JP2002034969A - 断層撮影装置 - Google Patents

断層撮影装置

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JP2002034969A
JP2002034969A JP2000230672A JP2000230672A JP2002034969A JP 2002034969 A JP2002034969 A JP 2002034969A JP 2000230672 A JP2000230672 A JP 2000230672A JP 2000230672 A JP2000230672 A JP 2000230672A JP 2002034969 A JP2002034969 A JP 2002034969A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生検針や薬剤注入用の注入針を被検体に効率よ
く刺し込むための断層撮影装置を提供する。 【解決手段】この発明の断層撮影装置は、被検体Mの生
検針刺入点Aと組織採取点Bをモニタの画面の上で指定
入力すれば、両点A,Bから生検針Kの刺し込み角度θ
YZが算出される。この角度θYZに従って生検針Kを被検
体Mに刺し込む動作に追従して生検針Kが刺し込まれて
る距離が算出される。そして、これら角度と距離から生
検針Kの先端がCT透視面に現れるまでの距離LYZが算
出され、距離LYZに基づいて天板1が自動制御されて移
動することとななる。つまり、術者は天板1の操作が不
要で、生検針Kを刺し込めばよいだけであるので、生検
針Kを的確、かつ速やかに被検体Mに刺し込むことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被検体の体内か
ら生検(バイオプシ検査)用の組織を採取するための生
検針を被検体に刺し込む際や、被検体内の患部に制/抗
癌剤などを投与するための注入針を被検体内に刺し込む
際などに用いられるX線CT装置やMRI装置などの断
層撮影装置に係り、特に生検針や注入針(以下、これら
の針を総称するときは「刺入針」という)を刺し込む技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】癌検査や治療などのために被検体の体内
に刺入針を刺し込んで生検用の組織を採取したり、患部
に制/抗癌剤などを投与することが医療機関で実施され
ている。刺入針の刺し込み方式のひとつとして、例えば
X線CT装置によるX線透視下で刺入針の刺し込み状況
を監視しながら刺入針を刺し込む方式がある。以下、生
検針を例に採って説明する。
【0003】この方式の断層撮影装置の場合、被検体の
断層画像を予め複数枚撮影して画像メモリに蓄積する。
術者はこの蓄積された断層画像をモニタに表示して、生
検針の刺入点Aと組織採取点(目標点)Bをモニタの画
面上から入力すると、図12、および図13に示すよう
に、両点A、Bを結ぶガイドラインGLが表示されると
ともに、ガイドラインGLとCT断層画像の交点を示す
交点マークMPがモニタ上に表示される。そして、ガイ
ドラインGLと交点マークMPは、被検体Mに向けてX
線管から照射されたファンビームを検出してリアルタイ
ムにモニタ上に表示される断層画像に重畳表示される。
【0004】そして、術者は、モニタの断層画像上に重
畳表示されるガイドラインGLと交点マークMPに沿っ
て生検針を刺し込む。生検針の先端が断層画像の交点マ
ークMPから現れると生検針の刺し込みを停止して、術
者が自ら天板を少し移動させ、再度その位置から生検針
を刺し込む。この作業を繰り返して組織採取点Bまで到
達させれば、生検針の刺し込みは完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、術者は、モニタ上に表示されるCT断
層画像の透視面に刺入針の先端の位置が表示されると刺
入針の刺し込みを一時的に停止する。そして、術者はモ
ニタを確認しながら天板移動レバーなどを自ら手動操作
して天板を一定間隔ごとに移動させる一連の動作を行な
わなければならない。つまり、天板の移動を人の感覚に
頼らざるを得ず、的確に移動させることができない。つ
まり、刺入針の刺し込みを効率よく、かつ速やかに行な
うことができないといった問題がある。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、被検体における刺入針の刺し込みを
効率よく行なう断層撮影装置を実現することを主たる目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、被検体における刺入針の
刺し込み部位の断層画像がモニタにリアルタイムで映し
出される構成を備えた断層撮影装置において、(a)被
検体における刺入針の刺入点と目標点とを断層画像が映
し出されたモニタの画面上にそれぞれを指定入力する画
面入力手段と、(b)画面入力手段で指定された刺入点
と目標点とを用いて刺入針の刺し込み角度を算出する角
度算出手段と、(c)被検体に刺入針が刺し込まれる動
作に伴って刺入針の刺し込み距離を検知する刺し込み距
離検知手段と、(d)角度算出手段により算出された刺
し込み角度と刺し込み距離検知手段により検知された刺
し込み距離とから天板を移動させるための距離をリアル
タイムに算出する天板移動距離算出手段と、(e)刺入
針の刺し込み動作に伴って天板移動距離算出手段でリア
ルタイムに算出された天板の移動距離に従って天板の移
動を制御する天板移動制御手段と、(f)前記天板移動
制御手段により制御されながら天板を駆動させる天板駆
動手段とを備えている。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の断層撮影装置において、(g)刺入針の刺し込み動作
に伴って天板を移動させる状態である連動移動状態と、
