JP2002039202A - 転がり回転軸受 - Google Patents

転がり回転軸受

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JP2002039202A
JP2002039202A JP2000218291A JP2000218291A JP2002039202A JP 2002039202 A JP2002039202 A JP 2002039202A JP 2000218291 A JP2000218291 A JP 2000218291A JP 2000218291 A JP2000218291 A JP 2000218291A JP 2002039202 A JP2002039202 A JP 2002039202A
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JP
Japan
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rolling
outer ring
inner ring
ring
insertion hole
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Application number
JP2000218291A
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English (en)
Inventor
Masashi Mukai
昌司 向井
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THK Co Ltd
Original Assignee
THK Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の転走路のそれぞれに最大限の個数の転
動体を容易に装填することが可能な転がり回転軸受を提
供する。 【解決手段】 内周に複数列の転走面15,15が設け
られた外輪1と、外輪1の内周に配置され、外周には外
輪1の各転走面15と対応する複数列の転走面22,2
2が形成された内輪2と、内外輪の転走面間に形成され
る複数列の転走路7,7のそれぞれに装填される多数の
転動体3…3とを有する転がり回転軸受において、複数
列の転走路のうち一つの転走路7を形成する外輪側の転
走面15、又は内輪側の転走面22のいずれか一方に転
動体3を配置した状態で外輪1及び内輪2を組み合わせ
可能とする。他の転走路7に関しては、外輪1又は内輪
2のいずれか一方に形成された挿入孔16を介して転動
体3を装填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールねじの支持
等に使用される転がり回転軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】外輪と内輪との間に転動体を複数列設け
た転がり回転軸受は、従来、外輪又は内輪を分割構造と
し、転動体を装填後にその分割された外輪又は内輪を結
合していた。しかし、そのような構造では部品点数が増
加したり、結合された外輪又は内輪に芯ずれが生じて転
動体が円滑に運動できない等の問題が生じる。そこで、
特開昭57−69112号及び同57−90416号に
開示された転がり回転軸受では、外輪及び内輪をそれぞ
れ一体型として部品点数を削減するとともに、一方の転
走路(転動体が移動する経路をいう。)に装填される転
動体の数を、他方の転走路に装填される転動体の数より
も多く設定し、前記の一方の転走路にまず転動体を装填
し、その後、外輪と内輪とを偏心させて他方の転走路の
側方に大きな開口を生じさせ、そこから他方の転走路に
転動体を充填する構造を採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
公報記載の構造では、他方の転走路に転動体を組み込む
際、転動体の装填数の増加に応じて内外輪の偏心量が徐
々に減少し、最後の数個の転動体を組み込む際には十分
な隙間が確保されず、作業に手間取る。他方の転走路に
装填される転動体の個数が、本来その転走路に装填可能
な最大個数未満に制限されるため、軸受の剛性(負荷能
力)が低下する。
【0004】そこで、本発明は複数の転走路のそれぞれ
に最大限の個数の転動体を容易に装填することが可能な
転がり回転軸受を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0006】本発明の転がり回転軸受は、内周に複数列
の転走面(15,15)が設けられた外輪(1)と、前
記外輪の内周に配置され、外周には前記外輪の各転走面
