JP2002033990A - 磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体 - Google Patents

磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体

Info

Publication number
JP2002033990A
JP2002033990A JP2001036412A JP2001036412A JP2002033990A JP 2002033990 A JP2002033990 A JP 2002033990A JP 2001036412 A JP2001036412 A JP 2001036412A JP 2001036412 A JP2001036412 A JP 2001036412A JP 2002033990 A JP2002033990 A JP 2002033990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
image data
recording
digital image
track
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2001036412A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshitaka Yoshihiro
俊孝 吉廣
Takuro Enomoto
沢朗 榎本
Fumiyoshi Abe
文善 阿部
Tomoo Hayakawa
知男 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001036412A priority Critical patent/JP2002033990A/ja
Publication of JP2002033990A publication Critical patent/JP2002033990A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Digital Magnetic Recording (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速再生を確実に行えるようにする。 【解決手段】 変速再生(例えば、16倍速再生)用の
データを、変速再生時にトレースするであろう位置に分
散して記録する。記録されるデータは、例えば、MPEG方
式に基づいて圧縮されたデータを記録する場合、Iピク
チャを生成するデータである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気テープ記録装置
および方法、磁気テープ、並びに記録媒体に関し、特
に、変速再生時においてデータを確実に捕捉し、良好な
画像を表示させるためのデータを記録する磁気テープ記
録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、画像データや音声データを圧縮し
て記録する技術が進歩しつつある。高能率の圧縮方式と
して、例えば、MPEG(Moving Picture Expert Group)
方式がある。
【0003】例えば、MPEG2のような高能率符号化によ
りフーレム間圧縮された画像データが回転ドラムにより
記録された記録媒体から、その記録された画像データを
再生するとき、正方向で2倍速以上、逆方向で1倍速以
上の変速再生する際、取得されたデータが相互に関係を
持たないために(取得されるデータだけでは、復号する
ことができないために)、そのような変速再生は不可能
であった。
【0004】変速再生を可能する1つの方法として、記
録媒体に圧縮された画像データを記録するときに、再生
時における倍速数を予め想定し、その倍速数におけるヘ
ッドのトレースの位置に再生すべきデータを、1倍速再
生用の画像データとは別に記録しておく方法が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような提案さ
れている方法を実施した場合、以下にあげるような課題
がある。まず、回転ヘッドと記録媒体との当たり(密着
性)は、通常再生(正方向1倍速再生)時に最適となる
ように設計されているために、変速再生時には、特にト
ラックの入り口、または、出口において、充分な当たり
がとれなくなり、再生RF出力のレベル低下を招き、画
像データを確実に取得できないといった課題があった。
【0006】また、記録装置、再生装置に起因する記録
トラックの曲がり、再生時のトレースの歪み、記録時の
速度サーボのジッタによる記録トラックの位置ずれ、再
生時の位相ロックサーボのジッタによる走行速度偏差な
どの要因により、目標トレースの位置に対してトレース
の誤差が発生し、画像データが取得できない場合がある
という課題があった。
【0007】さらに、変速再生用の画像データは、変速
による周期性を持つパターン(予め想定された倍速数に
対応するパターン)となって記録媒体としてのテープ上
に記録されるが、一方で、誤り訂正外符号のインターリ
ーブという単位がある。つなぎ録りなどの編集時に、変
速再生用の画像データとインターリーブの2種類の規則
性間の整合をとることは困難であり、整合をとるために
はハードウェアの規模の増大や、ソフトウェアへの負担
の増加といった課題があった。
【0008】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、変速再生用のデータを変速再生時にトレー
スするであろう位置に分散して記録し、その記録される
配置パターンは、インターリーブとの整合もとれたもの
とすることにより、変速再生時に確実にデータを取得
し、良好な画像が表示されるようにすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の磁気テ
ープ記録装置は、デジタル画像データを入力する入力手
段と、入力手段により入力されたデジタル画像データの
うち、変速再生用のデジタル画像データを抽出する抽出
手段と、抽出手段により抽出されたデジタル画像データ
を、トラックの略中央に位置する第1の領域のみに記録
するか、または、第1の領域と、トラックの近傍に位置
するトラックで、かつ、そのトラック内で変速再生時に
トレースされる位置に位置する第2の領域に分散して記
録する記録手段とを含むことを特徴とする。
【0010】第1の領域に記録されるデジタル画像デー
タは、正方向の変速再生と逆方向の変速再生において共
通に再生されるデジタル画像データであるようにするこ
とができる。
【0011】前記記録手段は、所定数のトラックを1周
期とし、その周期毎に、所定のパターンに従って、第1
の領域と第2の領域に、それぞれ、デジタル画像データ
を記録するようにすることができる。
【0012】前記記録手段は、磁気テープの磁性材料の
配列方向に対して、記録磁化の方向が近いと判断される
アジマスをもつ回転ヘッドにより、デジタル画像データ
を磁気テープに記録するようにすることができる。
【0013】前記記録手段は、前記デジタル画像データ
を両方のアジマスのトラックに記録する場合、高倍速用
のデジタル画像データを前記磁気テープの磁性材料の配
列方向に対して、記録磁界の方向がより近い方のアジマ
スのトラックに記録し、低倍速用のデジタル画像データ
を他方のトラックに記録するようにすることができる。
【0014】前記記録手段は、n倍速用のデジタル画像
データを生成し、2のべき乗であるnまたは2nトラッ
ク間隔で、かつ、各トラックの略中央に、前記デジタル
