JP2002036469A - 軟質ポリオレフィン系着色シートおよびその製袋品 - Google Patents
軟質ポリオレフィン系着色シートおよびその製袋品Info
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- JP2002036469A JP2002036469A JP2000227298A JP2000227298A JP2002036469A JP 2002036469 A JP2002036469 A JP 2002036469A JP 2000227298 A JP2000227298 A JP 2000227298A JP 2000227298 A JP2000227298 A JP 2000227298A JP 2002036469 A JP2002036469 A JP 2002036469A
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
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Abstract
沢性を有する軟質ポリオレフィン系着色シートを提供す
ること。 【解決手段】380〜800nmの可視光線の領域に吸
収極大波長を有し、この吸収極大波長での透過率が80
%以下、内部ヘイズが15%以下、外部ヘイズが3%以
下、全光線透過率が50%以上、引張弾性率が50〜1
000MPaであり、ポリプロピレン系樹脂層11A、
11Cおよびポリオレフィン系樹脂層11Bを含む多層
構造を備える軟質ポリオレフィン系着色シート1。
Description
ン系シートおよびその製袋品に関する。
質ポリ塩化ビニルシート(以下、軟質PVCシートとい
う)が知られている。この軟質PVCシートは、光沢、
二次加工性(エンボス加工、高周波融着加工)に優れる
とともに、安価であることから、各種用途(製袋品等)
に使用されている。
VCは、可塑剤や塩化ビニルモノマーがブリードアウト
し易く、シート外観悪化、べたつき、内容物汚損等を生
じる可能性があるという問題がある。また、表面に印刷
用トナー、インキ等を有する場合、これらの色が、シー
トに移行するという問題がある。さらに、PVCを焼却
する際には、塩化水素ガスやダイオキシン等の有害物の
発生源となり、これらにより環境を汚染する虞もある。
C以外の樹脂を用いた着色シートについて種々検討がな
され、これまでのところ、ポリエチレン系シート(特開
平5−30979号公報、特開平5−229082号公
報)や、ポリプロピレン系シート(特開平6−2188
92号公報、特開平7−171849号公報)等が提案
されている。しかしながら、ポリエチレン系シートは、
表面光沢、腰の強さで軟質PVCに劣るという問題があ
る。一方、ポリプロピレン系シートは、剛性、強度等の
機械的性質においては軟質PVCと同等であり、しか
も、脆化温度の点で優れているものの、表面光沢性に劣
るという問題がある。
の柔軟性および表面光沢性を有する軟質ポリオレフィン
系着色シート、およびその製袋品を提供することにあ
る。
レフィン系着色シートは、380〜800nmの可視光
線の領域に吸収極大波長を有し、この吸収極大波長での
透過率が80%以下、内部ヘイズが15%以下、外部ヘ
イズが3%以下、全光線透過率が50%以上、引張弾性
率が50〜1000MPaであり、多層構造を備えるこ
とを特徴とする。なお、本発明の着色シートは、「発明
の実施の形態」において、詳しく述べる特定の製造方法
により得られたシートが、本目的を達成できることを見
いだし、これを基に完成したものである。
知の染料、無機顔料、有機顔料等を種々使用することが
できるが、予め原料樹脂に配合することを考慮すると、
無機顔料、有機顔料等の顔料を採用するのが好ましい。
染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、アゾイ
ック染料、ナフトール染料、トリフェニルメタン染料、
ポリメチン染料、金属錯塩染料、含金属染料、反応染
料、直接染料、ビスアゾ染料、トリスアゾ染料、硫化染
料、硫化建染染料、建染染料、インジゴイド染料、アイ
ス染料、媒染染料、酸性媒染染料、蛍光性増白剤、複合
染料、有機溶剤溶解染料、塩基性染料、顔料樹脂なっ染
料(ピグメントレジンカラー)等が挙げられる。
鉛丹、銀朱、群青、紺青、酸化コバルト、二酸化チタ
ン、二酸化チタン被覆雲母、ストロンチウムクロメー