と対応する複数列の転走面(22,22)が形成された
内輪(2)と、前記内外輪の前記転走面間に形成される
複数列の転走路(7、7)のそれぞれに装填される多数
の転動体(3…3)とを有し、前記複数列の転走路のう
ち一つの転走路を形成する外輪側の転走面、又は内輪側
の転走面のいずれか一方に前記転動体を配置した状態で
前記外輪及び前記内輪が組み合わせ可能であり、他の転
走路に関しては、前記外輪又は前記内輪のいずれか一方
に形成された前記他の転走路に通じる挿入孔(16,1
6′)を介して前記転動体が装填可能とされることによ
り、上述した課題を解決する。
【0007】この発明によれば、一つの転走路に関して
は、従来と同様に、その転走路を構成する外輪側転走面
又は内輪側転走面上に転動体を配置してから外輪と内輪
とを組み合わせることで所定数の転動体を装填すること
ができる。そして、外輪と内輪とを組み合わせた後には
挿入孔を通じて他の転走路には所定数の転動体を装填す
ることができる。従って、外輪と内輪とを偏心させて転
動体挿入用の隙間を空ける必要がなく、当該他の転走路
にも最大個数の転動体を容易に装填できる。このため、
複数の転走路のそれぞれに最大限の個数の転動体を容易
に装填することができ、特に外輪及び内輪をそれぞれ一
体型に構成した場合に顕著な作用効果がある。なお、本
明細書における「一体型」とは、転動体の組み付け前の
時点で外輪や内輪としての形態を有し、転動体の組み付
け後にボルト等の締結手段を用いて結合することにより
初めて外輪や内輪としての形態が得られるものを排除す
る趣旨である。例えば、材質や成形上の都合から2ピー
ス又はそれ以上の部分に分割された構造を有したもので
あっても、転動体の装着前に既に結合が完了して外輪や
内輪としての形態を有しているものは一体型の概念に含
めてよい。
【0008】本発明の転がり回転軸受においては、前記
挿入孔(16,16′)が前記外輪又は前記内輪を半径
方向に貫いてもよい。前記挿入孔(16′)が前記外輪
又は前記内輪の軸線方向の端面(10a)に開口しても
よい。前記挿入孔には、一端に前記転走面の一部として
機能する面(50)を備えた埋栓(5,5′)が装着さ
れてもよい。このような埋栓を設けた場合には、挿入孔
によって切り欠かれた転走面を補って転走面の連続性を
確保できる。
【0009】本発明の転がり回転軸受において、前記外
輪(1)の外周又は前記内輪の内周にはフランジ(1
1)が形成され、前記一つの転走路の位置が前記フラン
ジと軸線方向に関して重なっていてもよい。フランジの
存在により挿入孔を設けることが困難な領域が存在する
場合、その領域に前記一つの転走路を設定して当該領域
における挿入孔の形成を不要とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施形態と
しての転がり回転軸受Aの軸線方向断面図である。転が
り回転軸受Aは、一体型の外輪1と、その内側に配置さ
れる一体型の内輪2と、これら外輪1及び内輪2の間に
介在される転動体としてのボール3…3と、外輪1及び
内輪2の軸端部に装着されるシール4,4とを有してい
る。外輪1及び内輪2はいずれもリング型に形成されて
いる。外輪1の外周面10上にはフランジ11が一体に
形成されている。フランジ11には周方向に沿って複数
のボルト取付孔12…12が形成されている。ボルト取
付孔12に不図示のボルトを装着して相手部品(不図
示)にねじ込むことにより、外輪1が相手部品に対して
固定される。内輪2は軸状の相手部品、例えばボールね
じの軸端部の外周に嵌め合わされる。
【0011】外輪1の内周面13には凹所14が外輪1
を一周するようにして設けられている。凹所14の両端
には、ボール3を受け入れるための一対の転走面15,
15が外輪1を一周するように形成されている。各転走
面15は軸受Aの軸線Xに沿った断面上で四半円弧を描
くように湾曲している。各転走面15は、軸受1の軸線
方向(軸線Xの方向を言う。以下、特に断りのない限り
同じ意味で使用する。)に関して互いに向かい合ってい
る。換言すれば、各転走面15は軸線方向に関して内側
を向いている。左側の転走面15は軸線方向に関してフ
ランジ11と重なり合っている。換言すれば、転走面1
5はフランジ11に対して半径方向内側に位置してい
る。
【0012】右側の転走面15はフランジ11に対して
軸線方向にずれている。外輪1の外周面10と内周面1
3との間には外輪1を半径方向に貫いて転走面15に達
する挿入孔16が形成されている。挿入孔16の直径は
ボール3よりも大きく設定されている。さらに、外輪1
には軸線方向に延びて挿入孔16と直角に交差するピン
取付孔17が形成されている。挿入孔16は埋栓5にて
塞がれる。図2にも示したように埋栓5の一端には四半
