JP2599278B2 - トルコン付ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

トルコン付ベルト式無段変速機の制御装置

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JP2599278B2 JP63031167A JP3116788A JP2599278B2 JP 2599278 B2 JP2599278 B2 JP 2599278B2 JP 63031167 A JP63031167 A JP 63031167A JP 3116788 A JP3116788 A JP 3116788A JP 2599278 B2 JP2599278 B2 JP 2599278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車等の車両の駆動系においてトルクコ
ンバータとベルト式無段変速機とを組合わせて搭載した
トルコン付ベルト式無段変速機の制御装置に係り、詳し
くは、上記無段変速機の変速比を制御するためのライン
圧制御系において、トルク比に応じたライン圧を出力す
る制御に関する。
【従来の技術】
従来、ベルト式無段変速機の駆動装置としては、電磁
クラッチ,湿式クラッチ等で構成される通常のクラッチ
機構のようなトルク増幅作用のない装置であったので、
ベルト式無段変速機のライン圧によってプーリ間隔を変
化させるために、エンジンの出力トルクおよび変速比を
パラメータとしてトルク伝達を行なっている。 そこで従来、トルコン付ベルト式無段変速機の制御に
関しては、例えば特開昭58−121349号公報に開示されて
いるように、ライン圧制御系の非ロックアップ時のライ
ン圧を上げてプーリのVベルト押圧力を増大させて摩擦
による動力伝達トルクを大きくするために、トルクコン
バータのストールトルク比をパラメータとしている装置
がある。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記先行技術のようにトルクコンバータの
ストールトルク比をパラメータとして非ロックアップ時
にライン圧制御系のライン圧を上げ、プーリのVベルト
押圧力を増大させる装置では、トルク比が変化しても一
律にストールトルク比までライン圧が上昇しているため
車両の駆動系におけるオイルポンプロス,各部のフリク
ション等を増加させるので、車両を駆動する面での滑ら
かさを失ったり、燃費を悪化させる原因となるなどの問
題があった。 本発明は、かかる問題点を解消するためになされたも
ので、トルクコンバータの非ロックアップ時において、
トルクコンバータのトルク比に応じてライン圧制御系の
ライン圧を制御して、無段変速機のプーリのVベルト押
圧力を制御し、オイルポンプロス,各部のフリクション
等を増加させない最適なライン圧に制御して、上記プー
リにおけるスリップ現象が生じる恐れのないトルコン付
ベルト式無段変速機の制御装置を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、無段変速機のラ
イン圧を制御するライン圧制御系において、速度比算出
手段よりの速度比によりトルクコンバータのトルク比を
検索,出力するトルク比検索手段と、エンジントルク算
出手段よりのエンジントルクと上記トルク比によって入
力トルクを算出,出力する入力トルク算出手段と、実変
速比算出手段よりの実変速比に対応した必要ライン圧を
設定,出力する必要ライン圧設定手段と、この必要ライ
ン圧と、上記入力トルクにより目標ライン圧を設定,出
力する目標ライン圧設定手段とを設けるように構成す
る。
【作用】
上記構成に基づき、トルク比検索手段においてエンジ
ン回転数とプライマリプーリ回転数との比,すなわち速
度比が所定値以下の領域で、この速度比が減少傾向にあ
るとトルク比が増大してゆく。このトルク比とエンジン
トルクとから入力トルクを算出し、この入力トルクと必
要ライン圧設定手段において実変速比と関数関係にある
必要ライン圧と上記入力トルクとの積に基づいて目標ラ
イン圧を算出し、非ロックアップ時にトルク比とエンジ
ン出力トルクに応じた目標ライン圧が算出され、この目
標ライン圧に合致するようにライン圧が制御されて、オ
イルポンプロスとベルトに作用するフリクションロスが
低減される。
【実 施 例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図において、ロックアップトルコン付ベルト式無
