JP2002035498A - アイロン - Google Patents

アイロン

Info

Publication number
JP2002035498A
JP2002035498A JP2000225237A JP2000225237A JP2002035498A JP 2002035498 A JP2002035498 A JP 2002035498A JP 2000225237 A JP2000225237 A JP 2000225237A JP 2000225237 A JP2000225237 A JP 2000225237A JP 2002035498 A JP2002035498 A JP 2002035498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
temperature
opening
steam
closing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000225237A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Takagi
均 高木
Yoshito Takai
芳人 高井
Takashi Ishiwatari
隆 石渡
Yukihisa Kobayashi
幸久 小林
Tetsuya Imai
哲哉 今井
Tadayuki Sato
忠幸 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
Priority to JP2000225237A priority Critical patent/JP2002035498A/ja
Publication of JP2002035498A publication Critical patent/JP2002035498A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Irons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの操作体で温度調節およびスチーム発生
の有無の切り換えの両方ができるとともに、製造上の温
度調節も容易にできるようにする。 【解決手段】 アイロン本体21におけるハンドル37への
対向部に、水平に回動する操作体としてのダイヤル84を
設ける。このダイヤル84により、ベース22の温度を調節
するための自動温度調節器52を操作する。ダイヤル84と
一体的にかつ同軸的にカム面91を設ける。このカム面91
に従動して前後方向に移動する伝達体95,110を設け
る。この伝達体110に従動して上下方向へ移動する開閉
杆106により、カセットタンク38からスチーム発生用の
気化室28への滴下ノズル101を開閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭などで用
いられるアイロンに係わり、特に、掛け面の温度調節が
可能であるとともに掛け面からのスチーム噴出の有無を
切り換えられるスチームアイロンに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来のスチームアイロ
ンの一例について、図17を参照しながら説明する。1
はアイロン本体で、このアイロン本体1の下部には、下
面が掛け面2をなすベース3が設けられており、このベ
ース3にはヒータ(図示していない)が内蔵されてい
る。また、アイロン本体1の上部には把持部としてのハ
ンドル4が設けられている。さらに、5はアイロン本体
1に設けられた貯水器としての貯水タンクである。そし
て、前記ハンドル4上には、スライド操作体6が前後方
向へ摺動自在に支持されている。このスライド操作体6
は、ベース3の温度調節と、その掛け面2からのスチー
ム噴出の有無を切り換えるためのものである。
【0003】つぎに、この温度調節とスチーム噴出の有
無の切り換えのための構成について説明する。前記スラ
イド操作体6の下側にはカム面7が形成されており、こ
のカム面7に上下動自在の操作棒8の上端が押し当たっ
ている。そして、この操作棒8の下端は板ばね9上に騨
発的に接触しており、スライド操作体6の摺動に伴いそ
のカム面7に対して操作棒8が従動し、この操作棒8が
上下動するとともに板ばね9の角度(高さ)が変わるよ
うになっている。この板ばね9は、サーモスタットから
なる自動温度調節器10の一部をなしており、板ばね9の
角度によってヒータへの通電がオンオフする温度が変わ
ることにより、温度調節が行われるようになっている。
これとともに、前記操作棒8は、揺動自在の滴下リンク
11を介して上下動自在の滴下ロッド12に連結されてい
る。この滴下ロッド12の下端部は、前記貯水タンク5か
らベース3内に形成された気化室(図示していない)へ
の滴下ノズル13を開閉する弁部14になっている。そし
て、前記操作棒8が所定の位置よりも下降すると、滴下
ロッド12が上昇して滴下ノズル13が開放され、貯水タン
ク5から気化室内に水が供給される。
【0004】図18は、前記ハンドル4の上面に設けら
れた設定表示部14を示している。この設定表示部14は、
前記スライド操作体6に設けられた指示部15により指示
されるものである。そして、設定表示部14は、「切」、
「ドライ−低」、「ドライ−中」、「ドライ−高」、
「スチーム−中」および「スチーム−高」の表示がこの
順序で並んでいる。そして、指示部15により「切」が指
示されているときには、ヒータが常時切状態になり、
「ドライ−低」が指示されているときには、滴下ノズル
13が閉状態で温度設定が低温になり、「ドライ−中」が
指示されているときには、滴下ノズル13が閉状態で温度
設定が中温になり、「ドライ−高」が指示されていると
きには、滴下ノズル13が閉状態で温度設定が高温にな
り、「スチーム−中」が指示されているときには、滴下
ノズル13が開状態で温度設定が高温になり、「スチーム
−高」が指示されているときには、滴下ノズル13が開状
態で温度設定がさらに高温になる。
【0005】使用に際して、このように滴下ノズル13が
開いているときには、ベース3の気化室に貯水タンク5
から滴下ノズル13によって水が滴下し、ベース3の加熱
により気化室にスチーム(蒸気)が発生し、このスチー
ムが気化室に連通しベース3の掛け面2に開口した噴出
口(図示していない)から噴出する。その際、ベース3
の温度は、スチーム発生に適した温度になっている必要
があり、そのため、前記スライド操作体6による設定で
は、温度設定が高温のときにのみ滴下ノズル13を開くこ
