JP2002038522A - センタフレームの旋回支持装置 - Google Patents

センタフレームの旋回支持装置

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JP2002038522A
JP2002038522A JP2000224652A JP2000224652A JP2002038522A JP 2002038522 A JP2002038522 A JP 2002038522A JP 2000224652 A JP2000224652 A JP 2000224652A JP 2000224652 A JP2000224652 A JP 2000224652A JP 2002038522 A JP2002038522 A JP 2002038522A
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Satoshi Kawashima
聡 川島
Hiroyuki Iwami
博之 石見
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量、低コストで応力集中のないセンタフレ
ームの旋回支持装置を提供する。 【解決手段】 センタフレーム(30,40,50)の上面板(35)
に貫通穴(35a) を形成し、この貫通穴(35a) に挿入して
インナレース(7)を締着する為のボルト(16)の所定のね
じ穴を有する締着部材(36,46,56)を上面板(35)の下面に
設け、締着部材(36,46,56)のねじ穴方向高さは該ねじ径
に対応する長さとし、丸胴(32)の板厚は締着部材(36,4
6,56)のねじ穴垂直方向幅よりも小さくした。締着部材
を周方向に前記ねじ穴を配列したリング板ナット(46,5
6)とする。リング板ナット(46)の上面を上面板(35)の下
面に、及び外側面を丸胴(32)の内周部又は外周部にそれ
ぞれ溶着する。またリング板ナット(56)の上面を上面板
(35)の下面に溶着し、リング板ナット(56)の下面と下面
板(31)の上面との間に丸胴(52)を溶着してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械における上部旋回体を旋回自在に支持する下部
走行体のセンタフレームの旋回支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等のように上部旋回体を有
する建設機械は、旋回ベアリングを介して旋回自在に上
部旋回体を支持する構造を有するものが一般的である。
図8は一般的な油圧ショベルの側面図を示しており、同
図において、油圧ショベルの下部走行体4は、左右1対
のクローラフレーム5a,5bと両クローラフレーム5
a,5b間を連結するセンタフレーム90とを備えてい
る。又、センタフレーム90の上面略中央部には円環状
の旋回ベアリング6が取着され、旋回ベアリング6の上
面には旋回フレーム11が旋回自在に搭載されている。
また旋回フレーム11の前部には、上下動自在なブーム
21、アーム23及びバケット25を有する作業機20
が配設されている。
【0003】上記のような油圧ショベルが掘削作業を行
う際には、図9に示すように、周知のとおり、バケット
25の刃先点25aの掘削反力Frを下部走行体4の接
地長後端点4rが浮き上がる寸前まで大きくする(つま
り深く掬う)から、下部走行体4の接地長前端点4f
(以下、反力点と言う)の反力Rは前記掘削反力Frと
油圧ショベル61の質量Wとの和となる。更に、反力点
4fは旋回ベアリング6の中心6cからLの距離にある
から、旋回ベアリング6には大きな曲げモーメントM
(反力Rと距離Lの積)が掘削の度に繰返し加わること
になる。その結果、旋回ベアリング6の前部6f(作業
機20に近い側)には繰返し圧縮力Cが、後部6rには
繰返し引張り力Tが加わる。このため、旋回ベアリング
6をセンタフレーム90に所定強度を持って取り付け、
支持するためのセンタフレームの旋回支持装置に関する
ものが各種提案されている。
【0004】この第1の従来技術として、例えば特開平
10−266263号公報に開示されたものがあり、図
10は同公報に記載されたセンタフレーム旋回支持装置
の要部断面側面図である。同図において、センタフレー
ム90は、上面板95と下面板31との間を丸胴92及
びリブ33,34で溶接接合して梁構造が構成されてい
る。丸胴92は、旋回ベアリング6と同一の軸心を有す
る位置に溶接部92b,92cにより上面板95と溶接
接合され、溶接部92d,92eにより下面板31と溶