刺入針の刺し込み動作とは無関係に天板を自由に移動さ
せる状態である自由移動状態とに切り換えるための操作
信号を前記天板移動制御手段に与える天板駆動切り換え
手段を備えている。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の断層撮影装置において、(h)連動移動状態にあると
きに、前記天板移動制御手段を強制的に自由移動状態に
切り換える連動移動解除手段を備えている。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3に記載の断層撮影装置において、(i)天板駆動切り
換え手段によって連動移動状態から自由移動状態に切り
換えられた時点の天板の位置を記憶する天板位置記憶手
段を備え、かつ前記天板移動制御手段は、天板駆動切り
換え手段によって自由移動状態から連動移動状態に切り
換えられたときに、天板位置記憶手段に記憶された天板
位置のデータを読み出し、そのデータに対応した位置に
天板を移動させる。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の断層撮影装置において、(j)前記天板駆動切り換え
手段によって天板を連動移動状態から自由移動状態に切
り換えられたときに、前記天板位置記憶手段に記憶され
た天板位置のデータに自由移動状態に切り換えられた後
から前記刺し込み距離検知手段で継続的に検知された刺
入針の刺し込み距離と刺入針の刺し込み角度に基づい
て、前記天板移動距離検出手段から算出される天板の移
動距離を加算する移動距離加算手段を備え、かつ前記天
板移動制御手段は、天板駆動切り換え手段によって自由
移動状態から連動移動状態に切り換えられたときに、移
動距離加算手段で算出された天板の移動距離を読み出
し、その移動距離に応じた位置に天板を移動させる。
【0012】請求項6に記載発明は、請求項5に記載の
断層撮影装置において、(k)刺入針の装着の有無を検
知する刺入針検知手段と、(l)天板が自由移動状態に
あるときに、被検体から刺入針が抜き取られた状態を検
知して刺入針検知手段から発信された電気信号を受信
し、天板位置記憶手段に記憶された天板位置のデータと
移動距離加算手段により算出された天板の移動距離とを
消去して初期状態にするデータ初期化手段とを備えてい
る。
【0013】〔作用〕この発明の作用は次のとおりであ
る。すなわち、請求項1に記載の断層撮影装置では、被
検体における刺入針の刺入点あるいは目標点が存在する
断層画像をモニタに映し出しておいて、画面入力手段に
より、被検体における刺入針の刺入点および目標点を画
面上でそれぞれ入力する。そして、刺入点と目標点の指
定入力が行なわれると、直ちに刺し込み角度算出手段に
より、刺入針の刺し込み角度が算出される。
【0014】このようにして算出された刺し込み角度に
基づいて、術者は刺入針を被検体に対して刺し込んでゆ
く。そして、この刺し込み動作に伴って、刺し込み距離
検知手段により、被検体に刺し込まれた刺入針の距離が
リアルタイムに検知されるとともに、この刺し込まれた
距離と前記刺し込み角度とが天板移動距離算出手段に入
力される。そして、天板の移動距離がリアルタイムに算
出されて天板移動距離制御手段に入力されることによ
り、術者の刺入針の刺し込み動作に追従して天板が移動
するように駆動制御される。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、被検体に
刺入針を刺し入れているときに、刺入針の刺し入れを一
時的に停止して、刺入針を刺し入れてきた経路や、これ
から刺し入れようとする経路を術者が確認したいとき、
術者は天板駆動切り換え手段を操作することにより、天
板移動制御手段に操作信号が与えられて天板を自由移動
状態に切り換える。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、刺入針の
刺し込みに伴って天板が移動する連動移動状態にあると
き、緊急状態により天板駆動切り換え手段を操作しても
連動移動状態から自由移動状態に切り換えることができ
ない場合がある。このようなときに、連動移動解除手段
を操作することにより、天板駆動切り換え手段から天板
移動制御手段に与えられる連動移動状態の操作信号が強
制的にキャンセルされて自由移動状態に切り換えられ
る。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、天板駆動
切り換え手段によって天板を連動移動状態から自由移動
状態に切り換えられたとき、この時点の天板の位置が天
板位置記憶手段に記憶される。天板が自由移動状態に切
り換えられた後、術者は刺し入れ経路の確認などを行
う。刺入針の刺し入れを再開するとき、術者は天板駆動
切り換え手段を操作することにより、天板を自由移動状
態から連動移動状態に切り換える。連動移動状態に切り
換えられると、天板移動制御手段は、天板位置記憶手段
に記憶された天板位置のデータを読み出し、そのデータ
に対応した位置に天板を移動させる。これにより、刺入
針の刺し入れを一時的に停止したときにモニタに映し出
されていた断層画像と同じ位置の断層画像がモニタに映
し出される。術者はモニタに映し出された断層画像を見
ながら刺入針の刺し入れを再開することができる。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、天板を連
動移動状態から自由移動状態に切り換えられた時点か
ら、手動操作により刺し込まれた刺入針の刺し込み距離
が刺し込み距離検知手段により継続的に検知される。そ
して、検知された刺し込み距離と刺し込み角度に基づい
て天板移動距離算出から天板の移動した距離が算出され
る。そして、移動距離加算手段で連動移動状態から自由
移動状態に切り換えられたときに、天板位置記憶手段に
