JP2002037803A - 多種銘柄の連続的製造方法 - Google Patents

多種銘柄の連続的製造方法

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JP2002037803A
JP2002037803A JP2000222663A JP2000222663A JP2002037803A JP 2002037803 A JP2002037803 A JP 2002037803A JP 2000222663 A JP2000222663 A JP 2000222663A JP 2000222663 A JP2000222663 A JP 2000222663A JP 2002037803 A JP2002037803 A JP 2002037803A
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Toshihide Kihara
敏秀 木原
Ryuzo Nyuryo
龍三 入領
Tomoshi Tsutsumi
知史 堤
Koji Yoshikawa
浩司 吉川
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Grand Polymer Co Ltd
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Grand Polymer Co Ltd
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】多種銘柄のポリマーを均一な品質で連続的に製
造する方法を提供する。 【解決手段】重合工程において、少なくとも一つの物性
が異なる多種銘柄のポリマーを連続して製造する方法に
おいて、後続銘柄の製造規格を満足し、かつ、銘柄を切
換えるための製造条件が変更されてからの経過時間が予
め定めた重合工程の滞留時間の所定倍以上となった後
に、後続銘柄として採取する多種銘柄の連続的製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の銘柄を連続
的に製造する方法に関する。詳しくは、均一の品質に銘
柄を連続的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生産量の多い汎用樹脂を始め大部分の樹
脂は、連続的に製造されており、銘柄を切り替える際に
も、生産を停止することなく条件を変更して連続的に生
産するのが一般的である。
【0003】これらの銘柄は、重合条件を変更すること
で分子量、分子量分布、立体規則性、組成などが異なる
ものから、さらに添加剤を添加して異なる銘柄を構成さ
れる場合もあるが、得られた製品の銘柄名を決めるのに
は、一般に、そのポリマーの性質に最も大きく影響を与
えるパラメーター、例えば、上述の分子量、分子量分
布、立体規則性、組成などを測定し、それが一定の範囲
の値であれば、特定の銘柄名を付与するのが一般的であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特殊な機能、特性を有
する機能性ポリマーは勿論のこと汎用ポリマーであって
も、顧客の要求が益々厳しくなっており、単純に一般的
なパラメーターを測定して測定値が一定の範囲に入って
いるとか、機械物性が一定値を示すものを提供しても、
製品ロットによって成形性などが異なり、顧客より不具
合として指摘されることが多い。
【0005】したがって、本発明の目的はポリマーの多
種銘柄を均一の品質で連続的に精造する方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成して顧客より不具合を指摘されるような問題のない製
品の製造方法について鋭意検討し本発明を完成した。
【0007】即ち、重合工程において、分子量、分子量
分布、立体規則性、単量体組成の少なくとも1つが異な
るポリマーを製造する方法において、後続銘柄の製造規
格を満足し、かつ、銘柄を切り替えるために製造条件が
変更されてからの経過時間が予め定めた重合工程の滞留
時間の所定倍以上となった後、後続銘柄として採取する
ことを特徴とする多種銘柄の連続的製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において適用されるポリマ
ーについては、以下の条件を満足して製造される限り発
明の構成から明らかなように特に制限はなく、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの汎用ポリマ
ー、およびポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミドなどのいわゆるエンジニアリングプラス
ティックスのいずれの製造においても適用される。
【0009】本発明において、製造が完全混合槽タイプ
の反応装置を用いて行われる場合に、特に有効である。
ピストンフローで製造されるパイプリアクターなどで
は、滞留時間相当で後続銘柄に変わることが推定できる
ように本発明の効果は小さい。
【0010】本発明において重要なのは、重合系より取
り出される重合体の物性が、予め定められた製造規格に
入っているとともに、銘柄を変更するための製造条件の
変更をしてからの経過時間が、予め定めた滞留時間の一