とができるようになっている。
【0006】前記従来のスチームアイロンは、一つのス
ライド操作体6により温度調節とスチーム発生の有無の
切り換えとを行えるため、操作性はよいが、別々にアイ
ロン本体1に組み付けられる自動温度調節器10とスライ
ド操作体6とを連結しなければならないため、アイロン
の生産ラインにおける温度調節作業が必要であり、製造
性には劣る。つまり、アイロン本体1に板ばね9を含む
自動温度調節器10を組み込んだ状態でないと、板ばね9
からスライド操作体6のカム面7までの高さ調節などが
できず、製造上の温度調節ができない。
【0007】これに対して、比較的安価なスチームアイ
ロンとして、いわゆる中央ダイヤル式のものが従来から
ある。中央ダイヤル式のスチームアイロンは、アイロン
本体におけるハンドルへの対向部(ハンドルの下方位
置)に温度調節用のダイヤル式の回動操作体を設けたも
のである。一方、アイロン本体内の下部に組み込まれる
自動温度調節器には、ねじ機構により回動に伴って上下
動するシャフトが予め組み込んであり、このシャフトの
高さに応じて温度調節がなされるものである。そして、
アイロン本体に組み付けられた自動温度調節器のシャフ
トに回動操作体が固定されるが、温度設定はシャフトの
回動位置および高さによってのみ決まるため、アイロン
本体に組み付ける前の自動温度調節器自体のユニットの
段階で温度調節ができる。したがって、アイロン自体の
生産ラインでは温度調節を不要とできる。
【0008】ところが、従来の中央ダイヤル式のスチー
ムアイロンでは、温度調節用の回動操作体とスチーム発
生の有無の切り換え用の操作体とが別個になっており、
温度調節操作とスチーム発生の有無の切り換え操作とを
同時に行うことができないため、使い勝手が悪い問題が
あった。しかも、回動操作体による温度調節では、その
設定が回動操作体に形成されている目盛を目視すること
によってしか確認できず、また、回動操作を何の抵抗も
なく行うことができ、回動操作体を円滑に回動させるこ
とができるため、回動操作体の多少の誤操作でも希望し
ない状態に設定されるおそれがある。すなわち、操作
上、中温あるいは高温などの各設定温度に合わせること
が難しい。
【0009】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、一つの操作体で温度調節およびスチーム
発生の有無の切り換えの両方ができるとともに、製造上
の温度調節も容易にできるアイロンを提供することを目
的とする。また、このアイロンにおいて、操作体を容易
にかつ確実に操作できるようにすることを目的とする。
さらに、スチームを発生させる場合と発生させない場合
との温度差を小さくできるアイロンを提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のアイロ
ンでは、一つの回動操作体を操作することにより、掛け
面の温度調節とスチーム発生の有無の切り換えとの両方
ができる。すなわち、回動操作体を回動させると、温度
調節手段が操作されるとともに、回動操作体に設けられ
たカム面に従動して伝達体が移動するとともに、開閉杆
が伝達体の移動方向とほぼ直交する方向へ移動し、これ
により、開閉装置が動作して貯水タンクから水の供給路
が開閉される。
【0011】また、アイロン本体における把持部への対
向部に設けられた回動操作体により温度調節手段を操作
する構成であれば、製造上の温度調節が容易になるが、
前述のように回動操作体のカム面と開閉装置の開閉杆と
の間に伝達体を介在させることにより、アイロン本体に
おける把持部への対向部に設けられた回動操作体により
温度調節手段を操作する構成であるにもかかわらず、一
つの回動操作体により、掛け面の温度調節とスチーム発
生の有無の切り換えとの両方の操作ができる構成とでき
る。
【0012】さらに、請求項2の発明のアイロンでは、
カム面の凹部または凸部からなる保持部と伝達体の係合
部との係合により、回動操作体の回動操作に際して、適
度な抵抗または節度感が与えられる。これにより、回動
操作体を所定の設定位置に合わせる操作が容易になり、
また、誤操作による回動操作体の設定位置からのずれな
どの不具合が抑制される。
【0013】請求項3の発明のアイロンでは、一つの回
動操作体を操作することにより、掛け面の温度調節とス
チーム発生の有無の切り換えとの両方ができる。すなわ
ち、回動操作体を回動させると、温度調節手段が操作さ
れるとともに、回動操作体に設けられたカム面に従動し
て開閉杆が作動し、これにより、開閉装置が動作して貯
水タンクから水の供給路が開閉される。
【0014】かりに回動操作体の回動位置に対応する温
度設定および開閉装置の開閉設定において、開閉装置が
閉じる領域すなわちスチームが発生されない領域と、開
閉装置が開く領域すなわちスチームが発生される領域と
がそれぞれまとまって分かれていたとすると、同じ中温
または高温の設定でも、スチームを発生させる場合と発
生させない場合とでは温度差が大きく生じるおそれがあ
る。しかしながら、回動操作体の回動位置に対応する温
度設定および開閉装置の開閉設定は、中温で開閉装置が
閉塞、中温で開閉装置が開放、高温で開閉装置が閉塞、
高温で開閉装置が開放の順に並んでいるので、同じ中温
または高温の設定におけるスチームを発生させる場合と
発生させない場合との温度差が小さくなる。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明のアイロンの一実施例
について図1から図16を参照しながら説明する。図1
などにおいて、21はアイロン本体で、このアイロン本体
21は、アルミニウムダイカスト加工により形成されたベ
ース22を下部に有しており、このベース22にその上面を
覆って耐熱樹脂製のカバー23が取り付けられ、さらに、
このカバー23上にハンドル形成体24が結合されている。
なお、このハンドル形成体24の後面下部からカバー23の
後面部にかけて開口部25が形成されている。
【0016】前記ベース22は、下面が掛け面26をなすも
ので、この掛け面26を加熱する加熱手段としてのヒータ
27が内部に埋設されている。このヒータ27は、ほぼU字
状に曲げられており、その両方の端子部27a,27bがベー
ス22の後部に位置するように取り付けられている。ま
た、ベース22の上側には凹部により気化室28が形成され
ており、この気化室28をなす凹部の上面開口を閉塞する
蓋板29がベース22上に取り付けられている。また、ベー
ス22には、気化室28に連通し掛け面26へ開口する複数の