画像データを配置して記録し、その配置されたデジタル
画像データは、2のべき乗であるm倍速の正方向および
逆方向の変速再生、および逆方向の1倍速再生に用いら
れるようにすることができる。
【0015】前記nと前記mは、m<nの関係を満たす
ようにすることができる。
【0016】前記記録手段は、第1の領域と第2の領域
にそれぞれ記録されるデジタル画像データを、それぞれ
の領域で複数回記録するようにすることができる。
【0017】前記デジタル画像データは、所定の長さの
シンクブロックから構成され、前記記録手段は、前記第
1の領域または前記第2の領域に記録すべきシンクブロ
ック数がN個であり、トレース時に、前記第1の領域と
前記第2の領域内において取得可能なシンクブロック数
をL個とした場合、それぞれの領域で複数回記録される
前記デジタル画像データ間を、(L−N)個のシンクブ
ロック分の領域を空けて記録するようにすることができ
る。
【0018】前記記録手段は、位相ロックサーボがトレ
ース目標とする位置を1箇所設定し、その位置と、その
前後に位置する捕捉可能な位置に、前記デジタル画像デ
ータを配置し、前記トレース目標から離れる程、前記
(L−N)の値が大きくなるように同一デジタル画像デ
ータを複数回記録するようにすることができる。
【0019】請求項11に記載の磁気テープ記録方法
は、デジタル画像データの入力を制御する入力制御ステ
ップと、入力制御ステップの処理で入力されたデジタル
画像データのうち、変速再生用のデジタル画像データを
抽出する抽出ステップと、抽出ステップの処理で抽出さ
れたデジタル画像データを、トラックの略中央に位置す
る第1の領域のみに記録するか、または、第1の領域
と、トラックの近傍に位置するトラックで、かつ、その
トラック内で変速再生時にトレースされる位置に位置す
る第2の領域に分散して記録されるように制御する記録
制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0020】請求項12に記載の記録媒体のプログラム
は、回転ヘッドにより磁気テープのトラックにデジタル
画像データを記録する磁気テープ記録装置のプログラム
において、デジタル画像データの入力を制御する入力制
御ステップと、入力制御ステップの処理で入力されたデ
ジタル画像データのうち、変速再生用のデジタル画像デ
ータを抽出する抽出ステップと、抽出ステップの処理で
抽出されたデジタル画像データを、トラックの略中央に
位置する第1の領域のみに記録するか、または、第1の
領域と、トラックの近傍に位置するトラックで、かつ、
そのトラック内で変速再生時にトレースされる位置に位
置する第2の領域に分散して記録されるように制御する
記録制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0021】請求項13に記載の磁気テープは、変速再
生用のデジタル画像データが、トラックの略中央に位置
する第1の領域のみに記録されているか、または、第1
の領域とトラックの近傍に位置するトラックで、かつ、
そのトラック内で変速再生時にトレースされる位置に位
置する第2の領域に分散されて記録されていることを特
徴とする。
【0022】請求項1に記載の磁気テープ記録装置、請
求項11に記載の磁気テープ記録方法、請求項12に記
載の記録媒体、および請求項13に記載の磁気テープに
おいては、デジタル画像データが、トラックの略中央に
位置する第1の領域のみに記録されるか、または、第1
の領域と、トラックの近傍に位置するトラックで、か
つ、そのトラック内で変速再生時にトレースされる位置
に位置する第2の領域に分散して記録される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用し
た記録再生装置の一実施の形態の構成を示す図である。
ビデオカメラ(不図示)などから出力された画像信号
は、記録再生装置1のA/D(Analog/Digital)変換部2
に入力される。A/D変換部2に入力されたアナログの画
像信号は、デジタルの画像データに変換され、圧縮処理
部3に出力される。圧縮処理部3は、入力された画像デ
ータを所定の方式に従って、圧縮処理を施し、データ多
重化部4と変速再生用データ生成部5に出力する。
【0024】圧縮処理部3において行われる圧縮処理に
MPEG方式を用いた場合、圧縮処理部3は、入力された画
像データをDCT(Discrete Cosine Transform)変換し、
MPEG2方式による符号化処理を施すことにより、圧縮さ
れた画像データをデータ多重化部4に対して出力する。
図2を参照してさらに説明するに、例えば、15フレー
ム分の画像信号が圧縮された場合、圧縮後には、Iピク
チャ、Bピクチャ、およびPピクチャと称される3つの
ピクチャに変換される。
【0025】Iピクチャは、フレーム内の圧縮により作
成された画像データであり、Pピクチャは、フレーム内
の圧縮の他に前のフレームの情報も用いられて圧縮され
ることにより作成された画像データであり、Bピクチャ
は、フレーム内の圧縮の他に前後のフレームの情報も用
いられて圧縮されることにより作成された画像データで
ある。
【0026】作成されたIピクチャ、Pピクチャ、およ
びBピクチャから構成され、例えば、図2に示すような
順序に配列されたデータストリームは、データ多重化部
4に入力され、他のデータ(例えば、音声データ、サブ
コードなどのシステムデータなど)と多重化され、誤り
訂正符号付加部6に出力される。データ多重化部4によ
り多重化されるデータの中には、変速再生用データ生成
部5により生成された画像データも含まれる。
【0027】変速再生用データ生成部5は、圧縮処理部
3から出力された画像データの内、Iピクチャのみを用
いて変速再生専用の画像データを作成する。Iピクチャ
は、上述したように、フレーム内のみのデータを用いて
圧縮されるが、PピクチャやBピクチャは、他のフレー
ム(ピクチャ)の情報も用いられて圧縮される。このこ
とは、PピクチャやBピクチャは、他のピクチャの情報
が読み出されないと復号することができないことを示し
ている。Iピクチャなら、他のピクチャの読み出し状況
には依存せずに復号できるので、変速再生時のように、
一部分の画像データしか読み出せないような状況下で読
み出すデータとして適している。
【0028】誤り訂正符号付加部6に入力された多重化
されたデータは、さらに誤り訂正符号が付加され、アン
プ7−1を介して回転ヘッド8に供給される。回転ヘッ
ド8は、供給されたデータを図示していない記録媒体の
テープ上に記録する。
【0029】一方、記録媒体に記録された画像データを
含むデータは、回転ヘッド8により再生され、アンプ7
−2を介して誤り訂正部9に供給される。誤り訂正部9
は、供給されたデータに対して誤り訂正処理を施し、デ
ータ分離処理部10と変速再生用メモリ11に対して出
力する。データ分離処理部10は、データ多重化部4と
逆の処理を行う。すなわち、データ分離処理部10は、
入力された多重化されているデータを、画像データ、音
声データ、システムデータなどのデータに分離する。
【0030】分離されたデータの内、画像データは、伸
張処理部13に出力される。伸張処理部13に接続され
ているスイッチ12は、通常再生(正方向1倍速再生)
の時には、端子a側に接続され、データ分離処理部10
からの画像データが伸張処理部13に出力されるように
し、その他の再生の時(変速再生時)には、端子b側に
接続され、変速再生用メモリ11に記憶されているデー
タが伸張処理部13に出力されるようにする。
【0031】変速再生用メモリ11には、変速再生用デ
ータ生成部5により生成された画像データが記憶され
