JP2002038075A - 光学機器部品または電気機器部品用コーティング組成物およびコーティング方法 - Google Patents

光学機器部品または電気機器部品用コーティング組成物およびコーティング方法

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JP2002038075A
JP2002038075A JP2000210232A JP2000210232A JP2002038075A JP 2002038075 A JP2002038075 A JP 2002038075A JP 2000210232 A JP2000210232 A JP 2000210232A JP 2000210232 A JP2000210232 A JP 2000210232A JP 2002038075 A JP2002038075 A JP 2002038075A
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optical
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Hidetoshi Yanome
秀利 矢ノ目
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D127/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D127/02Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C09D127/12Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
    • C09D127/18Homopolymers or copolymers of tetrafluoroethene

Abstract

(57)【要約】 【課題】 含フッ素環構造を有する含フッ素重合体のた
めの、地球環境に優しくかつ優れた塗膜を形成すること
ができる溶剤を提供することである。 【解決手段】 主鎖に含フッ素環構造を有する含フッ素
重合体を、地球温暖化係数が1000未満であるフッ素
化溶剤で溶解した、光学機器部品または電気機器部品用
のコーティング組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学機器部品または
電気機器部品用の含フッ素重合体コーティング組成物お
よびコーティング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、パーフルオロアルキル基もし
くは高度にフッ素化されたアルキル基を有するアクリル
もしくはメタクリルまたはビニルアルコール化合物の重
合体はその化学的・物理的特性から、反射防止剤または
撥水、撥油、防湿、防汚のための保護コーティング剤と
して有用に用いられている。しかしながら、このような
含フッ素重合体は架橋密度が低く、また、Tgも低いた
めに表面硬度が低く、耐擦傷性に劣るという問題があっ
た。このような重合体の機械的強度を改善することを目
的として、高度にフッ素化された主鎖に含フッ素環構造
を有する含フッ素重合体が開発された(特公昭63−1
8964号公報、特開昭63−238111号公報およ
び特開昭63−238115号公報を参照されたい)。
この重合体は非晶性であり、光透過率が高くかつ屈折率
が低い優れた光学特性を有するものである。
【0003】このような含フッ素環構造を有する重合体
は、反射防止剤として光ファイバー、光学レンズ、光学
セル、ディスプレー、太陽電池に使用されたり、また、
撥水、撥油、防湿、防汚のための保護コーティング剤と
して、インクジェットプリンターのノズル付近のフレキ
シブル基板、太陽電池、感光・定着ドラム、タッチパネ
ル、ペリクル膜、半導体バッファーコート膜などに使用
され、光学分野および電気分野で広く利用されている。
このような含フッ素重合体を溶解できる溶剤はパーフル
オロカーボン(以下において、PFCとも呼ぶ)に限定
されていた。この為、含フッ素重合体を基材に塗布する
際に現在使用されている溶剤は専らPFCである。しか
しながら、PFCは大気寿命が長く、地球温暖化効果が
高いという欠点がある。近年、地球環境の保護の意識が
高まるなか、PFC類の使用制限および排出制限が望ま