噴出口30が形成されている。そして、これら気化室28、
噴出口30およびヒータ27が掛け面26よりスチームを噴出
させるスチーム噴出手段31を構成している。
【0017】前記カバー23内には、前記ベース22との間
に位置する遮熱板36が設けられている。また、前記ハン
ドル形成体24は環状になっており、これによりアイロン
本体21の上部に前後方向に延びて位置するハンドル37を
形成するものである。さらに、前記カバー23上には、貯
水器としてのカセットタンク38が着脱自在に取り付けら
れている。このカセットタンク38は、ハンドル形成体24
に形成されたタンク押え部39により上から押えられるも
のである。また、前記ハンドル37の前部には、スプリン
グ41により付勢されたクランプ42が枢着されており、カ
セットタンク38には、前記クランプ42が係脱自在に係合
される係合受け部43が形成されている。すなわち、この
係合受け部43にクランプ42が係合されることにより、カ
セットタンク38がカバー23およびハンドル形成体24に係
止されるようになっている。さらに、カセットタンク38
の前面部には、このカセットタンク38内に注水するため
の注水口46が開口形成されているとともに、この注水口
46を開閉自在に塞ぐ注水口蓋47が摺動自在に組み付けら
れている。
【0018】また、前記カバー23およびハンドル形成体
24内の空間部51に位置して前記ベース22の上面後部に
は、前記ヒータ27への通電をオンオフ制御してこのヒー
タ27により加熱されるベース3の温度を調節する温度調
節手段としてのサーモスタットなどからなる自動温度調
節器52が取り付けられている。この自動温度調節器52
は、ユニット化されたもので、取付金具53の他に第1の
導電部材54および第2の導電部材55を有しているととも
に、これら導電部材54,55を開閉する開閉器56を有して
おり、この開閉器56の開閉により前記ヒータ27への通電
をオンオフして温度調節を行うものである。また、前記
取付金具53にはシャフト57が立設状態で螺着されてお
り、このシャフト57は、回動することにより上下動する
ようになっている。さらに、このシャフト57内には押棒
58が組み込まれており、シャフト57から下方へ突出した
押棒58の下端が前記開閉器56の可動部に押し当たってい
る。そして、シャフト57の高さが変わると、前記前記開
閉器56の開閉が切り換わる温度が変化するようになって
いる。
【0019】特に図7に示すように、前記第1の導電部
材54は、温度過昇防止器61を介して前記ヒータ27の一方
の端子部27aに電気的に接続されている。なお、温度過
昇防止器61は、ベース22が所定の温度を超えて過熱され
たときに動作してヒータ27への通電回路を遮断するもの
である。また、前記ヒータ27の他方の端子部27bには、
別の導電部材62の一端部が固着されて電気的に接続され
ている。この導電部材62には後方へ突出した棒状の金属
製の給電体63が一体的に取り付けてあり、この給電体63
は、その先端部に接点63aを有しているとともに、反対
側の端部に鍔状の係止部63bを有している。同様に、前
記自動温度調節器52から延びている第2の導電部材55に
も後方へ突出した棒状の金属製の給電体64が一体的に取
り付けてあり、この給電体64は、その先端部に接点64a
を有しているとともに、反対側の端部に鍔状の係止部64
bを有している。前記導電部材62は、例えばステンレ
ス、銅あるいは鉄などの薄板を折り曲げて構成してあ
る。そして、図9および図10に示すように、導電部材
62に形成された孔部62aに給電体63の一端部を通して加
締めてある。すなわち、圧力を加えて給電体63の一端部
を潰すことにより、この一端部と前記係止部63bとの間
に導電部材62を挟み込んで、この導電部材62に給電体63
を固着している。あるいは、導電部材62への給電体63の
取り付けは、図11および図12に示すように、ナット
などの締結部材65を用いた固定でもよい。なお、導電部
材55への給電体64の取り付けも同様である。
【0020】また、特に図8に示すように、前記カバー
23の後面部には、前記導電部材62に給電体63の一端部を
加締めてなるこの給電体63の基端63cに対向する支持部7
1が一体に形成されている。さらに、前記アイロン本体2
1の後部には、そのカバー23およびハンドル形成体24の
開口部25を覆うとともに前記ヒータ27の端子部27a,27b
を下方から覆う蓋体72が取り付けられている。この蓋体
72には、前記給電体63,64を通す通孔73が形成されてい
る。この通孔73は、筒部74により形成されていて、棒状
の給電体63,64が延びている方向に沿って所定の長さを
有しており、給電体63,64の表面を包囲している。ま
た、通孔73をなす筒部74は、前記給電体63,64に形成さ
れた係止部63b,64bに対向させてある。このようにして
筒部74と前記カバー23の支持部71とで給電体63,64を前
後から支持するとともに、支持部71によって給電体63,
64の上方への移動も規制した状態で、これら給電体63,
64がベース22上に取り付けてある。さらに、前記蓋体72
の外面には、前記通孔73を貫通してアイロン本体21から
後方へ突出した給電体63,64を収容する凹部75が形成さ
れている。また、この凹部75には、ヒータ27の両端子部
27a,27b間に位置するようにベース22側に窪んだ窪み部
76が形成されている。
【0021】また、図1、図3および図4に示すよう
に、前記自動温度調節器52のシャフト57の上端部には、
ほぼ円板状のカム81が止め金82により回り止めされた状
態で取り付けられている。このカム81は、前記アイロン
本体21の外殻部におけるハンドル37への対向部(ハンド
ル形成体24の腹部)に形成された開口部83に臨んでい
る。また、カム81には、自動温度調節器52の操作用の回
動操作体としてのほぼ円板状のダイヤル84が回り止めさ
れた状態で取り付けられている。この取り付けは、ダイ
ヤル84に形成された爪部85とカム81に形成された係止孔
86とが前記開口部83を通して係合していることによる。
すなわち、ダイヤル82は、アイロン本体21の外面に位置
しているとともに、カム81およびシャフト57と同軸的に
位置しており、これらカム81およびシャフト57と一体的
に回動するものである。また、前記ダイヤル82の上面に
は表示銘板87が貼着されており、この表示銘板87には、
図2に示すように、アイロン本体21の外面に設けられた
指示部88により指示される複数の目盛表示が形成されて
いる。これらの表示に含まれる「切」の表示87aと