る。変速再生時には、誤り訂正部9に、データが間欠的
に入力されるために、誤り訂正は内符号についてのみ行
われ、その内符号についてのみ誤り訂正された画像デー
タが、変速再生用メモリ11に一時的に記憶される。変
速再生用メモリ11からの画像データの読み出しは、再
生画像のフレームに同期した一定周期で行う方法と、1
フレーム分の画像データが記憶された時点で行う方法と
があり、どちらが用いられても良い。
【0032】伸張処理部13は、スイッチ12を介して
入力された画像データに対して伸張処理(MPEG方式によ
る復号、逆DCT変換などの処理)を施し、D/A変換部14
を介して、表示デバイスとしてのテレビジョン受像機
(不図示)などに出力する。
【0033】ここで、図3に示すような構成をもつ回転
ヘッド8を備える記録再生装置1について考える。図3
に示した回転ヘッド8は、異なるアジマス角をもつ2つ
のヘッドを備えている。一方のヘッドを+ヘッド、他方
のヘッドを−ヘッドとして記述する。このような回転ヘ
ッド8により記録される記録媒体としてのテープ上の記
録パターンは、図4に示すようになる。すなわち、−ヘ
ッドによりトラック0が形成され、+ヘッドによりトラ
ック1が形成され、−ヘッドによりトラック2が形成さ
れというように、−ヘッドと+ヘッドによるトラックが
交互に形成される。
【0034】9倍速再生が行われる場合、−ヘッドによ
りトラック0乃至8から、所定の一部分のデータが読み
出される。図5(A)は、9倍速再生が行われたときの
RF信号のエンベロープを示し、図5(B)は、例え
ば、出力レベルが6dB落ちまでのデータが復調される
としたときの、復調される再生データを示している。図
5(B)に示したように、変速再生したときの再生デー
タは、間欠的なデータ列になることがわかる。
【0035】そこで、記録媒体のテープの走行速度とヘ
ッドスキャンのテープパターンに対する位相を一定に保
つことにより、テープ上の所定の位置に配置されたデー
タを、確実にトレースすることが可能である。そこで、
例えば、4倍速再生用の画像データは、図6に示すよう
な位置に記録されるようにする。図6において、+4倍
速のスキャンというのは、正方向の4倍速再生を表し、
−4倍速のスキャンというのは、逆方向の4倍速再生を
表す。
【0036】4倍速再生用のデータは、+ヘッドまたは
−ヘッドの、どちらか一方のヘッドが用いられて記録さ
れ、そのデータは、正方向と逆方向の4倍速再生におい
て共通に用いられるデータとする。図6に示したよう
に、4倍速再生用のデータは、トラックの中央(1/2
の位置)に配置される。しかしながら、倍速数が大きく
なると、図5を参照して説明したRF信号のエンベロー
プの1つの塊が、小さくなるため、その塊の中に含まれ
るデータ量は少なくなる。
【0037】従って、倍速数が大きくなると、中央に配
置したデータだけでは、充分なデータ量を記録すること
ができなくなる。そこで、倍速数が大きい場合には、一
つのデータを複数の領域に分散して記録させる。図7
は、16倍速再生用のデータ配置を、図8は、32倍速
再生用のデータ配置を、それぞれ表している。
【0038】図7に示したように、16倍速再生用のデ
ータ配置は、1つデータを3箇所(例えば、+16倍速
のスキャンでは、図中、左下、中央、右上の3箇所)に
分散する。このうち、中央に位置するデータは、正方向
(+)と逆方向(−)の16倍速再生の両方に共通して
用いられる。同様に、32倍速再生用のデータ配置は、
図8に示したように、1つのデータを6箇所に分散し、
そのうち、中央に位置するデータは、正方向と逆方向の
32倍速再生の両方に共通して用いられる。
【0039】このように変速再生用のデータを回転ヘッ
ド8が毎回トレースする位置に配置することにより、記
録データ量を最小限に留めながら、変速再生時において
も良好な画像を表示させるためのデータを記録させるこ
とができる。また、回転ヘッド8と記録媒体としてのテ
ープとの当たり(密着性)は、通常再生時に最適になる
ように設定されているために、変速再生時には、トラッ
クの入り口、または出口において充分な当たりがとれな
くなり、再生RF信号の出力のレベル低下を招き、デー
タを確実に取得できない場合があるが、そのような不都
合を回避することができる。
【0040】しかしながら、記録再生装置1に起因する
記録トラックの曲がり、再生時のトレースの歪み、記録
時の速度サーボのジッタによる記録トラックの位置ず
れ、再生時の位相ロックサーボのジッタによる走行速度
の偏差などの要因により、目標トレースの位置に対して
トレースの誤差が発生し、上述したようなデータ配置で
設けられた変速再生用のデータを取得できない場合が考
えられる。
【0041】そのようなことを防ぐために、1回のスキ
ャンでトレースされる各トラックの変速再生用のデータ
を目標位置(上述したような要因でトレースの誤差が発
生しないときにトレースされるであろう位置)の近傍
に、複数回繰り返して、同一データを記録するようにす
る。図9は、4倍速再生用のデータを2回繰り返して記
録した場合のデータ配置を示す図である。
【0042】ここで、一般的に、磁気テープなどの記録
媒体に、回転ヘッドのスキャンによりトラック単位で記
録を行う場合、トラック内をシンクブロックという単位
で区切り、そのシンクブロック単位で記録することが行
われている。以下に、図9に示したデータ配置につい
て、さらに、シンクブロック単位という概念を用いて以
下に説明する。
【0043】図10は、4倍速再生用のデータを2回繰
り返して記録した場合のデータ配置を示す図である。図
中、SBは、シンクブロックを略記したものである。2
回繰り返して記録しない場合、換言すれば、図6に示し
たようなトラックの中央の領域に1回だけ記録した場
合、トレースするときの誤差として許容される範囲は、
±7SB(シンクブロック)である。
【0044】4倍速再生時においては、1トラックから
30SBのデータ量が捕捉可能な量である。1回のトレ
ースで捕捉しなくてはならないデータ量はS0乃至S1
5の16SBのデータである。このような条件のもと、
2回繰り返してデータを記録させた場合、トレースの誤
差として許容される範囲は、±15SBに向上する。
【0045】同一データを繰り返し記録させる回数とし
ては、上述した2回に限らず、何回でも良い。また、そ
の回数は整数倍である必要もない。例えば、繰り返し回
数を1.5回にした場合のデータ配置を、図11に示
す。1.5回繰り返し同一データを記録するということ
は、半分のデータを2回繰り返して記録することにな
る。すなわち、図13に示した例では、S0乃至S7を
2回繰り返し記録し、S8乃至S15を1回だけ記録す
る。
【0046】1.5回繰り返し同一データを記録した場
合、トレースの誤差許容範囲は±11SBになる。この
場合も1回しかデータを記録しない場合に比べて、トレ
ースの誤差の許容範囲が広がる。
【0047】次に、16倍速再生用のデータ配置につい
て説明する。図12は、16倍速再生用のデータを3回
繰り返して記録させる場合のデータ配置を示している。
このようにデータを配置した場合、シンクブロック単位
で、その配置を示すと、図13のようになる。3回繰り
返して記録しない場合、換言すれば、図7に示したよう
なトラックの中央の領域(共用データの場合)に1回だ
け記録した場合、トレースするときの誤差として許容さ
れる範囲は、±2SBである。
【0048】16倍速再生時においては、1トラックか
ら8SBのデータ量が捕捉可能な量である。1回のトレ
ースで捕捉しなくてはならないデータ量はS0乃至S3
の4SBのデータである。このような条件のもと、3回
繰り返してデータを記録させた場合、トレースの誤差と