接接合されている。上面板95にはインナレース7のボ
ルト穴に対応する貫通穴95aが穿設されており、貫通
穴95aの真下には板厚が厚く、かつ上面に周方向に所
定個数のねじ穴92aを形成した前記丸胴92が配設さ
れている。またインナレース7を締結するボルト98
は、上面板95の貫通穴95aを貫通して丸胴92のね
じ穴92aに螺入されている。このように、丸胴92の
板厚を厚くして、丸胴92の上面に周方向に所定個数の
ねじ穴92aを配設し、このねじ穴92によりインナレ
ース7を締着しているので、上面板95を適正な板厚に
することができる。従って、旋回ベアリング6からの繰
返し荷重が引っ張り荷重の場合でも丸胴92を引き上げ
るように力が加わるから、荷重はセンタフレーム90全
体に分散されて、溶接部等への応力集中が発生しないと
している。
【0005】また第2の従来技術として、例えば特開平
9−158252号公報に開示されたものがあり、図1
1は同公報に記載されたセンタフレーム旋回支持装置の
要部説明図である。なお、図10と同一の構成要素には
同一の符号を付して以下での説明を省く。同図におい
て、センタフレーム90の上面板は、厚い中央上面板8
5とこれよりも薄い脚部上面板87とを備えると共に、
両者の溶接接合部87aでは、中央上面板85に斜面8
5bを設けて板厚をなだらかに減じて脚部上面板87と
略等しい厚みにして溶接接合している。また旋回ベアリ
ング6のインナレース7の略真下で、中央上面板85の
下面には、丸胴32が溶接部32aにより溶接接合され
ている。インナレース7のボルト穴に対応する中央上面
板85の位置には、周方向に配列した所定個数のねじ穴
85aが形成されている。この結果、旋回ベアリング6
のインナレース7をボルト78によって中央上面板85
に直接締結できると共に、溶接部87aに応力集中が発
生しないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術には以下の問題がある。 (1)特開平10−266263号公報に開示された技
術においては、丸胴92の上面に所定個数のねじ穴92
aを形成する結果、丸胴92全体にわたって必要な強度
を維持できるだけの板厚以上に厚くなり、このため丸胴
92の重量が増加し、コストアップを招いている。ま
た、丸胴92と下面板31との板厚の差が大きいため
に、荷重に対する剛性差で溶接部92d,92eに応力
集中が発生する可能性がある。
【0007】(2)特開平9−158252号公報に開
示された構造においては、ねじ穴85aのネジ深さを所
定量確保し、しかもねじ穴85aの底部の板厚を所定量
確保して溶接部32aの亀裂の起点に成らないようにす
る為に、中央上面板85は全面にわたって過大な厚みが
必要となり、重量とコストの増加を招いている。また、
旋回ベアリング6からの前記繰返し荷重が引張り荷重の
場合には、中央上面板85を引き上げる力が加わるか
ら、中央上面板85と旋回ベアリング6直下の丸胴32
との溶接部32aには、センタフレーム80全体の梁構
造の撓みによる応力の他に引張り応力が加わる。これに
より、溶接部32aの応力が高くなり、亀裂を生じ易い
と言う問題もある。さらに、斜面85bの成形、及び溶
接部87aの溶接とグラインダ仕上げに多大の製作工数
を必要としてコストアップの要因となる。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たもので、センタフレームを構成する下面板、上面板及
び丸胴を適正な板厚にすることを可能として、軽量、低
コストで応力集中のない構造を実現したセンタフレーム
の旋回支持装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1の発明に係るセンタフレーム
の旋回支持装置は、下部走行体の左右のクローラフレー
ム間を、上下に対向する上面板及び下面板とこの両板の
略中央部間に溶着された上下方向軸線を有する丸胴とを
備えたセンタフレームにより連結し、センタフレームの
上面板の略中央部上面に旋回ベアリングのインナレース
をボルトにより締着し、旋回ベアリングのアウタレース
を旋回フレームの下面に締着して、旋回フレームを旋回
自在に支持するセンタフレームの旋回支持装置におい
て、センタフレームの上面板に貫通穴を形成し、前記丸
胴は、この貫通穴に挿入してインナレースを締着する為
のボルトの所定のねじ穴が設けられ、かつ前記上面板の
下面に取着される締着部材を有し、この締着部材のボル
ト挿通部の厚さをねじ径に対応する厚さとし、前記ボル
ト挿通部以外の丸胴の板厚をボルト挿通部の板厚よりも
小さくした構成としている。
【0010】第1の発明によれば、センタフレームの上