円弧状に延びる湾曲面50が形成される。挿入孔16に
埋栓5を装着し、ピン取付孔17と埋栓5の貫通孔51
との芯を合わせた状態で、これらの孔17,51に埋栓
固定手段としてのピン6を装着することにより埋栓5が
挿入孔16内の所定位置に固定される。この状態で、埋
栓5の湾曲面50が外輪1の転走面15と段差無く連続
し、その結果、挿入孔16によって切り欠かれた転走面
15の一部が湾曲面50で補われて転走面15の連続性
が確保される。
【0013】一方、内輪2の外周面20には、内輪2を
一周するようにして突条部21が設けられている。内輪
2を軸線方向に移動させて外輪1の内側に組み込むこと
ができるように、突条部21の外径は外輪1の内径より
も小さく設定されている。突条部21の両端にはボール
3を受け入れるための転走面22,22が形成されてい
る。転走面22,22はそれぞれ軸線方向に沿った断面
上で四半円弧を描くように延びている。また、各転走面
22は軸線方向外側を向いている。つまり、転走面2
2,22はいずれも軸受Aの軸線方向に関して外側に開
かれた形状である。
【0014】外輪1と内輪2とを軸線方向に関して所定
の位置に組み合わせたとき、左右の転走面15,22が
それぞれ対向し、各転走面15,22の間にボール3の
転走路7,7が形成される。
【0015】各転走路7には、以下に述べる組み付け手
順に従って同数のボール3…3が装填される。なお、各
ボール3はそれぞれ保持器8に装着される。但し、本発
明では、保持器8が省略されてもよい。
【0016】まず、図3(a)に示すように、保持器8
に所定数のボール3を組み付け、これを外輪1の左側の
転走面15(フランジ11の内側に位置する転走面1
5)上に組み合わせる。このとき外輪1には埋栓5もピ
ン6も装着されていない。次に、図3(b)に矢印で示
すように外輪1の右端側から内輪2を挿入し、突条部2
1の左側の転走面22をボール3に押し当てて外輪1と
内輪2とを所定位置(使用時の相対位置)に組み合わせ
る。この後、外輪1と内輪2との隙間から右側の転走路
7へ保持器8を挿入する。さらに、図3(c)に矢印で
示すように、右側の転走路7に装填された保持器8のボ
ール収納部に挿入孔16からボール3を挿入する。ボー
ル3を一つ挿入する毎に外輪1と内輪2とを周方向に相
対回転させ、保持器8上の次のボール収納部を挿入孔1
6上に繰り出す。この作業を繰り返して全てのボール3
を保持器8上に装着する。この後、挿入孔16に埋栓5
を装着し、ピン17を取り付けて埋栓5を固定する。な
お、シール4はボール3の装着前に取り付けてもよい
し、ボール3の装着後に取り付けてもよい。転走路7へ
の潤滑剤(グリース)の充填は、例えば外輪1と内輪2
とを組み付ける前に必要量のグリースを転走面15,2
2上や凹所14、あるいは保持器8内に付着させておく
ことで実現できる。挿入孔16を利用して右側の転走路
7にグリースを充填することもできる。
【0017】図4は本発明の第2の実施形態の転がり回
転軸受Bの軸線方向断面図、図5はその回転軸受Bを図
4の矢印V方向からみた拡大図である。なお、各図にお
いて図1の回転軸受Aと共通する部分には同一符号を付
して説明を省略する。この転がり回転軸受Bでは、挿入
孔16′が外輪1の半径方向のみならず右側の端面10
aにも開口する。埋栓5′はその挿入孔16′を埋める
ブロック型に形成され、埋栓固定手段としてのボルト
6′により外輪1に固定される。埋栓5′の内周側には
図2の埋栓5と同様の湾曲面50が形成される。他の点
は図1の実施形態と同様である。
【0018】本発明は以上の実施形態に限定されること
なく、種々の形態にて実施してよい。例えば、上記の実
施形態では内輪2側の転走面22が外輪1側の転走面1
5よりも軸線方向内側に位置し、各転走路7,7におけ
るボール3の接触角線(ボール3と転走面15,22と
の接触点を通過する線)が転走路7よりも半径方向内側
で交差するいわゆる正面合わせ構造としたが、接触角線
が転走路7よりも半径方向外側で交差するいわゆる背面
合わせ構造としてもよい。この場合、内輪2側の転走面
22,22が外輪1側の転走面15,15よりも軸線方
向外側に位置し、互いに向かい合うようになる一方で、
外輪1側の転走面15,15が軸線方向外側に向かって
開かれた形状となる。転動体はボールに限らずローラで
もよい。転走路7は2列に限定されず、3列又はそれ以
上あってもよい。3列以上の転走路が存在する場合で
も、いずれか一つの転走路を形成する外輪側の転走面又
は内輪側の転走面のいずれか一方に転動体を配置した状
態で外輪及び内輪が組み合わせ可能であり、他の転走路
に関しては、前記外輪又は前記内輪のいずれか一方に形
成された挿入孔を介して転動体が装填可能であればよ