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、地球環境に優しくかつ優れた塗膜を形成することが
できる溶剤中に含フッ素環構造を有する含フッ素重合体
を溶解した光学機器部品または電気機器部品用のコーテ
ィング組成物およびそれを用いたコーティング方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、主鎖に
含フッ素環構造を有する含フッ素重合体を、地球温暖化
係数が1000未満であるフッ素化溶剤で溶解した、光
学機器部品または電気機器部品用のコーティング組成物
が提供される。また、上記のコーティング組成物を光学
機器部品または電気機器部品の表面に塗布することを特
徴とする、光学機器部品または電気機器部品コーティン
グ方法が提供される。上記の組成物および方法を用いる
と、フッ素化溶剤の優れた溶剤特性のために、基材(光
学機器部品または電気機器部品)の表面に、均一の厚さ
の欠陥のない塗膜を形成することができるとともに、溶
剤の地球温暖化係数が低いので、大気環境に優しい。
【0006】なお、「地球温暖化係数(GWP:グロー
バルウォーミングポテンシャル)」は、気象変動に関す
る政府間パネルClimate Change : The LPCC Scientific
Assessment, ケンブリッジ大学出版(1990)に規
定されたGWPの定義に基づくものである。このパネル
によれば、GWPは、以下の式を用いた特定の積分時間
範囲(ITH)での二酸化炭素1kgによる積分潜在温
暖化能に対する試料化合物1kgの放出による積分潜在
温暖化能(integral potential warming) である。
【0007】
【数1】
【0008】(式中、ΔTは特定の化合物が大気中に存
在することによる地表温度の算出変化量〔スプレッドシ
ートモデル(Atomospheric and Environmental Researc
h, Inc.のより一層完全な一次元放射対流モデル(Wang
et al., J. Atmos. Sci. 38, 1167 (1981) およびJ. Ge
ophys. Res.90, 12971 (1985)に記載) から誘導されたF
isher et al., Nature 344, 513 (1990) に記載された
パラメータを使用する)を用いて算出〕であり、Cは化
合物の大気濃度であり、τは化合物の大気寿命であり、
xは対象化合物を示している)。GWPの更なる詳細に
ついてはWO97/14762号明細書を参照された
い。
【0009】
【発明の実施の形態】主鎖に含フッ素環構造を有する含
フッ素重合体は、光学機器部品および電気機器部品の表
面の反射防止剤および保護コーティング剤として作用す
る。本発明に使用できる含フッ素重合体としては、末端
二重結合を2つ有するパーフルオロエーテルを単独でラ
ジカル重合させ、または、末端二重結合を2つ有するパ
ーフルオロエーテルを、ラジカル共重合可能な他のモノ
マーとともにラジカル重合させて得られる重合体が挙げ
られる。このような重合体は、例えば、特開昭63−2
38111号公報および特開昭63−238115号公
報に開示されている。これらの公報によると、末端二重
結合を2つ有するパーフルオロエーテル、例えば、CF
2 =CF(CF2 n −O−(CF2 m CF=CF2
(式中、nは0〜5であり、mは0〜5であり、m+n
は1〜6である)を単独でラジカル重合させ、または、
末端二重結合を2つ有するパーフルオロエーテルと、ラ
ジカル共重合可能な他のモノマーとともにラジカル重合
させることにより、環化重合させて含フッ素重合体が得
られる。例えば、CF2 =CF−O−CF2 CF=CF
2 をラジカル重合することにより、主鎖中に下記式
【0010】
【化2】 の環構造を有する含フッ素重合体が得られる。上記の末
端二重結合を2つ有するパーフルオロエーテルとラジカ
ル共重合可能な他のモノマーとしては、テトラフルオロ
エチレンのようなフルオロオレフィン、パーフルオロビ
ニルエーテルのよなフルオロビニルエーテル、フッ化ビ
ニリデン、フッ化ビニル、クロロトリエチレンなどが例
示される。
【0011】さらに、含フッ素重合体としては、例え
ば、特公昭63−18964号公報に開示されているも
のが挙げられる。詳細には、下記式
【0012】
【化3】