記憶された天板位置のデータに前記移動距離加算手段で
算出された天板の移動距離が加算される。そして、自由
移動状態から連動移動状態に切り換えられたときに、前
記算出された天板の移動距離を前記天板移動制御手段が
読み出し、その移動距離に応じた位置に天板を移動修正
させる。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、天板を自
由移動状態に切り換えた後に、術者が被検体から刺入針
を抜き取ると、刺入針が装着されていない状態を検知し
た刺入針検知手段からデータ初期化手段に電気信号が送
られる。そして、電気信号を受けたデータ初期化手段で
は、天板を連動移動状態から自由移動状態に切り換えた
時点の天板の位置データと前記移動距離加算手段で算出
された天板の移動距離とが消去される。つまり、一旦刺
入針が被検体から抜き取られると、刺入針の刺し入れが
開始されてからの累積的な情報が消去され、その時点が
刺入針を刺し入れる初期位置とされる。
【0020】
【発明の実施の形態】〈第1実施例〉この発明の一実施
例の構成および機能について図面を参照して説明する。
図1はこの発明に係る断層撮影装置の一実施形態である
X線CT装置の全体構成を示すブロック図である。な
お、以下では生検針Kを被検体Mに刺し入れる場合につ
いて説明するが、この発明は被検体内の患部に制/抗癌
剤を投与するための注入針を被検体Mに刺し入れる場合
にも適用することができる。
【0021】実施例のX線CT装置は、図1に示すよう
に、被検体Mを載置する可動式の天板1と、被検体Mを
挟んで対向するように配置されたX線管2およびX線検
出器3からなる撮像系とを備えている。また、X線管2
およびX線検出器3を対向した状態を維持したままで被
検体Mの体軸のまわりを矢印RAが示す向きに回転させ
る撮像系回転駆動部4を備えている。
【0022】天板1は被検体Mを載せたままで前後方向
などに移動可能な構成になっている。この天板1の移動
は天板駆動部5により行われる。X線管2は、回転中、
高電圧発生器などを含む照射制御部6のコントロールに
より、管電圧・管電流等の設定照射条件に従って被検体
MにファンビームFBを照射する構成となっている。
【0023】X線検出器3は、例えば1000個前後の
X線検出素子3aがファンビームFBの広がりに沿って
配列されている多チャンネル式の検出器である。X線管
2と一緒に回転するX線検出器3からは、X線管2から
のファンビームFBの照射に伴ってX線検出データが出
力される構成となっている。
【0024】実施例装置の撮像系には、X線管2とX線
検出器3が固定されている回転リング7と、プーリ8a
およびベルト8bからなるリング回転機構8とが設けら
れていて、撮像系回転駆動部4のコントロールによりリ
ング回転機構8が回転リング7を回すのに伴って、X線
管2とX線検出器3とが連動回転する構成となってい
る。なお、これら撮像系回転駆動部4や天板駆動部5あ
るいは照射制御部6による基本的なコントロールは、い
ずれも、操作卓9などからの入力操作等に伴って撮影制
御部10から適時に送出される指令信号に従って行われ
る。
【0025】また、実施例装置の場合、X線管2による
ファンビームFBの照射に伴ってX線検出器3から出力
されるX線検出データは、データ収集部(DAS)11
により収集された後、データをデジタル化するAD変換
部12へ送られる。さらにAD変換部12の後には、X
線検出データを記憶する検出データメモリ13およびX
線検出データに基づき3次元画像再構成処理を行う画像
再構成部14や作成されたX線CT断層画像を一時的に
記憶するCT断層画像メモリ15の他、CT断層画像を
画面表示するモニタ16が配設されている。
【0026】実施例装置の撮像系では、図2および図3
に示すように、ガントリGの内の撮像中心を原点Cとす
るXYZ直交座標が装置座標として設定されている。被
検体MをX線撮影する場合、被検体Mの体軸をZ軸に合
わせるようにして被検体Mを天板1に載置した後、ファ
ンビームFBが、図2に示すように、原点Cの位置にお
いてXY平面に合う形で照射される結果、XY平面と一
致する被検体Mの横断面についてのCT断層画像が得ら
れることになる。
【0027】したがって、図3に示すように、天板1を
矢印RBが示すZ軸方向に沿って移動させ、例えば、被
検体Mにおける現在位置を示す各Z座標Z1,・・Zn
を原点Cの位置にそれぞれ合わせてゆけば、被検体Mの
(体軸に垂直な)任意の各横断面D1,・・DnのCT
断層画像を次々と得ることができる。なお、CT断層画
像を映し出すモニタ16の画面座標の中心は、装置座標
の原点Cと一致するように対応付けられてもいる。
【0028】そして、この実施例装置は、被検体内から
生検用組織を採取する生検針Kを被検体Mに刺し込む際
に用いるのに有用な様々な特徴的構成を備えている。す
なわち、実施例装置は、被検体Mにおける生検針刺入点
Aおよび組織採取点(目標点)BをCT断層画像が映し
出されたモニタ16の画面上で指定入力するマウス(画
面入力手段)17を備えている。また、マウス17で指
定入力された生検針刺入点Aと組織採取点Bに基づいて
生検針Kの刺し込み角度を算出する角度算出部18(角
度算出手段)と、生検針Kの刺し込み角度に従って生検
針Kの刺し込みに伴い生検針Kの刺し込み距離をリアル
タイムで検知する回転式エンコーダ25(刺し込み距離
検知手段)と、刺し込み角度と刺し込み距離とから天板
1の移動距離を算出する天板移動距離算出部20(天板
移動距離算出手段)と、この算出された天板1の移動距
離に基づいて天板1を移動制御する天板移動制御部21
(天板移動制御手段)とを備えている。なお、ここで
は、図2および図3に示すように、生検針刺入点Aは現
在のZ座標Z1の横断面D1の外縁にあり、組織採取点
Bは現在のZ座標Znの横断面Dnの真中付近にあるも
のとする。