定倍以上経過しているということである。この経過時間
は、好ましくは、完全混合槽タイプの反応装置を用いて
行われる場合には、3倍以上、より好ましくは4倍以
上、ピストンフローでは1倍以上、より好ましくは2倍
以上経過しているということである。
【0011】この条件を満足する場合には、重合系より
得られる重合体は所望のものとなっている。
【0012】滞留時間は、重合系のマスバランスを求め
ることにより算出可能であり、重合系への単量体などの
挿入量、重合系でのポリマーへの変化速度、重合系から
の単量体、重合体などの排出量、それぞれの工程におけ
る滞留量、温度、圧力などによって簡単に算出でき、特
に、計算機制御で重合系が制御されているプラントでは
通常、滞留時間などを算出しながら運転が行われてい
る。体積の変化などを無視して最も簡単に算出すると、
重合系の滞留量を重合系への挿入量と排出量の平均値で
除することで算出されるが、実際には、重合系を制御し
ている計算機を用い、重合系への挿入量、排出量、滞留
量を常に測定しその積分値として滞留時間を連続的に算
出し、重合条件の後続銘柄処方への変更がなされた時か
ら連続的に追跡し、経過時間が滞留時間の所定倍以上と
なるタイミングで、銘柄名を変更するというシグナルを
出すことは容易である。
【0013】一方で後続銘柄として顧客に提供するには
当然のことながら顧客の受入れ規格に対応した製造規格
を満足していることが必要であり、重合系から得られる
製品を連続的あるいは断続的に測定し、製造規格を満足
したところでそのシグナルを製造系に入力することで、
製造規格を満足した製品を採取した時間から後続銘柄と
して採取し銘柄名を付与することが可能であることを確
認する。
【0014】本発明において肝要なのは、上述のように
滞留時間の所定倍以上経過し、しかも物性が製造規格を
満足しているものを所望銘柄として採用するということ
である。
【0015】実用的には、銘柄の切り替えがなされた時
点で得られる製品の受入れタンクなどを変更し、上記、
変更後の時間の経過および製造規格を満足した時点で、
さらに受け入れタンクを変更し後続銘柄として製品とす
るのが一般的である。
【0016】先行銘柄と後続銘柄の間で生産される製品
は別に仕分けられ、充分に混合して均一な製品とし、成
形条件などに余裕のある特定の用途に振り分けるのが一
般的である。この間で製造される製品は通常は製造規格
を満足するものであるが、実際は製造条件が変化したも
のが混合しており、通常の製造規格合格品と同様に扱う
ことはできない。
【0017】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、ポリマーの物性は以
下のようにして測定した。
【0018】重合で得られた製品パウダーに対して安定
剤として公知の酸化防止剤、中和剤を添加した場合を添
加剤処方A。充填剤として炭酸カルシウム、硫酸マグネ
シウム、エチレンプロピレンゴム及び、安定剤として公
知の酸化防止剤、中和剤、耐候剤と過酸化物を添加した
場合を添加剤処方B、公知の酸化防止剤、中和剤、過酸
化物を添加した場合を添加剤処方Cとし、造粒して得ら
れたペレットを型締め圧100tの射出成形機(日本製
鋼所(株)社製 )で射出成形して試験片を作成した。
各物性の測定は以下の規格に基いて実施した。
【0019】 メルトフローインデックス(MFI)[g/10min] :ASTM D1238 (230℃) 引張降伏強度(YS)[MPa] :ASTM D638 (23℃) 曲げ弾性率(FM)[MPa] :ASTM D790 (23℃) 熱変形温度(HDT)[℃] :ASTM D648 (1.82M Pa) アイゾット(ノッチ付)衝撃強度(Izod)[J/m] :ASTM D256 (23℃) 比重 :ASTM D792 (23℃) なお、メルトフローインデックスは2.16kgの荷重にて測
定した。 実施例1 滞留時間の合計が7.5時間の完全混合槽タイプの重合
機10槽からなる重合設備を用いて、ポリプロピレン樹
脂ホモポリマーの連続重合を実施した。
【0020】添加剤処方Aにて配合を行い加熱溶融造粒
した後、測定した平均的な物性値(製造規格として採
用、平均±2σを規格としている。)としてMFI=
1.5g/10min、YS=38.5MPa、Izod=5
6.5J/mの銘柄から、MFI=9.0g/10min、YS
=37.5MPa、Izod=28.0J/mの銘柄への
変更後の時間が、滞留時間の3.5倍(製造条件が変更
されて26.25時間後)で生産されたパウダーを添加剤処
方Aにて配合して加熱溶融造粒した後物性を測定したと
ころ、得られた製品はMFI=8.7g/10min、YS=
37.8MPa、Izod=28.4J/mであった。また、
添加剤処方Bにて配合して加熱溶融造粒した後物性を測
定したところ、得られた製品はMFI=14.0g/10m
in、YS=32.1MPa、Izod=40.2J/m、FM
=3920MPa、HDT=86℃、比重=1.095で
あった。
【0021】参考例1 滞留時間の2.5倍(製造条件が変更されて18.75時間
後)で生産されたパウダーを用いた他は実施例1と同様
に行ったところ、添加剤処方Aにて配合して得られた製
品は、MFI=9.0g/10min、YS=37.2MPa、
Izod=27.6J/mであり製造規格を満足していた
が、添加剤処方Bにより得られた製品はMFI=13.