段変速機の駆動系の概略について述べる。符号1はエン
ジンであり、クランク軸2がトルクコンバータ装置3,前
後進切換装置4,無段変速機5およびディファレンシャル
装置6に順次伝動構成される。 トルクコンバータ装置3は、クランク軸2がドライブ
プレート10を介してコンバータカバー11およびトルクコ
ンバータ12のポンプインペラ12aに連結する。トルコン
バータ12のタービンランナ12bはタービン軸13に連結
し、ステータ12cはワンウエイクラッチ14により案内さ
れている。タービン軸13と一体的なロックアップクラッ
チ15はコンバータカバー11との間に設置され、エンジン
動力をトルクコンバータ12またはロックアップクラッチ
15を介して伝達する。 前後進切換装置4は、ダブルピニオン式プラネタリギ
ア16を有し、サンギヤ16aにタービン13が入力し、キャ
リア16bからプライマリ軸20が出力する。そしてサンギ
ヤ16aとリングギヤ16cとの間にフォワードクラッチ17
を、リングギヤ16cとケースとの間にリバースブレーキ1
8を有し、フォーワードクラッチ17の係合でプラネタリ
ギヤ16を一体化してタービン軸13とプライマリ軸20とを
直結する。また、リバースブレーキ18の係合でプライマ
リ軸20に逆転した動力を出力し、フォワードクラッチ17
とリバースブレーキ18の解放でプラネタリギヤ16フリー
にする。 無段変速機5は、プライマリ軸20に油圧シリンダ21を
有するプーリ間隔可変式のプライマリプーリ22が、セカ
ンダリ軸23にも同様に油圧シリンダ24を有するセカンダ
リプーリ25が設けられ、プライマリプーリ22とセカンダ
リプーリ25との間に駆動ベルト26が巻付けられる。ここ
で、プライマリシリンダ21の方が受圧面積が大きく設定
され、そのプライマリ圧により駆動ベルト26のプライマ
リプーリ22、セカンダリプーリ25に対する巻付け径の比
率を変えて無段変速するようになっている。 ディファレンシャル装置6は、セカンダリ軸23に一対
のリダクションギヤ27を介して出力軸28が連結し、この
出力軸28のドライブギヤ29がファイナルギヤ30に噛合
う。そしてファイナルギヤ30の差動装置31が、車軸32を
介して左右の車輪33に連結している。 一方、無段変速機制御用の高い油圧源を得るため、無
段変速機5にメインオイルポンプ34が設けられ、このメ
インオイルポンプ34がポンプドライブ軸35を介してクラ
ンク軸2に直結する。また、トルクコンバータ12,ロッ
クアップクラッチ15および前後進切換制御用の低い油圧
源を得るため、トルクコンバータ装置3にサブオイルポ
ンプ36が設けられ、このサブオイルポンプ36がポンプ軸
37を介してコンバータカバー11に直結する。 第2図において、油圧制御系について述べる。 先ず、無段変速機油圧制御系について述べると、オイ
ルパン40と連通する高圧用のメインオイルポンプ34から
のライン圧油路41がライン圧制御弁42に連通して高いラ
イン圧を生じ、このライン圧が油路43を介してセカンダ
シリンダ42に常に供給されている。ライン圧はさらに、
油路44を介して変速速度制御弁45に導かれ、油路46によ
りプライマリシリダ21に給排油してプライマリ圧を生じ
るようになっている。また、後述のサブオイルポンプ36
からの作動圧油路47は、レデューシング弁48に連通して
常に一定の油圧を生じ、このレデューシング油路49,50
がライン圧制御弁42のソレノイド弁51,変速速度制御弁4
5のソレノイド弁52に連通する。 ソレノイド弁51は、制御ユニット80からのデューティ
信号でオン・オフしてパルス状の制御圧を生じ、この制
御圧をアキュムレータ53で平滑化してライン圧制御弁42
に作用する。そして変速比i,エンジンコルクTe,トルク
コンバータトルク増幅率等に応じ、ライン圧PLを制御す
る。 ソレノイド弁52も同様にデューティ信号でパルス状の
制御圧を生じて、変速速度制御弁45を給油と排油の2位
置に動作する。そして、デューティ比により2位置の動
作状態を変えてプライマリシリンダ21への給排油の流量
を制御し、変速比iと変化速度di/dtとを変えて変速制
御する。 次いで、トルクコンバータ等の油圧制御系について述
べると、サブオイルポンプ36からの油路60はレギュレー
タ弁61に連通して、所定の低い作動圧を生じる。この作
動圧油路62はロックアップ制御弁63に連通し、このロッ
クアップ制御弁63から油路64によりトルクコンバータ12
