JP2002033254A - 基板加熱装置及びその方法 - Google Patents

基板加熱装置及びその方法

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JP2002033254A
JP2002033254A JP2000212401A JP2000212401A JP2002033254A JP 2002033254 A JP2002033254 A JP 2002033254A JP 2000212401 A JP2000212401 A JP 2000212401A JP 2000212401 A JP2000212401 A JP 2000212401A JP 2002033254 A JP2002033254 A JP 2002033254A
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temperature
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heating
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Hidekazu Shirakawa
英一 白川
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱処理において、基板からの熱放射を加味
した温度制御を行って基板の面内均一性を高めること。 【解決手段】 予め、ウエハが加熱プレートから浮いて
いることによるウエハの設定温度に対する温度低下分α
と、ベアウエハを用いた場合における熱放射による温度
低下分βを求めておき、しかる後熱流計にてベアウエハ
及びウエハの夫々から放出される熱流値qB、q1を求
める。これらの値に基づいて前記βに対するウエハの温
度低下分の誤差Δβを算出し、これをα及びβに加算し
て温度低下分の合計値が決定する。そして設定温度に温
度低下分の合計値を加算した温度を目標値として加熱制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶ディスプレイ用ガラス基板などの基板を加熱するため
の装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の加熱処理(ベーク処理)は、基
板に例えばレジスト液を塗布した後や、露光後の基板に
現像液を塗布する前後に行われ、通常塗布、現像装置の
中に組み込まれている。
【0003】図9は従来の基板加熱装置であり、この装
置は、下側部分11と蓋体12とで構成される処理容器
1の中にヒータ13を内蔵した加熱プレート14を備え
ている。この加熱プレート14の表面には突起15が設
けられており、ウエハWは、基板である半導体ウエハ
(以下ウエハという)Wを加熱プレート14上に載置し
たときに加熱プレート14表面から微小距離例えば0.
1mm浮いた状態になり、加熱プレート14表面のパー
ティクルが付着しない構成となっている。この装置にお
けるウエハの温度の制御は、加熱プレート14の表面部
の温度を温度センサー16により検出し、その検出信号
を制御系17にフィードバックして加熱プレート14の
表面部の温度が設定温度となるようにヒータ13の電力
を制御することにより行われる。
【0004】図10はウエハを加熱プレート14上に載
置したときの加熱プレート14とウエハWとの温度の経
時変化を模式的に示すものであり、ウエハWは加熱プレ
ートから僅かに浮いているため、ウエハWの温度は加熱
プレート14の温度よりもα(例えば0.5℃)だけ低
い状態で安定することを前提に、制御系17における加
熱プレート14表面部の設定温度はウエハWの設定温度
よりもα分高くしてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記のような
加熱プレート14においては、ウエハWの表裏両面から
熱放射が起こる。ウエハWと加熱プレート14との温度
差は小さいのでウエハWの裏面側からの熱放射量は少な