して許容される範囲は、±10SBに向上する。
【0049】16倍速再生用のデータ配置として、他の
配置例を図14に示す。図14に示したデータ配置例で
は、16倍速再生用のデータが2回または3回繰り返し
て記録される。図14に示したように、複数回繰り返し
て記録されるデータのデータ間は、間隔を空けて配置さ
れている。このように間隔を空けて同一データを配置す
る場合、トレースの誤差の許容範囲を最大にするには、
1箇所のデータ量をシンクブロックで換算してN個、近
傍でデータ捕捉可能なシンクブロックがL個であるとす
ると、次式(1)により算出されるM個分の間隔を空け
ればよい。M=L−N (Mは0以上の整数) ・・・
(1)
【0050】また、近傍でデータ捕捉可能なシンクブロ
ック数Lに対して、データ間の間隔Mが大きい程、トレ
ースの誤差に対する許容範囲が大きくなる。さらに、繰
り返し回数が多いほど、許容範囲は増大する。一方、位
相ロックサーボなどの技術により、データをトレースす
るとき、目標とする領域から離れる程、トレースの誤差
が大きくなる。このようなことを考慮して16倍速再生
用のデータを配置したのが、図14に示したデータ配置
である。
【0051】図14に示した16倍速再生用のデータ配
置について、図15乃至図17を参照してさらに説明す
る。図15は、図14に示したデータ配置のうち、中央
の領域に位置し、同一データが2回繰り返して記録され
る領域(共用データが記録されている領域)について示
した図である。共用データは、2回繰り返して記録され
るわけだが、そのデータの間隔は2SBと狭く空けてあ
る。また、データ量は1回のスキャンで必要なデータ量
を確保し、繰り返し回数を2回に抑えることにより、変
速再生用のデータ量を減らし、メイン(通常再生用)の
データ量の増加に貢献している。これは、中央の領域が
位相ロックサーボの目標位置であるためにサーボジッタ
などの最小限の誤差を考慮すればよいことに起因してい
る。
【0052】図16は、+16倍速再生用のデータ配置
について説明する図である。+16倍速再生用のデータ
は、図14においては、共用データに対して左下と右上
に位置するデータである。+16倍速再生用のデータ
は、3回繰り返し記録される。各データは、S0乃至S
2の3SBから構成され、各データ間は、7SBだけ間
隔が空けられて配置されている。このように配置するこ
とにより、トレースの誤差の許容範囲が±13.5SB
になる。
【0053】同様に、図17は、−16倍速再生用のデ
ータ配置について説明する図である。−16倍速再生用
のデータは、図14においては、共用データに対して左
上と右下に位置するデータである。−16倍速再生用の
データは、3回繰り返し記録される。各データは、S0
乃至S2の3SBから構成され、各データ間は、5SB
だけ間隔が空けられて配置されている。S0乃至S2の
データは、図16に示した+16倍速再生用のデータと
は逆の順序で記録される。このように配置することによ
り、トレースの誤差の許容範囲が±10.5SBにな
る。
【0054】図16または図17に示したデータ配置で
は、繰り返し回数を3回にし、各データ間を5SBまた
は7SBと広めにとることにより、トレースの誤差によ
る許容範囲が大きくとれるようにしている。
【0055】次に、32倍速再生用のデータ配置につい
て説明する。図18は、32倍速再生用のデータを4回
繰り返して記録させる場合のデータ配置を示している。
このようにデータを配置した場合、シンクブロック単位
で、その配置を示すと、図19のようになる。4回繰り
返して記録しない場合、換言すれば、図8に示したよう
なトラックの中央の領域(共用データの場合)に1回だ
け記録した場合、トレースするときの誤差として許容さ
れる範囲は、±1SBである。
【0056】32倍速再生時においては、1トラックか
ら4SBのデータ量が捕捉可能な量である。1回のトレ
ースで捕捉しなくてはならないデータ量は、S0とS1
の2SBのデータである。このような条件のもと、4回
繰り返してデータを記録させた場合、トレースの誤差と
して許容される範囲は、±7SBに向上する。このよう
に、繰り返して記録される各データ間は、式(1)に基
づいて算出される間隔Mだけ空けて配置される。
【0057】32倍速再生用のデータ配置として、他の
配置例を図20に示す。図20に示したデータ配置例で
は、32倍速再生用のデータを3回、4回、または5回
繰り返して記録した場合のデータ配置を示している。図
20に示したようなデータ配置の場合も、式(1)に基
づいて算出される間隔Mだけ空けて、各データが配置さ
れる。
【0058】図20に示した32倍速再生用のデータ配
置について、図21乃至図23を参照してさらに説明す
る。図21は、図14に示したデータ配置のうち、中央
の領域に位置し、同一データが3回繰り返して記録され
る領域(共用データが記録される領域)について示した
図である。共用データは、3回繰り返して記録されるわ
けだが、そのデータの間隔は空けずに記録される。この
ように共用データが記録される場合、捕捉可能な領域は
4SBであり、トレースの誤差として許容される範囲は
±4SBとなる。
【0059】図22は、32倍速再生用のデータ配置に
ついて説明する図であり、図20に示したデータ配置に
おいては、同一ヘッドにより記録され、かつ、共用デー
タに最も隣接する位置に記録されるデータである。この
ような位置に記録される32倍速再生用のデータは、4
回繰り返して記録される。各データは、S0乃至S2の
3SBから構成され、各データ間は、1SBだけ間隔が
空けられて配置されている。このように配置することに
より、トレースの誤差の許容範囲が±6.5SBにな
る。
【0060】同様に、図23は、32倍速再生用のデー
タ配置について説明する図であり、図20においては、
同一ヘッドにより記録され、かつ、共用データに2番目
に隣接する位置に記録されるデータである。このような
位置に記録される32倍速再生用のデータは、5回繰り
返し記録される。各データは、S0の1SBから構成さ
れ、各データ間は、2SBだけ間隔が空けられて配置さ
れている。このように配置することにより、トレースの
誤差の許容範囲が±7.5SBになる。
【0061】次に、誤り訂正について説明する。図1の
記録再生装置1の構成からもわかるように、データ多重
化部4において画像データ、音声データなどのデータが
多重化された後、誤り訂正符号付加部6にて、誤り訂正
符号が付加される。この付加される誤り訂正符号の構成
を、図24に示す。図24に示すように、1つのシンク
ブロックは、データ部と内符号部(Inner Parity)で構
成され、複数のシンクブロックから構成される1つのデ
ータ部に対して、外符号部(Outer Parity)が付加され
た構成となっている。このような構成をとることによ
り、シンクブロック単位の誤りに対して大きな耐性を持
たせることができる。
【0062】一般的に、記録媒体としてテープ状のもの
を用いた場合、ランダムエラー(不定期で単発的に発生
する誤り)の他に、テープに塗布された磁性体の欠陥や
傷などによるバーストエラー(連続的に発生する誤り)
が発生することが知られている。この対策として、複数
のトラックに記録するシンクブロックに対して、1つの
誤り訂正外符号を構成し、これらのシンクブロックを所
定の規則に従って、符号を構成するシンクブロックが存
在するトラック全てにわたって再配置することが行われ
ている。このような再配置の処理は、インターリーブな
どと称される。
【0063】高能率圧縮記録を行う場合、インターリー
ブの単位として記録信号処理を行うことにより、編集な
どの処理が容易になり、記録再生装置1の規模を小さく