ト、チタニウム・イエロー、チタンブラック、ジンクク
ロメート、鉄黒、モリブデン赤、モリブデンホワイト、
リサージ、リトポン、エメラルドグリーン、ギネー緑、
コバルト青等が挙げられる。有機顔料としては、β−ナ
フトール溶性アゾ顔料、β−ナフトール不溶性アゾ顔
料、β−オキシナフトエ酸系アゾ顔料、ナフトールAS
系溶性アゾ顔料、ナフトールAS系不溶性アゾ顔料、ア
セトアセトアニリド系溶性アゾ顔料、アセトアセトアニ
リド系不溶性アゾ顔料、ピラゾロン系アゾ顔料、ナフト
ールAS系不縮合アゾ顔料、アセトアセトアニリド系縮
合溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキ、
イソインドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオ
レッド、ペリノン、ペリレン、アズレン等が挙げられ
る。
色剤を予め原料樹脂に配合し、溶融混練した後、シート
状に成形する方法を採用できる。また、予め着色剤を原
料樹脂や他の樹脂に配合し、溶融混練した後に押し出し
てマスターバッチ化したものを、原料樹脂に配合してシ
ート状に成形する方法を採用することもできる。着色マ
スターバッチとしては、アンスラキノンレッドを主体と
する着色マスターバッチ(MBF−T−5292、レジ
ノカラー(株)製)、ペリレンレッド、縮合アゾイエロ
ーを主体とする着色マスターバッチ(MBF−T−51
21、レジノカラー(株)製)、フタロシアニン顔料を
主体とする着色マスターバッチ(PEX599692
BLUE、PEX599612 BLUE、PEX69
9448 GREEN、東京インキ(株)製)、縮合ア
ゾイエローを主体とする着色マスターバッチ(MBF−
T−5079、レジノカラー(株)製)、等が挙げられ
る。
はなく、全ての層に添加してもよく、一部の層に添加し
てもよいが、内側の層のみに添加することで、着色剤の
ブリードアウト等を一層低減することができて好まし
い。また、その配合量は、着色剤の種類、シート原料、
着色の程度等に応じて、適宜設定することができる。こ
のように、予め樹脂に顔料を添加して着色シートを製造
することで、印刷で着色シートを製造する場合のよう
に、シート表面に特殊処理を施す必要がなくなり、製造
工程を簡略化でき、コスト低減につながる。
が80%を超えると、着色が不十分であり、好ましくな
い。全光線透過率が50%未満であると、透明性が低下
して好ましくない。すなわち、50%以上の全光線透過
率とすることで、適度に透明性を有する(半透明)シー
トとすることができる。商品性の高い半透明シートとす
るためには、全光線透過率は、より好ましくは60%以
上であり、より一層好ましくは70%以上である。
トの透明性が低下して好ましくない。好ましくは、内部
ヘイズが10%以下である。さらに、外部ヘイズが3%
を超えても透明性が低下して好ましくない。そして、引
張弾性率が50MPa未満であると、シートが柔らかく
なりすぎて、強度が不足し、一方、1000MPaを超
えると、シートの腰が強すぎて(柔軟性が不足して)二
次加工性が悪くなる。好ましくは、50〜500MP
a、より好ましくは、50〜300MPaである。
上であれば特に限定はないが、2〜10層構造が好まし
く、より好ましくは3〜9層構造、より一層好ましくは
3〜5層構造である。なお、着色する層は、少なくとも
一層あればよい。また、多層構造の表面層は、ポリプロ
ピレン系樹脂層から構成されていることが好ましい。特
に、ポリプロピレン系樹脂層/ポリオレフィン系樹脂層
/ポリプロピレン系樹脂層からなる3層構造の採用する
ことが好ましく、このような3層構造を採用すること
で、適度な柔軟性および強度を兼ね備えたシートとする
ことができる。なお、各層の層比としては、特に限定は
ないが、3/1/3〜1/30/1の範囲が好ましい。
この範囲の層比とすることで、シートに適度な柔軟性お
よび強度を持たせることができる。より好ましくは、1
/2/1〜1/20/1である。
色シートが、可視光線領域の吸収極大波長での透過率が
80%以下、内部ヘイズが15%以下、外部ヘイズが3
%以下、全光線透過率が50%以上、引張弾性率が50
〜1000MPaであり、ポリプロピレン系樹脂層およ
びポリオレフィン系樹脂層を含む多層構造を有している
から、透明性が高く、適度な柔軟性および強度を有する
シートとすることができる。しかも、着色剤を内側の層