「低」の表示87bと「中」の表示87cと「中スチーム」の
表示87dと「高」の表示87eと「高スチーム」の表示87f
は、この順に上から見て反時計回り方向に並んでいる。
そして、ダイヤル82の「切」の表示87aを指示部88に合
わせたときにはヒータ27が常時断電状態になり、その状
態からダイヤル82を時計回り方向へ回していくと、ベー
ス22の設定温度が次第に高くなるようになっている。図
5には、ダイヤル84の回動位置と設定温度との関係を示
してある。前記「低」の表示87bと「中」の表示87cと
「中スチーム」の表示87dと「高」の表示87eと「高スチ
ーム」の表示87fは、例えば化学繊維、毛、綿、麻など
の各繊維に対応する最低温度から最高温度までの区分さ
れた各領域の温度設定を提供するものである。なお、ダ
イヤル84内に位置してこのダイヤル84の回動範囲を360
°未満に制限するストッパー突起89がアイロン本体21の
外面に形成されている。
【0022】そして、前記カム81の外周面はカム面91に
なっている。このカム面91は、図3に示すように、基本
的に細かい凹凸部のある円形になっているが、前記「中
スチーム」の表示87dおよび「高スチーム」の表示87fに
相当する回動位置付近がそれぞれ山状の突出部92,93に
なっている。すなわち、これら突出部92,93は、カム面
91の他の部分よりもカム面91の回動中心からより遠くに
位置している。さらに、各突出部92,93の頂部には保持
部としての凹部94がそれぞれ形成されている。これら凹
部94は、前記「中スチーム」の表示87dおよび「高スチ
ーム」の表示87fに相当する回動位置にある。また、他
の「切」の表示87a、「低」の表示87b、「中」の表示87
cおよび「高」の表示87eに相当する回動位置にも凹部が
ある。また、カム81の前方に位置して前記ハンドル形成
体24内には第1の伝達体95が前後方向であってダイヤル8
4の回動軸に対する放射方向に所定範囲摺動自在に支持
されている。この第1の伝達体95は、弾性体としてのコ
イルスプリング96により後方へ付勢されている。また、
第1の伝達体95の後面には、係合部としての凸部97が形
成されている。この凸部97は、カム面91上を摺動すると
ともに、このカム面91の凹部94に係脱自在に係合するも
のである。したがって、第1の伝達体95は、ダイヤル84
およびカム81の回動に従動して前後方向に移動する。さ
らに、第1の伝達体95の前面には受け部98が突出形成さ
れており、この受け部98が前記ハンドル形成体24の前面
部に形成された通孔99から前方すなわち外方へ突出して
いる。
【0023】さらに、前記カセットタンク38の下面部に
は滴下ノズル101が取り付けられており、この滴下ノズ
ル101に下方から対向する感温弁装置102が前記ベース22
上に組み付けられている。そして、これら滴下ノズル10
1および感温弁装置102などにより、カセットタンク38か
ら前記気化室28への水の供給路103が形成されている。
なお、感温弁装置102は、ベース22の温度に応じて供給
路103を開閉するものである。
【0024】また、カセットタンク38には、前記滴下ノ
ズル101を開閉する開閉装置104が組み込まれている。こ
の開閉装置104は、カセットタンク38の上部に形成され
水の貯えられる部分とは液密に遮断された機構室105内
に主たる機構部が配設されている。すなわち、機構室10
5内には弁杆である開閉杆106が上下動自在に支持されて
いる。この開閉杆106は、前記機構室105の下面部を貫通
しており、前記滴下ノズル101を下端部の弁部107により
開閉するものである。また、開閉杆106は、弾性体とし
てのコイルスプリング108により常時下降方向へ付勢さ
れている。さらに、前記機構室105内に位置して前記開
閉杆106には、継手109および第2の伝達体110が組み付
けられている。継手109およびその後方に位置する第2
の伝達体110は、前方へ向かって下降する方向へ傾斜し
た傾斜面111,112で相互に摺動自在に当接しているが、
継手109は、開閉杆106に固定された止め金113とコイル
スプリング114により上方へ付勢された前記第2の伝達
体110との間に挟まれていることにより、開閉杆106と一
体的に上下動するようになっている。一方、第2の伝達
体110は、機構室105内に前後方向へ所定範囲摺動自在に
支持されたものである。そして、第2の伝達体110の後
面に突出形成された受け部115が前記機構室105の後面部
に形成された通孔116から後方すなわち外方へ突出して
おり、前記第1の伝達体95に前方から当接している。
【0025】したがって、ダイヤル84を回動させると、
このダイヤル84と一体的にカム81が回動し、そのカム面
91の高低変化すなわち回動中心からの距離の変化に対応
して第1の伝達体95が図3の矢印Aに示すように前後方
向へ移動するとともに、この第1の伝達体95と一体的に
第2の伝達体110が矢印Bに示すように前後方向へ移動
する。そして、このように第2の伝達体110が前後方向
へ移動すると、それに従動して傾斜面111,112の押圧と
コイルスプリング108の付勢により継手109が上下動する
とともに、この継手109と一体的に開閉杆106が矢印Cに
示すように上下動し、滴下ノズル101が開放または閉塞
される。より詳しく説明すると、カム面91における突出
部92,93以外の部分は、滴下ノズル101を閉塞状態とす
るドライ領域すなわちスチームが発生されない領域をな
し、突出部92,93は、滴下ノズル101を開放状態とする
スチーム領域すなわちスチームが発生される領域をな
す。図5には、ダイヤル84の回動位置とスチーム発生の
有無との関係を示してある。この図にも示されているよ
うに、ダイヤル84の回動位置に対応する温度設定および
滴下ノズル101の開閉設定は、中温で滴下ノズル101が閉
塞、中温で滴下ノズル101が開放、高温で滴下ノズル101
が閉塞、高温で滴下ノズル101が開放の順に並んでい
る。また、カム81に対する第1の伝達体95の従動に際し
て、カム面91の凹部94と第1の伝達体95の凸部97とはク
リック機構を構成する。
【0026】また、図6および図13などに示されてい
る121は前記アイロン本体21を着脱自在に載置する載置
台である。すなわち、この載置台121は、その上側に形
成された載置部122にアイロン本体21が載置されるもの
である。このアイロン本体21は、そのベース22を下向き
にするとともに、前上がりに傾斜した状態で載置部122
に載置される。また、載置部122の後部には、アイロン