に、油路65によりロックアップクラッチ15のリリース室
66に連通する。一方、このロックアップ制御弁63のソレ
ノイド弁67には、上述のレデューシング圧の油路68が連
通する。そして制御ユニット80からのロックアップ信号
がない場合は、油路62と65とによりリリース室66経由で
トルクコンバータ12に給油し、ロックアップ信号が出力
すると、油路62と64とにより作動圧をロックアップクラ
ッチ15に作用してロックアップする。 また、油路62から分岐する作動圧油路69は、セレクト
弁70,油路71および72を介してフォワードクラッチ17,リ
バースブレーキ18に連通する。セレクト弁70は、パーキ
ング(P),リバース(R),ニュートラル(N),ド
ライブ(D)の各レンジに応じて切換えるもので、Dレ
ンジでは油路69と71とによりフォワードクラッチ17に給
油し、Rレンジでは油路69と72とでリバースブレーキ18
に給油し、P,Nのレンジではフォワードクラッチ17とリ
バースブレーキ18を排油する。 第3図において電子制御系について述べる。 先ず、エンジン回転数Ne,プライマリ回転数Np,セカン
ダリ回転数Ns,スロットル開度θ,シフト位置の各セン
サ81ないし85を有する。 そこで、変速速度制御系について述べると、制御ユニ
ット80でプライマリ回転数センサ82,セカンダリ回転数
センサ83のプライマリ回転数Npとセカンダリ回転数Nsは
実変速比算出部86に入力し、実変速比i=Np/Nsにより
実変速比iを算出する。この実変速比iとスロットル開
度センサ84のスロットル開度θは目標プライマリ回転数
検索部87に入力し、R,D,スポーティドライブ(Ds)の各
レンジ毎に変速パターンに基づくi−θのテーブルを用
いて目標プライマリ回転数NPDを検索する。目標プライ
マリ回転数NPDとセカンダリ回転数Nsは目標変速比算出
部88に入力し、目標変速比isがis=NPD/Nsにより算出
される。そしてこの目標変速比isは目標変速速度算出部
89に入力し、一定時間の目標変速比isの変化量により目
標変速比変化速度dis/dtを算出する。そしてこれらの実
変速比i,目標変速比is,目標変速比変化速度dis/dtは変
速速度算出部90に入力し、変速速度Δisを以下により算
出する。 Δis=K1・(is−i)+K2・dis/dt 上記式において、K1,K2は定数、is−iは目標と実際
の変速比偏差の制御量、dis/dtは制御系の遅れ補正要素
である。 上記変速速度Δis,実変速比iはデューティ比検索部9
1に入力する。ここで、操作量のデューティ比Dが、D
=f(Δis,i)の関係で設定されることから、アップシ
フトとダウンシフトにおいてデューティ比DがΔis−i
のテーブルを用いて検索される。そしてこの操作量のデ
ューティ比Dの値は、変速開始前後において更に補正さ
れる。 ロックアップ制御系について述べると、エンジン回転
数センサ81,プライマリ回転数センサ82のエンジン回転
数Ne,プライマリ回転数Npが入力する速度比算出部92を
有し、トルクコンバータ入,出力側の速度比eをe=Np
/Neにより算出する。この速度比eとエンジン回転数Ne
はトルクコンバータ状態判断部93に入力する。ここで、
トルクコンバータ12のコンバータ領域とカップリング領
域を判断するのに設定速度比esのみならず、回転差ΔN
(Ne−Np)が小さいことも条件にしてショックを軽減す
るため、第4図(a)のように設定速度比esがエンジン
回転数Neの増大関数で設定してあり、この設定速度比es
に対してe≧esの場合にカップリング領域と判断する。 上記目標変速比is,目標変速比変化速度dis/dtは変速
開始判断部94に入力し、無段変速機5の機構上の最大変
速比2.5に対し、目標変速比isがis≧2.5では変速開始
前,目標変速比isがis<2.5では変速開始後を判断す
る。ここで、電子制御系の目標変速比算出部88では、目
標変速比isがis>2.5の領域でも目標変速比isが算出さ
れており、走行条件により第4図(b)の破線is1,is2
・・・のように変化する。かかる変速開始前の状態で所
定の遅れ時間Δtが設定されると、目標変速比isの変化
すなわち目標変速比変化速度dis/dtが大きいほど目標変
速比isの大きい値で変速開始を指示する必要があり、こ
れに基づいて第4図(c)のチャートが設定されてい
る。従って、この第4図(c)のチャートで目標変速比
変化速度dis/dtがAの値の場合には、目標変速比isがB