面板の上面にインナレースを締着する為のボルトを上面
板の貫通穴に挿入し、上面板の下面に当てた所定のねじ
穴を有する締着部材により締着するから、締着に必要な
ねじ長さ及びねじ径は締着部材により確保され、上面板
は強度確保に必要な板厚でよいので、上面板の板厚を適
正化できる。また、丸胴の板厚も強度確保に必要な厚さ
であればよく、ネジ部形成のための余分な板厚は不要な
ので、丸胴の板厚も適正化できる。従って、センタフレ
ームを構成する下面板、上面板及び丸胴は適正な板厚に
できるので、軽量で低コストのセンタフレームの旋回支
持装置を実現できる。また、上面板の脚部上面板への斜
面を形成する必要がないので、この斜面での溶接及びグ
ラインダ仕上げの作業を無くすことができる。
【0011】第2の発明は、第1の発明に基づいて、前
記締着部材が周方向に前記ねじ穴を配列したリング板ナ
ットであり、リング板ナットの上面は前記上面板の下面
に、及び外側面は前記丸胴の内周部にそれぞれ溶着され
た構成としている。
【0012】第2の発明によれば、第1の発明による作
用及び効果に加えて、前記締着部材を構成するリング板
ナットを前記上面板の下面と前記丸胴の内周部とに溶着
するので、旋回ベアリングからリング板ナットへの繰返
し荷重は上面板だけでなく丸胴へも分散される。その結
果、軽量、低コストで応力集中の少ない、センタフレー
ムの旋回支持装置を実現出来る。
【0013】第3の発明は、第1の発明に基づいて、前
記締着部材が周方向に前記ねじ穴を配列したリング板ナ
ットであり、リング板ナットの上面は前記上面板の下面
に溶着されると共に、リング板ナットの下面と前記下面
板の上面との間に前記丸胴が溶着された構成としてい
る。
【0014】第3の発明によれば、第1の発明による作
用及び効果に加えて、前記締着部材を構成するリング板
ナットを前記上面板の下面と前記丸胴の上面との間に溶
着するので、旋回ベアリングからの繰返し荷重は、リン
グ板ナットを経て上面板と丸胴に伝えられるから、荷重
はセンタフレーム全体に分散される。また、丸胴の高さ
はリング板ナットのねじ穴方向の高さ分だけ低くできる
から、更なる軽量化が可能である。以上の結果、軽量、
低コストで、かつ応力集中のないセンタフレームの旋回
支持装置を実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て、図1〜図7を参照して詳述する。尚、本発明に係る
センタフレームの旋回支持装置を適用する車両として油
圧ショベルを例に説明する。
【0016】図1は本発明を適用した油圧ショベルの側
面図であり、同図において図8と同一の構成要素には同
一符号を付して説明を省く。油圧ショベル1は、走行自
在とされた下部走行体4を有し、下部走行体4は左右1
対のクローラフレーム5a,5bと両クローラフレーム
5a,5b間を連結するセンタフレーム50,40,3
0(それぞれ第1〜第3実施形態に対応する)とを備え
ている。また、センタフレーム50,40,30の上面
略中央部には円環状の旋回ベアリング6が取着されてお
り、旋回ベアリング6の上面には旋回フレーム11が旋
回自在に搭載されている。
【0017】次に図2及び図3により、本発明に係るセ
ンタフレームの旋回支持装置の第1実施形態について説
明する。図2は本実施形態のセンタフレームの説明図で
あり、図2(A)は上面図、図2(B)は図2(A)の
A−A断面図である。また、図3はセンタフレームの旋
回支持装置の要部断面側面図である。
【0018】図2及び図3において、左右の端部がそれ
ぞれ二股状に分岐した形状の上面板35と下面板31と
は互いに上下に対向して配設され、上面板35と下面板
31との間には略中央部に、同一軸芯を有するリング板
ナット56及び丸胴52がそれぞれ上下に重なって溶接
接合され、その外周部にリブ33,34が溶接接合され
ている。即ち、上面板35と下面板31とはそれぞれ略
中央部に貫通孔35b,31bを有し、さらに上面板3
5には貫通孔35bの近傍外周部に周方向に配列した所
定個数の貫通穴35aが形成されている。そして、この
貫通穴35aの真下の上面板35の下面に、前記貫通穴
35aに対応した位置に所定のねじ穴56aを有する円
環状のリング板ナット56が溶着されている。さらに、
リング板ナット56の下面と下面板31の上面との間
に、丸胴52が溶着されている。リング板ナット56の
ねじ穴56aの方向の高さは、旋回ベアリング6からの
繰返し荷重に耐えるに必要なねじ長さに応じた高さを有
しており、丸胴52の板厚はリング板ナット56のねじ
穴56aに垂直な方向の幅(即ち円環径方向の板厚)よ