いが、処理容器1の上面(蓋体の上面)とウエハWとの
温度差は大きいのでウエハWの表面側から熱放射量は大
きい。この熱放射量は被放射体の種類によって異なり、
例えば黒体であれば大きく、白色体であれば小さい。一
方、ウエハWの表面の色はウエハWの種類(詳しくはウ
エハWの表面に付いている膜の種類)によって異なるこ
とから、ウエハWの種類によって熱放射量つまり熱の逃
げ方が変わってくる。
【0006】従って既述のようにウエハWの設定温度の
オフセットをαとしていても、実際のオフセットはウエ
ハWの種類によって異なるので、ウエハWの温度は設定
温度からずれてしまうことになる。このずれ量は非常に
小さい値ではあるが、レジストがますます薄くなる傾向
にあることから加熱処理時のウエハWの温度についてよ
り一層高い面内均一性が要求され、この結果歩留まりの
低下を招くことになる。
【0007】本発明はこのような事情に基づいてなされ
たものであり、その目的は基板の加熱処理において緻密
な温度制御を行うことで面内均一性を高めることにあ
る。また、他の目的は表面に形成される膜の種類により
被放射率の異なる基板の種類に応じて加熱温度の誤差を
補正することができる基板加熱装置及びその方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る基板加熱装
置は、処理容器内に設けられた載置部の上に隙間を介し
て基板を載置し、前記載置部に設けられた加熱手段によ
り当該載置部を介して基板を加熱する装置において、前
記載置部の表面部の温度を検出する温度検出部と、前記
載置部に対向する処理容器の上面部に設けられ、基板の
表面から当該上面部に流れる熱流を測定する熱流測定部
と、加熱の対象となる基板と同種のオフセット値設定用
の基板を加熱しているときに前記熱流測定部にて測定さ
れた熱流測定値に基づいて、基板の表面からの熱放射に
基づく基板の温度低下分に対応する第1のオフセット値
を求める手段とこの手段で求められた第1のオフセット
値を含むオフセット値を基板の設定温度に加算して目標
温度を求める目標温度演算部と、この目標温度演算部で
求められた目標温度と前記温度検出部で検出された温度
検出値とに基づいて前記加熱手段の発熱量を制御する制
御部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】このような構成によれば、載置部の目標温
度と加熱対象である基板の温度設定値との誤差分である
オフセット値を求め、このオフセット値を前記基板の温
度設定値に加算するようにして加熱手段の発熱量を制御
しているので、従来よりも正確に基板表面の温度をコン
トロールすることができる。
【0010】オフセット値は、例えば加熱処理の対象と
なる基板を加熱しているときの熱流値q1と、基板の表
面からの熱放射に基づく基板の温度低下分βが予め分か
っている基準基板を加熱しているときの熱流値qBと、
に基づいて第1のオフセット値を求め、これに載置部と
基板との間の隙間に基づく温度低下分αに対応する第2
のオフセット値を合計するようにして求めることができ
る。
【0011】第1のオフセット値の具体例としては、先
ず前記温度低下分βが判明している基準基板としてベア
ウエハを用いて予め熱流値qBを求めておき、この熱流
値qBと前記q1とに基づいて求めた、加熱処理の対象
となる基板及び基準基板の熱放射率の差に基づく温度低
下分の差分Δβを求め、これに前記温度低下分βを合計
したものを挙げることができる。
【0012】また本発明に係る基板加熱方法は、処理容
器内に設けられた載置部の上に隙間を介して基板を載置
し、前記載置部に設けられた加熱手段により当該載置部
を介して基板を加熱する方法において、加熱の対象とな
る基板と同種のオフセット値設定用の基板を加熱し、当
該基板の表面から流れる熱流を処理容器の上面部にて測
定する工程と、この工程で測定された熱流測定値に基づ
いて、基板の表面からの熱放射に基づく基板の温度低下
分に対応する第1のオフセット値を求める工程と、この
工程で求められた第1のオフセット値を含むオフセット
