とを有し、 前記加算推力算出手段は、前記第1ゲイン係数を用いて
    前記変速加算推力を算出することを特徴とする請求項2
    もしくは5に記載のベルト式無段変速機の変速制御装
    置。
  7. 【請求項7】 現在の変速比におけるドライブプーリの
    回転数および目標変速比におけるドライブプーリの回転
    数の差と、現在の変速比とに基づいて、前記大径化側プ
    ーリにおける前記目標変速比へ変速したときの巻き掛け
    径と現在の巻き掛け径との差を算出することを特徴とす
    る請求項6に記載のベルト式無段変速機の変速制御装
    置。
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