本体21の後部の凹部75内に嵌合する膨出部123が形成さ
れており、この膨出部123の前面部には、前記アイロン
本体21の一対の給電体63,64が挿通される通孔124が開
口形成されている。また、この通孔124に臨ませて前記
膨出部123内には、載置部122に載置されたアイロン本体
21の給電端子である給電体63,64が接続される一対の電
極125が配設されている。これら電極125は、ばね性を有
しており、給電体63,64により押圧されて変位すること
によって所定の付勢力が得られるようになっている。
【0027】また、前記載置台121内には、商用交流電
源のコンセントに接続される電源コード(図示していな
い)が導出可能に収納されている。そして、この電源コ
ードは、前記電極125に電気的に接続されており、これ
ら電極125に電力を供給するものである。そして、前述
のように電極125にアイロン本体21の給電体63,64が接
続されることにより、このアイロン本体21のヒータ27に
商用交流電源が印加されるようになっている。
【0028】さらに、前記載置台121の下部外周には鍔
部128が形成されているとともに、この鍔部128の上側に
隣接する載置台121の側壁部121aの左右両側に係合孔129
がそれぞれ形成されている。
【0029】131は保護カバーで、この保護カバー131
は、下端面を開口部132とした容器状になっており、前
記載置台121上に着脱自在に装着されて、この載置台121
上に載置されたアイロン本体21全体を覆うものである。
より詳しく説明すると、図16にも示すように、保護カ
バー131における開口部132を形成する側壁部131aの下部
が前記載置台121の鍔部128上に載るとともに、載置台12
1の側壁部121aの外周側に嵌合するものであるが、この
載置台121の側壁部121aと保護カバー131の側壁部131aと
の間には所定の隙間Lが生じるようになっている。ま
た、保護カバー131の側壁部131aの下部の左右両側に
は、それぞれ外側へ膨出させる形で指掛け部133が形成
されている。これら指掛け部133は、載置台121の鍔部12
8よりも外側へ張り出して位置するものである。また、
図14および図15に示すように、保護カバー131の側
壁部131aにおける指掛け部133近傍の内面には、それぞ
れ前記載置台121の係合孔129に係脱自在に係合する係合
爪134が突出形成されている。また、保護カバー131の四
隅部には、それぞれ内側へ膨出させる形で規制凸部135
が形成されている。前述のように載置台121および保護
カバー131の側壁部121a,131a間には隙間Lが生じるよ
うになっているが、前記規制凸部135は、載置台121の側
壁部121aに接するものである。なお、規制凸部135は、
保護カバー131の四隅部に限らず、保護カバー131のほぼ
半周部に2箇所以上設ければよい。さらに、保護カバー
131の上部には保護カバー取手136が枢着されている。
【0030】つぎに、前記の構成についてその作用を説
明する。アイロンを掛けるときには、まず電源コードを
商用交流電源のコンセントに接続した載置台121にアイ
ロン本体21を載置する。このアイロン本体21は、ベース
22を下向きにして前上がりに傾斜させた状態で載置台12
1の載置部122に載置されるが、この状態で、アイロン本
体21の凹部75内に載置台121の膨出部123が嵌合し、アイ
ロン本体21の給電体63,64が膨出部123の通孔124を通し
て膨出部123内の電極125に接続される。そして、これら
電極125から給電体63,64を通してアイロン本体21のヒ
ータ27に電力が供給され、このヒータ27が発熱してベー
ス22が加熱される。なお、短い載置時間でベース22の温
度を急速に上昇させるために、ヒータ27には10A以上の
大きな電流が流される。そして、ベース22が所定の温度
に加熱されたら、載置台121からアイロン本体21を取り
外して、このアイロン本体21により衣類等のしわ伸ばし
などを行う。この状態では、電極125と給電体63,64と
が切り離されているから、ヒータ27への通電は行われな
い。つまり、本アイロンはコードレスアイロンであっ
て、載置台121に載置されていたときの余熱を利用して
アイロン掛けが行われる。
【0031】また、本アイロンの使用にあたっては、ダ
イヤル84を回動させて所望の位置に合わせることによ
り、アイロンを掛けるべき布地に適合するように、ベー
ス22の温度調節を行うとともに、ベース22からのスチー
ム噴射の有無を切り換える。すなわち、ダイヤル84を回
動させると、このダイヤル84にカム81を介して連結され
ているシャフト57も回動し、これにより、自動温度調節
器52が作動して、ヒータ27によるベース22の加熱温度が
調節される。
【0032】また、ダイヤル84が「中スチーム」の表示
87dまたは「高スチーム」の表示87fを指示する回動位置
以外にあるとき、例えば「低」の表示87b、「中」の表
示87cまたは「高」の表示87eを指示する回動位置にある
ときには、第1の伝達体95がカム面91における突出部9
2,93以外の部分に押し当たっており、したがって、第1
の伝達体95および第2の伝達体110は後方に位置する。
この状態では、開閉杆106が押し下げられた状態にな
り、その弁部107が滴下ノズル101を閉塞する。したがっ
て、気化室28に水が供給されないので、スチームも発生
せず、アイロンをドライアイロンとして使用できる。
【0033】一方、ダイヤル84が「中スチーム」の表示
87dまたは「高スチーム」の表示87fを指示する回動位置
にあるときには、第1の伝達体95がカム面91の突出部9
2,93に押し当たることにより、第1の伝達体95および第
2の伝達体110は前方に位置する。この状態では、開閉
杆106が上昇した状態になり、滴下ノズル101が開放され
る。したがって、カセットタンク38内の水が滴下ノズル
101から滴下し、供給路103を通って気化室28に供給され
る。そして、この気化室28内で水が加熱されて蒸気(ス
チーム)が発生し、このスチームがベース22の噴出口30
から噴出される。すなわち、アイロンをスチームアイロ
ンとして使用できる。
【0034】前記実施例の構成によれば、自動温度調節
器52は、この自動温度調節器52にユニットとして組み込
まれたシャフト57を回動させることにより温度調節を行
う構成のものとし、アイロン本体21におけるハンドル37
への対向部において回動操作体としてのダイヤル84を前
記シャフト57に直接的に連結する構成としたので、すな
わち、いわゆる中央ダイヤル式の構成としたので、製造