のみに添加することで、着色剤のブリードアウト等を抑
えることができる。
であるから、焼却廃棄の際にも、塩素系ガス、ダイオキ
シン等の有害物質を発生することなく、環境適応性が高
い。さらに、軟質PVCシートのように可塑剤がブリー
ドアウトするという問題も生じない。そして、着色剤を
原料樹脂に配合してシートに着色を施せば、印刷を用い
て着色する場合のように、シート表面に特殊処理を施す
必要もなく、製造コストの低減化を図ることができる。
トを構成するポリプロピレン系樹脂層は、ホモポリプロ
ピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピ
レン等種々のポリプロピレンを採用できるが、特に、ラ
ンダムポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピ
レン、およびプロピレン−エチレン−1−ブテン3元共
重合体のいずれかを主体とした樹脂からなることが好ま
しい。また、これらのプロピレン樹脂を2種以上ブレン
ドした樹脂からなる層を用いてもよい。さらに、上記ポ
リプロピレン系樹脂は、140℃以下の融点を有するも
のであることが好ましい。140℃を超える融点を有す
るポリプロピレン系樹脂の場合、シートを二次加工して
製袋品とするのが困難になる可能性がある。
エチレンとα−オレフィンとの共重合体を主体とした樹
脂からなることが好ましい。このような樹脂としては、
エチレンと少量のα−オレフィン(C4、C6、C8
等)との共重合体からなる直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、メタロセン系LLDPE等が挙げられ
る。また、ポリオレフィン系樹脂層としては、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル
酸メチル共重合体(EMA)、およびアイオノマのいず
れかを主体とした樹脂からなる層を用いることもでき
る。エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、酢酸ビニ
ル含有量が10〜25wt%のものが好ましい。なお、
ポリオレフィン系樹脂層として、低密度ポリエチレン樹
脂からなる層を用いることもできる。
%以上であることが好ましい。光沢度が、80%未満で
あると、表面外観に劣り商品性が低下する可能性があ
る。商品価値を高めることを考慮すると、光沢度は、好
ましくは100%以上、より好ましくは105%以上、
より一層好ましくは110%以上である。
シートの厚みは、0.05〜0.5mmであることが好
ましい。シートの厚みが0.05mm未満であると、シ
ートが薄すぎて、低分子成分がブリードアウトし易くな
る虞がある。一方、0.5mmを超えた場合には、透明
性、柔軟性が悪化する虞がある。好ましくは0.15〜
0.5mm、より好ましくは0.15〜0.3mmであ
る。
アンチブロッキング剤、核剤、帯電防止剤、光安定剤
(HALS)、酸化防止剤、石油樹脂、抗菌剤、防曇
剤、熱可塑性エラストマー等を添加して、その特性を調
節することも可能である。また、上記各物性値の測定方
法としては、実施例において説明する方法が採用でき
る。なお、本発明のシートは、相対的に厚さの薄いフィ
ルムをも含む概念である。
項11に記載の軟質ポリオレフィン系着色シートを製袋
して得られることを特徴とする。着色シートを製袋する
方法としては、縫製、ヒートシール、高周波シール、超
音波シール等種々の製袋方法を採用することができる
が、製袋の容易さを考慮すると、ヒートシール、高周波
シール、および超音波シールのいずれかの方法を採用す
ることが好ましい。
ン系着色シートを製袋して製袋品としているから、袋の
透明性が高く、外部から内容物を容易に確認することが
できる。また、ポリプロピレン系樹脂層およびポリオレ
フィン系樹脂層を含む多層構造のシートを採用している
から、比較的強度が高く、かつ、柔軟な製袋品を得るこ
とができる。さらに、ポリオレフィン系樹脂を主成分と
する製袋品であるから、軟質PVCシートのように可塑
剤がブリードアウトして、内容物を汚損することもな
い。
ト、およびこれにヒートシール等の二次加工を施して得
られる製袋品は、文房具(ペンケース、はさみケース、
定規ケース、ネームプレート等)、CD−ROMケー
ス、音楽CDケース、携帯用バッグ、化粧品類のケース
および手提げバッグ、シャンプーおよびリンス等のケー