値を基板の設定温度に加算して目標温度を求める工程
と、その後、加熱の対象となる基板を載置部に載置して
この載置部の表面部の温度を検出しながら、その温度検
出値と前記目標温度とに基づいて前記加熱手段の発熱量
を制御する工程と、を備えることを特徴とする
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の基板加熱装置の実
施の形態を説明する。この実施の形態は基板加熱装置の
ヒータの制御系に特徴があるが、先ず基板加熱装置の構
造について図1を参照しながら簡単に説明しておく。
【0014】基板加熱装置は、下方側を脚部21により
支持された下側部分22とその上部側の昇降自在な蓋体
3とからなる処理容器20を、筐体100に収めた構成
とされており、筐体100の側面には基板であるウエハ
Wの搬入出用の開口部Eが形成されている。この処理容
器20について先ず下側から説明を行うと、前記下側部
分22の内側にはウエハWの載置部である例えば窒化ア
ルミニウム(AlN)からなる円柱状の加熱プレート2
3が設けられており、夫々の隙間には全周に亘って凹部
24が形成される。
【0015】加熱プレート23の表面近傍には複数に分
割されたヒータ2及び複数の温度検出部例えば熱電対T
Cが埋設されており、また表面上には例えば高さ0.1
mmの3つの突起25が周方向に3等分した位置に設け
られ、これにより基板であるウエハWが前記加熱プレー
ト23表面から僅かに浮いた状態で水平に支持される。
ウエハWの支持される位置の下方側には、昇降機構26
に下端側を支持され、加熱プレート23を貫通するリフ
トピン27が設けられており、このリフトピン27の昇
降により、加熱プレート23と図示しない搬送アームと
の間でウエハWの受け渡しが行われる。
【0016】次に処理容器20の上側について説明を行
う。蓋体3は図示しない駆動機構と接続する昇降部材3
1により昇降する構成とされており、ウエハWの加熱処
理時にはその下端が前記凹部24と嵌合してウエハWの
周囲を囲う。また蓋体3にはガス供給管32と排気管3
3とが接続されており、ガス供給管32からガス孔3
4,35を介して処理容器20内へパージガスの供給を
行うと共に排気口36を介して排気管33から排気を行
って気流を形成する構成とされている。
【0017】ここで上述したヒータ2について説明を行
うと、このヒータ2は例えば図2に示すように例えば3
つに分割されたリング状のヒータ2(2a,2b,2
c)を同心円状に配置した構成とされている。これはウ
エハWに塗布されたレジスト液の膜厚が例えばウエハW
の径方向に向かって傾斜しているため、各部位ごとの膜
厚に応じて各ヒータ2(2a,2b,2c)の加熱温度
を別個に調節しようとするものであり、制御系について
は後述するが、これらヒータ2(2a,2b,2c)は
例えば図3に示すように、ヒータ2(2a,2b,2
c)の出力値を制御するための半導体スイッチを含むス
イッチ部S(S1〜S3)と直列に接続され、これらの
3つの直列回路を交流電源部4に対して並列に接続する
構成とされる。
【0018】次に基板加熱装置の制御系について図4を
参照しながら説明する。図4中4は交流電源部であり、
スイッチ部Sは制御部5からの制御信号に基づいて交流
電源部4の電圧の位相を制御し、以ってヒータ2の供給
電力を制御してその発熱量をコントロールしている。制
御部5は、加熱プレート23に設けられた熱電対TCの
温度検出信号がフィードバックされており、加熱プレー
ト23の目標温度とフィードバック信号(温度検出信
号)との偏差に応じて、スイッチ部Sを制御するための
制御信号を出力するように構成されている。なお図4で
は、ヒータ2a,2b,2cのうちの一つについての制
御系を示しており、温度検出信号としては各ヒータ2
a,2b,2cに対応する熱電対TCからの温度検出信
号が用いられる。
【0019】加熱プレート23の目標温度は、ウエハの
温度設定値とオフセット値とを加算した値であり、この
オフセット値の中には、ウエハが加熱プレート23から
浮いていて加熱プレート23の温度よりも低いことか