できるため、変速再生用のデータの記録パターンも、イ
ンターリーブに対応している方が好ましい。そこで、イ
ンターリーブを考慮した変速再生のデータ配置を図25
に示す。図25は、図9に示した4倍速再生用のデータ
配置、図14に示した16倍速再生用のデータ配置、お
よび、図20に示した32倍速再生用のデータ配置を1
枚の図面にまとめ、さらにインターリーブを考慮した場
合のデータ配置を示している。
【0064】図26は、図9に示した4倍速再生用のデ
ータ配置、図12に示した16倍速用のデータ配置、お
よび、図18に示した32倍速再生用のデータ配置を1
枚の図面にまとめ、さらにインターリーブを考慮した場
合のデータ配置を示している。
【0065】図25または図26におけるインターリー
ブ単位は、16トラックである。32倍速再生用のデー
タ配置のパターンは、64トラックおきに現れるように
し、16倍速再生用のデータ配置のパターンは、32ト
ラックおきに現れるようにすれば、充分なデータ量が得
られるが、インターリーブ単位で考慮したときのデータ
配置のパターンの種類を減らすために、32倍速再生用
のデータは4回、16倍速再生用のデータは2回、それ
ぞれ、同一のデータを繰り返し記録する。
【0066】図25または図26に示したデータ配置の
うち、どちらの図面のデータ配置でも良いが、例えば、
図26のデータ配置において、32倍速再生用のデータ
は、一部分が16倍速再生用のデータとぶつかるため、
図18に示した32倍速再生用のデータ配置とは異な
り、端の領域に記録されているデータを、次の最適な領
域に移し、また、同一トラック内の繰り返し回数を減ら
すことにより、図27に示すようなデータ配置のパター
ンにしても良い。
【0067】上述した説明においては、4倍速再生、1
6倍速再生、および32倍速再生に対するデータ配置に
ついて説明したが、それ以外の倍速数の再生において
も、本発明を適用できる。そこで、次に、低速再生(こ
こでは、4倍速以下の倍速数での再生を示す)用のデー
タとの兼用方式について説明する。
【0068】MPEG2方式に従う圧縮を行う場合で、n=
15、m=3で規定されるGOP単位で記録を行うとき
を考える。これを例えば、民生用のDV(Digital Vide
o)フォーマットの物理フォーマットに従って記録する
とすると、1秒間の記録トラック数は300トラックと
なる。従って、1GOP当たりの平均トラック数は、1
50トラックとなる。これを例えば、4倍速再生でトレ
ースする場合、片アジマスで考えても、18回のトレー
スの機会があり、150トラック内に1画像分の変速再
生用のデータを記録することは可能である。また、この
1画像分の変速再生用のデータは、Iピクチャを生成す
るデータから作成される。
【0069】このようなことを考慮して記録されたデー
タを読み出して変速再生を行うわけだが、±4倍速再生
用のデータは、±4倍速再生の時には当然トレースでき
るが、4倍速の1/2倍速である±2倍速、1/4倍速
である−1倍速、2倍の±8倍速などでも、原理的にト
レースすることができる。4倍速再生用のデータを他の
倍速数で再生した場合、出力される画像の更新率が異な
ってくる。すなわち、4倍速再生のときは、毎秒8枚の
画像を更新することが可能であるが、2倍速では毎秒4
枚、1倍速では毎秒2枚になる。逆に、8倍速では、毎
秒16枚になるが、画面の半分の情報しか取得できない
ため、データの配置を工夫するなどして全画面が更新さ
れるようにする必要がある。
【0070】図1に示した記録再生装置1のように、変
速再生用データ生成部5や変速再生用メモリ11のよう
な変速再生用のデータを処理する機能をもち、1GOP
当たり、画像2枚分のデータを供給できれば、4トラッ
ク間隔でデータを配置することにより、2倍速再生の時
に8枚、−1倍速の時に4枚の更新が可能になる。この
場合、4倍速再生では、データを1つおきに拾うことに
なるが、更新レートの関係が一致しているため、再生
上、問題にはならない。このようなことを考慮したデー
タ配置のパターンを図29に示す。
【0071】一般的に磁気テープのような記録媒体で
は、図30に示すように、磁性材料がテープの長手方向
に向いて配置されているため、記録時のアジマス角と、
この配列との角度により再生出力も異なってくる。図3
0に示した例では、+アジマス側の方が、磁性材料の配
列方向と記録される磁界の方向との角度差がより小さ
く、再生出力は−アジマスに比べて大きくなる。このこ
とを利用し、再生出力が大きくなるアジマス側に、倍速
再生用のデータを記録する。また、両方のアジマスに倍
速数の異なるデータを記録する場合、1回のスキャンで
取得できるデータが少なく、トレースの誤差に関しても
不利な高倍速用のデータを再生出力が大きくなるアジマ
ス側に記録する。
【0072】図28、図29に示したデータ配置は、こ
のようなことも考慮したパターンである。
【0073】さらに、ここで、上述したようなことを考
慮したパターンとして、他のパターンについて説明す
る。なお、パターンを作成するときに考慮すべき事柄に
ついては、既に説明したので、ここでは、説明を省略
し、パターンのみを示す。また、図面においても、同一
図面内に、シンクブロック数を記載する。
【0074】図31は、±4倍速再生用と、±8倍速再
生用のデータの配置パターンを同一図面上に示した図で
ある。±4倍速再生用のデータは、2回繰り返して記録
され、±8倍速再生用のデータは、2または3回繰り返
して記録される。1回の記録は、17シンクブロック単
位で行われる。
【0075】8倍速再生用のデータは、3トラック(同
一アジマスで記録される3トラック)に分けて記録され
るが、その3トラックの内の中央に位置するトラックの
中央に位置するデータは、+8倍速再生と−8倍速再生
において共通に用いられるデータである。さらに、その
データは、±4倍速再生用のデータとしても用いられ
る。
【0076】図32は、±16倍速再生用のデータの配
置パターンを示した図である。図32に示した配置パタ
ーンは、図12に示した±16倍速再生用のデータの配
置パターンと同様であるが、1つのデータを構成するシ
ンクブロックの個数が異なる。すなわち、中央に位置す
る±16倍速再生用に共通に用いられるデータは、6シ
ンクブロックで構成され、他の領域のデータは、3シン
クブロックで構成される。
【0077】図33は、±24倍速再生用のデータの配
置パターンを示した図である。図33に示した配置パタ
ーンにおいては、+24倍速再生用のデータまたは−2
4倍速再生用のデータが、3トラックに記録される。3
トラックの内の中央に位置するトラックに記録されてい
るデータは、+24倍速再生と−24倍速再生に共用デ
ータとして用いられるデータであり、3回繰り返して記
録される。
【0078】中央のトラックに対して左右に位置するト
ラックに記録されるデータは、+24倍速再生用または
−24倍速再生用のデータであり、それぞれ、4回繰り
返して記録されている。それぞれのデータは、4シンク
ブロックで構成される。
【0079】図34は、±32倍速再生用のデータの配
置パターンを示した図である。図34に示した配置パタ
ーンは、基本的に図18に示した±32倍速再生用のデ
ータの配置パターンと同様であるが、1つのデータを構
成するシンクブロックの個数が異なる。すなわち、中央
のトラックに位置する±32倍速再生用に共通に用いら
れるデータと、そのトラックの左右に位置するトラック
に記録されるデータは、3シンクブロックで構成され、
他の領域のデータは、2シンクブロックで構成される。
【0080】図35は、図31乃至図34に示した±4
倍速再生、±8倍速再生、±16倍速再生、±24倍速