ス、手提げバッグ、歯ブラシケース等に好適に利用でき
る。
面に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態
に係る軟質ポリオレフィン系着色シート1(以下、着色
シート1という)が示されている。着色シート1は、ポ
リプロピレン系樹脂層11A/ポリオレフィン系樹脂層
11B/ポリプロピレン系樹脂層11Cの3層構造から
構成されている。ここで、中間層(内側の層)であるポ
リオレフィン系樹脂層11Bは、着色剤が配合された直
鎖状低密度ポリエチレン樹脂から構成されている。ま
た、両外層(表面層)であるポリプロピレン系樹脂層1
1A、11Cは、ランダムポリプロピレン樹脂から構成
されている。
視光線の領域に吸収極大波長を有し、この吸収極大波長
での透過率が80%以下、内部ヘイズが15%以下、外
部ヘイズが3%以下、全光線透過率が50%以上、引張
弾性率が50〜1000MPaの特性を有する半透明シ
ートである。また、着色シート1を構成する各層11
A、11B、11Cの層比は、本実施形態では、1/8
/1とされるとともに、その厚みは0.3mmとされて
いる。
造装置および製造方法について説明する。製造装置は、
3つの押出機(図示せず)から押出された溶融樹脂を3
種3層に積層した溶融樹脂として共押出するTダイ12
と、第1冷却ロール13と第2冷却ロール14との間に
巻装された金属製エンドレスベルト15と、着色シート
1と金属製エンドレスベルト15を介して第1冷却ロー
ル13と当接する第3冷却ロール16と、第2冷却ロー
ル14の近傍に設けられた第4ロール17とを備えて構
成されている。
ゴム等の弾性材18が被覆されている。この弾性材18
は、その硬度(JIS K−6301 A 型に準拠)が
60度、厚さが10mmのものである。なお、この硬度
および厚さは、シートの厚さ、原料等に応じて適宜設定
することができるが、硬度95度以下、厚さ3mm以上
が好ましい。
ス等よりなり、表面粗さが0.5S以下の鏡面を有して
いる。第1および第2冷却ロール13、14の少なくと
も一方は、その回転軸19が回転駆動手段(図示せず)
と連結されている。
S以下の鏡面を有している。そして、この冷却ロール1
6は、着色シート1と金属製エンドレスベルト15を介
して第1冷却ロール13と当接し、しかもエンドレスベ
ルト15でこの冷却ロール16側に押圧された着色シー
ト1を抱き込むようにして設けられている。すなわち、
金属製エンドレスベルト15と、このエンドレスベルト
15と接触している着色シート1は、第3冷却ロール1
6の外周面の一部に巻き付くようにして蛇行している。
レスベルト15を介して第2冷却ロール14に圧接され
るように着色シート1をガイドするものである。各冷却
ロール13、14、16には、表面の温度調整を可能と
する水冷式等の温度調整手段(図示せず)が設けられて
いる。なお、図2に一点鎖線で示したように、エンドレ
スベルト15内の第1冷却ロール13の前に更に冷却ロ
ール21を設けて第1冷却ロール13に至るエンドレス
ベルト15の上流部分を予め冷却するようにしてもよ
い。また、この冷却ロール21は、エンドレスベルト1
5の張力調整用としても機能する。
の着色シート1の製造方法を説明する。先ず、着色シー
ト1と直接接触する金属製エンドレスベルト15および
第3冷却ロール16の表面温度が露点以上、50℃以下
に保たれるように、各冷却ロール13、14、16の温
度制御をしておく。また、各押出機に供給する着色シー
ト1の原料として、ランダムポリプロピレン樹脂ペレッ
トおよび着色剤マスターバッチを配合した直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂ペレットを用意する。
入して溶融混練した後、Tダイ12より3層に共押出し
された溶融状態の着色シート1を、第1冷却ロール13
と接触しているエンドレスベルト15と、第3冷却ロー
ル16とに略同時に接触するようにして第1および第3
冷却ロール13、16の間に導入する。ここで、これら
の第1、第3冷却ロール13、16で着色シート1を圧
接して50℃以下に冷却する。この際、弾性材18は、
第1、第3冷却ロール13、16間の押圧力で圧縮され
るようにして弾性変形する。この弾性材18が弾性変形
している両ロール13、16の中心からの角度θ1部分
において、着色シート1は、両ロール13、16により
面状圧接されている。この際の面圧は、0.1〜20.
