JP2002038401A - 鉄道線路下のバラスト道床の補強工法 - Google Patents
鉄道線路下のバラスト道床の補強工法Info
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Abstract
の低減を目的とした、鉄道線路下のバラスト道床の補強
工法を提供する。 【解決手段】 本発明の補強工法は、バラスト道床上に
埋設した枕木の側面近傍に注入用パイプを打込み、該パ
イプからバラスト固着剤を注入し、硬化させることを特
徴とする。また、バラスト固着剤が、少なくともエチレ
ンオキサイド部を含有するポリエーテルポリオールに有
機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られる末端
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーからなる主
剤と、硬化剤としての水とから成る二液型ウレタン系接
着剤であって、該主剤を、打込んだ注入用パイプから注
入した後、水をパラスト道床の表面に散布する。
Description
ト道床の補強工法、さらに詳しくは、バラスト道床の内
部に、注入用パイプの打込みを介してバラスト固着剤を
注入し、硬化させてバラスト道床の補強によりその安定
化と同時に、枕木のズレや沈下を抑えることにより、特
に列車通過時の振動による騒音の低減を目的とした補強
工法に関する。
下のバラスト道床は、路盤上に砕石や砂利などのバラス
トを敷設することによって形成され、その役割は、列車
の通過時に、該バラスト道床上に埋設した枕木から伝わ
る列車荷重を分散せしめ下部の路盤に伝えたり、走行車
両の振動を吸収することなどが挙げられる。しかしなが
ら、列車通過の頻度に伴なって、列車荷重によるバラス
トどうしの磨耗のため、バラスト道床の圧密状態が弛緩
して流動化し、本来の役目である振動吸収能が低下し、
また上記流動化によって枕木のズレや沈下が起こり、こ
れらの事態は車両振動の増加を招き、ひいては、環境保
全上望ましくない騒音公害の原因となる。
か否かの頻繁な保守点検が必要であり、そして、このよ
うな流動化は一般に、1〜3月毎に起こる可能性があ
り、その都度、バラスト道床を適正な状態に戻す補修作
業を実施しなければならない。特に走行回数頻度の非常
に高い路線では、1週間毎に深夜での補修作業が余儀な
くされているのが現状である。
ラスト道床の流動化を未然に防止もしくは抑制して騒音
の低減を果たすことができ、かつ比較的簡単でかつ短時
間で作業できる工法について鋭意検討を進めたところ、
枕木が位置するその下のバラスト道床の内部に、注入用
パイプの打込みを介してバラスト固着剤を注入し、硬化
させることにより補強すれば、バラスト道床が長期間に
わたって列車の走行衝撃に耐え、その流動化が抑えられ
ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
ト道床の補強工法であって、バラスト道床上に埋設した
枕木の側面近傍に注入用パイプを打込み、該パイプから
バラスト固着剤を注入し、硬化させることを特徴とする
補強工法を提供するものである。
通常のものが使用されてよく、たとえばエマルジョン型
水性接着剤[天然ゴム、ポリアクリル酸エステル、アク
リル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリクロロプレン
等を含有する水性エマルジョンに、必要に応じて粘着付
与剤、充填材、可塑剤、着色剤等を適量配合したもの]
(特開昭55−149363号公報参照)や二液型のエ
ポキシ系接着剤[ビスフェノールA型、ウレタン変性ビ
スフェノールA型、臭素化ビスフェノールA型、ノボラ
ック型、脂肪族型、脂環族型のエポキシ樹脂を主剤と
し、ポリアミン、ポリアミドアミン、ポリアミドなどを
硬化剤とする二液型接着剤]が挙げられる。なお、上記
エマルジョン型水性接着剤の場合、その硬化性を高める
ため、エマルジョンのゲル化物質(界面活性剤、有機
酸、有機酸塩、無機酸塩など)を含有する水溶液を、別
途組合せて二液型で用いることもできる。
剤は、たとえば日本特許第2886433号公報に記載
される二液型ウレタン系接着剤である。すなわち、該二
液型ウレタン系接着剤は、少なくともエチレンオキサイ
ド部を含有するポリエーテルポリオール(ポリエーテル
ポリオールの中でアルキレンオキサイドとして少なくと
もエチレンオキサイドを用いたもの)に有機ポリイソシ
アネート化合物(4,4'−ジフェニルメタンジイソシア
ネートなど)を反応させて得られる末端イソシアネート
基含有ウレタンプレポリマーからなる主剤(必要に応じ
て溶剤、可塑剤、安定剤、着色剤などを適量配合)と、
硬化剤としての水(必要に応じて尿素やチオ尿素などの
硬化触媒を添加)とで構成され、特に速硬性に優れる。
なお、該二液型ウレタン系接着剤に難燃性を付与するた
め、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの
原料成分である少なくともエチレンオキサイド部を含有
するポリエーテルポリオールに、ポリエーテルポリオー
ルのメラミン変性体(ポリエーテルポリオールにメラミ
ンを分散せしめたもの、あるいはポリエーテルポリオー
ルの製造工程で、メラミンを加えてポリオール分子中に
導入したもの)を併用することが好ましい。
剤を例にとり、本発明に係る鉄道線路下のバラスト道床
の補強工法について詳述する。本発明の補強工法は特
に、振動の激しい箇所、たとえばレールの継目周辺、あ
るいは軌道沈下が多発する踏み切り前後箇所、橋梁の両
端部近辺への施工に有用であって、たとえば図1に示さ
れるレール1,1'の継目周辺に適用する場合、先ず、
図示では3枚の枕木2a〜2cのそれぞれ側面の近傍箇
所X(図示では合計24箇所)に、図2に示されるよう
に注入用パイプ3を打込む(対象枕木1本に対して2穴
〜10穴まで可能)。この場合、打ち込む深さは通常、
バラスト道床4の表面から100〜500mm、望ましく
は150〜250mmに選定すればよい。
ず)(簡易的には、たとえば市販の2リットル用ペット
ボトルの底部を切断したものを、逆立にして利用する)
を設置し、これに二液型ウレタン系接着剤の主剤を注入
する。1箇所当りの注入量は通常、1〜15kg、望まし