りも大きく設定されている。センタフレーム30は,こ
れらの上面板35、下面板31、丸胴52及びリブ3
3,34によって梁構造が構成されている。また、下面
板31の前記二股状に分岐した左右取付部には、左右の
クローラフレーム5a,5bとそれぞれ結合する為の所
定個数のボルト穴31aが形成されている。
【0019】図3において、上面板35の上面には旋回
ベアリング6が丸胴52と略同心状に配設されており、
旋回ベアリング6のインナレース7には周方向に前記上
面板35の貫通穴35aと同一ピッチでボルト穴7bが
形成されている。複数のボルト16をインナレース7の
ボルト穴7b及び前記上面板35の貫通穴35aを挿入
してリング板ナット56のねじ穴56aに螺入して、イ
ンナレース7を締着している。なお、アウタレース8は
旋回フレーム11の下面にボルト17で取着し、旋回フ
レーム11に取着した旋回モータ18のピニオンギア1
9をインナレース7の内歯歯車7aに噛み合わせて旋回
フレーム11を旋回駆動するようにしている。
【0020】以上の構成による、第1実施形態における
作用と効果を説明する。 (1)インナレース7を、上面板35の下面に溶着した
リング板ナット56とボルト16とで挟んで取り付ける
ので、旋回ベアリング6から受ける繰り返し引っ張り荷
重を上面板35とリング板ナット56とで支持する。こ
れにより、センタフレーム50を構成する下面板31、
丸胴52、リング板ナット56、リブ33,34及び上
面板35等の板材は適正な板厚を選択出来るから、全体
の重量を軽減できる。 (2)上記各板材の板厚の差を小さく出来るから、丸胴
52と下面板31を開先溶接52cで溶接接合した場合
に、板厚に相応する適正な入熱量でルート部にも溶着金
属が溶け込んで欠陥の無い丈夫な溶接が可能となり、溶
接しない部分との強度差を無くすことが出来る。 (3)上記下面板31、丸胴52、リブ33,34及び
上面板35の板厚の差が小さいことと、上記溶接部の強
度の確保によって、荷重による撓みが均等化されるか
ら、溶接部に応力集中が発生し難い。
【0021】(4)旋回ベアリング6によって加えられ
る繰返し引張り荷重はリング板ナット56を引き上げる
方向に働くが、その力はリング板ナット56の上下の上
面板35及び丸胴52に分散されるから、応力集中が発
生しない。 (5)また、リング板ナット56だけをボルト16のね
じ穴を設けるための板厚にすればよく、丸胴52の板厚
は支持に充分な強度を確保できる薄い板厚にでき、従っ
て第1の従来例よりも薄くなり、さらにリング板ナット
56の高さ分だけ丸胴52の高さが節約出来るから、軽
量化が出来る。 (6)リング板ナット56と丸胴52の溶接部52a,
52bにおいて、リング板ナット56は板厚が厚いが、
高さが低くて体積が小さい(これに伴って熱当量が小さ
い)ので、開先溶接52aで溶接しても通常の入熱量
で、ルート部へも溶着金属が溶け込んで欠陥の無い溶接
ができるから、溶接部52a,52bへの応力集中を防
ぐことが出来る。以上の結果、軽量、低コストで、かつ
丈夫で応力集中のないセンタフレームの旋回支持装置を
実現できる。
【0022】次に、図4及び図5により、第2実施形態
について説明する。図4は第2実施形態のセンタフレー
ムの説明図であり、図4(A)は上面図、図4(B)は
図4(A)のB−B断面図である。また、図5はセンタ
フレームの旋回支持装置の要部断面側面図である。な
お、図2,3と同一の構成要素には同一の符号を付して
以下での説明を省略する。
【0023】図4,5において、センタフレーム40
は、上面板35と下面板31との間には略中央部に丸胴
32がそれぞれ溶接部32a,32b及び溶接部32
c,32dにより溶接接合され、その外周部にリブ3
3,34が溶接接合されている。上面板35の貫通孔3
5bの近傍外周部に周方向に配列した所定個数の貫通穴
35aの真下の上面板35下面には、前記貫通穴35a
に対応した位置に所定のねじ穴46aを有する円環状の
リング板ナット46が溶接部46bで溶着されている。
またリング板ナット46は、丸胴32の内周面にも溶接
部46cで溶着されている。リング板ナット46のねじ
穴46aの方向の高さは、旋回ベアリング6からの繰返
し荷重に耐えるに必要なねじ長さに応じた高さを有して
おり、丸胴32の板厚はリング板ナット46のねじ穴4
6aに垂直な方向の幅(即ち円環径方向の板厚)よりも
大きく設定されている。
【0024】図5において、上面板35の上面に旋回ベ
アリング6を丸胴32と略同心状に配設し、ボルト16
をインナレース7のボルト穴7b及び上面板35の貫通
穴35aを挿入してリング板ナット46のねじ穴46a