0MPaである。
ベルト15で第3冷却ロール16に対して圧接して50
℃以下に冷却する。鏡面エンドレスベルト15でこの冷
却ロール16側に押圧された着色シート1は、冷却ロー
ル16の中心からの角度θ2で冷却ロール16に抱き込
まれ、この抱き角度θ2部分においてエンドレスベルト
15と第3冷却ロール16により面状圧接されている。
この際の面圧は、0.01〜0.5MPaである。
5に重なるように沿わせた状態で、エンドレスベルト1
5の回動と共に第2冷却ロール14側に移動させ、この
着色シート1をエンドレスベルト15を介して第2冷却
ロール14に対して圧接して50℃以下に冷却して本実
施形態の着色シート1を製造する。ここで、着色シート
1を第4ロール17のガイドにより冷却ロール14側に
押圧した際、着色シート1は、エンドレスベルト15を
介して冷却ロール14の中心からの角度θ3部分におい
て面状圧接されている。この際の面圧は、0.01〜
0.5MPaである。なお、第3冷却ロール16で冷却
した着色シート1は、第2冷却ロール14側に移動させ
ないで直接引き取るようにしてもよい。
トシール等の二次加工を施した製袋品は、文房具(ペン
ケース、ファスナ付筆記具ケース、ファイルケース、カ
ードケース、ファスナ付ファイルケース、はさみケー
ス、定規ケース、ネームプレート等)、CD−ROMケ
ース、音楽CDケース、携帯用バッグ(ファッションバ
ッグ、旅行用バッグ等)、化粧品類のケースおよび手提
げバッグ、シャンプーおよびリンス等のケース、手提げ
バッグ、歯ブラシケース等に好適に利用できる。
うな効果がある。 (1)Tダイ12より押し出された着色シート1に対し
て、弾性材18が弾性変形している第1、第3ロール1
3、16の角度θ1部分において、両ロール13、16
によるシート1の面状圧接と冷却を行い、引き続き、角
度θ2部分において金属製エンドレスベルト15と第3
冷却ロール16による着色シート1の面状圧接と冷却を
行った後、第2冷却ロール16の角度θ3部分において
エンドレスベルト15と第2冷却ロール14による着色
シート1の面状圧接と冷却を行うため、適度に透明性を
有する着色シート1を高速度で製造することができる。
後に、ポリオレフィン系樹脂に配合することで着色をし
ているから、印刷を用いて着色する場合のように、シー
ト表面に特殊処理を施す必要もなく、製造コストの低減
化を図ることができる。 (3)中間層であるポリオレフィン系樹脂層11Bのみに
着色剤を配合しているから、着色剤を多量に用いた場合
でも、ブリードアウトを防止できる。
極大波長での透過率が80%以下、内部ヘイズが15%
以下、外部ヘイズが3%以下、全光線透過率が50%以
上、引張弾性率が50〜1000MPaであり、かつ、
ポリプロピレン系樹脂層11A/ポリオレフィン系樹脂
層11B/ポリプロピレン系樹脂層11Cの3層構造を
有しているから、透明性が高く、適度な柔軟性および強
度を有する着色シート1とすることができる。 (5)ポリオレフィン系樹脂を主体とした着色シート1で
あるから、焼却廃棄の際にも、塩素系ガス、ダイオキシ
ン等の有害物質を発生することなく、環境適応性が高
い。また、軟質PVCシートと異なり可塑剤がブリード
アウトして、べたつきを起こす等の問題が起こることも
ない。
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、着
色シート1の製造装置として鏡面エンドレスベルト15
を有する装置を用いていたが、これに限定されず、本発
明の着色シートの物性が得られる限り、任意のシート製
造装置、例えば、Tダイキャスト法、カレンダー法等を
採用できる。また、共押出法により、3層構造の着色シ
ート1を得ていたが、これに限定されず、例えば、各層
用の押出機に対応した3つのTダイを用い、これらから
押し出された溶融樹脂を鏡面エンドレスベルト上で積層
する手法を採ることもできる。
層構造であったが、これに限定されない。すなわち、ポ
リオレフィン系樹脂層およびポリプロピレン系樹脂層を
含む多層構造であればよく、任意の層数とすることがで
きる。また、着色剤を中間層であるポリオレフィン系樹
脂層11Bのみに配合していたが、これに限定されず、
3層全てに着色剤を配合してもよく、両外層であるポリ
プロピレン系樹脂層に着色剤を配合してもよく、一つの
外層と中間層とに着色剤を配合してもよい。さらに、着
色シート1の厚みは、0.3mmとされていたが、この
値に限定されず、透明性、柔軟性を損なわない範囲で任
意の厚みに設定することができる。そして、着色シート
1を構成する各層11A、11B、11Cの層比は、1
/8/1とされていたが、これに限定されず、使用目的
等に応じて、適宜設定することができる。
として、ランダムポリプロピレンを用いていたが、これ
に限定されず、シンジオタクチックポリプロピレン、ホ
モポリプロピレン、プロピレン−エチレン−プロピレン
三元共重合体等を用いることもできる。また、ポリオレ