再生、および±32倍速再生用のデータの配置パターン
を、1枚の図面上に示した図である。さらに、図35に
示した配置パターンにおいては、ECCインターリーブ
単位を考慮した配置パターンとなっている。4倍速再生
用の領域と8倍速再生用の領域は、それぞれ、1つEC
Cインターリーブ単位に1箇所という間隔をもって、図
示した位置に配置される。8倍速再生用の領域には、4
倍速再生用と共用のエリアも含まれている。
【0081】16倍速再生用の領域は、2つECCイン
ターリーブ単位に1箇所、24倍速再生用の領域は、3
つECCインターリーブ単位に1箇所、32倍速再生用
の領域は、4つECCインターリーブ単位に1箇所、と
いう間隔をもって、それぞれ図示した位置に配置され
る。
【0082】上述したように変速再生用のデータを記録
媒体に記録することにより、記録再生装置自体の要因に
よりトラックの入り口や出口でのRF信号の出力が低下
するような場合に、その影響を回避することができ、安
定したデータの取得が行えるようになる。また、トレー
スの誤差によりデータの捕捉率が低下するようなことを
防ぐことも可能となる。
【0083】変速再生用のデータの配置パターンを誤り
訂正外符号のインターリーブ単位に合わせることによ
り、ハードウェア(記録再生装置)の規模を小さくする
ことができるとともに、ソフトウェアの負担も軽減する
ことが可能となる。また、低倍速再生用のデータを共用
することにより、記録するデータ量を削減できるため、
その分、他のデータの記録容量を増すことができる。
【0084】1回のスキャンで取得できるデータが少な
く、トレースの誤差に関しても不利な高倍速用のデータ
を、再生出力の大きいトラックに配置することにより、
その逆の場合に比べてデータの捕捉率を高めることが可
能となる。
【0085】上述した一連の処理は、ハードウェアによ
り実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより
実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプロ
グラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピ
ュータ、または、各種のプログラムをインストールする
ことで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎
用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からイン
ストールされる。
【0086】図36は、汎用のパーソナルコンピュータ
の内部構成例を示す図である。パーソナルコンピュータ
のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Rea
d Only Memory)102に記憶されているプログラムに
従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Mem
ory)103には、CPU101が各種の処理を実行する上
において必要なデータやプログラムなどが適宜記憶され
る。入出力インタフェース105は、キーボードやマウ
スから構成される入力部106が接続され、入力部10
6に入力された信号をCPU101に出力する。また、入
出力インタフェース105には、ディスプレイやスピー
カなどから構成される出力部107も接続されている。
【0087】さらに、入出力インタフェース105に
は、ハードディスクなどから構成される記憶部108、
および、インターネットなどのネットワークを介して他
の装置とデータの授受を行う通信部109も接続されて
いる。ドライブ110は、磁気ディスク121、光ディ
スク121、光磁気ディスク123、半導体メモリ12
4などの記録媒体からデータを読み出したり、データを
書き込んだりするときに用いられる。
【0088】記録媒体は、図36に示すように、コンピ
ュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために
配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク
121(フロッピディスクを含む)、光ディスク122
(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Di
gital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク12
3(MD(Mini-Disk)を含む)、若しくは半導体メモリ
124などよりなるパッケージメディアにより構成され
るだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態で
ユーザに提供される、プログラムが記憶されているROM
102や記憶部108が含まれるハードディスクなどで
構成される。
【0089】なお、本明細書において、媒体により提供
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に従って、時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも
時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実
行される処理をも含むものである。
【0090】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の磁気テー
プ記録装置、請求項11に記載の磁気テープ記録方法、
請求項12に記載の記録媒体、および請求項13に記載
の磁気テープによれば、デジタル画像データを、トラッ
クの略中央に位置する第1の領域のみに記録するか、ま
たは、第1の領域と、トラックの近傍に位置するトラッ
クで、かつ、そのトラック内で変速再生時にトレースさ
れる位置に位置する第2の領域に分散して記録するよう
にしたので、変速再生時において良好な画像を表示させ
るために充分なデジタル画像データを捕捉させるための
デジタル画像データの記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録再生装置の一実施の形態
の構成を示す図である。
【図2】圧縮について説明する図である。
【図3】回転ヘッドを示す図である。
【図4】記録パターンを説明する図である。
【図5】RF信号のエンベロープと再生データの関係を
説明する図である。
【図6】4倍速再生用のデータのデータ配置パターンを
説明する図である。
【図7】16倍速再生用のデータのデータ配置パターン
を説明する図である。
【図8】32倍速再生用のデータのデータ配置パターン
を説明する図である。
【図9】4倍速再生用のデータの他のデータ配置パター
ンを説明する図である。
【図10】図9に示したデータ配置パターンについて説
明する図である。
【図11】図9に示したデータ配置パターンについて説
明する図である。
【図12】16倍速再生用のデータの他のデータ配置パ
ターンを説明する図である。
【図13】図12に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図14】16倍速再生用のデータのさらに他のデータ
配置パターンを説明する図である。
【図15】図14に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図16】図14に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図17】図14に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図18】32倍速再生用のデータの他のデータ配置パ