くは1〜10kgの量で選定すればよい。注入された主剤
は、バラスト道床4の内部を浸透して、図2の点線で囲
まれた領域Y(通常、450mm前後の長さに及ぶ)まで
広がる。主剤を注入してから、通常3〜5分後に如雨露
で水(硬化剤)をバラスト道床4の表面に散布する。
りの23箇所においても同様に繰返す。このように所定
24箇所の作業完了後は、主剤と硬化剤が接触すること
により、バラスト道床4の内部において、図1の点線で
示される領域に本発明による補強部が形成され、バラス
ト道床補強構造となる。
継目が枕木2dと枕木2eの間に設けられている場合
の、注入用パイプ(図示せず)の打込み箇所Xを図3に
示す(図示では、4本の枕木に対して合計32箇所)。
説明する。 実施例1 上記図1および図2の説明に従って、レール継目の周辺
を対象とし、同様な作業(24箇所)を行なった。使用
した二液型ウレタン系接着剤において、主剤としてサン
スター技研(株)製の「ペンギンセメント2090A」
を1箇所当りの注入量1kgで用い(計24kg)、硬化剤
として硬化触媒含有水溶液を全散布量12kgで用いた。
列車通過時の騒音について、公害対策基本法第9条規定
の「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」に基づき、計量法
第71条規格の騒音計を用いて測定したところ、作業前
と作業後において約2.0〜2.9dBの低減が認められ
た。なお、この低減効果は3ヶ月間継続中である。
は、いわゆるパイプ注入工法により、比較的簡単かつ短
時間で実施でき、しかも従来では、少なくとも1〜3月
毎のバラスト道床の補修作業が必要であったのに対し、
本発明では1年以上のバラスト道床の安定化を保持する
ことができ、軌道保全・整備の省メンテナンスの点で極
めて有用であることが認められる。
打込み箇所を示すための平面簡略図である。
り主剤を注入した時の、主剤の浸透広がりを示すための
断面簡略図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 鉄道線路下のバラスト道床の補強工法で
あって、バラスト道床上に埋設した枕木の側面近傍に注
入用パイプを打込み、該パイプからバラスト固着剤を注
入し、硬化させることを特徴とする補強工法。 - 【請求項2】 補強対象がバラスト道床のレールの継目
周辺である請求項1に記載の補強工法。 - 【請求項3】 注入用パイプを深さ100〜500mmに
打込む請求項1または2に記載の補強工法。 - 【請求項4】 注入用パイプを深さ150〜250mmに
打込む請求項3に記載の補強工法。 - 【請求項5】 バラスト固着剤が、少なくともエチレン
オキサイド部を含有するポリエーテルポリオールに有機
ポリイソシアネート化合物を反応させて得られる末端イ
ソシアネート基含有ウレタンプレポリマーからなる主剤
と、硬化剤としての水とから成る二液型ウレタン系接着
剤であって、該主剤を、打込んだ注入用パイプから注入
した後、水をバラスト道床の表面に散布する請求項1乃
至4のいずれか1つに記載の補強工法。 - 【請求項6】 少なくともエチレンオキサイド部を含有
するポリエーテルポリオールにポリエーテルポリオール
のメラミン変性体を併用する請求項5に記載の補強工
法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つの補強工法
によって得られるバラスト道床補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000222147A JP2002038401A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | 鉄道線路下のバラスト道床の補強工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000222147A JP2002038401A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | 鉄道線路下のバラスト道床の補強工法 |
Publications (1)
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JP2002038401A true JP2002038401A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18716427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000222147A Pending JP2002038401A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | 鉄道線路下のバラスト道床の補強工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002038401A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101011502B1 (ko) | 2009-02-26 | 2011-01-31 | 한국철도기술연구원 | 콘크리트 궤도의 침하량 급속복구방법 |
CN105889624A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-08-24 | 河北钢铁股份有限公司邯郸分公司 | 一种穿越铁路线的地下管道施工方法 |
CN105908579A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-08-31 | 河北钢铁股份有限公司邯郸分公司 | 一种铁路轨道基础在线加固方法 |
CN110904913A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-03-24 | 义乌轩久铁路技术有限公司 | 一种隐藏式铁轨自动除雪器 |
-
2000
- 2000-07-24 JP JP2000222147A patent/JP2002038401A/ja active Pending
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