い。挿入孔は内輪に設けてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の転がり
回転軸受によれば、一つの転走路に関しては、従来と同
様にその転走路を構成する外輪側転走面又は内輪側転走
面上に転動体を配置してから外輪と内輪とを組み合わせ
ることで所定数の転動体を装填することができる。その
一方、外輪と内輪とを組み合わせた後には挿入孔を通じ
て他の転走路に所定数の転動体を装填することができ
る。従って、外輪と内輪とを偏心させて転動体挿入用の
隙間を空ける必要がなく、他の転走路にも最大個数の転
動体を容易に装填できる。このため、複数の転走路のそ
れぞれに最大限の個数の転動体を容易に装填することが
でき、その効果は特に外輪及び内輪をそれぞれ一体型に
構成した場合に顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る転がり回転軸受
の軸線方向断面図。
【図2】図1の軸受で使用する埋栓の斜視図。
【図3】図1の軸受の組み付け手順を示す図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る転がり回転軸受
の軸線方向断面図。
【図5】図4の軸受の埋栓部分を同図の矢印V方向から
みた状態を示す図。
【符号の説明】
1 外輪 2 内輪 3 ボール(転動体) 4 シール 5,5′ 埋栓 6 ピン 6′ ボルト 7 転走路 8 保持器 10 外輪の外周面 10a 外輪の端面 11 フランジ 13 外輪の内周面 15 外輪側の転走面 16,16′ 挿入孔 20 内輪の外周面 22 内輪側の転走面 50 埋栓の湾曲面 A,B 回転軸受

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に複数列の転走面が設けられた外輪
    と、前記外輪の内周に配置され、外周には前記外輪の各
    転走面と対応する複数列の転走面が形成された内輪と、
    前記内外輪の前記転走面間に形成される複数列の転走路
    のそれぞれに装填される多数の転動体とを有し、 前記複数列の転走路のうち一つの転走路を形成する外輪
    側の転走面、又は内輪側の転走面のいずれか一方に前記
    転動体を配置した状態で前記外輪及び前記内輪が組み合
    わせ可能であり、 他の転走路に関しては、前記外輪又は前記内輪のいずれ
    か一方に形成された前記他の転走路に通じる挿入孔を介
    して前記転動体が装填可能とされていることを特徴とす
    る転がり回転軸受。
  2. 【請求項2】 前記挿入孔が前記外輪又は前記内輪を半
    径方向に貫いていることを特徴とする請求項1に記載の
    転がり回転軸受。
  3. 【請求項3】 前記挿入孔が前記外輪又は前記内輪の軸
    線方向の端面に開口していることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の転がり回転軸受。
  4. 【請求項4】 前記挿入孔には、一端に前記転走面の一
    部として機能する面を備えた埋栓が装着されていること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の転がり回
    転軸受。
  5. 【請求項5】 前記外輪の外周又は前記内輪の内周には
    フランジが形成され、前記一つの転走路の位置が前記フ
    ランジと軸線方向に関して重なっていることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の転がり回転軸受。
JP2000218291A 2000-07-19 2000-07-19 転がり回転軸受 Withdrawn JP2002039202A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223872A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Jtekt Corp ハブユニットの製造方法
JP2015031301A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 株式会社ジェイテクト 転がり軸受および転がり軸受の組立方法
WO2022210734A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 日本精工株式会社 多列軸受及び軸受ユニット
WO2023037675A1 (ja) * 2021-09-09 2023-03-16 日本トムソン株式会社 軸受

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071002