上の温度調節を容易にできる。つまり、アイロン本体21
に組み付ける前の自動温度調節器52自体のユニットの段
階で温度調節ができ、アイロン自体の生産ラインでは温
度調節を不要とできる。なお、自動温度調節器52におけ
る温度調節は、シャフト57に対する押棒58の高さを調節
することにより行う。これにより、シャフト57の回動位
置とベース22の温度とが所定の関係となるようにする。
【0035】また、カム81および伝達体95,110によ
り、自動温度調節器52のシャフト57の操作用のダイヤル
84に滴下ノズル101の開閉用の開閉杆106を連動させ、一
つのダイヤル84を操作することにより、温度調節とスチ
ーム発生の有無の切り換え設定とを同時に行えるように
したので、使い勝手が向上する。しかも、カム81に加え
て伝達体95,110を用いることにより、前述のようにア
イロン本体21におけるハンドル37への対向部に設けられ
たダイヤル84により自動温度調節器52を操作する構成と
したにもかかわらず、一つのダイヤル84により、温度調
節とスチーム発生の有無の切り換えとの両方の操作がで
きる構成とできる。
【0036】また、ダイヤル84を回動させて温度設定を
切り換えるとき、その目盛の表示87b,87c,87d,87e,
87fに対応する所定の温度設定の境界部において、ダイ
ヤル84の回動に伴いカム81のカム面91の凹部94に第1の
伝達体95の凸部97が係合することにより、ダイヤル84を
容易に前記所定の温度設定に合わせることができ、誤操
作のおそれが少ない。すなわち、ダイヤル84を所望する
目盛の表示87b,87c,87d,87e,87fに合わせようとす
るとき、ダイヤル84が行き過ぎたりせず、合せやすい。
このように凹部94および凸部97からなるクリック機構に
よりダイヤル84の回動に対して適当な抵抗または節度感
が与えられるので、目盛り合わせがしやすく、誤操作に
よりダイヤル84が所定の温度設定位置からずれるような
おそれが少なくなる。
【0037】ところで、かりにダイヤル84の回動位置に
対応する温度設定およびスチーム発生の有無の設定にお
いて、ドライ領域とスチーム領域とがそれぞれまとまっ
て分かれていたとすると、同じ中温または高温の設定で
も、スチームを発生させる場合と発生させない場合とで
は温度差が大きく生じるおそれがある。しかしながら、
本実施例のアイロンにおいては、ダイヤル84の回動位置
に対応する温度設定およびスチーム発生の有無の設定
は、中温でスチームなし、中温でスチームあり、高温で
スチームなし、高温でスチームありの順に並んでいるの
で、同じ中温または高温の設定におけるスチームを発生
させる場合と発生させない場合との温度差が小さくな
る。
【0038】また、本アイロンは、載置台121からアイ
ロン本体21に給電するコードレスアイロンになっている
が、高温に加熱されたベース22からの熱が給電体63,64
を加熱してその温度を上昇させる。さらに、アイロン掛
け作業においては、アイロン本体21の載置台121への載
置とアイロン本体21を載置台121から取り外す動作とが
繰り返し頻繁に行われることにより、給電体63,64にも
その都度外力が加わり、機械的な負荷が作用する。しか
しながら、給電体63,64の一端部を導電部材55,62に加
締めてなるこれら給電体63,64の基端63c,64cに、カバ
ー23に形成された支持部71を垂下させて対向させている
ため、載置台121の電極125との接続時に給電体63,64が
外力を受けても、この給電体63,64が支持部71に当接し
て係止されるため、給電体63,64が後退変位することが
防止される。さらに、蓋体72に形成された給電体63,64
を通すための筒部74を給電体63,64に形成された係止部
63b,64bに対向させてあり、筒部74と前記支持部71とで
給電体63,64を前後方向から支持しているので、前述の
ような載置動作の繰り返しによる給電体63,64の変形や
位置ずれを防止できる。また、前記支持部71は、給電体
63,64の上方への移動も規制することができるので、ね
じなどの締結部材を用いることなく、簡単な構成でベー
ス22上に給電体63,64を取り付けることができる。ま
た、蓋体72に形成された筒部74内の通孔73に給電体63,
64を通してあるので、複数の給電体63,64を所定の間隔
と方向に矯正した状態に保つことができ、前述のような
載置動作の繰り返しによる変形や位置ずれを防止できる
ことに加えて、電極125に対する給電体63,64の接触角
度が変化することを防止でき、電極125と給電体63,64
との接続を長期に渡って良好に行うことができる。ま
た、導電部材62の一端部をヒータ27に直結することがで
き、外力によって緩みが生じるおそれのある接続部をな
くすことができる。
【0039】以上のことから、アイロン掛け作業中にお
けるアイロン本体21の載置台121への頻繁な載置と離脱
の動作が長期に渡って繰り返し行われた場合でも、導通
不良や過熱をきたすおそれがなく、給電体63,64を介し
てのアイロン本体21内のヒータ回路と載置台121の電極1
25との電気的接続を確実に行うことができる。また、給
電体63,64の取り付けに関して組立作業が容易で、安価
なコードレスアイロンを提供できる。
【0040】ここで、本コードレスアイロンにおける給
電体63,64の取り付け構造の特徴をより明らかにするた
めに、従来のコードレスアイロンの一例を図19に基づ
いて説明する。同図において、141はアイロン本体、142
はベース、143はこのベース142を加熱するヒータ、144
はアイロン本体141の後部に取り付けられた蓋体であ
る。前記ヒータ143に電気的に接続された金属製の棒体
からなる給電体145は、その一端部がアイロン本体141か
ら後方へ突出しているが、前記蓋体144にねじあるいは
ナットなどの締結部材146により機械的に固着されてお
り、また、給電体145とヒータ143との接続は、リード線
などの導電部材147により行っている。さらに、148はア
イロン本体141が載置される載置台、149はこの載置台14
8に設けられ前記アイロン本体141の給電体145に接続さ
れる電極である。しかし、このような従来の構造では、
ベース142からの熱伝導によって金属製の給電体145が高
温に加熱され、また、給電体145が蓋体144に締結部材14
6により機械的に固定されているため、アイロン本体141
を載置台148に載置するたびに給電体145の固定部に繰り
返し加わる外力などの機械的な負荷によって締結部材14
6に緩みが生じ、給電体145と電極149との電気的接続が