ら、加熱プレート23との隙間に基づく例えば0.3〜
0.5℃程度の値に設定された温度低下分αが含まれ
る。更に前記オフセット値には、このαに加え、ウエハ
の表面からウエハと対向する部材である蓋体3(詳しく
は蓋体の上面)に向けて熱放射されることに基づく温度
低下分(β+Δβ)が含まれる。従ってウエハWの温度
設定値に加算されるべきオフセット値は、前記加熱プレ
ート23との隙間に基づく温度低下分αと熱放射に基づ
く温度低下分(β+Δβ)とが加算された値となる。こ
こで特許請求の範囲における文言との整合を図っておく
と、上述したオフセット値を構成するαは「第2のオフ
セット値」に、(β+Δβ)は「第1のオフセット値」
に夫々相当するものである。また、後述する熱流計6
1,変換器62及び第1の加算部63は「第1のオフセ
ット値を求める手段」に相当するものであり、同様に後
述する変換器62,第1の加算部63,第2の加算部6
4及び第3の加算部65が「目標温度演算部」に相当す
る。
【0020】ここでβとΔβについて説明しておく。β
は基準ウエハとなるベアウエハ(シリコンウエハの表面
に薄膜を付けないもの)を加熱プレート23上の突起2
5に載置したときにウエハWの表面から蓋体3に熱放射
されることに基づく温度低下分であり、この値は、例え
ば予め加熱プレート23上のウエハWの上方側にウエハ
W温度に近い温度に加熱されたプレートを対向させ、ウ
エハWからの放熱を抑えた状態にしてこのときのウエハ
Wの温度を測定するときに、当該プレートがないときの
ウエハWの温度つまり図4に示す状態におけるウエハW
の温度を測定し、両方の温度測定値の差をベアウエハか
らの熱放射による温度低下分βとして求めておくことが
できる。
【0021】またΔβは加熱処理対象となるウエハから
蓋体3に熱放射されることに基づく温度低下分が、ベア
ウエハに対してどれだけ差があるかという値であり、加
熱処理対象となるウエハがベアウエハであれば、ベアウ
エハにおける温度低下分βそのものであるが、製品ウエ
ハでは表面に膜が付いており、その放射率がベアウエハ
の放射率と異なるため、その放射率の差が前記温度低下
分βに対する差となってくる。例えばあるウエハの放射
率がベアウエハの放射率よりも大きいとすると、そのウ
エハの前記温度低下分はβよりも大きくなり、その大き
くなった分がΔβに相当する。βは予め分かっている値
であるから、後はΔβを如何にして求めるかということ
であり、この実施の形態ではベアウエハと加熱処理対象
のウエハ(製品ウエハ)との各放射率の差を把握してΔ
βを求めるようにしており、そのために蓋体3に設けら
れた熱流測定部である熱流計61によって、処理対象と
なるウエハとベアウエハとを載置したときの夫々の場合
における、蓋体3から放出される熱流値を求めるように
している。
【0022】ここでΔβを求める方法について説明を行
う前に、熱流値及び熱流値を求めるための前記熱流計6
1について簡単に説明を行う。熱流計61は熱流束を測
るものであり、例えば図5に示すように蓋体3の外側に
設け、2ヶ所で温度を測ることとその間の抵抗値を予め
知っておくことにより熱流値(熱流束値)が分かる。熱
流値(q)は、図示するように熱抵抗(r)を介して熱
伝導を行う際に、熱抵抗(r)を挟む熱伝導ライン上の
2点で温度T1,T2を測定したときの以下に示す
(1)式の関係で表される値であり、この関係は電気の
世界におけるオームの法則に置き換えて考えることがで
きる。また、この(1)式における温度差(T2−T
1)は、実際にはこれらT1,T2を測定した2点間に
生じる熱起電力として検出される。 T2−T1=q・r …(1) 熱流計61には、一般的な種類としてシュミットボルダ
−式とガードン式とがある。前者は、例えば板状の熱抵
抗層を細いワイヤーで巻き、片側をメッキして2種類の
金属としたもので、表と裏の温度差が熱流束値に比例す
る。後者は、円形薄膜(フォイル)の中央と円周の温度
差により熱流束を得るものであり、例えばバーテル株式
会社の製品名Thermogage等がある。また、熱