フィン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレンを用い
ていたが、これに限定されず、LDPE、メタロセン系
LLDPE、EVA、EMMA、EMA、アイオノマ等
を用いることもできる。その他、本発明を実施する際の
具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成でき
る範囲内で他の構造等としてもよい。
より具体的に説明する。 [実施例1〜21]上述の実施形態の製造装置を用い、
以下の表1に示した層構成、厚み、色を有する着色シー
ト1を製造した。なお、実施例21では、各層に対応し
た押出機を5台使用した。
置を用い、以下の表1に示した層構成、厚み、色を有す
る着色シートを製造した。
リプロピレン(F−744NP、出光石油化学(株)
製、融点138℃)、LL1は直鎖状低密度ポリエチレ
ン(アフィニティ PL1880、ダウケミカル(株)
製)、LL2は直鎖状低密度ポリエチレン(アフィニテ
ィ PL1850、ダウケミカル(株)製)、SPPは
シンジオタクチックポリプロピレン(チアロSPH−0
452E、三井化学(株)製、融点125℃)、EVA
はエチレン−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス E
V360、三井デュポンポリケミカル(株)製)、三元
PPはプロピレン−エチレン−プロピレン三元共重合体
(HF3193A、チッソ(株)製、融点125℃)で
ある。
19、21では、アンスラキノンレッドを主体とする着
色マスターバッチ(MBF−T−5292、レジノカラ
ー(株)製)を中間層に3wt%添加した。実施例2、
9、17、20では、ペリレンレッド、縮合アゾイエロ
ーを主体とする着色マスターバッチ(MBF−T−51
21、レジノカラー(株)製)を中間層に3wt%添加
した。実施例3、6、10、12、15では、フタロシ
アニン顔料を主体とする着色マスターバッチ(PEX5
99692 BLUE、東京インキ(株)製)を中間層
に3wt%添加した。
ニン顔料を主体とする着色マスターバッチ(PEX69
9448 GREEN、東京インキ(株)製)を中間層
に3wt%添加した。実施例5では、縮合アゾイエロー
を主体とする着色マスターバッチ(MBF−T−507
9、レジノカラー(株)製)を中間層に3wt%添加し
た。比較例1では、フタロシアニン顔料を主体とする着
色マスターバッチ(PEX599612 BLUE、東
京インキ(株)製)を中間層に5wt%添加した。比較
例2では、実施例1と同じ着色マスターバッチを10w
t%添加した。
色シートについて、引張弾性率、吸収極大波長およびそ
の波長での透過率、内部ヘイズ、外部ヘイズ、全光線透
過量、光沢度、透明性、光沢性を測定、評価し、結果を
表2に示した。また、40℃および80℃でのブリード
性を評価し、結果を表3に示した。
ように行った。 (1)引張弾性率 JIS K−7113に準拠した方法により測定した。 (2)吸収極大波長および透過率 UV自記分光光度計(U−3210、日立(株)製)を
用いて測定した。
した。ヘイズ測定機(NDH-300A、日本電色工業株式
会社製)を使用し、フィルムに光を照射して透過した光
線の全量を表す全光線透過率(Tt)と、フィルムによ
り拡散されて透過した拡散光線透過率(Td)との比か
ら下記式により内部ヘイズおよび外部ヘイズを求める。
ここで、全光線透過率(Tt)は、入射光と同軸のまま
透過した平行光線透過率(Tp)と拡散光線透過率(T
d)との和である。 ヘイズ(%)=Td/Tt×100 なお、内部ヘイズの測定は、フィルムの両面にシリコー
ンオイルを塗布した後、ガラス板でこのフィルムの両面
を挟み、フィルム外側の影響を消去することにより行っ
た。
全ヘイズ、外部ヘイズで用いた装置により測定した。 (5)光沢度 自動式測色色差計(AUD-CH-2型-45,60、スガ試験機
(株)製)を使用し、着色シートに光を入射角60°で
照射し、同じく60°で反射光を受光したときの反射光
束ψsを測定し、屈折率1.567のガラス表面からの
反射光束ψosとの比により、下記の通り求めた。 光沢度(Gs)=(ψs/ψos)×100 (6)ブリード性 着色シートを40℃および80℃の2種類の熱風乾燥機
に入れ、1ヶ月後に取り出してブリードアウトによるシ
ートの曇り、汚れを目視で観察した。この結果、ブリー
ドおよび汚れがない場合を○とし、著しく汚れがある場
合を×として評価した。
得られた着色シートは、380〜800nmの可視光線
の領域に吸収極大波長を有し、この吸収極大波長での透
過率が80%以下、内部ヘイズが15%以下、外部ヘイ
ズが3%以下、全光線透過率が50%以上、引張弾性率
が50〜1000MPaという特性を有し、透明性およ
び光沢性に優れるとともに、適度な柔軟性を有している