の値に達した時点で変速開始判断する。 そして上記トルクコンバータ状態,変速開始,シフト
位置,セカンダリ回転数Nsの信号はロックアップ決定部
95に入力し、速度比eと設定速度比esとがe≧esのカッ
プリング判断,変速開始判断,DまたはDsのレンジ,セカ
ンダリ回転数Nsとセカンダリ回転数の設定値NsoとがNs
≧Nsoのすべての条件を満足する場合に、ロックアップ
クラッチ15のロックアップ・オンを決定する。そしてこ
のロックアップ信号が、駆動部96を介してソレノイド弁
67に出力する。 ライン圧制御系について述べると、スロットル開度θ
とエンジン回転数Neが入力するエンジントルク算出部97
を有し、第5図(a)で示したエンジン回転数Ne,スロ
ットル開度θおよびエンジントルクTeの相関関係を記憶
させておき、エンジンの動作状態に応じたエンジントル
クTeを求める。また、トルクコンバータ12のトルク増幅
作用で無段変速機への入力トルクが変化するのに対応し
て、速度比eが入力するトルク比検索部98を有し、ここ
では第4図(d)のように速度比eが例えば0.8以下で
あると、この速度比に反比例してトルク比fが増大する
特性で速度比eとトルク比fとの関係を記憶させてお
き、入力する速度比eによって検索したトルク比fを入
力トルク算出部99に入力し、ここでエンジントルクTeと
トルク比fとの積により無段変速機において伝達される
入力トルクTcを算出する。 一方、実変速比iは必要ライン圧設定部100に入力
し、ここで第5図(b)に示すように入力する実変速比
iに対し必要ライン圧PLuがオーバードライブ(OD)側
にいくに従って小さくなるような特性を記憶させてお
き、必要ライン圧PLuを検索して目標ライン圧設定部10
1に入力する。 この目標ライン圧設定部101においては、必要ライン
圧PLuと入力トルクTcとの積に基づいて目標ライン圧の
算出を行うのであるが、上記入力トルクTcの下限値TcL
を設定して記憶させておき、この下限値TcLと入力トル
クTcとを比較して次式によって目標ライン圧PLdを算出
する。 Tc≧TcLの場合 PLd=PLu×k・Tc Tc<TcLの場合 PLd=PLu×k・TcL ここで、k=定数 このようにして、例えば減速時等において入力トルク
Tcが低下しても、算出時の下限値を設定しておき、出力
する目標ライン圧PLdが所定値以下にならないようにし
て、デューティ比設定部103に入力する。 一方、ライン圧制御弁42の特性を補正する弁特性補正
部102においては、第5図(c)で示すように、ライン
圧はフィードバックセンサによるバネ荷重と、デューテ
ィソレノイド発生するデューティ圧との和に対応してい
るので、デューティソレノイドのデューティ比と実変速
比iとがライン圧を定めるパラメータとなると考えられ
るが、実際にはエンジン回転数Neにほぼ比例するメイン
オイルポンプ34の吐出量によってもライン圧が変化する
ため、ライン圧はデューティ比,実変速比iおよびエン
ジン回転数Neの3パラメータで定められるようにする。
従って、デューティ比=0%,すなわちデューティ圧=
レデューシング圧となったとき、実変速比iとエンジン
回転数Neとライン圧最大値PLmとの相関関係を設定し、
これにより実変速比iおよびエンジン回転数Neによって
ライン圧最大値PLmを算出し、デューティ比設定部103
に入力する。 デューティ比設定部103では、上記で算出したライン
圧最大値PLmと目標ライン圧PLuとに基づいてデューテ
ィ比Dを定めるのであるが、先ず第5図(d)に示すよ
うなデューティ比DとPLm−PLuとの関係を設定してお
き、PLm−PLuに対応するデューティ比Dを算出し、駆
動部104を介してソレノイド弁51に出力する。 さらに、ロックアップ制御とライン圧制御による変速
制御系の補正について述べる。 さらに、実変速比の変化速度により、また静止状態か
ら変速を開始する場合などで変速速度が変化するので、
実変速比iが入力する実変速速度算出部110を設け、実
変速比変化速度di/dtを算出する。そしてこの実変速比
変化速度di/dtをデューティ比検索部91に入力し、実変
速比変化速度di/dtによる補正項K(di/dt)を用い、 Δis=K(di/dt)・[K1(is−i)+K2・dis/dt] の補正を行って、デューティ比Dを実際の変速制御状態
に合致させる。 デューティ比検索部91の出力側にはライン圧の変化に
対応した補正部111を有し、入力トルク算出部99の入力