流計61の形状は薄く平らな型とシリンダー(円柱)型
とがあり、前者の場合には熱流計61と蓋体3とが密着
していることが好ましい。
【0023】そして変換器62におけるΔβの決定方法
について説明すると、上述したようにΔβは予め判明し
ているベアウエハの温度低下分βに対して加熱処理対象
のウエハ(以下ウエハという)に生じる温度低下分であ
るため、先ずベアウエハの熱流値qBとウエハの熱流値
q1とを求める。熱流値q1(qB)は以下の式(2)
で表される。ε1は蓋体3の放射率、ε2はウエハの放射
率、θ2は蓋体3の温度、θ1はウエハ(ベアウエハ)の
温度である。またη12はウエハの形角係数であり、ウエ
ハと蓋体3の上面部との角度に基づいて決められ、両者
が平行であれば例えば1.0として取り扱う。ε1,ε2
は蓋体3の色によってその値が異なり、例えば黒色なら
ば1、鏡面ならば0となる。 q=ε1・ε2・η12・σ(θ24−θ14) …(2) (2)式から分かるように、ベアウエハの放射率と加熱
処理対象のウエハの放射率との差がq1とqBとの差に
なって表われる。そこで図6に示すグラフを予め作成し
ておき、このグラフにq1,qBの値を適用することに
よりΔβが求まる。qBとしてモデル的にqa,qb,
qcが用意されているが、実際にはこれらの値は細かく
多数設定することができる。このようにqBの値を複数
設定している理由は、熱流計61や変換器62の経時変
化やその他の要因で、ウエハの放射率が同じ値であって
もqの値が変わることがあるからである。つまり、ベア
ウエハの放射率は決まった値であるが、上述の理由から
その熱流値は同じであるとは限らない。そこでqBの値
を複数(qa,qb,qc)用意し、測定時に得られた
qBの値に応じた特性グラフを選択して、そのグラフの
横軸をなすq1の値に対応する縦軸を読み取ることによ
りΔβが分かる。
【0024】図6のグラフの作成については、予めε2
が既知のウエハを何種類か用意し、各ウエハ毎に特性グ
ラフをとる。例えばε2-1のウエハの熱流値を求めてお
き、かつこのウエハの温度T0を測定しておく。そして
種々の測定対象ウエハ(これらはε2が分かっていなく
てよい)を同様に処理し、それらウエハの温度Tを測定
し、TとT0との差をΔβとする。こうすることによっ
てε2-1のウエハの熱流値がqaだとすると、qaにつ
いてのq1(このq1は測定対象ウエハの熱流値であ
る)とΔβとの関係が求まる。他のε2-2,ε2-3のウエ
ハについても同じようにしてグラフを得ることができ
る。
【0025】実際にあるロットを処理する場合には、先
ずベアウエハと当該ロットのモニタウエハ(製品ウエハ
と同じでモニタ用のウエハ)とを流し、夫々についてβ
+Δβをゼロにして加熱を行ってq1,qBを求め、こ
のq1,qBの値からΔβを算出する。Δβは、第1の
加算部63でベアウエハの温度低下分βと加算され、そ
の加算値β+Δβに第2の加算部64で加熱プレート2
3とウエハとの隙間に基づく温度低下分のオフセット値
αが加算され、こうして算出されたオフセット値に第3
の加算部65にてウエハ温度の設定値を加えた値がヒー
タの目標温度となる。
【0026】そして次に製品ウエハを流し、目標温度と
熱電対51からフィードバックされる温度検出信号との
偏差に基づいて制御部5によるスイッチ部S1のコント
ロールが行われるのは既述のとおりである。例えば、前
記製品ウエハの放射率が大きいとΔβの温度が大きくな
るため目標温度が高くなり、逆に放射率が小さいとΔβ
が小さくなるため目標温度が低くなる。
【0027】このときの加熱プレート23とウエハWと
の温度変化の様子を表すと例えば図7(a)のようにな
る。図示するように加熱プレート23は温度設定値(こ
こでは例えば100℃とする)に上述した温度低下分
α,β,Δβを加えた温度に維持されるため、ウエハW
の温度は加熱開始後次第に上昇し、この温度設定値から
α+β+Δβだけ低い100℃へと収束していく。ここ
で比較例として従来発明に係る同様の装置における温度
変化を図7(b)に示すと、加熱プレート23の温度は