確実に行われなくなる問題があった。また、導電部材14
7を介してヒータ143と給電体145とをアイロン本体141内
で接続しているため、給電体145を固着した蓋体144は、
給電体145に導電部材147を接続した後にアイロン本体14
1に取り付ける複雑な構成になり、組立作業性が悪い問
題もあった。
【0041】これに対して、本コードレスアイロンで
は、前述のように給電体63,64の取り付けを確実な構造
にできるとともに、組立作業性をよくできるものであ
る。
【0042】また、アイロンの保管時には、アイロン本
体21を載置台121上に載置するとともに、この載置台121
上に保護カバー131を装着してアイロン本体21を覆う。
載置台121上に保護カバー131を装着した状態では、図1
4に示すように、保護カバー131の側壁部131aの下部が
載置台121の側壁部121aの外周側に嵌合し、保護カバー1
31の係合爪134が載置台121の係合孔129に係合する。な
お、この係合は、保護カバー131の下部が弾性変形する
ことによりなされる。そして、係合爪134と係合孔129と
の係合により、保護カバー131の下部両側縁が載置台121
に係止され、保護カバー取手136を持って、アイロン本
体21および載置台121とともに保護カバー131を持ち運ぶ
ことができる。また、前述のように載置台121に保護カ
バー131を嵌合した状態では、それらの側壁部121a,131
a間に隙間Lが生じるが、保護カバー131における規制凸
部135のある部分では、これら規制凸部135の先端縁部が
載置台121の側壁部121aの外周面に当接し、これによ
り、載置台121に対する保護カバー131のがたつきが防止
される。
【0043】また、載置台121から保護カバー131を取り
外すには、図15に示すように、保護カバー131の両側
の指掛け部133に指を掛け、これら指掛け部133を矢印D
で示すように外方向へ引く。これにより保護カバー131
の下部が弾性変形するが、保護カバー131の内側の前記
隙間Lは撓み代となり、保護カバー131における指掛け
部133のない側壁部131aにおいて前記隙間Lがほとんど
なくなり、この側壁部131aの内面と載置台121の側壁部1
21aの外面とが接触状態になる。しかしながら、同時に
前記指掛け部133のある側壁部131aの変位により、載置
台121の係合孔129から保護カバー131の係合爪134が外
れ、保護カバー131を上に持ち上げることにより、載置
台121から保護カバー131を取り外すことができる。
【0044】コードレスアイロンの保護カバー131は、
当然のことながらアイロンの使用の度毎に載置台121に
対する着脱が繰り返されるので、着脱性の容易さが求め
られる。そのため、載置台121および保護カバー131の側
壁部121a,131a間に一定以上の隙間Lを設定することが
必要である。ところが、従来は、載置台121および保護
カバー131の全周に渡って連続して隙間Lが形成される
ようにしていた。そのため、載置台121と保護カバー131
とを嵌合した状態で、これら載置台121と保護カバー131
との間にがたつきを生じ、商品性の低下をきたしてい
た。
【0045】しかしながら、本実施例においては、保護
カバー131の側壁部131aに部分的に規制凸部135を形成
し、これら規制凸部135を載置台121の側壁部121aに接触
させるようにしたので、載置台121と保護カバー131と間
のがたつきを防止できる。しかも、載置台121および保
護カバー131の側壁部121a,131a間の隙間Lはあくまで
もほぼ全周に渡って確保してあるので、保護カバー131
の着脱性は良好なものとできる。
【0046】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、ダイヤル84の回動に対するクリック機
構を構成するために、カム面91に凹部94を形成し、伝達
体95に凸部97を形成したが、逆にカム面に凸部を形成
し、伝達体に凹部を形成してもよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明のアイロンによれば、一
つの回動操作体で温度調節およびスチーム発生の有無の
切り換えの両方ができ、使い勝手がよい。しかも、製造
上の温度調節も容易にできる。
【0048】さらに、請求項2の発明のアイロンによれ
ば、操作体を容易にかつ確実に操作でき、誤操作により
回動操作体が設定位置からずれるなどの不具合を抑制で
きる。
【0049】請求項3の発明のアイロンによれば、一つ
の回動操作体で温度調節およびスチーム発生の有無の切
り換えの両方ができ、使い勝手がよい。しかも、製造上
の温度調節も容易にできる。また、スチームを発生させ
る場合と発生させない場合との温度差を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイロンの一実施例を示すアイロン本
体の断面図である。
【図2】同上ダイヤルの平面図である。
【図3】同上ダイヤルと開閉杆との連動機構を示す平面
図である。
【図4】同上ダイヤルと開閉杆との連動機構を示す断面
図である。
【図5】同上ダイヤルの回動位置と温度設定およびスチ
ーム発生の有無との関係を示すグラフである。
【図6】同上アイロン本体を載置台に載置した状態を示
す一部を断面にした側面図である。
【図7】同上ベースの後部の平面図である。
【図8】同上図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】同上給電体および導電部材の平面図である。
【図10】同上図9のX−X線断面図である。
【図11】同上給電体および導電部材の変形例を示す平
面図である。
【図12】同上図11のXII−XII線断面図である。
【図13】同上載置台および保護カバーの斜視図であ
る。
【図14】同上保護カバーの底面図である。
【図15】同上保護カバーの底面図であり、保護カバー
を載置台から外す状態を示している。
【図16】同上載置台および保護カバーの一部の断面図
である。
【図17】従来のアイロンの一例を示す一部を断面にし
た側面図である。
【図18】同上ハンドルの平面図である。
【図19】従来のアイロンの他の例を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