【0029】生検針刺入点Aを画面入力する場合は、図
4に示すように、横断面D1のCT断層画像をモニタ1
6の画面に映し出しておいて、マウス17を操作してカ
ーソルを生検針刺入点Aの位置に合わせてクリックす
る。そうすると、撮影制御部10によりモニタ16の画
面上での画面入力点から生検針刺入点AのX,Y座標
(X1,Y1)が読み取られるとともに、天板位置検出
部19から送られてくる原点Cに対する天板1の変位量
から生検針刺入点AのZ座標(Z1)が読み取られる。
読み取られた生検針刺入点Aの3座標は角度算出部18
へ送られる。
【0030】組織採取点Bを画面入力する場合は、図5
に示すように、横断面DnのCT断層画像をモニタ16
の画面に映し出しておいて、マウス17を操作してカー
ソルを組織採取点Bの位置に合わせてクリックする。そ
うすると、撮影制御部10によって、モニタ16の画面
上での画面入力点から組織採取点BのX,Y座標(X
n,Yn)が読み取られるとともに、天板位置検出部1
9から送られてくる原点Cからの天板1の変位量から組
織採取点BのZ座標(Zn)が読み取られる。読み取ら
れた組織採取点Bの3座標は角度算出部18へ送られ
る。以下、理解し易いように、YZ平面について記述す
る。
【0031】生検針刺入点Aと組織採取点Bとの各座標
に基づき術者が生検針Kを刺し込み易いように、生検針
Kの刺し込み角度θYZが直ちに算出されて、モニタ16
上に表示される。この表示された角度θYZに基づいて、
図6に示すように、ベット基台Bに取り付けられた生検
針固定部23の生検針Kを挿入する保持器具24の角度
がθYZに調整される。
【0032】一方、保持器具24には生検針Kが挿入さ
れており、生検針Kのグリップ部Hに被検体Mに刺し込
む生検針Kの距離を検知する回転式エンコーダ25が接
触している。つまり、生検針Kが被検体Mに刺し込まれ
る動作に追従して回転部26が回転し、その回転数を累
積加算して生検針Kの刺し込み距離LYZがリアルタイム
に検知される。そして、検知された距離LYZは天板移動
距離算出部20に送られる。なお、この発明において、
刺し込み距離検知手段は回転式エンコーダ25に限られ
ず、非接触タイプの光学エンコーダ、3次元磁気位置検
出方式、生検針保持器具に付属した保持アーム長・角度
検出による3次元位置検出方式などであってもよい。
【0033】天板移動距離算出部20では、図7に示す
ように、先に算出された生検針Kの刺し込み角度θYZと
被検体Mに刺し込まれている生検針Kの距離LYZとの関
係から、生検針Kの先端がCT透視面に現れるまでの距
離LZ がLZ =LYZ・cosθYZなる式でリアルタイム
に算出され、天板移動制御部21に送られる。
【0034】さらに、天板移動距離制御部21では、天
板移動距離算出部20で算出された距離LZ だけ天板1
を移動させる。その結果、モニタ16に表示されるCT
透視面上に生検針Kの針先Kaが現れる。つまり、術者
は、モニタ16に表示される、針先Kaが映ったCT透
視面を見ながら継続的に生検針Kの刺し込みを行なう。
一方、天板1は、術者の生検針Kの刺し込みに応じて算
出された距離LZ だけ生検針Kの刺し込み方向(+Z)
とは逆方向(−Z)に移動される。そして、生検針Kの
針先Kaが組織採取点Bに到達するまで生検針Kの刺し
込みと天板1の移動の相反する動作が繰り返し行われ
る。すなわち、術者は天板1の操作を必要とせず、生検
針Kの刺し込みに集中することができる。
【0035】なお、この実施例装置の場合、画像再構成
部14や各算出部18,20,制御部21はコンピュー
タおよびその作動プログラム(ソフトウエア)を中心に
構成されている。
【0036】次に、以上に述べた構成を有する実施例装
置を用いて、CT透視下において被検体Mに生検針Kを
刺し込んで組織を採取する際の装置動作を、図面を参照
しながら説明する。図9は生検針Kを使って行う組織採
取の進行状況を示すフローチャートである。
【0037】〔ステップS1〕生検用組織の採取対象で
ある被検体Mを天板1の上に載せてZ軸方向に移動させ
ながらファンビームFBを照射するとともに、被検体M
の横断面のCT断層画像をモニタ16に例えば8画像/
1秒の高速レートで表示してCT透視を開始する。
【0038】〔ステップS2〕図4に示すように、生検
針刺入点Aのある横断面D1のCT断層画像がモニタ1
6の画面に表示されたところで、天板1の移動を一時的
に止め、マウス17の操作で生検針刺入点Aをクリック
して入力した後、再び、天板1を移動させる。
【0039】〔ステップS3〕図5に示すように、組織
採取点Bのある横断面DnのCT断層画像がモニタ16
の画面に表示されたところで、天板1の移動を一時的に
止め、マウス17の操作で組織採取点Bをクリックして
入力する。
【0040】〔ステップS4〕両点A,Bの指定に伴っ
て、生検針Kの刺し込み角度θYZがモニタ16の画面に
表示され、この表示に従って生検針固定部23の保持器
具24の角度が調整される。
【0041】〔ステップS5〕天板1を横断面D1のC
T断層画像がモニタ16の画面に表示される位置まで戻
して、生検針Kの差し込みを開始する。
【0042】〔ステップS6〕生検針Kの刺し込みと同
時に回転式エンコーダ25が生検針Kの刺し込み距離L
YZをリアルタイムで算出するとともに、天板1の移動距
離LZ も算出する。
【0043】〔ステップS7〕算出された移動距離LZ
に基づいて天板1が自動制御されながら生検針Kの刺し
込みと同期して移動する。
【0044】〔ステップS8〕生検針Kの針先Kaが組
織採取点Bに達するまで、ステップ7が繰り返される。
生検針Kの針先Kaが組織採取点Bに達すれば、ステッ
プS9へ進む。
【0045】〔ステップS9〕バイオプシ検査用の組織
採取に必要な処置を行う。
【0046】〔ステップS10〕組織採取に必要な処置
が済めば、速やかに生検針Kを引き抜くとともに、CT