αだけしか補正されていないため、仮に加熱プレート2
3が100℃+αに維持されたとするとウエハW温度は
100−(β+Δβ)となり、β+Δβの分だけ正確な
設定温度とずれが生じることが分かる。
【0028】このように本実施の形態によれば、ウエハ
の加熱処理における目標温度の設定において、熱放射率
に応じてオフセット値を設定しているので、前記目標温
度をウエハの種類に応じて適切に調整することができ
る。
【0029】また上述実施の形態では、一のヒータ3に
対して一の熱流計61を設けた構成を例に説明を行った
が、図2で示したような複数分割形のヒータ3(マルチ
チャンネルヒータ)とこれに対応するように複数の熱流
計61とを組み合わせ、例えば膜の厚い部分と低い部分
とで加熱温度に差をつけた温度制御を行うことも可能で
ある。
【0030】なお、本実施の形態ではβ+Δβを求める
にあたり、一の装置にベアウエハと製品ウエハとを流す
方法を例に挙げたが、例えば同一の加熱装置をもう一台
設け、例えば一方で熱流値を求め、他方でβ+Δβを算
出するようにしてもよいし、または一方でベアウエハ、
他方で製品ウエハを流すようにして別個に熱流値を求
め、qβ+Δβを算出するようにしてもよい。
【0031】また、予め熱流値とウエハの温度低下分と
の関係を実験により求めておき、その関係データと加熱
処理対象のウエハを置いたときに測定した熱流値q1と
に基づいてウエハの温度低下分(先の実施の形態のα+
Δβに相当する値)を求めるようにしてもよい。この場
合熱流センサの経時変化などの誤差分をキャンセルする
ために、q1を測定するときの前または後に例えばベア
ウエハを置いたときの熱流値qB´を測定し、予めベア
ウエハについて正確に求めた熱流値qBと比較し、その
差分だけq1を補正することが好ましい。
【0032】なお、これまで述べてきた実施の形態にお
けるΔβの算出は、q1とqBとの比に基づいて求める
ようにしてもよく、またβ及びΔβを求めるために用い
る基準基板はベアウエハに限られず、例えば表面全体を
黒色にしたウエハであってもよい。
【0033】次に上述の基板加熱装置を組み込んだ塗布
・現像装置の一例について図8を参照しながら説明す
る。図8に示す塗布・現像装置において、71は例えば
25枚のウエハWが収納されたカセットCを搬入出する
ためのカセットステーションであり、このカセットステ
ーション71には前記カセットCを載置する載置部72
と、カセットCからウエハWを取り出すための図示しな
い受け渡し手段とが設けられている。カセットステーシ
ョン71の奥側には、カセットステーション71から奥
を見て例えば右側には塗布・現像系のユニットU1が、
左側、手前側、奥側には例えば加熱・冷却系のユニット
等を多段に積み重ねた棚ユニットU2,U3,U4が夫
々配置されていると共に、塗布・現像系ユニットU1と
棚ユニットU2,U3,U4との間でウエハWの受け渡
しを行うための図示しない搬送アームが設けられてい
る。
【0034】塗布・現像系のユニットU1においては、
例えば上段には2個の上述の現像装置を備えた現像ユニ
ット73が、下段には2個の塗布装置を備えた塗布ユニ
ット74が設けられている。棚ユニットU2,U3,U4
においては、上述した基板加熱装置の筐体100や冷却
装置の筐体等が積層される他、ウエハの受け渡しユニッ
ト101や疎水化処理ユニット等が上下に割り当てされ
ている。
【0035】上記の各ユニットU1〜U4等が設けられ
ている部分を処理ブロックと呼ぶことにすると、当該処
理ブロックはインタ−フェイスユニット75を介して露
光ブロック76と接続されている。インタ−フェイスユ
ニット75は例えば昇降自在、左右、前後に移動自在か
つ鉛直軸まわりに回転自在に構成されたウエハWの受け
渡し手段(図示せず)を備え、前記処理ブロックと露光
ブロック76との間でウエハWの受け渡しを行うもので
ある。
【0036】この装置のウエハの流れについて説明する
と、先ず外部からウエハWが収納されたウエハカセット
Cが載置部72に載置され、受け渡し手段によりカセッ
トC内からウエハWが取り出され、例えば既述の棚ユニ