トルクTcが入力する。即ち、デューティ比Dが で補正され、D′として出力される。 補正部111の出力側には変速開始指示部112を有し、変
速開始判断部94とトルクコンバータ状態判断部93の信号
が入力する。そして、カップリング条件不成立の場合
は、出力デューティ比DoをDo=0に定める。また、変速
開始条件が成立すると、このときの目標変速比変化速度
dis/dt,目標変速比isに応じたΔDを増大補正し、カッ
プリング条件成立時に出力デューティ比DoをDo=D′+
ΔDを出力するのであり、これが駆動部113を介してソ
レノイド弁52に入力するようになっている。 次いで、このように構成された制御装置の作用につい
て述べる。 先ず、NまたはPレンジでエンジン1を始動すると、
クランク軸2によりトルクコンバータ装置3は駆動する
が、前後進切換装置4で遮断されて無段変速機5にはエ
ンジン動力が入力しない。一方、このときポンプドライ
ブ軸35とコンバータカバー11によりメインオイルポンプ
34,サブオイルポンプ36が駆動され、油圧制御系のライ
ン圧制御弁42,レギューレータ弁61,レデューシング弁48
により所定の油圧を生じている。ここで、ライン圧はセ
カンダリシリンダ24にのみ供給されて、駆動ベルト26を
セカンダリプーリ25側に移行することで、変速比最大の
低速段になっている。また、ロックアップ決定部95のロ
ックアップ・オフの信号でソレノイド弁67はロックアッ
プ制御弁63をロックアップクラッチ15のリリース側に切
換えているので、作動圧はリリース室66を介してトルク
コンバータ12に流れ、このためロックアップクラッチ15
がオフしてトルクコンバータ12が作動状態になる。 そこで、Dレンジにシフトすると、セレクト弁70によ
りフォワードクラッチ17に給油されるため、プラネタリ
ギヤ16が一体化してタービン軸13とプライマリ軸20とを
直結し、前進位置になる。このため、エンジン動力がト
ルクコンバータ12を介して無段変速機5のプライマリ軸
20に入力し、プライマリプーリ22,セカンダリプーリ25
と駆動ベルト26により最も低い低速段の動力がセカンダ
リ軸23に出力し、これがディファレンシャル装置6を介
して車輪33に伝達し、アクセル解放でも走行可能とな
る。従って、このアクセル解放またはアクセル踏込みに
より発進する。 ところで、かかる変速比最大の発進時には、トルクコ
ンバータ12が小さい速度比eによってトルク増幅作用を
しており、この増幅作用はトルク比検索部98で設定した
第4図(d)の速度比eとトルク比fとの関係より検索
されたトルク比fに基づき、入力トルク算出部99を介し
目標ライン圧設定部101において、下限値TcLを設定した
入力トルクTcをパラメータの1つとして目標ライン圧P
Ldによって得られるので、エンジン回転数Neおよび実変
速比iの値がOD側の低い状態であっても、目標ライン圧
PLdの下限値が制約されるようになっている。このた
め、デューティ比設定部103,駆動部104,ソレノイド弁51
等を介して伝達されるセカンダリプーリ25における押付
力は所定値以下にならず、Vベルトとセカンダリプーリ
25との間のスリップを生じることなく、トルク伝達を行
うことができる。さらに、トルクコンバータ状態判断部
93では、速度比e<設定速度esによりコンバータ領域を
判断し、これが変速制御系の最終段の変速開始指示部11
2に入力して出力デューティ比DoをDo=0に定めること
によって、変速開始を阻止する。 また、この発進は第6図の変速パターンの最大変速比
のラインlLより低速側で行われ、実際の変速比は最大の
2.5にホールドされている。しかるに、変速制御系では
セカンダリ回転数Nsの上昇に伴いそれとプライマリ回転
数Npとで実変速比iが、この実変速比iとスロットル開
度θとで目標プライマリ回転数NPDが、これらの目標プ
ライマリ回転数NPD,セカンダリ回転数Nsにより目標変
速比算出部88,目標変速速度算出部89で目標変速比is,目
標変速比変化速度dis/dtが算出される。そして変速速度
算出部90では、これらの目標変速比is,実変速比i,目標
変速比変化速度dis/dtにより変速速度Δisの制御量を求
め、デューティ比検索部91では変速速度Δisを実変速比
変化速度di/dtで補正することで、制御量に対応したデ
ューティ比Dの操作量を求め、更に補正部111でライン
圧に対応して補正したデューティ比D′を求め、疑似的
に変速制御を行っている。従ってこの発進時において、