7g/10min、YS=31.7MPa、Izod=41.2J
/m、FM=3240MPa、HDT=80℃、比重=1.
092であり、曲げ弾性率及び熱変形温度は低い値であ
った。
【0022】実施例2 滞留時間の合計が7.5時間の完全混合槽タイプの重合
機10槽からなる重合設備を用いて、ポリプロピレン樹
脂ホモポリマーの連続重合を実施した。添加剤処方Aに
て配合を行い加熱溶融造粒した後、測定した平均的な物
性値としてMFI=15.0g/10min、YS=37.5
MPa、Izod=24.0J/mの銘柄から、MFI=
2.0g/10min、YS=37.0MPa、Izod=4
7.0J/m(製造規格として採用、平均±2σを規格と
している。)の銘柄への変更後の時間が、滞留時間の
4.1倍(製造条件が変更されて30.75 時間後)に生
産されたパウダーを添加剤処方Aで配合して加熱溶融造
粒して製造したものの物性は、MFI=15.1g/10m
in、YS=37.7MPa、Izod=24.2J/mで
あり製造規格を満足していた。さらに同じパウダーを用
い添加剤処方Cにて配合して加熱溶融造粒して得られた
MFI=14.7g/10min、YS=33.3MPa、Iz
od=31.4J/mの製品をスパンボンド成形により紡
糸したところ紡糸量10T当たりの糸切れ回数は1回以
下であった。
【0023】参考例2 滞留時間の2.0倍(製造条件の変更後15時間)で生産
されたパウダーを用いた他は実施例2と同様に行ったと
ころ、添加剤処方Cにて配合して得られた製品のMFI
=13.3g/10min、YS=35.3MPa、Izod=
32.4J/mであり物性的には問題がなかったが、スパ
ンボンド成形により紡糸したところ紡糸量10T当たり
の糸切れ回数は8回と多かった。なお添加剤処方Aで配
合して加熱溶融造粒して製造したものの物性は、MFI
=14.9g/10min、YS=37.6MPa、Izod
=24.2J/mであり製造規格を満足していた。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより、多
数の銘柄を均一の品質に連続的に製造することが可能で
あり、工業的に極めて価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 知史 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 吉川 浩司 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井化学 株式会社内 Fターム(参考) 4J011 AA05 AB01 AB10 4J031 CA06 CA16 CA17 CF03 CG48

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合工程において、分子量、分子量分
    布、立体規則性、単量体組成の少なくとも1つが異なる
    ポリマーを連続して製造する方法において、後続銘柄の
    製造規格を満足し、かつ、銘柄を切り替えるために製造
    条件が変更されてからの経過時間が予め定めた重合工程
    の滞留時間の所定倍以上となった後、後続銘柄として採
    取することを特徴とする多種銘柄の連続的製造方法。
  2. 【請求項2】 製造規格を満足し、かつ、前記経過時間
    が滞留時間の3倍以上となった時点で生産される製品に
    後続銘柄名を付与することを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 銘柄の変更の開始を入力した後、自動的
    に計算される滞留時間の3倍以上の時間が経過した時点
    か、製造規格に入った製品を採取した時間のどちらか遅
    い方の時間以降に生産された製品を後続銘柄とする請求
    項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 後続銘柄として設定されなかった部分は
    移行銘柄とする請求項1記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084743A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Sumitomo Chemical Co Ltd エチレン系重合体樹脂の高圧重合方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084743A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Sumitomo Chemical Co Ltd エチレン系重合体樹脂の高圧重合方法
JP4736667B2 (ja) * 2005-09-26 2011-07-27 住友化学株式会社 エチレン系重合体樹脂の高圧重合方法

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