透視を適時に停止する。
【0047】〔ステップS11〕天板1から被検体Mを
降ろせば、生検用の組織採取処置は完了したことにな
る。
【0048】以上に述べた実施例のX線CT装置によれ
ば、術者が、モニタ16の画面上に生検針刺入点Aと組
織採取点Bを入力すれば被検体Mに対する生検針Kの刺
し込み角度が算出される。そして、術者は生検針Kを挿
入する保持器具24の角度を調整して生検針Kを刺し込
むだけで、生検針Kの先端が常にCT透視面で確認でき
るように天板1が自動制御されて移動する。その結果、
術者は、モニタ16のみに集中して生検針Kを刺し込む
ことができるので、生検針Kを組織採取点Bに正確、か
つ速やかに到達させることができる。
【0049】〈第2実施例〉第2実施例に係る断層撮影
装置を図面を参照しながら説明する。図9は第2実施例
のX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。第
2実施例のX線CT装置は、図9に示すように、先の実
施例の構成に加えて天板駆動切り換え部27(天板駆動
切り換え手段)と、天板位置メモリ28(天板位置記憶
手段)と、連動移動解除部29(連動移動解除手段)と
を備えている他は、先の第1実施例と同一の構成と効果
を有する装置であるので、説明の重複を避けるために、
相違する点のみを説明する。
【0050】第1実施例の装置では、生検針の刺し込み
距離に応じて天板が移動することにより、CT透視面が
変位するようになっているので、生検針の刺し入れと無
関係に天板を移動させることができない。しかし、被検
体に生検針を刺し入れているときに、生検針の刺し入れ
を一時的に停止して、生検針を刺し入れてきた経路や、
これから刺し入れようとする経路を術者が確認したいと
きがある。このようなときに生検針の刺し入れと無関係
に天板を移動させることができなければ、刺し入れ経路
などの確認を行うことができないという不都合が生じ
る。また、刺し入れる経路を確認した後に、生検針の刺
し入れを再開するときに、生検針の針先が映っている元
のCT透視面が表示されるように天板を迅速に戻せなけ
れば不便である。また、生検針の刺し込み距離に応じて
天板が移動する状態にあるとき、装置の故障などの緊急
状態により、術者が自ら天板を自由に移動させることが
できない場合がある。つまり、このような場合、被検体
が天板に載置された状態でガントリ内に閉じ込められる
可能性がある。第2実施例の装置は、このような不都合
や不便さを解消するために、天板駆動切り換え部27と
天板位置メモリ28、および連動移動解除部29とを備
えている。
【0051】天板駆動切り換え部27は、生検針Kの刺
し込み動作に伴って天板1を移動させる状態である連動
移動状態と、生検針Kの刺し込み動作とは無関係に天板
1を自由に移動させる状態である自由移動状態とに切り
換えるためのものである。この天板駆動切り換え部27
は、ボタンやレバーなどのスイッチで構成されており、
生検針Kを刺し込んでいる術者が操作しやすいようにな
っている。
【0052】板位置メモリ28は、天板駆動切り換え部
27によって天板1が連動移動状態から自由移動状態に
切り換えられた時点の天板の位置を記憶する。
【0053】連動移動解除部29は、装置の故障などの
緊急状態により、天板1の連動移動状態を直ちに解除し
なければならないとき、強制的に連動移動状態を解除し
て自由移動状態に切り換えるものである。つまり、連動
移動解除部29は、ボタンやレバーなどのスイッチを備
えたパルス信号発生器で構成されており、スイッチを操
作するとパルス信号を発生して天板移動制御部21に与
える。そして、天板移動制御部21の連動移動状態をキ
ャンセルさせる。なお、この実施例では、連動移動解除
部29をパルス発生器を備えた電気的な構成としている
が、トリガー機構を備え、天板1の連動移動状態を強制
的に解除させる機械的機構であってもよい。
【0054】このような構成を備えた第2実施例装置に
よれば、生検針Kの刺し入れを一時的に停止して、生検
針Kの刺し入れ経路などの術者が確認したいとき、術者
は天板駆動切り換え部27を操作することにより、天板
1の移動状態を連動移動状態から自由移動状態に切り換
える。これにより天板1は生検針Kの刺し入れとは無関
係に手動操作により、あるいは駆動機構により自由に移
動させることができる状態になる。天板1が自由移動状
態に切り換えられると、そのときに天板位置検知部19
によって検知された天板1の位置が天板位置メモリ28
に記憶される。
【0055】天板1が自由移動状態に切り換えられた
後、術者は刺し入れ経路の確認などを行う。生検針Kの
刺し入れを再開するとき、術者は天板駆動切り換え部2
7を操作することにより、天板1を自由移動状態から連
動移動状態に切り換える。連動移動状態に切り換えられ
ると、天板移動制御部21は、天板位置メモリ28に記
憶された天板位置のデータを読み出し、そのデータに対
応した位置に天板1を移動させる。これにより、生検針
Kの刺し入れを一時的に停止したときにモニタ16に映
し出されていた断層画像と同じ位置の断層画像がモニタ
16に映し出される。以後、術者はモニタ16に映し出
された断層画像を見ながら生検針Kの刺し入れを再開す
る。生検針Kの刺し入れに同期して天板1が移動するの
は第1実施例と同様である。
【0056】また、天板1が連動移動状態にあるとき、
装置の故障により連動移動状態から自由移動状態に切り
換えることができない場合がある。このようなときに、
術者は、連動移動解除部29を直ちに操作する。そうす
ると、パルス信号が連動移動解除部29から天板移動制
御部21に与えられる。このパルス信号を受けた天板移
動制御部21は、連動移動状態が強制的にキャンセルさ
れる。そうすることで、天板1が自由移動状態に切り換
わり、術者が自ら手動操作して天板1を移動させる。つ
まり、生検針Kを刺し入れている途中に、ガントリ内に
