JP2002037925A - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ

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JP2002037925A
JP2002037925A JP2000225906A JP2000225906A JP2002037925A JP 2002037925 A JP2002037925 A JP 2002037925A JP 2000225906 A JP2000225906 A JP 2000225906A JP 2000225906 A JP2000225906 A JP 2000225906A JP 2002037925 A JP2002037925 A JP 2002037925A
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JP
Japan
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rubber
fatty acid
rubber composition
weight
unsaturated fatty
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JP2000225906A
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Takashi Shikakubo
隆志 鹿久保
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モジュラスを維持しながら低発熱性を改良し
たゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供
する。 【解決手段】 天然ゴムを50重量%以上含むゴム10
0重量部に対し、常温で固体である炭素数12〜18の
飽和脂肪酸0.5〜15重量部、常温で液体である炭素
数18の不飽和脂肪酸0.5〜15重量部、および、窒
素吸着比表面積(N2SA)が100m2/g以上のカー
ボンブラック30〜100重量部を含むとともに、前記
飽和脂肪酸と前記不飽和脂肪酸の重量比が飽和脂肪酸/
不飽和脂肪酸で2以下であるゴム組成物およびそれをト
レッドに用いた空気入りタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物および
それを用いた空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、
モジュラスを維持しながら低発熱性を改良したゴム組成
物およびそれを用いた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気入りタイヤ用のゴムとして、
天然ゴムを主成分とするゴム組成物が強度の大きなゴム
組成物として広く使用されている。さらにゴムの機械的
物性を上げるためには、ゴム補強性の高い窒素吸着比表
面積(N2SA)が100m2/g以上のカーボンブラッ
ク、例えば、ISAFやSAF等が配合されることがあ
る。しかし、このようなカーボンブラックを配合する
と、ゴム組成物が大きな歪や応力を受けた時の発熱が増
大し、ゴムが劣化しやすくなり、例えばタイヤのキャッ
プトレッドやアンダートレッドに用いた場合、タイヤ走
行時にトレッド部でセパレーションを発生しやすくなる
という問題があった。また、発熱が増大することで、タ
イヤの低転動抵抗性が悪化し、自動車の燃費が上昇して
しまうことにもつながってしまう。
【0003】この低発熱性を改善するためにゴム組成物
の配合を改良することが考えられるが、それによってゴ
ムのモジュラス等の機械的物性を低下させることになれ
ば、ゴム補強性の高いカーボンブラックを配合した効果
が相殺され実用的ではないため、モジュラスを維持しな
がら低発熱性を向上させることができる配合剤が求めら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、モジュラスを維持しながら低発熱性を改良したゴム
組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、天然ゴ
ム50重量%以上を含むゴム100重量部に対し、常温
で固体である炭素数12〜18の飽和脂肪酸0.5〜1
5重量部、常温で液体である炭素数18の不飽和脂肪酸
0.5〜15重量部、および、窒素吸着比表面積(N2
SA)が100m2/g以上のカーボンブラック30〜
100重量部を含むとともに、前記飽和脂肪酸と前記不
飽和脂肪酸の重量比が飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸で2以
下であるゴム組成物が提供される。
【0006】また、本発明によれば、前記ゴム組成物か
らなるタイヤキャップトレッド用またはタイヤアンダー
トレッド用ゴム組成物が提供される。
【0007】また、本発明によれば、前記ゴム組成物を
キャップトレッドおよび/またはアンダートレッドに用
いた空気入りタイヤが提供される。
【0008】以上のように、ゴム補強性の高いカーボン
ブラックを配合した天然ゴムを主成分とするゴム組成物
に、特定の飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とを配合すること
によって、モジュラスを維持しながら低発熱性を改良す
ることができる。さらには、未加硫ゴム組成物の粘度を
低下させることができ、ゴムの加工性を向上させること
もできる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるゴムは、天然
ゴム(NR)を50〜100重量%含み、天然ゴム以外
のゴムとしては、任意のゴムをブレンドすることができ
るが、例えば、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム
(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリルブ
タジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン
−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体ゴム等を挙げることができる。
【0010】本発明のカーボンブラックは、窒素吸着比
表面積(N2SA)が100m2/g以上、好ましくは、
100〜130m2/gのゴム補強性の高いものであ
る。具体的には、ISAF、SAF等を挙げることがで
きる。
【0011】本発明の飽和脂肪酸は、常温で固体である
炭素数12〜18の飽和脂肪酸であり、具体的には、ス
テアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸
等を挙げることができる。ここで、常温とは、25℃の
ことを言う。この飽和脂肪酸の配合量は、ゴム100重