に螺入して、インナレース7を締着している。
【0025】以上の構成により、本実施形態は第1実施
形態における作用と効果の(1)〜(3)と同様の以下
の作用効果が得られる。 (1)インナレース7を、上面板35の下面に溶着した
リング板ナット46とボルト16とで挟んで取り付ける
ので、旋回ベアリング6から受ける繰り返し引っ張り荷
重を上面板35とリング板ナット46とで支持する。こ
れにより、センタフレーム40を構成する下面板31、
丸胴32、リング板ナット46、リブ33,34及び上
面板35等の板材は適正な板厚を選択出来るから、全体
の重量を軽減できる。 (2)上記各板材の板厚の差を小さく出来るから、丸胴
32と上面板35及び下面板31とをそれぞれ開先溶接
部32a,32cで溶接接合した場合に、板厚に相応す
る適正な入熱量でルート部にも溶着金属が溶け込んで欠
陥の無い丈夫な溶接が可能となり、溶接しない部分との
強度差を無くすことが出来る。 (3)上記下面板31、丸胴32、リブ33,34及び
上面板35の板厚の差が小さいことと、上記溶接部の強
度の確保によって、荷重による撓みが均等化されるか
ら、溶接部に応力集中が発生し難い。
【0026】(4)さらに、以上に加えて次の作用効果
が得られる。旋回ベアリング6によって加えられる繰返
し引張り荷重はリング板ナット46を引き上げる方向に
働くが、その力は溶接部46cによって丸胴32へも分
散されるから、溶接部32a,32bの応力が緩和され
る。これにより、上面板35及び丸胴32は強度を保持
するに必要な板厚にでき、適正な板厚で旋回フレームが
構成できる。以上の結果、軽量、低コストでかつ丈夫で
応力集中の少ない、センタフレームの旋回支持装置を実
現できる。
【0027】本実施形態において、リング板ナット46
は丸胴32の外周側に設けてもよく、この場合上面板3
5の下面及び丸胴32の外周部に溶着される。
【0028】次に図6及び図7により、第3実施形態に
ついて説明する。図6は本実施形態に係るセンタフレー
ムの旋回支持装置の要部断面側面図であり、図7は本実
施形態に用いられるセグメント板ナット36の斜視図で
ある。なお、図2,3と同一の構成要素には同一の符号
を付して以下での説明を省略する。上面板35と下面板
31との間には中央部に丸胴32が溶接接合され、外周
部にリブ33,34が溶接接合されている。センタフレ
ーム30は,これらの上面板35、下面板31、丸胴3
2及びリブ33,34によって梁構造が構成されてい
る。上面板35には、貫通孔35bの近傍外周部に周方
向に配列した所定個数の貫通穴35aが形成されてい
る。上面板35の上面には、旋回ベアリング6が丸胴3
2と略同心状に配設されている。ボルト16をインナレ
ース7のボルト穴7b及び上面板35の貫通穴35aに
挿入し、上面板35の下面に当てた円弧状のセグメント
板ナット36のねじ穴36aに螺入して、インナレース
7を締着している。尚セグメント板ナット36は、熱処
理等によって熱処理ボルトと同等のネジ強度にしたもの
が好ましい。
【0029】以上の構成により、本実施形態による次の
ような作用効果が得られる。 (1)インナレース7を、上面板35の下面に当てたセ
グメント板ナット36とボルト16とで挟んで取り付け
るので、旋回ベアリング6から受ける繰り返し引っ張り
荷重を上面板35とセグメント板ナット36とで支持す
る。これにより、センタフレーム40を構成する下面板
31、丸胴32、セグメント板ナット36、リブ33,
34及び上面板35等の板材は適正な板厚を選択出来る
から、全体の重量を軽減できる。 (2),(3)は第2実施形態と同様で省く。 (4)セグメント板ナット36は小型で取り扱いが簡単
であるから、製作が容易であり、またセグメント板ナッ
ト36の交換も容易に出来る。以上の結果、軽量、低コ
ストでかつ丈夫な、センタフレームの旋回支持装置を実
現できる。
【0030】以上説明したように、本発明によると、セ
ンタフレームを構成する下面板、上面板、丸胴及びリブ
を適正な板厚にすることが可能となり、その結果、軽
量、低コストで応力集中のないセンタフレームの旋回支
持装置を構成できる。なお、以上は油圧ショベルを例に
説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、
下部走行体に旋回ベアリングを介して上部旋回体を旋回
自在に搭載した他の機械にも適用出来て、同様の作用と
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセンタフレームの旋回支持装置を
適用する油圧ショベルの側面図である。
【図2】第1実施形態のセンタフレームの説明図であ