閉じ込められた被検体Mを引き出して開放するこができ
る。
【0057】以上のように第2実施例によれば、生検針
Kの刺し入れ途中であっても、天板1を自由に移動させ
て刺し入れ経路などの確認を行うことができる。また、
天板1を元の位置に自動的に戻して、生検針Kの刺し入
れを速やかに再開することもできる。さらに、連動移動
状態にあるときに緊急状態が発生した場合、速やかに連
動移動状態を解除して自由移動状態に切り換え、術者が
自ら天板1を手動操作することができる。
【0058】〈第3実施例〉第3実施例に係る断層撮影
装置を図面を参照しながら説明する。図10は第3実施
例のX線CT装置の全体構成を示すブロック図、図11
は保持器具24の断面図である。第3実施例のX線CT
装置は、図10および11に示すように、先の第2実施
例の構成に加えて移動距離加算部30(移動距離加算手
段)と、生検針検知部31(刺入針検知手段)と、デー
タ初期化部32(データ初期化手段)とを備えている他
は、先の第2実施例と同一の構成と効果を有する装置で
あるので、説明の重複を避けるために、相違する点のみ
を説明する。
【0059】第2実施例の装置では、天板1の移動を連
動移動状態から自由移動状態に切り換えた時点の天板1
の位置データを天板位置メモリ28に記憶しておき、逆
に天板1を自由移動状態から連動移動状態に切り換えた
ときは、この記憶された天板1の位置データを読み出し
て速やかに元の位置に戻すようになっている。しかし、
天板1を自由移動状態に切り換えて術者が自ら手動操作
して生検針Kの刺し入れを行った後、連動移動状態に切
り換えて継続的に生検針Kの刺し入れを行いたいときが
ある。また、自由移動状態で天板1を手動操作して生検
針Kを刺し入れてきた経路や、これから刺し入れようと
する経路を術者が確認したとき、この時点から刺し入れ
経路の微調整を行いたい場合がある。このうよなとき
に、生検針Kを被検体Mから抜き取り、装置全体の設定
を新たにやり直して生検針Kの刺し入れを行うことは不
便である。第3実施例は、このような不都合や不便さを
解消するために、移動距離加算部30と生検針検知部3
1、およびデータ初期化部32とを備えている。
【0060】移動距離加算部30は、連動移動状態から
自由移動状態に切り換えられた時点から、天板1が移動
した距離を継続的に算出するためのものである。つま
り、移動距離加算部30には天板移動距離算出部20と
天板位置メモリ28が接続されており、天板位置メモリ
28に記憶された天板1の位置データに天板1が移動し
た距離が加算されるようになっている。
【0061】生検針検知部31は、生検針Kが被検体M
に刺し入れられる状態に保持器具24に装着されている
かどうかの有無を検知するためのものである。この生検
針検知部31は、図11に示すように、保持器具24に
装着された生検針Kを挟んで光発生原31aと光検知部
31bが対向するように配置された構成をしている。つ
まり、生検針Kが保持器具24から抜き取られると、生
検針Kで遮断されていた光検知部31bの受光面が開放
され、光発生原31aからの光を検知する。そして、光
を電気信号に変換してデータ初期化部32に与えるよう
になっている。なお、光発生原31aは発光ダイオー
ド、LED、レーザー光などが、光検知部31bはフォ
トダイオードなどがそれぞれ挙げられる。また、この実
施例では、保持器具24から生検針Kを完全に抜き取ら
れた状態を生検針Kが装着されていないと判断している
が、光検知部31bに検知される光強度のレベルに応じ
て生検針Kの有無を判断するようにしてもよい。
【0062】データ初期化部32は、被検体Mおよび保
持器具24から生検針Kを抜き取ったときに、生検針K
の刺し入れを開始した時点から記憶されたデータ類を初
期化するためのものである。つまり、天板1が連動移動
状態から自由移動状態に切り換えられたときに、天板位
置メモリ28に記憶された天板1の位置データと、自由
移動状態で手動操作されて天板1が移動した距離が消去
される。
【0063】このような構成を備えた第3実施例装置に
よれば、天板1の移動状態を連動移動状態から自由移動
状態に切り換えた後、術者が手動操作により天板1を移
動させながら生検針Kを刺し入れる。このとき、回転式
エンコーダ25は被検体Mに生検針Kが刺し込まれてい
る距離を自由移動状態に切り換えられた時点から新たに
継続して検知し、その結果を天板移動距離検出部20に
送る。天板移動距離算出部20では、検出結果に基づい
て、天板1の移動距離が継続的に算出される。
【0064】一方、天板1の移動状態を連動移動状態か
ら自由移動状態に切り換えた時点の天板1の位置データ
が、天板位置メモリ28に記憶される。
【0065】そして、天板移動距離算出部20で算出さ
れた天板1の移動距離と天板位置メモリ28に記憶され
た天板1の位置データが移動距離加算部30に入力さ
れ、天板1の位置データに自由移動状態に切り換えられ
た時点からの移動距離が加算される。そして、算出れた
天板1の移動距離が天板移動制御部21に入力されて天
板1の位置を移動修正する。つまり、連動移動状態を継
続して天板1を移動させたときと同じ条件を得ることが
できる。これにより、自由移動状態に切り換えて天板1
を手動操作しながら生検針Kを刺し入れたとしても、そ
の生検針Kが刺し込まれている状態から連動移動状態に
切り換えて継続的に生検針Kの刺し入れを行うことがで
きる。
【0066】また、天板1を自由移動状態に切り換え、
手動操作して生検針Kを刺し入れてきた経路や、これか
ら刺し入れようとする経路を術者が確認して刺し入れる
経路の微調整を行う場合、被検体Mおよび保持器具24
から生検針Kを抜き取る。そうすると、生検針検知部3
1が生検針Kが装着されていないことを検知してデータ
初期化部32に電気信号を与える。そして、データ初期
化部32が、天板位置メモリ28に記憶されていた天板