【0013】で表されるパーフルオロ−2,2−ジメチ
ル−1,3−ジオキソール(PDD)のモノマー単位と
テトラフルオロエチレンのモノマー単位とからなる非晶
性共重合体、または、上記のモノマー単位にさらに他の
エチレン系不飽和モノマーのモノマー単位を有する非晶
性三元重合体を挙げることができる。上記共重合体にお
いて、PDDのモノマー単位は好ましくは少なくとも1
1.2モル%である。これより低い含有分であると、結
晶性となり、光散乱を起こすために光学機器の反射防止
剤としては好ましくない。上記三元重合体においては、
同様の理由から、PDDのモノマー単位は好ましくは少
なくとも12モル%である。三元重合体のためのエチレ
ン系不飽和モノマーとしては、例えば、エチレン、1−
ブテンのようなオレフィン、フッ化ビニル、フッ化ビニ
リデンのようなビニル化合物、パーフルオロプロペンの
ようなパーフルオロ化合物を用いることができる。
【0014】市販の含フッ素重合体としては、旭ガラス
株式会社製のサイトップ CTX−805およびCTX
109A(商品名)がある。
【0015】上記の含フッ素重合体のための溶剤は、地
球温暖化係数が1000未満、好ましくは500未満の
フッ素化溶剤である。このような溶剤としては、水素お
よびフッ素を含むエーテル、即ち、ヒドロフルオロエー
テル(HFE)が挙げられる。有用なヒドロフルオロエ
ーテルは以下の2種のものが挙げられる:(1)HFE
のエーテル結合されたアルキルもしくはアルキレン等の
セグメントが、ペルフルオロ化されているか(例えば、
ペルフルオロカーボン基)、または、フッ素化されてお
らず(例えば、炭化水素基)、従って、部分フッ素化さ
れていない、分離型ヒドロフルオロエーテル、および、
(2)エーテル結合されたセグメントがフッ素化されて
いないか(例えば、炭化水素基)、ペルフルオロ化され
ているか(例えば、ペルフルオロカーボンエーテル
基)、または、部分フッ素化されている(例えば、フル
オロカーボンまたはヒドロフルオロカーボン基)、ω−
ヒドロフルオロアルキルエーテル。
【0016】分離型ヒドロフルオロカーボンエーテル
は、モノ−、ジ−もしくはトリアルコキシ置換された、
ペルフルオロアルカン、ペルフルオロシクロアルカン、
ペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカン
またはペルフルオロシクロアルキレン含有ペルフルオロ
アルカン化合物の少なくとも1種を含むヒドロフルオロ
エーテルを含む。これらのHFEは、例えば、WO96
/22356号明細書に記載されており、下記式I
【化4】 (式中、xは1〜3であり、好ましくは1であり、Rf
は価数がxであるペルフルオロ化された、直鎖、枝分か
れまたは環式の炭化水素基であり、その炭素数が6〜1
5であり、Rfは1個以上の鎖中に存在するヘテロ原子
を含んでよく、そして全ての場合においてRfは末端に
5 S−基を含んでよく、各Rhは独立に1〜3個の炭
素原子を有する直鎖もしくは枝分かれのアルキル基であ
り、好ましくは1または2個の炭素原子を有し、さらに
好ましくはメチル基である)により示される。上記HF
Eのうち、Rfがヘテロ原子を含まず、末端にF5 S−
基を含まないものが好ましい。
【0017】式Iにより表される代表的なヒドロフルオ
ロエーテル化合物として以下のものが挙げられる。
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】(式中、内部に「F」と記載されている環
構造はペルフルオロ化されている)。これらのHFE化
合物は、単独で用いられてもまたは別のHFEとの混合
物として用いられてもよい。
【0023】他の有用なヒドロフルオロエーテルは、下
記式IIにより示される一般構造で記載されるω−ヒド
ロフルオロアルキルエーテルを含む。
【0024】
【化9】
【0025】(式中、XはFであるかまたはHであり、
Rf’は1〜12個の炭素原子を有する二価のペルフル
オロ化された有機基であり、Rf”は1〜6個の炭素原
子を有する二価のペルフロオロ化された有機基であり、
R”は1〜6個の炭素原子を有する二価の有機基であ
り、そして好ましくはペルフルオロ化されており、yは
0〜4の整数であり、XがFでかつyが0であるときに
は、R”は少なくとも1個のF原子を含み、但し、フッ
素化された炭素原子の総数は少なくとも6個である)。