り、(A)は上面図、(B)は(A)のA−A断面図で
ある。
【図3】第1実施形態の旋回支持装置の要部断面側面図
である。
【図4】第2実施形態のセンタフレームの説明図であ
り、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B断面図で
ある。
【図5】第2実施形態の旋回支持装置の要部断面側面図
である。
【図6】第3実施形態の旋回支持装置の要部断面側面図
である。
【図7】第3実施形態に用いられるセグメント板ナット
の斜視図である。
【図8】一般的な油圧ショベルの側面図である。
【図9】油圧ショベルの掘削状態側面図である。
【図10】第1の従来技術の旋回支持装置の要部断面側
面図である。
【図11】第2の従来技術の旋回支持装置の要部断面側
面図である。
【符号の説明】
4…下部走行体、5a,5b…クローラフレーム、6…
旋回ベアリング、7…インナレース、8…アウタレー
ス、11…旋回フレーム、16…ボルト、30,40,
50…センタフレーム、31…下面板、32…丸胴、3
3,34…リブ、35…上面板、35a…貫通穴、36
…セグメント板ナット、36a…ねじ穴、46…リング
板ナット、46a…ねじ穴、52…丸胴、56…リング
板ナット、56a…ねじ穴。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体(4) の左右のクローラフレー
    ム(5a,5b) 間を、上下に対向する上面板(35)及び下面板
    (31)とこの両板(35,31) の略中央部間に溶着された上下
    方向軸線を有する丸胴(32)とを備えたセンタフレーム(3
    0,40,50)により連結し、センタフレーム(30,40,50)の上
    面板(35)の略中央部上面に旋回ベアリング(6)のインナ
    レース(7)をボルトにより締着し、旋回ベアリング(6)の
    アウタレース(8)を旋回フレーム(11)の下面に締着し
    て、旋回フレーム(11)を旋回自在に支持するセンタフレ
    ームの旋回支持装置において、センタフレーム(30,40,5
    0)の上面板(35)に貫通穴(35a) を形成し、前記丸胴(32)
    は、この貫通穴(35a) に挿入してインナレース(7)を締
    着する為のボルト(16)の所定のねじ穴が設けられ、かつ
    前記上面板(35)の下面に取着される締着部材(36,46,56)
    を有し、この締着部材(36,46,56)のボルト挿通部の厚さ
    をねじ径に対応する厚さとし、前記ボルト挿通部以外の
    丸胴(32)の板厚をボルト挿通部の板厚よりも小さくした
    ことを特徴とするセンタフレームの旋回支持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセンタフレームの旋回支
    持装置において、前記締着部材が周方向に前記ねじ穴を
    配列したリング板ナット(46)であり、リング板ナット(4
    6)の上面は前記上面板(35)の下面に、及び外側面は前記
    丸胴(32)の内周部にそれぞれ溶着されたことを特徴とす
    るセンタフレームの旋回支持装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のセンタフレームの旋回支
    持装置において、前記締着部材が周方向に前記ねじ穴を
    配列したリング板ナット(56)であり、リング板ナット(5
    6)の上面は前記上面板(35)の下面に溶着されると共に、
    リング板ナット(56)の下面と前記下面板(31)の上面との
    間に前記丸胴(52)が溶着されたことを特徴とするセンタ
    フレームの旋回支持装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102605825A (zh) * 2011-12-26 2012-07-25 太原重工股份有限公司 矿用挖掘机及其回转滚动支撑装置
CN102864805A (zh) * 2012-09-28 2013-01-09 太原重工股份有限公司 提升减速机固定结构和固定结构的安装方法
CN103615469A (zh) * 2013-12-03 2014-03-05 上海振华重工(集团)股份有限公司 大型回转轴承的安装组件和拆卸方法
CN104099969A (zh) * 2014-07-10 2014-10-15 太原重工股份有限公司 矿用挖掘机提升减速机固定装置

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