1の位置データを消去すると、この時点まで継続的に算
出された天板1の移動距離も連動して消去される。つま
り、生検針Kの刺し入れを開始した後の累積的な情報が
全て消去されてしまうので、生検針Kを抜き取った時点
の天板1の位置が、生検針Kの刺し入れ位置として設定
されたことになる。
【0067】すなわち、術者は生検針Kの刺し入れ角度
の微調整を行った後、生検針Kが抜き取られた時点のC
T透視面に生検針Kの針先Kaが現れるまで被検体Mに
生検針Kを刺し入れてゆく。そして、針先Kaが現れた
時点から天板1を連動移動状態に切り換えて生検針Kの
刺し入れを再開する。
【0068】以上のように第3実施例によれば、天板1
の移動状態を自由移動状態に切り換えて手動操作し、生
検針Kの刺し入れを行った後、連動移動状態に切り換え
て継続的な生検針Kの刺し入れを行うことができる。ま
た、自由移動状態で天板1を手動操作して生検針Kを刺
し入れてきた経路や、これから刺し入れようとする経路
を術者が確認して、生検針Kの刺し入れる経路に微調整
を加えたい場合、生検針Kを、一旦被検体Mおよび保持
器具24から抜き取ると生検針Kの刺し入れに関する累
積的な情報が消去される。そのため、生検針Kが抜き取
られた時点が生検針Kの刺し入れ位置として設定される
ので、改めて装置全体の設定をやり直す必要がなく、刺
し込み角度の微調整を行えば、その時点から生検針Kの
刺し入れを連動移動状態で再開することができる。
【0069】この発明は、上記実施の形態に限られるこ
とはなく、下記のように変形実施することができる。 (1)上記実施例の装置は、X線CT装置であったが、
MRI装置(磁気共鳴断層撮影装置)が、変形例として
挙げられる。
【0070】(2)上記実施例の装置は、被検体Mに対
してX線を垂直に照射するようにガントリG自体を被検
体Mに対して垂直に設定しているが、被検体MにX線を
斜めから照射するようにガントリGを傾斜(チルト)さ
せて断層撮影してもよい。
【0071】(3)第3実施例の装置は、天板1を自由
移動状態に切り換え、手動操作して被検体Mに生検針K
を刺し入れた後、連動移動状態に切り換えて継続的に生
検針Kの刺し入れを行うため、移動距離加算部30で天
板1の位置データに自由移動状態切り換え後に天板1が
移動した距離を加算して天板1の位置を移動修正してい
たが、連動移動状態から自由移動状態と自由移動状態か
ら連動移動状態に切り換えられた時点のそれぞれの天板
位置のデータを天板位置検知部19で検知して、天板位
置メモリ28に記憶する。そして、適時に双方の位置デ
ータを読み出して天板1の移動距離を算出するようにし
てもよい。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、被検体における刺入針の刺入
点と目標点を画面上から指定入力すれば、刺入針の刺し
込み角度が算出されるので、術者はこの刺し込み角度に
従って刺入針を被検体に刺し込みを行なうことができ
る。そして、刺入針の刺し込みが開始されるに伴って刺
入針の刺し込み距離がリアルタイムに検知されるととも
に、この刺し込み距離と前記刺し込み角度から天板の移
動距離が算出されて天板移動制御手段に入力される。そ
して、天板が自動制御されて駆動する。つまり、術者の
刺入針の動作に同期して天板が駆動する構成を備えてい
るので、術者は画面に表示される刺入針の先端に集中し
て的確に作業を行なうことができる。その結果、刺入針
の刺し込みも速やかに行なうことができる。
【0073】請求項2に記載の発明によれば、被検体に
刺入針を刺し入れているときであっても、天板駆動切り
換え手段を操作して天板を自由移動状態に切り換えるこ
とにより、刺入針の刺し入れ経路などを簡単に確認する
ことができる。
【0074】請求項3に記載の発明によれば、天板が連
動移動状態にあるときに、緊急状態により連動移動状態
を解除することができない場合、連動移動解除手段を操
作して強制的に自由移動状態に切り換えることができ
る。つまり、天板を手動操作して、ガントリ内に閉じ込
められた被検体を開放することができる。
【0075】請求項4に記載の発明によれば、天板駆動
切り換え手段を操作して天板を連動移動状態から自由移
動状態に切り換えると、その時点の天板の位置データが
天板位置記憶手段に記憶されている。逆に、天板駆動切
り換え手段を操作して天板を連動移動状態に切り換える
と、天板位置記憶手段に記憶された天板位置データが読
み出され、天板は自動的に元の位置に戻るので、刺入針
の刺し入れを迅速に再開することができる。
【0076】請求項5に記載の発明によれば、天板の移
動状態が連動移動状態から自由移動状態に切り換えられ
た時点から、天板の移動距離が別途算出される。そし
て、天板が連動移動状態から自由移動状態に切り換えら
れた時点で記憶された天板位置のデータに天板の移動距
離が加算される。この加算された天板の移動距離は天板
移動制御手段により読み出されて、その移動距離に応じ
て天板の位置が移動修正される。つまり、自由移動状態
で天板を手動操作して刺入針を刺し入れた後に連動移動
状態に切り換えて継続的に刺入針の刺し入れを行うこと
ができる。
【0077】請求項6に記載の発明によれば、天板の移
動状態を連動移動状態から自由移動状態に切り換えた後
に、術者が被検体から刺入針を抜き取ると、天板位置記
憶手段に記憶されていた天板の位置データと天板の手動
操作により継続的に算出された天板の移動距離とが消去
される。つまり、一旦被検体から刺入針を抜き取ると、
刺入針の刺し入れを開始してからの累積的な情報が消去
されて、その時点が刺入針を刺し入れるための初期状態
として設定される。すなわち、術者は装置全体の設定を
改めてする必要がなく、刺入針の刺し入れ経路の微調整
のみを行い、刺入針を抜き取った時点から刺入針の刺し
入れを再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】実施例装置による断層撮影の概況を模試的に示