ことがわかる。また、各実施例で用いたポリプロピレン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂では、着色シートの各特
性値は、十分に満足できる値となっていることがわか
る。
wt%と多いため、透明性、光沢性が低下していること
がわかる。また、比較例2では、着色剤の添加量が10
wt%とさらに多いため、透明性、光沢性が低下してい
ることがわかる。
に示されるように、40℃では、実施例1〜21、比較
例1、2の全てにおいて、外観等に変化が見られていな
いことがわかる。また、80℃では、実施例9〜13、
16、17、19、20で外観不良が生じたが、これは
中間層であるポリオレフィン系樹脂層にEVAを用いた
ことが原因であると考えられる。ただし、通常は、80
℃、1ヶ月という過酷な条件にさらされることは考え難
く、実用上は何ら問題ない結果であるといえる。
ートに、ヒートシールを施して製袋品を作成した。得ら
れた製袋品の中に、シャンプーの容器を入れて、外部か
ら観察したところ、内容物をはっきりと確認することが
できた。
ートに、高周波シールを施して製袋品を作成した。得ら
れた製袋品の中に、シャンプーの容器を入れて、外部か
ら観察したところ、内容物をはっきりと確認することが
できた。
ートに、超音波シールを施して製袋品を作成した。得ら
れた製袋品の中に、シャンプーの容器を入れて、外部か
ら観察したところ、内容物をはっきりと確認することが
できた。
ートに、超音波シールを施して製袋品を作成した。得ら
れた製袋品の中に、シャンプーの容器を入れて、外部か
ら観察したところ、内容物をはっきりと確認することが
できた。
トに、ヒートシールを施して製袋品を作成した。得られ
た製袋品の中にシャンプーの容器を入れて、外部から観
察したところ、内容物を確認することができなかった。
以上のように、実施例21〜23で得られた製袋品は、
比較例3で得られた製袋品に比べて、透明性が高く、外
部から内容物を容易に確認することができ、商品性が高
いことがわかる。
着色シートが、可視光線領域の吸収極大波長での透過率
が80%以下、内部ヘイズが15%以下、外部ヘイズが
3%以下、全光線透過率が50%以上、引張弾性率が5
0〜1000MPaであり、かつ、多層構造を有してい
るから、透明性が高く、適度な柔軟性および強度を有す
るシートとすることができる。しかも、多層構造の内側
の層のみに着色剤を添加することで、着色剤のブリード
アウト等を抑えることができる。
系着色シートを示す部分断面図である。
示す概略構成図である。
Claims (13)
- 【請求項1】380〜800nmの可視光線の領域に吸
収極大波長を有し、この吸収極大波長での透過率が80
%以下、内部ヘイズが15%以下、外部ヘイズが3%以
下、全光線透過率が50%以上、引張弾性率が50〜1
000MPaであり、ポリプロピレン系樹脂層およびポ
リオレフィン系樹脂層を含む多層構造を備えることを特
徴とする軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項2】請求項1に記載の軟質ポリオレフィン系着
色シートにおいて、 前記多層構造の表面層は、ポリプロピレン系樹脂層であ
ることを特徴とする軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の軟質ポリ
オレフィン系着色シートにおいて、 前記多層構造は、3〜9層構造であることを特徴とする
軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかに記載の
軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 前記多層構造は、ポリプロピレン系樹脂層/ポリオレフ
ィン系樹脂層/ポリプロピレン系樹脂層の3層構造であ
ることを特徴とする軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項5】請求項1から請求項4のいずれかに記載の
軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 着色剤として顔料を使用したことを特徴とする軟質ポリ
オレフィン系着色シート。 - 【請求項6】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 光沢度が80%以上であることを特徴とする軟質ポリオ
レフィン系着色シート。 - 【請求項7】請求項1から請求項6のいずれかに記載の
軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 前記ポリプロピレン系樹脂層は、ランダムポリプロピレ
ン、シンジオタクチックポリプロピレン、およびプロピ
レン−エチレン−1−ブテン3元共重合体のいずれかを
主体とした樹脂からなることを特徴とする軟質ポリオレ
フィン系着色シート。 - 【請求項8】請求項1から請求項7のいずれかに記載の
軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 前記ポリプロピレン系樹脂層は、140℃以下の融点を
有するポリプロピレン系樹脂からなることを特徴とする
軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項9】請求項1から請求項8のいずれかに記載の
軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 前記ポリオレフィン系樹脂層は、エチレンとα−オレフ
ィンとの共重合体を主体とした樹脂からなることを特徴
とする軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項10】請求項1から請求項8のいずれかに記載
の軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 前記ポリオレフィン系樹脂層は、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エ
チレン−アクリル酸メチル共重合体、およびアイオノマ
のいずれかを主体とした樹脂からなることを特徴とする
軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項11】請求項1から請求項10のいずれかに記
載の軟質ポリオレフィン系着色シートにおいて、 当該シートの厚みが、0.15〜0.5mmであること
を特徴とする軟質ポリオレフィン系着色シート。 - 【請求項12】請求項1から請求項11のいずれかに記
載の軟質ポリオレフィン系着色シートを製袋して得られ
ることを特徴とする製袋品。 - 【請求項13】請求項12に記載の製袋品において、 前記軟質ポリオレフィン系着色シートを、ヒートシー
ル、高周波シール、および超音波シールのいずれかの方
法で製袋したことを特徴とする製袋品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000227298A JP2002036469A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 軟質ポリオレフィン系着色シートおよびその製袋品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000227298A JP2002036469A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 軟質ポリオレフィン系着色シートおよびその製袋品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18720773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000227298A Pending JP2002036469A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 軟質ポリオレフィン系着色シートおよびその製袋品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002036469A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014015501A (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-30 | Happo Chemical Co Ltd | メタル調軟質樹脂組成物及び該組成物からなる化粧シート |
WO2022244613A1 (ja) * | 2021-05-21 | 2022-11-24 | Dic株式会社 | 超音波シール用多層フィルム、及び積層体 |
-
2000
- 2000-07-27 JP JP2000227298A patent/JP2002036469A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014015501A (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-30 | Happo Chemical Co Ltd | メタル調軟質樹脂組成物及び該組成物からなる化粧シート |
WO2022244613A1 (ja) * | 2021-05-21 | 2022-11-24 | Dic株式会社 | 超音波シール用多層フィルム、及び積層体 |
JP7207622B1 (ja) * | 2021-05-21 | 2023-01-18 | Dic株式会社 | 超音波シール用多層フィルム、及び積層体 |
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