21 アイロン本体 26 掛け面 27 ヒータ(加熱手段) 31 スチーム噴出手段 37 ハンドル(把持部) 38 カセットタンク(貯水器) 52 自動温度調節器(温度調節手段) 84 ダイヤル(回動操作体) 91 カム面 94 凹部(保持部) 95 第1の伝達体 97 凸部(係合部) 103 供給路 104 開閉装置 106 開閉杆 110 第2の伝達体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石渡 隆 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 小林 幸久 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 今井 哲哉 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 佐藤 忠幸 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 Fターム(参考) 4L029 DA04 DB01 GA08 GC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 把持部を有するアイロン本体と、このア
    イロン本体に設けられ加熱手段により加熱される掛け面
    と、この掛け面の温度を調節する温度調節手段と、前記
    掛け面よりスチームを噴出させるスチーム噴出手段と、
    前記アイロン本体に設けられた貯水器から水の供給路を
    開閉する開閉装置と、前記アイロン本体における把持部
    への対向部に回動自在に設けられた前記温度調節手段の
    操作用の回動操作体と、この回動操作体と同軸的に設け
    られたカム面と、このカム面に従動して移動する伝達体
    と、この伝達体の移動方向とほぼ直交する方向へ移動し
    前記開閉装置を開閉動作させる開閉杆とを備えたことを
    特徴とするアイロン。
  2. 【請求項2】 前記カム面に凹部または凸部からなる保
    持部を設け、これら保持部が係脱自在に係合される係合
    部を前記伝達体に設けたことを特徴とする請求項1記載
    のアイロン。
  3. 【請求項3】 把持部を有するアイロン本体と、このア
    イロン本体に設けられ加熱手段により加熱される掛け面
    と、この掛け面の温度を調節する温度調節手段と、前記
    掛け面よりスチームを噴出させるスチーム噴出手段と、
    前記アイロン本体に設けられた貯水器から水の供給路を
    開閉する開閉装置と、前記アイロン本体における把持部
    への対向部に回動自在に設けられた前記温度調節手段の
    操作用の回動操作体と、この回動操作体と同軸的に設け
    られたカム面と、このカム面に従動して前記開閉装置を
    開閉動作させる開閉杆とを備え、前記回動操作体の回動
    位置に対応する温度設定および開閉装置の開閉設定は、
    中温で開閉装置が閉塞、中温で開閉装置が開放、高温で
    開閉装置が閉塞、高温で開閉装置が開放の順に並べたこ
    とを特徴とするアイロン。
JP2000225237A 2000-07-26 2000-07-26 アイロン Pending JP2002035498A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000225237A JP2002035498A (ja) 2000-07-26 2000-07-26 アイロン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000225237A JP2002035498A (ja) 2000-07-26 2000-07-26 アイロン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002035498A true JP2002035498A (ja) 2002-02-05

Family

ID=18719047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000225237A Pending JP2002035498A (ja) 2000-07-26 2000-07-26 アイロン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002035498A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014512927A (ja) * 2011-05-06 2014-05-29 セブ ソシエテ アノニム 蒸気操作ボタン付きアイロン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014512927A (ja) * 2011-05-06 2014-05-29 セブ ソシエテ アノニム 蒸気操作ボタン付きアイロン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4640028A (en) Combination steam iron and steamer
JP2002035498A (ja) アイロン
JP4196409B2 (ja) 炊飯器
JP2000139694A (ja) 炊飯器
CN217185819U (zh) 电加热锅
JP7138255B2 (ja) スチーマー
KR20180055003A (ko) 코크 안전장치
JP3595236B2 (ja) 容器の蓋体構造
JP2601178B2 (ja) 炊飯器
JP7392073B2 (ja) スチーマー
JPH046398B2 (ja)
CN216754285U (zh) 电加热器具
JP2012196355A (ja) 電気ケトル
JP2011110329A (ja) アイロン
JP2720524B2 (ja) 電気湯沸かし器
JPS627211Y2 (ja)
KR100765337B1 (ko) 전기밥솥용 모드 전환장치
JP2002172058A (ja) 電気調理器
JP3518516B2 (ja) ポンプ注液式液体保温容器
CN118048960A (zh) 卫生清洗装置
JP6429435B2 (ja) 電気貯湯容器
JP2004215728A (ja) スチームアイロン
JP2000005071A (ja) ヒンジ構造
JPH1118929A (ja) ジャー炊飯器
JP2020130429A (ja) 取っ手付き容器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060612

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061106