す斜視図である。
【図3】実施例装置による断層撮影の概況を模試的に示
す正面図である。
【図4】実施例装置での生検針刺入点の入力画面を示す
図である。
【図5】実施例措置での組織採取点の入力画面を示す図
である。
【図6】生検針固定部および回転式エンコーダの模試図
である。
【図7】天板の移動距離を算出する手法の説明に供する
図である。
【図8】生検針による組織採取の進捗状況を示すフロー
チャートである。
【図9】第2実施例のX線CT装置の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図10】第3実施例のX線CT装置の全体構成を示す
ブロック図である。
【図11】生検針用保持器具の断面図である。
【図12】従来装置での刺入針のガイドラインの表示画
面を示す図である。
【図13】従来装置での刺入針刺し込み途中の表示画面
を示す図である。
【符号の説明】
1 … 天板 2 … X線管 3 … X線検出器 14 … 画像再構成部 16 … モニタ 17 … マウス 18 … 角度算出部 19 … 天板位置検知部 20 … 天板移動距離算出部 21 … 天板移動制御部 25 … 回転式エンコーダ A … 生検針刺入点 B … 組織採取点 K … 生検針 M … 被検体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体における刺入針の刺し込み部位の
    断層画像がモニタにリアルタイムで映し出される構成を
    備えた断層撮影装置において、(a)被検体における刺
    入針の刺入点と目標点とを断層画像が映し出されたモニ
    タの画面上にそれぞれを指定入力する画面入力手段と、
    (b)画面入力手段で指定された刺入点と目標点とを用
    いて刺入針の刺し込み角度を算出する角度算出手段と、
    (c)被検体に刺入針が刺し込まれる動作に伴って刺入
    針の刺し込み距離を検知する刺し込み距離検知手段と、
    (d)角度算出手段により算出された刺し込み角度と刺
    し込み距離検知手段により検知された刺し込み距離とか
    ら天板を移動させるための距離をリアルタイムに算出す
    る天板移動距離算出手段と、(e)刺入針の刺し込み動
    作に伴って天板移動距離算出手段でリアルタイムに算出
    された天板の移動距離に従って天板の移動を制御する天
    板移動制御手段と、(f)前記天板移動制御手段により
    制御されながら天板を駆動させる天板駆動手段とを備え
    たことを特徴とする断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の断層撮影装置におい
    て、(g)刺入針の刺し込み動作に伴って天板を移動さ
    せる状態である連動移動状態と、刺入針の刺し込み動作
    とは無関係に天板を自由に移動させる状態である自由移
    動状態とに切り換えるための操作信号を前記天板移動制
    御手段に与える天板駆動切り換え手段を備えたことを特
    徴とする断層撮影装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の断層撮影装置におい
    て、(h)連動移動状態にあるときに、前記天板移動制
    御手段を強制的に自由移動状態に切り換える連動移動解
    除手段を備えたことを特徴とする断層撮影装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の断層撮影装置
    において、(i)天板駆動切り換え手段によって連動移
    動状態から自由移動状態に切り換えられた時点の天板の
    位置を記憶する天板位置記憶手段を備え、かつ前記天板
    移動制御手段は、天板駆動切り換え手段によって自由移
    動状態から連動移動状態に切り換えられたときに、天板
    位置記憶手段に記憶された天板位置のデータを読み出
    し、そのデータに対応した位置に天板を移動させること
    を特徴とする断層撮影装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の断層撮影装置におい
    て、(j)前記天板駆動切り換え手段によって天板を連
    動移動状態から自由移動状態に切り換えられたときに、
    前記天板位置記憶手段に記憶された天板位置のデータに
    自由移動状態に切り換えられた後から前記刺し込み距離
    検知手段で継続的に検知された刺入針の刺し込み距離と
    刺入針の刺し込み角度に基づいて、前記天板移動距離検
    出手段から算出される天板の移動距離を加算する移動距
    離加算手段を備え、かつ前記天板移動制御手段は、天板
    駆動切り換え手段によって自由移動状態から連動移動状
    態に切り換えられたときに、移動距離加算手段で算出さ
    れた天板の移動距離を読み出し、その移動距離に応じた
    位置に天板を移動させることを特徴とする断層撮影装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の断層撮影装置におい
    て、(k)刺入針の装着の有無を検知する刺入針検知手
    段と、(l)天板が自由移動状態にあるときに、被検体
    から刺入針が抜き取られた状態を検知して刺入針検知手
    段から発信された電気信号を受信し、天板位置記憶手段
    に記憶された天板位置のデータと移動距離加算手段によ
    り算出された天板の移動距離とを消去して初期状態にす
    るデータ初期化手段とを備えたことを特徴とする断層撮
    影装置。
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