量部に対し、0.5〜15重量部、好ましくは、0.5
〜5重量部である。この配合量が、0.5重量部未満で
は、本発明の効果が得られず、15重量部を超えるとモ
ジュラスなどの物性のバランスが悪くなってしまう。ま
た、炭素数が12未満では、常温で液状になってゴムの
機械的物性が低下してしまい、18を超えると工業的に
製造困難となってしまう。
【0012】また、本発明の不飽和脂肪酸は、常温で液
体である炭素数18の不飽和脂肪酸であり、具体的に
は、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸を挙げること
ができる。この不飽和脂肪酸の配合量は、ゴム100重
量部に対し、0.5〜15重量部、好ましくは、0.5
〜5重量部である。この配合量が、0.5重量部未満で
は、本発明の効果が得られず、15重量部を超えるとモ
ジュラスの低下が著しい。また、炭素数が18以外の不
飽和脂肪酸は工業的に製造困難となってしまう。
【0013】さらには、前記飽和脂肪酸と前記不飽和脂
肪酸の重量比を飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸で2以下、好
ましくは、1〜0.5とする必要がある。この重量比が
2を超えると飽和脂肪酸のみの影響が強くなってしま
い、本発明の効果が得られにくくなってしまうからであ
る。
【0014】以上のような構成とすることで、モジュラ
スを大きく低下させずに維持しながら、ゴムの低発熱性
を向上させ、さらには、未加硫ゴムの加工性を向上させ
ることができる。従って、ゴムが発熱しやすい空気入り
タイヤのキャップトレッドやアンダートレッドに配合す
ることが有効である。
【0015】本発明のゴム組成物は、ゴム工業で通常使
用される配合剤を必要に応じて配合することができ、例
えば、プロセスオイル、加硫剤、加硫促進剤、加硫活性
化剤、老化防止剤、可塑剤、シリカや上記以外のカーボ
ンブラック等の充填剤等が挙げられ、それぞれ必要量配
合することができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
ないことは言うまでもない。実施例1〜3及び比較例1〜5 下記表1に示すような配合でゴム組成物を常法に従い調
整し、以下の各試験に供した。
【0017】300%モジュラス(MPa) JlS K 6251に準拠して測定した。破断強度(MPa) JlS K 6251に準拠して測定した。tanδ(100℃) 東洋精機製作所製、粘弾性スペクトロメーターを用い
て、初期歪10%、振幅±2%、周波数20Hzで測定
した。値が小さいほど低発熱性であり優れている。ムー二ー粘度 JlS K6300に基づき100℃にて測定した。括
弧内には、比較例1を100としたときの指数を表示し
た。値が、小さいほど粘度が小さく加工性に優れる。
【0018】
【表1】
【0019】上記表1に使用した各成分は、以下のもの
を使用した。 しゃっ解剤(SD):ノクタイザーSD、大内新興化学
工業(株) 老化防止剤(6C):サントフレックス6PPD、FL
EXSYS(株) 老化防止剤(RD):ノンフレックスRD−Y、精工化
学工業(株) 遅延剤:サントガードPVI DSパウダー、FLEX
SYS(株) 加硫促進剤NS:ノクセラーNS−P、大内新興化学工
業(株)
【0020】上記表1に示すように、本発明の飽和脂肪
酸(ステアリン酸)と本発明の不飽和脂肪酸(リノール
酸、オレイン酸)とを配合した実施例1〜3は、いずれ
も300%モジュラスを大きく低下させることなく維持
しながら、発熱性の指標であtanδ(100℃)を低
下させるという良好な結果を得た。これに対して、飽和
脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸のみを配合した比較例1,
3,4では、それぞれtanδ(100℃)が大きく低
発熱性に劣ってしまう。また、不飽和脂肪酸の代わり
に、不飽和脂肪酸のエステル化合物であるオレイン酸メ
チルを配合した比較例2,5は、300%モジュラスが
大幅に低下してしまった。
【0021】また、実施例1〜3については、ムーニー
粘度が小さくなり、未加硫ゴムの加工性が改良された。
【0022】
【発明の効果】本発明に従って、窒素吸着比表面積(N
2SA)が100m2/g以上のカーボンブラックを含む
天然ゴムを50重量%以上含むゴムに、常温で固体であ
る炭素数12〜18の飽和脂肪酸と、常温で液体である
炭素数18の不飽和脂肪酸を配合することによって、モ
ジュラスを維持しながら低発熱性を改良したゴム組成物
およびそれを用いた空気入りタイヤを得ることができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムを50重量%以上含むゴム10
    0重量部に対し、常温で固体である炭素数12〜18の
    飽和脂肪酸0.5〜15重量部、常温で液体である炭素
    数18の不飽和脂肪酸0.5〜15重量部、および、窒
    素吸着比表面積(N2SA)が100m2/g以上のカー
    ボンブラック30〜100重量部を含むとともに、前記
    飽和脂肪酸と前記不飽和脂肪酸の重量比が飽和脂肪酸/
    不飽和脂肪酸で2以下であるゴム組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のゴム組成物からなるタ
    イヤキャップトレッド用またはタイヤアンダートレッド
    用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のゴム組成物をキャップ
    トレッドおよび/またはアンダートレッドに用いた空気
    入りタイヤ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008063588A (ja) * 2007-11-26 2008-03-21 Tosoh Corp クロロプレンゴム
JP2008297515A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2012121993A (ja) * 2010-12-08 2012-06-28 Sumitomo Rubber Ind Ltd アンダートレッド、ウイング用ゴム組成物及び乗用車用タイヤ
JP2013075930A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム組成物、その製造方法及び空気入りタイヤ
US10179479B2 (en) 2015-05-19 2019-01-15 Bridgestone Americas Tire Operations, Llc Plant oil-containing rubber compositions, tread thereof and race tires containing the tread

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