第4図(b)の破線のようにいかなる経過で変速開始点
Pに至るか判断されることになる。 そして、この場合に変速開始判断部94では、上記経過
情報の目標変速比is,目標変速比変化速度dis/dtによ
り、目標変速比変化速度dis/dtが大きく急変速状態では
目標変速比isの大きい時点で変速開始判断し、常に一定
の遅れ時間Δtを確保する。そこで目標変速比is,目標
変速比変化速度dis/dtが第4図(c)の特性を満すと、
変速開始判断してこれがロックアップ決定部95に入力す
る。 このとき、トルクコンバータ状態判断部93では、速度
比eと回転差ΔNとの両者でトルクコンバータ状態が判
断されており、既にカップリング領域を判断してこれが
ロックアップ決定部95に入力する場合は、上記変速開始
判断の入力によりロックアップクラッチ15のロックアッ
プを決定する。 そこで、上記ロックアップ信号の出力でソレノイド弁
67がロックアップ制御弁63をトルクコンバータ側に切換
えることで、作動圧はトルクコンバータ12に封じ込めら
れてロックアップクラッチ15に作用し、こうしてロック
アップクラッチ15はコンバータカバー11に直結してロッ
クアップする。従ってエンジン動力は、ロックアップク
ラッチ15により効率よく伝達することになり、第6図の
変速開始時の変速比最大のラインlLと最小のラインlHと
の間の変速全域がロックアップ領域になる。 また、上記カップリング領域と変速開始の判断は変速
開始指示部112に入力し、D′+ΔDのデューティ比の
信号を出力して変速開始を指示する。そのため、ソレノ
イド弁52により変速速度制御弁45が動作してプライマリ
圧を生じ、実際には第6図のラインlLの所定の点Pから
上記ロックアップと同時に変速を開始して、アップシフ
トする。 このロックアップ状態では、速度比eはe=1でトル
ク増幅率αも1になるため、これ以降はライン圧が実変
速比iとエンジントルクTeの要素でのみ制御される。 一方、変速開始判断時に未だコンバータ領域が判断さ
れている場合は、変速開始指示部112で変速開始が阻止
され、カップリング領域の判断を待って、ロックアップ
と変速開始を同時に行うことになる。 以上、本発明の一実施例について述べたが、これに限
定されるものではない。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ライン圧制御
系のトルク比検索部において入力する速度比に対応する
トルク比を速度比が所定以下になると速度比とトルク比
とが反比例するように設定し、かつ目標ライン圧設定部
において出力する目標ライン圧をパラメータとなる入力
トルクによって定め、入力トルクに応じた目標ライン圧
を設定し、求められた目標ライン圧い基づいてセカンダ
リプーリの押付力を制御するソレノイド弁を駆動するよ
うに構成したので、もっとも少ないオイルポンプ駆動力
でオイルポンプを駆動させ、ベルトとプーリ間のフリク
ションを小さくして迅速に変速することができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のトルコン付ベルト式無段変速機の実施
例を示すスケルトン図、第2図は油圧制御系の回路図、
第3図は制御装置の実施例を示すブロック図、第4図お
よび第5図は各特性図、第6図はロックアップオン・オ
フと変速開始を示す図である。 86……実変速比算出部、92……速度比算出部、97……エ
ンジントルク算出部、98……トルク比検索部、99……入
力トルク算出部、100……必要ライン圧設定部、101……
目標ライン圧設定部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無段変速機のライン圧を制御するライン圧
    制御系において、 速度比算出手段よりの速度比によりトルクコンバータの
    トルク比を検索,出力するトルク比検索手段と、 エンジントルク算出手段よりのエンジントルクと上記ト
    ルク比によって入力トルクを算出,出力する入力トルク
    算出手段と、 実変速比算出手段よりの実変速比に対応した必要ライン
    圧を設定,出力する必要ライン圧設定手段と、 この必要ライン圧と、上記入力トルクにより目標ライン
    圧を設定,出力する目標ライン圧設定手段とを設けたこ
    とを特徴とするトルコン付ベルト式無段変速機の制御装
    置。
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