【0026】式IIにより記載される代表的な化合物
は、以下の化合物を含む。
【0027】
【化10】
【0028】本発明のコーティング組成物およびコーテ
ィング方法に特に有用な溶剤は、Rf”’−OC2 5 (式中、Rf”’は直鎖もしくは枝分かれの6〜15個
の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である)を
有する。好ましくは、Rf”’は6〜8個の炭素原子を
有し、3−エトキシペルフルオロ(2−メチルヘキサ
ン)(CF3 CF(CF3 )CF(OC2 5 )C3
7 )は最も好ましい。これらの溶剤は従来のPFC溶剤
と同等の溶剤特性を有する。詳細には、3−エトキシペ
ルフルオロ(2−メチルヘキサン)は、均一で薄い塗膜
を形成する能力を決めるファクターとなる表面張力およ
び粘度(25℃)が、それぞれ、1.4×10- 2 N/
mおよび1.2×10- 3 Pa.sであり、また、含フ
ッ素重合体に対してPFCと同等の高い溶解度を有す
る。また、この溶剤は従来のPFCと比較して、地球温
暖化係数が非常に低く、地球環境に優しい。具体的に
は、3−エトキシペルフルオロ(2−メチルヘキサン)
の大気寿命は2.0年以下であり、その地球温暖化係数
は100年積分で250と推算されている。一方、同程
度の沸点を有するPFCであるN(C3 73 の大気
寿命は約3000年であり、その地球温暖化係数は10
0年積分で約5400と推算されている。このように、
本発明に使用されるHFE、特に3−エトキシペルフル
オロ(2−メチルヘキサン)は従来のPFCと同等の溶
剤特性を有し、かつ、環境に優しい溶剤である。
【0029】本発明の組成物およびコーティング方法
は、反射防止の目的で、光ファイバーのような光導波路
材料、光学レンズ、フォトマスクおよびレチクルのよう
な光学セル、ディスプレー、太陽電池などに使用され、
また、保護コーティングの目的で、インクジェットプリ
ンターのノズル付近のフレキシブル基板、太陽電池、感
光・定着ドラム、タッチパネルの表面に適用され、また
は、エキシマレーザー等のペリクル膜のような光学薄
膜、半導体バッファーコート膜のような半導体保護コー
ティング、LSI層間絶縁膜などとして使用される。
【0030】本発明のコーティング方法は、光導波路材
料上の光反射防止用コーティングを形成させるために好
適に使用できる。コア/クラッド境界面で反射せずに透
過した漏光がクラッドの最外面で反射してコア内に戻る
と、コア内を通過している光信号の外乱要因となる。ク
ラッドの外側を含フッ素重合体によりコーティングする
ことにより、これを防止することができる。光導波路と
しては、コアおよびクラッドの両方が石英である全石英
光ファイバーまたはプラスティック製光ファイバー(例
えば、コアがポリカーボネートからなるか、または、ス
チロール、置換スチロール、アクリレート、メタクリレ
ートもしくはフルオロアクリレートから誘導される単位
を含有する重合体からなり、そしてクラッドがフッ化ビ
ニリデン、テトラフルオロエチレエンおよびヘキサフル
オロプロピレンから誘導される単位を含有する重合体か
らなるコア/クラッド構造を有する光ファイバー)が挙
げられる。石英製の光ファイバーを基材としてコーティ
ングする場合には、基材と含フッ素重合体との密着性を
上げるためにシランカップリング剤により前処理するこ
とができる。プラスティック製の光ファイバーを基材と
してコーティングする場合には、基材と含フッ素重合体
との密着性を上げるためにプライマーにより前処理する
ことができる。
【0031】コーティング組成物は上記の含フッ素環構
造を有する重合体を室温(例えば、25℃)でヒドロフ
ルオロエーテル(HFE)中に添加し、攪拌することに
より容易に形成される。上記組成物は、スピンコート、
ディップコート、ポッティング、スプレー法を用いて塗
布することができる。含フッ素重合体組成物の溶液濃度
は、含フッ素重合体の種類にもよるが、通常、1〜20
重量%である。塗布の後に、乾燥を行うことにより、コ
ーティング膜を形成する。乾燥は、石英光ファイバーの
ような耐熱性の高い基材の表面に対しては、乾燥時間を
短縮するために、溶剤の沸点(128℃)以上の温度で
行われる。また、プラスティック製の光ファイバーに対
しては、比較的低い乾燥温度(50℃〜80℃)を用い
て、塗布および乾燥を繰り返すことにより、所望の厚さ