ターンを説明する図である。
【図19】図18に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図20】32倍速再生用のデータのさらに他のデータ
配置パターンを説明する図である。
【図21】図20に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図22】図20に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図23】図20に示したデータ配置パターンについて
説明する図である。
【図24】誤り訂正符号について説明する図である。
【図25】インターリーブを考慮したデータ配置パター
ンについて説明する図である。
【図26】インターリーブを考慮した他のデータ配置パ
ターンについて説明する図である。
【図27】インターリーブを考慮したさらに他のデータ
配置パターンについて説明する図である。
【図28】低速再生を考慮したデータ配置パターンにつ
いて説明する図である。
【図29】低速再生を考慮した他のデータ配置パターン
について説明する図である。
【図30】磁性材料の配列とアジマスとの関係について
説明する図である。
【図31】4倍速および8倍速再生用のデータのさらに
他のデータ配置パターンを説明する図である。
【図32】16倍速再生用のデータのさらに他のデータ
配置パターンを説明する図である。
【図33】24倍速再生用のデータのさらに他のデータ
配置パターンを説明する図である。
【図34】32倍速再生用のデータのさらに他のデータ
配置パターンを説明する図である。
【図35】インターリーブを考慮したさらに他のデータ
配置パターンについて説明する図である。
【図36】媒体を説明する図である。
【符号の説明】
1 記録再生装置, 2 A/D変換部, 3 圧縮処
理部, 4 データ多重化部, 5 変速再生用データ
生成部, 6 誤り訂正符号付加部, 7 アンプ,
8 回転ヘッド, 9 誤り訂正部, 10 データ分
離部, 11変速再生用メモリ, 12 スイッチ,
13 伸張処理部, 14 D/A変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/92 H04N 5/92 H 5/93 5/93 Z (72)発明者 阿部 文善 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 早川 知男 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C018 CA02 LA02 5C053 FA21 GB01 GB15 GB22 GB37 HA23 HA24 HA25 5D031 AA03 BB03 EE07 HH03 5D044 AB07 BC01 CC03 DE12 DE19 DE72 FG24

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転ヘッドにより磁気テープのトラック
    にデジタル画像データを記録する磁気テープ記録装置に
    おいて、 前記デジタル画像データを入力する入力手段と、 前記入力手段により入力された前記デジタル画像データ
    のうち、変速再生用のデジタル画像データを抽出する抽
    出手段と、 前記抽出手段により抽出された前記デジタル画像データ
    を、前記トラックの略中央に位置する第1の領域のみに
    記録するか、または、前記第1の領域と、前記トラック
    の近傍に位置するトラックで、かつ、そのトラック内で
    変速再生時にトレースされる位置に位置する第2の領域
    に分散して記録する記録手段とを含むことを特徴とする
    磁気テープ記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の領域に記録される前記デジタ
    ル画像データは、正方向の変速再生と逆方向の変速再生
    において共通に再生されるデジタル画像データであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の磁気テープ記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段は、所定数のトラックを1
    周期とし、その周期毎に、所定のパターンに従って、前
    記第1の領域と第2の領域に、それぞれ、前記デジタル
    画像データを記録することを特徴とする請求項1に記載
    の磁気テープ記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段は、前記磁気テープの磁性
    材料の配列方向に対して、記録磁化の方向が近いと判断
    されるアジマスをもつ前記回転ヘッドにより、前記デジ
    タル画像データを前記磁気テープに記録することを特徴
    とする請求項1に記載の磁気テープ記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段は、前記デジタル画像デー
    タを両方のアジマスのトラックに記録する場合、高倍速
    用のデジタル画像データを前記磁気テープの磁性材料の
    配列方向に対して、記録磁界の方向がより近い方のアジ
    マスのトラックに記録し、低倍速用のデジタル画像デー
    タを他方のトラックに記録することを特徴とする請求項
    1に記載の磁気テープ記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録手段は、n倍速用のデジタル画
    像データを生成し、2のべき乗であるnまたは2nトラ
    ック間隔で、かつ、各トラックの略中央に、前記デジタ
    ル画像データを配置して記録し、その配置されたデジタ
    ル画像データは、2のべき乗であるm倍速の正方向およ
    び逆方向の変速再生、および逆方向の1倍速再生に用い
    られることを特徴とする請求項1に記載の磁気テープ記
    録装置。
  7. 【請求項7】 前記nと前記mは、m<nの関係を満た
    すことを特徴とする請求項6に記載の磁気テープ記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記記録手段は、前記第1の領域と前記
    第2の領域にそれぞれ記録される前記デジタル画像デー
    タを、それぞれの領域で複数回記録することを特徴とす
    る請求項1に記載の磁気テープ記録装置。
  9. 【請求項9】 前記デジタル画像データは、所定の長さ
    のシンクブロックから構成され、前記記録手段は、前記
    第1の領域または前記第2の領域に記録すべきシンクブ
    ロック数がN個であり、トレース時に、前記第1の領域
    と前記第2の領域内において取得可能なシンクブロック
    数をL個とした場合、それぞれの領域で複数回記録され
    る前記デジタル画像データ間を、(L−N)個のシンク
    ブロック分の領域を空けて記録することを特徴とする請
    求項8に記載の磁気テープ記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録手段は、位相ロックサーボが
    トレース目標とする位置を1箇所設定し、その位置と、
    その前後に位置する捕捉可能な位置に、前記デジタル画
    像データを配置し、前記トレース目標から離れる程、前