ットU3の棚の一つである受け渡し台101を介して搬
送アームに受け渡される。次いでユニットU3の一の棚
の処理部内にて疎水化処理が行われた後、塗布ユニット
73にてレジスト液が塗布され、レジスト膜が形成され
る。レジスト膜が塗布されたウエハWは加熱ユニットで
加熱された後、ユニットU4のインターフェースユニッ
ト75の受け渡し手段と受け渡し可能な冷却ユニットに
搬送され、処理後にインタ−フェイスユニット75を介
して露光装置76に送られ、ここでパタ−ンに対応する
マスクを介して露光が行われる。
【0037】この後ウエハWは処理ブロックに戻されて
加熱ユニットで所定温度に加熱され、しかる後冷却ユニ
ットで所定温度に冷却され、続いて現像ユニット74に
送られて現像処理され、レジストマスクが形成される。
しかる後ウエハWは載置部72上のカセットC内に戻さ
れる。
【0038】
【発明の効果】このように本発明は、基板からの熱放射
を加味して温度制御を行っているので、基板について面
内均一性の高い加熱処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板加熱装置を示す
縦断面図である。
【図2】前記基板加熱装置におけるヒータを説明する斜
視図である。
【図3】前記ヒータへの電力供給について説明する概略
説明図である。
【図4】前記基板加熱装置の制御系を説明する説明図で
ある。
【図5】熱流計について説明するための説明図である。
【図6】変換器におけるΔβを求める方法を説明するた
めの特性図である。
【図7】加熱プレートとウエハとの温度変化を示す特性
図である。
【図8】前記加熱装置を組み込んだ塗布・現像装置の一
例を示す斜視図である。
【図9】従来発明に係る基板加熱装置を説明するための
概略説明図である。
【図10】従来発明に係る基板加熱装置における加熱プ
レートとウエハとの温度変化を示す特性図である。
【符号の説明】
2 ヒータ 23 加熱プレート 25 突起 3 蓋体 4 交流電源部 5 制御部 61 熱流計 62 変換器 63 第1の加算部 64 第2の加算部 65 第3の加算部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内に設けられた載置部の上に隙
    間を介して基板を載置し、前記載置部に設けられた加熱
    手段により当該載置部を介して基板を加熱する装置にお
    いて、 前記載置部の表面部の温度を検出する温度検出部と、 前記載置部に対向する処理容器の上面部に設けられ、基
    板の表面から当該上面部に流れる熱流を測定する熱流測
    定部と、 加熱の対象となる基板と同種のオフセット値設定用の基
    板を加熱しているときに前記熱流測定部にて測定された
    熱流測定値に基づいて、基板の表面からの熱放射に基づ
    く基板の温度低下分に対応する第1のオフセット値を求
    める手段とこの手段で求められた第1のオフセット値を
    含むオフセット値を基板の設定温度に加算して目標温度
    を求める目標温度演算部と、 この目標温度演算部で求められた目標温度と前記温度検
    出部で検出された温度検出値とに基づいて前記加熱手段
    の発熱量を制御する制御部と、を備えたことを特徴とす
    る基板加熱装置。
  2. 【請求項2】 オフセット値は、載置部と基板との間の
    隙間に基づく温度低下分αに対応する第2のオフセット
    値と前記第1のオフセット値との加算値であることを特
    徴とする請求項1記載の基板加熱装置。
  3. 【請求項3】 第1のオフセット値は、前記オフセット
    値設定用の基板を加熱しているときの熱流測定値と、基
    板の表面からの熱放射に基づく基板の温度低下分が予め
    分かっている基準基板を加熱しているときの熱流測定値
    と、に基づいて求められることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の基板加熱装置。
  4. 【請求項4】 第1のオフセット値は、 基準基板の表面からの熱放射に基づく予め分かっている