の膜を得ることが望ましい。コーティングの乾燥厚さ
は、通常、0.1〜5μmである。特に、光導波路の反
射防止剤コーティングの場合には、通常、0.3〜1μ
m(例えば、0.5μm)である。本発明のコーティン
グ方法によると、HFE(例えば、CF3 CF(C
3 )CF(OC2 5 )C3 7 )の優れた溶剤特性
のために、このような薄いコーティングにおいても、均
一なコーティングを得ることができる。
【0032】
【実施例】本発明の溶剤として、3−エトキシペルフル
オロ(2−メチルヘキサン)(CF3 CF(CF3 )C
F(OC2 5 )C3 7 )(溶剤1)、比較例の溶剤
として、ペルフルオロオクタン(C8 18)(溶剤
2)、ジクロロペンタフルオロプロパン(CF3 CHC
2 とCClF2 CF2 CHClFとの混合物)(溶剤
3)および1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−
デカフルオロペンタン(溶剤4)を用いて、主鎖がフッ
素化された含フッ素環構造を有する含フッ素重合体とし
て、旭ガラス(株)製のサイトップCTX−805(商
品名)およびCTX−109A(商品名)の溶解性を調
べた。スポイトでサイトップ0.03gを10mlのス
クリューガラスビンにとり、各々の溶剤を10g加え、
攪拌機(150rpm)にて3分間攪拌し、5分間静置
し、溶液の状態を肉眼で確認した。溶解実験は全て室温
(24℃)で行った。結果を各溶剤の地球温暖化係数と
ともに下記の表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】上記の表中、「溶解」は、肉眼により濁り
や析出物が全く確認されなかったことを示し、「難溶」
は、白い膜状の物質が浮遊している状態であったことを
示す。上記の結果から、CF3 CF(CF3 )CF(O
2 5 )C3 7 は含フッ素環構造を有する重合体を
PFCと同様に室温において溶解することができること
を示す。また、表に示した通り、含フッ素環構造を有す
る重合体を溶解できるPFCと比較して、その地球温暖
化係数は約1/30と非常に小さく、環境に対して非常
に好ましい溶剤であることが判る。
【0035】
【発明の効果】本発明の組成物および方法は、ヒドロフ
ルオロエーテル(HFE)溶剤の優れた溶剤特性のため
に、基材(光学機器部品または電気機器部品)の表面
に、均一の厚さの欠陥のない塗膜を形成することができ
るとともに、溶剤の地球温暖化係数が低く、大気環境に
優しい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖に含フッ素環構造を有する含フッ素
    重合体を、地球温暖化係数が1000未満であるフッ素
    化溶剤で溶解した、光学機器部品または電気機器部品用
    のコーティング組成物。
  2. 【請求項2】 前記含フッ素重合体は、末端二重結合を
    2つ有するパーフルオロエーテルを単独でラジカル重合
    させ、または、末端二重結合を2つ有するパーフルオロ
    エーテルを、これとラジカル共重合可能な他のモノマー
    とともにラジカル重合させて得られるものである、請求
    項1記載のコーティング組成物。
  3. 【請求項3】 前記含フッ素重合体は、下記式 【化1】 で表されるモノマー単位と、テトラフルオロエチレンの
    モノマー単位とからなる非晶性共重合体であるか、また
    は、上記モノマー単位とともに、さらにエチレン系不飽
    和モノマーのモノマー単位を有する非晶性三元重合体で
    ある、請求項1記載のコーティング組成物。
  4. 【請求項4】 前記フッ素化溶剤はCF3 CF(C
    3 )CF(OC2 5)C3 7 である、請求項1〜
    3のいずれか1項記載のコーティング組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載のコー
    ティング組成物を光学機器部品または電気機器部品の表
    面に塗布することを特徴とする、光学機器部品または電
    気機器部品コーティング方法。
  6. 【請求項6】 前記光学機器部品は、コア/クラッド構
    造を有する光導波管である、請求項5記載のコーティン
    グ方法。
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