    記(L−N)の値が大きくなるように同一デジタル画像
    データを複数回記録することを特徴とする請求項9に記
    載の磁気テープ記録装置。
  11. 【請求項11】 回転ヘッドにより磁気テープのトラッ
    クにデジタル画像データを記録する磁気テープ記録装置
    の磁気テープ記録方法において、 前記デジタル画像データの入力を制御する入力制御ステ
    ップと、 前記入力制御ステップの処理で入力された前記デジタル
    画像データのうち、変速再生用のデジタル画像データを
    抽出する抽出ステップと、 前記抽出ステップの処理で抽出された前記デジタル画像
    データを、前記トラックの略中央に位置する第1の領域
    のみに記録するか、または、前記第1の領域と、前記ト
    ラックの近傍に位置するトラックで、かつ、そのトラッ
    ク内で変速再生時にトレースされる位置に位置する第2
    の領域に分散して記録されるように制御する記録制御ス
    テップとを含むことを特徴とする磁気テープ記録方法。
  12. 【請求項12】 回転ヘッドにより磁気テープのトラッ
    クにデジタル画像データを記録する磁気テープ記録装置
    のプログラムにおいて、 前記デジタル画像データの入力を制御する入力制御ステ
    ップと、 前記入力制御ステップの処理で入力された前記デジタル
    画像データのうち、変速再生用のデジタル画像データを
    抽出する抽出ステップと、 前記抽出ステップの処理で抽出された前記デジタル画像
    データを、前記トラックの略中央に位置する第1の領域
    のみに記録するか、または、前記第1の領域と、前記ト
    ラックの近傍に位置するトラックで、かつ、そのトラッ
    ク内で変速再生時にトレースされる位置に位置する第2
    の領域に分散して記録されるように制御する記録制御ス
    テップとを含むことを特徴とするコンピュータが読み取
    り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  13. 【請求項13】 変速再生用のデジタル画像データが、
    トラックの略中央に位置する第1の領域に記録されてい
    るか、または、前記第1の領域と、前記トラックの近傍
    に位置するトラックで、かつ、そのトラック内で変速再
    生時にトレースされる位置に位置する第2の領域に分散
    されて記録されていることを特徴とする磁気テープ。
JP2001036412A 2000-05-10 2001-02-14 磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体 Abandoned JP2002033990A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001036412A JP2002033990A (ja) 2000-05-10 2001-02-14 磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000136626 2000-05-10
JP2000-136626 2000-05-10
JP2001036412A JP2002033990A (ja) 2000-05-10 2001-02-14 磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002033990A true JP2002033990A (ja) 2002-01-31

Family

ID=26591580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001036412A Abandoned JP2002033990A (ja) 2000-05-10 2001-02-14 磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002033990A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8331452B2 (en) 2007-09-26 2012-12-11 Canon Kabushiki Kaisha Image encoding apparatus, method of controlling therefor, and program

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8331452B2 (en) 2007-09-26 2012-12-11 Canon Kabushiki Kaisha Image encoding apparatus, method of controlling therefor, and program

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5684915A (en) Digital VTR for recording special replay data with appended error correction codes
RU2122294C1 (ru) Способ записи на магнитной ленте и способ воспроизведения с магнитной ленты цифровой видеозаписи, например с трюком (варианты)
JP2661206B2 (ja) 映像信号記録装置
JP3287875B2 (ja) ビデオテープレコーダ
JP3552677B2 (ja) 磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、記録媒体、並びにプログラム
JP2002033990A (ja) 磁気テープ記録装置および方法、磁気テープ、並びに記録媒体
KR100763081B1 (ko) 자기 테이프 기록 장치 및 방법, 자기 테이프, 및 기록 매체
JPH0520035B2 (ja)
JP3365010B2 (ja) 映像信号記録・再生装置
JP3565433B2 (ja) ビデオテープレコーダ
JP3669031B2 (ja) 記録再生システム
JPH1118052A (ja) ディジタル記録再生装置および方法
JP3594186B2 (ja) ビデオテープレコーダ
JP3448985B2 (ja) 磁気記録再生装置
JP3060864B2 (ja) トラッキング制御装置
JPH08214252A (ja) 圧縮動画像データの記録方式および記録再生方式
JP2000341625A (ja) デジタル情報信号記録装置、およびデジタル情報信号記録方法
JP2000244864A (ja) デジタル磁気記録再生装置
JPH0746531A (ja) 記録装置と再生装置
JPH0787434A (ja) 映像信号記録装置及び映像信号再生装置
JPH0795512A (ja) 記録再生装置
JPH06251459A (ja) 磁気記録再生装置
JP2000251403A (ja) デジタル信号の磁気記録装置及び方法、デジタル信号の磁気再生装置及び方法、並びに、テープ状記録媒体
JPH08336106A (ja) ディジタル画像信号の記録再生方法及び装置
JPH08331501A (ja) ディジタル画像信号の記録再生方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071205

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20090818