    基板の温度低下分βと、 加熱処理の対象となる基板を加熱する前に、基準基板を
    加熱してそのときに測定した熱流測定値qBと、前記オ
    フセット値設定用の基板を加熱してそのときに測定した
    熱流測定値q1と、に基づいて求めた、加熱処理の対象
    となる基板及び基準基板の熱放射率の差に基づく温度低
    下分の差分Δβと、の合計値である請求項1、2または
    3記載の基板加熱装置
  5. 【請求項5】 基準基板は、薄膜が形成されていないベ
    アウエハであることを特徴とする請求項3または4記載
    の基板加熱装置。
  6. 【請求項6】 処理容器内に設けられた載置部の上に隙
    間を介して基板を載置し、前記載置部に設けられた加熱
    手段により当該載置部を介して基板を加熱する方法にお
    いて、 加熱の対象となる基板と同種のオフセット値設定用の基
    板を加熱し、当該基板の表面から流れる熱流を処理容器
    の上面部にて測定する工程と、 この工程で測定された熱流測定値に基づいて、基板の表
    面からの熱放射に基づく基板の温度低下分に対応する第
    1のオフセット値を求める工程と、 この工程で求められた第1のオフセット値を含むオフセ
    ット値を基板の設定温度に加算して目標温度を求める工
    程と、 その後、加熱の対象となる基板を載置部に載置してこの
    載置部の表面部の温度を検出しながら、その温度検出値
    と前記目標温度とに基づいて前記加熱手段の発熱量を制
    御する工程と、を備えることを特徴とする基板加熱方
    法。
  7. 【請求項7】 オフセット値は、載置部と基板との間の
    隙間に基づく温度低下分αに対応する第2のオフセット
    値と前記第1のオフセット値との加算値であることを特
    徴とする請求項6記載の基板加熱方法。
  8. 【請求項8】 第1のオフセット値は、前記オフセット
    値設定用の基板を加熱しているときの熱流測定値と、基
    板の表面からの熱放射に基づく基板の温度低下分が予め
    わかっている基準基板を加熱しているときの熱流測定値
    と、に基づいて求められることを特徴とする請求項6ま
    たは7記載の基板加熱方法。
  9. 【請求項9】 第1のオフセット値は、 基準基板の表面からの熱放射に基づく予め分かっている
    基板の温度低下分βと、 加熱処理の対象となる基板を加熱する前に、基準基板を
    加熱してそのときに測定した熱流測定値qBと、前記オ
    フセット値設定用の基板を加熱してそのときに測定した
    熱流測定値q1と、に基づいて求めた、加熱処理の対象
    となる基板及び基準基板の熱放射率の差に基づく温度低
    下分の差分Δβと、の合計値である請求項6、7または
    8記載の基板加熱方法。
  10. 【請求項10】 基板の表面から流れる熱流を処理容器
    の上面部にて測定する工程で用いられる処理容器は、加
    熱処理の対象となる基板を加熱するときに用いられる処
    理容器であるかまたは当該処理容器と別個でかつ同種の
    処理容器であることを特徴とする請求項6ないし9のい
    ずれかに記載の基板加熱方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008016768A (ja) * 2006-07-10 2008-01-24 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 熱処理装置
US20160103024A1 (en) * 2013-05-31 2016-04-14 Tetra Laval Holdings & Finance S.A. Determining the degree of heat treatment of a liquid product

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